イチグンからニグン落ち   作:らっちょ

22 / 42
本日深夜、オバロ放送!

舌戦という名の、ジルクニフ深読み回ですね。


そして此方もマッチポンプ発動しました。

どういった経緯で漆黒の剣がチームに誘ったのかもお楽しみください。

 






第22話 指名依頼と三文芝居

 

 

 王国でも有数の活気ある城塞都市エ・ランテル。

 

 立地的にもバハルス帝国・スレイン法国という大国に囲まれている為、人の流れは多く。その過程で様々な物が流通し、それがこの都市の利益となって栄えているのだ。

 

 しかし、そんな活気ある都市でも厳しい内情を抱えている職は存在する。

 その代表的な者達が冒険者である。

 

 

 彼らは出自関係なく身一つで成り上がれるという利点もあるが、それと同時に安定した職を持てないというリスクも存在している。

 

 冒険者とは有体に言ってしまえば、高い戦闘能力を保有する便利屋だ。

 

 主だった仕事は護衛や魔物討伐などの戦闘行為を前提としたものだが、それらが無い時は雑務をこなし生活資金を稼いでいる。

 

 そしてそれらは依頼者が居なければ成り立たず、平穏な今は稼ぎの良い仕事が少ない状態であった。

 

 

 そんな数多くの冒険者の中に含まれる銀級冒険者チーム『漆黒の剣』は、素寒貧な依頼板を見て溜息を吐くしかなかった。

 

 

「……う~む、今日も駄目であるな」

 

「かぁ~、平和なこって。此処連日碌な依頼がありゃしねぇよ」

 

 

 ガタイの良い髭面の大男ダインは顎を擦りながら苦笑いし。そんな彼の言葉に反応する形で、軽薄そうな青年ルクルットも皮肉交じりの溜息を吐く。

 

 

「ははっ、平和なのはいいことじゃないか――チームの財布事情は別として」

 

「う~ん、正直この状況はあまり良くはないですよね」

 

 

 そんな彼らの様子に人の良さそうな言葉を発しながら、世知辛い現実を呟くペテル。

 

 チームの頭脳とも言える魔法詠唱者のニニャも、この閉塞感漂う状況に危機感を覚えていた。

 

 冒険者はソロで活動するものもいるが、大半はチームとして行動している。

 

 何故なら各々が役割を果たすことで、効率良く成果を上げることが出来るからだ。

 

 この漆黒の剣でも各々が役割を果たし、数多の冒険を乗り越えて来た。

 

 

 漆黒の剣のチームリーダーであり、礼節弁えた好青年であるペテル。

 

 彼の人柄と的確な状況判断能力で、このチームは上手く纏まっている。

 

 戦闘では戦士職として後衛職の盾となり、魔物達の猛威から仲間を守って来た。

 

 装備こそ貧弱であれど、剣の腕前は金級冒険者にも引けをとらないだろう。 

 

 

 髭面の大男であるダインは、【森祭司】(ドルイド)の職を持つ優秀な後衛だ。

 

 回復魔法や補助魔法で仲間を支援し、いざとなればその体格を活かしてメイズによる近接戦闘まで熟す。

 

 職業柄薬草などの知識に詳しく、彼の居るお陰で採取依頼なども捗り、それによってチームは実績を積み上げることが出来た。

 

 

 軽薄そうな細身の青年ルクルットは、チームのムードメーカーでもある。

 

 普段はお調子者で女好きな一面ばかり見られるが、いざという時は頼りになる男だ。

 

 【野伏】(レンジャー)としての能力も高く、彼の耳の良さで数多くの危機を回避してきた。

 

 

 そしてチームの頭脳として活躍する、魔法詠唱者であるニニャ。

 

 彼女の持つ知識は豊富であり、その異能も相俟って魔法詠唱者としても破格の才能を持つ。

 

 十代という若さで第二階位魔法を使用出来、『術者』(スペルキャスター)の二つ名まで持っているエ・ランテルではそこそこ名の知れた冒険者である。 

 

 

 そんな彼らは家族のような親密な関係を築いており、そのおかげで他の冒険者達と比べてもチームプレイに秀でている。

 

 だからこそ今、最も金級に近い銀級冒険者チームとして、冒険者組合にも注目されているのである。

 

 人間関係も良好で、メンバー全員が着実に力をつけており、冒険者としての将来も明るい。

 

 しかし、そんな彼らも全てが順風満帆という訳ではない。一つだけ大きな問題を抱えながら冒険者生活を送っていた。

 

 ――そう、金が無いのである。

 

 

「金級昇進を打診され、先走りすぎたのである」

 

「昇進試験に備えてポーション買い込んだり、小道具揃えたりしたりしたからなぁ」

 

「はぁ~、それよかニニャの衝動買いが痛くねぇか?本に金貨5枚だぜ?」

 

