ーーー竜治sideーーー
「防人!?なんだそりゃ!?」
(夏凜先輩が言ってたやつか…?)
「防人は勇者の劣化版みたいなものですわ!私は弥勒夕海子。ここは協力し、乗り切りましょう!」
「夕海子さんが協調を優先してる…珍しい…」
「なっ!?そんなことはありませんわ!」
「私は…山伏しずく…二重人格だから…よろしく…」
「二重人格ってさらって言っていいのだろうか…」
「わわわ私は加賀城雀です!たたた戦いが終わっても食べないで〜!!」
「食べませんよ…」
「雀さんそれはないと思いますよ…」
(ん?今声したけど…なんだ?)
「通信機越しですみません。わたしは国土亜弥と言います。大赦の巫女です。」
(巫女…神託とか受け取るやつか。)
「俺は蛇遣竜治、讃州中学の一年生でバーテックス…らしいです。よろしくお願いします。」
「そうなのね…よし!みんな押し返すわよ!」
『おー!!!』
だが、絶望は訪れた。
ズゥン
「っ!?」
(なんだ!?空気が…変わった!?)
「メブー!たたた大変だよー!!」
「なにがあったの!?」
「ついにバーテックスが来たんだよー!!」
「…正念場。」
「ふん!弥勒の名にかけて倒してみせますわ!」
「射手座、乙女座、山羊座、牡羊座に蠍座…みんな、陣形K!全力で行くわよ!」
『おおー!!』
ーーーちひろsideーーー
「本当にミノさんだぁ〜!!」
ギュウウッ
「ん!?園子!?嬉しいのはわかるけどそこまでなのか!?」
「よかったぁー!!本当に会いたかったよぉぉぉぉ!!」
(この人は…2年で鈍感になって…)
「嬉しいに決まってるじゃないですか。私も見えないところで軽く3回は泣いてますもん。」
「マジで!?」
「…最後の戦いのとき、助けてくれたのはあんただったのね。」
「ん?そうだよ?困ってそうだったから。」
「…ありがとね。」
「当然のことをしただけだよ。」
「ちひろちゃんもおかえり。」
「うん。ただいま。」
(…そうだ!)
「はい。お三方に満開ゲージを2個ずつどーぞ。」
「…それ渡せたの!?」
「はい。」
「サラッと言うな!サラッと!」
「ありがとう。ちひろちゃん。」
「よぉーし!みんな押し返すよー!」
「「「おおー!!」」」
「ちょ!?なんで私しか驚いてないのよ!?」
ーーー東郷sideーーー
「はっ!?なにここ…」
(精霊にももう頼れない…帰れるかしら…)
「いや、帰るのよ。絶対!」
(あれは…友奈ちゃん!?)
そこには、蛇にまかれ、体と精神が分かれた友奈ちゃんがいた。
そして魂の方の友奈ちゃんは手のようなものに徐々に分解されていっていた。
(早く助けないと!)
「友奈ちゃん!」
「っ!?東郷さん!どうして!?」
「帰ろう、友奈ちゃん!迎えに来たのよ!」
泳いで友奈ちゃんのところへ向かう。
だが、手のようなものが手や足に巻きつき、そこが凍っていく。
(っ!冷たい!)
「そうまでして…渡したくないのね!友奈ちゃん! 今助けるから!」
「でも…私が…私がやらないと…世界が…消えちゃう…!これは…誰かがやらないといけなかったの…!なら私が…!」
(友奈ちゃん…そんなの違う…!)
「友奈ちゃんが…いや、だれもやる必要なんかない…大切な人を…これ以上奪われたくないの!」
(だから…!)
「私が我慢すれば、それでいいから…」
(ダメ…そんなの…私が許さない!)
「友奈!」
「っ!?」
「本当のことを言ってよ!怖いなら怖いって、私には言ってよ!友達だって言うなら…助けてって言ってよ!!」
「嫌だよ…怖いよ…でも言っちゃダメで…でもそんなの…死ぬのは嫌だよ…!皆と別れるのは、イヤだよっ!!」
(友奈ちゃん…よかった…!絶対助けるから…!)
