ーーー雀sideーーー
今私は亜耶ちゃんと昼食の準備をしてました。
(というより教えてるんだけどね…)
「しかし亜耶ちゃん誰か呼ぶって言ってたけど、誰なの?」
「すぐ来るって言ってたのでもうすぐのはずです。」
ピンポーン
「あ、どうぞー。」
そして入ってきたのはなんと…
「呼んでくれてありがとう!亜耶ちゃん!」
「全然大丈夫!樹ちゃん!」
樹ちゃんでした。
(…樹ちゃん料理うまくないよー!?やばいやばい!?死んじゃう!?死んじゃうー!!)
樹ちゃんの料理の腕前については風先輩からこっそり教えられていた。
「…?雀さん、どうかしましたか?」
「!?う、ううん!?だ、大丈夫だよ!?」
「ならよかったです…」
(危うくバレるところだったよ…こうなったら、私がうまい感じにサポートして成功させるしかない!!)
「あ、それじゃあ雀さんは休んでてください!」
「…へ?」
「雀さんにはいつもご飯作ってもらってるので…たまには休んでください!」
「え、ええ!?う、うん…」
(…ヤバス。どうしよう!?亜耶ちゃんもそりゃうまいけど樹ちゃんのをカバーできるほどじゃなかったはず!?…こうなったら、簡単なものに誘導する!!)
かつて風先輩情報によれば、樹ちゃんは簡単なものならつくれるようになったとか。
「じゃ、じゃあ卵焼きとかどうかな??」
「いいですね!!」
(よし!!このままいけば…)
「亜耶ちゃん亜耶ちゃん。」
「どうしたの?樹ちゃん?」
「あのさ、私ね、うどん作ってみたいんだ!!」
「…それです!!」
(樹ちゃぁぁぁん!?!?!?)
「芽吹さんたちも疲れて帰って来るでしょうし、うどんならきっと喜ぶはず!!それでいきましょう!!」
(オーマイガッ!!だよっ!!うまくいきそうだったのに!!だったのにぃぃぃぃ!!うどんも簡単だよ!?でも普通の簡単とここの簡単は違う!!どうしよう〜!?!?)
「まっててくださいね、雀さん!おいしいうどん、作りますから!!」ニコッ
(…うん。まあなんとかなるか。)
亜耶ちゃんの笑顔に思考が吹っ飛んだ私であった。
ーーー数時間後ーーー
(…止めればよかった…)
「できた!!」
「素晴らしいですね!!」
うどんを完成させた亜耶ちゃんと樹ちゃん。
だがそこにあったのは紫色の麺、真っ黒なスープ、そして立ち込める緑の煙、もはやうどんとすら呼べないものだった。
(ほんとにこれをどうしようか…樹ちゃんか亜耶ちゃんが食べたらダメ、この子たちを現実に気づかせるなど言語同断。ならメブたちにはどうだろうか。)
NARUKOでメブたちに連絡を入れてみる。
雀 : ご飯できたよ、もう。いつまで買い物行ってんのさ?
芽吹 : ごめん今ちひろと竜治を尾行してるの、先に食べてなさい。
「…」
(これ、生還しないかな…となると別な手を…そうだ!風先輩!!)
風先輩に送ろうとしたその時…
芽吹 : あと風先輩と園子もいるから。連絡入れないでね?音で気づかれないためにも。
(…あ、尾行首謀者その二人だ、間違いない。じゃあどうする!?もう人なんて…そうだ!!
たしかにぼっしーは今日銀ちゃんとトレーニングするって言ってたはず!!トレーニング終わり、かつ樹ちゃんの腕前を知らないあの二人ならきっと食いつく!!)
にぼっしーにはなぜか嫌がられることが多いので(原因 : にぼっしー)銀ちゃんに連絡をかけてみる。
「もしもし、銀ちゃん!?」コショコショ
「あ、雀、おはよ!どうしたそんな小さい声で。」
「えっとね、ちょうど今うどんできてて、メブたち帰ってくるの遅いらしいしぜひ食べませんかと…」
「おお、いいじゃんか!!ちょっと待ってろ、夏凜にも相談するから。」
(よし来たぁぁぁぁ!!これでうまくいくはず…)
「ん?あれ園子たちじゃない?」
「お、ほんとだ、何してんだ?」
「!?!?」
(嘘でしょ!?ここでそこ鉢合わせする!?)