「こ、この魔術書はそれだけ価値があるモノなんですッ!」

 

 

 ここ最近多額の出費が嵩み、収入を得る為の大口の依頼が全然なかった。

 

 ニニャが小まめに収支管理していたお陰で、それなりに貯蓄はあるが、日に日に減っていく財布の中身には危機感を覚えずには居られない。

 

 チームで活動するということは、必然的にソロよりも活動資金が多く掛かる。

 

 故にソロでは熟せぬ大口の依頼を受けることで、まとまった金を稼ぐのがセオリーなのだが、ここ最近のエ・ランテルではそんな大口の依頼が滅多にないのだ。

 

 

「あったとしても、金級以上の冒険者限定である」

 

「ここ最近は魔物討伐の依頼も激減したしなぁ」

 

 

 普段彼らが収入源としているエ・ランテル近郊の魔物の間引きも、ここ最近は組合側から依頼がなく、魔物の討伐部位の報酬も激減している。

 

 

「何でもこの都市にミスリル級の冒険者チームが複数集まってるみたいで、その人たちが片手間に依頼を熟してるみたいなんですよね」

 

「マジかよっニニャ!?つーか何でこのタイミングで、そんな奴らが結集するんだよっ!?」

 

 

 ルクルットの嘆きは尤もであるが、それには相応の理由がある。

 

 スレイン法国で起こった事件に、この都市を管理する都市長が秘密結社ズーラーノーンが関与しているのではと警戒したのだ。

 

 そして冒険者を使い調査した結果、共同墓地の地下施設にその活動拠点と思わしき場所を発見したのだ。

 

 拠点は蛻の殻であったらしいが、同じような施設が近くにあり、未だ暗躍しているかもしれない。

 

 故に有事の際の戦力確保と事実確認の目的で、急遽ミスリル冒険者を招集し、高い報酬をちらつかせエ・ランテル近郊の調査を行っているのだ。

 

 その過程で魔物が討伐される為、間引きの依頼はなくなり。定期的に組合が冒険者に依頼する仕事も激減。

 

 その皺寄せが金級以下の冒険者達に来たという訳である。

 

 

「……となると、エ・ランテルから離れて稼げる仕事を探すしかないな」

 

「トブの大森林とかか?」

 

 

 ペテルの言葉にルクルットが反応し、クイッと親指で一枚の紙を指し示す。

 

 銀級以上が最低条件の採取依頼。トブの大森林での薬草集め。

 

 採取依頼という内容の割には報酬はべらぼうに高く、一見割の良い依頼に見えてしまうだろう。

 

 しかし、此処からトブの大森林まで行くには距離があり、徒歩で向かうと一日では戻れない。森での探索作業なども踏まえると、最低でも三日がかりの大仕事となるだろう。

 

 そしてそれ以上の問題もある。

 

 

「その薬草はトブの大森林の奥地にしか生えないので、危険も付き纏うのである」

 

 

 トブの大森林は太古から存在する大自然が生み出した魔境の地である。

 

 森の奥地には危険な魔物が多数存在しており、『森の賢王』などの強大な力を持つ魔獣も住み着いていると言われている。

 

 故に幾ら採取依頼とは言え、トブの大森林の奥地に潜る必要があるこの仕事は命の危険があるのだ。

 

 

「ん~、でも今の俺達にはこの報酬は魅力的だぜ?危険があれば俺の耳が知らせてくれるしな」

 

「……【野伏】(レンジャー)のルクルットや【森祭司】(ドルイド)ダインの力があれば、行けないこともないか」

 

 

 そんなルクルットの言葉に、リーダーとして悩むペテル。

 しかし、彼は熟考の末に首を横に振った。

 

 

「……駄目だな。今の俺達じゃ不測の事態があった時に対処出来ない。せめて他の実力あるチームと組んでやるべき仕事だな」

 

「冒険も必要だが、時には引く勇気も必要である」

 

「ですね、金に無心になって死んだら馬鹿みたいですから」

 

 

 自分の提案を他の三人から否定されたルクルットは、ムスッといじけながら呟く。

 

 

「って言ってもなぁ~、先立つものがねぇと何も出来ないのも事実だぜ?」

 

 

 何処かに美味しい話でも転がってないだろうかとぼやくルクルット。

 

 そんな彼にニニャはクスリと笑いながらも、自分の仕入れた情報を話した。

 

 

「美味しい話ではありませんけど、面白い話ならありますよ?」

 

 

 そう前置きしてニニャが話したのは、昨日冒険者組合に登録した新人冒険者の話である。

 

 人伝で聞いた話だが、立派な装備を纏った三人組が銅級冒険者として登録したらしい。

 

 その内の二人が息を呑むような美男美女であり、その場に居た冒険者や受付嬢の話題となっているとのこと。

 

