田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

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どうも、知栄砂空です。

バンドリ二期七話見ましたよ!(見てからもう三日経ってるけどw)

まだ見てない人がいるかもしれないので、ネタバレは控えます。

が、二つだけ言わせてください。

……ちさかのと紗夜さん可愛かったw。

そして、

……あれ今後のネタで使おうと思ってたのにw。


10話 子供達の相手と楽器探し

花音「……!空見くん!川浪さん!」

 

篤司「よっ、連れてきたぜ。」

 

楓「あ、松原さ…「もうどこ行ってたの!?いきなり飛び出すから心配したんだよ!」……ご、ごめん。」

 

心配、してくれたんだ。

 

花音「お腹はもう大丈夫なの?」

 

楓「あ……あぁ、うん。もうすっかり治…グイッ 痛たたたた!」

 

花音「ち、千聖ちゃん!?」

 

千聖「あなた、よくその顔で戻ってこれたわね?」ググググ

 

楓「す、すみません。ほんと、反省してま…「何について反省しているのかしら?」グイッ いてててて!こ、子供の相手をするのが嫌で、腹が痛いと、嘘をついたことです……。」

 

花音「ふ、二人とも、どうしたの?」

 

千聖「何でもないのよ、花音。」ニコッ

 

花音「? そう、なの?」

 

千聖「……グイッ!」

 

楓「っ!?な、何で?正直に、言ったのに……」

 

千聖「正直すぎるのよ!」グイッ‼

 

楓「うわっ!ほ、ほんと、マジで痛いんで……そ、そろそろ、やめてもらえると、助か…「じゃあ今後一切、私の前で嘘をつかないと誓う?」グイッ! うあっ!ち、誓います誓います!一生誓います!」

 

千聖「……ならいいわ。スッ」

 

っ!はぁ……はぁ……。ジーン

 

め、めちゃくちゃ痛かった……。ジーン。

 

耳、腫れたかも……。ジーン

 

うぅ、耳がジーンとする……。

 

花音「ち、千聖、ちゃん?」

 

篤司「ど、ドSすぎる……。」ボソッ

 

千聖「……川浪さん、何か言いました?」ジロッ

 

篤司「! い、いえ、何も……。」

 

千聖「……そうですか。」ニコッ

 

篤司「(い、今の女子って怖え……。)」

 

 

 

 

 

???「た、ただいま~。」フラフラ

 

花音「あ、お帰り……って彩ちゃん!?大丈夫!?」

 

彩「う、うん……大丈夫大丈……フラッ」

 

花音「あ、彩ちゃん!?ガシッ!」

 

彩「あ、ありがとう花音ちゃん……。つ、疲れた~……。」

 

千聖「疲れるのも無理ないわ。ずっとあの子達の相手をしていたんだもの。誰かさんがどこか行ってる間もずっとね。」ジトー

 

楓「……すみません。」ボソッ

 

花音「ごめんね彩ちゃん。私達がうまくあの子達の相手をしてあげられなかったせいで、ずっと任せきりにしちゃって。」

 

彩「だ、大丈夫だよ……。これくらい、平気だから……。」

 

楓「……そ、そういえば、氷川さんって……」

 

彩「あ、紗夜ちゃんなら、もうすっかり立ち直って、今は燐子ちゃんといっしょに、頑張って子供達の相手をしてくれてるよ。」

 

楓「そう、なんだ……。」

 

篤司「それにしても、子供って元気だよなー。もう30分ぐらい、あんな感じではしゃいでるし。」

 

 

 

 

 

???「……あ!いた!」

 

篤司「あ、大塚館長…「今までどこ行ってたのよ!手が空いてるなら、早く手伝ってちょうだい!」! は、はい!」タッタッタ

 

花音「川浪さんも大変だね……。」

 

彩「あはは……。……?ねぇ空見くん、その手に持ってるもの、何?」

 

花・千「え?」

 

楓「え?あ、これ?さっき、向こうの方で拾ったんだ。なんか見覚えあるような気はするんだけど、なかなか思い出せなくって。」

 

花音「……!千聖ちゃん、これって……。」

 

千聖「ええ、間違いないわ。」

 

楓「え、何?間違いないって、何が…「楓、これはピックよ。」ピック?」

 

彩「ほら、ギターやベースを弾くときとかに使う道具だよ。」

 

千聖「SPACEへライブを見に行ったとき、バンドの人達がこれを使って、ギターやベースを弾いてたでしょ?」

 

楓「……!あぁあれか!……あれ?でも、だったら何で、ギターやベースを弾くときに使うピックが、あんなところに落ちてたんだろ?」

 

千聖「……楓、そのピックが落ちてたところに案内して。」

 

楓「え?白鷺さん、いきなりどうし…「いいから案内して!」! わ、分かりました!」

 

千聖「花音、今すぐ佳子さんと紗夜ちゃんを呼んできてもらえるかしら?」

 

! 氷川さん!?

