この素晴らしい世界に●●を!めぐみんのターン   作:めむみん

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サブタイトルからぶっ飛んでますが、まずは更新が遅れてすみません。
東京って、ハイテクで品揃え凄いですね。
遅れた言い訳をすると異世界ミュージアムに行っていたのと、アキバでPCパーツとかアトレのコラボショップに寄ったりと、してました。
改めてお詫び申し上げます。


婚約成立?

-KONYAKUSEIRITSU?-

 

カズマの要望により、私とゆんゆんのファッションショーと言う名のコスプレ大会が始まった。

チャイナドレスやニホンの警察官やジエイタイなる組織の服とか、アラビアンだとか、ニンジャ、メイド服等々色々着させられている。

服はアクアとカズマが即興で作っている。

二人が製作している間に着替えて、見せると言ったローテーションが組まれている。

ゆんゆんの家にある洋服をいくつか着るくらいのを想定していたのに、数時間経過し、今は普段なら寝ている時間となっている。

ダクネスとウィズはとっくに眠っている頃だろう。

 

「カズマ、もうそろそろ寝たいのですが」

「あとちょっとだけ!着物と学生服をセーラーとブレザー両方準備してから!」

「全然ちょっとじゃないですよ!」

「私はともかくめぐみんは責任取るって言ってたよね?」

 

自分だけ逃走するつもりだこの自称ライバルは。

まあ、カズマもアクアも解放する気はないだろうけど。

 

「ゆんゆんの言う通りね。でもゆんゆんも待ってもらうからね。カズマ、これなんてどうかしら」

「流石アクア!こっちもいい出来だと思う!」

 

この二人に弄られるのは身が持たない。

アクアにカズマが協力要請してるとか聞いてないです。

というかカズマには私に警戒しろと散々言っておきながらアクアが一番酷いと思う。

カズマに対して過保護なのはアクアなんじゃないかという気がしてきた。

 

「これ次お願いね?もうちょっとだけだからね?」

 

ああ、この笑顔はズルい。

さっきゆんゆんが言ってた通りだ。

私が責任を取らないといけないのだから、カズマを満足させなければ!

 

「分かりました。ほら、早く行きますよ」

「ねえ。さっき眠いって言ってたよね?」

「何言ってるんですか?あのカズマの笑顔が活力でしょう?」

「ごめんちょっと何言ってるか分からない」

 

ゆんゆんはわかってくれると思っていたのに残念だ。

 

「分からないなら、それでも構いませんよ。あと三つですから早く終わらせましょう」

「所でこの服どうやって着るの?」

「私に任せてください。こうですよ」

 

着付の方法を教える。

着物を着るのは何時ぶりだろうか。

着物と言えば、お正月と夏祭りで着たのを思い出す。

 

「ねえ、めぐみんってこの服着たことあるの?」

「カズマから教えてもらったことがあるんですよ」

「でもこの服初めてだよね?」

 

しまった。

前世で着た時のこと普通に言ってしまった。

 

「聞いたことがあるだけですが、多分これであってます」

「それにしても手馴れてる気がするんだけど」

「紅魔族随一の天才である私にはカズマの言葉を再現することくらい出来て当然です」

「・・・」

 

この顔は疑ってはいないけど、蔑まれてる気がする。

何故だろう。

カッコイイこと言ったと思うのに。

 

「黙るのはやめてもらおうか。着替え終わったら早く行きますよ」

「うん」

 

この後、結局セーラー服とブレザー以外にもニホンの魔法少女はこうだとか、何だとか言って朝まで続けることとなるのであった。

終わったのはカズマが眠りについた、朝八時のことだった。

それと同時にみんな眠りに落ちた。

だがしかし、私だけは起きていた。

何故かって?

もちろんカズマにもコスプレをさせるためである。

起きた時にカズマが驚くのが目に浮かぶ。

やることも終わったし、私も寝るとしよう。

 

 

 

目が覚めるとベッドの上だった。

もうお昼だろうか?

結局家に帰ることなく一日目を終えてしまった。

などと考えながら部屋を見渡すとカズマと目があった。

 

「ご主人様お目覚めですか?そろそろランチのお時間ですよ」

「・・・」

 

カズマにメイド服を着せたのは自分だけど、起きた時に待機してるなんて思いもしなかった。

メイド姿のカズマは可愛さ倍増。

こんなにも可愛いを極めてカズマはどうするつもりなのだろうか。

とりあえず時間とか聞いておこう。

 

「ご主人様?」

「カズマ、今日はこのまま私の世話周りをしてくれるのですか?」

 

あれ?

