SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~ 作:ディア
第29話 世界初戦
その団体に選手として登録するには条件が満たすことで登録出来る。
その条件は地方チャンプになった者、殿堂入りした者、そしてWPAが用意したポケモントレーナーに勝つことのいずれかを満たすこと──所謂推薦枠だ。
しかし最後のWPAが用意したポケモントレーナーに勝ったとしてもランキング最下位からスタートすることになり、世界チャンプになる可能性は前例が無いわけではないが少なく、大体の歴代の世界チャンプは地方チャンプか殿堂入りの枠で登録して成り上がった。
そしてこの俺もその枠で登録していたが、相手はそれではない。
俺のデビュー戦の相手の名前はコチョウ。WPA戦で10戦10勝、それも殿堂入り枠の相手に7戦7勝。今最もWPAで話題になっている推薦枠の女性として名を上げている。
何故そんな相手とWPAでは無名に近い俺が戦えるかというと、地方チャンプ枠で登録した俺の方がランキングが上であり、コチョウからしてみれば絶好のカモでしかない。ましてや地方チャンプの試合は問い合わせれば映像を寄越してくれるので尚更だ。
それ故に不利になる為にランキングが上に来る訳だが、ほとんどの場合勝ってしまう。その理由はWPAに登録した地方チャンプは経験が豊富で対策されていようとも戦略で捩じ伏せることが出来るからだ。
しかし俺は全く逆で公式試合はジム戦と地方チャンプの一試合──つまり9試合しかやっておらず、しかも同じポケモンばかり使う。対戦相手のコチョウからしてみれば絶好のカモだ。大事なことだから二回言わせて貰った。
「さあ行くぞブリタ」
だがそれでも俺は公式戦で最も出されたポケモン──ブリタを出す。ブリタ対策を更に対策していることを証明してみせる。それがポケモントレーナーとしての力量が問われるところだ。
『おうよ、マネージャーさん』
マネージャーか。確かに俺はお前にポケモンバトルのマネジメントしているがコンテストのマネジメントはほとんどしていない。いい加減コンテストの方もやっておかねえとな。
「さあいってらっしゃい、キュウコン」
『お任せください!』
アローラ地方のキュウコンか。氷タイプであり、ゆきふらしの特性を持つ個体も稀に存在する。今回はそのゆきふらしの特性のようでブリタの持ちものが襷ならそれを潰してきただろう。
「小賢しいことをしてくれるな。ブリタ、アイアンテールだ」
『全くでさぁ。脳ミソぶちまけろぉっ!』
ブリタのアイアンテールが炸裂し、キュウコンにダメージが与えられるが、それでも倒れない。パワーアップしたブリタ相手に耐えられる理由は襷以外に考えられない。
「キュウコンふぶき!」
『貴方にとってのしねしねこうせんは、このふぶきよーっ!』
しねしねこうせんとはなんぞや。などと突っ込みを入れたかったが霰の上にふぶきというコンビネーションはブリタにとってまずい。ブリタは必中技以外は避けることは出来るが逆に言えば必中技は避けられないということであり、天候が霰の時にふぶきは必中技となる。
『クリームよりも甘いぜ』
しかしブリタはそれを避けた。……もう一度いう。ブリタが霰の状態でふぶきを避けた。
「え?」
『嘘でしょ!?』
嘘ではない。パワーアップしたブリタは例え必中技であっても避けてしまうようになった。
これまでブリタは天性によるもので先読みしていたが、マンダーが理屈でそれをしていたのを見て学習して避けることに関しては世界の名だたる化け物ポケモン……所謂化けモンに並ぶ程になった
「トドメだブリタ。アイアンテール」
『カッチカッチやで』
『うぎゃーっ!!』
キュウコンが悲鳴をあげて倒れると同時に今度はオニゴーリを出してきた。すぐに立ち直れるあたりコチョウのメンタルが強い証拠だ。
「オニゴーリか。厄介な奴だな」
オニゴーリはアイスボティという特性で、この特性は霰の時体力を微量程度回復するものであり、あのキュウコンがゆきふらしの特性で霰を降らした影響で体力を回復出来るようになっているという訳だ。
しかしそれ以上にオニゴーリが厄介な特性を持っている場合がある。それはムラっけという特性でボールから出してから時間が経過すると、ある能力が一段階下がる代わりに他の能力が二段階上がるといったものだ。
