田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

51 / 71
明日は花音ちゃんの誕生日ですが、明日はたぶん投稿できないので代わりに今日言わせていただきます。

……花音ちゃん!!

お誕生日おめでとうーーー!!!

誕生日限定の花音ちゃん、30連で当たるかなー?

当たるといいなー。

てか当てたい。


51話 勉強会をすることになっちゃった

【市ヶ谷家 ???】

 

『ジャ~ン……』

 

たえ「……どうでした?」

 

楓「うん。良かった……と思うよ?」

 

たえ「思う……ってことは、まだ全然ってことですよね。分かりました。もっと練習します。」

 

楓「え?い、いや、そういう意味じゃないんだけど……」

 

有咲「こうなったおたえは、もう誰にも止められませんよ。」

 

楓「そ、そうなの?」

 

たえ「……」

 

……めちゃくちゃ真剣な顔してる……。

 

それだけ一生懸命ってことか。

 

……あ、ちなみに今僕は、蔵にいる。

 

……ん?

 

いやだから、蔵だよ蔵。

 

ものとかをしまったりするあの蔵。

 

……いやまぁ、本当は僕が一番どうして自分がここにいるのかを知りたいんだけどね……。

 

結論から言うと、……花園さんに連れて来られました。

 

今日はたまたまお互い日直だったらしく、僕が日誌を先生に渡しに行くときに偶然花園さんと会って……。

 

日誌を渡し終えていざ帰ろうと教務室を出た瞬間に……。

 

 

 

 

 

〜二時間前〜

 

【花咲川女子学園 教務室】

 

さて、日誌も渡したし、帰るか。

 

……何か嫌な予感がするのは、きっと気のせい…ガシッ! ……。

 

たえ「……」

 

楓「……あの、花園さん?これはいったい、どういう…「空見先輩、確保ー。」いや、だから何で…「私といっしょに来てください。」そ、その前に話を…「まずは空見先輩の教室にカバンを取りに行きましょう。」……はぁ、分かったよ……。」

 

〜回想 終了〜

 

 

 

 

 

……と、いうことがあったのだ。

 

ちなみに僕がここに来たとき、他のみんなは驚いていた。

 

いや知らせてなかったんかい!

 

って言いたかったけど、……まぁ結果論だよね。

 

戸山さんはともかく、山吹さんと牛込さんはなぜか受け入れ早かったし。

 

市ヶ谷さんは花園さんに対して結構ツッコんだりしてたけど。

 

……このバンド、きちんとまともなの市ヶ谷さんだけなのでは……?

 

香澄「いいな〜おたえ。よーし!私も練習…「香澄はその前に勉強だ。」え〜!少しくらいいいじゃ〜ん!」

 

有咲「その少しが命取りになるんだよ!ほら、つべこべ言ってないでさっさとやる!」

 

香澄「ぶー、有咲のけちー。」

 

りみ「おたえちゃんが今日昼休みとかの空いた時間にいっぱい勉強してたのは、このためだったんだね。」

 

沙綾「それで有咲に練習の許可をもらうなんて、相当気合いが入ってるんだね。」

 

楓「……」

 

有咲「だから違えって。ここはこの数字を使って……」

 

香澄「うぅ、有咲スパルタ〜。」

 

有咲「言うほどスパルタじゃねえだろ!」

 

りみ「沙綾ちゃん、この問題の解き方分かる?」

 

沙綾「どれどれ?あぁ、これはね……」

 

『ジャ~ン……』

 

たえ「……まだだ。こんなんじゃ、合格なんて全然……」

 

楓「……ねぇ、市ヶ谷さん。」

 

有咲「何ですか?空見先輩。」

 

楓「……僕、場違いじゃない?」

 

有咲「場違いだなんて、そんな…「そんなことありません!」うおっ、りみ、びっくりした〜。」

 

りみ「あ、……ご、ごめん……。」

 

沙綾「大丈夫だよ、謝らなくても。私も、別に場違いだなんて思ってませんよ。もちろん、香澄も。」

 

香澄「うーん……これはこうで、ここはこうなってるから……」

 

楓「……そ、そっか。」

 

……にしても、ここでみんなは練習してるのかー。

 

確か、蔵で練習だから蔵練、だっけ。

 

ここなら音漏れとか、気にしなくて済みそうだもんな。

 

……それはそれとして。

 

沙綾「……」カリカリ

 

りみ「……」カリカリ

 

香澄「う〜……有咲〜!!」

 

有咲「だ〜!急に抱きつくな〜!!」

 

みんな、すごい勉強してるな。

 

普通に宿題とかなのかな?

