SIX HUNDRED~俺の600族が最強過ぎなんだが~ 作:ディア
それでも未定なのは変わりありません。出来る限り早く投稿するように頑張ります。
新たな修行場を求めカロス地方にやって来た。そして俺は一人の女性と対峙していた。
「シックくん、他の地方チャンピオンから噂を聞いているわ」
「どんな噂ですか、カルネさん」
その対峙している女性こそ、バトルシャトーと呼ばれるバトル施設の中でも最高の爵位グランダッチェスの持ち主であり、カロスチャンプ、カルネさん。そんな彼女が俺を知っているとなると、ワタルさんの弟子であることがバレたのか、あるいはリーグ出禁解放の呼び掛けの噂だろう。
「無冠の帝王。とある事情からポケモンリーグに出場出来ず、非公式戦──プロポケモントレーナーとしての戦績に含まれないポケモンバトルのこと。主に野良試合がある──あるいは推薦試合しか出来ないけれど、その実力はワールドクラス。そう貴方は評価されているわ」
無冠の帝王って、あれ本当だったのか。どこかのネタだと思っていたんだがな。
「誰がそんなことを?」
「各地方のチャンピオン達よ」
「あの人たちか……あれ?」
「どうしたの?」
「カントー地方のワタルさんも言っていたんですか?」
「ええ。もっとも彼は、貴方がリーグ出禁になったと聞いて憤怒していたわ」
「憤怒ですか……」
「もっとも貴方じゃなく、リーグに対してよ。今すぐにでもポケモンリーグに向けてはかいこうせんを命令させそうな勢いだったから止めておいたわよ」
「師匠の暴走を止めて頂きありがとうございます」
「師匠……ワタルさんの弟子だったのね。それなら納得ね」
そうカルネさんが頷くとボールを握り、笑みを浮かべた。これから行うポケモンバトルはシングルの3対3。道具はポケモンに持たせたものだけだ。
「さあ私達の協奏曲を弾きましょう」
カルネさんがボールから出してきたポケモン。それはヌメルゴンだった。偶然だな。こっちもヌメルゴンなんだよ。しかし♀か……頭痛くなってきた。俺のヌメルゴンは所持しているポケモンの中でもかなり癖があるポケモンで普段は別のところに預けている。しかしだ。こいつだけを無視して修行すると色々支障が出てくるため、イリアを外してそいつを入れた。
「ゴルメ、いってこい」
出てきたのは色違いのヌメルゴンのゴルメ。特性はぬるぬると超がつくほどレアなポケモンだ。性格がまともなら見せびらかしてやりたいと思えるくらいに容姿もいい。
『げへへ、ピチピチのヌメルゴンのネーチャンを紹介してくれるのか?』
そう、俺のヌメルゴンことゴルメの性格はスケベ爺。相手が♀ポケモンなら欲情して襲いかかったこともある。その♀ポケモンってのはイリアのことで、戦闘狂のイリアがパーティから外されることに同意したのはイリアがその事を恨んでいる為だ。
「ッ!?」
カルネさんのヌメルゴンが怯え、顔をひきつらせるが、そんなことはお構い無しにゴルメは迫っていく。
『うへへ。そこのネーチャン。ワシとイイコトしようや』
そしてヌメルゴンは逃げ、ゴルメはそれを追いかける。いわばポケモン同士の追いかけっこが勝手に始まってしまった。
「ヌメルゴン、れいとうビーム!」
「ンガーッ!!」
ヌメルゴンがカルネさんの命令に従い、怒り混じりにゴルメにれいとうビームを放つ。普通の竜だったら効果は抜群で耐えきれずに倒されてしまうんだろうな。
『うひょひょ! つめたいのう。そっちがれいとうビームならこっちはみずのはどうじゃ』
ゴルメが勝手に技を繰り出し、ヌメルゴンに攻撃する。みずのはどうがヌメルゴンの足場を水浸しにする。
「おいゴルメ、勝手に技を出すな。それにやるにしても外すな」
そう、ゴルメを俺の手元に置きたくない理由は相手が♀ポケモンだと合図が始まる前に襲ってしまうからだ。きあいのハチマキを持たせなかった頃のダンも、言うことを聞かずにだいばくはつばかりしていたが、こいつはそれ以上に言うことを聞かない。