 

「あっ、そういや俺もそいつらの噂を聞いたぜっ!」

 

 

 何でも彼の知人が利用している安宿に、とんでもない新人冒険者三人組が現れたらしい。

 

 豪華なフルプレートの鎧を纏った大男と、怪しげな仮面を纏った槍使い。そして凄まじい美貌を持つ変わった修道服を着たシスター。

 

 馬鹿な冒険者がそんなシスターの色香に惑わされ、その新入り達に絡んだらしいが、怪しげな槍使いが指一本でその冒険者を撃退。

 デコピンで屈強な大人が宙を舞ったらしい。

 

 更にその後にシスターが笑いながら男の左脚を圧し折り、脅した後に魔法で完全回復させたという。

 

 

「しかもその槍使いの男。宿とって直ぐにそのシスターとベッドでおっぱじめたらしくてよ。

宿中に女の喘ぎ声が響きまくって、皆悶々としちまったらしいぜ」

 

 

 おかげで知人は、ただでさえ少ない金を切り崩し、娼館に通う破目になったらしいぜと下品に笑うルクルット。

 

 そんな彼を殻の無い蝸牛を眺めるような冷ややかな視線で見つめながら、ニニャはふと疑問に思ったことを口にした。

 

 

「……でも完全に圧し折れた脚をその場で回復させるなんて、そのシスター相当な信仰系魔法の使い手ですよ。一体どんな魔法を使ったのかは聞いてないんですか?」

 

「んっ?ああ、確か《中治癒/ライトヒール》とか言ってたらしいぜ」

 

「えっ、《中治癒/ライトヒール》ですかッ!?」

 

 

 その言葉にニニャは在り得ないと言わんばかりに目を見開く。

 

 何故ならその魔法は第5位階の信仰系魔法だからだ。魔法に詳しいニニャでも、遥か昔の伝承でしか知らないぐらいの超稀少な魔法である。

 

 第3位階魔法が使えれば熟練の魔法詠唱者と呼ばれるこの世界で、第5位階を使える年若いシスターなど異例である。

 

 そんな人材が居れば、神殿勢力はまず放っておかないだろう。

 

 

「って言っても、俺は魔法詠唱者じゃねぇから、今一つその凄さがわかんねぇんだけど?」

 

「……判り易い例えを挙げるなら、その人は最低でもアダマンタイト級冒険者『青の薔薇』のリーダーに匹敵する実力者です」 

 

「はぁあああッ!?」

 

 

 そんなニニャの言葉に驚愕するルクルット。

 

 無数の冒険者達の頂点に立つアダマンタイト級冒険者でも、特に王国では名高い蒼の薔薇。

 

 そのリーダーであるラキュースに並ぶ実力者だとニニャは断言したのだ。

 

 

「……そんな奴が下級冒険者の仲間入りって何かの冗談か?」

 

 

 仕事など引く手数多だろうに、何の目的で下級冒険者として旗揚げしたのか意味が判らない。

 

 そんな風にルクルットが頭を悩ませていると、ペテルがトントンと肩を叩く。

 

 

「……なぁルクルット。噂の冒険者三人組ってアレじゃないか?」

 

 

 そういってペテルが指差す方向に視線を向けると、異様な雰囲気の三人組が受付近くのベンチに腰を下ろしていた。

 

 美しいシスターに見惚れた冒険者が少し視線を横にずらすと、不気味な仮面を纏った禍々しい槍使いの姿が視界に入りギョッと固まる。

 

 何故こんな存在感のある三人組を、今まで見落としていたのだと漆黒の剣のメンバー全員が思った。

 

 

「……どうやら彼らも碌な依頼がなく困っている様子であるな」

 

 

 途方に暮れた様子でベンチに座り込む三人の姿を見て、憐れむダイン。

 

 恐らく登録したばかりの銅級冒険者である故に、自分達以上に碌な仕事が貰えないのだろう。

 

 冒険者としての門出なのに、最悪の形でスタートを切る破目になったのだ。

 

 

 そんな彼らの姿を見て何かを思いついたのか、ルクルットはパチンと指を鳴らしながら提案する。

 

 

「あの冒険者達と一緒に採取依頼受ければ良くねぇかペテル?装備を見たところ金に困ってる様子はなさそうだし、噂を聞く限りだと腕もかなり立つんじゃねぇか?」

 

「……う~ん、確かにそうかもしれないけど。まるで接点のない相手だしなぁ」

 

「なぁ、いいじゃんか!あのシスターともお近づきになれるしさッ!!」

 

「……寧ろそっちが一番の目的であるな」

 

 

 呆れた様子で溜息を吐くダインに、デレデレと表情を緩めたままルプーを眺めるルクルット。

 

 一方でニニャは否定的な意見を口にした。

 

 

