田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

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どうも、知栄砂空です。

お気に入り登録者様が200人を越えていました!

回りから見たら少ねーと思うかもしれませんが、僕からしたらすごくすごく嬉しいことです!

書き始めた当時は、50人越えてたらいいなーと思ってる程度だったのでw。(ガチです)

これを言うと図々しいと思われるかもしれませんが、言います!

少しでもいいので、感想、アドバイスなどを書いてくださるとめちゃくちゃ嬉しいです。

今後の小説の参考になったり、普通に読んでるだけでもものすごく嬉しく感じたりして、とても励みになります。

まだまだ未熟ですが、今後も本小説兼知栄砂空をどうぞよろしくお願いします!(ちょっと大袈裟すぎたかw)


21話 悩み、迷い、イライラ、苦しみ

~朝~

 

ー空見家ー

 

楓「ふわぁ~、……眠い。」

 

現在の時刻は朝の7:50。

 

僕は今朝ごはんであるパンを食べている。

 

ちなみに(いちご)ジャムパンだ。

 

ジャムパンってマジ美味いよな。

 

数多くあるパンの種類の中でもダントツで好きだわ。

 

ジャムパン最高ジャムパンマジ神。

 

楓の母「それじゃあ楓、私そろそろ家出るから。戸締まり、ちゃんとしといてよ?」

 

楓「分かってるよ。」

 

楓の母「……あ、そういえば楓。」

 

楓「ん?」

 

楓の母「松原さんに、ちゃんとお礼したの?」

 

楓「……」スルッ、……ベチャ

 

楓の母「! ちょ、ちょっと楓!?ジャムパン!ジャムパン落ちた…「……」スッ ……それ、どうすんのよ……。」

 

楓「……パクッ」

 

楓の母「た、食べるの……?落ちたのに……?」

 

楓「3秒ルールって言葉があるでしょ。」

 

楓の母「あー、あったわねそんなの。」

 

楓「……」

 

楓の母「……じゃ、じゃあ、お母さん行くから。」

 

楓「いってらっしゃーい。」

 

……ガチャ

 

楓「……パクッ」

 

お母さんが家を出た後も、僕はぼーっとしながらパンを食べた。

 

その後歯磨き、電気の確認、戸締まりをしているときも、僕は終始ぼーっとしていた。

 

僕がぼーっとしてる時間は、お母さんにさっきのことを言われてから学校の教室に着くまで、およそ30分間続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教室に入ると、いろいろな会話が聞こえてくる。

 

おはよう、などの挨拶とか、今日の1時間目は何か、とか、朝ごはんは何食べたか、昨日家に帰った後何をしたのかとか。

 

他愛のないような話が、聞こうとしなくても自然と耳に入ってくる。

 

そんな女子達の会話をよそに、僕は今ある悩みを抱えている。

 

机に突っ伏して頭を抱えながら、今朝お母さんに言われたことを思い出してみた。

 

 

 

 

 

楓の母『松原さんに、ちゃんとお礼したの?』

 

 

 

 

 

……忘れてた。

 

……完っっっ全に忘れてたああああ!!!!

 

どうしよう!?

 

お礼何も考えてないよ!!

 

いや、まぁ一応は考えてたんだよ?

 

考えてたんだけど、……ほら、最近いろいろあったじゃん?

 

そのいろいろのインパクトが強すぎて、その考えてたのを忘れちゃって……。

 

って結局忘れてんじゃん!!

 

花音「おはよう、空見くん。」

 

楓「うおっ!!」

 

花音「ふぇっ!?」

 

楓「あ……、ご、ごめん松原さん。」

 

花音「う、ううん。私も、なんかごめん……。」

 

ヤベェ、本人登場しちゃったよ……。

 

花音「……空見くん、さっき頭抱えてたけど、何か悩み事?」

 

楓「! う、うん、まぁ、……悩みっちゃ悩みだね。」

 

花音「そっか。……も、もしだったら私、相談に…「大丈夫だよ、そんな大したことじゃないから。」で、でも……」

 

楓「! そ、そんなことより松原さん、丸山さんが呼んでるよ。」

 

花音「え?」クルッ

 

彩「……」ジー

 

花音「ほ、ほんとだ……。」

 

