ハイスクールD×D EXTREME VS.   作:星屑12

6 / 8
戦闘校舎のフェニックスと王
レオスの覚悟


 

いつも通りの放課後、いつも通りにオカルト研究部の部活動は始まるはずだった。

 

しかし、とある理由で部活動は始まることはなかった。それは……

 

 

トン、トン、トン、トン、トン、トン

 

指が規則的に机を叩く音がする。

 

 

「はわわわ、なにかあったんでしょうか部長。

イッセーさん、なにか知ってます?」

 

「さ、さあ……なにがあったんだろうなー

あはははは」

 

「本当、なにがあったのでしょう……」

 

 

昨夜リアスに抱いてと言われたイッセーと、女王である朱乃は事情を知っていたが、触らぬ神に祟りなしと言わんばかりにしらばっくれるのであった。

 

 

「あーー!もう、本当にムカつくわ!

朱乃、紅茶おかわり!」

 

「あらあら、かしこまりましたわ。」

(レオス、早く来て……)

 

 

苛つくリアスの扱いに困る朱乃は、未だに部室に来ないレオスに助けを求めた。

 

 

「なーに、イラついてんでしょうねー」

 

「ホントホント、怒ってると皺が増えるのにゃー」

 

「キッ!」

 

「「ひいっ、ごめんなさい!」」

 

 

恐れを知らずに軽口を叩いた夕麻、黒歌でさえもただの一睨みでこの様である。

 

すると、部室に描かれた魔法陣が突然光り出した。

 

「来たわね……」

 

リアスが忌々しげにその魔法陣を見る。

魔法陣から炎が巻き起こり、室内を熱気が包み込んだ。

炎の中からは男が現れ、その男が腕を横なぎに振るうと、炎は消えた。

 

 

「ふぅ、人間界は久しぶりだ。

会いに来たぜ、愛しのリアス。」

 

 

その男は赤いスーツを着崩し、シャツを胸まで開いたホスト風の男だった。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

男は出会うやいなやリアスに近づき、結婚式はどこでするか、いつしようかなど話しかけた。

 

 

「放してちょうだい、ライザー」

 

「おいおい、連れないこというなよ。俺とお前の仲だろ?」

 

 

リアスが冷たくあたるも、ライザーという男は引き下がらなかった。

そんな態度にとうとう、イッセーがキレた。

 

 

「おいお前!部長から離れろ!」

 

「あん? 誰だよお前」

 

 

 

 

「お待ちください、二人とも。私が説明しましょう」

 

「グレイフィア!? あなたいつの間にいたの」

 

「先程からいましたが」

 

「そう……」

 

 

突然現れたのは、グレイフィアというメイド服姿の女性だった。

 

「申し遅れました、私メイドのグレイフィアでございます。

そしてこの方はライザー・フェニックス様。フェニックス家のご三男であり、グレモリー家次期当主の婿殿であらせられます。」

 

「えええええええええっ!?」

 

「なる程…」

 

グレイフィアの説明に、驚くイッセーと、納得した祐斗であった。

 

「そういうことだ、下僕くん。立場を弁えるんだな。」

 

「そんなことはどうでもいいのよ!

言ったでしょう!私は結婚の相手は自分で決めるつもりだって!」

 

「ああ、聞いたよ。

だが、今悪魔界では純血悪魔が少なくなっている。だからこそ、純血悪魔である俺とリアスは結婚するべきだ。分かるだろ!」

 

 

「知らないわよ!だいたい……」

 

 

 

 

 

ライザーとリアスの口論はその後数十分続いた。

 

 

 

「俺もな、リアス。フェニックス家の看板を背負った悪魔なんだよ。

この名前に泥を塗られるわけにもいかないんだ。

こんな狭い人間界の建物にも来たくなかったしな。というか、俺は人間界があまり好きじゃない。この世界の炎と風は汚い。

炎と風を司る悪魔としては、耐え難いんだよ!」

 

 

ボオッ!

