ーーー国防仮面騒動の3日後ーーー
ーーー夏凜sideーーー
ピコン
「ん?メール?どれどれ…」
『久しぶり、元気にしてるか?夏凜。俺は元気だ。勇者の件は申し訳なかった。俺にバレたらバラされると思って伝えられてなかった。ま、実際バラしてたけど。でだ、世界を救ってくれた勇者部というのがどんなものか見たくなった。
ので、明後日訪問することとする。ちひろちゃんもいるみたいだし。つーことで、言っといてくれ。よろしくな。』
「…嘘でしょ?」
ーーー翌日ーーー
ーーーちひろsideーーー
「緊急事態よ!みんな!」
「ん?どうしたにぼっしー、そんな慌てて。」
「夏凜ちゃん授業のときとかいつも通りじゃなかった?」
「そんなことにツッコんでる場合じゃないのよ!」
(ここまで慌ててるって…一体なにが…?)
「…来るのよ。」
「?もう一回言ってくれない?夏凜ちゃん。」
「兄貴が来るのよ!」
「そ、それだけでその慌てようですか…ってちひろちゃん…?」
(なっ…春信さんが来る…だと…)
「あの完璧超人が…だと…!」
「…ちひろちゃんまで?」
「ま〜そんだけ言われるくらいの凄さはあるよ〜春信さんは〜」
「そうなの!?楽しみだな〜!夏凜さんのお兄さん!」
「で、いつ来るの?」
「…明日よ…」
(えっ…)
「唐突すぎない?あんたの兄貴。」
「さすがとしか言いようが…」
「ちひろちゃんと夏凜ちゃんにここまで言わせてる辺り相当すごいみたいですね。」
「でも明日って…」
「行動力あるからね〜」
ーーー翌日ーーー
「来るわよ…」
「え、ええ…」
「そんな身構えなくていいぜ?」
「どんな人が来るんだろう…」
「すごいとしか言いようがないよ…」
「そこまですごいかな俺…?」
「来るよ〜来るよ〜!」
「総員!歓迎用意!」
「おー!」
「いや〜ここまで準備してくれてると逆に照れるわな〜」
(…ん?)
「…」
「…」
「…」
「あはは…」
「みんな黙っちゃったね〜」
「…」
「?どうしたの?みんな。」
「…あ、もしかして俺のせい?」
「「「「なんでもういるのよ(んですか)…」」」」
ーーー少し落ち着いてからーーー
「ということで夏凜の兄の三好春信です。勇者のときは力になれなくてごめんな?これからよろしく!」
「は、はあ…勇者部部長の犬吠埼風です…」
「夏凜ちゃんのお兄さん!結城友奈です!どうやって入ったんですか!すごいなぁ!」
「いや、ジャンプして外から窓開けただけだよ。褒められるほどのことはしてないって。」
「どうやったらそんなことが…ここ3階なのに…」
「…須美さん、あれがあの人です。」
「…ていうかあんたメールでも書かれてたけどなんか関係あんの?」
「父にいろいろ武道教えてもらってたらしいです…」
「す、すごいね…ちひろちゃんのお父さんも…」
「で、お詫びっていうかなんていうか…で一人ずつ好きなこと頼んでいいぞ。」
「おお〜」
「じゃあ、私からいいですか?」
「おう、どんと来い!」
「夏凜ちゃんの過去とか知りたいです!」
「ああ〜それ私も〜」
「ちょ!?友奈!?園子!?」
「よしきた。」
「やめなさい!ばか兄貴!」
「あれは夏凜が1歳のとき…」
「やめろーーーーーー!!!」
ーーー終了後ーーー
「面白かったね!園ちゃん!」
「そうだね!ゆーゆ〜!」
「ああ、もう生きてけない…」
(…夏凜さん…)
「ドンマイ…」
「では、次は私行かせてもらいます。」
「ん?でなんだ?」
「ちょっとこちらに…」
「お、おう…」
ゴニョゴニョ
「そういうことな。ならこっち来い、伝授してやる。」
「はい!」
「なに頼んだんだろう…東郷さん…」
「多分ピッキングとかそういう系だと思うよ…」
ーーー数分後ーーー
「ふう…いい経験になりました。ありがとうございます。」
「いいってことよ。」
