今回もカズめぐ増し増しです。
-SEIYAJANAIYO,KURISUMASUDAYO-
私の目の前にはカズマが居る。
カズマは神妙な面持ちで私をじっと見つめている。
そしてこの場には二人しか居ない。
さて私達は今なにをしているでしょうか?
答えは...
「凄い似合ってて可愛いと思う」
「ではこれを買いますか?」
試着の評価をして貰っているでした。
これがデートなら嬉しいけど、この試着は普通の試着ではない。
「いや、うん似合ってるよ。似合ってるけど、クリスのイメージと合わないからまた探し直しかな」
そう、この試着はクリスと体型の近い私が代わりにしている試着だ。
カズマと二人でプレゼントは可愛い服を上と下に分けて買おうと言う話になり、店に来たはいいけどこの調子で全く決まっていないのだ。
「そうですか。やっぱり難しいですね。本人がいれば楽なんですけど」
「それが出来ないからデート装ってこんな事してるんだろ?と言うかめぐみんって元がいいから何でも似合うのが問題だと思う」
なんて嬉しい事を言ってくれるのでしょうこのカズマは。
でも自分で言うのもなんだが、そんな気はしていた。
「まあ、私ぐらいの美女なら当然ですね」
「美少女だろ一つ抜けてるぞ。てか自分で言うな」
ななな!なんだろうこのカズマは!
さっきから直球で可愛いとか、元がいいとか、美少女だとか、こんなに褒められると良い意味で調子が狂う。
「どうした?顔赤いぞ?照れてんのか?」
カズマがにやけながらそんな事を聴いてきた。
本当に今日のカズマは変だ。
いつもなら絶対に言わない。
絶対に言わない?
・・・これはもしやバニル!
「照れみん可愛いぞ」
な、この男!
いや、この悪魔め!
私は騙されない!
「悪かった。からかったのは悪かったから、敵意丸出しにするのやめてくれ!敵感知スキルの反応が怖いんだよ」
・・・えっ。
つまりこのカズマは本物で、
なんて勿体ない事をしてしまったんだろう。
「はあ、収まった。いつもの仕返しなんてやらなきゃよかった」
そういう事だったのか。
やっぱり惜しい事をしてしまったようだ。
「えっと、次探してくる」
「分かりました」
失敗した。
カズマとの距離を縮められるいい機会だったのに!
次戻って来ても多分何もしてこないだろうし。
「これ見てくれ、凄くめぐみんに似合いそうな服見つけたんだ」
カズマは如何したのだろう。
今日の目的を忘れてるんじゃ。
「めぐみん、話し合わせろ。クリスが近くにいる」
「了解です」
なるほど。
カズマ、疑って悪かったですと心の中で謝罪しておこう。
「本当ですか?カズマがそこまで言うなら試着してみますね。ちょっと待っててください」
「はいよ。周り見とくから着替え終わったら呼んでくれ」
そう言ってカズマは離れていった。
改めてカズマの持ってきた服を見てみる。
これ、私好みの服だ。
念には念をと言う事なのだろうが、そこまでやる必要はあるのだろうか?
「カズマ、着替え終わりましたよ」
私が声を掛けた先にはゆんゆんが居た。
そう、カズマではなく試着室に入ろうとしていたゆんゆんが居た。
「めぐみん!あ、あのめぐみんが、こんなお洒落なお店に!しかもカズマとデートで・・・やっぱりめぐみんとカズマって付き合って」
「ませんよ!まだ告白されたり、したりもしてませんから!それにデートではないですから!」
ゆんゆんに抗議しつつ、カズマを探してみるも見当たらない。
まさかゆんゆんを見つけて逃げたとか?
でも逃げる必要がないし。
「まだって事はいずれはそういう関係に・・・」
「だからそうではなくてですね」
合ってる。
合ってるけど、今認める訳にはいかない。
このまま誤解されたら、カズマに悪い。
「目が紅くなってるわよ。私達って感情的になると嘘ついても分かるから困るよね」
言ってゆんゆんは空いている部屋に入っていった。
もういいかな。
諦めよう。
ゆんゆんが恋敵になる可能性が減ったと捉えておこう。
「めぐみん、まだか?次の服も持ってきたぞ」
「もう終わってますよ。どうですか」
「すげー似合ってる。やっぱり俺の見立ては間違ってなかったな」
何故だろう無性に恥ずかしい。
さっきまでどうって事なかったのに。
はっ!ゆんゆんがそこに居るからか!
「めぐみんが気に入ってるならそれも買うけど、どうする?勿論、俺の奢りで」
「いいですよ別に。今日の目的は」
「遠慮すんなって、デートなんだから男にカッコつけさせろよな」
カズマが最高の笑みでそう言った。
カッコイイと言うより可愛い!
