SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~ 作:ディア
尚、8世代ではそのうち二頭はリストラされ現状使えないという有り様……次回の大型アップデートで使えますから良いんですけどね。ドラパルトもいますし!(半ギレ)
『ご主人、行かないで……行かないでよ……!』
『愚かなる者共を駆除しなければならぬ以上マスターの側では不都合。さらばだ』
『これが俺の最終兵器だ。こいつを使えば二度と復活することはねえがあいつを殺るには仕方ねえ……あばよ、シック』
『ようやくたどり着きましたよ……何故、だいばくはつやじばく、そしていのちのたまが敬遠されるのかをね……』
『オイラはもう踊れない、その身体……ってか? 冗談もよしてくれや、マネージャーさんよ……なぁ、そうだと言ってくれ!』
『……サー、俺は決めました。俺が動けない時はひんしか死んだ時のみと。それ以外は僅かでも動いて救ってみせます。こんなことが二度と起きないように……!』
『のう、シック。ワシは子供達を救えなかった。愛する妻達も救えなかった。だからこそワシはその分の愛を他の♀ポケモンにやるのじゃ……!』
『涙一滴の価値はダイヤモンド1カラットに匹敵する。それを捨てた儂はその分金を稼ぐしかない』
「うるせえぞてめえら!」
寝ぼけた状態でシャドークローを放つと何故か手応えがあり、辺りを見回すと先ほどとは違う景色──海があり、そこにはゲンガーが目を回していた。
「てめえのせいでひどい夢を見たもんだ。揃いも揃ってしんみりとした夢にしやがって」
全く、せっかくダンデさん以上に伝説を残している元チャンプがいると言われているヨロイ島に来たというのにどうしてこんなふざけた夢を見なきゃいけないんだ。
『やめんかシック』
死体蹴りをやると、何故かゴルメが出て来て俺の前に立ちふさがる。
「てめえ、何のつもりだ?」
『こやつには♀ポケモンへの謝罪をさせるからな。シックにやらせると半殺しでは済まなそうじゃから止めたのよ』
「で本音は?」
『もちろんシックへの仕返──げふぅっ!』
「アホめ」
本当に残念な奴だ。見た目だけはコンテストでも最高評価を得られるほどに優れているのに性格がコレだからな。
「全く面倒臭い奴を連れてきたもんだな」
ゲンガーという種族はかつて最強霊タイプとして名前を馳せたポケモンでアタッカーもできればサポートも出来る奴だ。
俺が前に戦ったゲンガーは強く、さいみんじゅつからのあくむで仕留めようとする奴でイリアを戦闘不能にさせる程だった。
それだけにゲンガーに対しては強く警戒していたが俺のポケモンは精強で、ブリタやマンダーは回避するし、ギラギラとジャックは寝たとしても一瞬で起きてしまう。ゴルメに至ってはそもそもあくむすらみない。こいつらの前じゃあのゲンガーに比べて弱いゲンガーなどただのサンドバッグでしかない。
『助……けて……』
「俺に悪夢を見せただけでなく今度は命乞いとはふてぶてしい奴だ」
ゲンガーの足を掴み投げ飛ばそうとするとゴルメがそれを止めた。
『シック、そやつはワシの親友なんじゃよ。だから見逃してくれ』
「何?」
この♀のゲンガーとゴルメが親友? あり得んだろ。こいつは──いやこれ以上偏見で見るのはよそう。
それから所持ポケモン達を出して事情を聞いてみた。
『ワシがヌメラの頃、親兄弟に疎まれ誰にも頼ることなく一人で育ってきた。そんな時ワシはこやつと出会ったんじゃ』
『そう言えばてめえはヌメルゴンになるまで野生育ちだったんだな』
『その通りじゃリック。ワシが作った住み処に手負いのこやつが寝ておったんじゃ。いつもなら溶かしてワシの養分にしておくのじゃがこやつも一人で頑張っていたと思うと何故か手が出せなかったんじゃ』
さらりと恐ろしいことを言っているがそれは気にしたら負けだ。
「流石の女好きのお前でも竜なしの霊タイプには手を出せないみたいだな?」
『茶化すでないわ……とにかくワシはこやつの怪我が治るまで保護し、時に話相手となり面倒を見てきた。それをしていくうちに友情が芽生え、親友となったんじゃよ』
「話相手で芽生えた友情か。確かに孤独な過去を持つお前ならあり得ない話じゃないな」
『うむ。そしてワシらは別れ、互いに別々の道を歩んだ……そして後はシックの知る通りじゃ』
「なるほどな。ところで聞きたいんだが、このヨロイ島で一番強いトレーナーはどこにいる?」
『私の知る限りだと、このヨロイ島で一番強いポケモントレーナーは道場にいるわよ』
ゲンガーが質問に答え、その場所に行こうとするとゲンガーが何故か付いていく。
「何故俺に付いていく?」
『もちろん仕返──ギャッ!?』
「やはりお前はゴルメの親友だよ」
『それはどういう意味じゃ!』
そっくりそのままの意味だよ。
なんだかんだ言いつつもゲンガーを連れてその道場に行くとピンク髪の女性が何故か俺を見るやいなや気まずそうに顔を伏せる。