「私たち、一生懸命なのに…それなのになんで…嫌だよ…ずっと…ずっと…ずっと皆と一緒に居たいよっ!!」
(友奈ちゃん!!)
「友奈ちゃん、手を伸ばして!!」
「東郷さん! 助けて!!」
「友奈ちゃん!」
「東郷さん!」
(あと少し…!)
だが、二人の手が触れ合うことはなかった。
ビジビジビジッ
「なっ!?」
二人の間に、バリアがはられる。
(そんな…精霊…!)
「こうまでして…逃したくないの…?」
「東郷さん…たす…けて…」
(そんな!)
「友奈ちゃん!友奈ちゃん!!」
「とう…ごう…さん…」
「ダメ!友奈ちゃん!そんな…!」
(あと…少しだったのに…そんな…)
ーーーちひろsideーーー
満開が5人の私たちはついに攻めに転じることができる寸前のところまできていた。
「このまま行きましょう!」
「園子!右から射手座の針!ガードお願い!」
「オッケー!任せて!」
「樹ちゃん!こっちもいくぞ!」
「わかりました!銀さん!」
そのとき
「どうしても、諦めないのですね。」
(っ!?なにこの声!?)
「何よいまの!?頭に直接響いてくるような感じ!」
「この声は…天の神!」
「あなた方は、友のためにならどんなつらいことも乗り越えることができる。不可能も可能にできる。それを、300年間、見てて感じました。」
「おお!ありがたや〜ありがたや〜!」
「…なら、なんで…」
「ですがそんなあなた方を騙し、戦わせる腐敗したものたちがほとんどなのも事実。だから、人類は滅ぼす。どうしても諦めないと言うなら…最凶の絶望を与える。」
(最凶の…絶望!?)
「…そんなことを言って諦めるとおもってるの!?」
「私たちはみんなと生きたいんです!邪魔しないでください!」
「お、いっつんも言うね〜!天の神さん、あなたはゆーゆを苦しめた。許すわけにはいかないよ。」
「あんたに何人もの先輩がやられてんだ!引き下がってたまるか!」
「丸く抑えようとしても無駄ですよ。私たちはあなたを許さない。」
「…そうですか。…ゾディアック・バーテックス、全てを滅ぼしなさい。」
ドガァン!
「っ!?」
音の先には…巨大なバーテックスがいた。
「ラジャ。ユウシャ、キサマラヲホロボス。」
「なんだありゃ!?」
「あれがゾディアック・バーテックス…?」
(あの姿…まさか!?)
「全てのバーテックスが合体してるの!?」
「そんな!?いくらなんでもそれはまずいよ〜!」
「カンガスルドイナ。」
「あたっててほしくなかった…」
「問題ない!倒せばいいだけだ!」
「そうね!行くわよ!」
夏凜さんと銀さんがゾディアックに向かう。
だが…
「ムダダ。」
ズバァアン!!!!!
「カハッ!」
「夏凜!」
巨大な剣で夏凜さんが吹き飛ばされてしまう。
「はあああ!!!」
樹ちゃんが糸を伸ばしても…
「フン!」
ものすごいスピードでかわされ
「キャッ!」
「樹ちゃん!」
スクリューアタックを受けて落ちてく。
(許さない!)
「園姉!銀さん!」
「うん!」
「おう!」
「ダブルフェニックスレイ!」
「紫鳥突撃!」
「根性ーー!!!!」
3人それぞれの最強技でゾディアックを倒そうとする。
だが、ゾディアックに傷がつくことはなかった。
「「「そんな!?」」」
「ナカナカイイコウゲキダッタ。ダガ…タラン。」
ボガァン!
ゾディアックの火球で私たちは吹き飛ばされた。
ーーー竜治sideーーー
隊形を組んでの連携攻撃、だが、効いていなかった。
「そんな…一斉攻撃なのに!?」
(くそっ!直接やらねぇと傷すらつきそうにねぇ!)
そして
シュバァン!
「…危ない!」
「あなた方どきなさい!」
「逃げて!」
「くそっ!邪魔だ!」
ドガァン!
射手座の特大針で全員が吹き飛ばされ、芽吹たちは至近距離でくらってしまった。
(くっ!!)
