デート・ア・アストレア 世界を殺す10人の少女達 作:暇人書店員
始業式
四月十日。今日は始業式。恐らく、〈ラタトスク機関〉が動き出すだろう日。そうなれば、俺達も動かなければならないだろう。そうすれば、……折紙を…………………まぁ、今考えるだけ無駄か。
「崇矢くん、早くしてください。学校行きますよー」
リビングから玄関を覗くと折紙が腕を組んで、頬を膨らませて待っていた。
「………………今行く。」
俺は愛用の改造ヘッドホンを首に掛け、一つの便箋をテーブルに置き、折紙の所に急いで行った。………………何時から一緒に行くようになったんだっけか………………?
来禅高校に折紙と一緒に到着した。そして、玄関まで行って、今年一年お世話になるクラスを確認した。
「あー、二年………四組………か。」
「私は……私も二年……四組……ですね。」
どうやら、今年一年折紙と一緒のようだ。玄関から離れて靴箱に行こうとすると、何気なく手を握ってきた。折紙の手は華奢で小さくて、壊れてしまいそうな手だった。とても、戦っている人間の手では無い気がした。
「おはよう。崇矢、折紙」
呼ばれて振り返ると、青髪の少年の五河士道が立っていた。
「……………おはよう。士道。」
「おはようございます。五河くん。」
俺達が士道に挨拶を返すと、士道の視線が一瞬だけ俺達の繋いでいる手に注がれた。
「………………なんか、失礼したな…崇矢。」
士道が頬を掻きながらそう言った時、折紙が急に頬を赤くして繋いでいた手を振り払った。………………そうやって振り払われるといくらなんでも傷つくぞ。まぁ、いいけど。振り払ってから折紙が名残惜しかったのか胸で手を重ねて俺を上目遣いで見てきた。
「……………えっと、崇矢くんは私と手をもうちょっと繋いでいたかったですか………………?」
………………
「熱いな、崇矢。」
「うるせぇ、士道。………………折紙……………うん、まぁ、もうちょっとだけ。」
俺が答えると、折紙が嬉々として手を握ってきた。それを見た士道は苦笑していた。
概ね始業式は進み、何事もなく終わった。
「崇矢くん、一緒にかえりましょう。」
帰るかと思っていると折紙から誘われた。
「ああ、そうだな。帰るか。」
折紙が何か思い出したようだった。
「……………崇矢くん、お昼は何を食べたいですか?」
お昼を何をたべるか話していると割って入って来た奴がいた。
「………………まさか、お前らど、同居しているのか?」
士道と話をしていた殿町宏人だった。
「同居つーても、兄妹だからなー。」
折紙が少し不機嫌になった。そんな他愛ない話をしてた。
ウゥゥゥゥゥゥ
空間震警報が鳴り響いた。
「マジかよ……………」
「崇矢くん達、避難してください!!」
遂に俺達の運命の歯車が回り始める。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。