上里ちひろは勇者である   作:☆ここな☆

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4話 誰も巻き込めない 前編

ーーー東郷退院翌日・夜ーーー

ーーーちひろsideーーー

「もうすぐクリスマスだ〜ヒューヒュー!!」

「はしゃがないでよ園姉…」

「あや?あれはわっしーとゆーゆだ〜!」

(え?あ。)

「ほんとだね。」

「園子隊員!二人の観察を開始します!!」

(ダメだ…完全に悪ノリしてる…)

「全くもう…」

「わあ! もう飾り付けされてる!」

「外国の祝祭も祝う、我が国の寛容さね。」

「なんか言い方が怖いよ…」

「くすっ。」

「クリスマスツリー、どんな風にしよっか?」

「良かった。」

「え?なんで?」

「友奈ちゃんとクリスマスを迎えることが出来そうで。」

「もちろんだよ!東郷さんがどこかに行ったりしない限りね。」

「もう…」

「へへっ!」

(相変わらず仲いいなぁ…)

「見てるこっちまでほのぼのするね、園姉。」

でも、隣には園姉はいなかった。

「ありゃりゃ!?園姉どこいったの!?」

(…まさか!)

「私とはー?」

「あ、そのっち。」

「えへへ〜」

「園姉!いつのまに行ってたの!?」

「あ、ちひろちゃんも!」

「実はちっひー以外とクリスマスやるの初めてかもなんだ〜!」

(言われてみれば…)

「私もそうかも…」

「っ!!」

「今度は皆一緒だよ! 盛り上がろうね、クリスマス!」

「おー!」

「おー!」

(私もやんなきゃダメだよね…?)

「お、おー!」

「おー!ふふっ。ちひろちゃんだけ少しあどけなかったよね。」

「な、慣れてなかったんですもん…」

「あ、照れるちひろちゃんかわいい!」

「なっ!?」

「ちっひーかわいいよ〜!へいへい!」

(うう…恥ずかしい…)

「クリスマース!」

「クリスマス、ね!」

「…クリスマス!」

(…ん?今友奈さん元気なかったような…?)

 

ーーー数日後ーーー

ーーー部室ーーー

ーーー園子sideーーー

今勇者部ではゆーゆたちがクリスマスツリーを作ってます!

(クリスマス!イェイイェイ!)

「ねえ友奈、飾り付け曲がってない?」

「いや、大丈夫だよ。」

「ちひろも念のためお願い。」

「あ、曲がってる。」

「嘘!?」

「ちひろちゃん嘘言わないの…」

「テヘペロ♪」

「あんたねぇ!」

「東郷先輩、これってどうすれば?」

「ああ、これはここを押して。」

「はい。おお、できた!さすが東郷先輩!」

一方でわっしーはりゅーくんにテクニックを叩き込んでま〜す。

後継育成だって〜

そして私はね〜

「うーん…」

フーミン先輩に勉強教え中!

「ん?どうしたのよ風、その眼鏡。」

「視力落ちてるんですって。」

「笑笑。」

「笑うなー!!」

(ちっひーほんとうにからかい上手になったなぁ〜)

「大変ね、受験生。部室でまで勉強?」

「頑張ってください。」

「先週は色々大変で勉強どころじゃなかったからねー。今のうちに取り返さないと。」

そんなときに…

シュバッ

「陳謝!」

わっしーが土下座する。

「ああ、もう! そういうつもりで言ったわけじゃないの!気にしないで!」

「受験よりブラックホールの方が急務だもんね。」

「ええ。」

「この人(の人生)よりも須美さん(の命)ですからね〜」

「ひどくない!?」

「アハッ♪」

「ちゃんと小さく人生とか命って言ってましたよ。」

「あ、竜治君バラすのなしでしょ!?」

「あはは…」

(賑やかで楽しいな〜!)

バッ

(ん?)

ライトの先には切腹寸前のわっしーがいた。

「陳謝!」

「「「「「「わあああ!?」」」」」」

(みんなスルーしてもいいとおもうんだけどね〜)

あっという間にわっしーはみんなに拘束されてた。

(それよりも…)

「丸、丸、丸、丸、丸。全部正解花丸で〜す!」

「よし!さすが私!」

「偶然じゃないですかね?」

「グハッ!」

(ここはやっぱり…)

「アタックチャーンス!」

「なにそれ?」

「正解すると女子力が2倍になります。」

「やります。」

「お姉ちゃん…」

「どんな受験勉強よそれ…」

(うーん、結論だけ言おうかな〜めんどいや!)

