田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

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今回からあいさつをやめたいと思います。

理由?

なんとなくです。

もう一度言います。

なんとなくです。


31話 ぐちゃぐちゃの気持ち

美菜「よーし!それじゃあ今日から、本格的に劇の練習に入ってこー!」

 

『オー!』

 

花音「ど、どうしよう……。緊張、してきた……。」

 

千聖「花音、これはまだ練習なのよ?しかも1回目の。」

 

花音「そ、それは分かってるけどぉ……。でも緊張するの~。」

 

千聖「大丈夫よ。もしものときは、私が助けてあげるから。ね、楓。」

 

楓「……」

 

花音「……空見、くん?」

 

楓「……」

 

 

 

 

 

りみ『……わ、私、そろそろ帰ります。』

 

楓『え?あ、ちょっと牛込さん!』

 

りみ『さようなら。……タッタッタッタ!』

 

 

 

 

 

……僕は、……何てことをしちゃったんだ。

 

千聖「ちょっと楓、どうしたの?さっきからずっとそんな調子じゃない。」

 

花音「空見くん、具合でも悪いの?」

 

楓「……いや、そういうわけじゃ、ないけど……」

 

千聖「だったらもっとシャキッとしなさいよシャキッと。男でしょ?」

 

楓「……」

 

千聖「……もう。」

 

美菜「どうしたの?2人とも。」

 

花音「美菜ちゃん……。空見くんが、なんか元気ないみたいで。」

 

千聖「楓がこんなんじゃ、劇の練習なんて出来ないわ。」

 

美菜「えぇ!?それは困るよ~。ちょっと空見、ほら立って、練習始めるから。」

 

楓「……」

 

美菜「……ダメだ、全然反応しない……。」

 

千聖「楓、早く立ちなさい!もう決まった役なんだから、今更決めこいてもしょうがないでしょう!?」

 

楓「……」

 

千聖「あなた、今自分がみんなに迷惑かけてるって分かってるの!?」

 

花音「千聖ちゃん、ちょっと落ち着いて……。」

 

橋山「……ねぇ空見、何か悩みがあるならさ、あたし達が聞くから。」

 

音羽「私達なら、いつでも相談にのりますよ?」

 

楓「……」

 

ネェマダ~?

 

ハヤクレンシュウハジメタインダケド~

 

美菜「! ご、ごめんみんな、もう少し、もう少しだけ待ってて。……空見!お願いだからさ、まずは練習しよ?ね?」

 

楓「……」

 

美菜「ワンシーンだけでもいいからさ、今日はそれだけ練習してあとはもういいからさ。」

 

楓「……」

 

美菜「……ねぇ空見、いい加減にしないと、例え私でも怒…「分かった。」え?」

 

花音「分かったって、何が?千聖ちゃん。」

 

千聖「楓、もういいからあなたはさっさと帰って。」

 

花・美・橋・音「!?」

 

千聖「主人公の配役は、誰か違う人にしましょう。女子が男の役をやっても、何も問題ないのだし。」

 

美菜「ちょ、ちょっと待ってよ白鷺さん。主人公役は空見しかいないって、この前みんなで…「こんなやる気のかけらも感じられないような男は放っとけばいいのよ。ほら、早く帰って。そして二度と顔を見せないでちょうだい。」! し、白鷺さん……。」

 

花音「ち、千聖ちゃん!それはあまりにもひどすぎるよ!例え千聖ちゃんでも、そんなこと、私許せ…「時間がないのよ!!」!ビクッ!」

 

千聖「もう文化祭まで2週間を切ってるの!その意味が分かる?……今日から毎日、休みの日も潰して死ぬ気で練習するくらいじゃないと、文化祭にはとうてい間に合わない。それなのにこの男は何!?自分の配役が気に入らないからっていじけて、みんなに迷惑かけて、いったい何様のつもりよ!」

 

楓「……違う。」

 

花音「え?」

 

