この素晴らしい世界に●●を!めぐみんのターン   作:めむみん

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カズマ視点オンリーです。
今回は長めです。
今更ながらの題名ですけど許してください。


めぐみん爆誕祭裏物語

-MEGUMINBAKUTANSAIURAMONOGATARI-

 

めぐみんの誕生日から少し遡り・・・

 

今日もいつもと変わらず、めぐみんとの爆裂散歩。

毎日見ている内に爆裂ソムリエの称号をめぐみんから貰える程に、爆裂魔法の出来が分かる様になった。

大して嬉しくないけど。

まあ、三つ下とはいえ、美少女をおんぶ出来るのは嬉しいが。

爆裂魔法の採点だけならまだましだが、流石に毎日、同じ場所を通るだけは飽きる。

偶にはゆんゆん辺りに役を変わって貰いたい。

最近は俺とめぐみんがセットみたいに思われてる節があって、爆裂散歩に俺が行く前提でみんなが話をするから、今日は他の誰かが行く的な話になる事がない。

今度、本当に誰かに頼もうかな。

 

「あ、カズマさん。今日はもう終わったんですか」

「まあな、そうだ明日の散歩変わってくれないか?」

 

丁度良いタイミングだし、頼んでおこう。

 

「どうしたんですか?喧嘩ですか?」

 

何で喧嘩したと思われてるんだよ。

 

「いや、そういう訳じゃないんだけどさ。駄目か?」

「駄目ではないですよ。ただ、めぐみんが嫌がるかなと思いまして」

 

確かにめぐみんってゆんゆんにだけは厳しいというか、刺々しいよな。

 

「そこはちゃんと俺が話を通しとくから心配すんな。それより俺とめぐみんが喧嘩したって思った理由は何だ?」

「えっと、カズマさん達が別行動するのは喧嘩されている時ぐらいですから」

 

ちょっと何言ってるか分からない。

俺達だっていつも一緒にいる訳じゃ・・・ないよな?

 

「一つ聞きたいんだけど、俺とめぐみんの事どう思ってる?」

「そうですね。・・・仲の良い兄妹ですかね」

 

めぐみんが妹か。

悪くないな。

でも出来の良い妹は兄のプレッシャーになるし。

 

「分かった。ありがとう。所でゆんゆんは何してたんだ?」

 

何か探してるみたいだったよな。

 

「それなんですけど、実は来月の四日はめぐみんの誕生日なんですよ」

「へえー、そうなのか。て事は誕生日会の準備だな」

「はい。今はめぐみんへのプレゼントを探していた所です」

 

 

 

あの日から俺達の秘密の活動が始まり、今日はエックスデー前日。

今までの流れを簡単に説明すると、めぐみんが爆裂魔法を撃ってから、動けるようになるまでの間に準備を進めるというモノだ。

立案者はアクアらしいがあいつには情報をギリギリまで渡さない方向で決まった。

めぐみんの爆裂散歩は結局俺が行く事になった。

今日は、めぐみんたっての希望で、午後から行く事になった。

ただ、パーティー会場がまだ決まって居ないのが問題だ。

みんなプレゼントとか見世物をどうするかに気を取られて忘れていた。

めぐみんにバレる可能性は高いが、今はゆんゆんと店探しをしている。

 

「カズマさん。あの店はどうですか?」

 

ゆんゆんが指したのは、洒落た感じのいい店だった。

 

「うーん、そうだな。あの店にしよう」

 

後は料理の味次第だな。

 

「いらっしゃいませー。お二人でよろしいでしょうか」

「はい」

「では、こちらの席へどうぞ」

 

店内も店員さんの雰囲気も良いし、この店に決まりかな。

 

「メニューはそちらにございます」

「あの、おすすめを二つでお願いします」

 

味調べだから品を選ぶ必要はない。

 

「ではおすすめ二点でよろしいですね」

「それでお願いします」

「畏まりました。料理が出来るまで少々お待ちください」

 

 

 

ウェイターさんは奥に行き、他に人が居なくなった。 二人きりになった事もあって沈黙が続く。

 

「「・・・」」

 

気まずいなこれ。

何でもいいから話題を

 

「お待たせ致しました。当店おすすめのハンバーグです。ごゆっくりどうぞ」

「「ありがとうございます」」

 

この世界にもハンバーグがあったんだな。

今度からこの店に来よう。

 

「美味そうだな」

「いい匂いですね。この料理初めて見ます」

 

