田舎から引っ越してきた僕と個性的な人達   作:知栄 砂空

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知栄砂空、生きてます。【朗報?】

そしてこのシリーズも、夏で時が止まってますが終わりません。

まだ読んでくれている人がいるのかどうかは微妙なところですが、僕が書きたいので書きますし投稿したいので投稿します。

とりあえず目標、100話目指します。


71話 伊那日を観光、友希那とマリー

【楓のおばあちゃん家】

 

ガチャ……ガチャリ

 

楓「よし、これでOK。あとは鍵を植木鉢の下に置いてと……。」

 

彩「……私達が行きたいって言っておいて言うのもあれだけど……ほんとに良いのかなぁ?怒られちゃったりしない……?」  

 

楓「大丈夫だよ。ちゃんと書き置きをしてこの扉に貼っつけたし、鍵が植木鉢の下にあることもバッチリ書いたし、これなら一目で分かるでしょ?」

 

彩「でも、もし悪い人が来てこの張り紙を見て、鍵を取って勝手に開けて、中に入ったりしたら…「心配ねえよ彩さん。この近所にはそんなやついねえから。」そうだとしても……やっぱり、ちょっと心配だよ……。」

 

美咲「……あ、じゃああの人達に空見先輩のおばあちゃんが帰ってくるまで悪い人が来ないか見張っててもらいます?」

 

花音「あの人達……?……あ。」

 

黒服の人「お呼びでしょうか、黒沢様。」

 

翔真「わぁっ!い、いきなり出てきた……。」

 

美咲「すみません……なんか、都合のいい人みたいな言い方しちゃって……。」

 

黒服の人「いえ、そんなことお気になさらず。皆さんの安心安全を第一に考えサポートするのが、私達の役目なので。」

 

日菜「おぉ、カッコいい〜!」

 

美咲「あはは……本当にありがとうございます。それじゃあ、家の見張り、でいいのかな?お願いしてもらってもいいですか?」

 

黒服の人「もちろんです。皆さんはどうぞ、この伊那日観光を楽しんできてください。」

 

こころ「分かったわ!それじゃあ、この家と楓のおばあちゃんをよろしく頼むわね、黒服の人!」

 

黒服の人「かしこまりました。全身全霊でお守りさせていたたきます。」

 

楓「あ、あのー……」

 

黒服の人「何でしょう、空見様。」

 

楓「もしだったら、家の中とかに入っててもいいですよ?外でずっとスーツでいると、暑いだろうし……」

 

黒服の人「お気遣い、ありがとうございます。ですが、私達はいつ、どんな状況で、何があっても、迅速に対応できるよう訓練してあるので、心配には及びません。なので、お気持ちだけもらっておきますね。」

 

楓「は、はぁ……。」

 

香澄「空見先輩!早く行きましょう、伊那日観光!」

 

有咲「待て香澄!空見先輩を急かすな!」

 

楓「べ、別に大丈夫だよ……?それじゃあ、黒服の人……でいいのかな?よろしくお願いします。」

 

黒服の人「皆様、気をつけていってらっしゃいませ。」

 

 

 

 

 

早希「……ねぇ、誰なの?あの得体の知れない人達……。」

 

楓「おい、黒服の人に失礼だろ。」

 

早希「その呼び方のほうが失礼な気がするけど……。」

 

千聖「安心していいわよ早希ちゃん。あの人達は決して悪い人じゃないから。」

 

早希「いや、そういう問題じゃ……」

 

彩「ねぇ空見くん!まずはどこに行くの!?」

 

楓「え?うーん、そうだなー……。」

 

早希「(……なんかこの女、楓にいと近くない?)」

 

千聖「(彩ちゃん、さっそく行動に移しているわね。)」

 

りみ「……あの、空見先輩。」

 

楓「ん?どうしたの?牛込さん。」

 

りみ「……い、良い天気、ですね。」

 

楓「え?……あ、あー、うん、そうだね。」

 

彩「昨日ほどは暑くなくてよかったよね!」

 

りみ「あはは……そうですね……。」

 

早希「(……この女も、近い……。)」

 

