そんな時、明石の口から出た「島の周りのかもめとコミュニケーションがとれる者がこの島にいる」と言う、興味深い話が出てきたのであった……
深雪「くそっぉー、こんなところでガス欠かよぉ~」
天龍「引っ張ってってやりたいが、オレももう燃料が……」
雪風たちが交戦中である龍星鎮守府の南西方面に急行していた天龍と深雪は、町井田が言っていたとおり燃料切れとなってしまい、速度を維持できなくなっていた。
天龍「すないな深雪、オレが町井田中尉の指示を聞き入れて補給さえ受けていれば……」
天龍は、町井田の指示を拒否してまで雪風たちの救援に向かうと判断し、燃料切れという現状に陥ってしまった事に対して深雪に謝罪する。
深雪「いやぁ、天龍さんが言わなくても深雪も同じ判断していたしさ……」
いつになく落ち込みを見せる天龍に、深雪は気遣うように返事をする。
天龍「このままじゃ、雪風たちを助けに行くどころじゃないな、一体どうすれば……」
深雪「何でも良いから帆の代わりにでもして、航行を続けてみるとか?」
天龍「確かに、風も出てるし自力で泳ぎよりも、帆船になった方が良いかもな」
深雪の何気ない一言に、天龍は何かを思い出したかのように顔を上げた。
深雪「んっ、天龍さん何か良い考えでもあるの?」
天龍は艤装に装着されている収納ボックスから、大きな黒色の布地を取り出し首元に巻き付ける。
深雪「マント? 何だかカッコいい!!」
天龍「違うぜ、これは野営用に持っていたハンモックなんだけど、これを上手く使えば帆の代わりになるんじゃねぇかと思ってよ!」
深雪「おぉ凄い! さっすが天龍さんだぜぇ!!」
天龍「ふふふ、凄いか?」
深雪の言葉に気を良くした天龍は、マントの様に首元に巻き付けたハンモックをたなびかせて格好つけた。
白雪「こちら白雪、ミディア応答できますか?」
艤装から武装を取り除き、ロープで括り付けた補給物資の入ったドラム缶2個を牽引している白雪は、町井田がいる輸送艦ミディアに通信を入れる。
真面目そうな男性兵「こちらミディアです、白雪だね聞こえているよ」
白雪「小林軍曹ですね、天龍さんや深雪の現在位置はミディアで把握していますか?」
白雪の無線に応答したのは、ミディアの通信室にいた小林隼人(こばやしはやと)軍曹であった。
ミディアには、阿室令哉(あむろれいや)曹長、甲斐伝治(かいでんじ)軍曹、小林隼人軍曹の3名の乗組員がおり、本来は戦闘機のパイロットであるが、色々とあって今はそれぞれ整備士、航海士、通信士としてミディアの航行を担っていた。
隼人「あぁ、甲斐さんがちゃんとレーダーで確認しているよ、位置情報を送れば良いんですよね」
白雪「はい、ありがとうございます!」
隼人「僕たちは町井田さんからの特命で、白雪をサポートする様に言われているから、白雪は自分の仕事に集中してくれれば良いんだ」
白雪「えっ、半ば強引に出撃してしまったと言うのに、町井田中尉がそのようなご配慮を?」
白雪が隼人と話していると、突然何者かが通信に割り込んできた。
軽そうな男性兵「よう、白雪かい? まったく、町井田さんも人が良いよな、俺たち何かが命令無視なんかしたら独房入りもんだっていうのによ」
白雪「甲斐軍曹ですね、本当に申し訳ありません……」
甲斐「って、まぁ白雪や天龍たちの件は町井田中尉の特命って事で片付けられているから気にすんなよ」
軍として上官命令無視は、本来処罰の対象になるであろうが、町井田は白雪や天龍たちの行動を『特命』という形で麗美に報告していた。
白雪「町井田中尉は、そこまでご配慮をして下さっていたんですね……」
甲斐「天龍と深雪は、燃料が切れて白雪がいる場所から北西方向2kmの位置にいるから行くなら早く行ってやったほうがいいぜ」
甲斐は、白雪に天龍たちがいる位置の情報を伝えると、無線機を隼人に返し再びレーダーを確認しに戻っていった。
隼人「まったく、甲斐さんも自分勝手だなぁ……、でも天龍たちの位置は甲斐さんが教えてくれた通りだからしっかり頼んだぞ!」
白雪「はいっ! 白雪、補給物資を持って天龍隊に合流します!!」
天龍「よっしゃぁ、良い風が来たぜ! 深雪、しっかり捕まってろよな!!」
深雪「深雪は帆船航行の経験なんて無かったけど、天龍さんは凄いなぁ!」
天龍「ふふふ、オレは世界水準を軽く超えてるからな、当然だぜっ!!」
