SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~ 作:ディア
イリア捕獲
→ハクリューに進化&ギラギラと遭遇
→主人公リーグ出禁&イリアと別れる&リックゲット
→アローラ地方にて島巡り&ダン捕獲&イリアと再会する
→ホウエン地方にて観光&マンダーゲット(今ココ)
→(以下ネタバレにより伏せます)
→ギラギラ捕獲
→第1話~第7話
→ジャック捕獲
俺はカイナシティの南の海岸でライブ活動をしていた。その理由はアローラ地方とホウエン地方でカツアゲした金がなくなり、トレーナーバトルをしてカツアゲしようにも俺と目を合わせたトレーナーがポケモンバトルを拒否してしまったからだ。それというのもこの付近でカツアゲし過ぎたのが原因だ。
この付近の強いトレーナーはジムバッチ二つか三つあたりのトレーナー、つまり自信がつき始めた頃のトレーナーが多い。島巡りで言えば二つ目の島のキャプテンの試練に挑むか、試練突破したあたりで充実している頃だ。
そんな時期に俺と言う化け物がいて挫折を味わってしまった。俺は島巡りを完全制覇していて全てのタイプのZクリスタルを集めており、他の地方で例えるなら殿堂入りに相当する。しかしリーグ非公認のローカル文化である為に島巡り完全制覇は他の地方では何の意味をなさない。何故ならそもそも達成している奴らが少なく俺の前に完全制覇を成した人物は数年前の話で、完全制覇した人間はアローラ地方から出ないなんてこともある。
その為島巡り完全制覇でもせいぜい、ジムバッチ一つ持っている奴くらいだと認識されている。しかもジムバッチそのものも持っていないからポケモンバトルをする側からしてみれば「田舎からやって来た絶好のカモ」だ。……いくらアローラ地方のポケモンが平和ボケしてもそんな訳ないだろうに。俺の前の完全制覇者ことカヒリ女史も四天王かその辺のクラスだが、あの人はアローラ地方出身のポケモントレーナーよりも世界最強女子プロゴルファーとして有名だからな。
その結果、対戦者達は俺を嘗め、バトルを挑み、敗北していった。あまりにもぼったくるのでその噂が広がり、いつしかポケモンバトルが出来ない状況になっていた。ある意味、アローラ地方の文化が認められた証拠でカヒリ女史も喜んでいるに違いないな。
何はともあれ最初のうちは貯まっていた金を使っていたが徐々になくなり、遂に今日金が尽き、路上ライブならぬ海岸ライブをして大成功に終わった。
「少し時間取らせてもいいかな?」
海岸ライブを終え、後片付けをしていると声をかけられそちらを見ると薄緑……いや青緑色の髪をした美少女がいた。俺はその少女のことはよく知っていた。彼女がこのホウエン地方でただ単純に有名人なだけで、ストーカーと言う訳でもなければ知り合いと言う訳でもない。
「どうぞ、ルチアさん」
彼女はホウエン地方の美しさコンテストマスター部門を優勝したスーパーアイドルのルチアさんだ。
「ありがとうシック君。ご存知かと思うけど私の名前はルチア。ルーちゃんって呼んでね」
「シックです。以後お見知りおきを」
挨拶の常用句を使用し、ルチアさんに自己紹介をする。
「それでルーちゃんさん、何かご用でしょうか?」
「ルーちゃんの後ろにさんは必要ないよ! それに敬語も止めて!」
渾身のボケをかまし、ルチアもといルーちゃんが敬語を止めるように涙声と涙目で訴えてきたので流石に止めた。
「わかったよルーちゃん」
彼女がすぐに微笑み、明るい声で返す。……謀ったな? いやルーちゃんは人気アイドルだからこのくらい出来て当たり前なのかもな。
「シック君ありがと。それでね、私がシック君に用事があるのはスカウトしたくて声をかけたの」
「スカウト? 俺にアイドルになれっていうのか?」
嫌だな。いつもTVで見るルーちゃんの服はコンテストドレスであり、俺がそれを着ることになると女装になってしまい、男女問わず阿鼻叫喚だ。誰得だよ。
「それもありだけど、コンテストライブの方だよ」
俺の女装が見たいとはとんだ性癖の持ち主だな。ホウエン地方が誇るアイドルがこんな性癖の持ち主だなんて知ったら全ホウエン地方の諸君がショックを受けるだろうな。まあ、それは俺を巻き込まなければ何でもいいので置いておこう。
俺をコンテストライブにスカウトか。悪くない。悪くないのだがコンテストライブの会場はポケモンリーグ管轄で、リーグ出禁されている俺は登録することは出来ない。
「ルーちゃん、悪いが俺はリーグ管轄の大会等には参加出来ないんだ。だからこうしてリーグ非公認でもやれる路上ライブを開いたって訳だ」
「え……嘘!? ということはシック君って犯罪者なの?」
「いいや俺は冤罪をかけられただけだ。冤罪こそ晴れたが、リーグは頭堅い連中ばかりでな。俺が冤罪を晴らしても出禁を解いてくれないんだよ」
「それって完全におかしいよ! 冤罪なのに、どうしてそんなことになるの?」
「さあな。何でも俺に冤罪をかけた奴がリーグ関係者と親密な関係だったらしい。そいつが濡れ衣を着せたとバレても、今度はそいつが死んだことで俺に殺人容疑がかかっているからって理由で俺のリーグ出禁を解かないようにしているらしい」