 

有咲「……あれ?おかしいな〜。」

 

りみ「どうしたの?有咲ちゃん。」

 

有咲「いや、ちょっとテスト範囲の紙が見当たらなくてさ……」

 

りみ「それなら、私のやつ見る?はい。」

 

有咲「お、サンキューりみ。」

 

ん?テスト?

 

……いやいやまさか。

 

……まさか、な?

 

楓「あ、あの、市ヶ谷さん……。」

 

有咲「ん?何ですか?」

 

楓「まさか……まさかとは思うけどさ、……近々、テストあったりとか……しないよね?」

 

有咲「……いや、ありますよ?」

 

楓「へ……?」

 

沙綾「丁度一週間後に、期末テストがあるので、それの勉強をしてるんです。」

 

楓「……」

 

香澄「? 空見先輩、顔真っ青ですけど、どうしたんですか?」

 

有咲「……まさかとは思うけど、空見先輩……」

 

……忘れてた。

 

……完っ全に忘れてた。

 

楓「……来週テストあるの忘れてたーーー!!!」

 

たえ「? 空見先輩?」

 

有咲「……やっぱりか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

【花咲川女子学園 2-A】

 

千聖「ええそうよ。来週、期末テストがあるわ。まさか、忘れてた、なんて言わないわよね?」

 

楓「……終わった。」ゴン!

 

花音「ふぇぇ!?そ、空見くん、今すごい音したけど、大丈夫!?」

 

……痛い……。

 

千聖「全く、ほんとあなたには呆れるわ……。」

 

花音「そ、空見くん。今からでも遅くないから、いっしょに勉強頑張ろう?一週間頑張れば、赤点は流石に…「花音、その考え方は甘いわよ。」え?」

 

千聖「楓。あなた、苦手な教科は何?」

 

楓「……す、数学と英語以外……」

 

花音「ってことはえーっと、国語と理科と社会と……あ。」

 

千聖「気づいたようね、花音。」

 

花音「う、うん……。」

 

千聖「今回の期末テストは、いつもより範囲が広い。特にその三つの分野はいつもより難易度が高く、たった一週間頑張っただけの勉強じゃ赤点回避には程遠い。それがどういうことか。……ここからは、言わなくても分かるわよね?」

 

楓「……」

 

花音「そ、空見くん……。」

 

千聖「! ……まさかあなた、諦めるつもりじゃないでしょうね?」

 

ギクッ!

 

花音「! そうなの!?空見くん!」

 

楓「い、いや……僕は、別に…「別に、何?」!?」

 

千聖「……」ニコニコ

 

花音「ち、千聖ちゃん……?目が、笑ってないよ……?」

 

め、めちゃくちゃ……怒ってる……。

 

……これまでもずっとノー勉でやってきたから、今回もそれでいこうと思った、なんて言ったら、怒り爆発するんだろうな……。

 

千聖「へぇ〜。これまでもずっとノー勉だったの。」

 

楓「!?」

 

ひ、久々に心読まれた!?

 

千聖「へぇ、そう。今回もそれで乗り切ろうとしてたの。ふーん……」

 

楓「……ま、まま、松原さん。ど、どうしよう……って、松原さん?」

 

花音「あ……ああ、あああ……」ガクガクブルブル

 

……マジか。

 

千聖「か・え・で?」ゴゴゴゴゴ

 

楓「ひぃっ!!」

 

まずい……。

 

今回のは非常にまずい……。

 

僕、今度こそ死ぬかも……。

 

千聖「楓?……

 

 

 

 

 

……するわよ。」

 

楓「……え?」

 

花音「……するって、何を?」.