『マネージャーさんどうするんだい?』
「アイアンテールだ」
「オニゴーリ、まもる」
となれば攻撃しかない。前者後者問わずこれが正解だ。もし前者であればアイアンテールを防がずに別の行動をする。しかしまもるを選んだということは間違いなくこのオニゴーリはムラっけ持ちだ。
「ブリタ、もう一度アイアンテール」
「オニゴーリ、みがわり」
恐らく素早さが上がったであろうオニゴーリがブリタのアイアンテールがあたる前にみがわりを出して攻撃を回避する。そのみがわりはすぐに消えてしまった。
そしてコチョウがオニゴーリにまもる、みがわりの指示を数回するといよいよオニゴーリがみがわりを出せなくなるまで体力が減る。
「オニゴーリ、ぜったいれいど」
『当たれぇぇぇっ!』
よりによってぜったいれいどを選ぶとは……愚かにも程がある。必中技となったふぶきですら当たらないのにぜったいれいどが当たる要素などあるはずもない。
「ブリタ、アイアンテール」
そんなぜったいれいどが当たるはずもなくオニゴーリにアイアンテールが炸裂し、オニゴーリが倒れた。
「くっ……運も実力のうちって訳ね。普通なら物理防御が上がるのに……いけっ、ケッキング」
『ぶっ殺す!』
コチョウが愚痴りながらも血気盛んなケッキングを出し、戦闘体制を取る。
「ブリタ、じしん」
『殺そ、殺そ、輪になって殺そ!』
ブリタがハイテンション気味にじしんを出すと笑みを浮かべたコチョウがそこにいた。
「ケッキング、みがわり!」
ケッキングがみがわりをしたと同時に俺は勝利を確定した。
「ブリタじしん」
『オイラの怒りのパワー思い知れーっ!』
ブリタの攻撃によりケッキングのみがわりが消え、目の前には的になったケッキングがいる。
「ケッキング、れいとうパンチ」
特性なまけで動けないはずのケッキングが動き、れいとうパンチがブリタに飛んで来た。
『な、なんだと……!?』
ブリタが倒れ、ケッキングに勝ち星が上がる。ケッキングといえば特性のなまけで一度動いたらしばらく時間がかかる。しかしこのケッキングはそうではなかった。ミクルのみ*1を食べ、不意討ち気味なこともあってブリタを倒してしまった。
「さあここからが本番よ」
「いけダン」
俺がダンを出した理由はシンオウ地方チャンプの推薦試合の時に使ったからであり、
「なっ、ケッキングまもる!」
コチョウがダンを見た瞬間にだいばくはつを恐れてまもるを指示する。しかしそれはダンを警戒しすぎた故の判断だ。
「甘いぜ。ダン、グロウパンチ」
『クカカカ……!』
「あっ!?」
「さあ覚悟してもらおうか、ダン。だいばくはつ!」
『ま、待て! こんな神聖な試合でだいばくはつをすればブーイングが起こる。だからだいばくはつは──』
『世界の、だぁぁぁいばくはつぅぅぅっ!』
だいばくはつから逃れようとするケッキングを拘束するとともにダンが光悦の笑みを浮かべるとともにだいばくはつを起こすと互いに戦闘不能になる。
このケッキングは特性がなまけではなく別の特性、かるわざの下位互換にあたるもので持ち物を持たせた状態で持ち物を失わない限り素早さが格段に落ちてしまい、トリックルームやまもるを使っても後攻になるものだと聞かされた。
ケッキングがグロウパンチをまもるで防げたのはケッキングがきのみを食べたから持ち物を失ったからこそ出来たということだな。
そして試合が終わるとともに周囲が騒然とする。それもちろん歓喜の声──
「ふざけるな!」
「爆発オチなんてサイテー!」
「ポケモンバトルを何だと思ってる!」
「イケメンだからってやっていいことと悪いこともわからないの!?」
やはりブーイングが酷かった。試合内容も魅せ試合じゃないから尚更か。こうして俺のWPAの初戦はブーイングに包まれる勝利に終わった。
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ちなみにコチョウ(相手のトレーナー)のケッキングのこの特性はオリジナル設定です。あったらいいな程度に出しました。
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