呼んでるというよりは、見つめてるって感じだったけどね。

 

たぶん僕と話してるのを邪魔しないようにしてたんだろうけど、……そんなにじーっと見つめなくてもね……。

 

正直ちょっと怖かったし。

 

まぁどっちにしろ松原さんに用があるみたいだったから、今ので正解だったのかな。

 

花音「……じゃあ私、ちょっと行ってくるね。」

 

楓「うん。」

 

……ふぅ。

 

ここで丸山さんが来てくれたのは、不幸中の幸いだったな。

 

いや、まぁ不幸は言い過ぎだけどさ。

 

……松原さんにはあんなこと言ったけど、実際は大したことじゃなくないんだよなぁ。

 

松原さんが相談にのってくれるって言ってくれようとしたのは嬉しかった。

 

でも、流石にそれは無理だよ。

 

だって僕が悩んでるのって、松原さん本人のことなんだもん。

 

……松原さんには悪いことしちゃったかもしれない。

 

悩みが解決したら、あとで謝っておこう。

 

……よし!

 

気持ちを切り替えて、松原さんへのお礼を考えるぞー!

 

 

 

 

 

彩「それでね、その後千聖ちゃんにすっごく怒られて……。……花音ちゃん?」

 

花音「……え?あ、ごめん彩ちゃん。何?」

 

彩「どうしたの?花音ちゃん。さっきから、元気がないような…「だ、大丈夫だよ、彩ちゃん。えっと、話、続けて?」……う、うん。」

 

花音「……」

 

 

 

 

 

うーん、お礼、お礼……。

 

どんなものがいいんだろうな~……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~1時間目~

 

先生「えー、ではグループになって、話し合いを始めてください。」

 

ガタガタガタ

 

ガタガタガタ

 

 

 

 

 

生徒「……それでは、話し合いを始めたいと思います。まず、空見さん。」

 

んーーー、お礼、お礼……。

 

どういうのがいいんだろう……。

 

お礼なんて人に送ったことないし、送る相手ってのが松原さんなんだよなぁ……。

 

生徒「あのー、空見さん?」

 

……よし。

 

こうなったらまずは、女子が好きそうなものを思い付くだけ書いていってみよう。

 

松原さんも女子だし、もしかしたらその中から何かいいヒントが見つかるかもしれない。

 

そうと決まれば、……えっと、他の人に見られないように筆入れで隠してと。

 

生徒「あ、あのー。」

 

んー、女子の好きそうなもの、女子の好きそうなもの……。

 

! 閃いた。

 

えーっと、服、アクセサリー、バッグ、と。

 

……ファッション系で固めるなら、帽子とかもあるのかな?

 

生徒「……さん。……空見さん!ダンッ!」

 

楓「! え!?何!?え?誰か呼んだ!?」

 

生徒「……あなた、またですか。」ハァ。

 

楓「え?ま、また?え、何、どゆこと?」

 

花音「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~昼休み~

 

楓「うーん、これも違う……。あ、じゃあこれは……、いや、これもなんかなー……。」

 

美菜「……空見、お昼食べないの?」

 

楓「え?あ、うん、大丈夫。ちゃんと食べるから。」

 

橋山「てかさ、さっきから何見てんの?」ズイ

 

楓「ちょ!み、見ないでよ!」

 

橋山「えぇ?いいじゃ~ん。ちょっとぐらい見せ…「絶っっっ対にダメ!」……へぇ、そう。……いいよじゃあ。ガタッ」

 

美菜「ちょっと橋山、どこ行く…「沙也加のとこ!」……橋山。」

 

楓「……」

 

美菜「……空見。今の言い方は、ちょっときつかったんじゃない?」

 

楓「別に僕は、人に見られたくないものを見せてって言われたから嫌だって言っただけだもん。」

 

美菜「人に見られたくないなら、わざわざそんなものを学校で見なきゃいい…「今じゃなきゃダメなんだもん。」え?」

 

楓「今じゃなきゃ、絶対にダメだから。……時間もないし。」

 

美菜「……空見って、たまに変なこと言ったり考えてたりするよね。……その今じゃなきゃダメなやつって、やらしいサイトとかでは…「それ以上言ったらほんとに怒る。てかキレる。」ごめんごめん、冗談だよ。空見がそんなことするやつじゃないってことぐらい、ちゃんと分かってるから。安心しなよ。」

 

楓「……」

 

美菜「……今じゃなきゃダメ、ね。」

 

 

 

 

 

千聖「それでね花音、次の日曜日に、そのカフェに……。……花音?」

 

花音「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~5時間目 体育~

 

先生「じゃあ今から2人組になって、練習始めろー。」

 

……今日って体育の先生出張だから、体育から保健になったはずだよな?