千聖「ドラマの撮影だって同じよ!限られた時間の中で、1日に撮らなきゃいけないシーンだっていくつもある。スタッフさん達が必死に考えてくれたスケジュールや台本を使って、私達は必死に自分の演じる役を練習しなきゃいけないのに、そんなときにこんなのがいたらどう!?そんなの答えは1つ、邪魔なのよ!こんなのがそんな大事な場にいたら、邪魔なだけなのよ!!」

 

楓「……から、違うって。」

 

花音「……」

 

千聖「あなたみたいなのがここにいると、目障り、邪魔なだけなのよ!だから、さっさと私達の前から消えて!そして二度と私達の前に現れないで!!……ほら、さっさと消えて!消えなさいよ!!私の言ってる言葉が分からないの!?」

 

花音「千聖ちゃん!いい加減に…

 

 

 

 

 

「だから違うっつってんだろ!!」

 

 

 

 

 

!?」

 

千・美・橋・音「!?」

 

『!!』

 

楓「さっきから聞いてたら邪魔だの消えろだの、何度も同じ言葉を繰り返してるだけじゃねえか!うるせえんだよ!僕はさっきから違うって言ってんだ!少しは聞く耳持てよ!……はぁ、はぁ。」

 

千聖「……な、何よ。そんなの、ただの逆ギ…「あぁそうだよ!逆ギレだよ!逆ギレして何が悪いんだよ!人の言うことに聞く耳も持とうとしないお前が悪いんだろうが!僕は別に自分の役に不満なわけじゃねえし、練習が面倒くさく思ってるわけでもねえのに。何が邪魔、消えろだよ、ふざけんじゃねえ!!」……」

 

楓「人の話も聞こうとしないお前に、そんなこと言われる筋合いねえんだよ!!あ?あげくのはてには自分が女優だからってドラマの撮影話なんか出しやがって、意味分かんねえんだよ!人に邪魔だの消えろだの言うんだったらな、まずは他人の話に耳を…「意味分からないのはあなたのほうよ!!ダッ!」!」

 

美菜「! ちょ、白鷺さん!」

 

橋山「待って浅井!あたしも行く!」

 

音羽「わ、私も行きます!」

 

楓「……はぁ、……はぁ、……はぁ。」

 

花音「……」

 

生徒A「……わ、私達も帰ろっか。」

 

生徒B「そうだね。今日は練習ないみたいだし。」

 

生徒C「よーし!それじゃあこれからみんなでカラオケ行こう!」

 

『オー!』

 

 

 

 

 

……タッタッタッタ

 

彩「花音ちゃん!空見くん!」

 

紗夜「何があったんです……か?」

 

燐子「……松原さんと、空見さん、だけ……?」

 

楓・花「……」

 

彩「……ね、ねぇ、花音ちゃん。千聖ちゃん達がA組を飛び出していったんだけど、何かあった…「ごめん彩ちゃん。」え?」

 

花音「私達だけにして?」

 

彩「……で、でも…「お願い。」! ……わ、分かったよ。……行こ、紗夜ちゃん、燐子ちゃん。」

 

紗夜「し、しかし…「私達は、私達のことに集中しよう。」っ!……」

 

彩「ね、燐子ちゃん。」

 

燐子「……はい。」

 

彩「……お邪魔してごめんね。」

 

花音「……」

 

楓「……」

 

……そして教室は、僕と松原さんの2人だけになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~30分後~

 

花音「……」

 

楓「……」

 

花音「……あ、あ……、……」

 

楓「……」

 

花音「……あ、あの!……そ、空…「ごめん。」え?」

 

楓「……」

 

花音「……な、何が?」

 

楓「……言わなくても分かるでしょ?……さっき僕、白鷺さんにあんなこと……」

 

花音「あ、あれは、……ち、千聖ちゃんが悪いよ!空見くんにあんなひどいこと言うなんて。例え千聖ちゃんでも私、そんなの絶対許せない!」

 

楓「……松原さんでも、怒ることがあるんだね。」

 