 

 

 

 

牧人「……楓のやつ、いつの間にあんなモテモテに……。」ワナワナワナ

 

翔真「たぶん、明日には雪が降るな。」

 

花音「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして、場所は変わり……。

 

 

 

 

 

【空見家】

 

ガサゴソ……

 

……取れたわ。

 

楓って、意外と頭良いわよね。

 

ポストの中の天井に合い鍵をセロハンテープでくっつけて、盗難防止を防ぐと……。

 

私が来たときはそこから取って鍵を開けて、帰るときは鍵を閉めてから、玄関にあるセロハンテープで合い鍵を元の場所にくっつける。

 

これなら持ち歩く心配も落とす心配もないし、意識して探さなきゃそうそう見つかる場所じゃない。

 

私も今度、1人の場合に外出するとき試してみようかしら。

 

……ガチャ

 

友希那「お邪魔する…「にゃ〜!」!!」

 

マリー「にゃ〜!」

 

友希那「マリー……!ふふっ、ただいま。昨日ぶりね。」

 

マリー「にゃーん。」スリスリ

 

友希那「聞いて驚きなさい。今日は練習がないから、一日中いっしょにいられるわよ。」

 

マリー「にゃ〜ん!」スリスリ……ピョン

 

友希那「きゃっ!……あなた、もしかしなくても嬉しいのね。」

 

マリー「にゃ〜♪」

 

友希那「ふふっ、私も嬉しいわ。待ってて、今ご飯の用意するから。」

 

マリー「にゃーん、にゃ〜♪」

 

友希那「抱っこされたままリビングに行きたいのね、分かったわ。」

 

 

 

 

 

【リビング】

 

マリー「にゃん……にゃん……。」パクパク

 

友希那「ふふっ、美味しい?マリー。」

 

マリー「……にゃん!パクパク……」

 

友希那「そう、良かったわ。」

 

……今日で、マリーとのお留守番は最後なのよね。

 

……2日間。

 

最初は長いと思っていたけれど……意外と、あっという間だったわね……。

 

明日と明後日はお手伝いさんが来て、確か楓は明後日の夜に帰ってくるのよね。

 

……今日で、マリーとは一旦お別れ……。

 

少し、寂しいわね……。

 

マリー「パクパクパク……ゴクン……にゃ〜♪」

 

友希那「! もう食べたの!?」

 

マリー「にゃーん!」

 

友希那「そう……流石マリー、早いわね。」

 

マリー「にゃ〜……。……ゴロン」

 

友希那「っ!?ズキューンッ!! か、可愛いがすぎるわよ、マリー……。」

 

マリーのあくびの、破壊力……。

 

ほんとに、心臓に悪いわ……。

 

マリー「……zzz……。」

 

友希那「……もう、寝たの?」

 

マリー「zzz……。」

 

友希那「……ふふっ。寝顔も可愛いわね。」

 

……パシャッ

 

友希那「……」

 

……パシャッ、パシャッパシャッ、パシャッ

 

友希那「……よし。」

 

さて、私もそろそろお昼を食べようかしらね。

 

あらかじめ今朝買っておいたお弁当を……電子レンジであっためて……。

 

……使っていいわよね?電子レンジ……。

 

……私の第二の家みたいなものだし、問題ないわよね。

 

マリーを起こさないよう、そーっと、そーっと…「にゃ〜……。」!!

 

マリー「にゃ〜……んにゃんにゃ……。」

 

……い、今の、寝言……?

