「ふぅっ、ふぅっ、きっついなぁ!」
「ほら、イッセー早くしなさい。おいて行かれるわよ。」
「ウィッス……」
現在、リアスご一行は山奥へと向かっている。
ライザーとのレーティングゲームまで与えられた十日間に修行をしようということで、リアスの別荘があるこの山に籠もることが決まった。
「白音、大丈夫? キツくない? キツかったら私が抱っこしてあげようか?
うん、それがいいにゃ! 私の胸に飛び込んでおいで白音~っ! ぶへっ!?」
「うっとおしいです、姉様……」
「レオスさん、大丈夫ですか? 私が荷物を持ちましょうか?」
「うん大丈夫だよ夕麻。 俺も鍛えないといけないからね。」
そこにはシスコンをこじらせて少々暴走気味の黒歌と、レオスを気遣う夕麻もいた。
彼女達はレオスの眷属(予定)としてサポートをするために着いてきている。
「イッセーくん頑張ってね」
「イッセー先輩、お先に」
「あーん待って白音~!」
「俺も先に行くから、兵藤」
祐斗、白音、黒歌、レオス達はひょいとイッセーを追い抜いてどんどん先へと行ってしまう。
「ほら、頑張りなさい。
着いたらご褒美をあげるから」
「ご、ご褒美!?
うおおおおおおおおおおおお!」
イッセーが背負ってる大きな荷物の上に座ってるリアスから激励の言葉を貰ったイッセーは、凄まじい速さで山道を登って行った。
(キツーい修行というご褒美を、ね)
黒い笑みを浮かべるリアスであった。
◇◇◇◇◇
「みんな準備は出来たわね! 修行を始めるわよ!」
「う、ウィッス……はーっ、はーっ
部長、ご褒美は……?」
「今からして上げるわよ、キツーイご褒美(修行)を」
「オーイエイエイエイ、こんなのありかよふざけんな。マジで契約違反ッスよ。ピザのトッピングにカナディアンベーコン頼んだらジャーマンソーセージが乗ってきたようなもんさ。詐欺ですよ詐欺!」
「イッセー、今度余計なこと言うと口を縫い合わすわよ」
「イエス、マム!」
一誠はふてくされたが、リアスが有無を言わさず黙らせた。
「だ、大丈夫かいイッセー君」
「うっせ! 男に心配されても嬉しくないんだよ!」
「はい、静かに!
まず、今の時点でのみんなの力を見たいから、それぞれ手合わせしてもらうわ。
あ、黒歌と夕麻は下がってて頂戴」
「「はーい」」
「わかってると思うけど、レーティングゲームはチーム戦よ。
丁度だから四人で二対二に別れて戦って」
そう言ったのを聞き、レオス・白音・祐斗・一誠は【レオス・祐斗】【白音・一誠】チームに別れた。
「リアス、神器の使用はありなのか?」
「うーん、そうねえ。あなただけハンデ負うのは不公平だし。
あ、レオスあなたこの前右腕だけ神器を発動してたわよね?
それで何とかならない?」
「分かった、やってみる。 フッ!」
レオスが力を込めると見事に右腕だけ装甲された。
「よし、これで動かせるな」
レオスは右手を開いたり、ブンブン振って問題なく動くことを確認した。
『お久しぶりです、レオス』
(うわっ、びっくりした! セシアか)
ガンダムを出した瞬間、いきなりセシアの声が聞こえてきたので、レオスは思わずびっくりしてしまった。
『はい。話を聞いていましたが、戦闘シュミレーションをするのですね?
それなら、是非頭の部分も装甲することをオススメします』
(頭も? なんでだ?)