花音「わ、私だって怒るときは怒るよ!空見くんだって、ほら、……その、さっき、……怒ってた、でしょ?」

 

楓「あそこまでいっちゃったら、もう怒るなんてもんじゃないけどね。」

 

花音「……」

 

楓「……はぁ。久しぶりだなぁ、あんなに大声出してキレたのは。」

 

花音「……空見くん。」

 

楓「ん?」

 

花音「教えてくれないかな?空見くんに、何があったのか。」

 

楓「……」

 

花音「何か、理由があったんでしょ?あそこまで怒ったのには。そうじゃなきゃ、あんな空見くん、……いつもなら、あり得ないよ。」

 

楓「……」

 

花音「空見くんが今胸に抱えてるもの、全て受け止めるから。嫌なこと、辛いこと、悲しいこと、悔しいこと、どんなことでも私、聞き流したりしない。しっかりと、空見くんの目の前で、今の空見くんの気持ちを、受け止めるから。」

 

楓「……」

 

花音「空見くん。」ガシッ

 

楓「……いいよ。」

 

花音「え?」

 

楓「別に、受け止めてもらわなくてもいい。」

 

花音「! な、何で?どうして、そんなこと…「これは僕の問題なんだよ!」!?」

 

楓「自分の問題は、自分で解決する。……別に松原さんの力を借りなくても、自分でなんとかするよ。」

 

花音「ちょ、ちょっと待ってよ。自分でなんとかって、どうやって…「それを今から考えるんだよ!」っ!……」

 

楓「……じゃあ、僕は行く…「じゃあ……」?」

 

花音「じゃあ、千聖ちゃんのことはどうするの?」

 

楓「……そ、それは…「千聖ちゃんにあんなこと言って、その結果泣きながら教室を出ていっちゃった千聖ちゃんを、空見くんはどうにかできるの?美菜ちゃん、浅井さん、音羽ちゃんや、クラスのみんなに迷惑をかけたのは、さっきあんなことをした空見くんなのに、その空見くんがどうにかできるの?」……」

 

花音「……前に約束したよね?悩みがあったら、すぐ私に相談してって。ううん、私じゃなくても、さっき私が言った3人、千聖ちゃん、C組の沙谷加ちゃん、隣のクラスにだって、彩ちゃん、紗夜ちゃん、燐子ちゃんがいるし、今の空見くんには1年生の子にも知り合いがいっぱいいるでしょ?」

 

楓「……」

 

花音「でも今日、空見くんは約束を守ってくれなかった。そのせいで、千聖ちゃんを泣かせて、みんなに迷惑をかけて……

 

 

 

 

 

……私を、傷つけて。」

 

楓「! ぼ、僕、松原さんを傷つけてなんか……!?」

 

花音「……」

 

な、泣いてる……?

 

……どうして?

 

……どうして、松原さんが泣いてるんだよ……?

 

楓「な、何で?僕、松原さんに何もしてな…「そう、何もしてないんだよ。」え?」

 

花音「空見くんは、私に何もしてない、しなかった。ううん、してくれなかったんだよ。だから私は、それが悲しくて、寂しくて、……悔しくて、……つ、辛く……て……」

 

楓「……ま、松原さん……」

 

花音「……私、帰るね。」

 

楓「! ちょ、ちょっと待って…「空見くん。」……」

 

花音「……空見くんは今何をするべきなのか、……じっくり考えてほしい。そしてその答えを、……私に聞かせてほしい。」

 

楓「……」

 

花音「……ばいばい、空見くん。」

 

楓「……松原、さん。」

 

……今、何をすべきか。

 

……そんなの、いくつもある……。

 

……どうすれば、いいんだよ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-2ーB 教室-

 

生徒A「……よし!今日の準備はここまで!明日また頑張ろー!」

 

『オー!』

 

彩「……「丸山さん、私達はお先に失礼しますね。」あ、紗夜ちゃん、燐子ちゃん。そっか、2人はこの後Roseliaの練習があるんだよね。」

 