 

……パシャッ……パシャッ

 

マリー「にゃー……zzz……。」

 

友希那「ふふっ、おやすみ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【伊那日 町中】

 

楓「……やっと着いた……。」

 

日菜「おー!見たことないお店がいっぱいだー!」

 

千聖「私達の住んでいるような都心から離れた場所ならでは、という感じね。」

 

彩「うん!なんか昔からあるような……老舗、って言うのかな?そういうお店も多いし!私、こういうの好きだな〜。」

 

楓「そう?」

 

牧人「ま、自分達が住んでるところをそんな風に言ってもらえて、悪い気はしないよな。」

 

翔真「誰目線なんだよ……。」

 

……確かに、牧人の言う通りではあるけど……この町中に来るまで、結構移動時間かかるんだよな……。

 

歩いて、途中でバス乗って、また歩いて……。

 

僕や牧人は昔から住んでたからもう慣れっこだけど、みんなは……。

 

花音「……空見くん、どうかした?」

 

楓「! あ、いや……。みんな、疲れてないかなって……」

 

花音「うん、それは全然大丈夫だよ。ね、美咲ちゃん。」

 

美咲「まぁ、バンドのおかげで多少体力は鍛えられてますからね……。」

 

楓「な、なるほど……。」

 

こころ「! 楓!あのお店は何かしら!」

 

楓「え?……あぁ、駄菓子屋さんだよ。あれも結構な老舗で、おばあちゃんが子供の頃からあるって言ってたっけな。」

 

りみ「へぇ〜、歴史が深いんですね。」

 

楓「まぁそういうことだね。僕も小さい頃よく行ってたなぁ。」

 

こころ「駄菓子屋さん……ということは、きっと楽しいことがいっぱいあるわね!」

 

日菜「確かに面白そう〜!こころちゃん行こう!」

 

こころ「ええ!行くわよ日菜!タッタッタ」

 

花音「ふぇぇ!?ちょっと二人とも〜!」

 

千聖「全く、仕方ないわね……。」

 

香澄「……!空見先輩、あのお店は何ですか?」

 

楓「ん?……あぁ、あれはおもちゃ屋さんだね。あそこも老舗で、どちらかと言うと昔のおもちゃがいっぱい売ってる…「面白そう!有咲、行こ!」「はぁ!?ちょ、待てよ香澄ー!」……駄菓子屋といいおもちゃ屋といい、みんなテンションMAXだなぁ……。」

 

りみ「ああいう昔ながらのお店っていうのが、私達の街にはあまりないから、物珍しいのかもしれませんね。」

 

楓「……そっか。」

 

りみ「……空見先輩は、あまり好きじゃないですか?昔ながらのお店って。」

 

楓「いや、そういうわけじゃないんだけど……昔からあって、よく行ってたところだから、物珍しさとかはあまりなくて……。だから、そんな場所を弦巻さんや戸山さんが見てああやってはしゃいでるの、ちょっと、新鮮だなぁって。」

 

りみ「空見先輩……。」

 

牧人「まるで、子供の頃の俺達みたいだよな。」

 

楓「牧人……!」

 

牧人「子供の頃は、毎日毎日ちょっとばっかのお金だけ持って遊びに行って。品揃えもよく変わるから、いつでも新鮮な気持ちになれて。……でも、いつからか、それが当たり前に感じ始めて、中学に上がった頃には、もうあまり行かなくなっちまって……。」

 

楓「……」

 

牧人「きっと、羨ましいんだよ、こころちゃん達が。昔の俺らみたいにはしゃいでるあの子達が、眩しく見えてさ。」

 

楓「……らしくねー。」

 

牧人「ガクッ ひ、人が珍しく良いこと言ったのに何でそんなこと言うんだよ!」

 

彩「まぁまぁ曽山くん。……私も、その気持ち分かるなぁ。子供のときにしか味わえなかった感覚って、やっぱりあるよね。」

 

美咲「親にあれ買ってこれ買ってってお願いしたり、たまに行くお出かけがすごく楽しかったり、ちょっと思い出すだけでもいろいろ出てきますね。」

 

彩「うんうん!他にも、お母さんに何か一つ買っていいよって言われたときや、お父さんが休みの日に遊園地とかに連れてってくれたときとか、それから……」

 

子供のときにしか味わえなかった感覚、か。

 

そんなこと、考えたこともなかったな……。

 

……僕は……。

 

早希「……「早希にはないのか?子供の頃にしか味わえなかった感覚は。」牧人さん。……私は、別に……。」

 

牧人「? そっか……。」

 

楓「……「あー!」!?」

 

牧人「何だ何だ!?どうしたんだよ彩さん!」

 