 

それなのに、……何で普通に体育なんだよ!!

 

あ!?出張が突然なくなった!?

 

知るかそんなの!!

 

てか普通そんな急に出張なくなったりするか!?

 

おかしいだろ!!

 

体育なんかやめて保健にしろ保健に!!

 

こっちは時間がねえんだよ!!

 

お礼の品考えさせろや!!

 

音羽「空見さん、いっしょにやりましょ!」

 

楓「ん?あ、宮村さん。」

 

音羽「まだペアになってませんよね?」

 

楓「う、うん。」

 

音羽「じゃあ丁度良かったです!やりましょ!いっしょに!」

 

楓「……うん、いいよ。」

 

まぁいいや。

 

10分経ったら他のペアの人達との交代によって休憩が入るから、そのときにお礼の品を何にするか考えてよう。

 

音羽「それじゃあ空見さん、いきますよー!」

 

楓「……」コク。

 

音羽「……それ!バコッ!」

 

うわっ、宮村さんサーブうまっ。

 

……打ち返せるかなぁ?

 

楓「……よっ、と。ボコッ!」

 

おぉ、上手くトス上げれた。

 

……まぐれだけど。

 

音羽「空見さんも上手いですねー!」

 

いや、まぐれなんだけどね。

 

音羽「じゃあ次、空見さんのサーブですよー!」

 

楓「分かってるよー!」

 

サーブねー。

 

えーっと、確か宮村さんはこんな感じで上に上げて……。

 

音羽「……」

 

こんな感じで、打ってた、はず!バッ!

 

 

 

 

 

スカッ

 

 

 

 

 

音羽「……へ?」

 

ん?

 

……あ。

 

……ミスった。

 

音羽「……ど、ドンマイですよ空見さん!こんなこともありますって!」

 

……やっぱり体育なんかやめて、教室で1人お礼のこと考えてたい……。

 

 

 

 

 

千聖「いくわよー花音!……花音?」

 

花音「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~放課後~

 

キーンコーンカーンコーン

 

生徒A「よし帰ろー!」

 

生徒B「ねぇ、帰りファミレスよってこーよ!」

 

生徒A「お、さんせー!」

 

あっという間に放課後になっちゃった……。

 

……あーくそっ!

 

何も思い付かなかったよ!

 

美菜「空見、じゃーね。」

 

楓「あ、浅井さん、……うん。」

 

美菜「ほら、橋山も。」

 

橋山「……ふんっ。」

 

音羽「橋山さん、まだ昼休みのこと引きずってるんですか?あ、空見さん、さようなら。」

 

楓「う、うん。」

 

……僕は悪くない。

 

僕はただ、嫌なことを嫌と言っただけ。

 

うん、僕は悪くない。

 

千聖「それじゃあ花音、また明日ね。」

 

花音「うん、じゃーね千聖ちゃん。」

 

千聖「……」ジー

 

……なんだ?

 

なんか、視線を感じる……。

 

千聖「……」ジー

 

楓「……な、何ですか、白鷺さん。」

 

千聖「……別に?何でもないわよ。」

 

何でもなくて人のことじーっと見つめるか普通。

 

千聖「じゃーね、楓、また明日。」

 

楓「は、はい、さようなら。」

 

……ふぅ。

 

……あれ?

 

てか今日、みんな帰るの早くね?

 

教室の中、もう5人ぐらいしかいな……あ、3人も帰ってった。

 

……ん?待てよ?

 

楓「……ソー」

 

花音「……」カキカキカキ

 

楓「!」

 

ま、まさか今僕、教室で、松原さんと、2人っきり!?

