SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~   作:ディア

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タイトルまんまです……


第30話 悪いデブと弱い者虐め

 リックといえばデブだが他のトレーナーに育てられればエースになれたサザンドラだ。しかしそうはならかった。身体が重過ぎて飛べず特性がふゆうではなくなってしまったのと俊敏に動けなくなってしまった為に元のトレーナーから捨てられてしまった。

 

 それでも俺が鍛え上げたことにより鈍足耐久特殊アタッカーとして活躍出来るようになったがエースにはなれない。それどころか俺のポケモンの中では弱い方だろう。

 

 だがそれは相性の悪さが悪いだけであって、自分よりも格下相手なら徹底的に勝ち続けられる……ようは弱い者苛めが得意な奴だ。

 

 

 

『無駄無駄ぁっ! 貴様ら如き雑魚どもがレックウザ二体倒した俺に倒す術などないわーっ!』

 

『うわぁぁぁっ!?』

 

『助けてくれぇぇっ!!』

 

 次のWPAの会場であるガラル地方にて何十ものポケモンの屍を積み上げていくリック。圧倒的に格下ならともかく少し格下の相手だとイリアやゴルメでは出来ない。しかしリックは勝てて蹂躙するか勝てないかの二択……つまり一対多数の試合ならブリタやマンダーに匹敵する力の持ち主だ。

 

 

 

 あの試合の後、俺はヘイトを集めまくったせいか何度も襲撃され闇討ちされている。

 

 最初のうちは返り討ちにして警察に通報したものの襲撃した奴らは釈放、俺は厳重注意を食らった為に警察には通報出来ない状況だ。どこからどうみても向こうに過失があるのに俺に厳重注意とか無能にも程がある。

 

 それを好機と見たヘイトの連中は数を集めて俺に襲撃を仕掛けた訳だ。一人二人くらいなら撒いて相手にしないのだがこうも囲まれると流石に相手にしざるを得ない。

 

 それならいっそのことここで片付けて恐怖という恐怖を骨の髄まで染み込ませ二度と闇討ちや襲撃を止めさせるしかない。

 

 

 

『貴様ら雑魚は俺に歯向かうんじゃなく俺に蹂躙される為にあるってことをその体で思い知れいっ!』

 

 割りと最低なことを言っているが仕方ないことだ。リックの気の短さは赤ん坊の小指よりも短い。それ故に過激な発言も多々漏れてしまうのは当たり前のことだ。

 

「ち、ちくしょう! サザンドラがいるなんて聞いてないぞ!」

 

「そりゃ出してないからな。ちなみにいっておくが、このサザンドラは俺のポケモンの中でも弱い方だ。この場でサザンドラがやられたとしてもWPAの試合に影響は出ない」

 

『ポケモンセンターで回復も出来るしな』

 

 ちなみに俺のポケモンの中で最強はギラギラ、次点にジャック、後はマンダーとブリタが並んでその他が僅差で残りのメンバーだ。今のところリックが頭抜けているが状況次第でひっくり返る。

 

 

 

 それから暫くすると向こうから俺と同じように屍を作るポケモントレーナーを発見する。

 

「どうもはじめまして。ガラル地方チャンプのダンデと申します。そちらは元シンオウ地方チャンプのシックさんで間違いないでしょうか?」

 

「ええ。よくご存知で」

 

「貴方は良くも悪くも有名人ですからね」

 

 良くも悪くも有名人ね。今の俺は悪名しかない状態だ。それこそシロナさんに6タテしたことなど霞まれる程には悪名高い。それを踏まえた上で良くも悪くもというのは俺をしっかりとポケモントレーナーとして見ている証拠だ。

 

「ここに何の用ですか?」

 

「事態の収拾を図りに来たんですよ。数年前に殲滅した組織がこうも彷徨いていると治安の乱れに繋がりかねませんしね」

 

 確かにな。ギンガ団やプラズマ団らしき人物がちらほら紛れている。

 

「ほら散れ。今ならまだ見逃してやるから」

 

「う……」

 

 うめき声を上げながらも撤退し、その場を去っていく悪党共。見ていて哀愁漂うが今回に関しては自業自得としか言い様がない。

 

 

 