彩「見てあそこ!動物がいる!」

 

美咲「あれは……キリン、ですね。……え、キリン?」

 

楓「まぁ、ちょっとした動物園みたいなもんだね。他にもカバとかフラミンゴとか……トラもいたっけな。」

 

牧人「最近パンダも来たんだぜ。」

 

早希「ライオンもじゃなかった?」

 

りみ「そんなにいるんですね……!」

 

楓「え、そうなの……?」

 

美咲「……それ、もうちょっとじゃなくない……?」

 

彩「ね!もうれっきとした動物園だよね!私、行ってみたいなぁ。」

 

楓「確かに、僕も長いこと行ってないな……。牧人は?」

 

牧人「俺はこの前、ライオンとパンダが来たときに早希と行ったぜ。」

 

楓「へぇ……え、早希と?」

 

牧人「おう。」

 

早希「……別に、強引に付き合わされただけだし。」

 

楓「え……?」

 

牧人「ち、違えよ!強引になんかしてねぇ!おい早希!適当なこと言うんじゃねえ!」

 

楓「……ま、別に何でもいいけど。……それじゃあ丸山さん、みんな、今から動物園行ってみる?」

 

彩「え!いいの!?」

 

楓「もちろん!今駄菓子屋とおもちゃ屋を見に行ってる弦巻さんや戸山さん達も呼んでさ、みんなで行こうよ。」

 

彩「空見くん……。うん!行く!じゃあ私、みんなを呼んでくるね!」

 

美咲「あ、じゃああたしも。」

 

りみ「わ、私も行きます!」

 

牧人「……呼びに行くだけなら、1人でもいいような……」

 

楓「いいんだよ。みんなそれだけ仲が良いってことなんだから。」

 

牧人「そういうもんか……?あ、でも確かに、俺のクラスの女子も大勢で行動したりするか。」

 

楓「だろ?」

 

早希「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【空見家 リビング】

 

〜PM 18:00〜

 

友希那「……ふぅ。……あら、もうこんな時間。マリーは……あ。」

 

マリー「zzz……。」

 

友希那「ふふ、気持ちよさそうに寝てるわね。作業も一区切りついたし、そろそろ夕食の準備をしようかしらね。」

 

確か冷蔵庫に、夕食用に買ったお弁当を入れておいたはず……。

 

……あった。

 

楓に教えてもらったコンビニのお弁当、とても美味しいのよね。

 

これを電子レンジで温めて、あとは……。

 

マリー「……にゃ〜……。」

 

友希那「! マリー、起きたの?……もしかして、起こしちゃったかしら……。」

 

マリー「んにゃ?……トコトコトコ」

 

友希那「……」

 

マリー「……にゃ〜。」スリスリスリ

 

友希那「うっ!」トゥンク

 

……こらえるのよ、湊友希那。

 

マリーといられるのはあと数時間だけ。

 

それまで、意地でも倒れないようにしないと。

 

友希那「……怒っては、ないみたいね。じゃあ、先にマリーのご飯を作りましょうか。」

 

マリー「にゃ〜!」

 

……どうして猫って、こんなに可愛い生き物なのかしら。

 

マリーといっしょに暮らしている楓が羨ましいわ。

 

……と、そんなことよりご飯を作らないと。

 

今日のマリーの夕ご飯は……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜PM 20:50〜

 

【空見家 玄関】

 

……ついに、この時が来てしまったのね。

 

……マリーとの、別れの時が……。

 

マリー「にゃー?」

 

! ま、マリーが、送り迎えを……。

 

友希那「……マリー、この二日間、とても楽しかったわ。あなたといっしょにいられて、あなたといっしょに遊んで、あなたといっしょにご飯も食べて、そして、可愛い写真もいっぱい撮らせてもらった。この時間は、今後一生忘れない思い出になるはず……いえ、なるわ。」

 

マリー「にゃ〜……。」

 

友希那「明日と明後日は、私じゃないお手伝いさんが来るらしいから、その人といっしょに良い子にね。……ナデナデ」

 

マリー「にゃ〜……♪」

 

友希那「……楓が帰ってきたら、また遊びに来るわね。そのときは、三人でいっしょに遊びましょう。」ナデナデ

 

マリー「にゃ〜……。」ゴロゴロゴロ

 

ふふ、本当に可愛い……。

 

……名残惜しいけど、遅くなりすぎたらお父さん達が心配する……。

 

そろそろ……時間ね。

 

友希那「……それじゃあ、行くわね。」

 

マリー「にゃ?」

 

友希那「!」

 

そ、そんな顔しないでマリー!