『私の力を存分に発揮するためにですよ♪』
(? まぁ、分かったよ)
「リアス、頭も装甲していいかな?」
レオスはセシアとの会話を頭の中で行っていたため、リアスに聞いてみた。
「何でかしら?」
「なんか、その方がいいらしい……」
「なによそれ。
まあ、あなたの『ガンダム』の力もよく分かってないし、それを調べるためにもいいかもね。
でも、極力能力を使うのはやめてね? これはあくまで皆の身体能力を測るための手合わせなんだから。」
「了解!」
レオスが再び力を込めると、レオスの顔全体に金属の顔面装甲が展開された。
頭には二本のアンテナのようなものがあり、目が鋭く光っているのが特徴的だ。
『顔面装甲、展開確認。
周囲状況、機体状況確認。データ映します』
セシアがそう言うと、バイザー部分に高度、気温、そして右下には650という数字が大きく映し出されていた。
(なるほど、そういうことか……セシア、この右下の数字はなんだ?)
『現在のレオスを元にして体力を表してみました。攻撃を食らうごとに数字が減っていき、0になったら恐らく戦闘不能になると考えてください。』
(俺の状況を客観的に知れるのはありがたいな。
この数字は、俺が鍛えれば増えるのか?)
『はいっ、その可能性は充分にあります!』
(なるほど、いっちょ頑張るか)
レオスはセシアとの会話をやめ、一誠と白音に向き合う。
「それじゃ、試合開始よ!」
「よろしく、レオスくん」
「ああ、よろしくな」
「イッセー先輩、足を引っ張らないで下さいね」
「が、頑張ります……」
これは二対二のチーム戦。まず祐斗と白音、レオスと一誠が戦い始めた。
「兵藤、やろうか」
「手加減してくださいよっ、おらおらおらっ!」
一誠がパンチを繰り出すがレオスはそれを見切り、キチンと避けるか受け止めていた。
「レオス先輩、戦闘経験はあんまりなかったんじゃないんですかっ、と!」
「なに、戦えなくても体を鍛えるくらいはしてたさ!」
一誠は休まずにパンチを打ち続けているが、一向にレオスにはダメージはあまり通っていないようだ。
「くっ、食らえ!」
「間合いが甘い!」
一誠がやけくそ気味に打ったパンチを、レオスは的確に受け止め、その手を離さなかった。
「しまった!」
「今度はこっちの番だ! はあっ!」
「ぐはっ! くっ、まだまだぁ!」
レオスのパンチは一誠の腹にクリーンヒットした。
しかし、戦闘力は高くないものの粘り強さには定評がある一誠は怯まずに体制を立て直し、再びレオスと打ち合いを始めた。
一方で祐斗と白音、実力はほぼ互角。
祐斗が拳を打ち込めば白音は防ぎ、白音が拳を打ち込めば祐斗は避ける。
それの繰り返しであった。
肉弾戦を得意としない祐斗は白音に勝つ見込みは薄いと思い無理に攻めることはなく、レオスが一誠を倒すのを待つという作戦を考え、足止めだけに徹した。
それを理解してか白音は祐斗をさっさと倒してしまおうと、思い切り攻め込んでいた。
「白音ちゃん、イッセー君が圧されてるけど大丈夫かな?」
「大丈夫です……今助けますから」
祐斗が下がっている隙に、白音は拳大の石を二つ拾い、一つを祐斗に投げ、もう一つをレオスに投げた。
「しまった! レオス君!」
飛んでくる石を避け、レオスに声をかけた。
レオスがヘルメットを装着しているので大丈夫だろうと思い、白音は全力で石を投げた。『戦車』の全力。たとえただの石であろうと、当たればただではすまない。
距離は10mほど。ましてや戦闘初心者のレオスは一誠の相手をしていて白音の方に気を回す余裕はなかった。
誰もが当たる、と確信した。
ピーピーピーピー!