燐子「はい。……すみません。丸山さんに……後片付けを任せる形に……なってしまって。」

 

彩「ううん、全然大丈夫だよ!練習頑張ってね、2人とも!」

 

紗夜「ありがとうございます。では。」

 

燐子「さようなら、丸山さん。」

 

彩「うん!じゃーねー!……よし、私も後片付け頑張ろう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彩「ふぅー。」

 

生徒A「丸山さん、あとは私達でやっておくから、帰っても大丈夫だよ。」

 

生徒B「アイドルの丸山さんに、遅くまで残らせるわけにはいかないからね。」

 

彩「え?で、でも…「この後もアイドルの仕事があるんでしょ?だったら後片付けなんかより、そっちを優先してよ!」「そうそう!こいつの言う通り!」あ、うぅ……」

 

生徒A・B・C「ね、丸山さん!」キラキラシタメ

 

彩「……う、うん、分かった。じゃあ、そうさせてもらおうかな♪……よいしょっと。」

 

生徒A「じゃーね、丸山さん!」

 

生徒B「お仕事、頑張ってね!」

 

生徒C「応援してるから!」

 

彩「あ、ありがとう。じゃーね。」

 

……私今日、お仕事はないんだけどな……。

 

……あ、A組。

 

……まだ誰かいるのかな?

 

……ちょっと、覗いてみようかな?

 

……ヒョコ

 

楓「……」

 

彩「! 空見くん!」

 

楓「! え?ま、丸山さん!?」

 

彩「あ、……ご、ごめん。もう誰もいないと思って見たら、空見くんがいたから、びっくりして、その、だから……」

 

楓「……」

 

彩「……あ、あはは……。」

 

楓「え、……ど、どうしたの……?」

 

彩「な、なんでもないよ?なんでも。……あ、そ、空見くんは、ここで何してたの?」

 

楓「……別に。ただ、ぼうっとしてただけだよ。」

 

彩「そ、そうなんだ。ぼうっと……」

 

楓「……僕もそろそろ帰るかな。ガタッ」

 

彩「! あ……」

 

楓「じゃーね、丸山さん。」

 

彩「え、あ……。……」

 

 

 

 

 

花音『ごめん彩ちゃん。……私達だけにして?』

 

 

 

 

 

千聖『意味分からないのはあなたのほうよ!!ダッ!』

 

 

 

 

 

……びっくりした。

 

文化祭の準備をしてたら、突然千聖ちゃんの大きな声がしたから。

 

ふと窓のほうを見たら、どこかに走っていく千聖ちゃんが見えたから。

 

そのときの千聖ちゃんが、……泣いてたから。

 

空見くんと千聖ちゃんが何か言い争いをしてたのは分かってた。

 

だから、ほんとだったら止めに行きたかった。

 

でも、紗夜ちゃんと燐子ちゃんが。

 

 

 

 

 

彩『私、ちょっと見てく…『待ってください!』紗夜ちゃん?』

 

紗夜『少し、様子を見ましょう。』

 

彩『……でも…『丸山さん。……氷川さんの言う通りだと……思います。』……分かった。』

 

 

 

 

 

2人に言われた通り、そのときは様子を見た。

 

でも、その数秒後、千聖ちゃんは……。

 

……知りたい。

 

何で、あんな言い争いが起きたのか。

 

何で、千聖ちゃんがあんな行動をとったのか。

 

何で、……空見くんは、教室で1人、

 

 

 

 

 

……泣いていたのか。

 

彩「……ダッ!」

 

そう思った瞬間、私の体は走り出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彩「……ま、待って!!」

 

楓「! ……丸山、さん?」

 

空見くんは、丁度校門を出たあたりのところにいた。

 

走っていたところを呼び止めたため、急いで帰ろうとしていたのだろうと推測できる。

 

彩「……空見くん、ぼうっとしてたわけじゃないよね?」

 

楓「え?」

 

