この仮面の闘士に異世界を!   作:GPSA(´・ω・`)FB

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カズマ達との共闘中編になります(´ω`)
話の構成に悩みまくったせいで、2年以上も投稿遅くなって申し訳ないですm(__)m


第6話『この駄女神パーティーに救援を!』

ーーーーー

 

「ひっぐ、えぐっ…グスッ、生臭いよ…生臭いよぉ……」

「一度ならず二度もカエルに食われるとは思いもしなかったです…」

 

真護とゆんゆんの奮闘によって草原中に群がっていたジャイアントトード討伐は無事に終了した。

 

「うわぁ……」

「カズマって…色々と苦労してるんだな。」

「やめて!そんな可哀想なものを見る目で見ないで!」

 

しかし、カエルの粘液まみれになって泣きじゃくっているアクアと、同じく粘液まみれのままカズマにおんぶされているめぐみんの様子にいつもこんな感じなのだろうかと同情の眼差しでカズマを見る真護とゆんゆん。

 

「というか、打撃が効かないジャイアントトードを何で殴って簡単に倒せてんだよ。」

「あーっ…俺の戦い方はちょっと特殊だからだよ。」

「納得いかねぇ……」

 

アクアとめぐみんを捕食する事に夢中になっているジャイアントトードを死に物狂いで何度も切り掛かって倒したカズマなのだが、その傍で簡単に倒していた2人を見て不服そうにしていた。

ゆんゆんは多彩な魔法を放って倒していたが、真護に至っては単純に殴ったり蹴ったりして倒しているので納得がいかないのだ。

 

「まあ、とりあえずカズマ達は街に戻った方が良いんじゃないか?俺とゆんゆんはこのままゴブリンと初心者殺しってモンスターの討伐に…ん?」

 

まだ泣いてるアクアとグッタリとしているめぐみんの様子を見かねた真護が、カズマにアクセルの街に戻る事を提案しようと話を切り出すが、話の途中で言葉が止まる。

街とは反対側にあたる森林の方から緑色の肌をした小人のような群れが現れ、此方に向かって来ていたのだ。

 

「お、おい!あれ、ゴブリンだよな!?結構な数が来てるぞ!?」

「多分、初心者殺しがこの近くにまで追いやって来ているもしれないんじゃ…」

「嘘だろ!?こんな状況の所でそんな奴まで出て来られたら、真っ先に俺達が狙われるじゃねぇか!!」

 

20体ほどの群れを成して此方に向かっているゴブリンの様子を見たカズマは、使い物にならなくなっているめぐみんとアクアの様子からして今の状態で襲撃されたら詰み状態な為か、かなり焦っている様子で追い詰められたような表情を浮かべていた。

対してゆんゆんはそれほど苦戦するような数でも無いのか、特に問題無さそうな表情を浮かべながら魔法を唱える準備をしていたのだった。

 

「んー…」

 

そんな中、向かって来ているゴブリン達の様子を見ていた真護は、ゴブリンを見慣れていないとはいえ何処か違和感を感じていた。

それは、かつて元いた地球でファイターとして変身し戦っていた時に頼りにしていた直感だ。

ベルトによるファイターへの変身によって得た能力は真護自身にも影響を与えており、単に身体能力強化や五感が鋭くなっただけでなく敵意や殺気、そして違和感や罠にも過敏に反応するようになっている。

 

「(ゴブリンって普段は夜行性で洞穴とかを巣にしてるんだったかな?でも、何でこんな所に群れになって出て来てるんだ?身を守る武器とかも持ってないし…)」

 

ゴブリンは巣に居座っている時でも棍棒や弓を持ったり武装をしていると聞いた事があったのだが、この場に現れたゴブリン達は揃いも揃って武器も何も持っていない。

その上、何かから逃げて来たのだろうか…かなり疲弊しているように見える。

 

「(ゆんゆんがさっき言ってた初心者殺しってのが近くにいるんだろうけど…冒険に慣れてない人を誘き寄せるにしても単体を誘き寄せた方が手っ取り早い気がするし、仮に群れを誘き寄せるにしてもあんな数がいたら何匹ぐらいかは武器ぐらいは持つ筈だしな…)」

 

真護はまず、経験が浅い初心者の冒険者に弱らせたゴブリンに餌のように狙わせた所を襲い掛かる『初心者殺し』の仕業かと考えた。

しかし、仮にそんな魔物に追われていると考えても、こんな見晴らしの良い遮蔽物のないような所に誘き出すのだろうか…ましてやゴブリン達は武器も持っていない。

なにより逃げるなら蜘蛛の子を撒き散らすように散り散りに逃げた方が良い筈なのだが、明らかさまに群れとなって逃げてきている…こんな状況こそ初心者の冒険者達の良いカモにされるだけではないのかと。

