ハイスクールD×Ω   作:tubaki7

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知識はアニメやwikiでのものしかありません。なので小説や漫画でのストーリー展開とはだいぶ異なる可能性があります。なので苦手な人は注意してください。

アギト特有の神秘的、ミステリー的な要素はあまり期待しないでください。


episode1

人間誰しも夢というものが存在する。それは人により様々で形も違う。ここ、駒王学園に通う男子生徒である兵藤一誠もそんな夢を抱く一人ではあるのだが・・・・

 

 

「はぁ・・・・おっぱい揉みてェ・・・・」

 

 

ため息をついて土手に寝そべる一誠含む男子生徒4人。青春まっただ中の活気あふれる男子の最初に呟いた一言がこれとはなんとも嘆かわしい。だが彼らの呟きもこの学園の近況を見れば納得のいく者もいるだろう。つい最近まで、この学園は女子校であった。しかし最近男子校との合併により共学となり、それがあったのが数年前までの話で、その名残は今でも残っている。生徒総数の半数以上は女子で占められており、その残りは男子。つまり、一誠らお年頃の男子からしてみればそれなりの刺激があるわけで。

 

 

「見ろ、女子テニス部の練習だ!」

 

「なにィ!?」

 

 

と、このように女の子のことばかりを考えている。

 

 

「もうちょっと他にないの?部活にうちこむとかさ」

 

「何言ってんだ津上。そんなことしたらこうして放課後のパラダイスを拝めなくなるだろう!」

 

「そうだ聖一!おまえも日本男児ならおっぱいの素晴らしさをだな――――」

 

「言ってることがすっごく卑猥なうえにそこまで熱弁されると逆にこっちの思考が間違ってるんじゃないかとおもえてくるよ…」

 

 

頭を抱えてどうしようもない友人+幼馴染にため息をつく。いったいいつからこんな風になってしまったんだろうかと考えると最初からそんな感じだったなと思い本格的にどうしようもないなと二たびため息。バカは死んでも治らないと言う言葉があるが彼の場合エロは死んでも治らないだろう。きっと今日も半ば無理やりエッチなDVDの鑑賞会に付き合わされるんだろうなとこれからの予定を脳内で確認しながら上体を起こす。

 

 

「つかなんでお前はそこまで無関心なんだ?もっと欲望を解放しろ!」

 

「僕だって興味がないわけじゃないよ。ただみんなほどじゃないというか、なんというか・・・・」

 

「よーし、今日という今日はおまえをこっち側の世界に連れってってみせようじゃないか」

 

 

何故か鼻息荒く勝ってに盛り上がる一誠と他二人。自分の趣味をわかってもらおうとするのは悪いこととは思わないが一誠の場合は度が過ぎると思う。よって、聖一が取る手段としてはこうだ。

 

 

「また強引に見せようものなら弁当のおかず一品抜くよ」

 

「すみませんでしたァァァァ!」

 

 

素早く素晴らしいほどの土下座で聖一の足元にひれ伏す一誠。彼がもっとも頭が上がらないというものがあるとするならこのことだろう。

 

 

「津上の弁当旨いもんな」

 

「こいつ料理だけはすごいよな・・・・料理だけは」

 

「それ貶してるよね」

 

 

解せないと心中で呟いて土手上を歩いている女子生徒の黄色い声援が響いたことに顔をあげる。その先にはこの学園でも有名な男子生徒が一人。名前は木場裕斗、容姿端麗成績優秀、おまけに性格も優しいと下級生上級生の枠を超えかなりの人気がある。一誠とはまったく真逆の存在であり、なぜか彼を敵視している。聖一からしてみれば「一誠ももうちょっとまともになればそこそこモテるのに」ということだが本人にまったくその気はない。それ故か、よく彼と比較されることも最近では多い。

 

 ふと、裕斗と視線があう。聖一が小さく手を振るとにっこりと笑んで歩いて行った。それを見ていた一誠たちは当然、抗議に出る。

 

 

「おい津上、おまえ彼奴と仲いいのか?」

 

「え、あうん、まあ。ちょっとね」

 

「貴様ァ・・・・俺達の天敵と交友関係にあるとは…!」

 

「天敵って・・・・」

 

 

まったくもって手の付けようがない。いったいなんで自分はこの輪の中にいるんだと時々疑問に思うときもあるが、こういう分け隔てなく接せられることのできる空気感がきっと好きなんだろうと納得する。

 

さて、と呟いて悪友である松田が意気込んで立ち上がる。なにやら意味ありげな顔で行くものだから同じく悪友の元浜がどこへ行くのかと訊うとこちらをみてニヤリと笑ったことからまたろくでもない事になるんだなと察しがつく。一応は「やめた方が」と止めの言葉を言ってみるも当然聞く耳などもたない三人は松田を筆頭に駆けていく。仕方がないと追いかけるあたり自分も毒されてきたなぁと感じる。向かったのは剣道場、その更衣室。旧校舎と隣接しているためか改良工事が行われていてもその古き良き風貌を残したいという意見からこんな風に覗き穴があるほどに古い部分もある。しかもそれが何の因果かピンポイントで更衣室であり、この学園の生徒数から言って当然部員は女子のみで構成されている。これらの条件がそろっており、動かない三バカではない。

 

 

「ひょ~!マジか!?こりゃマジか!?」

 

「桃源郷が目の前に広がっている・・・・だと・・・・!?」

 

 