私は何を言っているのだろうか。

ダメだ。

寝起きで自分を制御出来てない。

 

「ご主人様、それは困ります。ここはゆんゆん様のお屋敷ですので」

「そうでしたね。・・・その、勝手に着替えさせてすみません」

 

まずは謝っておこう。

わざわざ起きるまで待っていて、見せようとしてくれた訳だし。

 

「私は全然気にしてないよ?昨日めぐみんとゆんゆんにコスプレしてもらってた訳だし、これくらいわね?」

 

先ほどまでの畏まった口調から砕けた口調に変わる。

私としてはこっちの方が好きだなと思った。

 

「ゆんゆんも起こしましたか?」

「ゆんゆんが私たちを部屋に運んでくれたんだよ。だからゆんゆんの方が先に起きてるよ」

 

ゆんゆんが運んだと言うことはメイド服のカズマを運んだのは間違いなく。

私がやったのはバレているだろう。

ゆんゆんはカズマをどうやって運んだのだろうか?

メイド服のカズマをお姫様抱っこしてみたい。

 

「あの、その格好のまま家帰って貰っていいですか?」

「もちろん、断固拒否する」

「冗談ですよ。もう着替えてもいいですよ」

「承りましたご主人様。それでは失礼致します」

 

メイドカズマをもっと見ていたかった。

今度安全に性別変わる方法をバニルに聞いて、またやってもらおうかな?

でも普通に性別変えるだけだとメイド服なんて来てくれないような。

・・・って私は何を考えているんだろう。

危ない。

このまま行くと私がどんどんダメになっていく。

 

「めぐみん着替えたよ。お昼食べよ」

 

入ってきたカズマは紅魔族なりきりセットを付けて紅魔族ローブを着ていた。

美人すぎると言うか、今すぐにも抱きついて癒されたい。

私はこの時思った。

カズマが好きと言う事実は分からないのだから、もう何でもいいのではないかと。

 

 

 

昼食を済ませ、我が家を目指してゆんゆんの家を出た。

みんなで荷物ごと行くつもりだったけれど、カズマ以外はゆんゆんの家に荷物を置いて来るらしい。

カズマは私の家に泊まりたいと言って荷物を持ってきた。

みんなゆんゆんの家に泊まるつもりの中カズマだけ来てくれたのが凄く嬉しい。

道中で、適当な場所で爆裂魔法を放ち、魔王軍のせいにして現在は家まであと数分という所まで来ている。

カズマちゃんの背中はいつもと違って、柔らかく、いつもとはまた違う心地良さがあった。

因みにカズマと私の荷物はダクネスとゆんゆんが持ってくれている。

 

「みんなどうしてめぐみんの家に泊まらないの?」

「ゆんゆんからめぐみんの家に全員が泊まれる程部屋がないと聞いたからな」

「でも私だけってめぐみんが可哀想だよ?」

 

カズマは気付いていないかもしれないが、全員私達に気を使って二人にしようとしている。

みんなの視線がそう訴えている。

ただ、一つ問題なのは、現在のカズマは女の子だと言うことだ。

 

「私は大丈夫ですよ。ダクネスがさっき言った通り、私の家は広くないですから、こんなに大人数泊まれる部屋がないのは確かです」

「それならいいんだけど」

 

カズマがみんなで泊まろうとか言い出さなくて助かった。

これでカズマと二人きりの夜を過ごせます。

・・・深い意味なんてないですからね?

間違いなく我が母に閉じ込められるだろうから言ってるだけで……。

 

「・・・あ、あのう。もしかしてめぐみんさんのお父さんはひょいざぶろーさんですか?」

「そうですよ?我が父の商品を買いたいのですか?」

「ええ、定期契約をと来たのですが、前に来た時と同じように女の子に断られてしまって」

 

こめっこはしっかりセールスマンを追い払ってるらしい。

でも我が妹よ。

そのセールスマンは通して良かったと言いたい。

 

「それはこめっこですね。それと、前に断ったの多分私です。あの時ウィズを追い返さなければゆんゆんも羨むナイスバディになっていたでしょうに」

「それはないと思う」

 

カズマが失礼な事を言い出した。

うちの経済事情さえ良ければしっかりご飯も食べられただろうし、大きくなっていたはずだ!