「……貴方と戦ったコチョウはこのガラル地方、そしてスパイクタウンを代表するポケモントレーナーだった。ジムチャレンジを終えた後、俺……無敗のガラル地方チャンプ、ダンデを最も追い詰めた後WPAの選手として活躍していました。俺がガラルの守護神ならば彼女は世界に旅立った英雄でした」

 

「その英雄を私がラフプレー当然の試合で打ち負かしたからヘイトが貯まってこのような行動に移したと」

 

「ええ。俺個人としてはだいばくはつなどラフプレーでもなんでもありません。むしろポケモンを犠牲にしてまで勝つ執着心は称えるべきものだと思います」

 

 おにびですらエグい手段として嫌悪されるのに、だいばくはつを見て嫌悪感を剥き出しにしないどころか称賛するとは他の地方のチャンプ達とは異色だ。

 

「なるほど」

 

「それにあのケッキングにトドメを刺すならそのサザンドラでも出来たはずにも関わらず、貴方はそれをしなかった。つまり批判されてでも隠したい切り札がそこにあるということと、決定打がそれ以外になかったかのどちらか……いやどちらもですかね?」

 

「よく気がつきましたね」

 

 ダンデさんの言うとおり、俺はあの試合に切り札とも言えるギラギラを所持していた。

 

「やはりですか。そのポケモンは伝説ポケモン──」

 

『ちげーよ。ギラギラと古カビのついた伝説と一緒にするんじゃねえ。俺でも伝説を倒せるんだ。その俺が何匹いようと手も足も出ない相手、それがギラギラなんだ』

 

 リックが抗議の声を上げるがリックの声がわからないダンデさんは首を傾げるだけだ。

 

「何を言っているか詳しくはわかりませんが、どうやら違うとだけはニュアンスでは理解出来ます。まあ俺がそれを知ったところで他人に話す訳でもありませんし、知る必要もない。この話は終わりましょうか」

 

「そうしましょうか」

 

 

 

「ところでシックさん、貴方は何故このガラルに?」

 

「次の対戦相手コヒノがガラルで試合を希望した為ここに来ました。正確にはコヒノのスポンサーがごねてガラルにしたのですが」

 

 ポケモントレーナーは通常、スポンサーがついて金を稼ぐがガラルは特にその傾向が顕著で、目の前にいるダンデさんのマントは広告が敷き詰められている。

 

 

 

「そういうことでしたか。ところでシックさん、ダイマックスというのはご存知ですか?」

 

「動画で知っていますが直接は見たことがありません」

 

「なら直接その目で知っておく必要があります。おそらくコヒノはダイマックスを使ってくるでしょう」

 

 なるほどその手があったか。ガラル地方においてダイマックスはメジャーなもので、他の地方でいうところのメガシンカに相当するものだ。それを実戦もなしに使うのは愚策としか言い様がない。

 

「しかしそれだと依怙贔屓になるのでは?」

 

GPA(ガラル地方ポケモンリーグ協会)にはエキシビションマッチとして公開することによって依怙贔屓をなくします。それにシックさん、ルールを知らないで対策されないよりもルールを知った上で対策された方が良いでしょう?」

 

 ブリタやマンダーは対策されても戦略次第でどうとなってしまうので問題はない。ギラギラやジャックはもう何も考えることなくただひたすら蹂躙すればいいだけだ。しかし他の面子は違い、役割分担をしなければならない。……いや対して問題でもないか。こいつらに集中する余りブリタやマンダーのマークを無くすには丁度良い。

 

「さて、あそこでダイマックス込みのポケモンバトルをやりましょうか」

 

 そして俺はその施設──GRA本部にて無観客のエキシビションマッチを行うことになった。

 

 

 

「俺はいつかこの日を来るのを待っていました。何せ貴方は対策されていないとはいえたった一頭のガブリアスで地方チャンプのポケモン6匹全て倒した傑物。そんな相手と戦えるこの日程楽しみにしていたことはありません……行きます!」

 

 ダンデが取り出したポケモン、それはギルガルドだ。ギルガルドと言えばダンの仇でもあるポケモンハンターが所持していた攻守共に優れたポケモンだ。戦略次第では伝説ポケモンをも凌ぐ。

