SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~ 作:ディア
アンケートの内容ですが出さなくて良いを下回る選択肢は例外を除いてカットします。
その例外は読者の皆様の作品の選択肢ですが肝心のクロスさせたい作品が不明なのでそう言った場合もカットします。
そういうわけで前回から始めたアンケートで読者の皆様の作品を選んだ方は活動報告の方にクロスさせたい作品を記載してくださいますようお願いします。
「シック君」
「なんだルーちゃん」
「えへへ、何でもない。呼んだだけ!」
ルーちゃんが笑顔でそう答え、普通であれは鬱陶しさを感じるが不思議と不快ではない。この感じは反抗期が終わり進化したハクリューの時のイリアによく似ているからだろうな。
『このバカップル達め……砂糖を吐き出させる気か?』
「ジャック、吐くのは技だけにしておけよ?」
『誰のせいでこうなっていると……ん?』
「どうした?」
『シック、あそこにお望みのポケモンがいる』
「本当だ。よし行くかルーちゃん」
「えっ、あの距離見えるの? 視力2.0の私でも見えないんだけど」
「ルーちゃん、俺の視力は7.2だ。あの位なら十分に見える。旅に出る以前は23.5あったが海水に目をやられてかなり落ちたんだ」
こっちでは1.0以下だが俺の故郷の人間なら10以下だと視力が悪いとされ、眼鏡といった視力矯正が必要になる。その基準は昼間に天体観測が出来なくなってしまうからだ。
「いや落ちて尚その視力って十分なんじゃ……」
「裸眼で昼でも宇宙に住むレックウザの観測が出来たんだがな。おかげで趣味だったレックウザ観測が出来なくなってしまった」
「レックウザ観測って、それは夜間でしかも望遠鏡必須の趣味でしょ? それを昼間でやっていたの?」
「まあな。お陰でレックウザの動きを熟知出来たし竜タイプの育て方も理解出来たから悪い趣味ではなかった」
それでも欲しかったのはボーマンダだがな。レックウザは確かに伝説の中でも攻撃はトップクラスに強いがその分、伝説とは思えない程脆くしかも遅い為その弱点をつかれる。オノノクスを二刀流にしたようなものだ。その点ボーマンダは(以下略)
「シック君の強さって超人染みた視力から来ていたってことだね!」
「かもな。ルーちゃん、ちょっと失礼」
ルーちゃんの背中と膝を両手で支えながら抱えるとルーちゃんの顔が真っ赤になる。
「しっかり捕まってくれよ」
「う、うん……って、本当に速いぃぃぃぃーっ!」
目を回しながらもルーちゃんがしっかりとしがみつきドップラー効果を残す声を響かせる。
「よしジャックいくか」
目を回しているルーちゃんを横に置いてジャックに話かけるとジャックが渋る。
『しかし金にならぬことはやる気せんのだがな……』
「わかったわかった。ドラパルトを捕まえたらきんのたまを20個やる」
『何っ!? シック、それは本当かぁっ!』
物凄い勢いで振り向き、それが真実であるか確かめる。
「くれてやるよ。嘘はつかねえ」
『上等じゃぁぁぁっ! ドラパルト出てこいやっ!』
ジャックが発奮し、鱗を鳴らし周りにいた二匹のドラメシヤを捕まえた。
『くくく、貴様らを捕まえてドラパルトに進化させればドラパルトを捕まえたということ他ならない──』
『そうはさせません!』
ドラメシヤを最終進化させたポケモン──ドラパルトが現れる。
『来たなドラパルト。早速だが退場して貰おうか!』
ドラゴンクローの派生技、ドラゴンフィッシュブロー*1を放つ。このドラゴンフィッシュブローは竜技でありながら妖に無効化されることはなく半減程度のダメージを与えるだけでなく鋼や岩、氷、無に大ダメージを与える技だ。ジュラルドンやガチゴラスなどは一撃で仕留めてしまう程に強力な技と言えば分かりやすいだろうか。
竜・霊であるドラパルトにも大ダメージを与えることに違いなくドラパルトに直撃した──そのはずだった。
『遅いですよ』
残像を残しジャックのドラゴンフィッシュブローは空振りに終わりドラパルトの手にはジャックが握っていたはずのドラメシヤがおり、ジャックから取り返されたものだと推測出来る。
『な、何だと……!?』
「一体何があった……!?」
このドラパルトという種族は、種族としてかなり優秀で、特に素早さが突出しておりその速さは卵で産まれるポケモンとしてはテッカニン、アギルダーについで速くしかも物理特殊問わない攻撃が備わっているのだから質が悪い。
だがこれほどまでに速いのは俺でも初めてだ。何せかるわざによって素早さが増したアギルダーですら目で追えたジャックや俺ですらこのドラパルトの姿を見失った。つまりこのドラパルトはアギルダーよりも速い……という訳ではないにせよそれと同等以上であることは確かだ。
「小賢しいことを……! ジャック、本気で行くぞ」
『おう』
ドラパルトを捉える為に本気を出す。こうなるとマンダーですら対応が不可能でそれが出来るのはギラギラとブリタくらいしかいない。
そしてジャックがドラパルトを捕らえに行くがそれでも尚避けられ翻弄され攻撃が当たらない。
