田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

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最近やっと暖かくなってきましたね。(むしろちょっと暑いぐらい?)

僕的には、今くらいの温度が一番丁度いいです。

弟は部屋が暑い暑いって言って嘆いてますけど……。


62話 集え、帰省同行者達

【空見家 台所】

 

楓「ふわぁ〜……。」

 

翔真「おはよう楓。」

 

楓「ああ、おはよう翔真……って、何食ってんの?」

 

翔真「何って、朝ごはんだよ朝ごはん。」

 

楓「朝ごはん?……あぁ、トーストか。」

 

牧人「お前も翔真に頼めば焼いてもらえるぞ?あむっ……ん〜!美味え〜!」

 

楓「……じゃあ、そうしてもらうよ。」

 

翔真「はいよ。何枚?」

 

楓「二枚。」

 

翔真「OK。」

 

……僕と翔真と牧人の三人で過ごす、奇妙な朝ごはん。(奇妙な理由は紛れもなく牧人)

 

しかし、それも今日までだ。

 

明日、僕達三人は田舎に帰省する。

 

……まぁ、三人だけではないかもしれないが。

 

楓「……牛乳取って。」

 

翔真「ん。」

 

楓「ありがとう。……トクトクトク……」

 

牧人「楓、次俺にも。」

 

楓「ああ。」

 

牧人「しっかし悪かったな、楓、翔真。いきなり家に押しかけて来ちまったうえに、泊まらせてまでくれてよ。」

 

楓「お前が泊まらせろって言ったんだろうが。金やるからどこかホテルにでも泊まれって言ったのに…「ホテル代を親友からもらうなんて、そんなバカな真似できるか!お前それ、いろんなやつに言いふらしたりしたら、友達なくすぞ!?いや、友達どころか信用すらも……。」……まだお前にしか言ってねえよ。」

 

翔真「お前そんなこと言ったのか?……引くわー。」

 

楓「うるせえな!もう言わねえよ!」

 

牧人「当たり前だ!!」

 

楓「っ!?な、何で牧人が怒ってんだよ。」

 

牧人「親友として、お前の将来を心配してやってんだろうが!転校したときの友達を作る極意、誰が教えてやったと思ってんだ!」

 

楓「……別に、頼んでねえし…「とにかく!金の話は家族や俺以外の他人には絶対するな!分かったか!!」わ、分かったよ……。」

 

牧人「分かればいいんだ。あむっ……もぐもぐ……」

 

楓「……「楓。トースト、とっくに焼けてるぞ。」! あ、サンキュー翔真。」

 

……ほんと、悪いやつではないんだよな。

 

むしろ良いやつだけど……。

 

マリー「にゃー。」

 

楓「! あ、ごめんマリー。お前のご飯まだだったな。今用意するから、良い子で待ってろよ?」

 

マリー「にゃ〜ん♪」

 

翔真「……ほんと、マリーって可愛いよなぁ……。」

 

牧人「……お前らってほんと、兄弟そろって猫バカだよな……。」

 

楓「もう、分かってるってマリー。ほんと可愛いなぁお前は〜。」ナデナデ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜二時間後〜

 

楓「じゃあ、僕と牧人出かけてくるから。明日の準備、今のうちにしとけよ?」

 

翔真「分かってるよ。な〜、マリ〜。」

 

マリー「にゃ〜♪」

 

……ほんとに分かってんのか?こいつ。

 

マリーを抱いてるところを見せびらかしやがって……。

 

牧人「よし。んじゃあ、行くか。行ってくるな、翔真。」

 

翔真「おう、いってらー。」

 

楓「行ってきまーす。」

 

さてと。

 

じゃ、行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

牧人「……ところでよ、楓。」

 

楓「ん?」

 

牧人「マリーの件……本当にあれでいいのか?」

 

楓「……うん。大丈夫、友希那さんは信用できる人だから。」

 