 

ライザーの周囲を炎が駆け巡った。

 

「俺は君の下僕を全部燃やし尽くしてでも君を冥界に連れ帰るぞ。」

 

そう言うとライザーから殺気が放たれた。

部室は現在炎で暑いはずなのに、ライザーから放たれるプレッシャーによって、イッセーたちは寒気を覚えた。

 

しかし、負けじとリアスも堂々と真っ向からにらみ合っていた。

 

 

 

「お嬢様、ライザー様、落ち着いてください。

これ以上やるのでしたら、私も黙ってはおりません。」

 

「おお怖。 最強の女王から言われちまったら黙らないわけにはいかないぜ。」

 

 

グレイフィアが諫めると、部室の緊張は一気に和らいだ。

 

 

「グレモリー家、フェニックス家の両家共々、このように話が平行線になることは分かっていらっしゃいました。

このような場合のために最終手段として解決策を用意しております。」

 

「解決策?それは何かしら」

 

「レーティングゲームでございます。」

 

 

『レーティングゲーム』。それは『王』が下僕の『兵士』『騎士』『戦車』『僧侶』『女王』を用いて悪魔同士で『平和的』に戦うものである。

 

 

「なるほど、レーティングゲームね。いいわ、受けて立つわ!」

 

「おいおい、正気かリアス!

俺の眷属は15人フルでいるのに、君の眷属は、ええと……、今思ったがなんで糞鴉が一羽ここにいやがるんだ?」

 

ライザーはじっと夕麻を睨みつけ、夕麻はビクッと体を震わせた。

 

 

「彼女は色々あるのよ。すでにお兄様に話は通してあるし、後々処置が決まるわよ。 

あと隣の黒歌を含めて二人は私の眷属ではないから、私の眷属は5人よ。」

 

「へー、そうなのか。

いや、それにしても5人だって?笑わせてくれるじゃないかリアス。これを見てもまだやるってのか!」

 

 

ライザーがパチンと指を鳴らすと、魔法陣からライザーの眷属15人が現れた。

 

16人対6人。実際に見てみるといかに数的不利なのかが思い知らされる。

この光景を見て、リアスは些か落ち込んだ。

やはり私はライザーと結婚するしかないのか、と。

 

が、

 

「すまない、少し用事があって遅れ……た……?」

 

希望の力を持つ男、レオスがようやくやってきた。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

遅れてやってきたレオスに、目の前の光景は直ぐには理解出来なかった。

なにせ、いつもは7、8人しかいない部室に大勢の人が集まっていたのだから。

 

しかし、その中に見覚えのある男がいた。

 

「あ……ライザー……さん」

 

レオスはライザーの姿に驚き、ライザーはレオスを認識すると冷たく見下した。

 

 

「はっ、誰かと思えば『出来損ない』の『半端野郎』のレオスかよ。こんなところにいやがったとはな。

ん?そういえば、そこの女、黒歌とかいったな……

っ!思い出したぜ。主人殺しのはぐれ悪魔だろ」

 

「っ!」

 

 

黒歌は過去のことを突かれ、驚いた。

 

 

「よくもてめえら二人とも生きていられたな。リアスとお前がそこのはぐれを見つけて、お前がサーゼクス様に情状酌量の余地があると直訴したんだっけか?

普通なら不敬罪でお前は捕まって、はぐれは死刑だったのを、リアスとお前の親父さんが頼み込んで無罪になったんだよなあ!

お前の兄貴が愚痴ってたぜ」

 

 

ライザーが言ったことは事実であり、リアスとレオスの父、オデュッセウスが頼み込んで調査したところ、黒歌の主に非があることが証明されたのだった。

 

しかし、はぐれ悪魔を庇ったということで、ヴァサーゴ家には汚名が着せられることとなり、レオスが白い目で見られる要因の一つにもなった。

 

 

レオスはライザーから言われる言葉を静かに受け止めることしか出来なかった。

 

 

「ライザー様、お止めください。その件に関しては既に解決しており、サーゼクス様もあのような悲劇を生み出してしまい深く悲しんでいらっしゃいます。」

 

「どーも、申し訳ありませんね」

 

ライザーは軽く謝罪した。

 

 

「ライザーさんはリアスとの婚姻の件でこられたのですか」

 

「ああ、そうだよ。

結局、話は平行線でレーティングゲームで決着をつけるかって話になったんだが、この人数差じゃ勝敗は目に見えてるようなもんだ。」

 

 

レオスはライザーの眷属を見た後、リアスを見た。

リアスの目は酷く悲しい色をしていた。今にも泣き出してしまいそうなくらいに。

 

 

レオスは、親友であるリアスの様子を見て決心をした。

 

 

「グレイフィアさん、そのレーティングゲームは家同士の決闘であり、公式のものではないんですよね?」

 

「はい、その通りでございます。」

 

「……なら、例外的に俺がリアスのチームに入ることは出来ますか」

 

「レオス!?」

 

レオスの申し出に驚くリアスであったが、さらに驚いたのはライザーであった。

 

 

「なに言ってんだてめぇ!

