田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

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どうも、知栄砂空です。

今回は、このシリーズに初登場のキャラがいっぱい出ます。(まぁ前回も一人だけ出ましたが)

しかもそのキャラ達には、ある共通点があります。

まぁその答えは後々分かるのですが……、暇潰し程度に考えてみてくださいw。


22話 商店街で初めて会う人達

【商店街】

 

花音「着いたよ、空見くん。」

 

楓「おー。」

 

ここが商店街かー。

 

本物の商店街、初めて見た……。

 

いろんな店が並んでて、ショッピングモールとはまた違った感じだな。

 

ん?

 

……めちゃくちゃ良い匂いがする。

 

何だろうこの匂い……。

 

分かんないけど、とてもうまそうな匂いだってことは分かる。

 

花音「……気になる?この匂い。」

 

楓「え?……う、うん。」

 

花音「ふふ。じゃあまずは、この良い匂いのするお店に行ってみよっか。」

 

楓「! ……うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【商店街 北沢精肉店】

 

???「……!あ、かのちゃん先輩!と、空見先輩!」

 

楓「ん?……あれ?君って…「こんばんは、はぐみちゃん。」……!」

 

そうだ思い出した。

 

今松原さんが“はぐみちゃん”と呼んだこの子、美咲ちゃ……美咲さんといっしょにキャッチボールしてたあの子だ。

 

はぐみ「空見先輩、もしかしてうちのコロッケ買いに来てくれたの!?」

 

この特徴ある声に明るいオレンジ色の髪、間違いない、あのときの子だ。

 

って、ん?

 

コロッケ?

 

はぐみ「今なら、コロッケ揚げたてですっごく美味しいよ!」

 

楓「コロッケ、揚げたて?……あ!このうまそうな匂いってコロッケだったのか!」

 

花音「うん、空見くん正解♪」

 

はぐみ「空見先輩空見先輩、今ならコロッケ1個54円のところを、もう1つおまけして2個で54円にしてあげるよ!」

 

楓「え、安っ!あ、……でも、いいの?」

 

はぐみ「いいのいいの!気にしないでよ!」

 

楓「そっか。……なら、はい。スッ」

 

はぐみ「54円、丁度お預かりします。……はい、空見先輩。」

 

楓「ありがとう。えっと……」

 

花音「……あ、名字は北沢だよ。北沢はぐみちゃん。」ボソッ

 

楓「あ、き、北沢さん。」

 

はぐみ「うん!こちらこそ!」

 

こちらこそ?

 

……何でかは知らないけど、まぁいいや。

 

楓「あれ?松原さんはいらないの?コロッケ。」

 

花音「ん?ううん、私もいるよ。」

 

楓「え、じゃあ、買わないの?」

 

花音「買うよ、もちろん。……ジー」

 

ん?

 

……あ!

 

そっか、そういうことか。

 

楓「……ごめん北沢さん。コロッケ、もう2ついい?」

 

はぐみ「もちろん!……はい!」

 

楓「ありがとう。……じゃ、ちょっとはじっこ行って食うか。」

 

花音「そうだね。はぐみちゃん、またね。」

 

はぐみ「ばいばーいかのちゃん先輩、空見先輩!今度いっしょにキャッチボールやろーねー!」

 

楓「え?あ、うん。」

 

キャッチボールねー。

 

……めちゃくちゃ苦手なやつだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楓「はい、松原さん。」

 

花音「ありがとう空見くん。」

 

楓「……よく見たらあれ、肉屋さんだったんだ。」

 

花音「そうだよ。北沢精肉店。この店のコロッケがとっても美味しいんだ~。」

 

楓「商店街に入った途端コロッケの良い匂いがしたもんね。てか2個で54円って、めちゃくちゃ安いな。」

 

花音「おまけしてくれたはぐみちゃんには、あとでお礼言わなきゃね。」

 

楓「うん。……それじゃ、いただきまーす。パクッ」

 

花音「……どう?」

 

楓「……!うっま!!」

 

花音「でしょ?あー、ん。ん~♪美味しい♪」

 

楓「このコロッケ、今度から夕飯のおかずにしてもらおうかな?」

 

花音「ふふ。空見くん、すっかりこのコロッケの虜になっちゃったね。」

 

楓「あー、……うん、まぁね。」

 

虜、っていう表現はちょっと違うかもしれないけど……、まぁ、実際美味しくて好きなコロッケだったからいっか。

 

 

 

 

 

???「あら、花音じゃない!」

 

 

 

 

 

花音「あ、こころちゃん。」

 

ん?