「どうしましたか?」
「なんでもないわよ。だからほっといてちょうだィ」
この独特の喋り方はどこかで聞いたことがあるが、記憶の彼方に消えているせいか思い出せない。
「ほっといてっていってんだろォ。イケメン野郎ゥ」
思い出す為に顔をじっと見つめていると顔を反らされてしまう。はてさてどうしたものか──などと悩んでいるとゲンガーが目を覚まして呟く。
『見つけた……』
「あ?」
『見つけたぞクララ!』
憎悪の声がその場に響いてゲンガーがその女性──クララさんに襲いかかり、その名前を聞いた俺はクララさんのことを思い出した。
「ヤドン、ねんり──」
「止めろ」
『うぎゃぁっ!』
シャドーボールでゲンガーを止めるとクララさんはすでにヤドンを出して構えていた。
「そんなのありィ?」
「ありです。それよりもかつてアイドルをしていたクララさんですよね?」
「え、マジぃ!? あたしのこと覚えてんのォ!?」
口元を手で抑え、驚愕するクララさん。
「覚えていますよ。アイドルCD購入の童貞を奪ったのは貴女のCD【クララにクラクラァ】ですからね」
ブタ箱にぶちこまれる前、俺はリックをダイエットさせる為にエクササイズ用の曲を探していた。しかし市販のCDではどれもこれもリックのエクササイズ用には合わずデビューしたてのアイドルのオリジナルソングしかなかった。
その中で最も適したものがクララさんのデビュー曲だった訳ですぐに購入し、エクササイズをさせ10kgも痩せさせることが出来た。
しかしその後俺がブタ箱にぶちこまれ、CDも没収されクララさんのCDが売れなかったこともあり手元になく二度とそのエクササイズは出来ない。
「それって本当ゥ!?」
「もちろんです。ところで──」
『サー、こいつからCDを貰うなんてことは絶対に止めてくれ! 絶対に!』
リックがボールから出て来て言葉を遮り、抗議するがそれがお前の為だと言うのはトレーナーの心ポケモン知らずにも程がある。
『らしくないのう……シックに忠実なお主がそこまで否定するなど』
『サーはあれをダイエットエクササイズしていると思っているが、あれはエクササイズじゃなくてほろびのうただ。……瀕死になっては生き返り、生き返っては瀕死になる……もう嫌だ! あんな思いをするのは! あれでやつれて10kgも体重が減ったんだぞ!』
『そ、そこまでか? 第一お主はそれでも着いてきたんじゃろう?』
『それしか強くなる手段はなかったんだ。出来ることなら代われ。代われば俺の気持ちもわかるし、何よりも♀ポケモンをお(性的表現の為、削除されました)す元気もなくなり、お前以外全員ハッピーになるんだ。お前も無駄な贅肉を落とせるかもしれないぞ!』
『絶対嫌じゃ。それにワシのパーフェクトボディに贅肉などないっ!』
「ところでクララさんはこのゲンガーと面識は?」
「ないわよォ? だってあたしが持っているのは──」
『ふざけないで! 私とジム巡りをしたのはつい最近じゃない!』
「おくびょうで頼りないゴーストよ。こんな血気盛んなゲンガーは知らないわ」
ゲンガーの発言が正しければクララさんのポケモンで違いないがクララさんはそうでないと否定している。だとするとゲンガーは──
「クララさん、ゴーストに何も言わずに他のトレーナーと交換しましたね?」
「まぁそうだけどォ?」
「ゴーストは他のトレーナーと交換するとゲンガーに進化する。それがわからない貴女じゃないでしょう」
「かわらずのいしを持たせた上で交換したはずなんだけどォ?」
『かわらずのいしはマニューラにはたきおとすではたきおとされたのを覚えていないの!?』
「そのかわらずのいしをゴーストが既に持っていなかったとしたら進化しますよ」
一々翻訳するのも面倒だな。こうなれば強引にゲンガーとクララさんを納得させるか。
「クララさん、そのゲンガーを使って自分のヌメルゴンとポケモンバトルしましょう」
『私はこいつに復讐したいんだぞ! それなのにこいつの指示を聞くなんて思うのか!?』
「無理よォ。このゲンガーが私の言うことを聞く訳ないじゃん」
がさつな喋り方になり、青筋を立てる。
「目が合ったらポケモンバトル。それは常識でしょう? 何が何でもしてもらいますよ……ゴルメ、うまくやれば♀ポケモンを紹介してやる。ヤレ」
『うひょーっ! そうと決まれば覚悟するゾイ!』
ゴルメがゲンガーとクララさんに向けてりゅうのはどうを放ち、攻撃する。
「ちょっとォ、ふざけるのも大概にしやがれ!」
『ゴルメ、私のことを親友と言ったのにその親友を売るの!?』
『ワシは♀ポケモンの為なら悪魔に魂を売り渡す。ただし悪魔に売る魂はワシ以外の魂じゃがなぁっ!』
『主従共々最低っ!』
最低と言われるのは慣れている。何故ならダンのだいばくはつが道徳に反するもので、いつもそれを使って批判されているからだ。なのでこの程度の批判は痛くも痒くもない。