 

……気まずいにも程があんだろ……。

 

朝のことがあったから、尚更……。

 

花音「……」カキカキカキ

 

そっか、今日の日直は松原さんだったのか。

 

……僕は授業中にこっそり書いたりして放課後になったらすぐに渡しに行ったけど、松原さんは真面目だから、休み時間などを使って書いてたんだろうな。

 

今松原さんが書いてるのは、……“今日の1日を振り替えって”の欄か。

 

(先生独自のルールで)ページの一番下まで書かなきゃいけないから、最低でも25行書かないとだし、かつ一日を振り替えってなんて言われてもそんなすぐにスラスラ書けるわけないし、クラスの大半にはこの欄は不評なんだよな。

 

氷川さんの話だと、隣のB組はページの一番下まで書かなきゃなんて制限ないし、“今日の一日を振り替えって”なんて欄もないらしいから、めちゃくちゃ楽そうだよなぁ。

 

……それにしてもスゲェな松原さん。

 

振り返りの欄、めちゃくちゃスラスラ書いてるよ。

 

ペンを口元にあてて何かを考えるような仕草がところどころ何回かあるけど、その度に何か思い付いたような表情をしながらスラスラ書いてる。

 

流石松原さん、って感じだよな。

 

うわっ、もうすぐ終わるじゃん。

 

花音「……」ピタッ

 

あれ?

 

字を書いてる手が止まった。

 

どうしたんだろう?

 

花音「……空見くん、さっきからずっと私のこと見てるよね。」

 

楓「え?……///!ご、ごめん!」

 

花音「何で謝るの?」

 

楓「いや、その、えっと、……松原さんのことを見てたのは、日誌スラスラ書いてるなーって思ってただけで……。け、決して、松原さんの思ってるような感じで見てたんじゃなくて、それで、えっと……」

 

花音「……」

 

ど、どうしよ……。

 

パニクって、自分でも何を言いたいのか分からなくなってきてる……。

 

花音「……」

 

こ、こうなったら!

 

楓「ガタッ! ご、ごめん、僕、そろそろ帰るから。」

 

花音「……」

 

うっ、……お、怒ってる、のか?

 

で、でも、……今は、その、お礼のこととかも考えたいし……。

 

……や、やむを得ない状況なんだ!

 

楓「じゃ、じゃあね松原さん!……じ、じっと見たりして、ごめ…「待って!」!」

 

花音「……座って。」

 

楓「……あ、あの、松原さ…「座って!」は、はい!」

 

……やっぱり、怒ってた……。

 

これじゃあ、帰れない……。

 

花音「……空見くん。」

 

楓「は、はい……。」

 

花音「……私、今日の空見くんの様子、ずっと見てた。」

 

楓「え?」

 

花音「授業のときも、昼休みのときも、HRのときも、ずっと。」

 

楓「……ま、松原さん。それ、どういう…「空見くんのことを見てて思ったの。」……」

 

花音「……苦しんでるって。」

 

楓「!」

 

花音「今日の空見くんは、いつもと様子が全然違った。国語の授業のときは、前にも似たようなことがあったけど、昼休みのとき、いつもより口調が荒くなってた。体育のときだって、休憩中に落ち込んでるように見えた空見くんを心配してくれた人達のことを遠ざけてた、っていうか、後半のほうは怒鳴ってたし、HRのときも心配してくれた他の子のことを無視してた。……すごく悩んでて、迷ってて、イライラしてて、……見方を変えると、苦しんでるようにも見えた。それが、私から見た、今日の空見くん。」

 

楓「……」

 

苦しんでた。

 

僕が。

 

……確かに、そうだったかも。

 

自分がいくら悩んでも、迷っても、何にも分かんなくて、思い付かなくて、焦って、そのことでイライラしてた感情を、関係のない人にぶつけて。

 

……最悪だな、今日の僕。

 

今までで、一番最低だ。

 

花音「……空見くん。」

 

楓「……」

 

花音「そういうときは、1人で抱え込んだりしないで、すぐ友達とかに相談してほしい。」

 

楓「……友、達……。」

 