 

また、松原さんの知り合いの人かな?

 

こころ「……もしかして彼が、花音の言ってた“空見”かしら?」

 

花音「うん、そうだよ。」

 

楓「……ねぇ松原さん、この人は…「あたし、弦巻こころよ!あなたの名前も教えてくれるかしら?」え?あ、……そ、空見楓、です……。」

 

こころ「空見楓……。なら楓ね!」ガシッ!

 

楓「え!?」

 

花音「!?」

 

こころ「楓、私あなたのこと、もっといろいろ知りたいわ!」

 

楓「し、知りたい!?ちょ、それ、ど、どういう…「ま、待って、こころちゃん!」!」

 

花音「今空見くんは、私とお出かけ中なの。だから、その話は今度にしてもらえると…「それなら、私もいっしょに行くわ!」ふぇぇ!?」

 

……今の、久しぶりに聞いたかも。

 

こころ「それじゃあ花音、楓、行きましょ!どこがいいかしらね?うーん、……とりあえず、まずは私の家に……

 

 

 

 

 

???「こころー。」

 

 

 

 

 

! ミッシェル!やっぱりここにいたのね!」

 

へ?

 

み、ミッシェル?

 

って誰?

 

こころ「そうだわ!ミッシェル、あなたもいっしょに…「今からあたしといっしょに、この子達を笑顔にするのを手伝ってくれるかな?」笑顔にする手伝い?ええ、もちろんいいわよ!……!そうだわ!それなら2人にも…「2人は大事な用があるみたいだから、ちょっとそれは難しいかなー。」大事な用?そうなの?2人とも。」

 

花音「! う、うん。ね、空見くん。」

 

楓「そ、そう!大事な用、すっごく大事な用なんだよ。」

 

こころ「そう……。なら仕方ないわね。分かったわ!それじゃあ楓、あなたの話は、また後日聞かせてもらうってことでいいかしら!」

 

楓「ご、後日!?……ま、まぁ、うん、いいよ。」

 

こころ「ありがとう楓、楽しみにしてるわ。ミッシェル!それじゃあさっそく、みんなを笑顔にするわよ!」

 

ミッシェル「よ、よーし。じゃあまずは、この子達にこの風船を配って笑顔にしよー。」

 

こころ「分かったわ!」

 

ミッシェル「……2人とも、今です。行ってください。」ボソッ

 

花音「あ、ありがとう、みさ……ミッシェル。」

 

ミッシェル「? い、いえ。」

 

花音「行こ!空見くん!」

 

楓「う、うん。」

 

タッタッタッタ……

 

 

 

 

 

ミッシェル「……何で今、呼び方をあたしの名前からミッシェルに変えたんだろう?……まいっか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「はぁ、はぁ、こ、ここまで来れば、大丈夫、かな。」

 

楓「はぁ、はぁ、……べ、別に、走って逃げる必要は、なかったんじゃ……。あの着ぐるみの人、ミッシェル、だっけ?あの人が、僕達の事情を説明してくれてたし。」

 

花音「そ、そうだね。えへへ、ちょっと焦っちゃったかも。」

 

それにしても、まさか着ぐるみ着てる人に助けられるなんてな。

 

ミッシェルか。

 

……クマ、ってことでいいのかな?あれは。

 

花音「……空見くん。」

 

楓「ん?」

 

花音「あの、ミッシェルの中の人、誰か気づいた?」

 

楓「え?……え、松原さん、知ってんの?」

 

