ーーー迅sideーーー
(なっ…)
…目の前で起こっている奇跡を、信じられなかった。
たしかに未来視では、上里ちひろ…彼女は死んでいたはずなのである。
《ズバァァァァァァァァァン!!!!
樹「あ…ああ…ち…ひろ…ちゃん…ちひろちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」》
その未来は、たしかに確定されていた。
…しかし、現状はどうだ。
彼女はひとりでに動く謎の生命に助けられた上に、トリガーを変化させた。
そして、未来視は全く異なる未来を映し出した。
(あれはたしか…鬼怒田さんが遊真とレプリカさんを参考にして制作中だった自律型トリオン兵付きのトリガー…)
迅「…神の、力…だったか?彼女たちの持ってたってのは…」
(未来視を超える力…もしそれが彼女たちに宿る神の力、その残滓ならば?)
迅「…ありえなくもない、か…」
実際に神なんて見たことがない。
そもそも人間と神が出会うことなど本来はあってはならないのだろう。
だが、彼女たちはそれをしている。
それどころか、神すら討ち滅ぼしたのだ。
(…これが未来視の不調、そして狙われる原因と見て、間違いないだろうな…)
ーーーちひろsideーーー
林藤「…変身、した…!?いやトリガー使ったからたしかにそれはそうだが…!」
樹「ちひろちゃん…」
ちひろ「…オートクレールよし、デュランダルよし、ソードビットもよし。オールOKか。」
(…ただ、少し恥ずかしい…服とかもちゃんとサイズ合わせてくれてるのはいいけど、それ以前に結構肌出てるとこ多かったしなぁ…なぜ改善させなかった中学の私。)
肩出てたり右太もも出てたり挙句の果てには胸の一部が空いてたりする私の勇者服。
精神的にも成長したせいで多少の恥じらいが生じてるが…そんな暇はない。
…ブォンッ!!!!
ちひろ「…モードシールド。」
ガキィンッ!!
ちひろ「…さあ、勝負です…風さん!!」
ーーー友奈sideーーー
ポンッ
遊真「…!!あれって、試作品のだよな…!?」
三雲「それにしてはだいぶ姿が変わってるが…おそらく。」
友奈「わっ、牛鬼!久しぶり!!元気にしてた?」
牛鬼「…ジー」パタパタ
友奈「…あ、もしかして何か食べたいの?うーん…でも今変身してるし…」
千佳「…サラミありますけど、食べます…?」
牛鬼「…パァァァ。パクリ」モグモグ
友奈「あ、食べた!千佳ちゃんありがとう!!」
千佳「いえいえ…可愛いなぁ…」
三雲「トリオン兵も動揺、してるのか…?今のうちに…!遊真、東郷を!」
遊真「わかった!すぐ戻るからそれまでは凌げよー!」
三雲「わかってる!!」
東郷「あ、ちょっと待って。友奈ちゃん…」
友奈「東郷さん…」
東郷「…ちゃんと帰って来てね。」
友奈「…うん。任せて!!」
ボンッボンッボンッ
おとめ座が爆弾を生成して向かわせてくる。
(まだわかんないことだらけ…とりあえず!!)
友奈「迎え撃つ!!はあ!!」ドゴォンドゴォンボガァン
(…怪我は…なし!今回はトリオン体だから不安だったけど普通に攻撃をパンチで弾いたりしても壊れたりはしなさそう!!)
ブォンッ
友奈「!てやっ!!」ボゴォン!!
布攻撃は蹴りでガードする。
もうひとつも来るけど…
三雲「アステロイド!!」
千佳「ハウンド!!」
ボガガガガガガァァァァァァァァン
そこは修君と千佳ちゃんが対処してくれる。
友奈「二人ともありがとう!!」
三雲「問題ない!!戦うんだろ!?サポートしかできないが…」
友奈「それだけで十分だよ!!こいつとは一度戦ったことがあるから任せて!!」
千佳「はい!!」
ボンッボンッボンッ
ドゴォンドゴォンボガァン
ブォンッブォンッ
ボガガガガガガァァァァァァァァン
おとめ座と私たちの攻防がしばらく続く。
(えーっとたしか…トリオン?っていうのを消費するんだよね…そしたらこのままだったらジリ貧…かといって…)
修君たちが一度、おとめ座の御霊を出した時のことを思い出す。
(再生速度が早くてとても倒しきれるとは…
…アレって、今もできたり…?)