 

「シンゴさん、先にゴブリンを倒しておきましょうか。」

「んー、あのゴブリン達かなり疲弊してるから、カズマ達に戦って貰ってレベル上げに専念してもらおうかなって思ったんだけど……」

 

喉に引っかかるような違和感を感じながらも、現れたゴブリン達に杖を構えるゆんゆんの言葉を聞いた真護は先程全く戦えていなかったカズマ達に倒して貰おうかと考える。

 

「いやいや無理無理!!今こっちの状況これだぞ!?無理だって!俺はもう剣振れるような余力もないし!なにより動けなくてカエル臭いめぐみん背負ってるし!!」

「ちょっ…レディーに臭いとか失礼だと思わないんですかカズマ!?」

 

しかし、ジャイアントトードとの戦闘で丸呑みされ掛けた事でずっと泣きじゃくっているアクア…

爆裂魔法を放った事で全ての魔力を使い果たし動けずとも、カズマの悪口に突っ込みを入れるめぐみん…

何よりも、その2人の救出でジャイアントトード2体を必死に討伐して疲れ切っていてなお、現在動けないめぐみんをおんぶしているカズマ…

 

「あー…うん、ごめんカズマ。仕方がないけど2人があんな状態だし、カズマも疲れ切ってるから俺とゆんゆんで戦おう。ゆんゆんは後方から頼むよ。さっきのジャイアントトードの時みたいに俺が肉弾戦で戦っていけば、ゴブリン達は俺の方を警戒するだろうし、初心者殺しが急に出ても何とかなるからさ。」

「分かりました!」

 

こんな状況でカズマ達にもう一戦は流石に過酷だなと考えた真護は、止むを得ずゆんゆんと共に現れたゴブリンを討伐する事にした。

ゴブリン達からすれば泣きっ面に蜂の状況だろう…しかし、ゴブリンの討伐任務も受けている為に一気に畳み掛けようと決めた真護は、勢い良く駆け出し疲弊しきっているゴブリン達に向かっていく。

 

「とりゃああぁっ!!!」

「…ゴブッ!?」

 

ゴブリン達が接近してきた真護に気付くも既に遅く、距離が詰まった所で粒子エネルギーを纏った拳で地面を殴り付けていた。

粒子エネルギーが弾けるように迸ると共に衝撃波を発生させ、近くにいたゴブリン達を吹き飛ばしていく。

 

「ファイアーボール!」

「グギャアアアァァッ!!?」

 

逃げようとその場を離れていくゴブリン達にゆんゆんが火の中級魔法を唱えれば大きな炎の玉が幾つか現れると共に勢いよく放たれ、背中を向けてなりふり構わず走り出したゴブリン達へと向かっていけば、着弾と共に炎がゴブリン達を取り囲むように燃え広がっていく。

逃げ場を失ったゴブリン達はそのまま残りの炎の玉に直撃して燃え上がり、次々とその場に倒れていくのであった。

 

「あのゆんゆんって子、あんなに可愛くてスタイルも良いのに色んな魔法使えて強いなんて羨ましいな。どっかの一発屋と違って頼りになりそうだ…」

「は?カズマ、それ誰の事を言ってるんですか?その一発屋とは私の事を言ってますよね?」

 

先程のジャイアントトード戦やゴブリン達の討伐でゆんゆんの活躍を見て、自分のパーティーに入って欲しそうな表情で羨ましそうに眺めるカズマ。

そんなカズマの本心駄々洩れな言葉に、魔力切れで動けずにいながらもややキレ気味でドスを聞かせたような低い声でめぐみんが問い掛けていたのだった。

 

「…ん?あ、ちょっとカズマ!初心者殺しも出てきましたよ!やはりゴブリンを倒してると出て来ましたね。」

「えっ!?アレが!?いかにもって言うか、凶悪過ぎるだろ!?あんな牙で噛み付かれたらそれこそ1発で死んじまうじゃねぇか!」

 

 

「あれが初心者殺しかぁ…」

「はい、このまま初心者殺しを倒せばクエスト達成ですねシンゴさん!」

「うん、この調子ならアクセルの街には昼前に帰れるな。」

 

そんなカズマ達を他所に、横たわるゴブリン達を見て必要な討伐数に十分達しており、尚且つ連戦にも関わらずあまり疲れなども無いのでこれなら後は残っている初心者殺しの討伐さえ終えれば、お昼までにはクエストが達成出来ると考えたゆんゆんは、昼食後からは真護と一緒に過ごせると思いながら嬉しそうな表情を浮かべつつ、このまま目の前にいる初心者殺しを手早く討伐しようと意気込んでいた。