花音「う、うん。」

 

楓「……気づいた?って僕に聞くってことは、僕の知ってる人?」

 

花音「そうだよ。」

 

楓「……ごめん、さっぱり分からない……。」

 

花音「そっか。……それならいいんだ。」

 

楓「え、いいの!?」

 

花音「うん。空見くんがミッシェルの中の人が誰なのか分かる日は、きっといつか来るから。」

 

楓「そ、そう……。」

 

なんか、今の松原さん、カッコよかったな……。

 

花音「走ったから、ちょっと喉乾いちゃったかも。」

 

楓「あ、それは僕もかも。」

 

花音「近くに、私もよく行く喫茶店があるんだ。そこに行ってみない?」

 

楓「喫茶店?……うん、行ってみたい。」

 

花音「ふふ、じゃあ行こっか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【商店街 羽沢珈琲店】

 

『closed』

 

花音「あ、あれ?」

 

楓「クローズド……、今日はやってないってことか。」

 

花音「おかしいなぁ、いつもならやってるはずなんだけど……。」

 

楓「まぁ、やってないんじゃ仕方ないよね。」

 

花音「……なんか、ごめんね、空見くん。」

 

花音「い、いや、別に謝らなくてもいいって。……ん?」

 

花音「? どうしたの?空見くん。」

 

楓「あ、いや、……あの店が、ちょっと気になって。」ユビサシ

 

花音「あの店?……あ。」

 

窓から少し見えてるあれって、……パン、だよな?

 

ということは、パン屋さんだよな?あれ。

 

……気になる。

 

めっちゃ気になる。

 

花音「……行ってみる?」

 

楓「! い、いいの?」

 

花音「もちろん!」

 

楓「あ、ありがとう松原さん。」

 

あそこのパン屋さんは、どんなパンが売ってるんだろ?

 

楽しみだな~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【商店街 山吹ベーカリー】

 

カランコロン

 

???「あ、いらっしゃいませ~。」

 

花音「空見くんって、パン好きなの?」

 

楓「うん、好きだよ。」

 

???「あれ、花咲川の制服……。」

 

楓「ん?」

 

???「ってことは、……あなたが空見先輩ですか?」

 

楓「う、うん、そうだけど……。先輩ってことは、花咲川の、1年生?」

 

沙綾「はい。私、山吹沙綾っていいます。その隣の人は……もしかして彼…「ち、違うよ!」え?あ、そうなんですか?なんか、すみません……。」

 

花音「あ、いや、その、……わ、私も、急に大きな声出したりして、ごめんね?えっと、私、空見くんと同じクラスの、松原花音。……お、お店の手伝い、大変そうだね。」

 

沙綾「いえ、そうでもないですよ。いつもやってることですし、慣れると意外と楽しいですよ♪」

 

花音「そ、そうなんだ。」

 

楓「……松原さん、パン、選ばない?」

 

花音「え?」

 

沙綾「あ、それなら私、おすすめのパン紹介しますよ。今はお客さん、先輩達だけですし。」

 

花音「あ、ありがとう、山吹さん。」

 

花音「2人とも……。なんか、ごめんね?あと、ありがとう♪」

 

楓・沙「ううん(いえ)。……え?」

 

花音「ふふ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~10分後~

 

沙綾「あんぱんに、フレンチトースト、メロンパン、ソーセージロール、オレンジジュース、合計5点で、750円ですね。」

 

楓「んー、……じゃあ1000円で。」

 

沙綾「1000円、お預かりします。……はい、250円のお釣りです。どうぞ。」

 

楓「ありがとう。」

 

花音「沙綾ちゃん。おすすめのパン、いろいろと教えてくれてありがとね。」

 

沙綾「いえいえ。あ、ところでさっき、近くに座って食べれるところはないのかって話してましたよね?それなら商店街を出て少し行ったところに公園があるので、そこがいいかと。」

 

花音「あ、そっか。あの公園だね。」

 

