新たな人生はポケモンの世界(ウルトラビースト編) 作:バロン
20話
アブリーが飛び去った後、カビゴンはユキノの所にゆっくりと座った。
「改めて、助けてくれてありがとうカビゴン」
『助かりました』
((ありがとうございます))
(うむ。守れてよかった)
カビゴンはニッコリ微笑むとそのまま横になって眠ってしまった。
「寝ちゃった…」
『寝るの早いな…』
「うん…あっそだ!みんなで桟橋の向こうにある遺跡に行かない?」
『行こうか』
「うん!」
(((着いていきます!)))
桟橋は思っていたよりも強度があり多少風の影響で揺れるものの、みんな渡りきれた。
ん~!もうじき遺跡に着くって思うとドキドキするぅ~!
ユキノは遺跡を見た事がないので、すごく気になっていたのだ。
ユキノ達は遺跡に続く坂道を登っていった。
その頃遺跡では、この島の守り神【カプ・コケコ】が遺跡の奥の祭壇で眠っていた。
ユキノ達が坂道を登り切るとまず最初に遺跡が目に入った。
遺跡は石で出来ており、所々にツタが絡みついて年期があると感じ取れた。
「遂に着いた…遺跡…」
『やっと着いたな』
(ユキノ姉さん。ここは戦の遺跡です)
(この島の守り神である)
(((カプ・コケコ様の遺跡です)))
ヤングース達が教えてくれたこの遺跡、戦の遺跡は島の守り神様を祀っていた場所だったんだ…
「そんな場所なら入っちゃダメだね。みんな、ここまで来てくれてありがとう。帰ろっか」
『いいのか?』
「うん。私のせいで神様を怒らしちゃうのも嫌だし」
『そうか。なら帰るか』
「うん」
ヤングース達もユキノの意見に賛成みたいで直ぐに受け入れてくれた時だった!
[もう帰るのか人間]
「え?」
その声がした方向を反射的に見ると遺跡の中から黄色いポケモンが出て来た!
[我は島の守り神、カプ・コケコ]
「わ、私はユキノです」
わぁ…神様だぁ~
私、怒らせちゃったかな…
[その後ろの大群…我を捕らえに来たのか?]
「違うよ!私はこの子達に頼んで道案内して貰ったんだ。遺跡って見た事なかったから…」
[そうか。なら中を見るか?我が許可しよう]
「ほんと!?ありがと~!!」
[うむ!]
ユキノがカプ・コケコと話している間、イワンコやヤングース達は驚いていた。
伝説ポケモンとも話しが出来ると思っていなかったからだ。
『ユキノ?一応聞くけど、カプ・コケコ様と会話しているのか?』
「え?そうだよ?」
『マジか…』
「??イワンコ達は出来ないの?」
[そう言えば気にしていなかったが、お主…いや、ユキノ。何故我と会話出来たんだ?]
「分からないけど、気がついた時からポケモンと会話出来るようになってたんだ」
[そうか。ユキノだけの特別な力じゃな。気に入った!我の加護をユキノに与えよう]
「え?」
『ん?どうかしたのか?』
[我の加護は戦の加護。色々な場面で仕える優れた加護じゃ!戦闘知識が無くても戦いの状況判断、ポケモンの個性を活かした戦いが出来るようになる]
「凄い…本当にいいの?」
[ああ!気に入った者にしか与えんからの]
「ありがとカプ・コケコ様!」
[様は照れくさいからカプ・コケコで良いぞ]
「は~い!」
ユキノがカプ・コケコと話している間、会話の内容が全く理解出来ないイワンコ達はずっと頭に???マークが付くのであった。
ちなみに、カプ・コケコとの会話…鳴き声すら発していないので、イントネーションすら無かったのだ。
言うならば、ただユキノを見ていただけ…ユキノは普通に喋っていたけど、イワンコ達からしたら、一方的にカプ・コケコに話しては驚いたり嬉しがったりしていただけなのだ。
話が一段落付いた後、ユキノはカプ・コケコと一緒に遺跡の中に入っていった。
イワンコ達も後を追いかけようとしたら特殊な結界が張られているのか中に入れなかった。
「あれ?イワンコ達は来ないの?」
[すまんなユキノ。我が認めた者しかこの遺跡の中には通さないのだ。ポケモン達は外で待って貰ってくれ]
「そうだったんだ。ちょっと待っててね」
[うむ]
ユキノはカプ・コケコに待ってもらい、外にいるイワンコ達に事情を説明して直ぐに戻って行った。
「渋々だったけど、ちゃんと言ったら許してくれたから行こ!」
[うむ!]
ユキノはカプ・コケコと遺跡の奥に入っていった。
イワンコ達は外でユキノが帰って来るのを待つ事になったが、まず1つ!
『伝説ポケモンに反論出来るかぁああ!!』
ついイワンコは口に出してしまったが、許してやってくれ…
(イワンコの兄貴!?)
『すまんな…だが、島の守り神に反論出来るわけなかろう!』
(そりゃそうですが!口に出してカプ・コケコ様に聞こえてしまったら!)
『その時は俺が責任を取るさ』
(兄貴~!!)