さすがにハンモックを首に巻いたままで帆の代わりに使用していては首が絞まってしまうので、腰部の艤装と手に持った刀の鞘の先端にハンモックを縛り付け、天龍は右手で刀を天に掲げる様に持って巧みに風を受けて目的の方向へ航行していた。
深雪「天龍さんの刀にはそういう使い方もあったんだぁ、こんど深雪も刀を作ってもらおう!」
天龍の左手に捕まって曳航してもらっている深雪は、手慣れた手つきで操帆する天龍を、目を輝かせながら見つめていた。
天龍「龍星鎮守府が完成前は、ひでぇ資材不足だったからこういうのもいつか役に立つんじゃねぇかって練習していたからな!」
深雪からの尊敬のまなざしに気がついた天龍は、格好良く見える角度を意識しながら深雪に笑みを見せる。
天龍「良い風が来てくれているおかげで、結構速度は維持できているな!」
深雪「戦闘に備えて。出来ればどこかに漂流しているドラム缶でも見つけて、燃料補給はしておきたいけどね」
天龍「金剛や夕張が向かっているとは言え、敵には正規空母が2体いるって話だから、確かに燃料は欲しいところだな……」
全くの燃料切れでは戦闘に支障が出ると、天龍と深雪が相談していると、急に突風ともいえる強い風が目標である南東方向に吹き始める。
天龍「こ、こいつは凄い風だぜ、深雪しばらくオレの体にしがみついててくれないか?」
深雪「左手も使いたいんだね、わかった!!」
あまりの強風に、右手一本では帆を支えられないと感じた天龍は、左手で曳航していた深雪を自身の正面まで引っ張り、体に抱きつく様に誘導する。
ガタガタ ガタガタ
深雪が天龍の胴体に抱きついたことを確認すると、天龍は両手で刀の柄を持ち力を込め、風で暴れているハンモックの帆を制御する。
天龍「こいつはすげぇな、すっげえ速度が出てるぜ」
天龍の胴体に抱きついていた深雪は、天龍が両手で刀の柄を握ったことで、顔を胸に押しつけられる状態になったうえ、天龍が強風で揺れる帆を力一杯押さえつけようとするものだから、天龍の胸に顔が圧迫されていた。
深雪「す、すごい……(前から大きいとは思っていたけど、天龍さんのも提督と同じくらいかそれ以上だよ……)」
大淀「かもめと意思疎通が出来る人が、この島にいるですって?」
明石の言葉に、大淀とあかぎが食いつく様に聞き入ると、明石はニヤリとした表情を見せて言葉を続ける。
明石「元々この島にいた妖精さんから聞いた話ですが、龍星鎮守府が発足する少し前、この島の近くで1羽のかもめが運悪く大きな鷲に捕らえられてしまいました」
あかぎ「猛禽類はかもめにとっての天敵、可哀想ですが弱肉強食の野生の世界ではよくある事でしょうね……」
明石「しかし、そのかもめの群れのボスらしき少し大きなかもめが必死にその鷲に抵抗して、捕まったかもめを救出しようとしました」
大淀「群れの仲間を助けようと勇敢に戦ったんですね……」
涙もろい大淀は、すでに目に涙を浮かべながら、明石の話に聞き入っていた。
明石「鷲とかもめでは、力の差は歴然でしたが、鷲の出現におびえていた群れのかもめたちも、必死に戦うボスを見て、1羽、また1羽と加勢に来ました」
あかぎ「ボスかもめの勇敢な姿が、他のかもめたちに勇気を与えたんですね……」
明石「最終的には、群れのほぼ全てのかもめが鷲に抵抗し、鷲もさすがに敵わないと思ったのか捕まえた鷲を上空で放して逃げていきました」
涙ながらに聞き入っていっていた大淀は、ウンウンと頷きながら明石の話に聞き入っている。
明石「鷲を追い払い、仲間を取り返すことが出来たとかもめたちでしたが、残念なことに鷲に捕まっていたかもめは自力で飛ぶことも出来なくなってしまっていて、そのまま海面に叩き付けられてしまい、勇敢に戦っていたかもめのボスも鷲との戦いで受けた傷の影響か捕まっていたかもめと一緒に海面に落下してしまいました」
大淀「そ、ぞんなぁ……」
明石「その時、たまたま海岸をランニングしていた一人の女性が海面に落下した2羽のかもめに気がついて、海に飛び込んでかもめたちの元に泳いで行きました」
あかぎ「えっ、それってまさか……」
明石「その女性に引き上げられた2羽のかもめたちは、大きな傷を負っていて、特に鷲に捕まっていたかもめは瀕死の状態でしたが、その女性や一緒に暮らしていた2人の少女の手厚い看護で一命を取り留める事が出来ました」
大淀「よがった、よかっだよぉ……」