彩「教室で。さっきはただぼうっとしてただけって言ってたけど、あれ嘘だよね?」

 

楓「……そんなこと…「目のところについてる涙のあとが、その証拠だよ。」!!」

 

彩「……泣いてたんだよね?1人で教室で。涙のあとが見えるってことは、だいぶ長い時間。」

 

楓「……」

 

彩「……何があったのか、私に話してくれないかな?」

 

楓「! ……」

 

彩「私、知りたいの。さっきのあの短時間の中で、空見くん達に何が起きてたのか。」

 

楓「……丸山さんも、松原さんと同じだ。」

 

彩「え?」

 

楓「松原さんも同じこと言ってたよ。何があったのか話してくれって。……」

 

彩「……そ、空…「話したところで何になるんだよ!!」え?」

 

楓「これは全て僕の問題なんだ!僕の問題は、僕自信で解決する!松原さんはそんなこと無理だって言ってたけど、知るかよそんなこと!勝手に無理だって決めつけんな!!なんとかするよ!なんとかしなきゃいけねえんだよ!!」

 

彩「……」

 

楓「もし話せば、それがイコール解決になんのか?なるわけねえだろ!話しても話さなくても、結果は同じなんだよ!!迷惑をかけたのは僕だ、僕だけだ!僕が起こした問題は、僕が、僕1人が!解決しなきゃいけないことなんだよ!!誰の助けもいらない、1人でやんなきゃ。……1人でやんなきゃ、意味がないんだよ!!」

 

彩「……」

 

楓「何で……。何で自分の問題を自分で解決するって言っただけなのに、松原さんが泣くんだよ。僕が松原さんを傷つけた?そんなことした覚えないのに。……どうして。どうしてみんな、そんなに僕のことを否定するんだよ……。」

 

彩「……」

 

楓「……」

 

彩「……ねぇ、空…「あ、そっか。……そうだ、そうだった。」え?」

 

楓「忘れてたよ、昔を。そうなんだよな、そのはずなんだ。……僕と松原さん達は、所詮そういう関係だったんだ。」

 

彩「……!」

 

楓「お花見に行って、それからいろいろあって、つい舞い上がってたよ。……僕と松原さん達は別に、友達なんかじゃ…

 

 

 

 

 

「ダメ!!!」

 

 

 

 

 

!?」

 

彩「……それ以上は言っちゃダメだよ!!ううん、言わないで。」

 

楓「……でも、ほんとのこと…「違うよ!!」……」

 

彩「私達は友達、それがほんとのことなんだよ。……そうじゃなくなんか、絶対、ないんだよ……。」

 

楓「……丸山さんもかよ。」

 

彩「え?」

 

楓「何でだよ。……松原さんに続いて、何で、丸山さんまで泣…「当たり前だよそんなの!!ダッ!」?」

 

 

 

 

 

彩「……」ギュッ!

 

楓「!?」

 

 

 

 

 

彩「友達だもん!!花音ちゃんも私も、ううん、紗夜ちゃんも、燐子ちゃんも、そして、千聖ちゃんも。香澄ちゃん達1年生も、みんな。空見くんの友達なんだもん!!」

 

楓「……友達だからって、そんな…「そんなことある!」……」

 

彩「友達だから、空見くんの助けになりたいし、力になりたい。友達だから、空見くんの悩みも、問題も、いっしょに考えたい、解決したい。友達だから、空見くんの気持ちも、思いも、全部共有したい。花音ちゃんも私も、そう思ってる。」

 

楓「……」

 

彩「でも、空見くんがそれを否定しようとするから。私達を遠ざけようとするから。何でもかんでも1人で抱え込もうとして、私達を頼ってくれない、……私達を信じてくれないから、それが悲しくて、辛くて、寂しくて、……泣いちゃうんだよ。」

 

楓「……松原さんも、同じようなこと言ってた……。」

 