 

千聖「もちろん、……

 

 

 

 

 

……勉強会よ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜放課後〜

 

紗夜「なるほど、勉強会ですか。」

 

燐子「私は、勉強会……とても、良いと……思います。」

 

花音「彩ちゃんはどう?」

 

彩「……え?あ、う、うん。私も、良いと思うよ。」

 

花音「だって、千聖ちゃん。」

 

千聖「決まりね。それで、さっそく今日から始めようと思うのだけれど……」

 

……てっきり、白鷺さんとマンツーマンでやるのかと思ったけど……。

 

まぁ、うん、普通に考えればそうだよね。

 

勉強"会"だもんね。みんなで集まってやるものだよね。

 

ふぅ。

 

……たぶんこれでスパルタ演技指導みたいなことは免れたよな……。

 

……あ、そうだ。

 

楓「……なんか丸山さん、元気ない?」

 

彩「え?う、ううん、そんなことないよ?」

 

楓「そう?ならいいけど。」

 

さっきの会話、丸山さんだけ浮かない顔してたから何かあったのかなって思ったけど、僕の思い違いか……。

 

花音「ねぇ空見くん。」

 

楓「え?あ、何?」

 

花音「何か良い場所ないかな?」

 

楓「場所?って何の……ってあぁ、勉強会か。」

 

花音「今みんなで思い付いた場所を出し合ってるんだけど、なかなか決まらなくて……」

 

楓「……場所も何も、普通に教室とかでいいんじゃない?」

 

千聖「周りを見渡してみなさいよ。」

 

楓「え?……キョロキョロ」

 

 

 

 

 

「えーっと、ここはこうなって……」

 

「あーもう!この問題全然分からないよー!」

 

「だからね、これを代入すればこうなるから……」

 

「すごーい!そんか難しい問題をスラスラ解けるなんてー!」

 

「今回のテスト、ダメかも……」

 

 

 

 

 

楓「い、いつの間に……」

 

千聖「人がいっぱいいて、とても集中できそうにないわ。」

 

楓「うーん……あ!じゃあ図書館とかは?図書館で勉強してるところ、よく漫画とかで見るじゃん!」

 

燐子「それも考えたんですけど……勉強を教え合ってるときに、うるさくなって……迷惑をかけてしまうかもしれないということで、却下に……」

 

楓「えぇ……。な、なら、うるさくしなきゃいいんじゃ…「それに、六人もいたら幅を取りすぎてしまって、それも他の人に迷惑になりかねないわ。」あ……な、なるほど……。」

 

それは一里ある……。

 

じゃあ、図書館もダメか……。  

 

あとは……どこがあるかな……。  

 

紗夜「……!……あの、少しいいですか?」

 

千聖「どうしたの?紗夜ちゃん。」

 

紗夜「羽沢さんの店はどうでしょう。この前羽沢さんが、そこにAftergrowの皆さんで集まって勉強をした、という話をしていたことを思い出したのですが……」

 

千聖「つぐみちゃんの店か。それは良い考えね。」

 

楓「……羽沢さんの店、って……?」

 

花音「この前商店街に行ったときに、羽沢珈琲店っていうお店があったの覚えてる?」

 

楓「羽沢珈琲店……。あ、あの閉まってた店か。」

 

花音「うん。」

 

千聖「それじゃあ紗夜ちゃん。悪いけど、つぐみちゃんに連絡をとってもらえないかしら?」

 

紗夜「ええ、構いませんよ。少し待っててください。」

 

羽沢珈琲店か。

 

あのときは定休日で入れなかったんだよなぁ。

 

今日は大丈夫だといいけど……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「……いえ、こちらこそ、突然すみませんでした。ええ、それではまた。」

 

千聖「……紗夜ちゃん。」

 

紗夜「すみません白鷺さん。今日は貸し切りの予約があるらしく、今からそれの準備をするとのことで……。

 

千聖「いえ、いいのよ。貸し切りなら仕方ないわ。」

 

貸し切り……。

 

こんな偶然あるんだな……。

 

って、今日も入れなかったな。

 

燐子「また……振り出しに、戻ってしまいましたね……。」

 

千聖「ええ。……なかなか見つからないものね、勉強会の場所って。」

 

彩「……ね、ねぇ、千聖ちゃん。」

 

! 今まで全然喋らなかった丸山さんがついに!