って、そうじゃない!
ちょっと待って欲しい。
凄く嬉しい。
嬉しいけど、これはまずい。
ゆんゆんがチラチラこっちを見てると言えたらどれだけ楽だろうか。
でもまだクリスが居るのは見えるし、カズマの演技がぎこちなくなったらそれはそれで良くない。
「ありがとうございます。ではお言葉に甘えますね」
「それでいいんだよ。それで。じゃあこれも着てみてくれ」
これは普通に選んできた組み合わせみたいだ。
「また、見てくるな」
「はい」
あーーー!
カズマからのプレゼントが嬉しいのとゆんゆんに見られてる恥ずかしさでどうにかなりそう!
「めぐみん良かったね。でもこれでもう付き合ってないとか言わせないからね」
「ですから違うんですって!訳は後でちゃんと話しますから」
駄目だ。
ゆんゆんが暖かい目でずっと見てる。
信じてない証拠だ。
「よし、クリスどっかに行ったぞ。おー、やっぱ何着ても似合うな。うーん、これならいいと思うけど、めぐみん的にはどうだ?」
カズマはゆんゆんには気付いてないみたいだった。
「えっと、いいと思いましゅよ」
噛んでしまった。
穴があったら入りたい。
「「ぷふっ」」
「ましゅってなんだよ。ましゅって」
「そうだよ。めぐみん焦り過ぎだよ」
もう嫌だ。
屋敷に帰ったら引き篭ろう。
「そう思うよな。・・・ってゆんゆん!いつからそこに!」
「えー、カズマが今めぐみんの着てる服を持って来る前からかな」
「そ、そーなのか」
そう言ってカズマが近付いて来て言った。
「もしかしなくてもさっきのアレってゆんゆんが居たからか?」
「そうですよ。ゆんゆんにデートじゃないって言った後に、カズマが来てデートとか言うからテンパってたんです」
「それはすまん。でも、あの時に言ってくれたら良かったのに」
「クリスがまだいたのでこちらに気付かれないためにも言えなくて」
話が終わった私達はゆんゆんの方を向いた。
するとゆんゆんは私達に微笑んでこう言った。
「私は邪魔みたいだし行くね」
「待った!話があるからと言うか今の説明したいから近くでお茶しよう。な!」
カズマがゆんゆんの腕を掴み説得と言うか強要していた。
「は、はい」
プレゼントを買った後。
カフェにて、ゆんゆんの誤解を解くのも含めてクリスの誕生日会の話をしていた。
「こう言う事だから、俺とめぐみんがデートしてたのは付き合ってるとかそういうのじゃないんだ」
「分かったけど、私はどうしたらいいと思う?」
ゆんゆんは分かったとは言っているが何処か疑わしげな表情だった。
「自分のアクセサリー買うフリしてプレゼントにしたらいいんじゃないですか」
「そんな感じでいいのかな?」
「大丈夫だって、俺らのやってたのと同じだから」
カズマの言う通りだ。
何も疑問に思うことは無い。
「そっか。じゃあ今から私買ってくるから、二人はこのままデート楽しんでね」
ゆんゆんはそう言ってお代だけ置いて出て行った。
「行ってら・・・やっぱりゆんゆん分かってないぞ」
「もうどうでもいいです。あの子は広めたりしませんし。一人だけで済みますよ」
話したとしてもダクネス止まりだろう。
「そんなもんか?さてと、俺らのデートの〆の爆裂しに行きますか」
「ふふっ、カズマも分かってますね」
そして、私達は爆裂魔法を放ちに行き、屋敷に帰った。
今日はクリスの誕生日。
という事で会場の準備をダクネスとアクアに任せて、私達三人はギルドでクリスを待っていた。
「クリスにちゃんと声掛けてるよな?」
クリスは予定の時間よりも遅れている。
それでカズマは心配になっている。
「当たり前じゃないですか。昨日アレの話をした後に誘ってありますよ」
「でも遅くないか?クリスって時間とかしっかり守る人だろ」
カズマの言う通りだが、仕事が最近忙しいと言っていたから天界で捕まっているからだと思う。
ちなみにアレと言うのは義賊の活動だ。
「クリスも色々あるんですよ」
「色々ね。確かに俺も誰かさんの所為でよく予定が狂う時があるな」
アクアが酔っ払った時とかダクネスがモンスター商の人を困らせている時の事だろう。
「俺が禁止って言ってるのに勝手にゆんゆん連れてったり、時間帯の取り決め破ったりで、本当に謝りに行くの疲れるよ。狩猟団体の人達、初めは高圧的だったのに、最近なんて向こうの人から労いの言葉とか菓子折とかが出てくるくらいの仲になるほど行ってるんだけど」
私の事だった!