友奈「…勇者部六箇条!!なせば大抵なんとかなる!!当たって砕けろだ!!千佳ちゃん!修君!私に考えが!!」
遊真「なら俺も!加わらせろよ!!」ボゴォン
壁を突き破って遊真君も来る。
友奈「遊真君!!」
三雲「それで、考えっていうのは!?」
友奈「うん!あのね━━━━━━」
友奈「━━━━━ってことなの。できるかわかんないけど…それでも手伝ってくれる?」
遊真「…もちろん!現状他に突破策がないしな!」
三雲「ああ!ダメだった時はまた別なものを考えればいい!」
千佳「うん!!」コクコク
友奈「…ありがとう!!じゃあやるよ!!」
千佳「…アイビス+レッドバレット!!」ドンッ
ノロノロ
(…撃った!)
おとめ座までの距離、あと20m。
おとめ座「…!」
ボンッボンッボンッボンッボンッボンッ
友奈「作戦開始!ていっ!そりゃっ!えいっ!!」ドゴォンドゴォンボガァン
遊真「ボルト・トリプル+ブースト・ダブル!!」ドガガガガガガガガ
三雲「アステロイド!!」ガキキキキキキキ
爆弾を私と遊真君、修君で防ぐ。
残り、14m。
ボボボボボボボッ
友奈「勇者ぁぁぁぁぁぁ!!!キィィィィィィィック!!!!」ボガァァァァァァァァァァァン
13m。
遊真「ブースト・トリプル!せい!はっ!とう!!」ドガガガン!!
12m。
修「スラスター、オン!!」ズバァァァァアァン
11m。
その時だった。
おとめ座「…!!」ボォォォォォォォ…
遊真「…!?友奈!尻尾の辺りを大きく膨らませていくぞ!?」
友奈「わかんない!!私は見たことないよ!?」
三雲「…布が1本から2本になってたように、タメ攻撃、的なのが可能になってるとすれば!?」
残り、10m。
(…もしそうだとしたら!!)
友奈「早くどうにかしないと千佳ちゃんの弾が爆発に巻き込まれちゃう!!」
遊真「だがあれを至近距離で爆発させたら俺でもキツイぞ!?シールドも多分間に合わねえ!!」
9m。
三雲「二人とも!僕がやる!!遊真!チェインを!」
遊真「…ホントにいいのか?そしたらオサムは…」
8m。
三雲「…僕が今、そうするべきだと思ったんだ!他に理由は!?」
遊真「…そう言ったら最後、お前はテコでも動かねえよな!わかった!!チェイン・ダブル×2!!」
遊真君が鎖を2つ、壁から修君の手元へ。
…7m。
刻一刻と弾は爆発の範囲内に迫る。
修「…エクスード!!」
修君が壁に空いた穴の向こう、おとめ座の尻尾を挟むように展開される。
ビキビキッ
…そして修君の体にヒビが。
友奈「!?!?」
『警告。トリオン消費過多。』
6m。
…爆発圏内まで、あと1m。
三雲「…これで!!!最後だ!!!!エクスード!!!!!!!!」
…先程出したエクスードから出た2つのエクスード。
それは、今にも巨大爆弾を吐き出さんと膨らんでいる尻尾を押しつぶすように挟み込む。
…それによって。
おとめ座「…!?!?」ボギュギュギュギュギュ…ボガァァァァァァァァァァァン!!!!
…爆弾は、発射されることなく大爆発を引き起こした。
友奈「すごい…すごいよ!修く…修君!?」
…ビキビキビキッ
…修君の体には、全身にヒビが入り、今にも砕けそうになつていた。
三雲「僕は…大丈夫だ…!離脱せざるを得ないが…
…あとは…頼めるか!?」
友奈、千佳、遊真「…うん(おう)!!!」
『トリオン体活動限界。ベイルアウト。』
ボシュウウウウウウウウウウウウウンッ!!!!
修君の体が消える。
おとめ座までの弾の距離、2m。
おとめ座「…ッ!!」ブォンッブォンッ
起死回生の一手を封じられたおとめ座は布で防ごうとする。
残り1m。
遊真「それを俺がさせるかよ!スラッシュ・クアドラ!!!」ズバッズバッ
それを、遊真君が切り落とす。
…そして。
ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!
弾はおとめ座に着弾。とてつもなく大きな黒い塊となっておとめ座を拘束した。
(…修君、見てる?上手くいったよ!!)