花音「そうだよ。友達なら誰でもいい。他のクラスの子でもいいんだよ。沙也加ちゃん、紗夜ちゃん、彩ちゃん、燐子ちゃん。このクラスにも、美菜ちゃん、橋山さん、音羽ちゃん、千聖ちゃん。そして、……隣に、……すぐそばには、私だっている。」

 

楓「……」

 

花音「……約束して、空見くん。」

 

楓「え?」

 

花音「これからは、悩みができたら1人で抱え込んだりしないで、すぐさっき私が挙げた友達に相談すること。」

 

楓「……「今日みたいに苦しんでる空見くん、私、見たくないから。」……松原、さん。」

 

花音「……約束、してくれる?」

 

楓「……その悩んでることが、相談したその人のことでも?」

 

花音「え?」

 

楓「……」

 

花音「……うん。……むしろ、そうしてほしい。」

 

楓「……そっか。……分かった。」

 

花音「!」

 

楓「分かったよ、松原さん。約束する。……ごめん。」

 

花音「……」

 

楓「朝、せっかく松原さんが相談にのってくれるって行ったのに、僕変な意地張っちゃって。そのせいで、橋山さん、他の人にまでも迷惑かけて。ほんと、ごめん。」

 

花音「……橋山さんと他の人達のことは、私じゃなくて、ちゃんと本人達に謝ったほうがいいよ。」

 

楓「あ、そ、そうだよね。……明日にでも、謝っておくか。」

 

花音「うん。正直に言えば、きっと橋山さん達も許してくれるよ。」

 

楓「そう、だね。……」

 

花音「……」

 

楓「……それで、あの、その、……ま、松原、さん。」

 

花音「何?空見くん。」

 

楓「ま、松原に、その、……お、お願いが、あって…「リラックスだよ、空見くん。ほら、深呼吸深呼吸。」! う、うん。」

 

花音「もう1回、お願い。」

 

楓「わ、分かった。……すぅ、はぁ。すぅ、はぁ。……僕、松原さんに、その、……お願いが、あって……」

 

花音「うん、聞くよ。」

 

楓「……相談に、のってほしいんだよ。……松原さんに関する、ことなんだけど。」

 

花音「私に?」

 

楓「う、うん。……いい、かな?」

 

花音「……うん!もちろん♪」

 

楓「! ……あ、ありがとう、松原さん。」

 

花音「頑張ったね、空見くん。良くできました♪ナデナデ」

 

楓「/////!?ちょ、ちょっと、ま、松原さん/////!?」

 

花音「ん?……、……!!サッ! ご、ごご、ごめん空見くん/////!!つ、つい、手が///……」

 

楓「い、いや///……。」

 

花音「////」

 

楓「////」

 

花音「……そ、それじゃあ、ほ、本題に、は、入ろう、か。」

 

楓「そ、そそ、そう、だね。」

 

び、ビックリした……。

 

あぁ、まだ心臓がバクバクする……。

 

松原さんって、たまに不意討ちかましてくるよな。

 

……マジで心臓飛び出るかと思った……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楓「……というわけなんだよ。」

 

花音「……えーっと、話をまとめると、つまり空見くんは、私へのお礼について悩んでた、ってこと?」

 

楓「うん。」

 

花音「なるほど。……お礼、か。……あの日のお礼なら、むしろ私が空見くんに何かしたいくらいなんだけど……」

 

楓「ま、松原さんは大丈夫だよ。ていうかほら、松原さんからのお礼なら、喫茶店で僕にお茶おごってくれたのがあるじゃん。」

 

花音「でも、正直あれだけじゃ、お礼としてはちょっと欠けてるかなって…「そんなことないよ!お茶めちゃくちゃ美味しかったし。」そ、そう?」

 

楓「うん。……というわけだから松原さん、何か欲しいものとかってない?バッグとか、洋服とか。僕に出せるぐらいのものならなんでも…「そういうのは、別に大丈夫かな。」そ、そう……。」

 

花音「……空見くん。お礼ってね、必ずしもものじゃなきゃいけないなんてことはないんだよ?」

 

楓「え?」

 

花音「どこかに連れていってあげたり、何かをしてあげたり。そういうのも、立派なお礼になるんじゃないかな。」

 

楓「な、なるほど……。じゃ、じゃあ、松原さん。どこか、行きたいところとかって、ない?」

 