「仕方ないじゃないですか!紅魔族は日に一度爆裂魔法を撃たないと死ぬんですよ!」
「何訳の分からない事言ってんだよ。ゆんゆんが生きてる時点で嘘なのバレバレだからな」
適当にあしらわれてる感じがする。
まあ、嘘ですが。
「なっ!それじゃあ朝起きた時に私がボンってなっててもいいんですか!」
「ボンって何だよ?ボンって。変な事言ってるとドレインタッチするぞ」
そう言ってカズマは手をかざして威嚇してきたが、引く気はない。
「そうですか。やればいいじゃないですか!もしそんな事したらカズマに強引されたってみんなに言いに行きますよ!」
私の言葉を聞いたカズマは手を直ぐに引っ込めた。
もしされてもしないけど。
「それはやめろ。と言うか何でめぐみんはいつも爆裂魔法関係は頑固なんだよ!このパーテイの常識人はゆんゆんだけかよ」
「何を!私もちゃんと常識人ですよ!ゆんゆんだけとは心外です!」
「何が心外ですだ。こっちの方が傷ついたわ!常識枠が一人減ったって考えるだけで憂鬱になってくるんだよ。ルナさんが心配してくれた理由が最近ようやく分かったよ」
やっぱり常識枠に入れていたのか。
これは何とか巻き返さないと。
でもここで折れる訳にはいかない。
「そんな事言ったらカズマだって、最近性格悪くなってますよ!チンピラ冒険者とつるむようになってから、怠け癖が出て来て、出会った頃の勤勉なカズマは何処に行っちゃたんでしょうね?」
「言いたい放題言いやがって!お前らが面倒事起こすから疲れてんだよ!めぐみんはこっち側の人間だと思ってたのに、街の子供と喧嘩するわ、冒険者に急に喧嘩吹っ掛けるわで、迷惑かけっぱなしじゃねえか」
納得いかない。
そりゃあ子供との喧嘩は私も大人気ないかもしれないけど、カズマを悪く言ってたからなのに!
「それは全部向こうが悪いんですよ!私は悪くないです!それに元はと言えば・・・」
「いい加減にし「そこまで!」ろ?」
クリスがカズマを遮って登場した。
「何喧嘩してるのさ。私も遅れて悪かったけど、店の人に迷惑だよ」
「「すいませんでした」」
クリスに止められて当初の目的を思い出した私とカズマだったが、新たな課題が生まれた。
「おーい。ゆんゆん。クリス来たから行くぞ」
「・・・」
ゆんゆんが忘れ去られていた事でかなりの精神的ダメージを負ったのか、放心状態になってしまっている。
そう言えば、誰かが私とカズマを止めようといていたのは覚えているけど、全部無視してしまった。
「ゆんゆん目を覚まして、自分の世界から戻ってください」
「はっ!あれ?まいまいとくらるんは?」
まいまいとくらるんって誰?
もしかして人外の友達だろうか。
でもゆんゆんなら変な名前を付けてるはずだし、本当に誰だろう?
「変な事言ってないで行きますよ」
「・・・二人とも仲直りしたの?」
ゆんゆんも状況が理解出来たのか、さっきの事を思い出して恥ずかしそうにしていた。
「まあな。クリスの仲裁があったからなんだけど」
「そうだね。あのまま言ってたら多分取っ組み合いになってたと思うよ」
確かにこっちに来てから初めてカズマとの本気の喧嘩をする所だった。
「そうなんだ。クリスさんありがとうございました」
「別にいいよこれくらい。それに約束してたから関係者だしね。所で今日は何するんだっけ?」
「実はな、ダクネスがクリスに会いたいなって最近言ってるから、それのサプライズしようかなと思って、来て貰ったんだ」
これが今回の作戦。
自分が仕掛け人と思わせて、サプライズするのだ。
考案者はアクアで意外だったけど、カズマの言うエンターなんちゃらはアクアの得意分野と言う事だろう。
「そ、そうなんだ。なんか照れるね。もちろん親友の為なら喜んでやるよ!」
「て事で屋敷で準備するから今から来て貰ってもいいか?ダクネスは昼食の時には帰って来るって言ってたし」
「大丈夫。大丈夫。ドッキリ作戦行ってみよー!」
こうして元気いっぱいのクリスを連れて、私達はアクアとダクネスの待つ屋敷へ向かった。
屋敷に着き、ダミーのドッキリグッズを準備しているカズマの部屋で作戦会議が終了した。
ダクネスに対するドッキリと言う体で堂々と持っているから、私達も後ろからクラッカーを鳴らせると言う完璧な計画だった。
そして、今ダクネスとアクアの待つ部屋へと到着し、クリスが扉を開いた。
「「「「「クリス、お誕生日おめでとう!」」」」」
「・・・え!」
クリスが振り返ってこっちを見て、カズマの持ってきたドッキリ大成功の上に逆が付け加えられているのを見て笑っていた。