「え、えーと私、いいですか?」
「なんでもいいぞー。」
「みんなで買い物したり、しませんか…?」
「ナイス樹!なら私の願いはみんなでかめやのうどんを食べること!」
「オッケー!じゃ行くか。」
ーーーイネスーーー
「すいません、荷物もってもらって…」
「いや、全然気にすることないからな?ちっとも重くねーんだし。」
そんなこと言ってる春信さんの両手にはこれでもかというほどの袋があった。
(そんなこと言ってるけど…)
「「一番持たせてるの風さん(お姉ちゃん)じゃん…」」
「グハッ!」
「大丈夫ですよ〜部長〜私もいっぱい持ってもらってるので〜」
「いやそれカバーになってないわよ…」
「そうなの〜!?にぼっしー。」
「兄貴の前でまでにぼっしー言うな…!」
「お、よく考えられたあだ名じゃねーかよ。」
「兄貴も食いつかないで…」
「これだけ荷物あると先に家に置いてきた方がいいかもしれないね…」
「そうだね、樹ちゃん。」
「オッケー!」
ビュン!
「あ、ちょ…行っちゃったわね…」
「大丈夫です、風さん。10分もあれば帰ってきますよ、あの人なら。」
ーーー7分後ーーー
「ふぅ、ただいま、じゃ、行こうか。」
「ホントに化け物だわ…」
ーーーかめやーーー
「おお!こりゃうまい!」
「ですよね〜私も最初食べたとき美味しいって思いましたもの〜♪」
「ほんとうまいですよ。ここは。」
「ですよね〜!長時間来れなかったら生気失っちゃいますもん。」
「もう、友奈ちゃん…味覚なくなってたでしょ?」
「あっ!そうだった!」
「全く友奈は…」
「ふっ、いい友達を持ったな、夏凜。」
「な、なによ兄貴!?」
「いや、こんないい友達がいてくれたおかげでお前は変わったのかなってな。」
(春信さん…)
「なっ!?」
「どうかこれからも、妹をよろしくお願いします。」
「「「「「「はい!」」」」」」
ーーー帰り道ーーー
「樹ちゃん、遅いな…」
「たしかにそうね…」
樹ちゃんがトイレに行ってから10分、あまりにも遅すぎる。
「全く心配性ね…っ!あそこの路地から一瞬樹見えたわよ!」
「えっ!?えっ!?」
「これは〜なにかあったかも〜」
「行きましょう、風さん。」
「もちろんよ、私の妹に何かしたら後悔させてやるわ!」
ダダダッ
「あ、二人とも待ちなさい!」
ダダダッ
「待ってー!!」
ダダダッ
「あ、友奈ちゃん!」
ダダダッ
「…これヤバめの雰囲気だね〜」
ーーー路地裏ーーー
「おい、止まれ。こいつがどうなってもいいのか?」
「人質…あなた死にたいの?誰相手にしてるか分かってる?」
「あんた私たちのことただの中学生とか思わない方がいいわよ。」
「東郷さん?風先輩?なんで黙ってるの?」
「「あいつだ。」」(2話 国防仮面 参照)
「そうだよ、あのときは随分な目に合わせてくれたなぁ?」
「ふーん、でもあんたなんてちひろ相手だったら手も足も出ないわよ。そしたらキチンとお説教でも、ね…♪」
「だからこうして人質を取ってる。それに…俺一人だと思うこと自体が間違いだ。」
(まさか!)
ザッザッ
なんと周りにさらに人が…しかも全員がナイフや刀を所持している。
「敵軍増援確認!20人はいると思われます!」
「わわっ!人がいっぱい!」
「はめられた!?」
「さすがに分が悪すぎでしょ!?」
「せめて樹ちゃんが人質になってなければ…」
「ごめんなさいみなさん〜!!」
(くそっ!でもそういえば…)
「安心しろ、遺体は勇者部にそれっぽく置いといてやるから。」
「それっぽくってなによ!それっぽくって!あんたなんてすぐ大赦に見つかって死刑なるわよ!」
「裏の世界のやつを大赦が?笑わせてくれるね。」
(やっぱり裏の世界に通じてるやつ…)
「さて、まずは厄介そうなお前から…あ、動くなよ?人質殺すぞ?」
(ん?あれ…?)