友奈『…っていうのなんだけど、そのためにはどうしても拘束か弱らせるかしないといけないんだ…』
三雲『…あの再生速度だと多分弱らせるのはかなり難しい。…でも拘束なら…千佳のアイビスとレッドバレッドで。』
遊真『あー…なるほどな。たしかにあれならよゆーだわ。』
友奈『…?どういうこと?』
三雲『アイビスはスナイパー用トリガーの中でも威力に特化したタイプ、そしてレッドバレッドは相手に重しをつけるトリガー。
このふたつを組み合わせることで当てさえすれば一切の動きができないほどの鉛をつけられる。』
友奈『なるほど!!じゃあそれで…』
千佳『ただ、元から遅いアイビスの弾速にレッドバレッドが加わることで全然当たる前に防げる速度に…』
遊真『ま、そこは俺たちで弾を守ろうということだ。』
友奈『勇者部6箇条、なせば大抵なんとかなる!やろう!!3人とも!!』
(みんなで作ったこのチャンス!!)
友奈「絶対無駄にしない!!
封印!!開始!!!!!」
おとめ座の周りを花びらが舞い、御霊が露出する。
遊真「うおっ!ホントに出やがった!」
友奈「これで!!」
封印。バーテックスを倒すための勇者の力の1つ。
バーテックスの急所、核である御霊を一時的に外に露出させる儀式。
(満開でもやれないことはないけど…神樹様がいない今は使えないかもしれないもんね!)
友奈「遊真君!」
遊真「おう!ユウナ!ブースト・セプタ!!!」
友奈「勇者ぁぁぁぁぁぁ!!!」
遊真「せぇぇぇぇぇぇぇのッ!!!!!」
友奈「パァァァァァァァァァァァァンチ!!!!!!」
私たちの渾身の一撃。
それはおとめ座の御霊を…粉砕した。
ボロボロボロボロ…
御霊を失い、おとめ座は崩れていく。
(あれ?前みたいに空に行かないのかな?)
千佳「遊真君!友奈さん!!」
友奈「千佳ちゃん!!さっきはありがとね!」
千佳「いえいえ。私はただ撃っただけですし…」
遊真「そー言わないの。初めての4人の勝利だな!」
友奈「…うん!!今夜はうどんだね!」
遊真「ホントにうどん好きだな…よし、ウサミパイセンにたっぷり買ってきてもらお。」
千佳「そういう話もいいけどとりあえず脱出してからね…まだ私たち孤立してるんだし。」
友奈、遊真「あっ…」
ーーーちひろsideーーー
ちひろ「モードアロー!ふんっ!!」ビュンビュンッ
風「…!」ガキンガキンッ
ちひろ「レイピア!はあ!!」
風「!」
ガキキキキキキキ
ちひろ「からの!モードサイクル!!」ズバッ
シュバッガキンッ
ちひろ「チッ!ハーフシューズブレイド+ハーフブレイド!!」
ガキンッ
シュバッギギギギギ
ちひろ「…これだけやってもダメか…予想以上に厄介なものね、自動防御。」
ただでさえ攻撃範囲、防御範囲の広い大剣。それをかいくぐっても自動防御の装甲が攻撃を阻む。
(有効なのは数の勝負…ミニビット?いや出せるのは最大16…大剣に使ってる装甲まで出動されたら確実に防がれる…1度見せたら警戒される以上、決め手に取っておくべき。)
ちひろ「…もう少し戦って突破作を見つける!ダガー!!」
風「…!」ブンッ
ゴンッゴンッ
ちひろ「まだまだ!せいっ!はっ!とうっ!そりゃっ!」ブォンッブォンッブォンッブォンッ
ガキンッガキンッガキンッゴキンッ
モードダガーによる6連撃で大剣を弾き、バランスを崩させる。
(よし!このまま間髪入れずに!)
ちひろ「フルシューズブレイド!!!」
シュバッゴンッ
しかしそれはまたもや装甲によって防がれる。
(これもダメか!埒が明かない!!)
ビキッ…
(…今、かすかにヒビの入った音が…?)
ちひろ「…迅さんとの攻防ですでにガタが来てる…?…モードウイング!!」ビュンッビュンッビュンッビュンッビュビュビュビュビュビュ!!!!!
風「っ!?」
シュバッ
ガキンッ
ビュビュビュビュビュビュ…
シュバッ
ガキンッ
空を駆けるウイングで撹乱し、装甲に攻撃を加える。
しかし風さんもただ受け続けるはずもなく…
風「…ッ!!!!!!」パキッパキッパキッパキッ
ブンブンブンブンッ!!!!!
