SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~   作:ディア

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ようやく書けました。

追記:このサブタイを【第18話】から【第18話 二人の赤髪】に変更しました


第18話 二人の赤髪

ナツメさんから予言を告げられ空港にて俺は赤髪の男を探していた。

 

「確かに二人いるな、おい……」

赤髪の男は確かに二人いた。一人は元イッシュ地方チャンプのアデクさん。

 

アデクさんがチャンピオンだった頃の経歴については語るまでもないが、その後の活動について知る者はサカキほどではないにせよ少ない。カントーに来た理由が解せないがおそらく放浪の旅をしているんだろう。金はあるしな。

 

「もしかして──」

「君、どうかしたか?」

そう口を開こうとするともう一人の赤髪の男が俺に話しかけてきた。

もう一人の男は俺も知る慈善家であり、ホロキャスターを開発したフラダリラボのフラダリ。

 

フラダリは善人で困っている人々を助けたりしており、フラダリラボで稼いだ金を慈善事業に使っていた。しかしフラダリが急に姿を消すと何故かフレア団の活動は著しく低下し、今やフレア団と名乗るだけで嘲笑われるほどだ。

 

俺はその当事者じゃないから推測でしかすぎないがおそらくフレア団の長はフラダリだ。

 

フレア団と言えども所詮は組織だ。裏にはちゃんとしたスポンサーがいる。俺の見立てではロケット団やリーグ関係者と関わりがあると思っていたが金の動きがそれとは無関係で必要最低限の動きしかしてなかった。

 

しかしだ。フラダリラボとフレア団の金の動きがほぼ同時に動いていた。つまりだ、フラダリとフレア団は大きく関わっている可能性が高い。

 

フラダリの性格から考えてフレア団に投資するような人物じゃない。そもそもフレア団は頭の逝かれた宗教団体で自分達が助かれば良いという自己中な奴らだ。入団条件がリーダーにスカウトされるか500万円持ち込むかのどちらかしかない時点でお察しだ。フラダリの心境から言えばそんな奴らを抹殺したいに決まっている。

 

 

 

何故リーダーなのかという根拠は、フラダリが善人でフラダリの良心につけこみ脛をかじる奴らが絶えず、嫌気を指して世界を壊そうと考えたじゃないのかと言う推測と、フラダリが消えた途端に動きが鈍くなったのが理由だ。

 

 

善人は善い事を行う人物と書いて善人だ。行動しなければ慈善活動も出来ないから善人は行動力が高いと言える。そんな人物が歪んだらどんな行動を起こすかわかったものじゃない。他人任せにせず自ら行動しなければ気がすまないのも善人──というか慈善家の特徴だ。そんな人物が他の組織に任せるなんてことをするはずもなく自ら率先して組織を動かすに決まっている。

 

 

そしてもう一つの理由、フラダリが消えた途端にフレア団の動きが鈍くなったという点だ。フレア団は地方を代表していた犯罪組織団体だ。仮にフラダリがフレア団のリーダーでなかったらスポンサーであるフラダリがいなくとも、徐々に弱体化してじり貧するのは確かだが暫くの間活動し続けられる。地方を代表するまでに育て上げた優れたリーダーがいるのだからな。

しかしスポンサーがなくなった途端にフレア団の活動が一気に低迷し始めてしまった。そういう時に備えて別の方法で金を集めたりするのが組織としての在り方なんだがそれをしなかった。フラダリがリーダーでないとしたらいくら何でもそのリーダーはずぼら過ぎる。つまりフレア団のリーダーはフラダリである可能性が高い。

 

ロケット団はほぼ全員がサカキに忠義を誓いサカキを求めていたから一度壊滅しても復活したが、フレア団は自己中の集まり。そんな奴らがフレア団を纏めることは出来るはずもなく壊滅寸前まで追い詰められている。

 

 

 

「いや、少し考え事を。お気遣いなく」

 

そのような男とは関わりたくない。フラダリが犯罪組織のリーダーかどうか以前にまず慈善家が苦手だ。

それというのも俺はただなんとなく救える者を救う偽善者と名乗るのも躊躇う暗躍するダークヒーロー擬きの類いでしかなく、フラダリは出来る限り人々、それが例え悪党であったとしても助けようとする慈善家だ。

 

フレア団は500万円持ち込めば団員になれるという掟から悪人でもなれると言うことだ。これが普通の悪党なら金蔓くらいにしか思っていないとしか認識していただろう。しかしフラダリのような善人がリーダーだとそいつらを殺すかもしれないと考えられれば、逆に救おうとしているのではないかと勘ぐってしまう。

 

俺がそういう奴らと合わないのはそれで、悪党すらも救おうとする心が行動を読むのに邪魔だとしか言い様がなく、やりづらい。根っからの悪人処刑人だよ俺は。

 

「そうかね? 私はこういう者だ。もし何か困ったことがあったらここに連絡してくれ。それでは失礼する」

フラダリがそう告げて名刺を渡してその場を去る。その裏にはポケットがあり一万円札が折り畳まれ収納されていた。

 

 

 

「随分古典的なスカウトだ」

 

あくまでもフラダリは善人を求めているって訳か。もし良心のない小悪党やフラダリを警戒している奴らはこのまま受け取って何もなかったことにする。俺はまさしくそれだ。しかしジャックのような守銭奴あるいは極普通の一般人ならフラダリに金を返す。どちらにせよ選別しているのは確かで来ても来なくてもフラダリにとっては得にしかならない。

 

「さて行くかね」

 