 

……でも、何でずっと喋らなかったんだろう?

 

やっぱり元気の問題かな?

 

千聖「何?彩ちゃん。何か良い案でもひらめいた?」

 

彩「いや、そういうわけじゃないんだけど……さ。……あの……その……」

 

千聖「……?彩ちゃん、はっきり言ってくれなきゃ分からないわよ。」

 

彩「そ、そうだよね。……すぅ……はぁ……。」

 

何のための深呼吸?

 

彩「……単刀直入に言うね、千聖ちゃん。」

 

千聖「ええ。」

 

彩「勉強会、やめにし…「ダメよ。」えぇ!?そ、即答……。」

 

……丸山さん?

 

千聖「ダメに決まってるでしょそんなの。やると決めたからにはきっちりやるわよ。テストまで、あと一週間しかないんだから。」

 

彩「うぅ、そんなぁ〜……」

 

……もしかして、丸山さんが元気なかった理由って……。

 

花音「……!じゃ、じゃあ、誰かの家でやるっていうのはどうかな?」

 

千聖「それも良い考えだとは思うけれど……みんなの家に六人入れる部屋があるか、というのが問題なのよね……。」

 

花音「あ、そっか。」

 

燐子「六人……ですか……。」

 

紗夜「残念ですが、私の部屋にはそのようなスペースはないですね……。」

 

花音「私も、六人が入るには少しせまいかな……。」

 

燐子「私の部屋も……機材など置いてあるので……」

 

千聖「六人ともなると、それなりの広さが必要だものね。私の部屋も、そこまでの広さはないわね。……楓……じゃなくて、彩ちゃんはどう?」

 

……今僕、スルーされた?

 

え、何で?

 

最初から期待してないからってこと?

 

……まぁ、いいけどさ。

 

彩「私も……ちょっと難しいかな……。」

 

千聖「そうよね……。……どうしましょう。このままじゃ、全然勉強に手がつけられないわ。」

 

そうだ。

 

まだ勉強にすら手が出せてないんだ。

 

うーん……。

 

どこかないか?

 

広くて、他の人に迷惑がかからずに、勉強を教え合えるかつ集中できるような場所……。

 

その全てに当てはまるベストな勉強場所……。

 

どこか……どこかに……。

 

彩「……!そうだ!あそこなら……!」

 

楓・花・紗・燐「!?」

 

千聖「あ、彩ちゃん……?」

 

彩「みんな!私について来て!」ダッ!

 

千聖「えぇ!?ちょっと彩ちゃん、あなたどこへ…「いいから早く!」……な、何なのよ全く。」

 

楓「……」ポカーン

 

彩「……ほら!空見くんも早く!ガシッ!」

 

楓「え?うわぁっ!?ちょ、だからいきなり腕引っ張るのはやめってってば〜!!」

 

燐子「……」

 

紗夜「……わ、私達も行きましょう、白金さん。」

 

燐子「! は……はい!」

 

花音「ふぇぇ〜!み、みんな待ってよ〜!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜30分後〜

 

【???】

 

彩「着いたよ!」

 

楓「も、もう、ダメ……。パタリ」

 

彩「空見くん!?しっかりして!空見くん!」

 

燐子「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

紗夜「お疲れ様です白金さん。少し休んでください。」

 

燐子「す……すみません……。」

 

千聖「歩いたら30分以上かかるような道を、休憩なしで走り続けたんだもの。疲れるのは当たり前よ。」

 

花音「千聖ちゃんはすごいね……。はぁ……はぁ……全然、疲れが出てないもん……。」

 

千聖「アイドルをやっていくにあたって、体力づくりも欠かせないのよ。」

 

体力……づくりか……。

 

僕とは一生無縁の言葉だな……。

 

 

 

 

 

???「……!み、みんな大丈夫!?」

 

! この声は……。

 

彩「あ!久しぶりです!佳子さん!」

 

佳子「言ってくれれば、迎えに行ったのに。ほら、早く中に入って休んで。」

 

彩「ありがとうございます!空見くん、行こう。」

 

楓「う、うん……。」

 

紗夜「私達も行きましょう。白金さん、歩けますか?」

 