 

「カズマは黙っててください!ウィズの商談は私が通しておきますね」

「ありがとうございます。ひょいざぶろーさんの作る魔道具はどれも素晴らしい物ですからね!」

 

バニルには悪いけど、これもこめっこの為だ。

定期的な収入源となってもらおう。

ウィズがポンコツ店主だとあの時に気付いていればと何度思ったことか。

 

「めぐみんの妹ってどんな感じだったの?」

「可愛らしくて、言われてみればめぐみんさんをそのまま小さくしたような感じでした」

「こめっこちゃんに会うのが楽しみね。飴ちゃん用意しておかなきゃ」

 

言ってアクアは何処からともなく飴玉を出した。

何処から出したのか凄く気になる。

 

「私も何か用意しておこっと。アルカン饅頭でもいいかな?」

「こめっこは食べ物ならなんでも喜びますよ。見えてきましたね」

 

懐かしい我が家。

気付けばボンッとなってなくなった我が家。

・・・私の部屋がなかったことが今になってまたイライラしてきた。

今起こってもしょうがないのだけど。

 

「平屋なんだ。確かにこの人数は厳しいかも」

「えっ、あれ馬小屋じゃないの?」

「母屋ですよ」

「えっ!?」

 

前回と全く同じ反応で困る。

カズマが先に言ってくれたから大丈夫と思ったのが間違いだった。

 

「ともかく入りましょう」

 

私に促されてカズマがノックをする。

直ぐにドタバタと音を立ててこめっこが走ってきた。

小さいこめっこがまた見られるとは、エリスさまに感謝しなければ。

 

「ホントだ。めぐみんに似て凄く可愛いね」

「なんか、ちっこいめぐみんが現れたんですけど。ねえ、飴ちゃん食べる?」

 

こめっこちゃんはヒョイっと、飴玉を受け取ると口の中に頬張る。

礼も言わずにこめっこちゃんはこちらに向いた。

この堂々とした感じもめぐみんに似てる気がする。

 

「こめっこ、ただいま帰りましたよ。いい子にしてましたか?」

「・・・」

 

こめっこは返事をせずこちらをまじまじと見たあと、大きく息を吸い込んで言った。

 

「おとうさ〜ん!おかあさ〜ん!姉ちゃんが元男ひっかけて帰って来たあああああ!!」

 

ぶっころりーを後で絞めよう。

言ってこめっこは居間へと駆けていった。

みんなが困惑する中、こめっこに呼ばれた我が父と母が出てきた。

カズマの性別が変わっているせいで、余計に話が拗れそうだと今更ながらに思うのであった。

 

 

 

私はサトウカズマ。

今は女だけど一応男です。

現在私は複雑な状況にあります。

そして、この状況を作ってくれた張本人は爆睡中。

どうしてくれようか。

全責任は取るとか言いながら眠りこけてるよこの子。

アクア達は和気あいあいとマグカップで遊んでるけど、今はそれ所じゃない。

ウィズは定期契約を即決で終わらせて観光している。

ウィズに変わって欲しい。

 

「ゴホン」

 

視線を反らせたのが不味かったみたいだ。

うっ、こんな怖い状況男に戻ってからが良かった。

 

「・・・家の娘が世話になっているそうだね。それについては、心から感謝している」

 

私にペコリと頭を下げているこの人はひょいざぶろーさん。

玄関で見た時は普通のおっちゃんってイメージだったけど、今はすごい威圧感が溢れ出ていて怖い。

 

「本当に、家の娘が大変お世話になってます。いつもカズマさんのことを娘が手紙に書いてまして・・・あなたのことよく存じておりますよ?」

 

めぐみんを大人にした感じのゆいゆいさんが深々と頭を下げる。

この雰囲気絶対に実家に挨拶にきた時のそれだよ!

他のみんなはなんでこっちに興味無さそうにこめっこちゃんと遊んでるの?

私もそっちで遊びたい!