明石の話に聞き入っていた大淀は、あかぎに手渡されていたハンカチで涙を拭いながらも号泣していた。
あかぎ「明石さんその女性と2人の少女というのは、まさか……」
あかぎが明石に女性たちの名を確認しようとしたその時、美鈴が明石たちに近寄ってきて声をかける。
美鈴「大淀が泣いてるからどうしたのかと思ったら、カモ吉とカモ美の話かな?」
あかぎ「カモ吉とカモ美?」
明石「あかぎさんも気づいていたいたでしょうけど、そのかもめを助けた女性と言うのは、この紅美鈴提督で、2人の少女と言うのは深雪と雪風のことなんです」
美鈴「明石が来る前の事なのに、よくそんな話を知っているね」
明石「提督が最初に気を失って寝ていた時に、一緒に看病していた妖精さんが教えてくれたんですよ、まだ飛ぶことが出来ないカモ美ちゃんも窓の外から提督のこと見に来てましたし」
美鈴「ははっ、カモ吉はすっかり元気になって飛び回っているけど、カモ美はまだ飛べなくて鎮守府の中で暮らしているからねぇ」
あかぎ「と言うことは、かもめとコミュニケーションをとることが出来る者というのは、紅美鈴提督のことですか?」
美鈴「コミュニケーションがとれるというか、魚がいる場所を教えてくれたり、釣った魚を一緒に食べたりするくらいはするけどね」
あかぎ「魚がいるポイントを教えてくれたりとはなかなかですが、こちらからかもめに何か頼んだりすることは出来ないのですか?」
美鈴「私はカモ吉やカモ美が何を伝えたいかは雰囲気でわかるけど、こっちから何か伝えたりは難しいかなぁ……」
あかぎ「そうですか……」
美鈴「でも、深雪と雪風はよくカモ吉たちと島の周りのパトロールをしていたりしていたから、何か分かるかもしれないよ」
天龍「よぉし、このまま最大戦速で雪風たちのところまで、かっ飛ばして行くぜぇ」
ガタガタ ガタガタ
依然として突風の様な強い風が吹いていたが、操帆になれてきた天龍はだんだんと調子に乗って、ハンモックを最大限に広げて目一杯風を受けていた。
ガタガタ ガタガタ バサッ!!
天龍「なんだっ!?」
深雪「んんっー!」(顔が天龍の胸に圧迫されて声が出せていない)
そんな中、天龍の艤装に縛り付けられていたハンモックの一部がほどけてしまい、天龍は大きくバランスを崩してしまう。
バサバサッ!!
天龍「しまった、ハンモックが!!」
深雪「んんっ、んんんっー!!」
ハンモックは一気にほどけてしまい、突風に乗って南東方向に飛ばされてしまったのである。
天龍「あぁー、オレのお気に入りのハンモックがぁー!!」
深雪「あぁ……、飛んで入っちゃった……」
天龍と深雪は、風に乗ってもの凄い速度で飛んでいくハンモックを見つめながら、海面に立ち尽くしていた。
くあー くあー くー くあー
その時、頭上から聞き慣れたかもめの鳴き声が聞こえて来たことに気がついた深雪は、天龍に抱きついたまま上空を見上げる。
深雪「あれはカモ吉だ、どうしてこんなところに?」
深雪たちの上空にいたのは、カモ吉が率いるかもめたちの群れであった。
天龍「カモ吉っていったら、深雪と雪風になついてるかもめの大将か?」
深雪「うん、怪我して海に落ちたカモ吉とそのお嫁さんのカモ美を美鈴が助けてきて、美鈴や雪風と一緒に世話していた事があってさ」
天龍「オレが着任する前の話だったか?」
深雪「今の龍星鎮守府を、深雪たち3人と、10人くらいの妖精さんたちだけで作っていた頃の話だからねぇ~」
天龍「オレが着た頃には、あのカモ吉はもう空を飛べる様になっていたからな」
深雪「カモ美はまだ飛べなくて、鎮守府に住み着いているけどね」
くあー くあー くー くー
白雪「深雪とよく一緒にいるカモ吉が『こっちに来い』と言う感じ呼びかけて来たからついてきたら、深雪のところに連れてきてくれたのね……」
燃料と弾薬がそれぞれ入ったドラム缶を2本牽引していた白雪は、深雪たちを探しながら航行中、鎮守府方向から飛んできたかもめの一団と遭遇していた。
元々、深雪の姉である白雪のことを分かっている様子のあったカモ吉は白雪に気がつくと、単体で白雪に近づき自分がカモ吉である事を気づかせると、『ついて来い』と言わんがばかりに白雪を誘導し、深雪たちと合流させてくれたのであった。
白雪「深雪ちゃーん、天龍さーん!!」
燃料が尽きた上、ハンモックを失い立ち往生していた天龍たちを発見した白雪は、大きく手を振りながら呼びかける。