花音「行きたいところ?うーん、そうだなー。……商店街、とかかな。」

 

楓「商店街?」

 

花音「うん。学校の近くにあるんだけど、空見くん、行ったことある?」

 

楓「商店街……。……ううん、ない。ていうか、商店街があること自体初めて知った……。」

 

花音「そっか。……じゃあ決まりだね。」

 

楓「え?」

 

花音「私が、その商店街を案内してあげるよ。」

 

楓「案内?……嬉しいけど、でもそれって、松原さんへのお礼にはならないんじゃ…「商店街で空見くんが私にいろいろおごってくれるっていう解釈なら、私へのお礼になるんじゃないかな。」そ、そう、なのかな?」

 

花音「……本当は、私がただ商店街を案内したいだけなんだけど。」ボソッ

 

楓「ん?何か言った?」

 

花音「ううん、何も?」

 

松原さんに何かおごるっていう解釈なら、松原さんへのお礼になる、か。

 

……なーんか腑に落ちない気はするけど、松原さんがいいならいっか。

 

花音「空見くん。私、もうすぐで日誌書き終わるんだけど……」

 

楓「? ……あ、そ、そっか。あ、じゃあ僕、ここで本でも読みながら待ってるよ。終わったら、教えてくれるかな?」

 

花音「うん。ありがと♪空見くん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「失礼しましたー。」

 

あれから10分後、松原さんは無事日誌を提出することができた。

 

ん?

 

なぜ日誌を書き始めてから提出するまで10分もかかったのかって?

 

……まぁ、そこは察してくれ。

 

10分もかかった主な原因は松原さんだから。

 

本当ならもう終わりかけだったから、1分ありゃ書き終わってたはずなんだけど。

 

……それなのに10分もかかった理由、もうあれしかないだろ?

 

花音「空見くん。」

 

楓「あ、松原さん。何?」

 

花音「実は、……もう1つだけ、待っててほしいことがあるんだけど…」

 

楓「もう1つ?うん、構わないけど…「ほんと!?ありがとう空見くん!」う、うん。」

 

花音「それじゃあ行こっか、空見くん。」

 

楓「え?行くって、どこへ?」

 

花音「着いてくれば分かるよ。」

 

楓「?」

 

よく分かんないけど、とりあえず松原さんに着いていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「着いたよ。」

 

楓「えーっと、……ここは?」

 

花音「部室だよ。」

 

楓「部室?って何の?」

 

花音「茶道部だよ。」

 

茶道部……、そういやそんなのもあったな。

 

この学校のパンフレットで見たわ。

 

花音「私、今から部活があるんだ。それで空見くんには、部活が終わるまで待っててほしくて。」

 

楓「そうだったんだ。」

 

へぇ、松原さんって茶道部だったんだ。

 

確かに、なんかそれっぽいかも。

 

花音「それじゃあ空見くん、行ってくるね。」

 

楓「うん。あ、部活、頑張って。」

 

花音「うん。ありがと、空見くん。……すみません、遅くなりました!」

 

……あ、いつ部活終わるのか聞くの忘れてた。

 

……まぁいっか。

 

えーっと、……お、あそこでいっか。

 

スタスタスタ……

 

……よいしょ、っと。

 

ここに座って本でも読んでれば、時間が経つのなんてすぐだろ。

 

さて、何ページ読めるかな~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全っっっ然読めなかった……。

 

なぜか。

 

近くを通りかかった人達がめちゃくちゃ話しかけてきたからだ。

 

……疲れた。

 

あと怖かった……。

 

だって全員知らない人なんだもん!

 

まぁ知ってる人もいたけど、そんな人はほんと少数でほぼほぼ知らない人だったんだもん!

 

おかげで4、5ページも読めなかったよ……。

 

……はぁ。

 

花音「あ、おーい!空見くーん!」

 

あ、松原さん。

 

そっか、部活終わったのか。

 

……ん?

 

なんか、もう1人、来てない?