 

花音「え?……う、うん、分かった。」タッタッタ

 

これは……仲直りするチャンス……なのか?

 

千聖「それと彩ちゃん、あなたにお願いがあるの。」

 

彩「お願い?私に?」

 

千聖「ええ。……彩ちゃんには、ここで燐子ちゃんのサポートをしてもらいたいの。」

 

彩「! 私、いっしょに行っちゃダメなの!?」

 

千聖「べ、別にそういうわけじゃないのよ?……ただ、これは彩ちゃんにしか頼めないことだから。」

 

彩「え……私にしか、頼めない……?」

 

花音「千聖ちゃーん、呼んできたよー。」

 

佳子「もう、どうしたのよこんなときに。」

 

千聖「すみません佳子さん。館長である佳子さんでないと、了承をいただけないので。」

 

佳子「了承?」

 

紗夜「白鷺さん、いきなり呼び出してどうしたのですか?」

 

千聖「紗夜ちゃんもごめんなさい。これは、あなたにも関係のあるものだから。」スッ

 

紗夜「これは……ピック?なぜこんなところに……」

 

千聖「二人とも、詳しいことは後で話します。じゃあ楓、早速だけど、案内してくれる?」

 

楓「あ、はい。」

 

佳子「案内?って、どこに?」

 

花音「たぶん、ついて行けば、分かると思います。そうだよね、千聖ちゃん。」

 

千聖「ええ。」

 

佳子「そ、そう……。」

 

彩「あ、待って千聖ちゃん。」

 

千聖「? どうしたの?」

 

彩「私にしか頼めないって、どういうこと?何で私"しか"なの?」

 

千聖「……少し考えれば分かることよ。」

 

彩「?」

 

千聖「まぁ、あなたは自覚していないみたいだから、それが分かるまで時間はかかるだろうけど。」

 

彩「自覚?分かるまで?」

 

花音「千聖ちゃん、どうしたの?」

 

千聖「何でもないわ。……じゃあ彩ちゃん、後は頼んだわよ。」

 

彩「あ、千聖ちゃん……行っちゃった。(……私にしか頼めない理由、か。……何なんだろ、いったい。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー楓・花・千・紗sideー

 

楓「えっと……確か、ここら辺にピックが落ちてたんです。」

 

千聖「それ、ちょっと私に見せてくれる?」

 

楓「あ、はい。」

 

紗夜「……どうしてこんなところに、こんなものが落ちてたのかしら。」

 

千聖「……キョキョロ」

 

花音「? 千聖ちゃん、何を探して…「あったわ!タッタッタ」ち、千聖ちゃん!?」

 

楓「……あ。」

 

紗夜「こんなところに、ドアが……。」

 

佳子「ここは倉庫よ。」

 

楓「え?」

 

佳子「今は使わなくなった部屋を、倉庫として使っているの。」

 

楓「へぇー。……あれ?このドア、少し開いてる。」

 

千聖「あら、ほんと。誰かが閉め忘れたのかしら?」

 

紗夜「……」

 

……今氷川さんは、僕の隣にいる。

 

仲直りするなら今か。

 

……でも、タイミング的になんかな~。

 

紗夜「……」

 

千聖「佳子さん。」

 

佳子「何?」

 

千聖「このドア、開けてみてもいいですか?」

 

佳子「え?……まぁ、それは別に構わないけど。でも、どうして?」

 

千聖「私の勘が正しければおそらく、この倉庫には“あるもの”がしまってあるはずなんです。」

 

佳子「あるもの?」

 

千聖「それは……楽器です。」

 

楓・紗・佳「!」

 

花音「楽器が、この倉庫に?」

 

千聖「ええ、たぶんね。」

 

紗夜「……!だから白鷺さんは、私を……」

 

千聖「流石、紗夜ちゃんは察しがいいわね。その通りよ。ピックがあったなら、おそらく“あれ”もあるはずだから。」

 

佳子「……それで、その楽器を見つけてどうするの?」

 

千聖「もちろん、ライブをするんです。」

 

花・紗「! ら、ライブ!?」

 

佳子「ライブ?……この公民館で?」

 

ち「はい。」

 

え、ライブってもしかして、バンドの?