彩「空見くんは今自暴自棄になってる。自分がこれからどうすればいいか分からなくて、焦って、怖くて。気持ちがぐちゃぐちゃになってて、自分を見失ってるんだよ。……今の空見くんじゃ、自分で自分の問題を解決なんて、絶対無理だよ。」

 

楓「! ……じゃあ、どうすれば…「簡単だよ。」?」

 

彩「私達を頼ればいいんだよ。自分だけの問題を、友達の私達にも共有して。これからどうすればいいのか、何をすればいいのか、いっしょに考えていこうよ。」

 

楓「……」

 

彩「確かに空見くんの言った通り、何があったか話したところで、それがイコール解決にはならない。そんなの当たり前だよ。だって、その解決に至るまでの過程がないんだもん。」

 

楓「……過程……」

 

彩「だから、……その過程の部分を、私達にも手伝わせてほしい。私達を頼ってほしい。私達を、……信じてほしい。」

 

楓「……でも、僕、……さっき丸山さんに、あんなこと…「そんなの関係ないよ。まぁ、いつもの口調と違った空見くんは、ちょっと……、ううん、ものすごく怖かったけど、……ちゃんと受け入れるよ。いつもの空見くんも、ものすごく怖い空見くんも。」……」

 

彩「だから、……お願い。私達に、空見くんの今抱えてるもの全てを解決するための、お手伝いをさせてほしい。」  

 

楓「……何で?」 

 

彩「え?」

 

楓「何で丸山さんは、こんな自分も見失うほど自暴自棄になるような僕に、そこまでしてくれるの?」

 

彩「だって、……知ってるもん。」

 

楓「知ってる?」

 

彩「うん。私、本当の空見くんを知ってるもん。同じクラスじゃないけど、オリエンテーション、公民館ライブ、お花見、スイーツバイキング、いっしょにいろんなとこに行って、いっしょにいろんなことを経験していく中で、私なりの、私の中の空見くんが分かってきたから。」

 

楓「丸山さんの中の、……僕?」

 

彩「私、知ってるよ。空見くんは、本当はすごく優しいんだって。スイーツバイキングのとき、私のわがままにいろいろと付き合ってくれたし、お花見のときだって、花音ちゃんのお弁当の風呂敷が風に飛ばされちゃったとき、真っ先に取りに行ってくれてたり、あと、公民館ライブ!あのときも、私のわがままだったけど、いっしょにステージに上がってくれて、いっしょに演奏もしてくれて。あのときは、本当に楽しかったなぁ。」

 

楓「……」

 

彩「あと空見くん、すごくシャイだよね。スイーツバイキングに行っていっしょに写真撮ったとき、空見くんすごく恥ずかしがってたもん♪お花見のとき沙谷加ちゃんにお弁当を食べさせてもらいそうになったときも、顔赤くしてたし、花音ちゃんに膝枕してもらってた空見くんを私が見つけたときも、お弁当を食べさせてもらいそうになったとき以上に顔を真っ赤にしてたし♪空見くんはちょっと嫌かもしれないけど、そんなシャイになってるときの空見くん、すごく可愛いんだよね♪」

 

楓「……」

 

彩「うーんと、あとはねー……、ん?って、空見くん!?な、何で泣いてるの!?」

 

楓「え?……あ、あれ?いつの間に……。ど、どうしよう、涙が止まらない……。どうすれば、……いいんだよ……。」

 

彩「……空見くん。」

 

楓「……だ、だって、丸山さんが僕をそんな風に思ってくれてたなんて、思わなかったんだもん。その、なんていうか、えっと、……優しいって言ってくれたのが、その、……う、嬉しくて……。あぁもう!次から次へと涙が出てくるよ~!もう~!」

 

彩「……やっぱり、空見くんは優しいね。」

 

楓「も、もうやめてよ。優しいって思ってくれてるのは嬉しいんだけど、その、……は、恥ずかしいから……。うぅ、くそ~!」

 

彩「ごめんごめん。もう言わないから、そろそろ泣き止んでよ。ほら、よしよし。ナデナデ」

 