 

「さあリック、お前の力を見せてやれ」

 

『サー、イエッサー!』

 

 

 

 それからリックはギルガルドをはじめとしたダンデさんのポケモンを蹂躙する。その中には俺が旅してきた中で見かけたことのないポケモンも存在したが関係ないと言わんばかりにリックが一撃で仕留めてみせる。

 

 

 

「想像以上の強さだ……!」

 

『井の中のニョロモ大海のホエルオー知らずってのはまさしくこいつの為にあるようなもんだな!』

 

 そう高笑いするリックはまさしく悪の鏡そのものだ。もしこいつが人間になったらデブの悪役貴族そのものの姿になっているだろうな。

 

「リザードン、このサザンドラにお前の力を見せてやれ!」

 

『了解だ!』

 

 ダンデさんが場に現れたリザードンを一度しまうとモンスターボールが巨大化し、それを後方に投げると姿を変えたリザードンが巨大化して現れた。

 

「これがダイマックス……!」

 

「正確にはこのリザードンの姿はダイマックスではなくキョダイマックスした姿ですけれども、後で教えます……リザードン、ダイジェット!」

 

 リザードンのダイジェットとやらがリックに炸裂する。並大抵のポケモンであれば倒れていただろう。

 

『何なんだ今のは?』

 

 だがまるで効かない。当たり前と言えば当たり前だ。今のリックはパワーアップし、ミミッキュのぽかぽかフレンドタイムすらも大したダメージにならない。リザードンのダイジェットを受けた程度ではノーダメージ当然だろう。

 

「リック、あくのはどう!」

 

『特別に良いものを見せてやる! 構いませんね、サー?』

 

「いいだろう」

 

 リックが笑みを浮かべるとリックの三つの口からあくのはどうが重ね合わさってより巨大な波となりリザードンを襲う。

 

『なっ……! こんなもの……!』

 

『去ね。それが今のお前に出来ることだ』

 

 そして更に強くするとリザードンがあくのはどうに押され元の姿に戻るとともに小さくなり倒れた。

 

 

 

「流石ですね。俺が手も足も出ずに負けました。完敗です」

 

「私も勉強になる勝負でしたよ」

 

 期待外れだった──と口に出すべきか迷ったが皮肉でそう返すとそれを素直に受け止めたダンデさんが笑みを浮かべる。

 

「俺は久しぶりにわくわくしています。貴方のような傑物でもまだ成長するとかという期待と、貴方という目標を見つけてしまった興奮のせいでね」

 

「なら貴方とまた合間見えましょう。もし強くなったと確信した時、その時はガラル地方チャンプの称号を返上してWPAに登録して下さい。WPAのチャンプとして相手になりますよ」

 

「望むところです。それはそうと先程の試合のキョダイマックスについてですが──」

 

 それからダイマックスとキョダイマックスについてダンデさんから教わり、ガラル地方の特性を掴むことが出来た。

 

 

 

 余談だがこのエキシビションマッチは、ダンデさんが完敗した為にスポンサーが離れることを恐れたGRAが公開することはなかったもののダンデの家に保管され戒めとして封印されることになった為に、次の対戦相手のコヒノの目に届くことはなく対策はいつも通りブリタ対策であったのでジャックで3タテしておいた。




前回までのドラパルトが手持ちになるかどうかのアンケートは100票入った時点で終了させて頂きました。ご投票した皆様ありがとうございます!次々回にはその結果を発表させて頂くと同時にドラパルトがどうなるかお楽しみ下さいますようお願い致します。


ちなみに余談ですが当初この話はダンデではなくネズが相手になる予定で、リックが最初に蹂躙した相手もエール団を含めた集まりでした。しかしエール団がマリィを応援する為に主人公達を妨害していただけなのでエール団にする理由も弱く、ネズも対戦相手になる必要がなくなりました。よって代わりにその対応がなれているであろうダンデに変わりました。


それはそうと感想は感想に、誤字報告は誤字に、その他聞きたいことがあればメッセージボックスにお願いいたします。また高評価やお気に入り登録、感想を送ったりすると作者のモチベーションが上がります!

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  • ライバル達とのポケモンバトル
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