燐子「は……はい。」

 

花音「……それじゃあ千聖ちゃん、行こっか。」

 

千聖「ええ。……って、逆でしょ普通!?」

 

花音「? 何が?」

 

千聖「……い、いえ、何でもないわ。」

 

花音「そう?ほら、早く早く。」

 

千聖「(疲れてるのは花音のはずなのに……。……ふふ♪花音も変わったわね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【花美ヶ丘公民館 ロビー】

 

楓「……ぷはぁ!生き返る〜。」

 

千聖「あなた、おじさん臭いわよ……。」

 

花音「あはは……。」

 

仕方ないでしょ。

 

ほんとに死にそうなくらい辛かったんだから。

 

……それにしても、またここに来ることになるとはな。

 

花美ヶ丘公民館。

 

以前学校の行事でお花見に行ったときに、訳あって訪れた場所だ。

 

あのときは……まぁ、うん。

 

いろいろ大変だった。

 

今回ここに来たのは、もちろん、勉強会のためだ。

 

勉強会の場所をどこにしようか悩んでいる時に、丸山さんがふと公民館を思いつき、アポなしでここに来たが、実はここに向かっている途中で、大塚さんに電話で勉強会の許可をとっていたらしい。

 

あのときの電話はそういうことだったのか、と納得したが、……よく走りながら、しかも片手で僕の腕を掴みながら電話できたな……。

 

結構大変だと思うんだけど、その電話の仕方……。

 

燐子「ゴクゴクゴク……ふぅ。」

 

紗夜「落ち着きましたか?」

 

燐子「は……はい。」

 

彩「燐子ちゃん、本当にごめんね?」

 

燐子「い、いえ。疲れもだいぶなくなったので……もう、大丈夫ですよ。」

 

篤司「にしても、お前らの学校からここまで結構距離あるのに、よく走って来たよな。」

 

彩「えへへ……。」

 

佳子「みんなー、ちょっと来てもらえるー?」

 

楓・花・千・彩・紗・燐「! はーい(はい)!」

 

 

 

 

 

佳子「ここで良ければ、自由に使ってちょうだい。今日は人もあまりいないから、誰の邪魔にもならないはずよ。」

 

千聖「ありがとうございます。……それと、急だったのに、本当にすみません。」

 

彩「あ、す、すみません……。」

 

佳子「いいのいいの、どうせ暇だったし。それに、ここは公民館よ。いろんな人がいろいろな用途で使用する場所なんだから、あなた達も遠慮しないで勉強会をしてちょうだい。ね?」

 

花音「佳子さん……。」

 

篤司「大塚館長はそこの事務室にいるから、何かあったらいつでも声をかけろに行くんだぞ?」

 

佳子「何偉そうに言ってんのよ。あなたはとっとと、自分の仕事に戻りなさい。」

 

篤司「冷たいなぁ、ちょっとぐらいい…「早く戻りなさい。」……へいへい。」

 

彩「……なんか、千聖ちゃんみたい。」ボソッ

 

千聖「誰が私みたいだって?」ニコニコ

 

彩「! な、何でもない!何でもないよ!?」

 

紗夜「バレバレですよ、丸山さん……。」

 

楓「……確かに、似てる……。」

 

燐子「空見さんまで……。」

 

千聖「彩ちゃんと楓は、後でちょっと話をしましょう。」ニコニコ

 

楓・彩「!! ……え、笑顔が怖い……。」

 

佳子「ふふっ♪……それじゃあ、私は事務室に戻るわ。みんな、勉強頑張ってね。」

 

楓・花・千・彩・紗・燐「はい!」

 

千聖「とその前に、楓と彩ちゃんはこっちへいらっしゃい。」

 

楓・彩「……」

 

花音「ほ、ほどほどにね、千聖ちゃん……。」

 

白鷺さんのお説教は、あれから30分も続いた。

 

勉強時間、30分縮んだよ……。

 

 

 

 

 

……と思ったら、まさかの勉強しながらの説教だったので僕も丸山さんもびっくりしたよね。

 

流石白鷺さん、ちゃんと考えてたんだな……。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、公民館での僕達の勉強会が始まった。

 

しかも白鷺さんが大塚さんに許可をとり、テストまでの一週間、みんなで公民館に集まって勉強会をすることになった。

 

……正直、正直に言うぞ?