「とまあ、フーミン先輩の女子力は置いといて。」

「私の女子力ー!!」

「こんだけできてたらオッケーです!」

「うん。乃木が見てくれたおかげよ。来週は来週で樹のショーがあるからね。」

「たしかにねぇ〜」

「ははあ、それで詰め込んでたのか。」

「お姉ちゃんもちひろちゃんも私のショーじゃなくてクリスマスイベントだよ!学生コーラス!」

(ほほう…ちっひーも言ってたな〜)

「すごいよな、樹学校代表だし。」

「ちひろちゃんや竜治君が練習手伝ってくれたおかげだよ…!」

「いや、実力でしょ。樹ちゃんの。」

「それでこそ我が妹だ。他の学校の代表者、ぶっ倒して来なさい!」

「趣旨違うしちひろちゃんには言われたくないよ〜!!」

(これは風邪とかNGだね〜!)

「じゃあ風邪を引いたりしないようにベストコンディションで行かないとね。」

チラッ

チラッ

(わっしーオッケーだよ!)

「「健康健康健康健康健康健康健康…」」

「ううっ、余計にプレッシャーが…」

(なら…!)

「樹、サプリキメとく?」

「じゃあ効くやつを…」

「いっつん、いっつん。いっつんのグッズ展開していい?」

「大丈夫園姉。もう準備してある。」

「さすがちっひー。」

「あ!私にも頂戴!!」

「風さんには嫌です。」

「なんでよ!?」

「やめてよー!!」

「あはは…」

「ん?どうかしました友奈先輩。何か考え事ですか?」

「いや?何も考えてないよ?」

「それはそれでどうなんすか…」

「ん?本当は具合悪いんじゃないの?」

「え!?友奈ちゃん具合悪いの!?」

(わっしー顔怖いよ…そしてこの流れは…!)

「「健康健康健康健康健康健康健康…」」

「あんたら…そんなの効くはずが…」

「あ〜なんだかポカポカしてきた〜!」

「嘘!?そんなはずが!?」

チラッ

(なるほどにぼっしーやってほしいのね〜オッケー!)

「ふふん。」

「あ、夏凜さん墓穴掘りましたね。」

「「健康健康健康健康健康健康健康…」」

「や、やめなさい!!…あ、でもポカポカしてきたわ…」

「おーい、夏凜ー!流されてるわよー!!」

「そんなこと言ってたら次お姉ちゃん来るよ…」

「ちょっと!私の体に何したのよー!」

チラッ

(わっしーまだ続ける?)

チラッ

(オッケー!)

「「健康健康健康健康健康健康健康…」」

「ああ!暑いわ!!」

「夏凜さんファイトー(棒)」

「ふざけないでよ!?」

「てか風! 勉強終わったんなら飾り付け手伝いなさいよ!」

「もうほとんど終わってるじゃない。」

「終わってますね…」

「話変えようとしても無駄でしたー!!」

「うっさい!!」

「み、皆! あのね…」

「「「「「「「ん?」」」」」」」

「え、えっと…問題です!キリギリスがアリの借金をこっそり肩代わりしたとしたらその後、どんな問題が起こるでしょうか?」

「「「「「「「?」」」」」」」

(ゆーゆ…?)

「私もわかりません…」

「はあ?社会の実習問題かなんか?」

「…?」

「えっ!?えっと…学校新聞のクイズを考えていて…」

「なんだ。そういうことか!」

「でもそれ、問題なってませんね…」

「私も手伝います!」

「み、みんな…ありがとう…」

(ゆーゆ…なんでそんな申し訳なさそうなの…?)

「あのね!私あの日…っ!」

「肩代わりが問題のクイズねぇ…」

「青鬼が赤鬼の身代わりになった話を元ネタにして考えるのはどうでしょうか?」

「あ、それいいね!」

(…?ゆーゆ今なんか言おうとした…?)

「…」

 

ーーー夜ーーー

ーーー友奈sideーーー

「はぁ…」

(東郷さんを助けようとしたとき、お役目は私に引き継がれた。)

ズキッ

「うっ!」

(このことを知ったら、きっと東郷さんが悲しむことになる…せっかく今、みんなが揃って楽しいのに…)

ピロリン

 

東郷 : クリスマスって名前は外国産すぎてしっくりこない。モミの木祭りというのはどうかしら?

 

風 : 風情がない。

 

夏凜 : バカなの?

 

樹 : ちょっとさすがに…

 

園子 : わっしーは変わらないなぁ。

 

ちひろ : むしろお国スイッチ悪化してます。

 

竜治 : なにそれ…

 

東郷 : 我が国の良さを伝えきれないおのれの筆力が憎い!!