 

でも、確かバンドって、四つ楽器が必要なんだよね?

 

ギターとベースと、ドラムとキーボードだっけ。

 

……まさか白鷺さん、この倉庫からその四つの楽器を見つけ出すつもりなの?

 

千聖「佳子さん、もし楽器を見つけることができたら、それを使ってライブをさせてもらえませんか?」

 

佳子「うーん、まぁそれは別にいいんだけど……」

 

楓・花「(いいんだ……。)」

 

佳子「……あ!ならホールを使うといいわ!」

 

千聖「ホール?」

 

佳子「向こうの廊下に出ると、隣の館へ行く用の連絡通路があるのよ。」

 

紗夜「この公民館、隣の館なんてあったのですか?」

 

佳子「え、気づかなかった?」

 

紗夜「はい、全く。」

 

佳子「あ、あはは、全くか……。」

 

千聖「つまり、その連絡通路を渡って隣の別館へ行き、そこにあるホールでならライブをしてもいい、ということですか?」

 

佳子「そういうこと。」

 

千聖「……分かりました。ありがとうございます、佳子さん。」

 

佳子「いいのよそれくらい。ホールへは、後で川浪くんに案内させるから。……じゃ、頑張ってね。」

 

楓「え?手伝ってくれないん…「楓。」?」

 

千聖「楽器を使ってライブをするのは、私達なのよ。それならもちろん、その楽器を探すのも私達でしょ?」

 

楓「……そう、ですか。」

 

佳子「……じゃあ、私行くわね。……ライブ、楽しみにしてるわ。」

 

千聖「ありがとうございます。」

 

花音「あ、ありがとうございます。」

 

……まだ探してすらないのに、見つかったときのことを見越してライブの許可をもらうとは。

 

流石白鷺さん……。

 

花音「……ねぇ千聖ちゃん。ライブ、本当にするの?」

 

千聖「ええ。それを子供達に見せれば、少しは落ち着いてくれると思うの。」

 

紗夜「しかし、仮にギターが見つかったとしても、他の楽器も見つけられるという保証はありませんよ?」

 

千聖「大丈夫、たぶんあるわ。」

 

紗夜「……どうして、そう言い切れるのですか?」

 

千聖「だって、……ほら。」ガチャ

 

紗夜「! 白鷺さん、ちょっと待っ…きゃあっ!」

 

ドンガラガッシャーン‼

 

楓「! うわぁっ!」

 

花音「ふぇぇぇぇ!く、崩れる~!」

 

ガッシャーン‼

 

……ドサッ

 

……お、おさまった。

 

まるで雪崩みたいだったな……。

 

花音「……ぐちゃぐちゃになっちゃった……。」

 

千聖「きっとこの倉庫、長い間放置してたのね。」

 

紗夜「……そのようですね。」

 

花音「? 紗夜ちゃん、それは?」

 

紗夜「この倉庫の担当表のようですね。」

 

た、担当表……。

 

いっしょに崩れ落ちてきたのか……。

 

紗夜「……空見さん、見ますか?」スッ

 

楓「え?あ……じゃ、じゃあ……」

 

紗夜「……」

 

……って、ほぼ担当あの人じゃん!

 

えーっと、最後に倉庫を確認した日は……きょ、去年の十二月!?

 

……あの人、流石に放置しすぎじゃない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー彩・燐・佳・篤sideー

 

佳子「……くしゅんっ!」

 

篤司「風邪ですか?大塚館長。」

 

佳子「風邪、ではないと思うんだけど……。誰かに噂されてるのかしらね。」

 

篤司「体調管理には気を付けてくださいよ?……それで、さっきの話に戻しますけど、俺が空見達を、ホールまで案内してやればいいんですっけ?」

 

佳子「(正確には“千聖ちゃん”達なんだけど。)ええ。……お願いできる?」

 

篤司「はい、もちろん。」

 

 

 

 

 

彩「……あはは。」

 

「! 笑った!やった勝ったー!」

 

彩「あ、……えへへ、負けちゃった♪」

 

「彩ちゃん彩ちゃん、次僕とやろ!」

 

「ダメだよ、私が順番先だったんだから。」

 

「え~!僕も彩ちゃんとにらめっこしたい~!」

 

「ダメだってば~!」

 

「にらめっこ~!」

 

彩「あぁもう、喧嘩はダメ~!……しょうがないな~。じゃあ二人とも、四人でやろっか。」

 

「四人?」

 

彩「うん。燐子ちゃ……じゃなくて、燐子お姉ちゃんもいっしょに。」

 