 

……正直、すっげーめんどくさい……。

 

でも、それを言うとまた白鷺さんの長ーーーいお説教を聞かされることになるので、この言葉は心の奥底にしまっておこう。

 

一週間、ずっと勉強会か……。

 

……はぁ、ま、頑張るしかないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜勉強会三日目 昼休み〜

 

【花咲川女子学園 図書館】

 

『ありがとうございましたー!』

 

 

 

 

 

楓「結構長引いたなー。」

 

燐子「そう……ですね。」

 

楓「それにしても、POPかー。白金さんは、去年もこういうことやったの?」

 

燐子「はい、やりましたよ。……去年は確か……人と猫の物語にした気が……します。」

 

楓「へぇ、面白そうだな〜。」

 

燐子「……よかったら今度、その本、貸しましょうか?」

 

楓「え、いいの?てか、白金さんの本だったんだ。」

 

燐子「はい……。ある時本屋さんに立ち寄ったら、"今注目されている本"という見出しで……大きく紹介されていたので……気になって、買ってみたんです。そしたら、その本がすごく面白くて……。その時も、丁度くらいの時期だったので……せっかくならと思い、POPの題材にしたんです。……!って、す、すみません!長々とお話し……してしまって……。」

 

楓「ううん全然。むしろ、その本をますます読みたい気持ちになったよ。」

 

燐子「……そ、そう、ですか?あ……ありがとう、ございます。」

 

ほんと、本のことになるとすごい喋るよな。

 

ま、それだけ本が好きってことなんだろうけど。

 

にしても猫と人の物語か……。

 

絶対面白いやつじゃん。

 

燐子「……それじゃあ、帰りましょうか。」

 

楓「あ、うん、そうだね。」

 

今日は勉強会はなしだ。

 

……たぶん。

 

まぁ、その理由を手短に話そう。

 

放課後に図書委員があるという連絡をもらったのが、なんと帰りのHRだったのだ。

 

なのでここへは、白鷺さんに図書委員があると言ってから急いで来た。

 

僕がそれを言った直後、白鷺さんが何か言ってたような気がしたが、急いでたのでよく分からなかった。

 

と、いうわけで、図書委員会も思いのほか長引いたのもあって、今日はたぶん勉強会はなしだろうと思ったわけだ。

 

……いや、決して勉強会がめんどくさいからそう言ってるんじゃないぞ?

 

ほんとだぞ?

 

「ねぇ、白金さん。」

 

燐子「! は……はい。……な……何でしょう……。」

 

ん?

 

「図書館の外に、白金さんと空見くんを探してる人がいるよ?」

 

燐子「わ、私を……ですか?……わ、分かり……ました。あ、ありがとうござい……ます……。」

 

……白金さんと、僕を?

 

……いや、まさか……な。

 

燐子「……空見さん。」

 

楓「う、うん、聞いてたよ。」

 

燐子「……い、行ってみましょうか。」

 

楓「うん……。」

 

白金さんと僕を探してる人……。

 

思い当たる人が一人しかいないんだが……。

 

頼む、僕の予想に反してくれ……。

 

 

 

 

 

千聖「お疲れ様、楓、燐子ちゃん。」

 

楓「……」

 

燐子「し、白鷺さん……どうしたんですか?」

 

千聖「どうしたって……迎えに来たのよ、二人を。ほら、勉強会よ。」

 

燐子「勉強会……休みでは、なかったんですね。」

 

千聖「休み?」

 

燐子「空見さんがさっき、今日は勉強会はないんじゃないかと言っていたので……ちゃんとあることが分かって、安心しました。」

 

楓「……へぇー、楓が……。」

 

ギクッ!