楓「こ、子ども扱いしないでよ~!」

 

彩「ふふ♪ほんと可愛いね、空見くんって♪」

 

楓「もう~!丸山さ~ん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彩「落ち着いた?」

 

楓「……うん。」

 

くっそ……。

 

恥ずい、恥ずすぎる……。

 

女子の、しかも知り合い、しかも丸山さんの目の前であんなに泣くなんて……。

 

穴があったら入りたいぐらいじゃ済まねえよ……。

 

彩「空見くん。」

 

楓「ん?」

 

彩「今から花音ちゃんのところ行こ!」

 

楓「へ?……!!えぇ!!ま、松原さんのところに!?……な、何で……?」

 

彩「空見くんの気持ちを伝えに行くんだよ!しっかり伝えれば、きっと花音ちゃんも分かってくれるよ!」

 

楓「気持ちを伝えに、松原さんのところに……。い、今?」

 

彩「今!」

 

楓「……む……」

 

彩「む?」

 

楓「無理!!」

 

彩「えぇ!!な、何で!?」

 

楓「何でって、……だ、だって、気持ちの整理とか、心の準備とか、いろいろ大事だし……。そ、それに僕、今のままじゃうまく伝えられる自信、ないし……。」

 

彩「……なんか空見くん、前より引っ込み思案になってない?」

 

楓「そもそも僕はこういう性格だったんだよ!……だけど、花咲川に転校してきて、いろんな人と関わるようになって、だんだん、自分の性格が、よく分からなくなってきて……。」

 

彩「……」

 

楓「あまり積極的じゃないし、人と話すのは苦手だし、自分から行動を起こそうとはしないし、めんどくさがりやだし……。」

 

彩「でも、私達とは普通に話して…「丸山さん達とは、まぁ、ほぼ毎日話してるし、少しずつ慣れてはきているけど……。初めて会った人とか、あまり話さない人とかと話すと、ちょっと……。緊張して、体が震えるぐらいだし……。」……」

 

楓「だから、その、……今は、まだ、松原さんには…「分かった!」え?」

 

ガシッ!

 

! な、何だ!?

 

と、突然丸山さんが、ぼ、僕の、手を、握ってきた……。

 

楓「い、いきなり、何…「明日、朝の9時に、駅前集合ね!」……はい?」

 

彩「良かったぁ、今週が3連休で。パスパレの練習も夜からだから、朝と昼は空いてるし…「ちょ、ちょっと待って丸山さん!」ん?どうしたの?」

 

楓「いや、どうしたの?じゃなくて、さっきから何の話してるの?」

 

彩「……空見くんには秘密♪」

 

楓「へ?……!いやだから、ちょっと待ってってば!」

 

彩「私、この後パスパレの練習があるから、そろそろ行くね!じゃあ明日、朝9時に駅前集合ね!忘れないで来てよ?」

 

楓「だから何で…「じゃーね空見くん、また明日!ばいばーい!」ちょ、丸山さーーーん!!」

 

 

 

 

 

……行っちゃった。

 

……はぁ、何だったんだよ全く。

 

……朝9時に駅前?

 

……なんか似たようなデジャヴを感じるな。

 

……はぁ、帰ろ。




3周年でドリフェスが来るってのは予想してましたよ。

でもね、





……2週目フェス限花音ちゃん来るなんて誰が予想できるんだよおおおお!!!

可愛すぎるだろこのやろおおおお!!!

誰だあれは!!

天使か!?天使なのか!?

そうだ!あれは天使だ!

いや、天使の上の上の上の上のそのまた上を行く超超超超超最強大天使様だ!!!

……いつもの如く、当てられる気がしません……。

バレンタイン復刻花音ちゃん、新規花音ちゃんと連チャン来て花音ちゃん推しを殺しにかかってたのに、更に新規フェス限で2週目花音ちゃんですか。

……ほんとに花音ちゃん推しを殺しにかかってんな、運営さん……。
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