『奴の動きが速すぎるな……いくら儂でもこれは難しいな』
「確かに目でしか追えない程速いな……」
「それすらも出来ない私ってまだまだだな……」
こいつを仕留める方法は動きを制限させた上でその動きを予測するしかない。……それまでだったらな。
「ジャック、ブレイジングソウルビートに代わる新しい技見せてやれ」
『言われずともやるわい!』
体力を削る代わりに全ての能力を上げるソウルビートを繰り出すとドラパルトを捉えた。
『素早い奴よ。じゃが捕まえてしまえばこっちのもんよ!』
『貴方達、行きなさい』
『ヤッホー!』
『ぶっ殺ーすっ!』
ドラパルトに住んでいるドラメシヤがマッハを超えてジャックに襲う。それにしてもこのドラメシヤは
『甘いわっ!』
通常のジャックやギラギラ以外の他のポケモンであればあれを捕まえるどころか避けることも出来なかっただろうが今のジャックは違う。
それが出来てしまう程にパワーアップしている。
『さあよくもやってくれたな?』
ジャックがドラパルトの首後ろに回り込みドラゴンフィッシュブローを放つ。
『……!』
ドラパルトが影の中に潜り込み、ジャックの拘束とドラゴンフィッシュブローから逃れる。
「う、上手い……!」
ルーちゃんが感心するが俺の中ではまだ小手調べでしかない。
それはドラパルトも同じで、かげぶんしんを用いてドラメシヤを放つドラゴンアローを使ってくる。
端から見れば無数のドラメシヤがジャックを囲むように突撃しているとしか見えず、コンテストトレーナーのルーちゃんが感心するのは当たり前だった。
『小賢しい奴よ!』
その分身のドラメシヤを打ち落とすがそれも本物ではない。
「ジャック、地面に向かってドラゴンフィッシュブローだ」
『そういうことか!』
地面を殴ると地面が割れ砂ぼこりと無数の岩が宙を舞う。
そうなればドラパルトはドラメシヤを放つドラゴンアローを使うことが出来ない。
もし使えばドラメシヤが岩にぶつかり続け威力が軽減するだけでなくドラメシヤ自身の体力を消耗することになる。
ではドラパルトはどうするかというとこのまま影に潜り込んだ状態で何か別のことをするか、ゴーストダイブをするかのどちらかだ。
『ほらどうした。ドラゴンアローなんて捨てて速くかかってこいよ。それともあれか? 他のドラメシヤがどうなってもいいのか?』
『悲しいです……貴方というポケモンは』
ドラパルトがいつの間にかジャックの背後を掴み、口元にエネルギーを溜めそれが何なのか理解してしまった。
「ジャック、スケイルショット!」
スケイルショットは5回に分ける連続攻撃だが、ジャックは俺の意図を読み取りショットガンの散弾のように一度にやるようにした。
この至近距離なら滅茶苦茶に放っても全て当たる。
そして轟音がその場に響き、砂ぼこりが更に舞い上がり、ジャックとドラパルトが大ダメージを負った状態で姿を表した。
「凄い……! ジャックが強いのは知っていたけどこれほどなんて……!」
そういえばルーちゃんはジャックと戦ったことがあったな。
ブリタとマンダーを貸してかつ、チルルと共闘させてもジャックには勝てなかったな。
「まだジャックは氷山の一角を見せただけしかない。ジャック、追加で300万円だ!」
『なんだと!?』
その瞬間、ジャックの動きが俊敏、いや光速となりドラパルトに迫る。相変わらず金、特に現金が絡むと強くなるな。
『やりますね……ですが、私はまだ6割程度のスピードしか出していません!』
ドラパルトも加速し、更にスピードが上がる。ここまでいくともはや俺の目でも追いかけることが出来ない。
「シック君、今何が起きているの?」
「俺でも推測でしかわからない。ドラパルトがドラゴンアローを、ジャックがドラゴンフィッシュブローを繰り出しているが互いに二頭ともそれを避けている」
目で見えないのなら気配とかそんなもので感じるしかない。
『鬱陶しい! 儂の金儲けの邪魔をするなっ!』
『金、金、金と貴方にはそれしかありませんか。貴方は実に俗にまみれた悲しいポケモンです。その俗を取り払ってあげますよ』
『うるせえ、安全地帯で温もりを知った状態で育ったてめえらに過酷な環境で育った儂の気持ちが分かる訳がねえ。金があれば旨いもんに辿り着けるし、暮らしも良くなる!』
そういえば毎日がジャラコの生態は修行僧の如く、修行ばかりで飯もまともなものを食えない上に雨宿りも出来ない苛烈な環境で育っている。
衣食住の内二つ──残りの一つ衣はポケモン自体必要としないから全部が整っていない。 普通だったら発狂してもおかしくなくジャックが反発してこんな性格になる訳だ。
『黙りなさい。欲に溺れるということが愚かであることがわからないのですか? 欲に溺れた者はいずれ身を滅ぼします。それを防ぐ為にも私が貴方の煩悩を打ち払い清く正しいジャラランガにしてあげます』
なんだこの真面目なポケモンは。俺のポケモンの中でも比較的真面目なマンダーでもそんなことは言わないというのに……こいつが入ったらゴルメやダンの態度も軟化するか?