燐子「!?」

 

「ほんと!?やったー!みんなでにらめっこだー!」

 

彩「じゃあ私、呼んでくるから。ちょっと待っててね。」

 

燐子「……」

 

彩「燐子ちゃん、行こ。」

 

燐子「……すごいですね、丸山さんは。」

 

彩「え?」

 

燐子「あの子達を……あんなに、楽しませることがてきて……。」

 

彩「そんなことないよ。もう、大袈裟だな~燐子ちゃんは。」

 

燐子「そんなこと……ありますよ。……言ったら失礼ですけど、今あの子達とうまく……コミュニケーションをとれているのは、丸山さん……だけなんですから。」

 

彩「え?……私、だけ?」

 

燐子「私や氷川さん、松原さんと白鷺さんも……子供の扱いに慣れていないせいか、すごく……戸惑っちゃって。花美ヶ丘保育園の先生……鈴木先生、でしたっけ。あの人や大塚さん、川浪さんも……子供達を静かにさせるのが、精一杯みたいで。……でも、丸山さんだけは。……子供達が喧嘩してたら、ちゃんと止めて。……遊びたいって言ってきたときは、ちゃんと遊んであげて。……揉めてるときは、真っ先にそれを止めたうえで、揉めなくなるような解決策を……すぐに考える。」

 

彩「……」

 

燐子「当たり前のことかもしれないですけど……恥ずかしながら、私達には……その当たり前のことが、できなくて……。だから……丸山さんは、すごいと思います。」

 

彩「……」

 

 

 

 

 

千聖『べ、別にそういうわけじゃないのよ?……ただ、これは彩ちゃんにしか頼めないことだから。』

 

 

 

 

 

彩『私にしか頼めないって、どういうこと?何で私"しか"なの?』

 

千聖『……少し考えれば分かることよ。まぁ、あなたは自覚していないみたいだから、それが分かるまで時間はかかるだろうけど。』

 

 

 

 

 

……そうか、そういうことだったんだ。

 

だから千聖ちゃんは、あんなことを。

 

……確かに私、そんな自覚なかったな。

 

彩「……ありがとう、燐子ちゃん。」ボソッ

 

燐子「え?……何か、言いました?」

 

彩「ううん、何も♪それじゃあ行こっか、燐子ちゃん。」

 

燐子「? ……はい。」

 

やっと分かったよ千聖ちゃん。

 

千聖ちゃんが私にしか頼めないって言った理由が。

 

彩「……燐子ちゃん。これから私が、燐子ちゃんをサポートするよ。」

 

燐子「え?……サポート、ですか?」

 

彩「うん。燐子ちゃんが私みたいに、あの子達とうまくコミュニケーションをとることができるように、ね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー楓・花・千・紗sideー

 

花音「……!千聖ちゃん!これ見て!」

 

千聖「どうしたの?かの……あ。」

 

花音「スティック!これ、ドラムのスティックだよ!」

 

千聖「……ええ。」

 

紗夜「! 松原さん、こちらの方にもありましたよ。」

 

花音「ほんと!?……すごい。見て千聖ちゃん!ちゃんと二本揃ってる!」

 

千聖「……さっきこのドアの隙間から、僅かだけど、スティックが落ちているのが見えたの。」

 

紗夜「だから白鷺さんは、しっかり“ある”と言い切れたんですね。」

 

千聖「しっかりではないわよ。たぶんと言ったでしょ?」

 

花音「……私、もしかしたらほんとに楽器見つかるかもって。このスティックを見て思えてきたよ。」

 

千・紗「……」

 

花音「頑張って楽器見つけよう!千聖ちゃん!紗夜ちゃん!空見くん!そして、みんなでライブしよう!」

 

千聖「花音……ええ、もちろんよ。」

 

紗夜「そうと決まったら、早速楽器探し、始めましょうか。」

 

ドラムのスティックか。

 

ドラムと、ピックを使うギター、ベースはもう見つかるもんだと仮定して、あとはキーボードか。

 

でもこの倉庫、特別大きいってわけでもないみたいだし。

 

まだちょっと、ほんとに見つかるのかという不安はあるよな。

 

千聖「それじゃあ楓。」

 

楓「? 何ですか?」

 

千聖「今から、あなたにうってつけの仕事を頼みたいのだけど、いいかしら。」

 

楓「僕にうってつけの仕事?……まぁ、役に立てるなら、何でもいいですけど。」

 

千聖「ありがとう。それで、あなたに頼みたいことっていうのはね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー彩・燐・佳・篤sideー

 