やっぱり珍しいのかな。

 

「カズマさん、この細いのが何か知ってますか?」

 

そっちかよ。

 

「それはポテトだな。じゃがいもを切って作るんだ」

「そうなんですか。カズマさんは料理に詳しいんですね」

 

料理に詳しいって言われても、子供なら誰でも知ってる定番料理だ。

異文化交流してる気分だな。

というか気分じゃなくてしてるのか。

 

「ハンバーグは食った事あるのか?」

「里でよく食べてましたけど、この街に来てからは初めてです」

 

ハンバーグは一般的なのか。

この世界は本当によく分からないな。

単に紅魔の里にポテトが伝わってなかっただけなのかもしれないけど。

 

「このハンバーグ美味いな。明日は此処にするか」

「そうですね。私も此処がいいと思います」

 

こうして会場は決まった。

店の人も喜んで引き受けてくれたし、後は俺からのプレゼント探しだな。

 

「ゆんゆん、まだ時間あるか?」

「ええ、大丈夫ですよ」

「ならプレゼント選びに付き合ってくれないか?」

 

一番めぐみんの事を知ってるのはゆんゆんだし適任だろう。

それに紅魔族の感性はちょっと違う所があるし、刺さらない物買った時が困る。

 

「任せてください。めぐみんの好みは大体分かりますから」

「頼もしいな。じゃよろしくな」

 

 

 

まず、俺達は宝石店に来ていた。

正直何を買えばいいかさっぱりわからない。

取り敢えず目に付いた物をゆんゆんに聞いてみるか。

 

「これなんかどうだ?」

「えっ!指輪ですか!?」

 

しまった。

そりゃそういう反応になるよな。

 

「いや、他意はないぞ。適当に選び過ぎただけだ」

「そうですか」

 

疑いの目で見られてるけど事実だ。

何か見つけて話を逸らさせよう。

 

「ゆんゆん、このネックレスはどうだ?」

 

綺麗なネックレスで、何より値段が安いから目に付いた。

 

「可愛いですね。私もこんなネックレス欲しいなあ」

「これ欲しいのか?じゃ、すいません。これください」

 

わざわざ付き合って貰ってるわけだし、金はそこそこあるから大丈夫だろう。

 

「えっ、いいんですか?」

「遠慮しなくていいって、貰ってくれ」

 

お礼の品だからな。

 

「ありがとうございます」

「お礼だからあまり気にするなよ」

 

ゆんゆんは色々気にする性格だから、ここら辺気を付けないといけないんだよな。

 

 

 

その後、何軒か店を回ってみたが、これと言うものが無かった。

今は雑貨店に来ている。

 

「やっぱり分からないな」

「何かめぐみんが欲しがっていた物とか分かればいいんですけどね」

 

これが一番の問題だ。

めぐみんの欲しい物が分からないから困ってる。

 

「カズマさん、こっちは財布が置いてますよ」

「財布か。・・・これだ!」

 

確かめぐみんの財布はがま口の小さくてパンパンに膨れてた気がする。

何があんなに入ってるのかは分からなかったけど。

 

「めぐみんが欲しい物は財布だったんですね」

「いやそうじゃない。そうじゃないんだけど、めぐみんが一番必要としてる物だと思うんだ」

 

これ以外に良い物が思い浮かばない。

 

「財布をですか?」

 

ゆんゆんは思い当たる事が無い様だ。

 

「前にめぐみんの財布を見た時に、財布が小さくて不便そうだったから、大きめの財布をあげれば喜ぶと思うんだけど、どうだろう?」

「それなら、私も財布が一番いいと思います」

 

プレゼントは財布に決定したけど、デザインはどうしよう。

あいつの好み分からないし。

ここは俺の幸運に任せて、これだ。

 

「黒龍の柄か、女の子向けじゃないし選び直しだな」

「選び直さなくていいと思いますよ。めぐみんはそう言うの好きですから」

 

・・・俺一人だったら絶対にめぐみんの好みの物買えてないな。

ゆんゆんに付いてきて貰えて良かった。

 

「じゃあ、これにするよ」

 

こうしてプレゼント選びは終わった。

 

 

 

用があったからウィズの店に来てみたのだが。

 

「いらっしゃいませ。宿暮しになってから爆裂娘が抱きついてくる事が無くなり寂しく思っている小僧と自分がいない間に仲間が功績をあげた事に焦りを覚えている娘よ。今日は何用であるか?」

 

