3年B組ハーデス先生~ブレイブルー学園パロ~ 作:トッシー00
「今日の議題は、最近生徒の間で話題になっている怪奇現象についてよ」
ブレイブルー学園朝の職員会議。
今日の会議の議題はこれまた意外なものだった。
レイチェルの言う怪奇現象、それは今学園の生徒や教職員の間で様々な噂が流れている出来事。
ある人は夜に見知らぬ人影を見たと言い、ある人は人体模型が動いたのを見たと言う。
最初は根も葉もない噂だと教師たちは気にしていなかったが、ここ最近ライチやハクメン先生も目撃したというので、この度話題に持ち上げたのであった。
「か……怪奇現象……?」
「どうしたのラグナ先生?」
「な……なんでもねえよ」
他の職員は噂ごとだとどうでもよさそうに聞いている中、ラグナだけが他の職員と違う反応をした。
レイチェルにそれを尋ねられ、うまくごまかすラグナ。
「しかし怪奇現象とはどんなものがあるでござるか?」
最初にそう質問をしてきたのはバングだった。
バングはまだその怪奇現象を見たことがない。
その他職員も噂程度にしか聞いたことがないので、レイチェル自身からどんなことがあったかが語られる。
「聞く話によると、学校においてある模型が勝手に動いたり、不気味な少女がスーッと現れたりするらしいわ」
「つまり率直に言ってしまえば、幽霊の仕業ということか……」
幽霊と、ハクメン先生は推測した。
幽霊の仕業とは言ったものの、その存在は不明確な存在であり、決めつけるには決定打が欠ける。
このカグツチでは様々な現象が引きだされることが多いが、それらは魔素によるものだったりと、けして幽霊という表現をするには言いすぎな話である。
「いやいや! きっと誰かの悪戯だろ!!」
と、普通に考えてなのか、ハクメン先生の推測に対しラグナはやけに否定的に反論した。
この怪奇現象の話になってから、ラグナはやたら汗をかいて動揺していた。
いったいどうしたというのだろうか、そんなラグナはさておき、話は続けられる。
「でも、この学校のセキュリティに反応しないということは、誰かの悪戯でないことは確かよ」
「ということだラグナ先生、人ならざる者の犯行かもしれんぞ」
そう、ラグナの根拠のない否定だけでは話は解決できないのである。
レイチェルいわくセキュリティが反応しない、つまり魔素によるものではない。
ということはやはりハクメン先生の言う通り、人ならざる者が起こしている騒ぎなのかもしれない。
だがそれでもラグナは、幽霊がやったという推測に対し意地でもゆずらないと否定し続ける。
「なななな~に言っちゃってるわけハクメン先生! 幽霊なんているわけねえだろうが!!」
「そうね、それを確かめるために誰かに学校を見回ってもらう必要が……あるわね」
レイチェルはそっと笑いながら言った。ラグナをチラ見しながら……。
不明確な現象ならば、誰かがそれをつきとめなければならない。
その役を生徒に任せるのは危険が付きまとう。だから職員の誰かがやらねばならない。
そうすると問題は、どの職員が学校を見回るかである。
それを決めるのはとうぜん校長であるレイチェル。
レイチェルは周りを見渡して、ハザマを指名しては違うと首を傾げたり、バングを指名してはやっぱり違うと首を振ったりした。
そういったわざとらしい行動をいくつかした後、レイチェルの視線はラグナに向けられる。
「な……なんだこの悪寒は……」
「……うん、ラグナ先生頼めるかしら?」
「その「うん」はなんだよ!? なんで俺なんだよ!!」
「ラグナ先生が一番真相を知りたそうだったし、頼りになるからよぉ」
そう理由づけてラグナを指名したが、レイチェルはあきらかに"面白そう"という顔をしていた。
先ほどまでこの会議で一番同様していたのはラグナ。他の職員はどうでもよさそうな顔をしていた。
なら一番行かせるに値するのは、反応が大きかった人物。
そう考えたレイチェルは、わざとらしくラグナを指名したのだった。
「んだよ面倒くせえな、ハクメン先生かバング先生行けよー」
指名されたラグナは、何食わぬ顔をして他の職員に振るのだが。
「なんて私が行かなくちゃならんのだ」
「同じくでござる」
と、二人に真顔で返され苦笑いするラグナ。
「あらあらラグナ、職務放棄なんてめずらしいわねぇ~」