篤司「えっと、これは可、これは不可と。これは……不可……いや、可かな?」

 

佳子「ごめんね川浪くん。本来は私の仕事なのに、手伝ってもらっちゃって。」

 

篤司「いえ。こういう機会じゃないと、このような仕事はあまりできませんし。」

 

佳子「そう、よね。……鈴木先生もごめんなさい。」

 

鈴木先生「あ、いえ、私は全然。」

 

篤司「それにしても大塚館長、いつの間にこんなに仕事溜まってたんですか。」

 

佳子「……ごめんなさい、いつもの癖で……。」

 

鈴木先生「癖?」

 

佳子「この人、一つのことに集中すると、それに夢中になって他のことが手付かずになってしまうことが多々あって。その結果、仕事を溜めちゃうっていうことがしばしば。」

 

鈴木先生「な、なるほど……。」

 

篤司「まぁそのことに関して話すと長くな…「そ、そんなことより!仕事よ仕事!」で、ですよね。」

 

鈴木先生「? ……それにしてもあの二人、すごいですね。」

 

佳子「え、燐子ちゃんと彩ちゃんのこと?」

 

鈴木先生「はい。……はぁ。」

 

篤司「どうしたんですか?鈴木先生。ため息なんかついて。」

 

鈴木先生「いえ。……ただ、私先生なのに、子供達に何もしてあげられないなって思って。」

 

篤司「……でもさっき、鈴木先生だって頑張って…「それでも……子供達は、私じゃなく、あのピンクの髪の……彩ちゃんの言うことを聞いてた。」……」

 

鈴木先生「私の先生としての力が、足りなかった証拠ですよ。」

 

佳・篤「……」

 

 

 

 

 

燐子「……よし。お、折れたよ……鶴。」

 

「わぁー!鶴だー!」

 

「すごーい!」

 

燐子「じゃあ、今度は……みんな、で折ってみようか。」

 

「やったー!」

 

「鶴折るー!」

 

燐子「ふふふ♪」

 

彩「(燐子ちゃん、もうあんなに子供達と仲良くなってる♪)」

 

燐子「あ、あの……丸山さんも、いっしょに……折りませんか?」

 

彩「え?私?」

 

「そーだよ!」

 

「彩ちゃんもいっしょに折ろーよ!」

 

彩「……うん、そうだね。じゃあ、私も混ぜてもらおうかな♪」

 

「やったー!」

 

「彩ちゃんもいっしょだー!」

 

燐子「ふふ♪良かったね、みんな。」

 

彩「……燐子ちゃん。」

 

燐子「? 何ですか?」

 

彩「今、どう?」

 

燐子「今は……楽しい。……すごく、楽しいです♪」

 

 

 

 

 

鈴木先生「……」

 

佳子「(……鈴木先生は、今ここで私の仕事を手伝うべき人間じゃないわね。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー楓・花・千・紗ー

 

楓「うっ、お、重い……。」

 

花音「が、頑張って、空見くん。」

 

千聖「あなた、それでも男なの?」

 

楓「……」

 

い、今の白鷺さんの煽り……ちょっと、カチンてきたな……。

 

てか……ま、マジ重い……。

 

な、何が入ってんだよ、これ……。

 

……っ!?グラッ

 

楓「うわっ!」

 

花音「! 空見くん!」

 

ガシッ!

 

楓「え?」

 

紗夜「私もいっしょに持ちますよ。」

 

楓「……氷川、さん。」

 

千聖「ナイスフォローよ、紗夜ちゃん。」

 

紗夜「空見さん、このままゆっくり置きますよ。」

 

楓「は、はい。」

 

紗夜「……」ソー

 

楓「……」ソー

 

……ストン

 

楓「……ふぅー、重かったー……。」ドサッ

 

紗夜「……」

 

千聖「お疲れ様、楓。やっぱり力仕事は、男の子のほうが最適ね。」

 

楓「氷川さんにも、手伝ってもらいましたけどね。」

 

僕が頼まれた仕事。

 

それはご覧の通り、荷物運びだ。

 

まぁ確かに、力仕事は男のほうがいいかもしれないけど。

 

……僕にはあまり向いてないみたい。

 

紗夜「この重いダンボールには、いったい何が入っているのかしら?」

 

花音「開けて……みようか。千聖ちゃん、いい?」

 

千聖「ええ。」

 

花音「じゃあ、開けるよ。……えいっ!」パカッ

 

千・紗「……!これは……」

 

楓「……キーボード?」

 

花音「千聖ちゃん!」

 

千聖「一つ目の楽器、見つかったわね。」

 