 

……ま、まずい……。

 

楓「……じゃ、じゃあ白金さん、白鷺さんも来たことだし、僕達もみんなのところに…「待ちなさい、楓。」うっ……」

 

千聖「話……聞かせてもらえるかしら?」

 

楓「……は、はい。」

 

やはり、白鷺さんと勉強会からは逃げられないようだ……。

 

はぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜勉強会六日目〜

 

【花美ヶ丘公民館 ロビー】

 

楓「……ダメだ、全然覚えられない……。」

 

千聖「諦めないの、楓。覚えられないのなら、覚えられる工夫をすればいいのよ。」

 

楓「覚えられる工夫……。」

 

花音「千聖ちゃんの言う通りだよ。例えば、この用語。……こんな感じに語呂合わせすれば、覚えやすいんじゃないかな。」

 

楓「あ、なるほど……。よくこんな語呂合わせ思いついたね、松原さん。」

 

花音「えへへ……。」

 

千聖「さて楓、その用語を覚えたところで、次の問題よ。」

 

楓「え……ちょっと白鷺さん、ペース早くない?」

 

千聖「何言ってるのよ。テストまであと三日もないのよ?これくらいのペースで進めないと、赤点回避には程遠いわ。」.

 

花音「もうちょっとだから、頑張ろう、空見くん。」

 

楓「う、うん……。」

 

きつい……。

 

丸山さんも、苦戦してるみたいだな。

 

 

 

 

 

彩「うーん……。どうしても計算が合わない……。」

 

紗夜「……」

 

彩「……ねぇ紗夜ちゃん、そろそろ答えを教えてくれても…「ダメです。やり方は教えたのですから、あとは自分で計算して答えを導いてください。」そ、そんなこと言われても〜!うぅ……どうして計算が合わないの〜!?」

 

 

 

 

 

……計算問題をやってるのか。

 

まぁ、高校の数学は一気に難しくなるからなぁ。

 

花音「ち、千聖ちゃん、これじゃあ彩ちゃんが可哀想だよ。ちょっと助けてあげたほうが…「花音、それでは彩ちゃんのためにならないわ。自分であれこれ考えて、正解を導き出すことに意味があるの。」そ、そんな……。」

 

白鷺さんもそうだけど、氷川さんも結構厳しいなー。 

 

丸山さんを助けてはあげたいけど、白鷺さんの言うことも一里ある……。

 

うーん……難しいなー。

 

 

 

 

 

彩「うーん……うーん……。」

 

紗夜「……」

 

彩「……チラッ」

 

紗夜「っ! め、目配せしてもダメです!」

 

彩「ちぇっ。……あぁもう!分かんないよ〜!」

 

紗夜「(……この程度の問題に、こんな時間をかけるなんて。これじゃあテストで赤点回避なんて……。)丸山さん、あな…「丸山さん……ちょっと、いいですか?」! し、白金さん?」

 

彩「? どうしたの?燐子ちゃん。」

 

燐子「丸山さんは……その問題を、難しく……考え過ぎている気がするんです。」

 

彩「難しく考え過ぎてる?」

 

紗夜「ちょ、ちょっと白金さ…「待って、紗夜ちゃん。」し、白鷺さん?」

 

燐子「はい。……今、図に書いて説明しますね。」

 

 

 

 

 

楓・花・千・紗「……」

 

燐子「……と、いう感じです。では丸山さん、その問題……解いてみて、ください。」

 

彩「う、うん!……」

 

燐子「……」

 

彩「……!できた!できたよ燐子ちゃん!!」

 

燐子「ふふ、おめでとうございます、丸山さん。」

 

彩「ありがとう燐子ちゃん!燐子ちゃんの教え方、すごく分かりやすかったよ!えっとねー、例えば……」

 

燐子「そ、そんなに褒めないでください……。は、恥ずかしい……ですから///。」

 

……いや、白金さんの教え方、マジ上手かったな。

 

すごく分かりやすかったし、ワンチャン先生よりも上手いんじゃ……。

 

千聖「燐子ちゃんは、彩ちゃんの計算がどうして合わないのか、どういうふうに解けば答えが導き出せるのかを、文字や図を用いて、簡単に説明しただけ。実際に解いて答えを出したのは、彩ちゃんよ。」

 

紗夜「……正直、驚きました。私の説明では全然だったのに、白金さんが説明したら、途端に……」

 

千聖「それは単純に、紗夜ちゃんの教え方の問題ね。」

 

楓・花「!?」

 

紗夜「私の……教え方……」

 

は、はっきり言っちゃったよこの人〜!