 

「・・・まず、キミは本当に男なのかい?」

「はい。めぐみんがオーク対策にと性別の変わるポーションを用意してくれたので、今は性格も女性になってしまってますが、れっきとした男です。冒険者カードを見てください」

「ふむ。確かに男だな。・・・で、キミは家の娘とはどのような関係なんだね?」

 

これで三度目となるこの質問。

何度聞かれても答えは同じだと言うのに。

 

「・・・ですから、私達は友達で仲間です。それ以上の関係じゃないです」

「なあああああああああ!!」

「あなたあああああ!!やめてえええええ!!ちゃぶ台をひっくり返して壊すのはもう辞めて!今月はもうお金がないのおおお」

 

逃げられるなら早く逃げたいです。

と言うかめぐみん早く起きて!

 

 

 

めぐみんが起きることはなく、ゆいゆいさんがお茶を淹れて仕切り直しとなった。

アクア達はこちらに干渉する気は無いどころか、こめっこちゃんを連れて外へ行った。

めぐみんのご両親と私一人。

気まずい。

 

「失礼。取り乱してしまった。キミが白々しくもただの友人だなんて抜かすものだからね」

 

『本当に、ただの友人なんです』と言いたいけれどゆいゆいさんが涙目でこちらを見ているからそれはやめておく。

ここは話題を変えるしかないと思い、アルカンレティアのお土産をリュックから出した。

アルカンレティア名物のアルカン饅頭。

食べ物で大人の機嫌が取れるとは思ってないけど、今は藁にでも縋りたい所だ。

 

「あの、これ、つまらないものですが…」

 

うっ、怖い。

ひょいざぶろーさんの眼圧が怖い。

めぐみんが起きてたら後ろに隠れるのに。

俯いてどうなるか窺っているとひょいざぶろーさんが言った。

 

「・・・母さん。これはカズマさんがワシにくれたものだろう。手を離しなさい」

 

顔を上げて見てみると、二人がアルカン饅頭の詰め合わせの入った箱を掴み、取り合っていた。

奪い合う程のものじゃないと思うんだけど・・・

 

「あらあら、さっきはキミなんてよそよそしい呼び方しておいて、お土産を頂いてカズマさん呼ばわり?やめてくださいな恥ずかしい。これは今日の夕飯です。おつまみにはさせませんよ?」

 

饅頭が夕飯って、めぐみんの家はどういう経済状況なの?

饅頭なんて夕飯にもつまみにもならないと思う。

めぐみんが仕送りしてても足りないって相当不味いんじゃ・・・

 

「それ食べ物!ねえ!それ固い食べ物!?いつも食べてるシャバシャバのおかゆとかじゃなくて、ちゃんとお腹にたまるもの?」

 

こめっこちゃん……。

苦労してるんだね。

お姉ちゃんが助けてあげるからね。

 

「あのう。・・・すごく、つまらないものですが」

 

道中、めぐみんが私に食料を買っておくように言った意味が分かった。

でも、こうなると分かっていたなら起きてて欲しかった。

こんなの私一人で処理させないで!

 

「カズマさん!!よく来てくれたね!母さん家で一番のお茶を!」

「家にお茶は一種類しかありませんよ。今すぐ淹れて来ますので、お待ちくださいね!」

 

ひょいざぶろーさんからの威圧感が無くなった。

これで一安心なのかな?

こめっこちゃんはアルカン饅頭をリスみたいに頬を膨らませて食べている。

そんなに焦らなくてもまだまだあるのに、子供は可愛いなあ。

見ているとこめっこちゃんがこちらに歩いてきた。

そして、手に持っている饅頭を差し出して言った。

 

「・・・はい、美味しいよ?」

 

差し出した饅頭を凝視してる。

本当は食べたいんだろうな。

よし、ここはこうしよう。

 

「ありがとう。お礼にこれあげるね」

 

アクセルで非常食用に買ってた煎餅を渡した。

するとこめっこちゃんは喜んで食べた。

はぁ、癒しだ。

ここに天使がいる。

 

「カズマ、そのままこめっこちゃん連れて帰ったらダメだからね?」

「そうだぞカズマ。こめっこがいくら可愛いからと言ってめぐみんにしているようにしてはいけないぞ」

「・・・いくら食べ物を持ってきてもこめっこはやらんぞ。あと、娘に何を?」

 

ああ、また威圧的感じに!

二人とも絶対面白がってるだけだよ!

終わったら泣いて嫌がることさせてやるんだから!

 

「ち、違いますから!変なことはしてませんから!それにこめっこちゃんに何かしたりとかしないですよ!」

 

助け舟は出さないクセに、落ち着いた所を乱しに来るとかどうしてくれようか。

二人とも覚えてなさい。

泣いて嫌がる事をさせてやるんだから!