「芽吹さん!夕海子さん!しずくさん!雀さん!」
「みなさん!?応答してください!みなさん!!」
だが、彼女らから返事は返ってこなかった。
ーーー芽吹sideーーー
「ここは…?」
目が覚めると真っ白な空間にいた。
(たしか私は…射手座の攻撃を近くで受けたはず…)
「まさか!もう死んで…」
「それはない。安心しろ。」
「っ!?誰ですか!?」
声のした方に振り向くと、勇者と思しき人がいた。
「私は乃木若葉。初代勇者だ。」
(初代勇者!?乃木といえば最高位家!やはり私は…)
「私は死んでるが、おまえは死んでない。ここはおまえの精神世界の中だ。」
「精神…世界…?」
「そうだ。今おまえは気絶してるだけだから安心しろ。」
(つまり外は…!!)
「早く出してください。私はみんなのところに行かなくてはいけないんです!」
「まーまー焦るな。おまえに聞く。おまえはなぜ今戦っているんだ?」
「なぜって…今は時間が…!」
「今神婚が進み、神樹様を信じれば神樹様のもとにいける。苦しい思いをせずにな。なのになぜおまえはわざわざ苦痛の道を選んだんだ?」
(なぜ…か…)
「犠牲のある幸せなんて、望んでないからです。誰かの犠牲のうえで成立した世界で生きるなら、私は死んだ方がいい。今までのはどうしようもない。でも、手の届く限りの犠牲は絶対に出させない!そのために戦う。」
「…そうか。その勇気があれば大丈夫だな。これを受け取れ。」
(これって…刀?)
「かつて私が使っていた、生大刀だ。これならあいつらにも対抗できる。」
「…ありがとうございます。」
「礼には及ばないさ。頼むぞ。勇者、楠芽吹。」
「…はい!」
ーーー夕海子sideーーー
「これは一体どういうことでしょうか?」
(嫌なくらい何もないですわね…私は死んでしまったのでしょうか?)
「いらっしゃい。」
「…誰でしょうか?」
「私は郡千景。初代勇者よ。」
「初代勇者は4人と聞いています。乃木若葉、土居球子、伊予島杏、高嶋友奈。あなたのような方はいなかったはずです。」
「それもそうね。私は勇者から除名されたから。あなたに問うわ。なぜあなたは戦ってるの?見てわかるでしょう?あなたは楠芽吹には勝てない。どうやっても。なのになぜ戦うの?」
(…そうですね…)
「別に勝てなくても構いませんわ。人間全てが勝る人などいませんから。たとえ力は勝てなくても、他なら勝ってるところはある。お互いに補えばいい。芽吹さんや、他の方ができないところを私が補う。チームとしての勝ちを確実とするために、私は戦ってますわ。」
「…あなたなら私のようにはならないわね。合格よ。受け取りなさい。」
そういって出されたのは大鎌。
「これは?趣味が悪いと思うのですけど。」
「大葉刈。かつて私が使ってたものよ。これを使えば勇者になれるわ。」
「…ありがたく受け取っておきます。とてもあいつらに防人の武器では通じそうにないので。」
「せいぜい頑張りなさい。弥勒夕海子。」
「期待以上の活躍をしてみますわ。」
ーーー雀sideーーー
「いやあぁぁぁぁぁ!!ななななにここぉぉぉぉ!!もしかして私死んじゃった!?死んじゃったのぉぉぉぉ!?」
「ハロー!ヒステリックになってるとこ申し訳ないんだけど、話、いいかしら?」
「ひぃぃぃぃ!!だだだ誰ですかぁぁぁぁぁ!?」
振り向いたら、勇者がいた。
「…え?勇者!?もしかして乃木園子!?ししし死んじゃったんですかぁぁぁぁぁ!?」
「う、うーん…私は白鳥歌野。300年前、諏訪ってとこで勇者としてファイトしてたものよ!」
(ええ!?さささ300年前の!?)