出会い頭に知られたくない事を暴露される事ぐらい想定しておけば良かった。

てかゆんゆんはそんな事気にしてたのか。

 

「お前、何言って、ゆんゆん違う!あいつの言ってる事は出鱈目だ」

 

くそっ、この悪魔嫌いだ。

ゆんゆんが冷めた目でこっちを見てる。

バニルのニヤついてる顔を殴りたいけど、どうせ避けられるだけだから止めておこう。

 

「これ以上変な事言うのはやめてくれ」

「ならばこのガラクタ集を全部お買い上げいただこう」

 

口止め料か。

 

「分かった。それでどんなデメリットがあるんだ?」

 

この店の商品は実用性皆無の物が多いから処分に困る。

 

「デメリットはないのだが、初心者冒険者しか居らんこの街で売れない物ばかりなのだ。この中にあの娘にしか使えんような代物があったので、小僧からの誕生日プレゼントと言う事で、単品ならば五千万エリスの所、セット価格で飛んで五千六百エリスである」

 

抱き合わせ商法か、でも安すぎる気がする。

 

「どうせ売れぬ返品不可の商品を買い取って貰えるだけで、我輩としては相当な利益になるので当然である」

 

そういう事か。

バニルも苦労しているんだな。

それによく考えたら、提示額は所持金ぴったりだ。

抜かりないな。

 

「ではお買い上げ特典として、一つ助言をしておこう。あの娘は貴様の買う物ならば何でも喜ぶだろう。そして今夜と明日の朝は傍に居るのが良いであろう」

 

何でも喜ぶとか言われても助言になってない。

それに傍に居ろってどう言う意味だよ。

まさかギルドの連中みたく俺とめぐみんが付き合ってるとか思ってるんじゃないだろうな。

 

「我輩を誰だと思っている。貴様らがそう言う関係でないのは分かっておるわ」

 

そうだよな。

バニルが知らない訳ないか。

 

「何故か、などと言った事は気にせず、言われた通りにしていれば、自ずと気付くであろうから気にするでない」

 

傀儡みたいで嫌だけど、従うしかないか。

 

「夜と朝にめぐみんの傍に居れば良いんだよな」

「うむ。そうだ小僧、頼まれていた物だ」

「ありがとう。帰るぞゆんゆん」

 

声をかけたが返事がない。

振り返って見ると

ウィズとお茶を飲んで談笑していた。

 

「ゆんゆん、もう行くぞ」

「はい。ウィズさん、ありがとうございました。また来ます」

「こちらこそありがとうございました。ぜひまた来てくださいね」

 

最近ゆんゆんのコミュニケーション能力が向上してきていると思う。

 

 

 

宿に帰り、アクアとダクネスとの打ち合わせも終わった。

そろそろ爆裂散歩の時間だからめぐみんを呼びに来たけど、熟睡中だ。

取り敢えず此処で待っておけばいいよな。

・・・めぐみんの寝顔が可愛い。

まあ、元から可愛いからな。

って何考えてんだ俺。

俺はロリコンじゃない、ロリコンじゃない、ロリコンじゃない。

よしちょっと落ち着いた。

めぐみんは十三歳。

三つ下で守備範囲外。

あっても二歳差までだ。

そう言えばめぐみんって明日が誕生日だから十四歳になるのか。

あれ?何か気付いてはいけないモノに気付いてしまった気がする。

 

「カズマ?」

 

変な事を考えてたら目を覚ました様だ。

 

「やっと起きたか。さあ、爆裂散歩行くぞ。今日はまだだろう」

「そうですね。では準備するのでちょっと待っててください」

 

さっきまで気付かなかったけど、めぐみんはパジャマ姿だった。

 

「分かった。表で待ってるよ」

 

あれから五分ぐらい経ったけど、中々出て来ない。

女の子の支度は時間がかかるって聞いた事あるけど、こんなに長いものなのか?