牧人「とは言うけど、まだ会って一週間も経ってないんだろ?それに、あの目つきの鋭さ。……あれは、完全にこっちを見下してる目だ。何を命令されるか、分かったもんじゃねえぞ?」

 

楓「それはお前が余計なこといくつも言うからだろ……。ああ見えて優しいんだぞ?あの人は。」

 

牧人「……まぁ、マリーに向けてる目だけは、優しさしかねえな。」

 

それね……。

 

牧人とマリーへ接し方は、雲泥の差だもんな……。

 

牧人「……やめよやめよこんな話。それよりさ、お前の言う"友達"との待ち合わせ場所は、まだなのか?」

 

楓「いや、あとちょっとで着くぞ。この商店街を抜けたら、もうすぐだ。」

 

牧人「へぇ〜、こんなとこに商店街があるのか〜。……"山吹ベーカリー"とか、お前好きそうだよな。」

 

楓「好きだぞ。なんならもう何回か食べてる。」

 

牧人「そうなのか。……ちゃんと利用してんだな。」

 

楓「その言い方は、いろいろと誤解を招くからやめろよ……。」

 

牧人「悪い悪い。……お、あんなとこに公園があるぞ?」

 

楓「あぁ。……あそこだよ。待ち合わせ場所。」

 

牧人「え、そうなのか!?もうすぐじゃねえか!!」

 

楓「だからそう言ってんだろ……。」

 

牧人「よーし!じゃあ俺、先に行って見てこようっと!」タッタッタ……

 

楓「!? あ、おい!ちょっと待てバカ!」

 

何でそう考えもなしに行っちゃうかなー……?

 

ったく、どうなっても知らねえぞ?僕は。

 

 

 

 

 

【公園】

 

ワイワイガヤガヤ……

 

燐子「はい。それで、そのとき私が装備したアイテムが……

 

 

 

 

 

牧人「おー!あんたらが楓の友達かー!」

 

 

 

 

 

!? え……?」

 

紗夜「い、いきなり何なんですか!?あなたは!」

 

牧人「あぁ、悪い悪い。俺、楓の親友の曽山牧人。楓の友達がいるって言うから、来てみたん……だけ……ど……」

 

彩「……」

 

千聖「……」

 

花音「……」

 

牧人「……な、何だよ、その人を突き刺すような目……。」

 

千聖「あなたが楓の友達?……そんな嘘を言いに、わざわざ私達に声をかけたのかしら?」

 

牧人「え……?う、嘘……?」

 

彩「なんか、この人怖いよ……花音ちゃん……。……?花音ちゃん?」

 

花音「……」ガクガクガク……

 

千聖「! 花音!」

 

紗夜「どうしたんですか!?松原さん!」

 

花音「ご、ごめん……。ちょっと……思い出しちゃって……。」

 

千聖「思い出す……?……!まさか、あの日のことを……!」

 

牧人「……あ、あのー…「あなたは少し黙っててちょうだい!!」!? ……」

 

 

 

 

 

楓「……ふぅ、着いた着いた。牧人、お前余計なこと言ってな…「空見くん!タッタッタ……」え?あ、松原さ……ってわぁっ!」

 

ガバッ!

 

彩・紗・燐・牧「!!」

 

千聖「か、花音……。」

 

楓「え、何!?いきなりどうしたの!?」

 

花音「あ、あの……あの、人が……」

 

楓「あの人?クルッ、……。」

 

牧人「……よ、よぉ、楓。」

 

楓「……お前、もうじっとしてろ。そして喋るな。」

 

牧人「な、何でだよ!?俺、別に何も……」

 

楓「松原さんが"この人"って言って指差したのがお前なんだなら、お前しかいねえだろ!!」

 

彩・紗・燐「……」

 

千聖「……ど、どういうこと……?」

 

 

 

 

 

日菜「あ、おーい!みんなー!……って、何してるの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千聖「……なるほどね。ようやく話が見えたわ。」

 

紗夜「つまり、その帰省先に、私達もいっしょに連れて行きたい、ということですね?」

 