ガキの頃ろくに魔力も練れないで有名なのに加え、呪いで右腕が動かせないお前が!

身の程をわきまえろ!」

 

 

激昂するライザーに口出ししたのは意外な人物であった。

 

 

『落ち着きたまえよ、ライザーくん』

 

 

グレイフィアがいつの間にか取り出した機械から映し出されたのは魔王サーゼクスであった。

 

 

「「「「サーゼクス様!」」」」

 

そこにいた全員は皆一様に驚いた。

 

 

『今までの会話は大体聞いていたよ。

レオス君はレーティングゲームゲームに参加したいのだね?』

 

「はい、その通りです。」

 

「レオス!これはグレモリー家とフェニックス家の問題だ。

ヴァサーゴ家のてめえが手を出したらどうなるか分かってんのか!」

 

「親友であるリアスが困っているのです。

どうして私の身をかけて彼女を助けないことがありましょうか」

 

『ははっ、君の優しい所、私は好きだよ。

ライザーくんもいいではないか。これだけの差、ゲームをしても楽しめないだろう?』

 

「しかし……」

 

『無論、例外を認めるのはレオスだけだ。

そこにいる猫逍の彼女の参加は認められない。』

 

「ありがとうございます。」

 

「サーゼクス様そうおっしゃるのなら……」

 

『うむ、ライザーくんも了承してくれたようだね。

そうそう、レオス君、君の父上から聞いたよ。王になりたいんだって?』

 

「はい」

 

『今回のゲームで君の王の素質を見せてくれたまえ。私は応援してるよ。

 

あ、そうそうそこにいる彼は今代の赤龍帝らしいから頑張ってくれたまえライザーくん』

 

 

さらっと最後に爆弾発言を残したサーゼクスは、プツッと通信を切った。

 

「そのガキが赤龍帝だと……?

いや、そんなのはいい。レオス、てめえが王になるだと?

王ってのは、お前みたいな雑魚がなれるもんじゃねえんだよ!」

 

「ライザーさん、俺は本気で王になるつもりだ。」

 

 

ライザーからの罵倒に、レオスは真っ直ぐと見返した。

 

 

「吠えたな、貴様っ!」

 

額に血管を浮かび上がらせ、ライザーは激昂し、レオスの胸ぐらを掴み、炎を出そうとした。

それを見たグレイフィアが止めようとしたが、

 

 

「ぐっ!?」

 

シュバッという音と共にライザーの腕が切り裂かれ、炎となって散った。

 

 

「ライザーさん、俺はもう昔みたいに魔力も練れないガキじゃない。俺だって成長したんだ。」

 

レオスは右腕だけにガンダムを部分展開し、ビームサーベルで腕を切ったのだった。

 

 

「てめえ、神器なんざ持っていたのか!

ぶっ殺す!」

 

ライザーはすっかり熱くなり、レオスを痛めつけることを考えていた。

 

 

 

「ライザー様、レーティングゲームの開催は十日後です。決着はその時につけてください」

 

見かねたグレイフィアが止めに入り、強烈なプレッシャーを放つ。

流石のライザーもたじろぎ、矛をおさめた。

 

 

「レオス覚えていやがれ。レーティングゲームででてめえをボコボコにしてやる!

リアスも結婚の準備をしておくんだな!」

 

 

そう言い放ち、ライザーは帰っていった。

 

 

 

レーティングゲームまであと十日。リアスチームの特訓が始まるのであった。

 

 

 





お久しぶりです。
僕が投稿しないあいだに、マキシブーストはじまっちゃったよ。


皆さん、僕の小説を評価して、評価のバーをFドライブの赤に染めてください。
Sドライブの青はやめて。


最後に一つ。
試作一号機フルバーニアンを選んだらゼフィランサスとかいう糞機体が降ってくるバグはいつなおるんですか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。