しかし言うことを聞かない類いのポケモンはゴルメ以外にもいくらでもいる。言うことを聞かないポケモンはすべからく賢いと評価されている。例えばフーディンなんかは図鑑だと知能指数が5000あるとされている程賢いポケモンで、フーディンに比べ知能の低いトレーナーを信頼せず言うことを聞かないことが多々ある。
ゴルメもその類いで賢い。マンダーのような賢さはなく、ただずる賢い。例えるならマンダーが全うに働く会社員だとすると、ゴルメは詐欺的商法を行う詐欺師でやり口がえげつない。その為、俺とは折り合いが付きにくく、指示に従わないことが多い。
『まあそう言わずに。そこの足場が濡れておるじゃろ? それにこうするとどうなるかな?』
またもや勝手にれいとうビームをヌメルゴンの足場に放ち凍らせると、ヌメルゴンの足もついでに凍ってしまいその場から動けなくなってしまった。
『さて反撃といこうかの。ここからはお主の指示に従おう』
「よしゴルメ、ヌメルゴンにみずのはどう!」
ゴルメのみずのはどうがヌメルゴンに放たれ、ヌメルゴンがダメージを負う。しかし倒れるほどではない。普通であればここでれいとうビームを放つように指示するが、折り合いをつける為に敢えてみずのはどうを放つように指示した。みずのはどうでヌメルゴンの身体を濡らし、よりれいとうビームで凍らせられるようにするのが目的だ。
『ええのう、ずぶ濡れになった♀ポケモンの姿は』
「ヌメルゴン、だいもんじ!」
流石に気がついたか。ヌメルゴンの身体についていた水が蒸発し始め、氷も次第に溶けていく。
「ゴルメ、りゅうのはどう!」
だがそれを許すほど甘い俺ではない。ヌメルゴンに効果抜群かつ、一番ダメージが通るりゅうのはどうを放つように指示をした。
『ほれぃっ!』
りゅうのはどうの方が当たるのが僅かに早くヌメルゴンに直撃し、ダメージを負って倒れた。
『さて、このネーチャンはワシが回復させてあげよ──』
「カルネさん、次のポケモンを」
ヌメルゴンをしまうように促すとゴルメはこちらをジト目で見る。そんな目で見たところで無駄だ。あの後お前が最低なことをしようとしていたのはわかっているんだからな。
次に出してきたポケモンはアマルルガ。タイプは岩・氷のポケモンで弱点は多く特に格闘と鋼を苦手としているポケモンだ。しかしゴルメにはその技はない。ゴルメが出来るのはみずのはどうくらいのもので、有利か不利かと言われれば不利だ。通常であれば。
「みずのはどう!」
みずのはどうを命令し、アマルルガがそれを受ける。結構なダメージを負ったらしく足元がふらつくがすぐに反撃してきた。
「アマルルガ、はかいこうせん!」
アマルルガの特性はフリーズスキンかゆきふらしのどちらかだが戦闘になったときにあられが降らないことから前者だとわかる。このフリーズスキンという特性は技のタイプが
そのフリーズスキンで強化されたはかいこうせん。マンダーやブリタが食らったのならば倒れてもおかしくないが、ヌメルゴンは種族として特殊防御に優れており、そのくらいならば普通に耐えきってしまう。さらにゴルメに持たせると変化技が使えなくなる代わりに特殊防御が上昇する道具とつげきチョッキを持たせており、特殊攻撃ならばリック以上の耐久を持つ。
「ゴルメ、みずのはどう!」
そしてもう一発ゴルメのみずのはどうがアマルルガに炸裂し倒れた。
『♂ポケモンなんかに興味はないわい! とっとと♀ポケモン連れてこんかい!』
ゴルメは見た目とバトルはいいんだけど、中身がこんなんだからどうしても迷惑極まりない老人に見えてしまう。
「ふふ……ここまで一体のポケモンで追い詰められるのは初めてよ」
何故だろう。シロナさんと被って見えてしまうんだが。
「さあ、いくわよサーナイト!」
カルネさんが取り出したポケモンは代名詞ともいえるサーナイト。超・妖のポケモンで特殊攻撃や特殊防御に優れたポケモンとして有名だ。カルネさんがこのポケモンを出すということは本気だ。
「私達の絆、見せてあげましょう……メガシンカ!」
サーナイトがメガシンカしその本領を発揮する。メガシンカしたサーナイト──メガサーナイトの特性はフェアリースキン。先ほどのアマルルガのフリーズスキン、メガボーマンダのスカイスキンと同じくタイプが無の技を妖に変化させ、威力を上げる特性だ。