『後方、来ます! 伏せて!』
「っ!」
ガンダムのバイザーの下側に赤い矢印が表示され、セシアの注意を聞き、レオスは咄嗟に伏せた。
「えっ!?」「嘘!?」「避けた!?」
誰もが驚いた。
石はそのまま真っ直ぐ飛んでいき……
「ぐべあっ!?」
射線上にいた一誠に当たってしまった。
「あ……」
「うわっ、痛そうだ……」
「イッセーさん、大丈夫ですか!」
「ああ、巨乳の美女が……俺に手を振ってる」
と言いながらガクッと気を失ってしまった。
「はー…試合終了! アーシアはそのままイッセーの治療を続けて。あとの皆は集合!」
ぞろぞろとレオス達はリアスの元へあつまった。
「駄目じゃない白音。 援護するときは射線上に味方がいないか確かめないと」
「私射撃苦手なんですよねー」
「もう。 いや確かに白音のタイミングは完璧だったと言えるわ。
驚くのはレオスよ。 なんで避けられたの?」
「そうだな……
説明する前に確認したいことがある。
白音、正面からさっきみたいに石を投げてみてくれ。」
「? はい。」
白音は言われたとおりに、適当に石を拾ってレオスに投げた。
ピーピーピーピー
バイザーの上側に赤い矢印が表示された。
「次は左から頼む」
白音はまた言われたとおりに左から石を投げた。
ピーピーピーピー
今度もバイザーの左側に赤い矢印が表示される。
「なるほど、凄いなこれは」
「どういうことなのかしら?」
「このバイザーには色々な情報が表示されるんだ。
それで、どこから攻撃が来るか事前に教えてくれる」
「それは凄いわね」
「兄様ずるいです……」
リアスが感心する一方で、白音は拗ねていた。
「あー…悪い。ズルかったよなこんなの。」
レオスは、白音の頭を撫でてご機嫌をとろうとするが、なかなか機嫌をなおしてくれなかった。
「ふに……帰ったらパフェ食べ放題」
「とほほ、分かったよ」
「それと後で直々に格闘訓練してあげます。そのガンダム無しで」
「マジっすか……」
「マジ」
レオスは、ボコボコにされることを予感しながら、修行はつづくのであった。
◇◇◇◇◇
「いいですか? 魔力の源はイメージ。イメージを固めることによって、色々なことが出来ますのよ」
「頑張ってイメージするにゃ!」
現在は魔力操作の特訓中で、朱乃と黒歌が講師をしていた。
「うわーーっ、出来ました!」
アーシアは二人のレクチャーを受けて簡単に魔力を操作することが出来ていた。
「へー、アーシアは才能があるのかもにゃ。
それに比べて……」
「んぐぐぐぐぐ……!」
「はあああああ……!」
レオスと一誠がうなり声を上げていた。
男二人して力んでいる光景はなにやらシュールだった。
「ぶはっ、だめだぁ……俺って才能無いのかな……」
「あらあら、諦めてはだめですよイッセー君。
イッセー君はもともとの魔力量が少ないだけですし、鍛えたら後々使えるようになると思いますわ」
「はあ、そうだと良いんですけど
それにしても、ライザーが言ってたとおり、本当に魔力が出せないんですね、レオス先輩」
隣で唸ってたレオスに一誠は声をかけた。
「うっさい、兵藤」
バキュン、バキュン!
「うわっ、危ないっすよ!」
レオスはガンダムの装備の一つ、〈ヴァリアブル・ガン〉を出し、魔力の弾を一誠の足元に撃った。
「別に、魔力が出せないだけで、普通に持っているんだ。 これがあれば魔力を打ち出せるんだ」
「本当に不思議なものですわね、これは」
朱乃がレオスが持っている銃をまじまじと見る。
「あの、聞いたら悪いと思うんですけど、レオス先輩が魔力を普通に使えないのは右腕の呪いと何か関係あるんですか……?」
「っ!」
一誠はレオスの右腕が呪いで動かないことを、眷属になって知っていた。
「いや、呪いとは関係なく俺は生まれつき使うことが出来なかったよ。
俺は人間の母親と悪魔の父親のハーフでな。そのせいなのか魔力を持っていたけど使うことが出来なかったんだ。
だからこの呪いとは全く関係ない、な?朱乃」
「え? え、ええ……」
レオスに話を振られたが、朱乃は暗い顔をしていた。
「なんか、すいません」
「いや、全く気にしてない」
「……」
「はいはいはーーーい、暗い雰囲気になってる!それよりもその銃の性能知りたいにゃーー!」
気まずい空気を察した黒歌は雰囲気を変えようと、明るく声を上げた。
「朱乃! あんた紙で式紙作れるでしょ!それ飛ばして!」
「え?分かった」
朱乃が懐から紙を取り出すと、パタパタと紙は折り鶴になって何十羽も飛んでいった。
「そんでレオスはあれ撃って!」
「了解!」
バキュン、バキュン!