 

千聖「解き方の説明や順序は問題ないわ。でも、問題があるのは、そのやり方ね。」

 

紗夜「やり方……」

 

千聖「そう、例えば燐子ちゃんは……」

 

……なんか長くなりそうだな……。

 

チョンチョン

 

ん?クルッ

 

楓「どうしたの?松原さん。」

 

花音「勉強、二人で続けよう?」ヒソヒソ

 

楓「……でも、白鷺さんが…「千聖ちゃん達なら大丈夫だよ。それに、さっきの問題、まだ説明途中だったから。」大丈夫って、何が……」

 

花音「大丈夫ったら、大丈夫なの!ほら、早くやろう?」

 

楓「……う、うん。」

 

よく分かんないけど……まぁ、松原さんが大丈夫って言ってんならいっか。

 

よし、とりあえず僕は、理科と社会を頑張って覚えるか。

 

……覚えられる気しないけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……そして、ついにその日は来た。

 

 

 

 

 

〜テスト当日〜

 

【花咲川女子学園 2-A】

 

楓「……」キョウカショジー

 

彩「えっとー……空見くん?」

 

花音「不安だから、もう一度忘れそうなところを見返してるんだって。」

 

燐子「な……なるほど。」

 

千聖「テスト前の詰め込み過ぎはあまりよくないと思うのだけれど。」

 

紗夜「私も同感です。」

 

彩「で、でも、ちょっと確認するくらいならいいでしょ?ね?」

 

千聖「……あなたがこの教室に入って来てからずっとノートを見ているのは、私の幻覚か何かかしら?」

 

彩「ぎくっ!あ、あはは……」

 

千・紗「はぁ、全くもう……。」

 

 

 

 

 

『キーンコーンカーンコーン』

 

燐子「! ちゃ、チャイムが……鳴りました。」

 

紗夜「では、私達はそろそろ戻りますね。……丸山さん、行きますよ。」

 

彩「……え!?あ、う、うん!じゃあまた後でね!空見くん、千聖ちゃん、花音ちゃん!」

 

千聖「ええ、また後で。」

 

花音「頑張ってね、みんな。」

 

楓「……」

 

千聖「……それじゃあ、私も自分の席に戻るわね。」

 

花音「うん。お互い頑張ろうね、千聖ちゃん。」

 

千聖「ええ。」

 

楓「……」

 

花音「……空見くん、もう時間だよ。」

 

楓「……」

 

花音「? ねぇ、空見…「ダメだ〜!!」!?ビクッ!」

 

ダメだ……何度見返しても全然覚えられた気がしない……。

 

絶対テスト中に頭からぶっとぶ気がする……。

 

楓「はぁ……。終わった……。」

 

花音「……大丈夫だよ、空見くん。」

 

楓「松原さん……?」

 

花音「なんだかんだ言いつつも空見くん、ここまで頑張ってきたじゃん。その頑張りは絶対、無駄にはならないよ。」

 

楓「……」

 

花音「私達と勉強したところを思い出して。どうしても分かんないところは、分かんなくていい。とにかく、答えをできるだけうめる。それを目標に頑張ろう。ね?」

 

楓「……う、うん。」

 

 

 

 

 

「それではまず、答案用紙を配ります。机の上のものは……」

 

 

 

 

 

楓「! い、いよいよか……。」

 

花音「……空見くん。」ボソッ

 

楓「?」

 

花音「ファイト!」ボソッ

 

楓「……う、うん!」グッ!

 

僕は今日、生まれて初めて、テストを本気で頑張ろうと思った。

 

……いやマジで。




今更ですが、『約束』。

二回見に行きましたが神でした。

一回目なんてもう十回ぐらいぼろっぼろ号泣してました。

そして弟に若干引かれました。

……いやあれは誰でも号泣するでしょうがああああ!!

てかあと二つも今年バンドリの映画あるとか神じゃん!!

とうとうましろちゃんがアニメで動いてる姿をしかも大スクリーンで見れるのかー。

マジ心臓持つかなー?(YouTubeで公開されたフィルムライブセカンドステージの予告のましろちゃんが髪を耳にかけてるシーン見て心臓撃ち抜かれかけました)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。