などと小声ではしゃぐ松田と元浜。覗くことができない一誠は当然生殺し状態で悶えている。それをみてため息をつく聖一。これがいつもの光景である。

 

 

「・・・・ねぇ、そろそろ逃げた方がいいと思うけど」

 

「何言ってんだ聖一!俺がまだ見てないだろ!」

 

「イヤ、だからね・・・・」

 

 

後ろを指差す聖一に振り返る一誠。そこには鬼の形相をした剣道部員の女子達が、どうやら部活に向かう途中の生徒たちが此方をとらえたようで既に囲まれている。ヤバいと思って声をかけたが既に時遅し。松田と元浜はいつの間にか姿を消し、残されたのは自分と一誠のみ。

 

つぎの瞬間、一誠が激しくボコボコにされたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待てよ。なんで俺だけこんな目にあって聖一だけなにもないんだよ」

 

「知らないよ。一誠が煩悩まみれなのがいけないんじゃない?」

 

 

腫れた頬をさすりながら不平不満をこぼす一誠に対しバッサリと切り捨てる聖一。逃げた二人はあとでキツク仕返ししてやると心に誓って息をつく。今いるのは剣道場から離れた学園でもほぼ端っこの方。旧校舎の真裏に位置する。そこで脱力しながらふと見上げた視線の先に、一誠は人の影を見た。

 

此方を除いていたかのような後姿、風にふわりと踊る赤髪はストロベリーレッドよりも赤く、まるで血のような印象も受ける。そんな髪をもつ生徒など、この学園には一人しかいない。

 

 

「リアス・グレモリー先輩。駒王学園の二大マドンナの一人にして全生徒からの憧れの的!いいよなぁ~・・・・」

 

 

見ればだれもがその美しさと美貌にため息をこぼすほどの美人である彼女がどうして旧校舎に?と首をかしげる一誠だが色々あるんだろうと納得して会話に戻った。

 

 

「そいえばさ、津上って最近部活入ったんだろ?何部だ」

 

「オカルト研究部。ある人の誘いで、ね。断るに断れなくって」

 

「おまえも大変だな。そこそこ人気もあるし」

 

「ああ。その筋にはそこそこ、な」

 

「また貶されてる気しかしない」

 

 

そんな会話をしながら4人も学園での悪行を切り上げて帰ることに。途中、松田と元浜と別れ一誠と帰路につく。家が近いということもあり通学路は一緒でこれがいつもの下校風景だ。

 

 

「明日の中身、なにがいい?」

 

「卵焼き!」

 

「好きだよね、卵焼き」

 

「ってか、つくづく俺はお前が女だったらと思う時があるぜ。その女子力の高さのまま女になってくれたら・・・・!なぁ、一回でいいから女装してみないか!?」

 

「とうとうおかしくなったね一誠。救急車呼ぼうか」

 

「おまえのツッコミエグイよな最近」

 

 

そんな漫才をしながら歩道橋を渡る。そこへ――――

 

 

「あ、あの、兵藤君!」

 

 

声をかけられた一誠につられて聖一も振り返る。そこには黒髪を膝のあたりまで伸ばしたかわいらしい女の子が息を整えながら立っていた。様子からして自分たちを・・・・いや、兵藤君と叫んだ点から考えれば用があるのは一誠の方かと考えて尚更不思議に思う。

 

一誠に用事・・・・とうとう女子生徒からの恨みでも買ったかとおもったが顔をあげた彼女の様子を見てそれも消える高揚した頬に、潤んだ瞳。ああ、そういうことかと瞬時に理解して一誠の背中を軽く押す。幼馴染の行動に首をかしげるも、少女と聖一を交互に見て理解したらしく「え、俺?」みたいな感じで困惑する。目でそうだと伝えると一歩退いて二人の様子を見守ることにしてポケットの中の携帯を弄ることにして雰囲気を邪魔しないようにする。それにありがとうと言うように少女が此方に向かってお辞儀をしたことに手をあげることで答える。

 

 

(それにしても一誠が女の子から告白か・・・・これでちょっとはマシになるかな?)

 

 

そう思いながら携帯を除くとメールが一件届いていた。宛先は・・・・姫島朱乃の文字。つい最近、オカルト研究会に自分を誘った少女の名前があったことに事の重大さを重んじた聖一はそのメールを開く。

 

 

差出人:姫島朱乃

題名:部長からの指示

 

内容:本日19時より集合してください。おいしいお菓子、待ってますね

 

 

本命は絶対最後のだと苦笑しつつ一誠が雄叫びをあげたことであちらも終わったのだろうと携帯をしまって歩み寄る。

 

 

「やったぞ・・・・俺はついにやったぞォォォォォ!」

 

 

ハイテンションではしゃぎまくる一誠に苦笑して少女を見る。告白が成功したのが彼女の照れている顔からうかがえる。

 

 

「一誠ってこんなだけど、根はいい人だから。よろしくね」

 

「はい・・・・あ、天野夕麻っていいます」

 

「僕は津上聖一。よろしくね、天野さん」

 

 

差し出された手を握る。その時、ふとした違和感が聖一を駆け巡った。そのことをきっかけに彼女に対して些細な警戒心を抱くように表情を変化させてしまう。それを問われた聖一はごまかすように笑い「本当に一誠に彼女ができたのか信じられなくて」と言って手を離す。その後一誠と夕麻はデートの約束を交わして再び帰路につく。家に帰るまでその違和感はなくなることはなく、聖一は彼女が去った後を見上げた。

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