遠くへと飛んでいく式紙を打ち落としていく。
が、100mを過ぎた地点でその精度は落ちていく。
「うーん、当たらないな……」
「あ、じゃあ頭だして! バイザー越しならなんとかなるかもよ!」
「やってみる」
レオスはガンダムの頭部を装着し、式紙を見据える。
『目標はあの折り鶴ですね?』
(ああ、そうだ)
頭部を装着すると話しかけてくるセシアにレオスはもう一々驚くことはなかった。
『ターゲット確認、ロックしました!』
式紙がバイザー越しに何十個もの赤い菱形で囲まれた。
「あてるっ!」
バキュン、バキュン!
さっきと同じように撃ったがこのままでは当たらないだろうと思われたが、撃ち出された魔力が式紙の方へ進路を僅かに変え、命中した。
「な、曲がったにゃ!?」
「なるほど、ロックすることで若干相手に向かっていくってわけか。凄いな……」
「かっこいいっす、レオス先輩!」
「凄いですわ。残りのも落としてくださいな」
続けて打ち続け、快調に式紙を撃ち落としたが、あるとたんに赤い菱形が緑色になり、弾は目標に向かって曲がらなくなった。
「ありゃ、当たらなくなったにゃ」
「どうやら射程圏外のようですわね」
「そうみたいだな」
(セシア、ロック距離はどのくらいだ?)
『約250mといったところでしょうか』
250m、これが現在のレオスの射程圏である。
レオスは装備を解除し、汗を拭った。
「ふー、どんどんガンダムの性能が分かってくるが、なかなかのものだな。」
「ええ、本当に凄いですわね」
「ああ、全くだ………ぐっ!?」
話していたレオスがいきなり右腕を抑えて苦しみ始めた。
「先輩!? どうしたんですか!?」
「まさか、呪い! 最近は落ち着いてたのに!」
一誠はいきなりレオスがくるしみ始めたことに驚き、朱乃はうろたえてしまった。
「どうしたの!」
別に特訓していたリアスが駆け寄ってきたが、すぐに状況を察した。
「朱乃、黒歌! すぐに介抱して!」
「分かったにゃ!」
「わ、私も何かお手伝いします!」
「頼むわアーシア!」
「レオスさんどうしたんですか?」
夕麻と一誠が心配そうな顔をして聞いた。
「そうね、今後いつこんなことが起きるか分からないから話す必要があるけど、それは後よ!
一誠はレオスを運んで頂戴!」
こうして、リアス眷属一行の修行の初日は、思わぬ形で中断されることとなった。
レオスくんガチガンダムVSシリーズ仕様。
ガンダムVSシリーズをやったことがないひとにも分かるように性能を書いたつもりです。
現在のレオスくんこんな感じ
【基本性能】
体力 ■□□□□
射撃 ■□□□□
格闘 ■□□□□
スピード■□□□□
成長するごとにあがっていきます。
家庭版したことある人なら分かると思いますが、上のに加えて『CPU判断能力』がありますが、本作品ではあまり意味ないので消しました。何か付け加えたかったらいってください。
試作一号機修正で嬉しい。あとサバーニャ死んで。