「で一つ聞いてもいいかしら?あなたはどうして戦ってるの?あなたは人一倍怖いはずなのに。」
(どうしてって…)
「私、前勇者部に行ったことがあるんです。どんな人たちなんだろうって。すごいいい人たちでした。だから私は、あの人たちみたいになりたいって思ったんです。だから、勇者部の方々が安心して戦えるように、現実の平和を守りたいんです。」
「そっか…ならこれをギブよ!」
そういって出されたのは盾。
「これは神屋楯比売。マイアイテムは別なんだけど、あなたにはこっちの方がいいと思って球子さんと交換してきたのよ。」
(すごい…力を感じる…)
「人一倍怖がりなあなただからこそ、より多くの命を救えると思うわ。ネバーギブアップ!」
「…ありがとうございます!頑張ります!」
ーーーしずく・シズクsideーーー
「ん…?ここどこだろ…?」
し(私は攻撃を受けて…死んだのかな?)
「なわけねえだろ。」
「あ、シズク。」
「よう、しずく。」
し(シズクがいるってことは…)
「ここは精神世界…かな?」
「その通りだ!賢いなおまえ!」
「すみません。どうしてもお話ししたいことがあって。」
声のした方には勇者の服に身を包んだ二人の人がいた。
シ(あん?なんだこいつら。)
「私は土居球子!300年前に勇者をやってた!死んだけどな!」
「私は伊予島杏、私もタマっち先輩と一緒に勇者をやってました。」
「300年前に…」
「たしか初代だな。」
「ああ、すっごい大変だった!さあタマを褒めタマえ!」
「本題に入るよタマっち先輩…あなたたちはどうして勇者をしてるのですか?」
「防人も過酷だろ?なのになんでだ!答えタマえ!」
し・シ(そんなの決まってる。)
「鷲尾須美や乃木園子のようになりたかったから。」
「2年前、彼女たちが勇者をしてたとき、私たちは憧れた。」
「そして彼女たちは…今も戦ってる。樹海で。」
「なら、そのサポートをしてあげたい。彼女らが帰ってこれる場所を残したい。」
「「それが私たちの戦う理由。」」
「さすがだな!ならこいつを受け取りタマえ!」
「そういうことなら…これを。」
そう言って二人から出されたのはクロスボウと鞭。
「なに…これ?」
「これは建御名方神。藤蔓っていうらしいぞ!タマのは盾だけど他にピッタリの人がいるらしくてな。交換したのだ!」
シ(いいね!攻撃のレパートリーが多そうだ!)
「ありがたくいただくぜ!」
「これは金弓箭っていうクロスボウです。これならバーテックスにも効くかと。」
「…ありがとうございます。」
「あと、この戦いが終わるまで、おまえらが分離できるようになるぞ!」
「戦える人は多い方がいいですからね。」
し(…シズクと一緒に戦えるなんて…夢にも見なかった。)
「やろう。シズク。私たちでバーテックスを倒すんだ。」
「もちろんだ。しずく。絶対に勝つぞ!」
ーーー亜耶sideーーー
「あれ?ここは一体…」
(たしか私は千景殿から情勢を観察してたはず。なのに…)
「きましたね。こんにちわ。」
そこには巫女装束に身を包んだ女の人がいました。
「っ!あなたは…」
「私は上里ひなた。300年前の巫女です。」
(300年前の…?)
「すみませんが今は時間が…」
「ふふ、わかってますよ。一つ質問させていただきます。あなたは防人の方々が戦ってるのを見て、つらくないのですか?」
(…そんなの…)
「つらいに決まってるじゃないですか。さっきもみなさんが吹き飛ばされるのを見て、どれだけ自分の力がないことを呪ったか…でも、信じてますから。みなさんなら必ずかえってくるって。」
(私には、それだけしかできないから。)
「…強いですね。さすがです。なら私はそれをサポートします。」
「サポート…ですか…?」
「そうです。これがとけたときのあなたはまずみなさんの頭に直接言葉を送れます!」
「おお!」
「さらに敵の数、弱点などが見分けられるようになります!」
「おおおお!」
「以上です!」
「ありがとうございます!」
「あら…ツッコミが来ると思ってましたが…頑張ってください。」
「…はい!ありがとうございます!」
ーーー竜治sideーーー
「くそっ!」
(敵は五体…部が悪すぎる!)