『儂の生き方にケチをつけるな。儂を導くよりも俗にまみれるということがどういうことか知ることだな!』
そして二頭が再び視界に映らなくなる。そして上を見るとそこにはドラパルトとジャックが互いに空中戦を繰り広げていた。
「お、降りて来ない……」
ルーちゃんが目を点にして唖然とする。宙に浮いているドラパルトはともかく如何にも陸上型の竜であるジャックが空中戦を繰り広げられるのには理由がある。
ドードリオが空を飛べるのは空中で空気を蹴っているからだと言われていてジャックはそれを実行しているだけだが、とんでもない話で聞く人が聞けば発狂するだろう。
『キリがねえ!』
互いに避けまくる為攻撃が当たらずイラついたジャックがついに特攻する。
『短気は損気です。もう少し長い目で見ることも大切です』
ドラパルトは冷静にそう返し距離を開きドラゴンアローをする。かげぶんしんによってつくられた無数のドラメシヤがジャックを襲いかかる。
『この時を待っていた!』
ジャックは正確に二匹のドラメシヤを捕まえて、共に気絶させる。
『な、何故捕まえることが出来たんですか?』
『お前の気配は誤魔化せてもドラメシヤの気配は誤魔化せねえ。ドラメシヤの視線が儂に突き刺さってきたからな。ならそれを辿れば自然と捕まえることが出来るということだ』
『くっ……確かにその強さは認めましょう。しかし貴方には足りないものがある。情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ。そして何よりも、速さが足りない!』
(金に対する)情熱と(金絡みの)頭脳、(金儲けの)勤勉さはあるとは思うがそれは突っ込んでいいのだろうか。
などと現実逃避に考えてしまうのはドラパルトが余りにも速く、気配すらも置き去りにしてジャックの背後を取ってしまったからだろう。
『がっ!?』
ジャックが背後から攻撃され陸に落ちた。
『おいシック、あいつガチで強いぞ。儂がここまでやられたのはギラギラ以来だ。なんか隠し事してないか?』
立ち上がったジャックが流石に疑いの声を出し、俺に隠し事をしているか尋ねる。
「あのドラパルトはダイマックスした色違いのゼラオラ、ミュウツー二頭相手にたった一頭で撃退したポケモンだ」
通常であれば色違いが特に強いという訳ではないが、ダイマックスしたゼラオラとミュウツーは例外で別次元の強さを持ちそれぞれがジャックと同格と思えば良いだろう。
それを二頭まとめて撃退したドラパルトがいると聞いて俺はそいつを捕まえる為にやって来た訳だ。
『通りで本気になっても勝てない訳だ……300万円でも割に合わん』
「割に合わないと思うがやれ」
『そうやってまたふっかけるんですか? 良い度胸です──なっ!?』
油断したドラパルトがジャックに捕まりジャックがタクシージャックの如く俺に要求してきた。
『さあシック、このまま拘束して欲しくば500万円よこせ。それか儂の代わりにギラギラにするかどちらかを選べ!』
『貴方が屈する必要はありません。貴方が屈したらこのジャラランガは永久に調子に乗ります。それをするくらいなら私を捕まえて下さい!』
こんな形で捕まるのは不本意だろう。せめてもの情けだ。ゴージャスボールでも出して──
「させないアル!」
ジャックがゴージャスボールを弾いて抵抗する。
『600万円寄越さないと捕まえさせんわ!』
「地味に値上げをするな!」
『シックさんと言いましたね。私の脱出の手伝いをしてくれれば、脱出した時にボールを投げてくれれば貴方のポケモンになることを誓いましょう』
『騙されるなシック、こいつは騙して逃げる気だ!』
ジャックの言い分も分かるがドラパルトを信頼してしまう。それだけ真面目な奴だと理解している。普通であればドラパルトを信頼するだろう。俺も金を無駄に使いたくない。
「ジャック、600万円くらいならくれてやる! だからなんとしてでも逃がすな!」
フレンドボールを投げ、ドラパルトがその中に一時的に入るとジャックがボールを握りして拘束する。そしてボールの揺れが収まりドラパルトをゲットした。