 

「所でカズマさんはいつ元に戻るのですか?私としてはカズマさんは良い人のようだし、反対はしませんが。娘と一緒になるのは男に戻ってからでも遅くないのでは?」

「一緒になるってなんですか?男に戻るのは明日だと思います。何度も言いますけど私とめぐみんはただの友人です!」

「娘から届く手紙を読んで、余程親しい、そういう間柄だと思っていたのですけど・・・」

 

言ってひょいざぶろーさんの方を見るゆいゆいさん。

ひょいざぶろーさんも頷いてる。

めぐみんは私のことどう書いてるんだろう?

 

「・・・その手紙にどう書いてたか聞いてもいいですか?」

「例えば、一緒にお風呂に入ったり、添い寝したり、デートをしたりと色々とありますよ?」

 

どれも間違ってはいない。

間違ってはいない。間違ってはいないけど、何故めぐみんはそんなことをわざわざ報告してるの!

確かに今客観的に聞いたら私たち完全に付き合ってる二人だよ。

 

「他には何か書いてませんでしたか?」

 

デート期間についてちゃんと説明してないはずがない。

ギルドでは誤解させておけばいいのスタンスのめぐみんでも、両親にはちゃんと説明しているはず!

 

「あとは娘を全身ヌルヌルにして楽しんだり、魔力を使い果たして背負っている娘に「お前、最近育ったな」と言ったり、娘の下着を窃盗スキルで盗ったり、ソファーで無防備に眠る娘のスカートの中身をじーっと観察したり、ちょむすけに餌をやりながら『いいか?これだ。これを持ってくれば美味しい餌をあげよう』と言って下着を覚えさせようとしたりとか、・・・こういったセクハラが日常茶飯事な間柄で」

 

えっ、なにこれ。

確かに最初の方は身に覚えがあるけど、後半のやつはやろうとして思い留まってやってないのに!

と思いながらも条件反射で私は土下座をしていた。

するとひょいざぶろーさんが話を繋げた。

 

「それでも放っておけない大切な仲間だから、と。たとえスケベで、力もない、常識もない男でも、私が目を離すと直ぐに死ぬから、と。そこまで娘が言うからには何かあると思っていたのだが・・・」

 

スケベと言うのは言われのない誹謗中傷の類いだけど!大切な仲間だと書かれていたのは嬉しい。

そう、私達は仲間で、支え合っていかないといけない。お互いの欠点を補いながらも!

 

「あなた。どうです?」

「うむ。カズマさんなら大丈夫だろう」

 

二人の会話の展開がおかしい気がする。

私は未だに頭を下げたままなのだが、何が起こっているのか早く確認したい。

 

「あの、大丈夫と言うと?」

「カズマさんすみません。試すような真似をして、やってもないことを言ってしまって」

 

・・・え?

やってもないこと?

どういうこと?

なんかひょいざぶろーさんがすごい優しい顔になってるんですけど。

 

「娘からの手紙にはカズマさんと何処に行ったとか、そう言う話しかありませんよ。最後のセクハラの部分は娘がこういうことも出来るのに襲ってこない誠実な人だと、書いていた所から作っただけなので娘はそんなこと書いてませんよ」

 

・・・私一回も娘さんをくださいとか言ってないよね?

なんで試されて認められてるの?

意味が分からないんだけど。

 

「カズマさん。家の娘を頼んだ」

「ですから!私とめぐみんは何でもないですって!」

 

結局、ご両親に恋仲ではないと信じて貰えなかった。

これならゆんゆん宅に泊まっておいた方が良かったのかもしれないと今更ながらに後悔するのであった。

風呂から上がるとめぐみんの部屋に通され、閉じ込められた。

魔法で部屋に鍵をされた。

窓は開かないようにされている。

これ、明日起きた時の私大丈夫かな?




今回でポーションを摂取してから三日目です。
果たしてカズマちゃんはカズマさんに戻れるのでしょうか。
こうご期待です。
来週こそは水曜日に投稿します。
更新ができない時はTwitterで言い訳ツイートしてるので、そちらでご確認ください。

カズマさんの誕生日話は誰視点が良いかについて

  • カズマ視点(天界)
  • カズマ視点(討伐後)
  • ヒロインズの誰か視点(天界)
  • ヒロインズの誰か視点(討伐後)

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