書かないと腕は上がらないし、見てもらわないと面白くなったかどうかわからない。
意を決して習作をアップしていきます。
バトル表現を上達させたいので、ジャンプ作品で最近見た物を。
元々書けないバトル表現だけに、バトルシーンは少なめ。
なお私は、ヒロアカをアニメで2期(25話)までしか見てません。
体育祭まで書いたら、そっから先はヒーロー殺しとか言うのが出るよと言う話しか知らないので、其処で一旦お終いです。
私の原作知識はスッカスカやぞー!
ある日、目が覚めたら幼児だった。何を言っているのかわからないだろうが、俺も……いや、ポルポルするぐらい訳が分からない。
かっちゃんかっちゃん呼ばれているので、どうやら俺はかっちゃんなのだろう。ただ、俺の名前はかっちゃんじゃない。俺の名前は……何だ? 名前が思い出せないぞ? 俺は、誰だ?
幼児の脳みそだからか、頭が上手く回らない。思い出せ、いや、考えろ。これは、なんだ?
まず、俺の体が小さい。これはコ〇ンか? いや、違う。身体を調べる。ピンクのオムツが目に入る。頭が痛くなった。幼児としては履かされる事もあるかもしれない。だが、俺は幼児ではなかったはず。しかも、なんだこの可愛らしい柄のついたオムツは!
あれ? 嫌な予感がする。もしかして、ついているべきものが、ついていないのではないか?
恐る恐る手を差し込んで確認すると、そこに小さなぞうさんは潜んでいない。平原と谷があるだけであった。
「なんだとぉっ!?」
慌てふためいていると、「どうしたのー?」と母親がやってくる。
そうだ、おそらくこの体の母親。美人ではあるが、短い髪が爆発してるような髪型の、めちゃくちゃ気の強そうな母親だ。
「な、なんでもねえ、おトイレ。」
「お? ひとりでできるかなー?」
「できるわ!」
いや、幼児でまだオムツしてるしトイレトレーニング中か? しかし、幼児でなかった意識がある俺が、一人でトイレもできないはずがない。それでも見守られながらトイレで用を済ませるという辱めを受ける事になった。
くそ、いったい何が起きたと言うのだ。必死にこの状態になる前の事を思い出そうと思考する。
まず、この幼児の体。これは所謂、転生というやつのようだ。他に思い当たることもない。あの母親もどこかで見たような気がするが、思い出せないけれど俺の母親とは違った気がする。トイレの後に見た俺の顔は、あの母親とたしかに血のつながりを感じる物であったから、この体の方が俺の体じゃないという結論に至る。
次に名前と年齢。この体の名前と年齢が分かった。近くにあった幼稚園の服と鞄。名前が書いてある。ばくごうかつき3才。ん? まて? どこかで聞いた覚えが……
ヒロアカやんけ!!
いやまて、毎週読んでたジャンプに連載していたヒロアカの登場人物と同じ名前かもしれないが、性別が違う。おちつけ、まだ慌てるような時間じゃない。
ふとテレビを見ると、ヒーローチャンネルとかいう番組が……完全にヒロアカです。そして気が付いた。そういえばさっき見た母親。完全に大きくて女のかっちゃんでした。かっちゃん、母親似だったんだな……
そんな事を思いながら俺は、考えすぎで知恵熱出してぶっ倒れた。
翌日には元気になってヒロアカの世界である事を受け入れる事にした。なんせテレビでヒーローとヴィランの闘いが中継されたりしてるんだ、実写で。認めないわけにはいかない。
ヒーローの活躍がリアルタイムで流れるあたり、タイバニ世界である可能性が微レ存ワンチャンあるかないかだけど、まぁないかな。さすがに原作開始の中3まで10年以上あるからか、聞いた事ないヒーローばっかりでさっぱりわからない。マイナーヒーローなのか、10年後には負傷引退しているのか、新世代に追い抜かれて消えていくのかわからないが、諸行無常で栄枯盛衰、盛者必衰な祇園精舎の鐘の声ってやつが聞こえるかのようだ。
確定した情報としては、俺の名前が爆豪勝己。原作で主人公たる緑谷出久の幼馴染にして、いじめっ子のライバル。なんせ、幼稚園に行ったら出久いるでやんの。認めざるを得ない。ちなみに小さくてプルプルしててかわいい子供だった。やばい、めっちゃ愛でたい。
読んだ覚えのある範囲では、たしか、ヒーロー殺しとか言うのが出るあたりまでは思い出すことができた。そこまでしか思い出せないのは、おそらくそこまでしか読んでなかったんだろうな。他のジャンプ作品の事は思い出せるのに。あ、あとアニメの事も。
だが、俺自身の事は思い出せないようだ。まるできれいさっぱり洗い流されたみたいに思い出せない。前世は前世、今生は今生だ。思い出せもしない前世の事には、見切りをつけて諦めるしかない。
そうそう今生と言えば、なぜか俺が喋ると原作かっちゃんみたいに不良っぽい言葉に自動変換されてしまう。まさか、原作かっちゃんのあのセリフ、呪われてたんじゃなかろうか? よし、この現象を原作かっちゃんの呪いと呼称しよう。
俺が男だったという感覚も、きっと原作かっちゃんが男だったから、それに引きずられているのかもしれん。もはや前世は気にしても仕方のない程度の問題に転落だ。
さて、そうこうして日常を受け入れる事ができて数日。個性が発現した。やっぱりヒロアカ世界だったよ。そして、爆発の個性だった。
だけどさー、女の子に転生したのに、手汗が爆発するとか、手汗がすごいとか。それってどうなのよ……?