沙綾「はい。あそこならベンチやゴミ箱もあるので、休憩しながら何か食べるのにはもってこいですよ。」

 

楓「そうなんだ。……山吹さん、ほんと、いろいろとありがとね。」

 

沙綾「……なんか、空見先輩が学校で人気者の理由が分かった気がします。」

 

楓「いや、だから僕は、人気者とかそういうんじゃ…「あ、お客さん。いらっしゃいませ~。」……ま、いっか。」

 

花音「沙綾ちゃん。私達、そろそろ行くね。」

 

沙綾「はい。先輩達といろんな話ができて、とても楽しかったです。」

 

花音「私もだよ。あ、もしだったら今度、連絡先交換しない?」

 

沙綾「いいんですか!?ぜひお願いします!」

 

……なるほど、こうやって知り合いは増えていくのか。

 

まぁ僕には、自分から連絡先を交換しようなんて言う勇気はないけどね。

 

沙綾「空見先輩も。」

 

楓「え?」

 

沙綾「連絡先の交換、今度お願いしますね。」

 

楓「あ、う、うん。」

 

花音「それじゃあね、沙綾ちゃん。」

 

沙綾「はい。空見先輩も、また。」

 

楓「うん。またね、山吹さん。」

 

カランコロン 

 

沙綾「……ありがとうございましたー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「沙綾ちゃん、とても良い子だったね。」

 

楓「うん……。」

 

花音「? 空見くん?」

 

楓「……良かったの?松原さん。」

 

花音「え?何が?」

 

楓「パンとジュース、奢らなくて。」

 

花音「あ、……うん。」

 

楓「あ、って、まさか忘れてた?僕が松原さんに奢るっていうの。」

 

花音「べ、別に、忘れてたわけじゃないよ?ただ、沙綾ちゃんとのお話が楽しくて、ちょっとそのことが頭から離れてたっていうか……」

 

それを、忘れてたというのでは?

 

楓「……僕、まだコロッケしか奢ってあげられてないよ?しかも54円の。一応これは松原さんへのお礼なんだから、もっとたかってくれても…「分かったよ。うん、分かったから。ほら、空見くん、早く公園行って、パン食べよう?」ちょ、松原さん、急に押さないでよ。」

 

 

 

 

 

???「……!あー!空見先輩だー!」

 

 

 

 

 

楓「へ?」

 

???「あ、おい香澄!」

 

???「香澄ちゃん、急に走ったら危ないよ!?」

 

あれ?

 

あの人達、どっかで……。

 

え、てか、この距離の中、そんなスピードでこっちに走ってきたりしたら……!

 

 

 

 

 

沙綾「~♪あれ?香澄達だ。……!ちょ、香澄!危ないって!そんな走ったら空見先輩に……。あーもう!ダッ!」

 

カランコロン

 

 

 

 

 

???「おい香澄!!ぶつかるから止まれって!!」

 

香澄「急には止まれないよ~!!」

 

???「バカだろお前!!」

 

楓「ちょ、ちょちょ、ちょっと待…「空見先輩!早くよけてください!」山吹さん!?そ、そんなこと言ったって……うわっ!」

 

 

 

 

 

ドンッ!!

 

 

 

 

 

花・沙・?・?「!!」

 

花音「そ、空見くん!」

 

?・?「香澄(ちゃん)!」

 

沙綾「香澄!空見先輩!」

 

???「……ん?これ、どうしたの?何で香澄が倒れてるの?」

 

沙綾「花園さん!こんなときに何やって……」

 

???「コロッケ食べてた。」

 

???「こ、コロッケ!?……花園さん、マイペースにも程があんだろ……。」

 

沙綾「と、とにかく、空見先輩を運ばないと!市ヶ谷さん、香澄起こすの手伝って!」

 

???「! お、おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【公園】

 

楓「う、うう……」

 

花音「! 空見くん!目、覚めた?」

 

楓「うーん……。……松原、さん?あれ、僕は確か……」

 