俺はアデクさんの目の前に立ち、視線を合わせる。そしてこう告げた。

「ポケモントレーナー同士視線が合ったらポケモンバトル。元地方チャンプならわかりますよね?」

「地方チャンプとはいえ現役を引退した儂を知っているとは面白い奴じゃのう」

「そりゃイッシュ地方で旅していた時に否応なしに貴方のことが話題に上がりましたから」

 

「何か照れ臭いものがあるわい。太陽の王子殿」

「俺の二つ名は無冠の帝王ですよ」

アデクさんに付けられそうになった二つ名をバッサリ否定する。バトル施設を多様していたって訳でもなく、ましてや天候が快晴以外の状態で苦戦するって訳でもなければ、快晴なら圧倒的な強さを見せる訳でもない。だから太陽の王子なんて二つ名は不似合いなんだよ。

 

「カロスじゃそう呼ばれているのに知らんのか?」

「俺はまだタイトルを獲得していない。それはカロスでも同じです」

「カルネ曰く、日の出の太陽のように活躍するんだそうだ。心当たりないのか?」

…………有りすぎる、物凄く。

「その様子だとあるのか。まあシロナを倒した時点で活躍していたのは確実だからの」

アデクさんが笑い、モンスターボールを取り出す。

 

 

「いくぞ、ウルガモス!」

アデクさんが取り出したポケモンはウルガモス。虫であるにも関わらず、炎でもあるこのポケモンはかつてレーティング団体で流行り、重宝されていた。その理由はアデクさんが使っていたというのもあるが、ちょうのまいを覚えるだけでなく特性にある。

ウルガモスはほのおのからだという特性でこれを持つポケモンを物理的に攻撃すると火傷を負ってしまい時間が経過する度にダメージを負うだけでなく物理攻撃が弱くなってしまう。火傷を負う確率が100%ではないのが唯一の救いだがそれでも戦いたくないのは確かだ。

 

しかしここ最近ではファイアローと共にタマゴ孵化要員として活躍していてレーティング団体から姿を消し始めている。それと言うのもファイアローの4倍弱点であり同時にウルガモスの4倍弱点でもある岩の技を覚えるポケモンが増えたのと、妖使いが増加しているからだ。

 

何故岩の技を使うポケモンが増えたかというとそれはファイアローがあまりにも強すぎたからだ。具体的にどう強かったかは割愛させてもらうとして、ファイアロー対策に岩タイプの技を搭載して一撃で何がなんでも仕留めると意気込むトレーナーが続出。その結果、ウルガモスも巻き添えになり活躍する機会が減ってしまった。

 

そしてもう一つの理由、妖タイプの台頭により、毒や鋼といった弱点をつけるポケモンが必要になり始めたが、ウルガモスはそのどちらの技も覚えない。精々炎の弱点である草複合の妖タイプしか倒せないだろう。それならファイアローやリザードンといった高火力のポケモンやミミッキュキラーのカエンジシ──カエンジシは炎・無の二つのタイプで唯一ミミッキュの一致技を半減以下に押さえられるポケモン──の方が良い。

 

 

 

「と、なればお前しかいない──ん?」

俺がマンダーのボールに触れるとダークボールが揺れた。ダークボールの中に入っているのはギラギラのみで、それ以外俺の今の手持ちはモンスターボールの中に収納されている。

「このバトルで勝ってもにじマメは出ないぞ?」

ボールが一回だけ揺れ、それが本気だと悟った。

「よし、わかった。お前に決めたギラギラ!」

通常のバンギラスを遥かに上回る巨体の持ち主ギラギラがウルガモスの前に降臨した。

 

「それが噂に聞くバンギラスか。相手にとって不足なし! ウルガモス、ちょうのまい!」

「ギラギラ、いわなだれ」

早速ウルガモスにちょうのまいを指示してきたが、俺はギラギラのいわなだれでねじ伏せる。まさしく瞬殺だった。

「今のいわなだれ、雪崩というよりも津波じゃのう……」

アデクさんがそう抗議じみた疑問を俺に投げ掛ける。ギラギラのいわなだれは通常のいわなだれに比べ2倍以上の量があり、通常のポケモンでは逃れることが出来ない。唯一それを避けることが出来たレッドさんのリザードンが優秀だと考えさせられる。

「さあ次のポケモンは?」

「んなものないわい。儂はこのウルガモスのみと旅をしている。大体この一匹でどうにかなる」

アデクさんがげんきのかたまりを取り出し、ウルガモスを瀕死状態から正常に戻す。

 

 

 

「さて、ポケモンバトルに負けた以上儂は所持金を渡さなければいけないのだが……この通りだ」

アデクさんが財布を下に向け振るうが一円たりとも出なかった。

「しかし元地方チャンプが所持金がないから払えませんでしたという訳にもいかん。そこでこれをやろう」

アデクさんがそう言って手に渡したのは謎のアイテムだった。

 

「これは?」

「儂にも良くわからん。しかしポケモンに持たせると何か効果があるといわれている。お守り代わりにギラギラに持たせておけ」

お守りか……まあギラギラに持たせる道具はじゃくてんほけんと決めているが、こいつも持たせてみるか。

「ではな。もしそれの効果がわかったら教えてくれ」

 

アデクさんがそう言ってその場を去り、俺もこの場を去ることにした。




ネタバレ
アデクから渡されたアイテムはオリジナルのアイテムです。チート道具の一つとも言えます。

後書きらしい後書き
シック「オリジナル設定ばかりで大丈夫か?」
作者「もう手遅れだ。問題(しか)ない」
シック「問題ありすぎぃっ!」


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番外編で出す話はどんなものがいい?

  • ライバル達とのポケモンバトル
  • ルチアとの砂糖大噴火シーン
  • 他ヒロインルート
  • 主人公のその後の日常
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