 

帰りづらくなるじゃない!

 

友希那「……また、近いうちに会いましょう。……またね、マリー。」

 

……ガチャリ

 

友希那「……くっ!」ガクッ

 

これが……心を、鬼にするということなのね……。

 

……でも……仕方ないのよ。

 

出会いがあれば、別れもある。

 

……あとは、明日明後日のお手伝いさんに任せましょう。

 

……約束するわ。

 

楓が帰ってきたら、またすぐに来る。

 

……よし。

 

それじゃあ……帰ろうかしらね。

 

と、その前に……。

 

楓に連絡、しなくちゃだったわ。

 

えーっと、楓楓……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜PM 17:00〜.

 

【伊那日 楓のおばあちゃんの家】

 

『『『ただいまーー!!』』』

 

黒服の人「お帰りなさいませ、皆さん。空見様のおばあ様は、現在お夕食の準備をされているので、私が代わりにお出迎えさせてもらいました。」

 

美咲「ありがとうございます。それと、本当にお疲れ様です……。」

 

楓「僕からも、何から何まで本当にありがとうございます……。えっと、少しは休んだほうが……」

 

黒服の人「ご心配には及びません。24時間365日、いつでも皆様をサポートできるよう、万全の体制を心がけていますから。」

 

楓「そ、そうなんですか……。」

 

千聖「流石、プロね……。」

 

彩「あ、確か今、おばあちゃん夕飯の準備をしてくれてるんですよね?」

 

楓「そうだった!早く行って手伝わないと!」

 

花音「あ、待って!私も行く!」

 

香澄「! わ、私達も行ったほうがいいよね?」

 

有咲「でも、人数が多すぎてもそれはそれで大変じゃねえか?」

 

千聖「有咲ちゃんの言う通りね。私達は、私達のできることをしましょう。」

 

りみ「わ、分かりました!」

 

日菜「うーん……それじゃああたし達は、ちょっと早いけど布団の用意でもしてくる?」

 

こころ「賛成よ!美咲、行くわよ!」

 

美咲「はいはい。」

 

牧人「……んじゃ、俺は一旦家に帰るわ。」

 

翔真「おう。また。」

 

牧人「ああ、また。……早希。」

 

早希「何ですか?」

 

牧人「……あいつとは早めに話しておいたほうが、お前のためだと思うぞ。」ヒソヒソ

 

早希「よ、余計なお世話です!」

 

牧人「ははは。じゃ、ばあちゃんによろしくな。」

 

早希「……ったく。……牧人さんは牧人さんでお節介だし、楓にいは楓にいでまた……。」

 

 

 

 

 

 

 

楓「おばあちゃん、ただいまー!」

 

楓のおばあちゃん「お帰り、楓。みんなもお帰り。観光は楽しかったかい?」

 

彩「はい!すごく楽しかったです!」

 

花音「夕飯の準備、手伝いますよ。」

 

楓のおばあちゃん「ありがとね。それじゃあまずは……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜PM 21:30〜

 

【楓のおばあちゃん家 寝室(楓side)】

 

楓「今日はそっちで寝るんだな。」

 

牧人『まぁな。昨日はみんないたから成り行きでそっちに泊まらせてもらったけど、2日目からは別に俺はいらないだろ。』

 

楓「まぁ、それはそうだな。」

 

牧人『いやそこは否定してくれよ!それともあれか?女子達といっしょに寝れるのを邪魔されないから喜んでるってか!』

 

楓「そんなこと思ってねえよ……。お前じゃないんだから……。」

 

