いつもと同じようで違う朝
俺は中学生になる
母 「おはよう零兎」
零兎「おはよう母さん」
母 「今日はアンタの入学式だからね、母さん気合い入ってるわよ~」
零兎「見ればわかるよ」
そう今日は入学式、母さんの化粧の仕方もいつもより気合が入ってる…ように見える
母 「あ、昨日おばあちゃんに教えてもらった和服の着付け手伝ってよ。アンタなら全部覚えてるでしょ」
零兎「覚えてるよ、めんどくさそうだったもんね。それに母さん和服なんて着ないから」
俺には完全記憶能力という力があるみたいで、一度見聞きしたものは忘れることがない
母さんも俺が忘れないからおばあちゃんに教えてもらった着付けも俺頼りだ
別に覚えられるからいいんだけど…一人で出来ないなら別の服にすればいいのにと思ってしまう
零兎「ん、これでいいよ」
母 「ありがと零兎。母さん助かっちゃた」
零兎「いいよ、それで俺の学ランは~」
と話していたらピンポーンとチャイムが鳴る
母 「はーい…あら翔子ちゃん♪」
翔子「おはようございます零兎君のお母さん」
母 「零兎~翔子ちゃん迎えに来てくれたわよ~早く来なさい」
零兎「ちょっと待ってよ今着替えてるんだから……」
母さんの着付け手伝ってたから着替えれてないのに早く来なさいって言われてもなぁ
そう思いながら学ランに着替えて玄関に向かうと
翔子「おはよう零兎君」
冬用のセーラー服を着た翔子が立っていた
腰まで伸ばした綺麗な黒髪に整った顔立ち とても同い年には見えない
翔子「零兎君、髪…染めた?」
母 「この子ったら色気づいちゃったのかしらねー?休みの間に髪染めたいなーんて言っちゃって」
零兎「よ、余計な事いうなよ母さん…」
翔子「ふふっ、似合ってるよ」
似合ってる…そう言われて嬉しいような恥ずかしいような気分になった
零兎「じゃあ先に行ってるよ母さん。式が始まるのは九時からだから」
母 「はいはい、わかってるわよ。行ってらっしゃい零兎に翔子ちゃん」
零兎「行ってきます」
翔子「行ってきます」
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~通学中~
翔子「今日から中学生だね」
零兎「そうだなぁ…6年も勉強してまた3年勉強っていうのはめんどくさいなぁ」
翔子「そんなこと言わないの。そうやってめんどくさがるから小学校の時先生に怒られるのよ」
零兎「今それ関係ないだろ?!」
翔子「そんなことより…」
零兎「そんなこと!?」
翔子「同じクラスになれるかな…?」
零兎「あー…。うちの小学校って住んでるところによって通う中学違うだろ?学区が広いから仕方ないんだけど仲良かった友達みんな違うから…翔子と一緒のクラスだといいな」
翔子「そ、そっか…///」
なんて話していると他の小学校から来たであろう人たちの会話が聞こえてくる
??「眠そうだな雄斗」
??「いや~今ハマってるアニメが面白くて夜更かししちゃったんだよね」
??「お前な…」
なんていう会話が聞こえてきた
零兎「っていうか…そう考えると話したことある男友達一人もいない…」
翔子「…私も」
零兎「そういえば翔子が人と話してるのって全然見たことないな」
翔子「うん…何を話したらいいのかわからなくて…」
零兎「ま、友達なんて今考えても仕方ないよ。それより見えてきた」
二人でのんびり歩いて約30分くらいのところにある中学校が見えてきた
門のところには第60回目入学式と書かれた看板がある
そして大きな板に張り紙がされて新入生の名前とクラスが書かれている
零兎「えーと俺のクラスは…」
と翔子と一緒に張り紙を見る
すぐに名前は見つかった
1年1組 黒原 零兎
1年1組 鏡宮 翔子
零兎「おっ、翔子も一緒のクラスだな」
翔子「うん…嬉しい♪」