「――止めた方が無難だと思いますよ。

素性が判らないですし、何より公然猥褻や暴力行為を平然と行う輩ですから。

 

それに相手側が実力者ということは、それ相応の危険も伴います。強引な手段で何かを要求された場合に、此方が対処出来ない可能性もありますからね」

 

「……お、おぅ」

 

 

 そんなニニャの否定的な言葉に、タジタジになるルクルット。

 

 どこか冷たさを孕む彼女の声は、言葉の節々から憎しみが漏れている。

 

 

 ニニャは姉を貴族に妾として攫われた過去を持ち、この国の権力者に対して深い恨みを持っている。

 

 あの恰好から三人が裕福な生まれであることは一目瞭然であるし、暴力を振るって相手を脅す行為や、情欲にうつつを抜かす態度が彼女は気に喰わなかったのだ。

 

 しかし次の瞬間、そんな彼女の負の感情は綺麗サッパリ霧散する。

 

 

「何っすかそれッ!?お二人は無能な貴族の狗にならないといけないんすかっ!?そんなの糞喰らえんグっ!?」

 

 

 冒険者組合のど真ん中で、無能な貴族発言をしたルプーの姿に大満足。

 

 きっと彼女が過剰な暴力を振るったのは、そんな貴族に似た馬鹿な冒険者に鉄槌を下す為であり。盛ってしまったのは、初めて冒険者となり気分が高揚したせいだろうと好意的な解釈に変換された。

 

 

「フフフッ、中々良いことを言いますね彼女。

前言撤回します。どうやら信用に足る人物のようですね。僕もルクルットの提案には賛成です」

 

「「……」」

 

 

 暗い笑みを浮かべながらそう言ったニニャを見て、他の三人は頬を引き攣らせ無言になる。

 

 

 これでルクルットとニニャの意志は固まった。

 後はダインとペテル次第になるが、ダインはリーダーであるペテルの意志を尊重するつもりだったので、彼らを仲間に誘うか誘わないかの裁量権はペテルにあった。

 

 

(……迷うところだな)

 

 

 金欠なこの状況で、採取依頼の報酬はかなり魅力的である。

 

 放っておけば他の銀級以上の冒険者チームが、この依頼を受託してしまうかもしれない。

 

 だがニニャが最初に言ったように、碌に信頼関係も築いていない相手とチームを組むことは危険なのだ。

 

 例え相手が協力的な冒険者であったとしても、考えなしに突貫するような輩であった場合は数の利を活かせず、結果としてこちらまで命を危険に晒すことになるからだ。

 

 

(……少ないとはいえ、まだ貯蓄はある。下手に危険に足を突っ込む必要もないか)

 

 

 リーダーとして判断したペテルは、急造チームの危険性を配慮し、ルクルットの提案を見送ろうと思っていた。

 

 しかし、そんな中で怪しげな仮面の槍使いが冒険者について語り出した。

 

 

 優れた観察力で冒険者という職業の利点と欠点について仲間に語り、その上で自分達なら必ず頂点に登り詰めることが出来ると自信満々に宣言する彼の言葉に、周りにいた冒険者達も感心した。

 

 こんな夢の無い状況で、夢を語ることが出来る冒険者など一体どれほどいるだろうか。

 

 『……銅級冒険者の癖に生意気な』などと僻む者も居るが、彼らだって内心ではそんな姿に憧れを抱いたはずである。

 

 ――何故なら彼らも、各々が夢を思い描き冒険者になったのだから。

 

 そんな槍使いは左手を握り締めながら熱く語る。

 

 

「世界の在り方が気に喰わないなら、今はそれでも構わない。

――いつか俺達の力で、そいつを捻じ曲げてやればいいだけさ」

 

「「――――ッ!?」」

 

 

 そんな彼の言葉に、漆黒の剣の面々は落雷をその身で受け止めたような衝撃が走った。

 

 理不尽な現実に屈したくなかったニニャは、その力強い言葉を聞いて心の奥底が熱く滾る。

 

 英雄に憧れて冒険者となったペテルは、まるで憧れの存在に出会えたかのように目をキラキラと輝かせる。

 

 ルクルットとダインも、そんな二人の気持ちに同調するかのようにコクリと頷く。

 

 

 こうして漆黒の剣のメンバーは、彼らを仲間に誘う英断を下したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちょっと予想外の出来事が発生した。

 

 

 何れ接点をつくり、交流を深めようと思っていた漆黒の剣が、何と自ら声を掛けて来たのだ。

 

 何でも銀級以上が条件となっているトブの大森林での採取依頼で、自分達だけでは戦力に不安が残るからと俺達をチームに誘ったらしい。

 

 実力未知数で素性も判らぬ相手とチームを組もうなど、中々チャレンジ精神旺盛である。

 

 