「珍しい? 何言ってんの校長。俺なんてしょっちゅう仕事さぼりまくっているおちゃらけ教師だろうが。校長に期待を背負わされるような器になった覚えはねえよ」
「でも、生徒が困っていればなんだかんだで助けると評判のラグナ先生が、この程度のことをめんどくさがるなんて思わなかったわ。生徒達は日々怯えて学園生活を送ってるっていうのに」
「はっは~。なにが幽霊騒ぎだ。そんなもん見回りもしなくったって、いるわけもないのに馬鹿みたいに怯えやがって。俺に相談しにくるならいじめ虐待その他もろもろで来てもらいたいもんだっつうの!」
と、やたら多弁なラグナ。あきらかに様子がおかしかった。
先ほどから幽霊という単語にものすごい否定的な態度をとっている。
そのラグナを見て、レイチェルがいやらしい笑みを浮かべ……。
「ラグナ先生やけにいやそうね、もしかしてラグナ先生……"お化けが怖い"の?」
そう、レイチェルがラグナに向けて発した一言が、ラグナをフリーズさせた。
職員一同がいっせいにラグナを見た。
たくさんの視線を浴びたラグナは、今まで以上に動揺しこう抗弁する。
「そ……そんなわけねえだろバカ野郎! こんちくしょーう!!」
怖いのだろう、そんな気持ちがにじみ出た叫びであった。
おの反応を見たハザマが、レイチェルに乗りかかるようにラグナを嘲笑う。
「まあまあラグナ先生、お化けが怖いなんてかわいい面もあるんですねぇ~」
「ハザマ先生てめぇ……」
「そうかそうか、お化けが怖いのか」
「頼もしいと思ったでござるが、案外臆病でござるね」
さらにハクメン先生とバングにまでそう言われる始末。
徐々にラグナが追い詰められていく。
その他職員も、口に語らずとも視線でラグナを焦らせる。
全員が、「お化け怖いんだ~」とバカにしている視線だ。
これにはラグナもたまらず、意地になってこう叫び返した。
「わ……わかったよごらぁ! その見回りだかなんだかしらねえが俺がやってやるよ!!」
(扱いやすいやつだ……)
(まったくね……)
そのラグナの滑稽な姿を見て、ハクメンとレイチェルが内心そう呟いていた。
-----------------------
そして来るべきその日の深夜。
学生が全員下校しきった午前一時半を過ぎたあたり。
ラグナは約束通り学校に来ていた。ただし一人だけではない。
そこにはノエルとカルルもいた。これには理由がある。
「……なんで私たちが先生の業務を手伝わなくちゃいけないんですか?」
「今何時だと思ってるんですかぁ? 子供は寝る時間なんですよ?」
そう二人は文句を垂れている。
だがラグナはそんな二人などお構いなしに、こう誤魔化すように口を開く。
「いや~違うんだよ、先生としては貴重な体験をさせようと思ってだな。夜の学校はミステリアスっていうか~」
「それにしてもカルルくんまで引っ張ってくるなんて先生はずいぶん憶病なんですね、夜の見回りなんて一人でできるでしょう」
「いやいや何言ってんだよ、別にお化けとか怖くないよ、はっきり言うけどお化けとか怖くないよ~」
(二回言った……)
(今二回言いましたね……)
そう、幽霊が怖いラグナは生徒二人、よりにもよって女子供をお供に連れてきたのであった。
その姿はとても情けない。今までなんだかんだで慕ってきた生徒二人も、この日ばかりはラグナに対して失望していた。
そんなラグナをほっぽり出して帰ってもいいのだが、きっとこの男は一人になれば逃げ出すだろう。
そうするとこの幽霊騒ぎはいつまでも解決されない。なのでノエルとカルルは仕方なくラグナに同行することを決めた。
「ったく暗いなおい、前が見えねえじゃねえかよ」
いざ学校の中へ入ると、仕事を任されたラグナ本人が愚痴をこぼしていた。
そのラグナを、ノエルはジト目で見つめる。
「先生、私の腕にしがみつきながら文句言うのやめてもらえますか?」
「というか僕を先頭にするなんて、先生ちょっと見そこないましたよ」
「……」
学校に入る際、ラグナは情けないことにカルルを先頭に、自分は後ろという順番で入ったのである。
カルルはこの学園ではノエル達と同い年という設定にはなっているが、大の大人が小学生同然の少年の隅に隠れ、挙句の果てには女子の腕にしがみ付いている。