そのとき
「さて…やりましょうか。」
「芽吹さん!」
「メブ!!」
起き上がった芽吹さんの服は、勇者に似たものとなっていた。
「心配かけました。勇者、楠芽吹。…参る!」
さらに
「ふぁああ…さあ、第2ラウンドですわ!」
「目覚めたぁぁぁぁぁ!!」
「さて…行こう、シズク。」
「いちいち言うんじゃねえよ!しずく。」
倒れていたメンツみんなが起き上がる。
そしてみんなが勇者装束に身を包んでいた。
(みなさん…よかった…!)
「はあ!」
ズバッ
芽吹さんが近くにいた牡羊座を切り裂く。
牡羊座は分裂する。
でも
「…あんたが偽物ね。」
ズバッ
片方をさらに切り裂き、消滅させる。
「この武器はバーテックス、あなた方の命を刈り取るにはピッタリですわ。」
ズシャッ!
夕海子さんは乙女座の頭部を御霊ごと切り裂く。
「硬いなら出させなければいいですから。」
射手座が針を飛ばしても。
「オラオラオラオラオラオラ!」
シズクが全て弾き、
「たしか…御霊は…あそこ。」
しずくが御霊を撃ち抜く。
(すげぇ…これが勇者…)
ギュルルルルルル
ビュウウウウウン
山羊座がスクリューアタックをしてくるが、
「ううううおりゃい!」
雀さんがそれを上に弾く。
「硬さが今までのと段違いだよ…すごい…」
(なら俺が!)
「くらいぃぃぃやがれぇぇぇ!!」
ドガァン
俺が覚醒したときに上がった跳躍力で山羊座の頭をぶち抜く。
(よし!御霊に命中!)
「あああありがとうぅぅぅ!!」
芽吹さんたちの活躍で残りは蠍座だけに。
そのとき
「あーあー、みなさん、聞こえてますか?」
(っ!?頭に直接声が!?)
「亜耶です。さっきちょっとパワーアップしまして、テレパシー?とかできるようになったんです!私なら敵の位置がわかります。司令塔は任せてください!」
(すげぇ…巫女ってそんなことまでできんの!?)
「わかったわ、亜耶。防人隊は亜耶から星屑の場所を把握、退治にむかって!バーテックスは私たちでやる!」
『はい!』
「あ、あの…」
「ん?どうしたの?亜耶。まさかもう内陸部にまで…」
「そうじゃなくて…なぜか海上以外には全くいないです…」
(え?)
「つまり街中のが全滅した…そういうことでしょうか?」
「そう…なるね…」
「えええええええ!?いいいいったい誰がぁぁぁぁぁ!?」
「遅れてすまん!!」
そう言って現れたのは、
「…春信さん!?」
夏凜先輩の兄さんの三好春信さんだった。
しかも手には大量の星屑。
『えええええええええ!?!?』
(聞いてる限りだと…)
「「ありえるわ(な)…」」
「とりゃっ!」
シュバッ!
(え?どこに今行った!?)
見ると、蠍座の方へ…
「おいおい!?いくらなんでもあいつ無茶だろ!?」
「防人ですらないのに危険すぎますわ!?」
「あああああああ!!しししし死んじゃうぅぅぅ!!」
「フルパワー10万枚瓦正拳!!!」
ボガァァァァァァァァン!!!!!!
まわりに突風すら起こしたその一撃は蠍座の尻尾の付け根をぶち抜く。
(嘘だろ!?)
「すご…すぎる…」
「あの人勇者じゃないのにバーテックスに傷つけられるってどんだけ強いのよ…」
「そもそも大橋市中にいたはずの星屑を全滅させてますからね…」
「えいしょっと…バーテックスのならもっと傷つけられるんだよな?」
そういうと落ちた蠍座の尻尾を半分にちぎり、針のある方に腕を通す。
「さらっととんでもねぇことしてんぞ…」
そして
「これで終わりだ!」
ズバァン
御霊を貫通、蠍座を滅ぼす。
『…あの人だけでよくない?』
それが、俺たち全員の思いだった。
「…んなこと言ってらんねーぞ。真打が来た。」
そう言って春信さんが言った先には、
比較にならないほど大きいバーテックスがいた。
「まさか、あれって…」
「…レオ・スタークラスターですわね…」
最後にして最強の壁が立ち塞がる。