本当に下らないものだ。そいつはポケモンに愛されなかったから殺されたのであって、俺は一切関係ない。関係があるとしたらそのポケモン達に精神安定剤をぶちこんだことくらいで、それの痕跡の証拠すらも消してある。もし万一精神安定剤を混入したことがバレたとしても殺意はなかったことを言えば最悪でも過失致死事件──殺人なら出禁どころの話ではないが、過失致死なら罪を償えばそれで終わり。もうとっくに俺はそれを終えている──として扱われる。殺意がなかったのは事実だし、せいぜい言うことを聞かなければ良いと思っていたくらいだ。
それに冤罪をかけた奴はとっくに死んでいるんだ。死人のことをいつまでも話さず、黙って出禁を解けば良い話なのにな。
「それで何もなかったら、私はリーグを許せない。ファンの皆に話して──」
「やめておけ。俺の為に怒るのは嬉しいが、それはファンを利用するってことだ。下手したら俺だけじゃなくルーちゃんのアンチが出るかもしれない。バラエティーで俺の過去に触れる時にそのエピソードを話す程度でいいだろう。その方がよほど効果的だ」
擁護するなら中立的な第三者として見てくれた方が俺の敵も増えなくて済む。敵を増やす時は敵が無能な場合だ。それ以外は増やさない方が良い。何故なら無能な敵は敵陣営を弱体化させるがそれ以外の敵は敵陣営を強化するからだ。
「……そうする。だけどシック君が余りにも不憫過ぎるよ。何か出来ることないかな?」
「出来ることは──」
そう考えているとズボンの裾を引っ張られ、そちらを振り向くとここにはいない筈のフカマルがいた。
『なぁあんた、オイラのマネージャーになってくれないか?』
俺の空のボールを指差し、声をあげる。
「わ、フカマルだ。どうしてこんなところに?」
ルーちゃんがフカマルを抱えようとするが、それを止める。このフカマルは特性ごさめはだだと明らかにわかり、触れた者を傷をつけるからだ。
『いやな、オイラはここに住んでいる訳じゃないのよ。少し旅をしていたらそこのお兄さんが歌っていたから、気になって覗いたらこの人の下でライブ活動とかしてみたいって思えるようになったんだ』
「なるほどな」
「シック君、フカマルの言っていることわかるの!?」
「まあな。今の言葉を要約すると──」
それを翻訳すると信じられないのかフカマルに真意を尋ねた。
「それ本当?」
フカマルがそれに頷き、ルーちゃんがボールからポケモンを取り出す。そのポケモンはチルタリスのチルルだ。このチルルもよくTVに出るから俺もよく知っている。
「シック君、チルルが私のことをどんなことを思っているのか聞きたいな」
『最高の相棒で半身のような存在だ。今ではルチアさえいれば良いと思っている。だからルチアのことを──』
「チルル、そこまで私のことを……!」
それを伝えると泣きながら抱きつき、チルルもそれを見て抱きついた。しかし途中まで何か言っていたような気がするが気のせいだろう。
『なあマネージャーさん、あんたの下でコンテストライブに出てみたい。……いいだろ?』
ルチアが感涙している間にフカマルがそう言って仲間になることを要請した。フカマルか。かなり素質が高いし、いずれガブリアスになるし、あのバンギラスを倒すには丁度良いかもな。それとマネージャー呼びは強制させる。
「わかった。だが俺のポケモンは個性が強いし、コンテストライブに出られるのは暫く後だ。それでもいいのか?」
『し~んぱいないさ~!』
空のモンスターボールのボタンを押し、フカマルをゲットした。
「それじゃよろしくなブリタ」
フカマルもといブリタはモンスターボールを少しだけ揺らした。
「お待たせ。シック君」
「ルーちゃん、それで頼みがある」
「どんなことでもやるよ。……それこそCまで」
ボソリと言ったつもりかもしれないが俺には聞こえる。Cって何だよ。体操のウルトラCの略か? それともコンテストの略か?
「コンテストライブに着る服とか、コンテストライブに必要な物とか教えて欲しい」
「オッケー。それなら──」
その後、ルーちゃんにコンテストパス以外の物を取り揃えて貰った。ちなみにコンテスト用の服として王子様風ファッションを強く勧められたのは謎だったのは言うまでもない。
後書きらしい後書き。
当初は普通にコンテスト会場に行ってルチアにスカウトされる話でしたが、筆が進まなくなりボツにしました。
それと島巡り完全制覇の設定ですが、ほとんど独自解釈です。
追記
ルチアの動画を調べたらルチアとチルルが意思疎通が可能なシーンがあったので修正しました。
それはそうと、感想は感想に、誤字報告は誤字に、その他聞きたいことがあればメッセージボックスにお願いいたします。また高評価やお気に入り登録、感想を送ったりすると作者のモチベーションが上がります
番外編で出す話はどんなものがいい?
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ライバル達とのポケモンバトル
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ルチアとの砂糖大噴火シーン
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他ヒロインルート
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主人公のその後の日常
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その他