「こうなりゃ仕方ねェな……ヤドン、みらいよち!」
クララさんがゲンガーを庇うようにヤドンを取り出し、みらいよちを指示する。みらいよちということは──そういうことか。
「ゴルメ、あまごい」
『舐めプかい……まあ仕方あるまい。この程度の舐めプで勝てぬ程ワシは弱くないわい!』
あまごいをして雨を降らせるとそれを見たクララさんが笑みを浮かべていた。
「あまごいなんて何を考えているのか知らないけど、その隙に色々とさせて貰うわよォ? ヤドン、サイコキネシス!」
『ワシにギラギラとジャック以外の特殊攻撃は効かんゾイ!』
ヤドンのサイコキネシスをものともせずゴルメがみずのはどうを放つとゲンガーがシャドーボールでその威力を弱めた。
「ゲンガー、貴女……」
『勘違いしないでよ。私はあの裏切り者をぶっ飛ばしたいんだから協力するだけよ』
「使えるものは使うけど文句ないよねェ?」
「ヤドンを出して文句を言わなかった時点でゲンガーを使っても文句はありませんよ」
「そぉぅ? 流石、WPAの選手は違うなぁっ! ヤドン、サイコキネシス! ゲンガー、ほろびのうた!」
『ほろびのうたなんて歌わせぬわいっ!』
ゴルメが独断でゲンガーにみずのはどうを放ち、ゲンガーのほろびのうたを阻止しようとするがゲンガーの方が速く動き、ほろびのうたが全員に響く。
『くっ、思ったよりもやりおるわい!』
それでもゲンガーを仕留めるあたり流石としか言い様がないが──いや、それ以上に厄介なことをしてくれている。
「そろそろ時間よォ?」
クララさんがそう呟くとゴルメが初めて膝をついた。
ゴルメが膝をついた理由、それはみらいよちだ。いくら特殊防御に優れているゴルメと言えども膝をつけるダメージを負うのは珍しいことではない。
『シックよ、こやつ相当な腕前じゃ。本気でいかせて貰うぞ』
クララさんを本当の敵と認めたゴルメが二本の角とそれぞれの指先から冷気を放つ。するヤドンが凍ってしまい動けなくなってしまう。
「嘘ォっ!?」
『お主相手なら動けぬ相手でも油断はせんよ……』
ゴルメが身体から電気を纏い、それを両手の掌に球状に収縮させ重ね合わせるとエネルギーを貯めまくった電気の玉が姿を現す。
『ワシがここまで本気でやれた相手はお主が初めてじゃよ。誇れ』
ゴルメの掌をヤドンに向けるとヤドンに電気の光線が襲いかかり、ヤドンが戦闘不能となる。
それからクララさんはヤドンとゲンガーを手当てをして話し始める。
「流石ね……あたし程度じゃ敵わないわァ」
「いや、ポケモンを鍛えれば貴女はジムリーダーになれるでしょう。それだけ貴女のポケモンの指揮する能力は巧みなものだった」
舐めプとかそう言ったのも背景にあるが、実際クララさんはトレーナーとして優秀だ。しかしジムリーダーとなるには今一つ華がない。
「お世辞でも嬉しいけどォ、そう言った特訓とか苦手なんだけど」
「まあ楽して強くなりたいなら自分と相性の悪い相手と一日一回以上戦うことですね。最悪勝てなくても経験になります」
「一日一回……」
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶと言います。しかしこの歴史とは他人の経験のことで経験は自らの経験と定義されます。他人のポケモンバトルを見るだけでも糧となりますがそれが出来るのは極一部の人間でほとんどの人間は自分自身がポケモンバトルをしなければ糧になりません」
「そっかぁ……あたしは凡人だからポケモンバトルをして強くなれと?」
「私も凡人ですよ。私は7つの地方で毎日がポケモンバトルの日々でした。それをしていくうちに太陽の王子と呼ばれる程強くなりました。美容と同じく手間は掛かっても後で楽になるので少なくとも一日一回やりましょう」
「それもそうねェ……考えてみるわ。ありがとね、シック」
クララさんがゲンガーを連れていきその場から去り、俺は道場に行き伝説の元チャンプ、マスタードさんに会ったがバトルするには弟子入りしなくてはならずそれが嫌だった俺は会話だけ済ましてその場を去った。
尚その数日後、俺はガラルに観光しに来たルーちゃんに問い詰められるがそれはまた別の話だ。
ヨロイ島アップデートに加え、作者の誕生日なので投稿させて頂きました。次回から少し駆け足で展開が進みますが相変わらず投稿ペースは遅いです。それでも応援して頂けるのなら何卒宜しくお願いします。
尚、現在アンケートをとっています。次々回までに宜しくお願いします。なお読者の皆様がクロスしたいという場合は活動報告(https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=242169&uid=22654)の方にクロスしたい作品の名前の記載をお願いします
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