「…あんたらなにしてんの?」
「「「「「!?!?」」」」」
「園子、なにしてんだ…」
「夏凜!?銀まで!?」
「静かにしなさい!!バレたら困るでしょうが!!」
「バレるって…まさか…」
「…?」
「今は大事なタイミング!!ちひろさんと竜治さんの付き合ってる証拠を手に入れるための!!」
「園子…おまえ…」
「あんたらねぇ…」
(…結果オーライ!!このまま連れ戻してくれ…)
「あ、ちょ…」
パクっ
「あ、ラズベリーも以外といける。ん?竜治君どうした?フリーズして。」
「いや、それ…俺使ってるやつ…」
「…ええええええええええええええええええええ!?!?!?!?!?」
「だから止めようとしたのに…」
「か、間接キス…/////」
「ちひろ!?オーバーヒート寸前なってないか!?ちひろー!?」
「見ないでっ!!/////」
「「「「「「「…」」」」」」」
(あ、これ絶対あかんやつだ。)
「まさか…本当だったの…?」
「ちょ、夏凜のせいで証拠取り損ねたじゃない!!」
「ま、まじか…//」
「見てるこっちまで…恥ずかしくなる…」
「ほらね!?言ったでしょ!?」
「ということで二人とも尾行参加する〜?」
「「…ええ。」」
(ほらぁ…)
「さあ、今度こそ証拠を掴むぞぉい!!」
「「「「「「おー!!」」」」」」
「ということで切るな〜!」ブチッ
「…」
(終わった…なにもかも…ここは東郷さんに?いや、たしか今日友奈ちゃんと買い物のはず…純粋勢を潰すわけにはいかない!そう考えるともう食べる人がいないよ…)
「えっと…」
「これは…」
「「雀さんどうぞ!!」」
「…へ?」
「雀さんには部活でも助けられてますし…」
「しずくさんや夕海子さんを束ねてもらってます!だからこそ!!私たちの真心がこもったこれを食べて欲しいんです!!」
(…あ…ああ…眩しい…二人が眩しいよぉ…守りたいよ…あの笑顔を…そのために…私はできることをする!!)
「…よし来た。いただくぞい!!」
「「ありがとうございます!!」
ズルズルハムハムズルズル!!
「どうですか?味…」
「とってもおいしいよ!!ありがとう!二人とも!美味しすぎて涙出てくる!!」
ズルズルハムハムズルズル!!
「すごいスピード…」
「それだけ美味しかったんですね…きっと…!」
ガタッ
「ふぅ〜、ごちそうさまでした!!ちょっとあんまり泣いてるとこ見られたくないからもう帰るね!!バイバイ!!」
バタバタッ
「ありがとうございました!!」
「よし!片付けしよっか!」
「うん!!」
こうして純粋な二人の笑顔と引き換えに私は今日明日と下痢と吐き気に見舞われていたのだった…
ーーー東郷sideーーー
今日は土曜日、休日はいいものですよね。
(なにより…今日は友奈ちゃんがいる!!)