 

「くす。」

(私は…どうすれば…)

 

 

 

 

ーーー翌日ーーー

ーーー教室ーーー

(私は…生かされてる…だから…こっち側にいられるんだ…)

「あーもう!災難だったわー!」

「夏凜ちゃんおはよう!」

「おはよう。どうしたの?」

「二人ともおはよう。昨日マンションのエアコンが壊れてね…なんでこんな寒いときなのよ!」

「私も昨日は電灯が切れてとても困ったわ。」

(そういえばそんなこと言ってたな…東郷さん。)

「へいへい!みんなおはよう〜!」

「あ!園子!ってその手の絆創膏どうしたのよ!?」

教室に入ってきた園ちゃんの手には絆創膏が。

「あ、これ?昨日ちっひーに料理教えてもらっててね〜間違えて切っちゃっただけなんよ〜!」

「だけって…もう、気をつけてね?そのっち。」

「もちろんなんよ〜!でもそれで言ったらちっひー慌ててフライパンにジュってやったからそっちの方が重いんよ〜」

「全くあんたは…」

(みんなによくないことが起こってる…?昨日部室でみんなに紋章が出てたのと関係が…?)

 

ーーー部室ーーー

「でさぁ!樹が鍵落としてて寒空の下大変だったんだから。」

「もう言わないで…」

「ちょーっとコンビニ行っただけだったのに大騒ぎだったわよ。」

「あぅう…」

「私よりマシだと思うんですけど…?」

そう言ったちひろちゃんの腕には大っきく包帯が巻かれていた。

「ほんとにごめんねちっひー!」

「べつにいいよ…悪気なかったんだし…」

「はあ。揃いも揃って師走にろくなもんじゃないわね。」

(…やっぱり昨日紋章が出た人みんな…)

「俺はなんもなかったけど…お祓いしてもらった方がいいかもしんないですね。」

「ちょっと、縁起でもないこと言わないでよ。でも必要かも?」

「友奈ちゃんは何もなかった?」

「っ!うん!平気!」

「良かった。友奈ちゃんにまで何かあったら、いよいよ怪しいものね。」

「りゅーくんは勇者じゃないけどゆーゆまでなってたらまた大赦かーってなってたもんね〜!」

「「「「「「…」」」」」」

「あれ?もしかしてまずかった?」

「…いやいや。」

「さすがにそれはないでしょ。」

「ですよねー!」

「私たち、めちゃくちゃ疑い深くなってるんじゃない?」

「あはは…」

「…?」

「…」

「はいはい。それじゃあ、それぞれ持ち場につきましょう。」

「「「「「「おー!」」」」」

(…勇者部五箇条、悩んだら相談!だよね…!)

「あ、あの、風先輩。」

「ん?なに?」

「…ちょっといいですか?」

 

ーーー外階段ーーー

「どうしたの? 悩み事?」

「えっと…えっーと…」

(やっぱり怖い…これで風先輩に何かあったら…)

「恋愛のことだったりして?」

「えっ!?」

「あ、そしたら東郷が怒るか…」

(でも東郷さんなら…)

「怒ったりしませんよー。」

「どうかなー?」

「ま、冗談はおいといて、何? 言ってみ。」

(風先輩…ありがとうございます…!)

「えーと…この間…」

「どの間?」

「えっと、スマホを返してもらった日…」

「ん?何かあったの?」

「実は、東郷さんを…っ!?」

前を見ると風先輩の胸にあの紋章が再び刻まれていました。

それも前よりはっきりと。

「え?なに?」

(言えない…いやな予感がする…!)

「あ…いえ…」

「?」

「前に撮った皆の写真とか大事なやつ、スマホから消えちゃってて…」

「ああ、それは仕方ないわね。大赦の検閲で消えちゃったのかも。」

「でもみんなに悪くて…」

「あ! 二人だけの恥ずかしい写真とかあったんでしょ?」

「え!?ちょっとー!?」

(恥ずかしい写真ってなんですか!?)

「そりゃ皆には相談出来ないわよねー。で、あんたたち、そんなに変な趣味あったの?」

「無いですよー!!」

 

ーーー帰り道ーーー

ーーー風sideーーー

(友奈の相手に慣れてたかしら…結局最後まで元気がなかったし…)

「ラーラーラー♪♪」

「お、いい調子!でも今外でやるのは喉によくないわよ。」

「アハハ…」

(なんたって、ね…)

「樹の初代表!初イベントだもの!楽しみにしてる。」

「だから私のじゃないよ…」

「ふふふ…」

「でもありがとう。頑張るね。」

(全くうちの妹は立派になりおって…)

「よし、さすが私の妹。じゃあ今日は温かいもの作ろうかね。スーパー寄ってくわよ。」

「はーい。」

(あ、ちょうど信号青なった。さっさと渡ろっと。)

真ん中辺りに差し掛かったそのとき。

キィィィィィ

私が気づかぬうちに車が交差点に突っ込み…

(精霊!?なんで出てきて!?)

「えっ!?」

バーン

私の体は宙に舞った。

「…え?お姉ちゃん!!!!」

そして夕焼け空に樹の叫び声が響き渡った。

 




最近カーソルが出てこなくて打ちづらい…コピペしてるだけどから問題ないんですが
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