「樹ちゃん、いないですけど。」
「はあ?そんな嘘が通じるとでも…いねえ!?」
「全く樹ちゃんを人質まで取ってるから最初どう行こうか迷ったじゃねーか。」
そう言って私たちの後ろから来たのは…
「なにうちの妹とその友達に手出そうとしてんだ?てめえら全員刑務所行きだぞ?」
春信さんだった。
無論樹ちゃんを抱えてる。
「なっ!?ど、どうやった!いつのまに…」
「いや、隣の建物の窓から飛び出して、そのまま反対の建物行くついでに樹ちゃん回収しただけだっつーの。」
(相変わらずの化け物…)
「く、くそ!援軍!来い!」
シーン
だが誰も来ない。
「はいは〜い〜こ〜こで〜す!」
裏の方から来たのは…
勇者に変身し、たくさんの武器で気絶した敵一人一人を掲げている園姉だった。
「園姉!」
「そのっち!」
「園ちゃん!」
「ウフフ〜♪ヤバそうだから〜私が呼んできたの〜♪ついでに勇者システムも借りてきた〜♪」
ついでに満面の笑みだが明らかにアウトなやつである。
「くっ!こうなりゃ全員かかれー!!」
そうして全員が一斉にかかるが
シュバァン
春信さんはビルの上くらいまで跳躍し、
「オラァ!」
バキバキバキ!
刀が一斉に固まってたところへとパンチ、刀を一気に割る。
ついでにコンクリートも。
さらに…
「し、死ねぇ〜!!」
と言いながら来たやつらのナイフを逆に手刀で折り、そのままひざ蹴りを腹に食らわせ、隣のビルの屋上に吹き飛ばす。
「こんくらいで…どりゃ!」
さらにデコピンで強風を起こして10人ほど壁に叩きつけ、気絶させる。
「こ、この野郎!10枚瓦正拳!」
それを人差し指で止め、しっぺで相手をコンクリートにめり込ませる。
残った8人一斉にかかるが…
「効かねえよ。出直してきな!!」
回し蹴りで一気に蹴り飛ばし建物に穴まであける。
「さて、残りはあんた一人だぞ?」
「くっ!…逃げるしかねぇだろ!」
ダダダッ
首謀者は逃げ出すが…
(逃げ切れるわけがないよ…)
シュバァン
再び跳躍し、
「いた!脳天落とし!」
ドガァン!!!
相手をコンクリートに頭以外埋める。
そんな化け物っぷりを初めて見た人が言うのはただ一つ。
「…す、すごすぎる…」
ーーー警察に突き出し後ーーー
「ほ、本日はありがとうございました…」
「いやいや、べつにいいって!夏凜がお世話なってるんだし!」
「ほ、本当にありがとうございます…私が悪いのに…」
「樹ちゃんは悪くない!絶対!」
「ま、そーだな、結局なんとかなったから気にしなくていいぜ。じゃ、今度こそ本当に帰るからな。遅くまで出歩くなよ?」
「もちろんですとも。春信さん、本当に…」
「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」
「あ、ありがとう…バカ兄貴…」
「…おう!こちらこそな。学校生活楽しめよ!」
シュバァン
「すごい人だったわね…」
「それがあの人です。」
「カッコいいよね!憧れるなぁ〜!」
「なっ!?ゆ、友奈が喜ぶんならまた呼んでも…」
「「デレてる?」」
「ないわよ!」
「…一つ思ったこと言っていいですか?」
「ん?なに樹、我が妹よ。」
「…春信さんならバーテックスも普通に倒せそうなんですけど…」
「「「…たしかに」」」」
「「「ですよねー」」」
こうして慌ただしい1日は終わりを告げた。
うちの最強チーター三好春信さんです。はい。