(……此方としてもトブの大森林にはどの道向かう予定だったし、都合が良いと言えば良いけどなぁ)

 

 

 でも今はタイミングが悪い。何故なら既にマッチポンプが始動しているからだ。

 

 そんな風に悩んでいた俺であったが、モモンさんが飄々と言った。

 

 

「これは僥倖ですね。此方としても碌な依頼がなくて途方に暮れていたところでしたので、是非ともお願いします」

 

「本当ですか、宜しくお願いしますモモンさん!」

 

 

 そういって漆黒の剣の申し出を受け入れたアインズさんは、漆黒の剣のリーダーであるペテルと契約成立の握手をする。

 

 その傍らで《伝言/メッセージ》を使い、此方にコッソリと話しかけて来た。

 

 

『――イチグンさんが懸念している問題は大丈夫です。既にあの人には《伝言/メッセージ》で計画変更の内容は伝えてありますから』

 

『――成程、それなら大丈夫そうですね』

 

 

 変更した計画の内容を聞かされた俺は、仮面の下で苦笑いする。

 

 成程コレは酷い。

 出来レースにも程がある三文芝居である。

 

 

 そんな此方の内情はひた隠し、冒険者組合の二階にある談話スペースで、同じ依頼を組む仲間として簡単な自己紹介を行う。

 

 漆黒の剣の面々は原作と同じく銀級冒険者チームであり、それ相応の実力と可能性を秘めた冒険者達であるということはハンゾウの調査で把握しているので、相槌を打ちながら聞き流す。

 

 彼らの自己紹介は(つつが)なく終わり、遂に俺達の番になった。

 

 

「じゃあ次は私の番っすね。

神官のルプーっす。信仰系の魔法詠唱者で一応第5位階魔法までは使えるっすよ!」

 

 

 そう言って人好きしそうな天真爛漫な笑みを浮かべながら、先陣を切って自己紹介するルプー。

 

 本当はもっと上の位階魔法も使えるのだが、あえて第5位階魔法に留めておく。

 

 この階位までならラキュースも使用出来るし、アダマンタイト級冒険者としての実力を持っているという判り易い証明にもなるからだ。

 

 きっと魔法詠唱者のニニャなんかは驚くだろうなぁと思っていたのだが、何故かやはりと言わんばかりにウンウンと頷きながら納得した様子である。

 

 ――あれっ、思ってたのと全然反応が違うぞ?

 

 

「……実は宿屋の噂で耳にして、ルプーさんが第5位階魔法《中治癒/ライトヒール》を使ったことを知っていたので」

 

 

 成程、それでルプーが第5位階以上の魔法が使えると判っていた訳か。

 

 ……ということはルプーと冒険者との間で起こった騒ぎも把握してるはずなのだが、何故か彼女のルプーに向ける反応は非常に好意的である。

 

 普通の感性を持つニニャなら、警戒心や悪感情を抱いたりすると思うのだが……。

 

 

「しかし本当に凄いですよッ!その若さで第5位階魔法の使い手だなんてっ!そのレベルの魔法詠唱者はまずお目に掛かれないですよ!?」

 

 

 嗚呼、魔法詠唱者としての力に敬意を示しているのか。それならば納得である。

 

 まぁニニャの持つ『魔法の習熟速度が2倍になる』という異能なら、何れは第5位階を超える魔法も使えそうだけどな。

 

 しかし、ルプーは二ッと悪戯な笑みを浮かべながら答えた。

 

 

「お褒めに与り光栄っすけど、私なんてこのチームじゃ下っ端っすよ?

隣にいるイチグンさんなんて第5位階魔法と、高度な武技を使いこなせる魔法戦士っすからね」

 

「「はぃいいいいッ!?」」

 

 

 あ、今度は此方が思った通りのリアクションであった。

 

 漆黒の剣の面子は口と目を見開き、俺に注目したので自己紹介する。

 

 

「先ほどルプーから紹介されたイチグンだ。第5位階までの位階魔法と、数種類の武技が使える。

召喚魔法を用いながら近接・中距離戦闘を状況に応じて切り替えられるのが強みだ。

尤も戦士としての実力は、隣のモモンさんと比べると一枚劣るけどな」

 

 

 だってアインズさんガチの前衛仕様だし。

 

 戦闘時は《完全なる戦士/パーフェクト・ウォーリア》使いながら戦うつもりだし、身に着けている装備も前衛仕様なので、原作のモモンよりも圧倒的に強いんだよなぁ。

 

 コキュートス指導の下、剣の基礎も学んでいるので、素人が身体能力に任せて剣を振ったなんてことにもならない。

 

 つまりLv100相当の身体能力を持つ剣士ということだ。

 

 

「……ハハハッ、ソウデスカ。ソレハ凄ク頼モシイナァ~」

 

 