あと出久、すごいすごいって褒めるなよ。かっちゃんの個性の借り物なんだけど、照れるじゃねえか。
あぁ、出久はなんか、ちんまくて可愛いなぁ。さすが主人公の子供時代だぜ。
母親の光己に個性について相談する。母親は手からグリセリンが出て、火を付けられる個性だ。俺のニトロの危険性は十分に理解してくれている。だからこその相談だ。
だってそうだろ? ヒーローを目指すにしろ、一般人として生活するにしろ、爆発というのはとても危険だ。
例えば俺に可愛い彼女か、今の性別を受け入れられてイケてる彼氏ができたとする。
そうすると、手ぐらい握るようになるだろう。
緊張だってするだろう。
手汗も出るかもしれない。
こんな個性だから余計に出やすいかもしれないしな。
つまり、制御できてないと、手をつないだ彼氏か彼女の手が吹き飛ばされるわけだ!
考えただけでもスプラッターで、恋愛不可の灰色……いや、爆炎と煤色の人生になっちまう。
そんなのは勘弁願いたい。しかも、爆発の個性は普通にその辺の川原とかで練習していいようなもんじゃない。
まず、音がデカイ。制御をミスると爆炎で火事だって起きる。即ヒーローが駆けつけて個性の不法使用で逮捕案件だ。
だからって制御の訓練をしておかないと、日常の何かの拍子でそれが発生する可能性もある。
部屋にゴキブリが出てびっくりして爆発させてしまい、家が火事とかになったらシャレにならない。
そういう理由で、爆発の個性を制御する訓練をしたい事を伝えたら、近所のヒーロー事務所の訓練施設を使わせてもらえるように、母親が渡りをつけてくれた。
訓練させてもらったら、将来うちの事務所のサイドキックにならないかと誘って来たが、ヒーロー資格を得られるのは15年は先だ。15年後もあんた、ヒーロー続けてるつもりか? 負傷引退率高いんだよ? ヒーロー業ってさ。副業の方が主な収入源になる事務所も多いし、15年後に続いているとしたらそっちになるぞ? そんな副業ヒーロー事務所は多分、爆発の個性と相性悪いと思うぜ?
場所貸してくれてるヒーローのおっちゃん、なんかめっちゃ落ち込んだ。そして俺は、かーちゃんにしばかれた。痛え。
あぁ、そうそう。大事な事があった。
原作と同じように、オールマイトの災害救助の放送見て、「かっけー! かっけー!」しか言えなくなって、胸に熱い思いが燃えるようになった。結局ヒーロー目指すか、仕方ないな。あんな大災害の怖え現場で、自分も怖いだろうに笑って救助するなんてたしかにかっけーからな。その後はヒーロー番組でヴィラン退治するオールマイトの放送を見まくるようになったぜ。
あ、感性がかっちゃん寄りになってきたな。くそ、前世の俺が弱い! もっと根性見せろやあっ! ってこれもかっちゃんくせえな。前世でもオールマイトはいいキャラだったし、ヒロアカ好きだったんだ。しかたないよな。
まぁ、出久とオールマイトの話をするのが楽しいし、いいか。原作通りにヒーローオタクの道に突き進んでるのが面白い。
暫くして、幼稚園で出久がなんか滅茶苦茶落ち込んでた。
あ、これ原作の無個性診断の後か。くそ、励ましてやるか。俺はこいつが最高のヒーローになる事を知っているからな!