花音「山吹ベーカリーの前で1年生の子にぶつかっちゃって、気を失ってたんだよ。だからその場にいた子達に、空見くんを公園に運ぶのを手伝ってもらったの。」

 

楓「そ、そう、だったんだ。う~、まだ頭がクラクラする……。」

 

花音「すごいぶつかりかただったからね。具合が良くなるまで、こうやって寝てたほうがいいよ。」

 

楓「そう、だね。じゃあ、そうさせてもらうよ。……ところでこの枕、すごい気持ちいいんだけど、どこにあったの?」

 

花音「ふぇ!?……///、そ、それは///……」

 

楓「まさか、公園に枕があるはずないよね。ということは……わざわざ買ってきてくれたの?」

 

花音「……う、うん。まぁ、そんなとこ。」

 

楓「……?なんか松原さん、様子が変じゃない?さっきからなんだか言葉が途切れ途切れだし…「そ、そんなことないよ!言葉が途切れ途切れなのは、その、……ほ、ほら、今日ってすごく暑いでしょ?そのせいであまり口が回らなくて……。だから言葉がちょっと途切れ途切れなんだよ。聞き取りにくくて、ごめんね?空見くん。」……な、なるほど。まぁ、別にいいけど。……今日ってそんなに暑かったっけな?」

 

花音「/////」

 

沙綾「あのー、空見、先輩?」

 

楓「ん?あ、山吹さん。店の手伝いは大丈夫なの?」

 

沙綾「え、ええ、まぁ。」

 

楓「そう。……ありがとね山吹さん。さっき、わざわざ店から出て、僕に向かってよけろって叫んでくれたでしょ?」

 

沙綾「そ、それくらい、どうってことないですよ。たまたま、空見先輩と香澄がぶつかりそうになってたのを見かけただけですし。」

 

楓「あ、そうだ。そういや、僕とぶつかった子って、どこにいるの?」

 

沙綾「あ、ちゃんといますよ。……ほら、香澄。」

 

香澄「……」

 

楓「……!思い出した!君確か、SPACEできらきら星歌ってた……」

 

香澄「え、あのとき、来てくれてたんですか!?」

 

楓「うん。確か、そのツインテールの子がカスタネット、その隣のショットカットの子がベースを演奏してたよね。」

 

?・?「!」

 

香澄「はい!あのときの演奏、すごくキラキラしてましたよね!有咲のカスタネットも、りみりんのベースも!あ、あと、グリグリの人達もすごくかっこよくて…「香澄。お前、そんな話よりまずは言うことあるだろ。」あ、そうだった。」

 

楓「?」

 

香澄「えっと……、空見先輩!ぶつかっちゃって、ごめんなさい!」

 

楓「……」

 

有咲「……おい香澄。お前が悪いんだから、もう少し丁寧に…「大丈夫だよ。」え、だ、大丈夫なんですか?」

 

楓「えっと……君、名前は…「! 私、戸山香澄です!ギターやってます!えっと、私小さい頃、星の鼓動を聞いたことが…「それ今関係ねーだろ!」え~!だって自己紹介でしょ?」……星の鼓動?」

 

有咲「あ、えっと、私は、市ヶ谷有紗です。まぁ、……キーボード、やってます。」

 

りみ「わ、私、牛込りみです。べ、ベース、やってます。」

 

たえ「花園たえです。香澄と同じく、ギターやってます。」

 

沙綾「……花園さん。自己紹介しながら、何やってんの?」

 

たえ「棒倒し。」

 

有咲「自己紹介しながらすることじゃねえだろ!てか小学生か!」

 

花音「に、賑やかな子達だね……。」

 

香澄「はい!私達、とっても仲良しなんです!あ、あと私達、バンドやってるんです!」

 

楓「バンド?君達もやってるんだ。」

 

香澄「はい!……!“も”ってことは、もしかして空見先輩も…「あ、いや、僕じゃなくて、僕の友達がね。」そうなんですか。空見先輩の友達のバンドか~。見てみたいな~。」

 