楓「まぁ……簡単に言えば、そうです。」

 

彩「だから昨日、突然グループのメッセージで『明後日から三、四日ほど、用事がない人いますか?』って……。」

 

花音「珍しい書き方だったから、びっくりしたよね。」

 

楓「ごめん……あれくらいしか思いつかなくて……。」

 

千聖「別に謝ることじゃないわ。……むしろ謝るべきなのは……ジー」

 

牧人「……お、俺?」

 

千聖「あなた以外誰がいるの?」

 

紗夜「そもそもこの話は、あなたが蒔いた種なのでしょう?」

 

千聖「この話だけじゃないわ。さっきあなたがこの公園に来てから、燐子ちゃんずっとあの状態なの。」

 

燐子「……」ブルブルブル……

 

楓「……」

 

紗夜「松原さんも、あなたが来た直後に、突然あの記憶を思い出し、震えてしまっている。」

 

花音「……」

 

彩「よしよし……。」サスサス

 

牧人「そ、そんなこと、言われても……。」

 

千聖「言い訳は無用よ。」

 

紗夜「とりあえず、今の話も含めて、あなたがしたことに対して。」

 

千・紗「きっちり、謝罪をしてもらい…「ちょっと待ってくださいよ。」!!」

 

牧人「か、楓……。」

 

楓「確かに、お前がおばあちゃんに余計なことを言わなけりゃ、今日みんなをここに集める必要はなかった。それに関しては、お前が悪い。」

 

牧人「……」

 

楓「でも、……白金さんがさっきからこうしてるのと、松原さんがあのときを思い出して震えてるのは、別にこいつのせいじゃない。」

 

千聖「! な、何でよ!」

 

紗夜「その人が来た直後に、二人は今の状態になったのよ!?なのになぜ……」

 

楓「だって、こいつは知らなかったんですもん。白金さんがこういうタイプの人間が苦手なことも、松原さんが前にナンパに絡まれたことも。」

 

牧人「!」

 

紗夜「そ、それはそうかもしれませんが……」

 

千聖「……そんなの、ただの言い訳にしかならないわ。大事なのは、今こうなっているという事実だけ…「その事実を、こいつは意図なく、間接的に、たまたま引き起こしちゃっただけだって言ってるんですよ!!ほら、見てください!」……!」

 

牧人「……」

 

楓「……今の話を聞いて、こいつなりに反省してるんですよ。すぐに謝ることができなかったのも、なぜ自分がこんなに追い詰められているのかが、分かんなかったから。……それと。」

 

千・紗「……」

 

日菜「千聖ちゃんとおねーちゃんが責めてたせいで、謝るタイミングがなかった、ってことでしょ?」

 

楓「……うん、そういうこと。」

 

千・紗「! ……」

 

牧人「……すみません。」

 

千・紗「……」

 

牧人「俺、あんたら……皆さんの事情、何も知らないとは言え、突然、あんな話しかけ方、して……。本当、すみませんでした……。」

 

千聖「……わ、私も、少し、言いすぎたわ。……ごめんなさい。」

 

紗夜「私も、すみません……。友人のためとは言え、熱くなりすぎてしまったわ……。」

 

楓「……よし。これでひとまず、仲直りですね。」

 

花音「……彩ちゃん、もう、大丈夫だよ。」

 

彩「ほ、ほんと?」

 

花音「うん。……」

 

牧人「……「曽山くん、だっけ?」! は、はい……。」

 

花音「ふふ、敬語じゃなくていいよ。私達、同い年でしょ?」

 

牧人「……はい……じゃなくて、ああ……。」

 

花音「ごめんね。私が勝手に気を動転させちゃったせいで、曽山くんに迷惑かけちゃって。」

 

牧人「! そ、そんなこと…「でも、分かってたよ。」え?」

 

花音「……空見くんのお友達だもん。だから、絶対悪い人ではないって。」

 

牧人「……」

 

