MEGA MAN XーInfinite code Stratos day of Ω&Σ   作:アマゾンズ

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ハイウェイを進んだ先にレプリロイドが待ち受ける

初めて出会う紅き戦士


序章4 戦闘開始

訓練用VRによるハイウェイ、そこで零はエックスの姿となり先へ進む事にした。

 

歩く事、ジャンプする事、バスターによる反撃、チャージショット、壁蹴りによる三角蹴りなどの基本の動きを少しずつマスターしていく。

 

空中の敵であるクラッシャーや地上の敵を倒していくが、チャージショットの反動に飛ばされたり、痺れたり、ダメージを受けてしまったりなど、かなりの苦難であった。

 

「うう・・・エックスはこんなに大変な戦いをしてきたのか?」

 

『ああ、けど・・これが始まりにすぎないよ』

 

エックスの言葉には重みがあり、零にとっては聞き漏らしてはしてはいけなような気がしていた。敵を一体ずつ倒す事で、バスターの反動に腕を慣らしていく。

 

「はぁ・・はぁ・・」

 

車のようなものに乗り込んで、銃撃してくる敵、ロードライダーズを時間短縮のために向かう方向へと向けた状態のまま倒し、屋根に乗ってそのまま進んだ。

 

所々、小さな爆発や火花が出ているが、壊れる寸前、ジャンプで離脱し先へと進む。先へ進んでいくと上空から轟音が響き、先程の敵が後下して出撃してくる。

 

チャージショットや連射を駆使して、なんとか六体もの敵を倒すと、移動要塞のハッチから何かが飛び降りてきた。

 

 

 

 

 

 

それはライドアーマーと呼ばれ、本来、土木作業やレプリロイドの力を持ってしても持ち上げられない大型の荷物、解体工事などに使われる物であるが、それを戦闘用に強化チューンと改造、カラーリングを紫に近い黒に変えられた特別製であった。

 

「エックス、あれは?」

 

『アイツはVAVA(ヴァヴァ)。元A級のイレギュラーハンターであり、あのマシン・・ライドアーマーを初めて動かしたレプリロイドだ』

 

「お前はエックスか、だが・・今のお前は実につまらん」

 

VAVAと呼ばれたレプリロイドはライドアーマーのダッシュを使って接近し、ライドアーマーの拳で殴りかかってきた。

 

なんとかジャンプで避けるが、今度は特殊な方法のブーストで殴りかかってきた。これを避ける事は出来ず、当たってしまう。

 

「うぐぁ!?このォオオ!」

 

バスターを連射したり、チャージショットを連発したりするが、VAVAのライドアーマーには傷一つついておらず、逆に反撃されてしまい殴られ、肩に背負ったキャノン砲の特殊弾で動きを封じられてしまう。

 

「ぐ・・・動けな、ぐあっ!?」

 

「お前がレプリロイドの可能性らしいが、俺には興味はない」

 

「ぐあああ!?」

 

握りつぶされそうな瞬間、遠距離からチャージされたバスターのような閃光が、零を掴んでいたライドアーマーの腕を吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

「だれだ!?」

 

「やれやれ、可愛い後輩をそれ以上いじめるなよ」

 

「ゼロか、お前も楯突くのか?」

 

「お前が喋っていいのは一つだけだ。シグマはどこだ?」

 

ゼロと呼ばれたレプリロイドはVAVAにチャージしたバスターの銃口を向ける。だが、VAVAは笑ったままで答えようとしない。

 

「くくく・・・教えると思ってるのか?あばよ」

 

「待て!」

 

チャージショットを放つが、VAVAは移動要塞に乗って撤退してしまい、分が悪いと思ったのかゼロはバスターを降ろした。

 

「ちっ・・俺一人では手に負えない、か」

 

上空を見上げていると、エックスの姿となっている零が呟いた。

 

「く・・・くそう!。俺では奴らに勝てないのか」

 

「エックス、今のお前では奴らを倒す事は出来ないだろう。だが、お前は戦いによって能力を高める力がある。その力で、お前はもっと強くなれるはずだ」

 

ゼロの言葉は零の心に深く響いた。戦いによって能力を高める力、それはロックマンの絶え間ない成長の可能性を意味している。

 

「エックス・・・死ぬなよ・・・」

 

それだけを言い残すと、ゼロは転送装置で目的の場所を見つけるべく、何処かへ行ってしまった。一人残された零はゼロの言葉を思い返していた。

 

「戦いの中で強くなる・・・でもそれって・・・」

 

『零、君の疑問も最もだよ。だけど・・・ゼロは戦う事で守れるものがあると教えてくれたんだ。不器用で口下手だから、うまく言えないだけだよ』

 

「・・・」

 

エックスはエックスなりに慰めてくれたのだろう。本音を言えば、戦いは怖い。この訓練からだって、零は逃げ出したくて仕方ないのだ。

 

だが、逃げる訳にはいかない。こんな自分を信用してくれた人達がおり、何よりも自分に戦う事の意味を教え、その答えを見せなければならない存在、エックスがいるのだから。

 

「先へ行こう。ボロボロになっても休む事位はできるだろうし」

 

『この訓練を乗り越えれば、君は本当に強くなったと自覚する事ができるよ』

 

ハイウェイから離脱し、本部と呼ばれる建物へと帰還する。エックスのままの姿だが、このVR世界では変身を解く事が出来ないのだ。

 

「エックス、アラスカの雪原基地にイレギュラーが、占拠しています。大至急向かってください!」

 

「了解」

 

『訓練どころじゃなくなってきてるね』

 

「いいさ、自分を鍛える良いチャンスだよ」

 

『前向きなんだね、俺も見習わなきゃ』

 

零は走りながら、エックスと会話しつつ、指定された場所へと大急ぎで向かっていくのであった。




短いですが、此処までで。

このまま8大ボスまでやると序章だけでかなりいくので、ここで切ります。

次回は入学編です。

パワーアップアーマーはデータとして入っている設定です。零が悲しみを乗り越えたり、強くなったりすれば獲得します。

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