有咲「おい香澄。話が脱線してるけど、一応今これは香澄と空見先輩がぶつかったことに関しての話し合いだからな?」

 

楓「話し合いって……。ちょっと大袈裟だよ。」

 

香澄「あ、忘れてた。」

 

有咲「忘れんな!」

 

えーっと、戸山さんに、市ヶ谷さん、牛込さん、花園さんか。

 

たぶん、みんな1年生、だよな。

 

……1年生って結構、元気な子が多い気がする。

 

とくに戸山さん。

 

まぁ、それは別にいいとして……。

 

たえ「……」ジー

 

楓「……あのー、花園、さん?僕の顔に、なんかついてる?」

 

たえ「いえ、何も。」

 

楓「じゃあ、……アザとか、ついてたり…「いえ、それも大丈夫です。」そ、そう……。」

 

……。

 

な、何だこの子……。

 

りみ「おたえちゃん、空見先輩が困ってるよ?」

 

有咲「何かあるんなら言えよ、花園さん。」

 

たえ「……じゃあ、空見先輩。一つ聞いてもいいですか?」 

 

楓「え?あ、うん、いいけど……」

 

 

 

 

 

たえ「その枕、気持ちいいですか?」

 

 

 

 

 

楓「……へ?」

 

花・り・有・沙「!!」

 

楓「ま、枕?」

 

たえ「はい、気持ちいいですか?」

 

沙綾「は、花園さん、その質問は、ちょっと……」

 

たえ「え?何か変だった?」

 

花音「/////」

 

有咲「いや、変っていうか、何て言うか、……なぁ、牛込さん。」

 

りみ「あ、あはは……。」

 

たえ「……」

 

楓「? ……うん、気持ちいいよ。」

 

り・有・沙「(! い、言っちゃった……。)」

 

花音「/////」

 

たえ「おぉ、やっぱり。」

 

楓「えっと、それが、どうしたの?」

 

たえ「いえ、ただ純粋な気になっただけです。」

 

花音「そ、そう、なの……?」

 

花園さんって、なんか不思議な人だな。

 

……それにしてもこの枕、ほんと気持ちいいな。

 

すげえ柔らかいし、なんか落ち着くし。

 

そうだなぁ、まるで…「私も今度、有咲に膝枕してもらおうっと。」「するわけねーだろ!」そう、まるで膝枕のような感触……ん?

 

り・沙「有咲ちゃん(市ヶ谷さん)!」

 

有咲「え?……あ、ヤベ。」

 

楓「……」

 

 

 

 

 

香澄「あー!倒れちゃった……。おたえ、棒倒しって難しいねー。」

 

たえ「そうでしょ?あ、香澄、勝負する?」

 

香澄「する!」

 

 

 

 

 

有沙「あ、えーっとー……、空見、先輩?」

 

すげえ柔らかい……、なんか落ち着く……、膝枕……。

 

……え?

 

……え!?

 

……ま、まま、まさか、ぼ、僕、い、いい、今……。

 

沙綾「い、市ヶ谷さん、牛込さん、そろそろ行こうか。」

 

有沙「え?」

 

りみ「沙綾ちゃん?行くってどこへ…「どこって、山吹ベーカリーに決まってるじゃん。ほら、早く行くよ牛込さん。」きゃっ!ちょ、ちょっと沙綾ちゃん!?」

 

有沙「(なるほど、そういうことか。)香澄、花園さん、行くぞ。」

 

香澄「? 有咲、行くってどこへ…「だから山吹ベーカリーだっつってんだろ!ちゃんと話聞いてろ!」山吹ベーカリー!?行く行く!」

 

たえ「あ、私も私もー。」

 

楓「え?いや、ちょ、あの……え!?」

 

沙綾「では空見先輩、松原先輩、また。」

 

有沙「い、いろいろ、ご迷惑おかけしました。っておい!お前らもなんか一言言え!」

 

香澄「空見先輩、さようなら!はぁ~、さーやんちのパン、楽しみだなぁ~。」

 

たえ「うさぎパンとかあるのかな?」

 

