First Ignition!
「Pi Pi Pi Pi Pi Pi Pi Pi !」
朝、やかましい目覚まし時計の音と共に俺は目を覚ました。目が覚めた俺は布団から出ようとすると、
「んにゃ~♪」
頭から猫耳をはやし、着物を着崩した女が俺の左腕に抱きつき、気持ちよさそうに寝ていた。
「おい黒歌、起きてくれ」
「ん~? あ、おはようにゃん、レオス~♪」
俺の左腕に抱きついていたのは猫又の黒歌だった。
黒歌とは昔から一緒に暮らしている。
黒歌はまだ眠たそうにしながら、耳をピコピコ動かし、顔を俺にすり付けてくる。
「……おはよう、黒歌。なあ、何でまた俺の布団で寝てるんだ?」
「ん? そりゃレオスと一緒に寝たら気持ちいいに決まってるじゃにゃい」
黒歌には何度も注意したが、これは無駄だなと思うのは、今日で何度目だろうか。
「はあ……分かったから腕を離してくれ。これじゃ起きられないよ」
「え~っ、嫌っ!今日はもうずっと寝ていようよ?」
そう言いながら黒歌は俺にまた抱きつき直してくる。
「うわあっ!?やめろ黒歌!そろそろ起きないとヤバいって!」
「ふ~ん? 何がヤバいんですの? レオス」
「あ……朱乃……」
ドアを開けて立っていたのは姫島朱乃。俺の幼なじみであり、同居人だ。
その幼なじみさんはニコニコと顔に笑みを浮かべているが、後ろから怒りのオーラのようなものを出していた。
これは別の意味でヤバい……
「あ、おはよう、朱乃♪」
「……何をしていますの? 黒歌」
「見ての通り添い寝にゃん。あ、今日はずっとレオスと寝ているから邪魔しないでね」
「何が添い寝よ! 今すぐレオスから離れなさい!」
「嫌よ!」
あー、また始まった。このやり取りももはや何回目だろうか。この二人は基本仲がいいのだが、黒歌が我が儘を言い出すと、こんなふうになることが多い。
と思っていると、もう時計の針は8時を指していた。
「拙いっ! 二人共、もうこんな時間だ! もうやめてくれ~~~~~っ!」
「にゃっ!?もうこんな時間!?」
「だから起こしに来ましたのに!」
「こりゃ全力疾走しないと間に合わないぞ!急げ!」
こうして、俺『レオス・アロイ』の一日は、朝からバタバタとしながら始まるのであった。
◇◇◇◇◇
「はあ~、どこかにおっぱい落ちてねえかな~」
「どうしたイッセー。童貞拗らせすぎて、頭でもおかしくなったか」
「うるせえ!松田だっておっぱい揉みたいだろうが!元浜もだよな!」
「お前ほどおかしなことは言ってねえよ!? だがたしかに、おっぱいは藻みたいよな~」
「言うな元浜……虚しくなるだけだ」
「「「はあ……」」」
俺は兵藤一誠。少しエッチで、少しおっぱいに興味があるだけだ。ほんと、少しだって。男子高校生なら普通だよ、うん。
俺は登校中に会った親友の元浜と松田と、いつものようにエロ談議に花を咲かせながら、学校に向かっていると、ある三人が走ってくるのを見た。
「はあっ、はあっ!案外っ、間に合ったなっ!」
「ふぅっ、全くどうして朝から走って学校に行かないといけないのにゃ」
「誰のせいだと思ってるんだ!?」
「誰のせいだと思っていますの!?」
「にゃはは~……」
走ってきた三人は仲睦まじく喋りながら校門を通り抜ける。
「くそぉっ! レオス先輩羨まし過ぎるだろ!何で駒王学園三大お姉様の内の二人も連れて登校出きるんだ!」
「全くだ! しかもあとひとりのリアス先輩とも仲がいいんだぜ!?」
「ああっ、本当に羨ましい!でもっ!でもっ!」
「「「レオス先輩、超いい人なんだよなあ……」」」
レオス先輩は学園で女子からも男子からも人気があった。
そういう俺達もレオス先輩に何度もお世話になったことがある。
「この前なんかさ、俺達の覗きがバレて女子に追いかけられてたときとか匿ってくれたよな。
その後『もうするなよ?』ってはにかみながら言われたとき、もう惚れたよ」
「あー、確かにな松田。俺が女だったら抱いて貰いたいね」
「俺は、あんななのにレオス先輩が右腕を動かせないっていう所がな、不憫萌えだわ」
そう、元浜が言ったように先輩は右腕が動かせない。
だから朱乃先輩や黒歌先輩がいつも世話をしている。
あと、誰かが動かせない理由をきいた勇者がいたらしいが、話によると「昔呪いを受けてな。おっと右腕が疼くぜ」とユニークに返されたそうだ。
「おいおい、流石に不謹慎だろ、それは。」
「すまん、流石に考えが足りなかったよな」
松田が元浜をたしなめていると、
キーンコーンカーンコーン、と学校のチャイムが鳴ってしまった。
「やべえ!ホモみたいな話してたら遅れちまった!いそぐぞ!二人とも!」
「「おう!」」
この頃は俺がレオス先輩達と、あんな風に付き合っていくようになるなんて思ってもいなかった……
◇◇◇◇◇
「なんて事があってな」
時は放課後。俺は朱乃と黒歌と一緒にオカルト研究部の部室に来ていた。
「はあ……あなた達それ何回目よ。今日の朝慌てて入って来たときは、どうせそんな事だろうと思ってたわ」
と呆れているのは、このオカルト研究部、通称「オカ研」の部長である『リアス・グレモリー』だ。
ちなみに、朱乃はリアスの眷属だが、俺と黒歌は違う。
「黒歌? あなたもそろそろ落ち着きなさい。我が儘言ってて遅刻なんて、目も当てられないわよ」
「そうだぞ、黒歌」
「えー、だってー」
「本当にどうしましょう、この盛った猫は。お仕置きが必要でしょうか」
「んにゃっ!? えーん、皆が私をいじめるよ~。助けて白音~」
「お姉様の自業自得です……抱きつかないでください」
「ガーン!最愛の妹にも裏切られた!」
毒舌を放つ黒歌の妹、白音。この姉妹のやり取りは相変わらずのものだ。
白音は学園のマスコットとして愛でられている。ちっちゃくて可愛いからね。ちっちゃくて。
ゴスッ!