燐子「……わ、私も……です。」

 

牧人「!」

 

燐子「突然のことで……びっくり、したんですけど……。この人は、空見さんのお友達なんだと、心に何度も、言い聞かせながら……さっきの話を、聞いていたら……。意外と、優しい人なのかなって……少しずつ、思えてきて……。」

 

牧人「い、意外と……。」

 

楓「ぷっ、くっ……くっ…「笑うな!」わ、悪い悪い……。」

 

燐子「でも、それもそのはず、ですよね。……空見さんの、お友達、なのですから……。」

 

牧人「……」

 

彩「……ねぇ、曽山くん。田舎にいたときの空見くんの話、聞かせてよ!」

 

日菜「あ!それ、あたしも気になる〜!」

 

牧人「か、楓が向こうにいたときの話?そ、そうだな〜……。」

 

楓「いやいやいや!そんな話しなくていいって!今はまず、ここにいるみんながいっしょに田舎に行くのかどうかをだな……」

 

 

 

 

 

千聖「……「千聖ちゃんも、いっしょに話聞こうよ!」……花音。」

 

花音「? どうしたの?」

 

千聖「……ごめんなさい。」

 

花音「もう、私にまで謝らないでよ。ほら、紗夜ちゃんと燐子ちゃんも行こうよ!」

 

千聖「きゃっ!わ、分かったわよ。分かったから押さないでちょうだい、花音〜!」

 

燐子「……ふふ♪氷川さん、行きましょう……。」

 

紗夜「……ええ。……空見さん。あなたは本当に、私達の……」

 

燐子「……?何か、言いました?」

 

紗夜「いえ、何も言ってませんよ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「え〜!おねーちゃん行かないの〜?」

 

紗夜「仕方ないでしょう?……すみません空見さん。その日は、先にRoseliaの練習が決まっていて……」

 

楓「そんな、謝らないでくださいよ。全然いいですって。」

 

燐子「私達の分まで、皆さんで楽しんできてください。」

 

千聖「ええ。あなた達も頑張ってね。」

 

牧人「……じゃあいっしょに田舎へ行くのは、花音さん、千聖さん、彩さん、日菜さんの四人、ってことでいいのか?」

 

彩「うん、そうなるね。」

 

千聖「あなただけここに残ってもいいのよ?」

 

牧人「俺がいないと意味ないでしょ!」

 

……先程からずっと気になってたであろう、日菜さんについて説明しよう。

 

僕は昨日、僕、松原さん、白鷺さん、丸山さん、氷川さん、白金さんの計六人で構成された、『花咲川 二年』のグループに『明後日から三、四日ほど、用事がない人いますか?』と、メッセージを送った。

 

結構すぐ、遅くても二、三分後には全員の既読がついたのだが、そのときに日菜さんも、氷川さんといっしょにそのメッセージが送られた画面を見ていたらしい。

 

それを見て『面白そう!』と呟き(氷川さん曰く)、このメッセージに関する話し合いに自分も参加すると言い、今日、集合場所であるこの公園に来た、というわけのようだ。

 

……まぁなんとも日菜さんらしい……。

 

日菜「よし!ここにいるみんなの動向は決まったことだし、次のところに行こう!」

 

彩「次のところ?」

 

千聖「どういうこと?日菜ちゃん。」

 

日菜「ふっふっふー。あたしだって、ただ指を咥えて見ていたわけじゃないんだよ?」

 

紗夜「……何を企んでるのよ、あなたは……。」

 

日菜「企んでるなんて、人聞き悪いなぁ。こんな面白そうなビッグイベント、ここにいるみんなだけで楽しむなんて、もったいないでしょ?だから、他のみんなにも教えてあげたんだよ!」

 

楓「ビッグイベントって……。」

 

牧人「ただ帰省するだけだぞ……?」

 

花音「他のみんなって……」

 

燐子「もしかして……」

 

日菜「まぁまぁ、慌てない慌てない。……ここからは、あたしに着いてきてね!」

 