「シック君おめでとう。でもあんなこと言って大丈夫なの?」
「まあな。しばらくの間貧乏生活を送ることになりそうだがなんとかなる」
「それなら私の家に来ない? 私の家で暮らせば──」
「馬鹿を言うなよ。一般人とアイドルが同棲するなんてことマスコミの絶好のネタだ。俺はともかくルーちゃんが晒し者になるのは我慢出来ない」
『かーっ、砂糖しか出ねえぜ!』
ジャックが顔を顰めるとドラパルトがボールから出る。
『微笑ましい光景じゃないですか。もしシックさんがルーちゃんさんと結婚出来たらその時は盛大に祝いましょう』
俺とルーちゃんが結婚か。
ヒール上等のポケモントレーナーと人気アイドルは釣り合わないよな。俺の周りで俺と釣り合う女性はシロナさんは考古学者だし、カルネさんは人気女優だ。
ナツメさんも悪役という共通点があるがポケウッド人気女優であるから不釣り合いなんだよな。
そうなるとあのチンチクリンのアイリスしかいないんだが、あいつと結婚しても気まずい思いしかなく結婚は人生の墓場と言うがまさしくその通りになるな。……いや格闘仲間だとスモモさん、交換日記を書いている仲ではスズナさんがいたな。あの二人はジムリーダーだからなんとか釣り合いそうだ。
「それならシック君、一度だけルーちゃんじゃなく【お前、愛しているぞ】って言ってみて」
『はいはい糖分吐き出すにはどうすればいいかね。儂はこんな甘ったるいのは嫌いだ』
ジャックが何かほざいているがルーちゃんがそういうならしてみるか。
「お前、愛しているぞ」
「~っ!」
声にならない悲鳴を出し後ろを向いて鼻血をとっさに抑えるルーちゃん。熱中症にでもなったか?
『どうせシックのことだ。このルチアの奇行を熱中症かなんかと勘違いしているんだろう』
違うのか? などと思っているとジャックがルーちゃんを連れていき、残された俺とドラパルトでニックネームを決めることにした。
「ドラパルト、お前のニックネームを決めたいんだが何か同族で呼ばれていた名前はあるのか?」
『マザー、ママ、ゴッド、エンプレス、グル……そんなところですね』
「何かその中で気に入ったものはあるのか?」
『ママですね。私はドラメシヤ達の母でありますがマザーというには少々大げさすぎるのでママが気に入っています』
「なら少しアレンジしてドラママはどうだろうか」
『良い名前ですね。由来は何でしょうか?』
「ドラゴン達の母、だからドラママ」
『まぁ……確かに母性を発揮させたい私にとってとてもしっくり来る名前です』
「そういうことだからよろしくなドラママ」
『これからよろしくお願いねシック』
早速ドラママが母性を出して手を握り、その場から離れて先ほどまで倒れていたドラメシヤを回収する。
そしてそれと同時にジャックと話終えたルーちゃんが声をかけてきた。
「シック君、いいかな?」
「どうした?」
「もしシック君がWPAの世界チャンプになったら重要な話があるの。それまでの間誰とも婚約したり結婚したりしないでよ?」
「……? まあその程度なら約束出来るが」
「本当!? じゃあ私これで帰るから約束守ってね!」
そう言ってルーちゃんが走り去り、WPAに向けてのモチベーションが上がる。何せドラパルトのドラママがパーティに加わったからな。
『どうせWPAのことしか頭にないんだろうな……この
ジャックの呟きはスルーしておこう。こいつの呟きは訳がわからんからな。
現在アンケートをとっています。次回までに宜しくお願いします。なお読者の皆様がクロスしたいという場合は活動報告
(https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=242169&uid=22654)の方にクロスしたい作品の名前をお願いします
それはそうと感想は感想に、誤字報告は誤字に、その他聞きたいことがあればメッセージボックスにお願いいたします。また高評価やお気に入り登録、感想を送ったりすると作者のモチベーションが上がります!
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