「おい出久、なにしょぼくれてやがんだよ?」
「かっちゃん……ボク、無個性だって……」
うつむいて泣きながら言う出久に、あえてニヤッと笑って言ってやる。
「はっ! それがどうしたよ。無個性でヒーローになれないと思ったら、ヒーロー嫌いになったか? オールマイト嫌いになったか?」
「そんなわけないよ!」
ばっと顔を上げて否定する出久。うんうん、落ち込んでるよりはいいぞ。
原作通りにヒーローをあきらめられない出久が、そこにはいた。なら、奮い立たせてやるのが原作かっちゃんじゃない、俺、TSかっちゃんだ。
「そうだろうな。お前のヒーロー好きは筋金入りだからな。」
出久の両肩を抑えて続ける。
「いい事を教えてやる。
ヒーローの中にはな、攻撃能力がない個性の奴もいるんだぜ。
視力がいいだけの奴もいる。
動物とか植物と話せるだけの奴もいる。
ただ足が速いだけの奴もいる。
戦闘向きの個性持ってるやつだけがヒーローじゃねえんだ。」
噛んで含めるように言い聞かせる。
「体鍛えて、道具使って、頭使えりゃ、あとは根性と正義感がありゃ、個性なんか関係なくヒーローにはなれるんだ!
てめえはヒーロー大好きだから知ってるだろ?
強個性のヒーローも個性だけでヒーローやってんじゃねぇ。
個性を生かして、弱点埋める努力してようやくヒーローやってんだ。
だったら、弱個性のヒーローよりももっと努力すりゃあよ、無個性だってヒーローになれんだよ!」
断言するように言う。出久の驚いた顔が面白い。
「知ってるか? NYにいたスパイ〇ーマンっつうヒーロー。
あれの初代はウェブシューターつうサポートアイテム一つ持っただけの普通の男だった。
でも、いろんなヴィランと戦い続けた偉大なヒーローだ。
おめえがヒーローになりたいなら落ち込んでる暇なんかねえぞ?
個性がねえ分、身体と頭鍛える努力しやがれ!」
ああもう! なんでもうちょっと優しく言えないかなぁ、この原作かっちゃんの呪いめ!
でも、出久の目に力が戻った気がするな。さっきまでなんかレイプ目みたいだったからなぁ。
「てめえが躓いて立ち止まるたびに俺がケツ叩いてやる。
無個性だからってヒーローになんの諦められねえんだろ?
だったら、立ち止まってる暇なんかねえだろ出久!」
「う、うん! がんばるよ、かっちゃん!」
「お前はこれからデクだ。
ヒーローとしての力を手に入れた時、ようやくデクを卒業する。
それまでは頑張れって感じのデクだ。
だから立ち止まんじゃねえぞ!」
ははは、まだ見ぬお茶子よ。台詞は貰った。悪いな。
「ボク、がんばる!」
両手ギュッと握ってるちっちぇ出久かわええ!
TSかっちゃんこと俺による、出久魔改造計画を始動する!
「ただでさえデクは同じ組のやつよりも体がちっせえ。
これは異形型個性どころか、普通にガタイのいいヤツにもパワー負けするって事だ。
だから、体を大きくするために長期計画が必要だ。」
「なにするの?」
俺はニヤっと笑ってデクに言ってやる。
「朝起きて牛乳のんで朝メシ食って牛乳のんで体操してトレーニングして昼メシ食って牛乳のんでトレーニングして晩メシ食って牛乳のんでトレーニングして風呂入って寝る。
体作るなら牛乳だ。」
「そうなの?」
「そうだ。」
首をかしげるデクに断言する。
「そしてトレーニングも走るのが基本だ。
なぜなら、ヒーローは現場に駆け付けないとならねえ。
間に合わないようなやつはヒーローじゃねえ!
せっかくついてもヘロヘロじゃ活躍できねえ!
だから、足を鍛えるんだ。」
「なるほど。」
それだけじゃないぞー、体力を鍛えて、足腰鍛えたら、次の段階につながるのだ。格闘技の基本はやっぱり足腰だからな!
「だが、筋肉ばっかりつけてもだめだ。
筋肉ダルマになったら体が重くて瞬発力が悪くなるし、筋肉の付き過ぎで背が伸びなくなるらしい。」
目指すは細マッチョ。他の漫画のトレーニングを参考に鍛えていくぞ!
かっちゃんって、主人公のデクと幼なじみで、口が悪く、物理的に襲いかかって怪我させたり、攫われたり(3期?)と、要素だけ抜き出すと深夜ラノベ系アニメの暴力系ヒロインみたいですね。
そう思ったら、かっちゃんがヒロインだったらいろいろ丸く収まりそうに感じたので、転生女体化させてみました。
かっちゃんの性格にヒロアカ読ませても反発するだけなので、ヒロイン化にあたって転生させて思考を変えています。
転生前のパーソナリティなんかは一般人だったと言う事ぐらいしか必要ないので、原作知識だけあって前世の自身の記憶がない設定です。