……まさか、キーボードが一番最初に見つかるとは。

 

花音「燐子ちゃん、呼んできたほうがいいかな?」

 

千聖「いえ、まだいいわ。楽器が全て見つかって、ホールに案内してもらうために川浪さんを呼びに行くとき、いっしょに呼んできましょ。」

 

楓「……何で白金さん?」

 

紗夜「白金さんが、キーボードをやっているからです。」

 

楓「え、白金さんが?」

 

紗夜「はい。白金さんは、私と同じRoseliaというバンドで、キーボードを弾いてるんです。」

 

楓「ロゼリア?……え、氷川さんと同じ!?」

 

紗夜「はい。」

 

……そっか、そういうのもあるのか。

 

あ、そういえば……。

 

 

 

 

 

はぐみ『はぐみとみーくんはね、いっしょにバンドやってるんだよ!』

 

 

 

 

 

あの子も、そんなこと言ってたな。

 

……白鷺さんと丸山さんもいっしょにバンドやってる、ってのもあり得るのかな?

 

花音「よい……しょっと。」ドサッ

 

楓「! 松原さん、いつの間に……」

 

千聖「花音、言ってくれれば、私手伝った…「千聖ちゃん、ちょっとこれ、持ってみて?」? え、ええ。」

 

紗夜「このダンボールも、なかなか大きいですね。」

 

千聖「……!この重さ……」

 

花音「気づいた?千聖ちゃん。」

 

千聖「ええ。……パカッ」

 

……スッ

 

楓「!」

 

紗夜「それは……ベースですね。」

 

千聖「花音、よく見つけたわね。」

 

花音「前に、はぐみちゃんのベースを持ったことがあって。そのときの感覚が残ってたのかな。これを持ったときすぐに、あ、これはベースかも、って思ったんだ。」

 

千聖「そうだったの。」

 

紗夜「お手柄ですね、松原さん。」

 

花音「えへへ♪」

 

千聖「……ねぇ三人とも。少しだけ、試し弾きしてみてもいいかしら?」

 

紗夜「試し弾き、ですか?」

 

花音「うん、私は全然大丈夫だよ。空見くんは?」

 

楓「え?あ、うん。僕も、大丈夫です。」

 

花音「紗夜ちゃんは?」

 

紗夜「ええ、私も構いませんよ。」

 

千聖「ありがとう。……じゃあ、さっそく始めさせてもらうわね。」

 

楓・花・紗「……」

 

『……ジャ~ン!』

 

おぉ。

 

『ジャ~ン、ジャジャンジャンジャジャンジャンジャン……。』

 

花・紗「……」

 

す、すげぇ……。

 

『ジャジャンジャンジャジャン……ジャ~ン!!』

 

花・紗「……パチパチパチパチ……!!」

 

楓「……あ。パチパチパチパチ……」

 

花音「千聖ちゃん、すごく良かったよ!」

 

千聖「ふふ、ありがとう花音。」

 

紗夜「私も、早くギターを見つけなくては。」

 

楓「……」

 

花音「千聖ちゃんの演奏、すごかったね、空見く……ん?」

 

……ライブで聞くのと近くで聞くのとじゃ、全然違うんだ。

 

白鷺さんのベース……めちゃくちゃかっこよかった。

 

千聖「どうだった?楓。」

 

楓「……え?あ、はい。超すごかったです。……白鷺さんはすごいですね。高校生で芸能人なうえに、ベースまで弾けるなんて。」

 

千聖「……一つ、抜けてるわよ?」

 

楓「え?」

 

千聖「私はパスパレ……いや、Pastel*Palettesというバンドで、ベースをやっているの。」

 

楓「Pastel*Palettes……って、え?」

 

 

 

 

 

花音『近くの芸能事務所でPastel*Palettesっていうアイドルバンドをやっていて、彩ちゃんはそこのボーカルなんだ。』

 

 

 

 

 

楓「……丸山さんと同じ、アイドルバンド?」

 

千聖「ええ。」

 

楓「……あれ?でも白鷺さんって、アイドルじゃなくて、芸能人じゃ…「Pastel*Palettesは、芸能事務所に所属している、私と彩ちゃんを含めた五人で結成しているのよ。」! ぜ、全員が、芸能事務所に……!?」

 

千聖「もちろん、私と彩ちゃん以外の三人も高校生よ。」

 

楓「……」ボーゼン

 

芸能事務所に所属してる五人がアイドルバンドをやってて、しかもその五人全員が高校生って……。

 

……Pastel*Palettesって、ほんとはものすごいバンドなんじゃ……。

 

花音「……ねぇ千聖ちゃん。空見くん、さっきからおかしくない?」

 

千聖「大丈夫よ、そのうち戻るわ。それよりも今は、残りの楽器よ。」

 

紗夜「そうですね。では空見さん、楽器探し、再開しますよ。」

 

芸能事務所って言うぐらいだから、超有名だったりするのかな?