楓「……」

 

りみ「そ、空見先輩!さ、さようなら!」

 

タッタッタッタ……

 

 

 

 

 

……こうして牛込さんも、僕の視界から消えていった。

 

……僕と松原さんは、この場に2人きりの状態になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数分後~

 

楓「……」

 

花音「……」

 

牛込さん達が公園を出てから、1分は経っただろうか。

 

あれから僕と松原さんは一言も発さず、ずっと黙ったままだ。

 

だが、その状態ももう、数秒後には解かれることになる。

 

楓・花「……ま、松原さん(そ、空見くん)。……あ。……」

 

ま、まさかの同時……。

 

楓・花「……お、お先に、どうぞ。……!?」

 

また!?

 

今の、結構な確率だぞ?たぶん。

 

花音「……そ、空見、くん。」

 

楓「! は、はい……。」

 

あ、今度は大丈夫だった。

 

花音「先、言っても、いい、かな?」

 

楓「う、うん。」

 

花音「! ……ありがとう。」

 

楓「……」

 

花音「……ごめんね、空見くん。」

 

楓「!?」

 

花音「私、空見くんに嘘ついてた。」

 

楓「う、嘘?」

 

花音「うん。……実は空見くんが今寝てるの、……枕じゃ、ないんだ。だから、わざわざ買ってきたっていうのも、……嘘なの。……それと、言葉が途切れ途切れだった理由。……あれも、全部嘘。今日は暑くなんてないし、口もちゃんと回る。だから、言葉が途切れ途切れだったのには、別に、理由があって……。」

 

楓「……」

 

花音「……空見くんも、もう分かってると思うけど、

 

 

 

 

 

……今空見くんが寝てるのはね、

 

 

 

 

 

……私の、膝なの。」

 

 

 

 

 

……な、なるほど。

 

嘘ついてたって、そういうことか。

 

そんなこと、わざわざ謝らなくても、いいのに。

 

 

 

 

 

花音『今空見くんが寝てるのはね、……私の、膝なの。』

 

 

 

 

 

ま、まぁ、要は、あれだよね。

 

漫画とかで、カップルが耳かきとか、休むときとかによくやってる、あれ、だよね。

 

まぁ、松原さんから直接聞かされる前から、花園さんのせい?おかげ?で、分かってはいたんだけどさ。

 

分かってたん、だけど……。

 

……、……///、/////。

 

だーくそー///!!

 

緊張と恥ずかしさと気まずさで顔と体が熱いーー///!!

 

……はぁ。

 

何言われるか分かってたとは言え、実際に本人からそれを聞いたら……、……///、/////。

 

あーもう///!!

 

初めて松原さんに抱き締められたとき以上に意識が保てないよーー/////!!

 

花音「空見くんはずっと、私の膝の上に寝てたんだよ。……膝枕、って言うのかな。沙綾ちゃん達がいる前だったから、寝ている空見くんを膝にのせるのは、ちょっと恥ずかしかったけど、……でも、空見くんを安静にさせるには、これしかないと思って。」

 

……松原さん、なんかすごい落ち着いてるな。

 

……もしかして膝枕してる側って、恥ずかしいとか気まずいとかあまりないのかな?

 

いや、そんなはずないと思うんだけどなぁ。

 

松原さんがすごいのか、ただ単に僕がおかしいのか。

 

花音「……空見くん。」

 

楓「! は、はい///!!」

 

花音「頭、もう痛くない?」

 

楓「え?あ、……うん。それは、もう治ったみたい。」

 

花音「そっか、良かった。」

 

楓「……」

 

花音「……」

 

……正直、こっちは全然良くないんだよなぁ。

 

いや、まぁ良くなくはないんだけど、はたから見たらちょっと良くない状況というか……、いや、その場合は良いのか?

 

……ヤバい。

 

ずっと膝枕されてるせいで頭が全然回んなくなってきた……。

 

花音「……」

 

……ところでこの膝枕、いつまで続くんだろう?