……そういや、僕が何で女子達といっしょの部屋で寝ているのか、まだ話してなかったな。

 

別にそこまで深い話でもないんだが……誤解されないように一応説明しておこう。

 

話は昨日の夜に遡る……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜昨夜 PM 21:30〜

 

【楓のおばあちゃん家 寝室】

 

楓のおばあちゃん「それじゃあみんなは、この2部屋を寝室として使ってね。……黒服さん、本当に後は任せていいのかい?」

 

黒服の人「もちろんです。おばあ様はお疲れでしょうから、しっかりお休みください。」

 

楓のおばあちゃん「なら、お言葉に甘えさせてもらおうかね。じゃあ楓、みんな、おやすみ。」

 

楓「お、おやすみー……。」

 

 

 

 

 

牧人「……さて、どうする?」

 

早希「いや、どうするも何も、普通に男女で分かれる他ないでしょ。」

 

牧人「でも、もうばあちゃん布団敷いてくれてるんだぜ?それも人数分。このご厚意を無下になんかできねえだろ!」

 

早希「え〜……?」

 

日菜「ということはつまり、一部屋は絶対男女同室になるってことだよね?」

 

千聖「……そうなるわね。」

 

早希「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!いいんですか!?男女同室ですよ!?高校生なんですし、そういうところはきちんとするべきじゃ……」

 

千聖「本来ならそうだけれど、楓なら大丈夫よ。」

 

有咲「えっと……その心は?」

 

千聖「楓に、あんなことやこんなことをする度胸なんてないもの。」

 

楓「……確かに、そうですけど……」

 

りみ「認めちゃうんですね……。」

 

有咲「……じゃあ、弟の翔真くんは……?」

 

彩「空見くんの弟だもん!ならきっと大丈夫だよ!」

 

早希「根拠薄……。」

 

翔真「……俺は、できれば一人で……」

 

花音「それに、曽山くんの言う通り、おばあちゃんのご厚意を無下にしたくないから。私達は二人のことを信頼してる。だから、同室でも大丈夫だよ。」

 

楓「松原さん……。」

 

こころ「誰が楓や翔真と寝るのか、ワクワクするわね!」

 

牧人「……いや俺は!?」

 

『『『……』』』

 

美咲「……さて、じゃあ誰がどの組み合わせでいっしょに寝るか、ですけど……どうやって決めます?」

 

香澄「やっぱりこういうときはじゃんけんじゃない!?」

 

牧人「……何で無視……。」

 

千聖「曽山さんには、もしもの場合は廊下で寝てもらうから安心して?」ニコニコ

 

牧人「……俺って、そんな信用ねえか……?」

 

日菜「ドンマイ、牧人くん。」ポン

 

彩「よーし!それじゃあいっくよー!どんな結果になっても恨みっこなし!先に勝ち抜けた7人がこの部屋で、残りが隣!」

 

千聖「ええ。」

 

花音「みんな、準備はいい……?」

 

『『『……コクリ』』』

 

日菜「それじゃあ……!じゃーんけん……」

 

『『『ポン!!』』』

 

 

 

 

 

彩「うわ〜!布団ふかふか〜!」

 

花音「ふふ、ほんとだね〜。」

 

有咲「香澄だけ隣の部屋か……。」

 

りみ「……有咲ちゃん、寂しい?」

 

有咲「っ!?べ、別に?そんなことねーし……!」

 

翔真「……俺、やっぱ別の部屋で寝るわ。」

 

楓「え!何でだよ翔真!」

 

翔真「いや、何でって……。チラッ」

 

楓「……チラッ」

 

翔真「……こんなとこで寝られっか!」

 

彩「! ど、どうしたの翔真くん!?何かあった!?」

 

翔真「え?あ……いや……」

 

花音「何か悩みとかあったら、いつでも相談してね?私達がのるから。」

 

翔真「……は、はぁ……。」

 

楓「……別の部屋に行ける状況だと思う?」ヒソヒソ

 

翔真「……この状況で動揺とか全然しないお前を尊敬するわ。」

 