 

「すいません、着替えを出すのに手間取ってしまって」

「そうか。仕方ない事だし、気にするな」

 

服選びに時間をかけるって事か。

覚えておこう。

 

 

 

「『エクスプロージョン』っ!」

 

慣れてきたと言っても、やっぱりこの威力は凄いと思う。

これで魔力切れがなかったら、もっと格好良いのに。

 

「今日はいつもに増して凄いな。音が身に染みて、風も心地良くて、それで居て威力は最大級。これは百点満点だな。ナイス爆裂!」

「・・・ありがとうございます。ナイス爆裂」

 

おかしい。

ここに来るまでもそうだったけど、元気がない。

爆裂魔法を撃てばマシになると思ったけど、この調子だ。

体調悪いにしては、さっきの出来は洗練されたモノだったし。

 

「めぐみん、どうしたんだ?元気ないぞ。大丈夫か?」

「大丈夫ですよ・・・」

 

覇気のない声で、作り笑顔で心配させまいとするめぐみん。

どうすれば良いのか分からずに、悩んで、もう一度背中の方を見るといつもならまだ起きているめぐみんの寝顔があった。

宿で見た時とは違い疲れ切った表情で辛そうだ。

早く宿に帰って休ませないと。

 

 

 

宿に着いてから、アクアに診て貰ったけど、異常はないから心配要らないと言われた。

だとしてもあの時、辛そうな顔だったのは変わらない。

それに、宿に着いてからは何故か他人行儀になっていた。

バニルが言ってたのはこの事だったのか。

もう深夜三時位だが、心配で眠れない。

どうすればいいんだ?

そんな事を悩んでいるとめぐみんの寝言が聞こえてきた。

 

「みんな・・・おねが・・・」

 

めぐみんの方を見るとその顔には涙が伝っていた。

(うな)されているみたいだ。

内容は分からないけど。

 

「・・・まっ・・・・・・・・・カズマ!何処にも行かないで・・・」

 

なるほど。

みんなが居なくなる夢だなきっと。

どうしよう。

取り敢えず手を握ってみて、安心するかみてみよう。

 

「・・・・・・お願いします!待って・・・」

 

駄目だ。変わらない。

何かないのか?

 

「あれ?カズマさん・・・な、なな!如何して、て、手を握って」

「ち、違う。めぐみんが魘されてるから少しでも安心して貰おうと思って」

 

前にもこんな事があった気がする。

困ってる時にありがたいけど、恥ずかしい。

ゆんゆんはめぐみんの方を見て分かってくれたみたいだ。

 

「弟はこれで落ち着いたんだけど、こう言う時って何をすればいいと思う?」

「すいません、私にも分からないです」

 

申し訳なさそうに謝るゆんゆん。

 

「俺も分からないし、謝る事ないって。でもどうすれば」

 

「・・・カズマ、はなれ・・・・・・ずっとそばにい・・・」

 

「カズマさん、その、私は何も出来ないですけど、今日は此方で寝るので、めぐみんと一緒に寝てあげてください」

「・・・それしかないか。でも起きてからめぐみんに叩かれるとかは、ないか」

 

めぐみんは短気じゃないし、多分俺を起こしてから何があったか聴いてくるだろう。

 

「人任せにしてしまって、すいません」

「バニルからも傍に居るように言われてたし、めぐみんに寝言だけど、直接頼まれてるからな。気にするな。明日の事もあるし、ゆっくり休んでくれ」

 

俺とゆんゆん、二人揃って寝不足で明日上手くいかなかったら不味いからこれでいい。

 

「ありがとうございます。めぐみんの事お願いします。おやすみなさい」

「おやすみ」

 

さて、これからどうしよう。

今は添い寝してるけど、収まる気配がない。

めぐみんは今までと変わらず魘され続けてる。

変わった事を挙げるとしたら、布団に入るのに躊躇してた時はみんなの名前が出てたけど、布団に入ってからは俺の名前ばかりになった事だ。

多分近くにいる事は認識しているのかもしれない。

抱きしめるとかも考えたけど、恥ずかしくて出来る訳もなく。

もう限界がそこまで来てる。

瞼が勝手に閉じてくる。

・・・このまま寝るしかないか。

 

 

 

俺の目が覚めたのは朝だった。

 

「ふー、めぐみんもう起きたかな、って、めぐみん!何で俺の布団に・・・あ、そう言えば自分でこっちに来たんだっけ」

 

寝る直前まで悩んでたのに忘れてるとは。

相当疲れてたんだな俺。

 

「おはようございます。あの、如何してこっちの布団に?」

 

そりゃあ気になるよな。

朝起きたらゆんゆんの代わりに俺が隣で寝てる訳だし。

予想通り、攻撃される事はなかった。

 

「えっと、めぐみんが魘されてたから心配で、取り敢えず手を握ってみたけど、なにも変わらないし。めぐみんが俺に離れないでって、ずっと言ってたから、なるべく近くにいたんだけど、そのまま寝てしまったみたいだ。ごめん」

 