 

花音「ごめんね、1時間近く待たせちゃって。」

 

楓「うん、まぁそれはいいんだけど……」

 

???「……」ジー

 

楓「……松原さん。さっきから僕のほうをじーっと見てるこの人は、いったい……」

 

花音「あ、この子は私と同じ茶道部の、若宮イヴちゃんだよ。1年生なんだ。」

 

楓「そう、なんだ。」

 

イヴ「……」ジー

 

楓「……あのー、僕の顔に何かついてます?」

 

イヴ「……」ジー

 

楓「えーっと、……若宮、さん?」

 

花音「ご、ごめんね空見くん。空見くんに会ってみたいって言ってたから連れてきてみたんだけど、まだちょっと緊張しちゃってるみたい。」

 

楓「い、いや、大丈夫だよ。」

 

イヴ「……カエデさん、でしたっけ?」

 

楓・花「!」

 

や、やっとしゃべった。

 

楓「う、うん。」

 

イヴ「……カエデさんは、カノンさんとは恋仲なんですか?」

 

楓「……へ?」

 

「///!な、なな、何を言ってるの!?イヴちゃん///!」

 

イヴ「カエデさんとカノンさん、とても仲良さそうにしていたので。」

 

花音「も、もちろん、仲は良いけど……。でも、恋仲なんて関係じゃないよ。ね、空見くん。」

 

楓「……え?あ、う、うん。」

 

花音「? 空見くん?今の間は、いったい…「い、いや、別に深い意味はないって。ただ、若宮さんの言った、恋仲?って言葉が、ちょっと、あの、……聞き慣れない、言葉だったから……。」あ、そ、そっか、そういうことか。そうだよね。恋仲って言葉は、あまり聞かないよね。」

 

イヴ「? そうなんですか?」

 

花音「う、うん。そういう意味で使う言葉なら、恋仲より、その、……こ、恋人、って言うほうが多いかな。」 

 

イヴ「はぁ、なるほど。……「も、もちろん私と空見くんは、恋人って関係でもないからね?ただの友達、仲の良い友達ってだけだから。」……つまりお2人は、とても仲が良い、ということですね!」

 

花音「そ、そういうこと……。……ふぅ。」

 

松原さん、今の説明で完全に疲れきってる……。

 

花音「……あ、と、ところでイヴちゃん、そろそろ行かなきゃじゃない?」

 

イヴ「え?……!そうでした!」

 

? 何か用事でもあんのかな?

 

イヴ「それではカノンさん、カエデさん、私はここで。」

 

花音「うん。またね、イヴちゃん。」

 

楓「ま、またね。」

 

イヴ「はい!また!タッタッタ……」

 

花音「……なんか、いろいろごめんね、空見くん。」

 

楓「い、いや、いいよ別に。……活発な子、だったね。」

 

花音「うん。イヴちゃんって、すごく元気で明るい子で、とてもしっかり屋さんなんだよ。」

 

楓「へぇー。……良い後輩、なんだね。」

 

花音「うん♪」

 

まぁ僕には、後輩なんてできたためしないけどね。

 

花音「……それじゃ、私達も行こっか。商店街。」

 

楓「そうだね。……ほんとに、案内してもらうことが、松原さんへのお礼でいいの?」

 

花音「うん。私は、それがいいの。」

 

楓「……分かった。……じゃあ、お願いします。」

 

花音「はい、お願いされました♪」

 

それから僕と松原さんは、学校を出て商店街へと向かい始めた。(僕が松原さんについていく感じで)

 

んーと、確か今僕の財布には、1500円ぐらい入ってたよな。

 

1500円……。

 

……それぐらいありゃ足りるか。

 

……商店街、何気楽しみだな。

 

いや、何気じゃなく、結構、かな。




はい、というわけで次回は商店街回です!

やっとここまで来た……。

まぁ、ネタ自体はまだまだ思いついてんのいっぱいあるんですけどねw。

まずはなんとか商店街回までは書きたいなーと思ってたので、ほんとにやっとって感じです。

商店街回の次はあれやってその次はあれ編でその次があの回でって感じで、めちゃくちゃ思いついてはいるんですが、そこまでいくのにどれぐらいかかることやらw……。

年内になんとか、5バンド25人全員出せたらいいなとは思ってます。

まぁ、……超不定期更新代表(自称)の僕なので、期待どうのこうのは、皆さんにお任せします……。

でもこれだけは胸をはって言えます。

……頑張りますw!
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