「何か失礼なこと考えませんでした?兄さん」
「疑問系で言いながら殴らないでくれるかな、白音……」
「あはは……」
苦笑いをしているのは、木場 優斗。リアスの騎士だ。優斗は学園で人気のイケメン君だ。
優斗、眺めていないで助けてくれないか……
「はいはい、レオス、遊んでないでもう帰りなさい。私たちは今から仕事よ」
「はいはい、って!分かった、帰るよ。行くぞ黒歌」
「はーい。じゃ朱乃、ご飯作って待ってるからね♪」
「うふふ、楽しみにしていますわ。あと、帰りにレオスに変なことしませんようにね?」
「えー、どうしようかなー? っ! 嘘嘘!冗談だって。じゃあね!」
慌てて黒歌は部室を出て行った。
やっぱり二人は仲良しだ。
◇◇◇◇◇
学校の帰り際、俺と黒歌は夕飯の材料を買うためにスーパーに寄ってから帰っていた。
「悪いな黒歌。本当は荷物を俺が持つべきなのに」
周りの「なに可愛い女の子に荷物持たせてんだコルァ!」っていう目が痛い……
「んーん、気にしなくていいにゃ。レオスは右腕が動かせないんだからしょうがないにゃ」
「うん、ありがとうな」
「感謝してるなら、今日も一緒に寝てもいい?」
「それはダメ」
「もう、けち! ……っ!?」
黒歌と会話をしていると、黒歌が急に後ろを振り向き、さっきとはうって変わって真剣な顔つきで何かを探すような素振りを見せる。
「どうした黒歌。何かあったか?」
「今、一瞬堕天使がいる気配がした気がしたにゃ」
「本当か!? ここがグレモリー領と知ってのことかよ!」
「確証はないにゃ。本当に、気がするだけ」
「そうか。じゃあさっさと家に帰って、朱乃が帰ってきたら、この事を報告しよう」
「そうね、もし堕天使がいるとしたらレオスが危ないにゃ」
そう言って心配してくれる黒歌と急いで家に帰った。
レオス達とすれ違い、反対方向に歩いていく漆黒の髪の女。
その目に光は無く、悲しみの色を浮かべていた。
《人物紹介》
レオス・アロイ (レオス・ヴァサーゴ)
※ガンダムEXAのレオス・アロイ
悪魔72柱第三位ヴァサーゴ家の次男。
といってもレオスは純粋悪魔の父と妾であった人間の母との間に生まれた、悪魔と人間のハーフ。
アロイは母親の名前で、現在はレオス・アロイとして生きる。
家には長男がいるため、父はレオスに自由に生きることを許している。
純粋悪魔の兄と妹がいる。
幼い頃に右腕に呪いを受け、動かすことが出来なくなり、朱乃と黒歌に世話を焼いて貰っている。
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初めて、二次小説なるものを書いてみましたが、書いてみると案外難しいもので、見苦しかったらゴメンナサイ!
jk黒歌、ありそうでなかったと思います!
そして朱乃に幼馴染キャラ追加。最強ですわこれ。
ガンダムEXAからキャラだけクロスさせていますが、ガンダムを知らないという人にも分かって貰えるよう、頑張ろうと思います。
ちなみに、「レオス・ヴァサーゴ」という名前ですが、72柱にはどんな悪魔がいるんだろうな~って眺めてたら、「ヴァサーゴ!?うおおお!ガンダムX!」って感じで実は適当です。
では、次話で。
俺は不定期更新型プレイヤーなんだよ!