ガンダムブレイカー3 on New ~英雄たちの自由~   作:鷹峯アオイ

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0・プロローグ

 西暦2039年。最も最初のガンダム作品、「機動戦士ガンダム」がテレビシリーズで放送を開始してから60周年の年。

 この年、世界中のガンダムファンが熱狂する出来事が起きた。

 東京にある大型商業施設、ダイバーシティ東京内で開催されたイベント「ガンダムグレートフロント」で「ガンプラバトルシミュレータ」が発表されたのだ。

 自分の作ったガンプラを、ゲームの中で仮想のデータ上でとはいえ実際に動かして戦える。それまで物語の中でしか存在しなかった「ガンプラバトル」が遂に現実のものとなったのだ。

実際のガンプラを動かすわけではない、仮想世界でのガンプラバトル。「実際の世界で動かせないと」という意見も一定数あったにもかかわらず、これが比較的早く受け入れられたのは、このシミュレータが発表されるおよそ20年前に仮想現実、つまりVR空間でのガンプラバトルを描いたガンダム作品である「ガンダムビルドダイバーズ」が放送されていたからであるという説もあるが、その真偽のほどは定かではない。

 ともかく、応募者殺到のこのイベントを皮切りに、第三次ガンプラブームとでも呼ぶべき現象が全世界で巻き起こった。日本のみならず世界各地でガンプラが次々と買われては組み立てられる。様々なイベントも開催された。

 ガンプラバトルは、次第に世界規模のスポーツ的な地位を確立していった。各地でガンプラバトルの大会が開催され、それに伴ってガンプラバトルシミュレータの普及率も高まっていった。

 そして、ガンプラバトルが始まってから29年後。「機動戦士ガンダム00」「ガンダム Gのレコンギスタ」で大きな役割を果たした存在、軌道エレベーターも現実のものとなる。

 目的地となる宇宙ステーションやコロニーなどの建設は進んではいなかったものの、誰もが「人類の宇宙進出」という夢物語が夢でなくなることに期待を抱いていた。

 しかし、軌道エレベーターはその安全性を2度に渡って疑われることになってしまう。

 およそ5年前、セキュリティソフト開発会社に勤めていたバイラスや石油産出国の元王族ナジールによって軌道エレベーターは一度は漂流の危機に迫られ、一度は地上落下の危機もあった。

 ところが、これらの事件はガンプラバトルの人気をますます加速させる結果になる。

 2度失われかけた軌道エレベーターと人類の夢は、ガンプラバトルの力で見事守られたのだ。

 もちろん、ガンプラバトルだけの力ではなく多くの人間の協力などがあったのは事実だ。だが、事件解決の大きな部分にガンプラバトルの技術があったのもまた、疑いようのない事実である。

 ともかく、これらの事件によってガンプラバトルのさらなる可能性が提示されたことをきっかけにガンプラバトルの人気は再爆発。軌道エレベーターの危機を2度も救った3人のガンプラファイターと1体のトイボットは「英雄」とまで呼ばれ、うち3人と1体の出身国である日本は、ガンダムの生みの国であることも相まってガンプラバトルの先進国に急成長した。

 あの英雄たちのような優れたガンプラに対する人材を、再び。その理念のもとに、学園都市計画は加速し「私立ガンブレ学園」なるものまで生み出された。

 これから、日本ではますますガンプラの人気は高まっていくであろう。そこに、模型店の働きが必要であることは言うまでもない。しかし、模型店は各地で経営難に陥っている。大型ショッピングセンターや家電量販店などで模型が販売されているからである。

 そこで、わたしはここに模型店の経営再建のためのプランを提示するものである……。

 

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