……"他のみんな"……。

 

考えられるのは、ここにいない、あのバンドの五人……。

 

それか、松原さんが属している、あのバンドの人達……。

 

たぶん、その二択……だと思う……。

 

流石に僕が知らない人ではないだろ。

 

……と、思いたいけどなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【弦巻家】

 

牧人「……なぁ、楓。」

 

楓「何も言うな。お前の気持ちは分かる。僕も最初は同じ反応だった。」

 

千聖「ここに来るのは二回目だけれど……やはり大きいわね……。」

 

紗夜「流石、松原さんは何回も来てるだけありますね。」

 

日菜「これを見て驚いてないの、花音ちゃんだけだもんねー。」

 

花音「あはは……。やっぱり、慣れ、なのかな?」

 

彩「慣れでもすごいと思うよ?花音ちゃん。」

 

燐子「まるで……お城、ですよね。」

 

松原さんを除いた、七人全員が同じ反応……。

 

牧人に関しては、初めてだから分かる。

 

でも、僕、白鷺さん、丸山さん、氷川さん、白金さんは、前に一度来ている。

 

にも関わらず、この反応だ。

 

あの日菜さんも、驚いてるからな。

 

だって、そりゃそうよ。

 

ここ、家なんだぞ?

 

普通の住宅街にあり、僕達の知り合いが住んでいる家なんだぞ?

 

なのにこんな……お屋敷?お城?のような家と、どれくらい広いんだ……くらいのこの庭。

 

……何回来ても驚かないわけがない……。

 

絶対三回目とか四回目とかに来ても、今と同じ反応をすると思う……。

 

いや、絶対する……。

 

だから。

 

……それに慣れてる松原さんはすげえや……。

 

花音「……そ、それじゃあみんな、行こうか。」

 

さっきまで日菜さんが先陣を切ってたのに、今では松原さんが先陣を切っている……。

 

……何だろう、松原さんのこの強者感。

 

牧人「なぁ、楓。」

 

楓「ん?」

 

牧人「花音さんって、何者だよ……。」

 

楓「いや、ただの人間だよ……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ピンポーン』

 

……ガチャ

 

黒服「お待ちしておりました、松原様。そして皆様。」

 

牧人「!?」

 

花音「こ、こんにちは。」

 

黒服「お話はこころ様から伺っております。どうぞ、お入りください。」

 

花音「お邪魔します……。」

 

『お、お邪魔しま(ー)す……。』

 

牧人「……」

 

牧人が何を言いたいのか、考えなくても分かる……。

 

 

 

 

 

こころ「みんな!よく来たわね!!」

 

日菜「こころちゃん、やっほー!」

 

はぐみ「かのちゃん先輩!?用事があったんじゃ……」

 

花音「それが、意外と早く終わったんだ。」

 

千聖「……なるほどね。」

 

花音「ふぇ?な、何?千聖ちゃん。」

 

千聖「いえ、何もないわよ。(ハロハピの会議より、こっちを優先してくれたのね……。)」

 

りみ「そ、空見先輩!?それに、皆さんも……」

 

香澄「なんか久しぶりです!」

 

彩「香澄ちゃん、みんな!うん!久しぶり♪」

 

楓「ポピパのみんなもいたのか……。まさかのどっちも……。」

 

紗夜「? ……ハロハピとポピパがいっしょにいるなんて、珍しいわね。」

 

たえ「ハロハピの会議に、ポピパも参加しないかって、こころに誘われたんです。」

 

沙綾「そしたら、香澄が二つ返事でOKしちゃって……。」

 

有咲「私らに相談もしないでな。」

 

香澄「だからごめんってば〜!」

 

薫「まさか、こんなにたくさんの子猫ちゃん達が集まるとは……。ふふふ、楽しい会議になりそうだ。」

 

美咲「ほんと、毎度毎度うちのこころがすみません……。」

 

燐子「い、いえ……。」

 

日菜「これだけいると、一気に賑やかになるねー!」

 

 

 

 

 

牧人「……」

 

楓「……おーい牧人、大丈夫かー?」

 

こころ「あら?あなた、初めて見る顔ね。」

 

牧人「え!あ、いや……」

 

……牧人?