ありのままを伝えれば信じてくれるだろうと思っていたのだが、めぐみんは話を聞いてから目を紅く輝かせ始めた。

 

「如何してですか。如何して、私にそんなに優しくするんですか?ゆんゆんの事が好きなんでしょう?」

「・・・はあ?何で俺がゆんゆんの事好きってなってるんだよ。てか最近よくギルドでめぐみんと付き合ってるんだろうって言われるし、どっちかって言うと俺が好きなのお前だろう?第三者の目的に」

 

毎回否定しているけど、一向に信じてくれない。

中にはめぐみんが勘違いしてる様にゆんゆんとも付き合っていて、二股してると言ってる奴らもいるらしい。

しかも誰が言い始めたのか最近ギルドの中でロリマとか言う呼び名も広まっている。

もし言い出しっぺを見つけたら泣いて謝る事をしてやる。

 

「でも、昨日楽しそうにデートしてたじゃないですか!」

 

信じてないな。

それに見られてたのか、バレなかったのはいいけどこれは不味い。

 

「デートって、あれはただの買い物だぞ。ついでにアクセサリー店には行ったけど」

 

デートらしい事はこれと始めの店ぐらいしか・・・

 

「ネックレスも買ってたじゃないですか!」

 

面倒な所を見られてるな。

上手く誤魔化す方法を考えないと。

 

「いやいや、あれはだな」

 

・・・直接連れて行った方が早い気がしてきた。

めぐみんの目が怖い。

親友と付き合ってる奴が自分にも気があるみたいな状況だったら当然か。

 

「もう、分かった!黙って付いてきてくれ、そこでちゃんと話すから」

「やっと認めるんですね」

 

早くこのめぐみんから解放されたい。

 

「はあ、早く準備して行くぞ」

 

 

 

めぐみんを先に店に入らせると手はず通りクラッカーの音がした。

クラッカーは俺とバニルで作った。

 

「「「めぐみん、お誕生日おめでとう!」」」

「・・・へ?」

 

めぐみんは状況を呑み込めていない様で、口を開けたまま固まってしまった。

 

「おめでとうめぐみん。お前、俺とゆんゆんが下調べしてる所見て、デートだと思ったんだろ?昨日、帰ってからよそよそしかったから気になってたけど。勘違いして気を使ってくれたんだな」

「そうですか。私の勘違いだったんですね。うぅ、みんなありがとうございます。今日は今までで一番の誕生日です」

 

泣いて喜んでくれるとは思ってなかったな。

 

「まだ泣くのは早いわよめぐみん、ほらプレゼントよ」

 

アクアの言う通り、これからが本番だ。

 

「ほんどうに、ありがどうございまず」

 

・・・ここまで泣かれると何も出来ない。

どうしよう。

 

「おい、大丈夫か?一旦、休んだ方がいいのではないか?」

 

ナイス、ダクネス。

泣いてる女の子の対処方法なんて、長年引き篭ってた俺には分からないからな。

めぐみんはダクネスに誘導されて、椅子に座った。

 

 

 

めぐみんが泣き止むまで、数分かかった。

 

「その、見苦しい所を見せてすいませんでした」

「何を言ってるんだ。今日はめぐみんの誕生日なのだから、その様な事は気にするな。これは私からのプレゼントだ」

 

ダクネスの用意した物は鞄だった。

 

「この間、めぐみんがショウケースに入っているこの鞄を見ているのをたまたま見ていてな。どうだ気に入ったか?」

 

そんな事があったのか。

欲しい物があれば言ってくれれば、これまで貯めてきためぐみんの報酬で買うのにな。

 

「ありがとうございます。これずっと欲しかったんです」

 

めぐみんは貰った鞄を抱きしめて喜んでいる。

 

「喜んで貰えて何よりだ」

「めぐみん、次は私からよ。はいこれ」

 

アクアはラッピングされた物を渡した。

 

「あの、開けてもいいですか?」

「勿論よ」

 

綺麗にラッピングを剥がし中身を確認するめぐみん

中身は分からないけど、目が輝いてるから好みの物だったのだろう。

 

「めぐみんに似合いそうなチョーカーだったからこれにしたの。付けてみて」

 

アクアに促されてチョーカーを付けた表情は幸せそのものだ。

凄く似合っていて、何でも似合うめぐみんがちょっと妬ましい。

まあ、可愛いから許すけど。

 

「どうですか?」

「バッチリよ。私の目に狂いはなかったわ」

 

アクアの言葉に少し照れてるみたいだった。

 

「めぐみん、これは私からね」

 

ゆんゆんのプレゼントは自作らしい。

何を作ったのかずっと気になっていた。

 

「開けますね。これは!ちょむすけではないですか?」

 

ちょむすけ?