「ん?大丈夫?東郷さん。」
「もちろんよ、友奈ちゃん。」
「よかった!!じゃあ早く行こうよ!!」
「ええ!」
今日友奈ちゃんが来ている理由は二人でショッピングにでかけ、一緒にご飯を作って食べるからである。
友奈ちゃんらしい企画である。
「ほらほら早く〜!!」
「うん!すぐ行くわ!!」
ーーーイネスーーー
「いっぱい買ったね!!」
「そうね、じゃあそろそろ昼ごはん作りにいく?」
「そうだね!!でも…」
(でも!?まさか友奈ちゃん…)
「どこか調子悪いの!?大丈夫!?」
「お腹減ったから何か食べてきたいな〜って。」
(よかった…)
「そうね、せっかくだからジェラート食べましょうか。近いし。」
「うん!!」
このときの私たちは想像もしていなかった。
私たちの行動で、とんでもない悲劇が起こるということを…
ーーージェラート屋前ーーー
「あ、あれちひろちゃんと竜治君!!珍しい組み合わせだなー!!」
「もう、友奈ちゃん、昨日デートの内容考える依頼あったじゃない。」
「あ、そうだった!!」
「まあ頑張ってるみたいだし、声かけてみましょうか。」
「うん!あ、みんな〜!!」
「竜治君、ちひろちゃん、依頼のやつ?」
「あ、友奈先輩、東郷先輩。」
「こ、こんにちは…/////」
(あら?ちひろちゃんの顔…)
「どうしたのちひろちゃん?顔真っ赤っかだよ?」
「あーいや、これはカクカクジカジカで…」
(それはそうなるわね…あれ?そういえば…)
「なるほどね…ところでさっき友奈ちゃんみんなって言ってなかった?」
「うん!だってあっちに園ちゃんとかいるもん!!」
(…え?)
「「えっ?」」
ブゥチィッ
(ん!?今までにないほど殺気に溢れたブチを聞いた気がするけど!?)
シュンッ
(あ、そのっちと風先輩!?)
「あ、ちょ園子!?風先輩まで!?」
「そんなこと言ってる場合じゃないですわ!?」
『東郷先輩!!ちひろ止めましょう!』
『そうね、手伝ってくれるかしら?竜治君。』
『もちのろんです!!』
「ふふ.そうかそうかぁ〜♪私たちのこと尾行してたんだ〜♪ならお礼に天国に旅行はどうかな〜♪」
ガタガタ
『『あ、ダメだ、止めようない。』』
「「これは…死ぬ…」」
「「ふふっ、上等よ…」」
「「えっ?」」
『『は?』』
「前は不意打ちだったけど…」
「今回は正々堂々の勝負…夏凜と私、勇者最強コンビなら負ける気がしないわ…」
「ちょうど銀とトレーニングした帰りだからね…木刀は有り余ってるわよ!」
「そういうことなら私も乗るぜ!!」
「「シズク(さん)!?」」
「一人でならまだしもこの二人とだと負ける気がしねぇ。」
「…なら勝率を上げるとしましょう。」
「「「夕海子!!」」」
「あーもう…このまま行ったら風先輩や園子が死にそうだから私も乗るよ…」
「「「「銀(さん)!!」」」」
「これならいけるわ…」
「勇者部屈指のアウトドア軍の力…」
「および防人の力…」
「見せてやりますわ!!」
『…これまずくないですか?』
『…ひとまず避難優先でいきましょう。彼女たちがくたばる前に。』
『そうですね。友奈先輩も震えてますし。』
ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
そうして私たちが避難を始めたそのとき、
「「「「「はあぁぁぁぁ!!!!」」」」」
夏凜ちゃんたちも動き始めた。
(周りから三人、上から二人!!ちひろちゃんは上と他方の処理を同時にはできない…これならどっちを優先しても確実に強力な一撃をねじ込める…!考えたわね…)
でも…ちひろちゃんの怒りは、私たちの想像をはるかに上回っていた。
シュッバギィ!
ズガガガァァァァァン!!!!