 

 

 

 

 

有咲「……!!って、よく見たら誰だあの人!?」

 

たえ「……転校生?」

 

沙綾「で、でも、うちにもう一人転校生が来るなんて話、聞いたことないよ?」

 

美咲「たぶん、そういうんではないと思うけど……ほんとに誰?」

 

香澄「はい!私、戸山香澄と言います!昔、ホシノコドウを聞いたことがあって…「誰も聞いてねえから!!ってか何してんだ香澄!!」え?だって、まずは自己紹介したほうがいいかなーって。」

 

牧人「ほ、ホシノ……?」

 

はぐみ「……はいはーい!北沢はぐみだよ!はぐみとこころんとかのちゃん先輩と薫くんとミッシェルの五人で、バンドやってるんだ!」

 

……ん?

 

五人?

 

しかも、弦巻さんと……み、ミッシェル?

 

あれ?

 

奥沢さんは?

 

薫「私は瀬田薫だ。ハロハピではギターを担当しているよ。」

 

それにこの人、どこかで……。

 

牧人「え、えっと……。」

 

りみ「……もしかして……空見先輩の友達、とか?」

 

楓・花・千・彩・紗・燐「!!」

 

日菜「おー。」

 

な、ナイス牛込さん!

 

楓「そ、そう!そうなんだよ!牛込さんの言う通り!」

 

りみ「!」

 

楓「ちゃんと紹介するよ。……僕の友達の、曽山牧人。わざわざ田舎から、帰省してほしいって言いに来るくらい行動力がすげえやつで、見た目はチャラそうだけど、根はちゃんと優しいんだ。」

 

牧人「……紹介してもらって言うのも難なんだが、見た目チャラいって何だよ。どこもチャラくねえだろ。」

 

楓「あー……雰囲気?」

 

牧人「雰囲気!?」

 

楓「まぁまぁ落ち着けって……。っていうことだから、別に怪しくも何ともないよこいつは。だから安心して。……たまに、余計なこと言ったりするけど。」

 

牧人「お前さては喧嘩売ってんな!?」

 

楓「ほんとのことだろうが!!」

 

紗夜「右に同じです。」

 

牧人「ちょ、ちょっと紗夜さ〜ん!」

 

……こんなもんか。

 

しかし牛込さん、察しがいいなー。

 

"知り合い"じゃなくて、"友達''って見抜くなんて……。

 

香澄「……田舎?帰省?」

 

ん?

 

りみ「……え、どういうことですか!?空見先輩!」

 

たえ「帰省って、帰るってことだよね?」

 

香澄「空見先輩どこかに行っちゃうの〜!?」

 

有咲「お前ら少し落ち着けーー!!」

 

楓「……」

 

千聖「肝心なところ、説明し忘れてるわよ。」

 

楓「……そうでした。」

 

ここに来た理由と結びつけて、ちゃんと説明しないとだよな。

 

……よし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄「はいはーい!私行きたいです!」

 

こころ「あたしも行きたいわ!」

 

有・美「言うと思ったよ……。」

 

香澄「ねーねー、みんなも行こうよ〜!」

 

沙綾「行きたいのはやまやまなんだけど、お店のことがあるから、今回はパスかな……。」

 

たえ「私も、バイトがある……。」

 

香澄「そっか〜……。じゃありみりんは?」

 

りみ「わ、私!?……私は……チラッ」

 

楓「?」

 

りみ「……たぶん、大丈夫だと、思う……。」

 

香澄「やった〜!じゃあ決定!ポピパは、私と有咲とりみりんが行きまーす!」

 