 此方の自己紹介を聞いて、達観した表情のまま片言になるペテル。

 

 その気持ちは凄く良く判る。

 彼からすれば、新米冒険者に胸を貸すつもりで提案したのに、そいつらが想像以上にヤバい集団であったのだから。

 

 これで何事もなかったかのように、話を進められる者が居たら、そいつは相当な大物である。

 

 

「はいは~い質問ッ!ルプーさんとイチグンさんって恋人関係だったりしますかっ!?」

 

 

 ……おっと、此処に一人居たか。

 女好きのルクルットは、早速此方の男女関係について探りを入れて来た。

 

 

「いや、俺達は恋人関係などではありませんよ。ただのチームメイトです」

 

「……ホントにホント?」

 

「こらっ、ルクルット!他のチームの男女関係を探るなんて失礼だぞッ!」

 

「あだっ!?だって気になるじゃんかっ!!」

 

 

 何故か尋問するように、しつこく此方の男女関係を追及してくるルクルット。

 

 そんな彼の言動を諫めるように、拳骨を頭頂部に叩き込むペテル。

 

 ダインはそんな彼らのやり取りを見て苦笑いしており、ニニャの此方を見る目には軽蔑の視線が入り混じっている。

 

 

(……というか何で俺なんだ?)

 

 

 普通こういう場合は、チームリーダーのモモンとの関係性を疑うだろうに。

 

 そう尋ねると何故かアインズさんは視線をスッと横に逸らし、ルクルットは気まずそうに頭を掻きながら呟く。

 

 

「……いや、だってなぁ。宿屋での出来事が冒険者達の間で噂になってたぜ?」

 

「……はい?」

 

 

 そして聞いたのは、第三者の視点から見た宿屋での一件である。

 

 此方としてはルプーを躾けていただけなのに、その声を聞いた冒険者が情事と勘違い。

 

 嫌がるルプーに立場を利用し、性行為に及んだ好色家として噂が広まっていたのだ。

 

 あまりにも酷い勘違いである。というかアインズさんに防音魔法を張って貰ったはずなんだが?

 

 

『……いや、効果の持続時間はありますから。あれだけ長いこと行為に及ぶなんて思ってもみなかったですし』

 

『……事後みたいに言うな。というか気付いてたなら教えて下さいよっ!?』

 

 

 そういうと有無を言わせぬ迫力で、此方をギロリと睨むアインズさん。

 

 

『――童貞の俺に、ソレをハッキリと指摘しろと?』

 

『……あっ、ハイ。何か御免なさい』

 

 

 今回の一件は、どうやら完全に俺が悪かったみたいだ。

 

 何とか誤解を解くために、漆黒の剣の面々に対して弁明する。

 

 

「ハハハッ、それは勘違いですよ。ルプーが他の冒険者に対してあまりにも粗暴な行動をとったので、叱っていただけです」

 

「そうっす。イチグンさんと私は恋人関係じゃないっすよ。単なる飼い主と雌犬みたいなもんっすから」

 

「「め、雌犬ッ!?」」

 

 

 その爆弾発言にギョッとする漆黒の剣の一同。

 ルプーがニヤニヤと面白そうに笑いながら、更に場を掻き乱そうとする。

 

 

「いや~、昨日もあんなに激しく躾られて大へ……んぐぇ!?」

 

 

 そんなルプーの頭を、真上から左手で抑え込むようにして机に叩きつけた。

 

 どうやらこの駄犬には、躾が十分に行き届いていなかったらしい。

 

 これ以上余計なことを言わせないように、アイアンクローを極めながら、グリグリと机に頭を押し付ける。

 

 

「御免なさいっすっ!嘘っす!冗談っすっ!頭割れるっすっ!」

 

「……とまぁ優秀な神官なんですけど、こういう風に人を揶揄って悦に浸る性格破綻者なので。

彼女の言葉は、まともに取り合わない方が無難ですよ」

 

「「……嗚呼」」

 

 

 そのやりとりで漆黒の剣の面々は、俺との関係性やルプーの性格を理解してくれたらしい。

 

 抑えつけていた頭を解放してやると、ルプーは涙目となりながらボソリと呟く

 

 

……うぅ、何か思ってたのと反応が違うっす

 

 

 何を狙ってたのかは知らないが、またみっちりと調教した方が良いのだろうか?

 

 そんなことを考えながら、ルプーに求愛するルクルットを眺めつつ、漆黒の剣との交流を深めるのであった。

 

 

 

 

 

 ・・・・・・

 

 

 

 

 交流を終えた俺達が下に降りると、タイミングを見計らったかのように此方に話し掛けて来る人物が居た。

 

 

「モモン様、貴方達に指名依頼が入っております」

 

 

 受付嬢がそういうと、そんな彼女に案内されるように一人の老婆が現れる。

 

 この街では有名なポーション職人のリィジー・バレアレである。

 

 

「おおっ、丁度此処に居ったか。お主達が冒険者の間で噂になっとる新入り達じゃな?