「「…へ?」」
人の動きではなかった。
まず目にも留まらぬ速度で二人に瓦割り、脳天落とし、手刀をくらわせ、地面に傷がつかないギリギリの威力で叩きつけ、周りの三人を回し蹴りから一本背負いで二人がいるところに叩きつけた。(目がついてったSさんからの情報)
「ぐっ!?」
「がはっ!!」
「っ!?いった…」
「ぎゃっ!?」
「ヘブシッ!!」
「ふふっ、この程度ぉ?この程度で大口叩いてたのぉ?ナメられたもんだナァ〜力の差を叩き込んであげるっ♪」
「ちょ…これは想定が…ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!」
「や、やばい…みんな!!逃げなさ「逃がさないヨォ?」ああああああああああああ!!!」
「ちっ!夕海子、銀さんいけ!!があああああああああああああああああああああ!!!!」
「銀さん!!お逃げください!!あなたは悪くな…→〆=+〆$☆♪÷÷〆|÷:×○→〆^0&々〒=*÷!!!!!!!!!!!!!!」
「くっ!!やめろ!!ちひろ!!落ち着け!!「落ち着いてられるかっ!!」エベシッ!アバスッ!ホギャアッ!ギャアアアアアアアアアアアアア!!」
「「…」」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
ーーー最強のHsideーーー
「ねーねー、今イネスのイートエリア大変なことなってるんでしょ?」
「いや、所詮悪ふざけでしょ、だって中学生よ?」
「そうね〜迷惑だわ〜」
(…イネスに買い物に来てみれば…どういうことだ?避難って…)
そのときだった。
「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!」
「ああああああああああああ!!!」
「があああああああああああああああああああああ!!!!」
「→〆=+〆$☆♪÷÷〆|÷:×○→〆^0&々〒=*÷!!!!!!!!!!!!!!」
「エベシッ!アバスッ!ホギャアッ!ギャアアアアアアアアアアアアア!!」
『…ギャアアアアアアアアアアアアア!!』
「ほんとだった!!ほんとだったの!?」
「いやこの声間違いないでしょ!?」
「絶対殺人とか起こってるってこれ!?」
「今すぐ警察呼べー!!」
「ちょ、あんた呼びなさいよ!」
「いやよ!!殺されたくない!!」
(今の声ってまさか…おいおいやべえぞ…今すぐ止めねえと…!)
ビュゥゥンッ!!
「なっ!!」
(早い!?ひとまず状況確認だ!!)
ーーーイネスーーー
「おいおいどうなってんだ…」
(傷一つ付いてないのに殺気は人殺すレベルだぞ…一体何が…ん?)
その先には見覚えのある顔が。
「東郷!?竜治!?友奈!?」
「しゅ、春信さん…」ガタガタ
「どうした!?何があった!?」
「じ、実は…ちひろがカクカクジカジカで…」ガタガタ
(あー…だからか…)
「オッケー、そりゃ止めねえとまずいな…」
「で、でもどこにいったか…」ガタガタ
「大丈夫だ、殺気の残留からたどる。」
「「「…え?」」」
「ん?急ぐからおんぶするぞ?」
「「「あ、はい…」」」
ーーー高知県ーーー
「さすがに…ここまでは…来れないはず…」
「あとはゆっくり帰るだけ…」
「私たちは…」
「生きることに成功できたん…」
ボガボガァン!!!
「「っ!?!?」」
「ミィツケタァ♪」
「「ひぃ!!」」
「「いやぁぁぁ!!」」ガクガク
「さあ、お仕置きだぁ〜♪」
「「ギャァァァァァァァ!!」」
バキッ!
ボキッ!
ドガァン!
ビボベバシッ!!
(やべえ完全に暴走してんぞ!?)
スタッ
「園子、風!大丈夫…じゃなさそうだな…」
二人は完全に気絶しているようだった。
そして…
「ん〜?どうしたんですか〜?春信さ〜ん♪」
「ちひろ、もう十分だ、やめろ。」
「何いってんですか〜、こいつらはあの世に送らないと♪…邪魔、するんですか?」
「…おう。今のお前はガチで殺しかねないからな。」
「…こいつらの二の舞にしてあげますよ!!」
(さぁて、あれやるか。)
俺はとっさに下に体を落とし、回し蹴りを膝に当てる。
そしてバランスを崩し、倒れて来たちひろに対し…
頭に指先を当てて手を思いっきり合わせた。
「ガッ!?」
トサ…バタッ
「「「…え?」」」
(ふう…)
「これでよしっと…」
「ちょ、今何したんですか!?」
「ただ手を合わせた…というより叩いただけなのに…」
「ん?あれはねこだまし。相手の波長がもっとも高いところに強力な衝撃を加えることで相手の脳をしばらくマヒさせる。あ、死なねえぞ?」
「「「…す、すごすぎ…」」」
「お、おう…さ、帰るぞ〜」
「「「あ、はい…」」」
こうして、三好春信の活躍によってちひろの暴走は食い止められたのであった。
ちゃんちゃん♪