楓「いやいや、僕だってちょっとぐらい動揺はしてるよ。女子といっしょの部屋で寝るなんて初めてだし。」

 

翔真「いや、たいていはそれが普通じゃねえのか……?」

 

楓「え?……あ、そっか……。」

 

翔真「(もう感覚バグってんじゃねえか……。)ある意味、幸せ者なのかもな、お前。」

 

楓「? どういうことだよ?」

 

翔真「さぁな。ガバッ」

 

彩「! 翔真くん、もう寝ちゃうの?」

 

花音「1日目だけでいろいろあったんだもん。きっと疲れが出ちゃったんだよ。」

 

有咲「……じゃあ、私らもそろそろ寝ます?」

 

りみ「ふふ、そうしようか。」

 

楓「……あ、その前に僕、ちょっと隣の部屋行ってくるよ。牧人に借りたいものがあるんだ。」

 

彩「あ!じゃあ私も!千聖ちゃん達に挨拶したいし!」

 

りみ「挨拶か……。寝る前に、私達も香澄ちゃん達に挨拶しに行かない?有咲ちゃん。」

 

有咲「あー、そうだな。」

 

花音「……それじゃあ、ちょっとだけ行ってくるね、翔真くん。おやすみ♪」

 

……パタン

 

翔真「……マジで部屋変えてぇ……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜現在〜

 

【楓のおばあちゃん家 寝室(楓side)】

 

と、いうことがあり、現在に至る。

 

ちなみに今松原さん達は、下で風呂入ったり雑談したり……簡単に言えば女子会?的なのをしている、らしい。

 

そして翔真は……僕の横でグースカグースカ寝ている。

 

翔真「zzz……。」

 

楓「昨日はあんだけ部屋変えたい変えたいって言ってたのに、普通に寝てんじゃねえか……。」

 

牧人『おい楓、聞いてんのかよ?』

 

楓「あ、ごめんごめん。で、何だっけ。」

 

牧人『聞いてねえじゃねえか……。だから、マリーのことだよ。友希那さんからちゃんと連絡来たのか?』

 

楓「ああ、それなら大丈夫。ついさっき連絡来たよ。『マリーとの生活、とても楽しかった』ってさ。」

 

牧人『そう、なのか。なら、いいんだが……。で、明日と明後日はまた別の人がマリーの面倒見るんだろ?大丈夫なのか?』

 

楓「大丈夫だよ。あの人なら、きっと。」

 

牧人『……ていうか、その"あの人"っていったい誰だよ……?』

 

楓「あれ?牧人に言ってなかったっけ?」

 

牧人『聞いてねえよ。』

 

楓「そ、そうだったっけ……。明日と明後日に、マリーの面倒を見てくれる人は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翌日 AM 7:00〜

 

【???】

 

???「……んー……朝かぁ……。」

 

……よし、起きるか。

 

???「うーん……んー……はぁ。」ノビー

 

……良い天気だなぁ。

 

……!

 

そうだ!

 

今日と明日は、大事な日だった!

 

早く起きて準備準備……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「スマホOK、ティッシュOKハンカチOK、寝巻きOK、着替えOK、財布OK、メモ帳OK、その他もろもろ……OK!そして……ベースOK!」

 

うん、準備バッチリ!

 

それじゃあ……行きますか!

 

???「行ってきまーす!」

 

ガチャ

 

 

 

 

 

???「うわっ、あっつー!今日は気温高いなぁ。ちゃんと熱中症対策もしておかないと……『ピロリン♪』ん?」

 

『今日と明日、マリーのことよろしくね』

 

???「空見……。ふふ、『OK。了解!』っと。それから……

 

 

 

 

 

『このリサお姉さんに任せなさい!』ってね。よしOK!」

 

……さてと、それじゃあさっそく向かいますか〜。

 

道は……なんとなく覚えてはいるけど、一応地図アプリを開いておこう。

 

よーし!

 

それではいざ、空見の家へ!

 

しゅっぱーつ!

 

……ふふ、なーんてね♪




1日遅れですが友希那さんお誕生日おめでとうございます!!

そして有咲、お誕生日おめでとう!!

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