 

いや、別に僕がもういいよって言って上体起こせばすぐ解決する話なんだけどさ。

 

……なんか、そういうの、申し訳ないじゃん?

 

花音「空見くん。」

 

楓「! な、何!?」

 

花音「……気持ちいい?」

 

楓「……へ?」

 

花音「膝枕、気持ちいい?」

 

楓「……///」

 

えっとー、……こういうときって、どう答えればいいんですかね?

 

普通にうんって答える?

 

いや、無理。

 

……恥ずかしくてそんなの言えるわけがない///。

 

ん?

 

最初のほうバリバリ気持ちいいって言ってただろって?

 

そのときはそのとき、今は今だ!

 

花音「……もし気持ちいいのなら、いつまでもこうしてていいよ。」

 

楓「え?……いや、松原さん、何言って…「私、男の子に膝枕なんてするの初めてだったから、……正直最初は、ちょっと抵抗あったんだ。」……」

 

まぁ、普通はそうだよね。

 

花音「でもね、……空見くんだから。」

 

楓「……え?」

 

花音「空見くんだから、まぁ、いいかなって。」

 

ぼ、僕、だから?

 

……え、それ、いったいどういう意味?

 

花音「私、空見くんがもういいって言うまで、ずっと膝枕してるよ。」

 

へ?

 

僕が、もういいって言うまで?

 

……それ、何時間後の話だよ……。

 

だからそんなの、松原さんに申し訳なくって言えないんだって!

 

……はぁ、僕のいくじなし……。

 

ヘタレって言うなら勝手に言ってろ。

 

そんなこと、本人である僕が一番良く知ってるから……。

 

楓「……『~♪』!?」

 

花音「あ、ごめん空見くん。誰かから電話かかってきたみたい。出てもいいかな?」

 

楓「電話?……!あ、う、うん、全然いいよ。」

 

さっきの音、着メロだったのか……。

 

び、びっくりした……。

 

花音「あ、彩ちゃん。……もしもし?」

 

電話の相手は、丸山さんか。

 

花音「え?うん、……、……!?え!?う、嘘でしょ!?」

 

……へ?

 

え、何?

 

どうしたの?

 

「うん、……うん。……、……!!……い、いた……。」

 

? いた?

 

……いったい、何がいたって……ん?

 

 

 

 

 

彩「……ヒョコ」

 

 

 

 

 

楓「え?……え!?」

 

花音「あ、彩、ちゃん……。」

 

彩「……そ、空見くん、花音ちゃん。……こ、こんにちは……。」

 

楓・花「……ま、丸山さん(彩ちゃん)……。どうして、ここに……」

 

彩「たまたま、散歩してたら、偶然2人を見かけて……。……それより、空見くん、それ……」

 

楓「え?」

 

彩「花音ちゃんに、……膝枕、してもらってるの?」

 

楓「……」

 

このとき、僕の思考は完全に停止した。

 

もう何も考えずに、ただじっとしていた。

 

1mmも動かず、ただじっと、松原さんの膝枕の上で、何も考えずに寝ていた。

 

僕が覚えているのは、これだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知り合いに見られた……。

 

松原さんに膝枕されてるところを……。

 

しかも丸山さんに……。

 

僕が家に帰った後、そのことが頭の中でずっとグルグルしていた。

 

グルグルしてて、まともにご飯も食べれず、寝ることもできず、翌朝になっても起きることができず、朝ごはんも食べれず、そして遅刻した。

 

……皆のもの。

 

今日から僕のことは、

 

……ヘタレと呼べ。




ただ商店街でいろんなキャラに会うだけの回のはずが、どうしてこうなった…。

ということが僕の小説ではたびたびありますが、まぁ気にしないでくださいw。 

結果ちゃんと小説として成り立っている(はずな)ので。

ガルパでとうとう待ちに待ったFULLバージョン(最初は二重の虹)が追加されるらしいですが、HARDもフルコンできないようなくぞ雑魚の僕には、NORMALをやりまくる未来しか見えませんw。
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