有咲「ちょ、ちょっと待て!私は別に行くとは…「有咲も、何か用事があるの?」うぇ!?あ、えっと……な、ない、けど……」

 

香澄「じゃあ決まりだね!」

 

有咲「だから何でそうなるんだよーー!!」

 

楓「……三人、増えたな……。」

 

牧人「そ、そうなのか?」

 

こころ「みんなも行きましょう!花音は行くのよね?」

 

花音「う、うん。」

 

香澄「ハロハピもいっしょなら、きっとすっごく楽しいよ!はぐ〜、行こうよ〜!」

 

はぐみ「……ごめんねかーくん。はぐみ、とーちゃんに今週はお店の手伝いに専念するって約束してて……」

 

香澄「あ……そうなんだ……。」

 

薫「悪いがこころ、今回は私もパスだ。既に公演がいくつか決まっていてね。楽しみにしてくれている子猫ちゃん達を、悲しませるわけにはいかな…「そうね。その方がいいと思うわよ。」ニコッ ふっ、相変わらずだね、千聖は……。」

 

 

 

 

 

楓「……あの、白鷺さん。」

 

千聖「何?楓。」

 

楓「えっと……あの、瀬田さん?なんですけど……」

 

千聖「薫がどうかしたの?」

 

楓「僕、あの人のこと、どっかで見たことあるような気がするんですけど……」

 

千聖「……気のせいじゃないかしら。」

 

楓「え、気のせい……?」

 

千聖「ええ。似たような人を、歩いてるときにでも見かけたのよ、きっと。」

 

楓「は、はぁ……。」

 

気のせい、か……。

 

まぁ、そうかもしれない…「え〜?覚えてないの?空見くん。」!

 

楓「ひ、日菜さん。え?どういうこと?」

 

日菜「ほら、グリグリのライブのときにいたじゃん。あたしといっしょにさ。」

 

楓「グリグリのライブ……。……!思い出した!あのときか!」

 

白鷺さんに街を案内してもらったときだ!!

 

そうだ、SPACEに行ったとき、確かに日菜さんといっしょにいた……。

 

千聖「……」

 

はぁ、すっきりした。

 

そっかそっか、あのときだったか。

 

……しかし、弦巻さんもハロハピの一人だったとは。

 

瀬田さんも、ということは……松原さん、弦巻さん、北沢さん、瀬田さん、奥沢さんの五人で、ハロハピなんだな。

 

うーん……ポピパといいパスパレといいハロハピといい、身内のバンドはグリグリを除いてだいたい五人みたいだな。

 

……となると、Roseliaも氷川さん、白金さん以外にあと二人いるってことか?

 

……「……で!……楓!」!

 

楓「え?」

 

牧人「え?じゃねえよ。さっきから呼んでただろ。」

 

楓「ご、ごめん。ちょっと考え事しててさ。」

 

牧人「いっしょに田舎に行く人達が決まったんだ。確認してくれ。」

 

楓「僕が?……もとはお前の問題なんだから、お前が…「そのことに関しては俺の責任だけど、この場からしたら俺は部外者だろ!」まぁそうだけど……お前の紹介もしたんだし…「頼むよ楓!この通りだ!」……はぁ。分かったよ。」

 

牧人「サンキュー!流石親友だ!」

 

楓「ったく。……えーっと、じゃあ、僕達といっしょに田舎に行くのは……、!? く、クマ!?」

 

はぐみ「クマじゃないよ!ミッシェルだよ!」

 

楓「え?あ、ごめん……。み、ミッシェル……どうして、ここに……。」

 

こころ「ミッシェルは、あたし達のバンドメンバーだからよ!ミッシェルも、楓達といっしょに行くのよ!」

 

楓「え……そうなの?」

 

ミッシェル「そ、そうなんだ〜。あ、あと、美咲ちゃんもね〜。」

 

楓「奥沢さんも……。? って、奥沢さんは?」

 

薫「美咲は今、黒服の人達と話をしているらしい。」

 

花音「た、たぶん、もう少ししたら戻って来ると思うよ?」

 

楓「そうなの?……なら、いいか。」

 

……ミッシェル、か。

 

ただの商店街の着ぐるみ、ってわけじゃなさそうだな……。

 

……てか、中誰入ってんの?