深雪「この声は、白雪姉さん?」
天龍「おぉ、白雪!!」
天龍に抱きついたままだった深雪は、白雪の姿を見て大喜びで海面に降りて駆け出そうとしたが、艤装の燃料が切れてしまっているため上手く移動が出来ずに転んでしまう。
くあー くあー
そんなやりとりを見ていたカモ吉は、笑っているかの様に鳴きながら白雪が牽引していたドラム缶の上に降りてきた。
深雪「カモ吉、笑うなよぉ~」
白雪「まったく、あれほど町井田中尉が補給をして行けとと仰っていたのに、無視するから燃料切れなんか起こしちゃうのよ」
深雪・天龍「すみません……」
白雪は深雪と天龍に説教をする様な言葉を掛けながらも、牽引してきた2本のドラム缶を2人の前に差し出す。
白雪「町井田中尉が配慮して下さって用意していただいた燃料と弾薬です、早く補給して雪風と榛名さんの救援に向かいますよ」
深雪・天龍「はい、ご迷惑おかけしました……」
天龍と深雪は、白雪の説教に返す言葉も無く、素直に謝罪しながら艤装に燃料と弾薬を補給していく。
深雪「これから雪風のところに行くんだけど、大体の方向は分かるんだけど、カモ吉は雪風がいる場所を知っているかい?」
深雪は燃料と弾薬を補給しながら、ドラム缶の上にいるカモ吉に声をかける。
くあー くー くあー
深雪の言葉に、カモ吉は『まかせろ、ついて来い』と言わんがばかりに力強く上空に飛び立ち、100羽を超える群れを率いて南東方向に飛び立って行く。
白雪「本当に深雪と雪風は、カモ吉と話が出来るみたいね」
天龍「言葉は交わせなくても、ペットの犬や猫みたいに気持ちは伝わっているんじゃねぇか?」
深雪「天龍さんの言う様な感じかな? まぁ、カモ吉はペットじゃ無くて友達だけどね!」
金剛「うぅ~、まだ深海棲艦を射程に捉えられないデス……」
交戦中の榛名や雪風を援護するために、主砲による援護射撃を試みたい金剛ではあったが、有視界ではまだ正確に位置を捉えられずにいて、このまま主砲を撃つと誤って仲間に攻撃してしまう可能性が高くなかなか援護射撃を行えずにいた。
妖精さん『マダ キケンダケド、ボクタチガ トツニュウシテ コンゴウニ テキノイチヲ オシエルヨ』
金剛「確かに、今なら深海棲艦の艦載機が少し離れているから狙えるかもしれませんガ、まだ近くにいるからDangerデース」
妖精さん『ケド イマイカナイト、コンゴウノ ナカマタチガ アブナイヨ!!』
金剛「うぅ、その通りデース、Dangerですがお願い出来ますカ?」
妖精さん『マカセテヨ ゼンキ トツニュウ!!』
妖精さんたちが操縦する、零式水上偵察機3機は、榛名と雪風が交戦しているエリアに向けて突入を開始する。
ヲ級エリート「ニシホウコウカラ、テキノ コウクウキガ セッキンダト?」
自身の艦載機から、金剛の零式水上偵察機が接近してくる情報を聞いたヲ級エリートは、金剛がいる西方向に視線を向けて、3機の零式水上偵察機を発見する。
ヲ級エリート「タッタ 3キノ テイサツキカ、サッサト ゲイゲキ……」
ヲ級エリートが自身の艦載機たちに、零式水上偵察機の迎撃命令を出そうとしたその時、夕張と交戦中であったヲ級から緊急連絡が入る。
ヲ級エリート「ナンダ、ナニッ ソレハ ホントウカ!?」
ヲ級からの報告は、『北西方面より敵の航空部隊と思われる大軍の機影を確認』という内容のものであった。
ヲ級エリート「コシャクナ カンムスドモメ、コノブタイハ オトリダッタト イウコトカ……」
ヲ級からの報告を受けたヲ級エリートは、目の前にいる榛名と雪風、ヲ級と交戦中の夕張、今こちらに向かってきている3機の零式水上偵察機の全てが自分たちの注意を引き付けるための囮であると考え、主力部隊と思われる大軍の航空部隊を迎撃するために自身の艦載機全機を差し向けることとした。
前回の投稿が9月1日で今回は10月8日、ついに1ヶ月以上かかってしまい申し訳ありません。
今回は、仕事や艦これの秋イベで忙しくなかなか思う様に執筆が進まなくて……
(ほぼ仕事で疲れ果てていたのが原因で、秋イベも滑り込みセーフと言う状況でした)
仕事は、先月中に頑張ったおかげで今月からは少し余裕が出来る、と良いなぁ……
まだ、第一部も終わっていないのに、第二部の構想を色々練っていてやる気はあるのですが、筆が遅いものでご迷惑おかけしております。