 

いや、まだそこまでではないのか……?

 

紗夜「……空見さん。」ポン

 

楓「え?クルッ」

 

紗夜「再開、しますよ。」

 

楓「……あ、は、はい。」

 

あれ?

 

氷川さん、何か怒ってる……?

 

……気のせい、か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー彩・燐・佳・篤・鈴sideー

 

佳子「ほら、鈴木先生、頑張って!」

 

鈴木先生「ちょ、ちょっと待ってくださいよ~!まだ、心の準備が…「そんなのいらないわよ。先生なら、当たって砕けろよ。」砕けたらダメなんですよ~!」

 

 

 

 

 

彩「……どうしたんだろ?佳子さん。」

 

燐子「さ、さぁ……?」

 

篤司「鈴木先生に自信を持たせるんだとさ。」

 

燐子「! か、川浪……さん。」

 

彩「自信、ですか?」

 

篤司「ああ。そのためにはまず、子供達と距離を縮ませることが大切だってことで、今あんな感じになってるんだけど……。」

 

彩「……逆効果、ですよね?」

 

篤司「だよな。俺もそう思う。」

 

「ねぇ彩ちゃん、まだ~?」

 

「燐子お姉ちゃんも早く遊ぼうよ~。」

 

燐子「あ……ご、ごめんねみんな。も、もうちょっとだけ……待っていられるかな?」

 

「……あとどれぐらい?」

 

燐子「どれぐらい?え、えっと……そうだなー……」

 

彩「じゃあ、みんながもう一匹ずつ鶴を折り終えるまで!」

 

燐子「! 丸山、さん……。」

 

彩「どう?みんな、鶴を折りながら待っててもらえるかな?」

 

「……分かった!」

 

「鶴折って待ってる!」

 

「僕も!」

 

「私も!」

 

彩「ふふ、ありがとうみんな。」

 

燐子「……丸山さん、ありがとう……ございます。」

 

彩「ううん。……それにしても燐子ちゃんは、かなり子供達との距離が縮まったね。」

 

燐子「……丸山さんの、おかげですよ。」

 

篤司「……!そうだ!二人が鈴木先生をサポートしてやればいいんじゃないか?」

 

彩「え?」

 

燐子「私達が、鈴木先生をサポート……ですか?」

 

篤司「ああ。きっと二人なら、鈴木先生の力になれるはずだ。」

 

彩「……燐子ちゃんのサポートは出来たけど、鈴木先生は……」

 

燐子「……」

 

彩「あまり話したことないし、ていうか、ほぼ初対面だし……。私達に、出来るのか…「やります!」!」

 

燐子「丸山さんは……私に、子供達とふれあうことの楽しさを……教えてくれました。だから今度は……私が鈴木先生に、そのことを教える番……です。」

 

彩「燐子ちゃん……。うん、そうだね。」

 

燐子「丸山さん、いっしょに……頑張りましょう!」

 

彩「うん!頑張ろう、燐子ちゃん!」

 

 

 

 

 

佳子「鈴木先生、ここで逃げたらダメですよ~!」グイグイ

 

鈴木先生「で、でも~!」

 

燐子「……す、鈴木先生!」

 

佳子「! 燐子ちゃん。彩ちゃんも、どうしたの?」

 

彩「私達、鈴木先生に教えたいことがあるんです。」

 

鈴木先生「……私に、教えたいこと?」

 

燐子「はい。それは……」

 

篤司「……じゃあ俺は、空見達のところにでも行ってく…「あなたは机で仕事の続きよ。」ガシッ ですよねー……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー楓・花・千・紗ー

 

楓「よっ、と。」ドサッ

 

千聖「ベースが入ってたダンボールと、同じ大きさね。……紗夜ちゃん、開けてみてくれる?」

 

紗夜「ええ。……パカッ」

 

……スッ

 

花音「! 紗夜ちゃん!それ……!」

 

紗夜「ええ。……ギター、ですね。」

 

これで、キーボード、ベース、ギターと、三つ目か。

 

……意外と、見つかるもんなんだな……。

 

千聖「あとは、花音のドラムだけね。」

 

花音「“私の”ではないんだけどね。」

 

