デート・ア・アストレア 世界を殺す10人の少女達 作:暇人書店員
「撃てぇぇぇぇ!」
AST隊員達が一斉に各々の武装の引き金を引く。そうして一時的に周辺が火の海と化す。だが、そこには、一人の人影があった。
「………まさか、全部かわしたってこと…………?」
彼女達は、信じられなかったいや、信じたくなかった。もう一度、一斉に引き金が引かれ辺り一帯は火の海と化すがまだ、一人の人影があった。その人影は一直線にまるで弾丸のように突撃してきた。
俺が折紙に告白をした日の夜。俺は、〈アルテミス〉にいた。そこで、俺は艦内を歩き回りアリス達を探し回っていた。
「アリス達は、居るか?」
休憩室を覗いて見ると、銀髪と金髪の頭がこちらを向いた。金髪の方は顔が一瞬強張った気がしたが。
「どーしたんですかー?」
俺が入ると零宮アリスが向いてきた。
「あー、えっとなー」
俺がしどろもどろになりながら受け答えているとどこからか聞こえてきた。
『零宮お姉ちゃん、久しぶりにコーヒーを淹れてくださいな。』
零宮アリスは苦笑いしながら十六夜アリスの冗談に付き合ってコーヒーを淹れる為に部屋から出ていった。ということは、俺は十分に九十三アリスと話が出来るということだ。もしかすると、十六夜アリスは零宮アリスがいる中だと俺が話しずらいことを感じ取ったのだろうか、聡い子だな……………。そうしていると、九十三アリスが立ち上がり、俺に話しかけて来た。
「……………兄さん、あの時の事ですよね…………?」
九十三アリスから声をかけてきた。俺は少しばつが悪かった。
「………分かってますよ、兄さん。兄さんが本心で言っていないことぐらい。」
九十三アリスはそう言いながら俺の顔を覗き込んできた。刹那、俺の唇に柔らかい感覚があった。
「私を傷つけた罰です。………好きですよ………兄さん……………。」
十六夜アリスは顔を赤くして休憩室から走って出ていった。一方俺は、一瞬何が起きたか分からず唖然としてしまった。
「……………ああ、そういうことか。」
理解した時には誰も居らず、すでに時遅しといった所だった。おそらく、俺の顔はとても赤いだろう。少し頭を冷やしたくて外に出ると、零宮アリスが浮かない顔で顔をうつむかせ、壁にもたれ掛かり立っていた。
「あっ………ちょっと待ってください、お兄ちゃん。」
零宮アリスが俺を呼び止めていた。
「どうした?」
零宮アリスは少し気恥ずかしいのか、顔が赤かった。
「私もお兄ちゃんのことが大好きです。………折紙さんにも、九十三アリスちゃんにも負けない程、お兄ちゃんの事が大好きです!!」
いきなりで何かと思ったが、おそらく九十三アリスの告白を聞いていたのだろう。零宮アリスは告白をした後、、零宮アリスは全力で走ってどこか行ってしまった。……………今日は告白されることが多いな…………。
あれから9日が経ち、四月二十日の昼頃。
空間震警報が鳴り響いていた。王女の二度目の謁見である。