「騙されたよ。それに今日が誕生日だったの忘れてた。みんなありがとう」
時間の流れが違う天界に居たら仕方ない事なのだろう。
「クリス大丈夫なのか?あまり無理するのは良くないぞ」
ダクネスは仕事疲れだと思っているみたいだ。
「問題ないよ。忙しかったけど、休憩はちゃんと取れてたからね」
「そうか?ならいいのだが」
ダクネスはなお心配そうにしていた。
それでもクリスは元気そうにしていたので安心したようだ。
「では、私からの、その、プレゼントだ。受け取ってくれ」
ダクネスが照れながらクリスに渡したのは、手編みマフラーだった。
「もしかしてこれ、ダクネスの手作り」
「まあな。めぐみんとカズマにちょっと手伝って貰ってな」
お父さんにと聞いていたけど、クリスへだったとは思わなかった。
「ありがとうダクネス。大事に使わせてもらうね」
二人とも幸せそうだった。
親友っていいな。
私も欲しい。
・・・ゆんゆんが居たの忘れてた。
「あの私からもどうぞ」
ゆんゆんが暗い顔をして、もじもじしながら渡したのは、これまたマフラーだった。
「ゆんゆん落ち込まなくていいよ。ありがとう。これも大事に使うから」
「ありがとうございます」
被ってしまうとは、ゆんゆんもついてない。
「私からはこれよ。クリスの趣味が分かってたらもっといいの作れたんだけどね」
アクアが渡したのは、可愛いエリス人形だった。
これにはクリスいえ、エリス様もびっくり。
正体がバレたのかと言う不安にかられてると思うけど、そんな事はないので安心して欲しい。
「ダクネスから、クリスは敬虔なエリス教徒って聞いたから作ってみたんだけど。どうかな?これには隠れ機能でエリスの胸パッドの取り外し機能がついてるのよ」
「おい!アクア!エリス様の人形で変な事をするな!バチが当たるぞ」
ダクネスは怒っていたが、当の本人はなんでここまでバレてるのとか呟いてるから問題ないと思う。
「あの子がそんな事するはずないわ、これまで私に散々世話になってきたんだから。もし、バチを当ててきたらその時はエリスがパッド付けてるって広めてやるわよ!」
クリスが怯えてるからこれ以上は止めた方がいいかもしれない。
「アクア、いい加減にしないか、お前が女神アクアを騙って居るだけでもまずいのに、更にエリス様にその様な事を言っていると本当にバチが当たるぞ。それにエリス様が胸パッドなんて人を騙すような事をなさる訳がないだろう!」
ダクネス、クリスが泣いてるからやめてあげて。
もう、クリスのエイチピーはゼロよ!
「な!今騙りって言ったわね!カズマもほらなんかダクネスに言ってあげてよ!」
「お前ら喧嘩するな!クリスが泣いてるぞ」
カズマに言われて気付いた二人はクリスに土下座し、その後大人しくなった。 クリスの泣いている理由は別な訳だけど。
「それじゃあ最後に俺らからだな」
「そうですね。どうぞ」
「これは?開けてもいい?」
私達は頷いた。
そしてクリスは梱包を開けた。
「可愛い服ありがとう。でも私には似合わないんじゃないかな?」
「そんな事ないですよ。ちょっとあっちで着替えましょう」
クリスを着替えさせて戻って来た。
そしてみんなの一言目は、
「「「「似合ってる」」」」
「ほんとに?お世辞だよね?こんなの似合ってないと思うんだけど」
クリスは一向に否定を続けるがそんな事はない。
「そんな訳ないだろう。本当に似合っているから言っているのだ」
「そうよ。もっと自信持ちなさい!」
「クリスさん似合ってて、可愛いと思いますよ」
三人から誉められてクリスは顔は茹でたタコの様に赤くなっていた。
私とカズマはと言うと、全て上手くいったので、ハイタッチして、喜び会っていた。
本当は三時三十三分に投稿したかったのですが、無理だったのでこの時間にしました。
別に書き直してて間に合わなかったとかじゃないですよ。
ちょっと野暮用があっただけです。
カズマさんの誕生日話は誰視点が良いかについて
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カズマ視点(天界)
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カズマ視点(討伐後)
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ヒロインズの誰か視点(天界)
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ヒロインズの誰か視点(討伐後)