 

「(…それにしても、やっぱり変だ。)」

 

意気込むゆんゆんの言葉に頷き、討伐したゴブリン達を横目に初心者殺しを見据える真護だったが、彼が感じた違和感は拭えずにいたのだった。

抵抗する力も無くなりふり構わず逃げていたゴブリン達の姿がどう考えても引っ掛かっていた。

初心者殺しは見た目からして黒い虎と言っても過言では無いほど体格こそ大きく素早そうだが、逃げるゴブリン達を負い掛けてきた訳では無いように感じた。

寧ろ、捕食者であるはずの初心者殺しですら何かから逃げてきたような…ゴブリンのように怯えているようだと感じ取っていた。

 

「グルルルルッ…ゴアアァァァッ!!」

 

こちらに気付いた初心者殺しは真護達を威嚇するように鋭い牙を剥き出しにし唸り声を上げて身構えている。

しかし、先ほど真護が感じたように捕食者である筈の初心者殺しの様子は、より強大な力を持つモノから身を護るような威嚇の仕方であった。

 

「何だか、随分とシンゴさんに威嚇してる気がしますね…」

「…いや、確かにアレぐらいだったらそんなに苦戦する事も無いけど、何だか戦い辛いなぁ…」

 

レベルの低い冒険者には容赦なく襲い掛かる事で有名な初心者殺しが威嚇し続けている様子から、パーティー内で1番レベルが高い自分や一撃熊を簡単に倒せる真護に警戒しているのだろうかと考えて話すと共に詠唱に入るゆんゆん。

そんな彼女に対して、初心者殺しから怯えの感情を感じ取ってしまった真護はやや気が引けるような様子で様子見をしていたが、初心者殺しを放っておけば被害も起きてしまう事や討伐クエストを受けた以上ちゃんと責務を果たさないといけない事を踏まえ、気を取り直して討伐対象である初心者殺しを倒すために身構える。

 

「グガアアアァァッ!…ッ!!」

「おっと!行かせないぞ!」

 

威嚇していた初心者殺しが意を決したようにゆんゆんやカズマ達に狙いを定め勢い良く突っ込んできたが、そうはさせないと真護が立ちはだかると毛を逆立たせて動きを止めてしまう。

同時に、真護を見上げると共に吠えながら威嚇をし続けていく。

 

「ライトニング!」

「ギャッ!!?」

 

しかし、アークウィザードであるゆんゆんが足を止めた初心者殺しを見逃す訳も無く、ゆんゆんから放たれた雷の中級魔法をまともに直撃してしまった事により、そのままその場に倒れていったのだった。

 

「おぉ、すげぇ…一撃で倒すなんてな。うちのアークウィザードにも見習って欲しいぐらいだ。」

「は?」

 

初心者殺しも1撃で倒してしまったゆんゆんの様子に感心した表情を浮かべながら様子を見守っていたカズマが羨ましそうにしながら、現状あまり役に立っていないめぐみんを貶していた。

貶されためぐみんの方はというと、ややキレ気味な表情を浮かべながら容姿に見合わないような殺意と威圧を放っていたのだった。

 

「やりましたね、シンゴさん!」

「うん、これでジャイアントトードにゴブリン…初心者殺しも討伐完了だな。お疲れゆんゆん。」

「はい!」

 

倒れているゴブリンや初心者殺しの姿を見ながら討伐クエストの依頼を終えた事に嬉しそうな表情を浮かべながら話すゆんゆんの様子に、彼女の健気の姿に和んだ表情を浮かべながら話す真護。

 

「じゃあ、このまま街に戻ってギルドに報告しに向かいましょうか!」

「うん。街に戻ったらお昼時ぐらいになるだろうし、昼食を食べてから休憩にしようか。カズマ達もそれで良いかな?」

「うん、むしろ…俺達は街に戻らないとヤバいしな。」

「決まりだな、じゃあ行こうか。」

 

クエストを早く終えれた事で真護との時間を過ごせるゆんゆんは嬉しそうな表情を浮かべながら、さっそくギルドに戻る為に街へ向かう事を提案すると、既に疲れているカズマ達と共にアクセルの街へと向かって歩き始めて行くのであった。

 

「(…このまま何も無かったら良いんだけど……)」

 

しかし、真護は内心嫌な予感が更に悪い方向に向かったと感じていたのだった。

まるで大事な事を見落としている様な、嫌な感覚を抱えながら…

 

 

ーーーーー




久しぶりに投稿しました…遅くなってしまい申し訳ありませんm(__)m
さくっと終わらせてしまいましたが、ゴブリンと初心者殺しとの戦闘でしたm(__)m
カズマ達との絡みはもう少しだけ続きますm(__)m
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