 

……あと、よく考えたら着ぐるみがいっしょに行くって何?

 

それってつまり、着ぐるみの中の人ってことだよね?

 

……ん〜……?

 

花音「……空見くん、なんか困ってるみたい……。」ボソボソ

 

ミッシェル「空見さんには、あたしがミッシェルだってこと、早めに話した方が良さそうですね。」ボソボソ

 

牧人「楓、細かいことは後でだ!気を取り直して、ほら!」

 

楓「……分かってるよ。……えーっと、僕達といっしょに田舎に行く人は……。」

 

牧人「……」

 

一同『……』

 

楓「……松原さん、丸山さん、白鷺さん、日菜さん、戸山さん、牛込さん、市ヶ谷さん、弦巻さん、奥沢さん、ミッシェル……の、十人、でいいんだよね?」

 

花音「……う、うん!」

 

ミッシェル「問題ない……と思うよ〜。」

 

……今、謎の間、なかった?

 

気のせい?

 

香澄「楽しみだね〜有咲〜♪」

 

有咲「だ〜!くっつくな〜!」

 

彩「麻弥ちゃんとイヴちゃんも、いっしょに行けたらな〜。」

 

千聖「仕方ないわよ。二人は仕事があるのだから。」

 

日菜「二人の分まで楽しもー!彩ちゃん!」

 

りみ「! そうだ!お姉ちゃんにメッセージ送っとかないと!」

 

こころ「楽しい旅行になりそうね!」

 

楓「……なぁ、牧人。」

 

牧人「ん?」

 

楓「田舎に帰るの……明日じゃなくて明後日でもいいか?」

 

牧人「……ああ。後でばあちゃんに電話しとくよ。」

 

旅行、か。

 

……まぁ、そうなるのかな。

 

……ん?

 

 

 

 

 

黒服1「……」コソコソコソ

 

黒服2「……」コソコソコソ

 

黒服3「……」コソコソコソ

 

 

 

 

 

……何やってんだ?あの人達。

 

たえ「空見先輩も、ハロハピポピパ会議に参加しましょうよー。」

 

楓「え?は、ハロハピポピパ会議?」

 

日菜「ねぇねぇ!その会議、あたし達も参加していーい?」

 

こころ「ええ、もちろんよ!」

 

はぐみ「なら、ハロハピポピパ会議じゃなくて、ハロハピポピパパスパレRoselia会議だね!」

 

有咲「バンド名をくっつけただけじゃねーか!」

 

沙綾「あはは……。まぁ、いいんじゃない?グレートアップ!的な感じで。」

 

薫「ふっ、4バンドによる、とても賑やかな会議になりそうじゃないか。ああ、儚い……。」

 

花音「は、儚い……かなー?」

 

千聖「花音、深く考えなくていいわよ……。」

 

紗夜「しかし、会議とは言っても、何について話すんですか?」

 

香澄「いろいろです!あ、せっかくだから、空見先輩の帰省先に行った後のことを話し合おうよ!」

 

りみ「あ、それいいかも!」

 

燐子「だ、だとしたら私達……場違い……なんじゃ……」

 

ミッシェル「そんなことないですよ。ま、暇つぶしだと思って、付き合ってあげてください。」

 

花音「空見くん。あと、曽山くんも。こっちおいでよ。」

 

楓「……うん、分かった!ほら、行くぞ牧人。」

 

牧人「……お前、ほんと変わったよな。」

 

楓「だから何がだよ。ほら、早く来いって。」

 

牧人「はいはい。」




とうとう次回から旅行回!というか帰省回というか……。

まぁどっちもですねw。

長年考えていたネタなので、いつも以上に気合い入れて書いていきたいと思います!
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