見た感じ猫のキーホルダーだよな。

もしかするとめぐみんが家で飼ってた猫かもしれない。

 

「ええ、そうよ。これ、実は私が作ったの」

 

いつになくドヤ顔で説明するゆんゆん。

 

「そうですか、流石自称私のライバルです」

 

やっぱりゆんゆんには厳しいな。

 

「自称はやめてやれよ。まあ、それは置いといて俺からは二つだ。まずこれな」

 

どっちから渡すか悩んだけど、自分で選んだ方からにした。

にしてもラッピング外すの上手いな。

包装紙が切れずにしっかり残ってるし。

 

「財布ですね。このデザインカッコイイです。カズマは見る目がありますね」

「そうか?あまり褒められても嬉しく、いや何でもない。それより、どうだそれ使いやすそうか?」

 

危ない、心の声が漏れてしまった。

でも、機嫌がいいからか、いつもみたく言及はしてこないみたいだ。

 

「はい、いつもぎゅうぎゅうに詰めていたので、助かります」

 

あれは凄かった。

その小さな財布にどうやったらそんなに入るんだって聞きたくなってしまう位に。

 

「そうだよな。この間、寝る前に財布の整理してる所を見たんだけど、パンパンだったもんな」

 

見られているとは思っていなかったのか、少し恥ずかしそうにしている。

 

「じゃあ、もう一個の方な。これは偶々手に入っただけだから気にするなよ」

 

めぐみんなら、此処で遠慮するかもしれないから先に言っておいた。

 

「折角準備して貰ったのですから、遠慮なく貰いますよ」

 

良かった。

それによく考えたら、此処で貰わない方が失礼ってやつだな。

外には出さずに、指輪を凝視するめぐみん。

 

「あの、これは?」

「それは装着者の魔法威力が上がるって言うやつだ。しかも爆裂魔法なんかの最上級魔法限定で」

 

何か考えているようで、視線は指輪にいったままだ。

 

「これ、高くなかったですか?」

 

確かに原価は高かったけど、買うのはそこそこ安かったとは言えない。

 

「そんな事気にするなよ。これはめぐみんにぴったりのアイテムだからな」

 

買わされただけでもあるけど、それも黙っておこう。

 

「二つもプレゼントありがとうございます。この指輪着けてもいいですか?」

 

みんなからのもそうだったけど、貰った物だから気にせず着ければ良いのにな。

 

「嗚呼、いいぞ」

 

俺の了承を得て、めぐみんは嬉しそうに指輪を左手の薬指に嵌めた。

もう一度言おう。

めぐみんは左手の薬指に指輪を嵌めたのだ。

左手の薬指に。

 

「「「「えっ!」」」」

 

みんな驚きを隠せずにいた。

 

「どうですか?似合ってますか?」

「ええっと、似合ってると思うぞ、何でその指に着けたんだ?」

 

多分、特に意味は無いんだろうけど、ちょっと期待してしまう自分がいる。

 

「何となくここに着けるのが一番いいと思ったからです」

 

うん、知ってた。

甘酸っぱい展開にならない事は分かっていたとも。

 

「そうか。なら別にそれでいい」

 

変に意識してた自分が情けない。

急に恥ずかしくなってきた。

てか何で俺めぐみんに指輪プレゼントしたんだ?

誕生日プレゼントに指輪とか完全にプロポーズだよな。

アクアとダクネスから好奇の視線が寄せられていて、恥ずかしい。

こいつら分かってるクセにニヤついた顔でこっち見てくるし、当の本人はゆんゆんと何か話してるし、如何して俺だけがこんな思いをしなけりゃ行けないんだ!




めぐみんの誕生日にカズマサイドも上げたかったのですが、流石にテスト期間に両方はまずいと思ってテスト明けにしようとしていた矢先に、体調不良でそれ所では無くなり先週は諦めました。
日曜日にはそこそこ回復したのですが、今回の長さからわかる通り、完成しませんでした。

カズマさんの誕生日話は誰視点が良いかについて

  • カズマ視点(天界)
  • カズマ視点(討伐後)
  • ヒロインズの誰か視点(天界)
  • ヒロインズの誰か視点(討伐後)
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