ちひろ「っ!モードシールド!!」ガキィィィィィィィン
大剣を装甲に分離、全てを使って範囲攻撃を繰り出してきた。
ちひろ「…応用性が広いわね…私が捕まってたら使わされてたかも。」
(とはいえこれで装甲は限界のはず…ミニビットじゃキツイから削りきりたかったのが本音だけど。)
ちひろ「…まあ大丈夫。モードミニビット!!」ババババババババ
ミニビットが後ろに展開される。
ちひろ「…行きますよ!!風さん!!」
風「っ!!!!」
オートクレールとデュランダルで切りかかる。
無論大剣で防がれるが…後ろのミニビットが動き出す。
風「っ!」パキッパキッ
それを対処するためにフリーの装甲、そして大剣からも2つの装甲が分離、対処へと向かう。
しかし、である。
迅「その思惑は叶わないよ。俺のサイドエフェクトがそう言ってる。」
ズバババババババババァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!
バキバキバキバキィッ!!!!!!!!
迅さんの風刃によって、4つの装甲が切り裂かれる。
ちひろ「…信じてましたよ!実力派エリート!!!やるよネーさん!!行っけぇぇえええ!!!!!」シュババババババババババ!!!!!
風「っ…!!!!!」シュバッシュバッ
残った2つの装甲がミニビットを弾いていく。
…シュンッ!!
ズバッズバッズバッ!!!!!
風「っ…!」
3個のミニビットが刺さる。
ちひろ「…刺さりさえすれば!!やろ!モココ!!モードビッグビット!!!」
ズバァァァァアァンッ!!!!
ミニビットがビッグビットになり、風さんのトリオン体に大きく傷をつける。
ちひろ「このまま決めるよ、トラ介!!モードフルブレイド!!!!」
風「ッ!!」ガチャンガチャンバッ
お互いソードビットと装甲を戻し、ぶつかりあ…
パキッ
…う前、間合いを詰めたまさにその時に先っぽの装甲だけが外れる。
(…!)
そしてそのまま他のよりも早く私の頭を…
…ピタ ダ タ ダ ダ ダ タ
切り裂くことなく、寸前でかすかに動きを止めた。
ーーー少し前、風sideーーー
『…私は知ってます。あなたは頼まれたら断れない優しい人だって。
いつも、みんなが笑顔になるように頑張ってて、そうなった時に誰よりも嬉しそうにすること。』
声が、聞こえる気がする。
『…自分たちの使ってるシステムに重大な欠陥があって、それを支給者側が黙ってた時…今、そして未来に同じ目にあうはずだった人たちの分も怒れて、そして怒りを、自分の人生すら棒に振ることになってもぶつけられる人だって。
もし自分が事故にあっても周りのことばっか考えて…挙句の果てには加害者の運転手すら心配するようなどうしようもなく優しい人だって。』
こんなところで止まっているなと。
『…妹の最初の友達が少し元気なかっただけで、どんなに巻かれても、散々に言われても気にかけ続けて…何日も潰れたのに返ってきた答えが「なんでもない」だった…それなのに、「よかった!」って、万遍の笑みで言える、そんな素晴らしい人だって!!』
進めと、叫ぶ声がする。
『そんな風さんだから、もし樹ちゃんを傷つけたら…戻ったあと、一生自分を許せなくなる。だから!!!それだけは絶対にさせない!!!』
(…なんで私に…?あれ…そもそも私って…何を━━━━━━━)
『だって私は…私たちは…
勇者だから。』
(…!)
勇者。
なぜかわからないけど、すごい暖かくて、背中を押してくれる気がする。
(…きっと、何かやることがある。私を必要としてる人がいる。なのにここで止まってるわけには行かないわよね!!)
(…なんとか、ここまで来た…あと少しで根幹…
…しかし根幹に近いからか、色んなのが見える…私の記憶かなんかかしら…)
樹『お姉ちゃん!!』
風「…思い出した。私の名前は犬吠埼風。勇者部部長!!こんな何気ない記憶から思い出させてくれる辺りさすが樹ね!!!よーし!!このまま全速前進y」
シャー!!
風「…えーっと、あれってたしか私のこと拘束してたヤツよね…私が大声出したせいで見つかったの?…絶対捕まったらヤバいわよね…」
(…こうなればやることはひとつ。)
風「ダッシュで逃げてさっさと掌握して少しでもちひろに隙を作るのよはい決定蛇さんさよなら!!」シュバッ!!