零兎「1年間よろしくな」
と話してたら聞き覚えのある声がした
??「やった!和樹と同じ1組だ!」
??「声がデカいよ雄斗。ボリューム下げろよな」
??「あ…ごめん嬉しくてつい」
朝の二人組も同じクラスなのか…と思いながら1組の教室に向かった
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先生「皆さんまずは入学おめでとうございます。さて、今日のスケジュールをまとめたプリントを配ります」
そう言って渡されたプリントには今日の流れが細かく記されていた
一通り目を通して記憶する
プリントを見ながら先生から説明され名簿順に並び入学式に向かう
上級生に拍手され入場し、校長先生のあいさつ 保護者からのあいさつといったいきなり退屈な時間が過ぎる
ふと周りを見ると翔子が真剣な顔であいさつを聞いていた
真面目だなぁと思いながら時間が過ぎるのを待った
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入学式も終わり、教室に戻ってきた
名札が置かれた席に着き外を見ていたら先生が来る
先生「では式の前に説明した通り名簿順に自己紹介をしてください。名前と趣味それと特技をいってください」
自己紹介…こういう時は忘れないって能力は助かる。顔と名前が一致しないってことがないからね
何を言おうかと迷っていると
翔子「鏡宮 翔子といいます。趣味は本を読むこと、特技…はないですが得意なのは勉強です」
と、翔子が自己紹介をした。男子からは綺麗とか可愛くない?などといった感想が小声で聞こえる
和樹「えと…草野 和樹っす 趣味はゲーム、特技は…特にないっすかね」
後ろの席にいる雄斗ってやつと一緒にいた人か。女の子にもてそうな顔してるなぁ
零兎「黒原 零兎 趣味はないです 特技は…一度見聞きしたことは忘れません」
そう言って席に座ると周りからは?が浮かんだ顔でいっぱいだった
そりゃそうだ。もう少しわかりやすくいった方がよかったか
雄斗「桜庭 雄斗です!趣味はアニメを見ることです!特技はアニメを見ると嫌なことでもすぐに忘れられます!」
と、オタク全開な自己紹介をしていた。
全員が自己紹介を終えると先生が今日は解散。明日から~と説明していたが記憶してあるから適当に聞き流し帰ろうと教室を出ようとしたら
雄斗「あの!黒原君!」
と話しかけられた
零兎「ん?桜庭君なにか用かな?」
雄斗「えと…その…」
和樹「いきなり話しかけて言葉に詰まってんじゃねぇ」
ぺしっと雄斗の頭をたたく
和樹「呼び止めて悪いな、コイツが自己紹介の時に行ってた特技について詳しく聞きたいって。あ、俺は」
零兎「草野和樹君…だろ?それで何が聞きたいんだ?」
雄斗「一回みたら覚えられるって本当なのかなーって」
零兎「本当だ、忘れることはないよ」
雄斗「じゃあアニメとか見たら」
零兎「全部覚えられるよ。例えば先週やってた二人はプリティーキュアも全部覚えてる」
雄斗「え!?黒原君も二人はプリティーキュア見てるの!?」
零兎「たまたまやってたのを見ただけだよ。」
雄斗「なんだ…同士発見!って思ったのに」
和樹「あからさまに落ち込むなよ…」
零兎「なんか話ずれてないか?」
雄斗「っとそうだ、前の席に座ってたし印象に残る自己紹介してたから友達になろうって言いたかったんだ」
零兎「友達?」
和樹「コイツ趣味全開で話すだろ?だから友達少なくてな」
雄斗「余計なこと言わなくていいんだよ!」
零兎「ふっ…よろしく桜庭君草野君」
和樹「おうっ、よろしくな」
零兎「せっかく友達になったんだから名前で呼ばないか?」
和樹「そうだなよろしくな零兎」
雄斗「よろしく!」
零兎「よろしく」
こうして雄斗と和樹と出会った