楓「……」

 

紗夜「? 空見さん?何か浮かない顔をしていますが、どうかしたのですか?」

 

楓「え?べ、別に、浮かない顔なんてしてな…「花音もバンドをやっているのか、あるいは、やっているのではないか、と聞きたいんでしょ?」!」

 

花音「え?そうなの?空見くん。」

 

楓「……う、うん、まぁ。」

 

紗夜「……空見さんって、意外と知りたがりやなんですね。」

 

楓「! べ、別にそういうんじゃ…「うん、私もやってるよ、バンド。」え?」

 

花音「ハロー、ハッピーワールド!略してハロハピっていうバンドでね、ドラムをやってるんだ。前に会ったはぐみちゃんと美咲ちゃんも、同じハロハピのメンバーなんだよ。」

 

花音「! あの二人も、松原さんと同じバンドだったんだ。」

 

千聖「? 楓、あなた、いつはぐみちゃんと美咲ちゃんに会ったの?」

 

楓「あ、えっと……話すと長くなるので、いずれ話します。」

 

千聖「……そう。」

 

そっか。

 

やっぱり松原さんもバンドを……。

 

丸山さんはボーカル、氷川さんはギター、白鷺さんはベース、白金さんはキーボード、そして松原さんはドラム。

 

……この五人で、ライブをやるということか。

 

花音「……じゃあ私、さっそく探してみるね。」

 

千聖「あ、待って花音、私も手伝うわ。」

 

ギターもベースもキーボードも見つかったんだし、ドラムもたぶん見つかるよな。

 

紗夜「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音 「……ない。」

 

千聖「おかしいわね。大きいダンボールに関しては、全部中身を見たのだけど……。」

 

楓「だ、大丈夫ですか?白鷺さん。」

 

千聖「楓、あなたもいっしょに探してちょうだい。」

 

楓「あ、は、はい。」

 

ガサゴソガサゴソ

 

ガサゴソガサゴソ

 

花音「……」

 

ガサゴソガサゴソ

 

ガサゴソガサゴソ

 

千聖「……」

 

楓「……どうですか?」

 

千聖「……ないわね。楓、そっちはどう?」

 

楓「ない、です。えっと、こっちは……ない。」

 

千聖「おかしいわね。スティックが二本ともあったのなら、ドラム本体も絶対あると思うのだけど。」

 

花音「……」

 

紗夜「白鷺さん、空見さん、私も手伝います。」

 

千聖「ええ、助かるわ、紗夜ちゃん。」

 

ガサゴソガサゴソ

 

ガサゴソガサゴソ

 

ガサゴソガサゴソ

 

……ない。

 

……ない。

 

……ない。

 

……おいおい、マジでないぞドラム。

 

ギターとベースとキーボードが見つかったから、ドラムも絶対すぐ見つかると思ったのに。

 

……やっぱ、そんなに甘くないのか……。

 

花音「……もういいよ、みんな。」

 

千聖「! 花音、大丈夫よ。きっと見つかるから。」

 

花音「ううん、これだけ探しても見つからないってことは……たぶん、そういうことなんだよ。」

 

千聖「……花音。」

 

紗夜「し、しかし、松原さ…「ありがとうみんな。……ライブは、みんなだけでやってくれるかな。」……」

 

楓「……」

 

……ドサッ!

 

……ドサッ!

 

千聖「! ちょっと楓!?」

 

紗夜「な、何をしてるのですか!?空見さん!」

 

楓「もしかしたら、もっと奥のほうに埋まってるのかもしれないですし。小さいものとかをどかしていけば、見つかるかもと思って。」

 

千・紗「……」

 

花音「空見くん……。」

 

千聖「……私もやるわ。」」

 

花音「え、千聖ちゃ…「私も手伝います。」さ、紗夜ちゃんまで……。」

 

楓「……」ドサッ!……ドサッ!

 

千・紗「……」ドサッ。……ドサッ。

 

花音「みんな……。……ん?……あ、これ、倉庫の担当表だ。えっと、最後に倉庫を確認したのは……佳子さんだ!……そっか。もしかしたら佳子さんなら、何か知ってるかも。チラッ」

 

楓「……」ドサッ!……ドサッ!

 

千・紗「……」ドサッ。……ドサッ。

 

「……よし。ダッ!」




ていうか、やっとこさ10話目ですねw。

……ヤバイな。

ストーリー的にも進展なさすぎるし。

いろいろマジでヤベエなw。

……とにかくまずは、公民館編終わらせようw。(もはやお花見編じゃなくなってるって言うねw)
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