ーーー今ーーー
風「チ…ひろ…ワタシノコト…はいい…ダカラ…今のウチニ…!!!」
ちひろ「風さん…」
(つらいでしょう…惜しむでしょ…ごめんなさいね…でもこれで少しでも顔が立てれたはz…)
しかし、現実とは非情なものである。
ちひろ「じゃあ遠慮なく。」
風「エッ?」
ちひろ「大虎滅空斬り!!」
(あれええええええええ!?!?想定してたのと違う!!なんか違う!!すごく違う!!たしかにちひろらしいといえばちひろらしいけどそこは少しは躊躇しよ!?いや私のことはいいって言ったけどそれでもちょびっとくらいは惜しんでほしいわよ!?待ってほゆとにこんな終わり方いやあああああああああああああああa)
そこで意識は途切れた。
ーーーアフトクラトルーーー
ーーーディエナsideーーー
ミラ「…刺客として送ったトリオン兵が全滅しました。」
ハイレイン「そうか…ご苦労だった。ということだがディエナ、どうする?今なら奴らは疲労している。全勢力を投入すればあっという間にケリがつけれるが。」
ディエナ「…いや、大丈夫。むしろこのままの方針で行くべきよ。」
ハイレイン「…奴らがさらに力を覚醒させるかもしれないのにか?」
ディエナ「ええ!むしろドンドン解放してもらいたいわね。そうすれば…枯れし大樹と欠けた月、その手がかりが得られるかもしれないもの。」
ーーーちひろsideーーー
風「…んあ?」
樹「お姉ちゃん!!」
風「い…つき…?」
樹「うん…!そうだよお姉ちゃん…!」
風「えっと…私はたしか…?」
ちひろ「敵に捕まって変なの付けられて傀儡化。私たちを襲った、ってとこです。元に戻ってよかったです。」
風「…そっか…迷惑かけたわね…」
樹「ホントにだよぉ〜!わけわからなかったんだから…」
風「ごめんごめん。だから泣かないの…」
ちひろ「いや泣くでしょ。行方不明だった姉が突然襲いかかった来たら。」
風「グサッ!!ちひろ、今のは痛い!めっちゃ痛いわよ!!少しは治りたての人を大事にする気持ちはないの!?」
ちひろ「自身を殺しかけた人を大事にする必要がどこにあるんですかねぇ…」
風「グサグサッ!!正論が心に突き刺さるわよ!?」
ちひろ「あとこれから忙しくなりますよ。敵は引いたみたいですけど友奈さんたちなも会わないと。あと今のところあなたが敵の唯一の手がかりなんだから何かしらでも覚えてること教えてもらわないと。」
風「うーん…それがさっぱりなのよねぇ…」
ちひろ「使えない…」
風「そう言いたい気持ちはわかるけど抑えよ!抑えよ!?」
樹「…くす。二人とも相変わらずだね。」
風「そうなのよ!ひどいと思わない!?」
ちひろ「もうそろそろ慣れましょうよ。」
風「いやその前にあんたがやめればいい話だからね?」
ちひろ「えー…」
風「そこ!露骨に嫌な顔しない!!」
ちひろ「…本当、よかった…グス。」ボソッ
風「…ふっふーん?」
ちひろ「なんですか気持ち悪い。」
樹「それは言い過ぎじゃ…」
ちひろ「あ、OK。なんですか気色悪い。」
風「私が言ってたら間違いなく変えてなかった上に結局悪化してる気がするのは置いといて、やっぱ心配してくれてたんじゃん??」
ちひろ「ごめん樹ちゃん、頭無事じゃなかったみたい。」
風「あんた曲がんないわね!?じゃあその目にかすかに貯まった涙はなn「トリガーオン。」ちょそれはタンマ!!待ってさすがに死んじゃう!!死んじゃう!!「問答無用。」逃げるが勝ちっ!!」シュバッ
ちひろ「逃がさないですよ?」シュバッ
樹「あ、お姉ちゃんもちひろちゃんも疲れてるんだから無茶はダメだよー!!」トッタッタ
敵は強大、おそらくこれからもかつての仲間が刺客として立ち塞がる。
…それでも、私達はたしかに少し、ほんの少しだけ取り戻したのだ。
幸せへの鍵を。
とある読者さんから場所のズレの報告あったので再喝です…申し訳ない