「サーナイト、はかいこうせん!」
やはり繰り出して来たか。どうしてチャンピオンは、はかいこうせんだのそういう威力もリスクも高い技を選択するかね。まあ今回に限ってそれは正解な訳だが。今までのダメージを考慮すると通常のヌメルゴンであれば倒れてもおかしくない。しかしゴルメは違う。今の時点では特殊防御に関してはリック並みだ。耐えられないはずがない。
「ゴルメ、ヘドロばくだんではかいこうせんの威力を削れ!」
『当たり前じゃ!』
それでも脅威には違いはなく、ヘドロばくだんではかいこうせんの威力を削る。その結果、相殺とは言わずとも、かなりの威力が削ることができた。それというのもヘドロばくだんは毒タイプであり、フェアリースキンではかいこうせんのタイプが妖になっていた為、相性が良く削ることが出来た。もし無のままだったらゴルメは勝てなかっただろう。
「ゴルメ、ヘドロばくだん!」
メガサーナイトが反動で動けない今、俺はゴルメにそう指示し、攻撃する。
『ほーれほれ! エロ同人のように汚れるがええ!』
ヘドロばくだんを出すゴルメの姿はどこか輝いていた。
「っ! サーナイト! サイコキネシス!」
「ゴルメ、りゅうのはどう!」
サイコキネシスがゴルメのりゅうのはどうによって押されメガサーナイトの方にりゅうのはどうの攻撃が来るがダメージは皆無。……厄介だな。サイコキネシスは超技でヘドロばくだんと相性がよく、ヘドロばくだんで相殺することは出来ない。しかしヘドロばくだん以外の攻撃では貧弱か効果はないかのどちらかだ。
「降参よ」
さてどうしたものか……何ぃっ!?
「今、聞き間違えでなければ降参と聞こえたんですが?」
「ええ。こっちのサーナイトは毒状態の上に、貴方のヌメルゴンに決定打を与えられない以上勝ち目はないわ」
そうかヘドロばくだんの効果で毒状態になっていたのか。それなら勝てる訳がないな。あの後泥試合になっていたのは目に見えていたしな。
「そうですか。しかしそれならば最初にミストフィールドにすればまだ勝ち目はあったのでは?」
ミストフィールド。竜の技を半減させるだけでなく異常状態を無効化するフィールドを作り上げる技のこと、またはそのフィールドのことだ。そのフィールドの状態なら毒状態にならなかったし、なによりもりゅうのはどうの威力が半減するため別の技で反撃してもサイコキネシスに打ち負け、ダメージはこちらが通っていた。
「はかいこうせんで倒せると焦ったのよ。しかもシック君のヌメルゴンはとつげきチョッキを持たせているのなら尚更ね」
カルネさんがかいふくのくすりでサーナイトを治療しそう答える。
とつげきチョッキは特殊防御を上げる代わりに変化技を使えなくする為、まもるが使えなくなる。その状況なら誰だってはかいこうせんを撃ちたくなるな。俺だってそうする。しかしゴルメがはかいこうせんをヘドロばくだんで相殺したことによって誤算が起きた。勝てる勝負が勝てなくなってしまったと言うわけか。
「なるほど……ありがとうございました」
「ところでシック君、これからどこに行くつもり? 今シンオウ地方に行けばチャンピオンの座を狙えるわ」
「カルネさん。俺はね、チャンピオンになりたくて行動している訳じゃない。ワタルさん達との約束を守る為にリーグ出禁の解除を呼び掛けているんだ」
「約束?」
「リーグ大会で全力を尽くした戦いをしようって約束ですよ。今度、ワタルさんに聞いたら同じことをいいますよ」
「待って。シック君、貴方はどこに行くの?」
「ここ最近までポケモンバトルばかりでしたからね。アローラ地方に行って少し羽を伸ばしておきますよ」
アローラ地方はバカンスとして有名で、羽を伸ばすには最高の環境だ。
「アローラ地方って、結構バトル施設多かった気がするけど……大丈夫かしら?」
そんなカルネさんの呟きは聞こえず、俺はアローラ地方へと向かった。
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