随分と腕っぷしが立つと聞いてのう、お主達に頼みたいことがあるんじゃ」

 

 

 そう言ってリィジーが依頼したのは、カルネ村までの護衛任務であった。

 

 近々ポーション研究の為に、活動拠点をエ・ランテルからカルネ村に移すということで、視察も兼ねて大量の資材を運びたいと語る。

 

 いつも利用していた冒険者達を利用しないのは、今後トブの大森林での素材収集も含めて定期的に採取依頼を頼める冒険者を探しているからとのこと。

 

 其処で金級程度の実力を持つ冒険者を一蹴した俺達に白羽の矢を立てたらしい。

 

 

「報酬はそうさな……その実力を青田買いして金貨5枚でどうかのう?」

 

「「き、金貨5枚っ!?」」

 

 

 そのリィジーの提案を聞いて、漆黒の剣も含めた冒険者達はギョッとした。

 

 破格なんてものではない。

 比較的安全なカルネ村までの道中の護衛で、銅級冒険者三人に支払う金額にしては桁が違う。

 

 オリハルコンやミスリル級の冒険者チームに依頼する金額である。

 

 そんな冒険者達の反応にニヤリと笑ったリィジーは、更に追撃の一言を加えた。

 

 

「勘違いして貰っては困るのう。報酬は一人につき金貨5枚で雇うつもりじゃ。今日中にでも現地に向かいたいし、その手間賃じゃな」

 

 

 その過程で魔物を討伐し、その実力次第で今後も名指しで依頼を頼むかもしれないとのこと。

 

 最早、絶句するような出鱈目な条件であった。

 

 しかも依頼したのが、エ・ランテルでも信頼のあるバレアレ家。

 

 並の冒険者ならば、四の五の言わず飛びつくような唾涎ものの美味しい依頼である。

 

 しかし、モモンに扮したアインズさんはサラリと言ってのける。

 

 

「お言葉は嬉しいのですが、今日は先約がありまして。また機会があればよろしくお願いいたします」

 

「な、なんじゃとっ!?」

 

 

 ババーンと大袈裟に仰け反るリィジー。

  

 そんなアインズさんの言葉を聞いて慌てたのは、漆黒の剣の面々であった。

 

 

「いやいやっ!?これは受けるべきですよモモンさん!!」

 

「こりゃ、破格の条件だぜっ!?」

 

「我々のことならば気にしないで欲しいのであるッ!」

 

「そうですっ!僕も絶対受けるべきだと思いますッ!」

 

 

 そんな四人の反応に、しめしめとほくそ笑んでいるのだろう。

 

 アインズさんは何でもないことのようにキッパリと言ってのけた。

 

 

「しかし、報酬が良いからと先に受けた依頼を蹴るのは、冒険者としての信用問題に関わります。

一度交わした約束は、特別な理由が無い限りは反故にしないのが私達のチームの暗黙の了解なので」

 

「そうっすね。お金はその理由に入らないっす」

 

 

 そう簡単に言ってのけた二人に対し、感心したように声を挙げるその場の冒険者達。

 

 ニニャなんてその言葉に陶酔したように憧れの視線を向けている。

 

 そんな皆の反応を眺めながら、俺は思った。

 

 

(……露骨すぎだろコレは)

 

 

 当然これは、此方の仕組んだ出来レースだ。

 

 金に固執しない信用のおける冒険者というイメージを民衆に定着させるために、リィジーに一芝居打って貰っているのだ。

 

 その証拠にリィジーの口元は依頼を断られたにも関わらず、『計画通り』と言わんばかりの邪悪な含み笑いを浮かべている。

 

 そんな彼女は緩む頬を誤魔化すように、更に演技を続けた。

 

 

「――ほほほっ、尚の事気に入ったわい!

見た所お主らは採取依頼を熟す為に、トブの大森林に向かうみたいじゃのう?ならこういうのはどうじゃ?」

 

 

 そういって彼女が提案したのは、漆黒の剣にも同時に護衛依頼を頼むというもの。

 

 カルネ村での下見と荷下ろしを終えた後、その足でトブの大森林に向かって採取依頼を熟す。

 

 流石に金貨5枚とまでは行かないが、銀級冒険者に頼むにしては色のついた依頼料である。

 

 元々カルネ村に立ち寄る予定だった漆黒の剣にとっては、棚から牡丹餅どころか金塊だ。

 

 リーダーであるペテルは快諾するも、チームの頭脳であるニニャは何かが引っ掛かったのか、リィジーに尋ねる。

 

 

「……何故、リィジーさんは私達がトブの大森林の採取依頼を受けたことを知ってるんですか?

この依頼はつい先程受託したばかりで、その時にリィジーさんは此処に居なかったはずですけど」

 

「――――」

 

 

 ニニャの言葉を聞いて、やっちまったと言わんばかりに無言になるリィジー。

 

 視線を忙しなく動かし、ダラダラと冷や汗を流す彼女を訝しく思ったのか、ジト目で睨むニニャ。

 

 このままでは不味いと判断した俺は、《伝言/メッセージ》を使ってリィジーに話しかける。

 

 

『リィジーさん、モモンの協力者のイチグンです。今から伝える内容を上手く彼女に伝えて下さい』

 

「ひょっ!?」

 

 

 いきなり飛び上がって素っ頓狂な反応を見せるリィジーに、ビクンと驚くニニャ。

 

 靴に入っていた小石を踏んだみたいだとリィジーは誤魔化し、コホンと咳払いしながらニニャの質問に答える。

 

 

「……ホホホッ、そりゃお主達の薬草採取の依頼は、ワシが組合に頼んで定期的に依頼しているようなものだからのう」

 

「えっ、そうなんですかっ?」

 

 

 そうなのだ。コレはエ・ランテルの都市長が、薬剤師に定期的にポーションを作成して貰う為に、月二回程の頻度で冒険者組合に依頼しているものなのだ。

 

 エ・ランテルで品質良好なポーションが買えるのは、バレアレ家などの腕の良いポーション職人を抱えてるお陰もあるが。こういった都市長の根回しにより、職人達が素材に困らず、安定生産が可能となっているからという部分も大きい。

 

 普段はぷひぷひ演技してる都市長だけど、実際は法国の事件から将来起こり得るリスクを懸念し、即座に対策を打てるぐらいに有能な人なんですよマジで。

 

 

 リィジーはそんな薬草採取の依頼が板に無いことに気が付き、周りの冒険者達の雑談から、俺達が受注したのではないかと予想したのだと語った。

 

 

「本来、この薬草採取の依頼に関しては依頼主の身元を明かさんことが都市長との暗黙の了解じゃったんじゃ。

 

身元を明かすとポーションを頻繁に購入しているのだから、自分達を指名してくれと詰め寄ってくる無粋な冒険者達も居るからという配慮じゃな。

 

……まぁ、ワシはそういった輩が居た場合は、次回以降来店を断っとるから構わんがのう」

 

「……成程、変に勘繰るような真似をしてしまい申し訳ありません」

 

「ほほほっ、良い良い。そのぐらいの警戒心がある方が、冒険者として大成出来るじゃろうて」

 

 

 ペコリと申し訳なさそうに頭を下げるニニャを、寛容な態度で受け入れるリィジー。

 

 危うく盛大なネタバレとなるところであったので、内心では彼女も危機を切り抜けたことに安堵しているのだろうが、それを微塵も顔に出さない辺りは、流石人生経験豊富な年寄りと言うべきか。

 

 そんなリィジーの姿を見て既視感を覚えた俺は、隣の骸骨騎士をチラリと覗き見る。

 

 彼も同じことを思っているのか、ポソリと自分に言い聞かせるように呟いた。

 

 

……俺も迂闊な言動には気を付けないとな

 

 

 是非ともそうしてくれ。

 此処にもそんな迂闊な発言により、階層守護者と殺し合う破目になった哀れな被害者がいるからさ。

 

 

 そんなこんなで三文芝居を終えた俺達は、カルネ村へと向かうのであった。

 

 

 




~自分なりの考察~

冒険者の扱いは傭兵紛いの便利屋なので、安定した収入は見込め無さそう。もし今回のようなトラブルが発生した場合、必然的に下の階級の冒険者達は割を喰う破目になるでしょうね。

更に帝国の大粛清により権力者の一部がワーカーや冒険者となりエ・ランテルに逃げて来たり、貧困を喘いで農村から冒険者となった者達が多数いる為、下の階級で受けられる依頼は取り合いになるかと。

そして平穏な状態も相俟って需要も少なくなるため、魔物討伐などの収入も激減。
法国の出来事を警戒した貴族たちの護衛任務などは捗りそうですが、それはある程度実績を積んだ信頼のおける冒険者に限った話になる為、銀級・鉄級・銅級などはお呼びでない感じです。

都市長は優秀な人なので、リスクを考慮した施策や冒険者達の命綱であり、収入源でもあるポーションの安定生産には力を入れるでしょうし、今回の薬草採取依頼のようなものは定期的に実施していると思います。


リィジーは老婆なので狡猾な演技とか得意そうですが、アインズ様みたいに思わぬうっかりを発動しそうなイメージがあります。

ニニャに関しては、原作の描写でも判るように貴族に相当な恨みを持ってるので、アニメでは見られなかったドロドロとした印象も強めました。



 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。