ただでさえ頼りにならないと思われているのに、この行動が更にラグナの株を落としてしまっていた。
「つうかカルル、そのなんだ……なんで姉さんまでいるんだよ」
「僕と姉さんは一心同体ですから」
「それはわかるけど、怖いんだけど、こんな暗闇に無表情とか怖いんだけど」
カルルには姉がおり、名はエイダ・クローバーという。通称:ニルヴァーナ。
わけあって今は大きなお人形の形をしている。
カルルは毎日このお人形のお姉さんと一緒にいるのだ。
だがこの暗闇で、ニルヴァーナはいつも以上に存在感を出していた。
「文句言わないでくださいよまったく」
「ギギギギ……」
「だぁー! 触るんじゃねえよ!!」
「姉さんは本当にお茶目だなぁ~」
「なに? 今のお茶目で通るの? 馬鹿なの? お化け怖い人を脅かしてお茶目で通るの?」
「先生等々白状しましたね……」
ニルヴァーナに触られ、その時の動揺でラグナ自身が幽霊を怖いことを認めてしまった。
きっと明日からラグナが幽霊が怖いという噂が学校中に行きわたることだろう。
ノエルはそんなことを思いながら、そんなラグナを連れカルルと一緒に前へ進む。
学校の入口を抜け、一階の廊下を探索する。
一階には一年生の教室と多目的室、保健室が立ち並び、奥の方に体育館へと転移する扉が存在する。
ラグナ達は一番端の教室の廊下から幽霊がいないかを探しまわる。
「ううう……。私も怖くなってきた」
「は、はは。ノエルも女の子だなぁ。幽霊が怖いなんて」
「あんたに言われたくないわこの銀髪チキン」
と、くだらないやり取りをしていた時。
ふっ……と、一人の少女の影がラグナ達の前を横切った。
「…………」
「い……今の見ました先生!!」
この影をラグナ達三人は全員目撃した。
それを確かめるべく、ノエルはラグナにも幽霊を見たかと尋ねたのだが。・
「見てない、いや俺はなんも見てないぞ! あーーー! なんにも見えないなーーー!!」
「あんたいい加減にしろよ!」
当然、幽霊が怖いラグナは影が見えた現実を否定し手で目を隠して首をぶんぶん振っている。
いくら幽霊が怖いからと言って生徒の安全を考えないラグナに対しノエルは激昂。
そんな後ろ二人を見て、カルルが胸を張り前へと進む。
「ちょっと僕と姉さんで見てきます。お二人はそこで待っていてください」
なんという勇敢なことか、まだ幼い外見をした少年はか弱い女の子と大の大人を守るため自らの足で影が通った方向へと足を運んだ。
そのカルルの姿と腕にしがみ付いている情けない大人の姿を比較し、ラグナに悪態をつく。
「先生、カルルくんの方がよほどしっかりしてますよ。情けないですね~」
「ああ? ……わかったよわかりました! なら"俺達"も見に行ってやるよ! 行けばいいんだろうが!!」
これにはラグナ自身も大人としての意地があった。
なのでラグナも影の通った方へと向かうことに。
なお、この時"俺が"とは言えないラグナであった。なのでノエルもついていくことに。
「おい……あれ……」
「スーッと動いてますね……」
「う~、なんか背筋が凍ってきた……」
少し進むと、ラグナがそれに向かって指をさす
その影がはっきりと動いている。それをカルルとノエルもはっきりと目撃。
幸いあちらには気付かれていない。ひょっとしたら今目にしている影が幽霊の正体なのかもしれない。
ラグナ達はしばらく、その幽霊を観察していると……。
スーッと、その影が突如消えてしまった。
「き……消えた!?」
「いったいどこへ……」
それを見たラグナが激しく動揺。
そしてカルルがその影を探している。その時。
「ラグナ先生たちを認識……」
「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!」
突如その影がラグナ達に囁きかけてきた。
三人は叫ぶ。その中でもラグナは一番大声で叫び散らしていた。
そして影をよく見ると、その正体は同じ学年の生徒であるラムダであった。
「ららら……ラムダ先輩……」
「驚かさないでよラムダちゃん!」
「ミス……ごめんなさい」
ノエルにそう言われ、ラムダは小さく謝ったのち、他の所へ行ってしまった。
どうしてこんな時間にラムダがいるのか、ラムダはココノエのラボで過ごしている。
そしてココノエのラボは学校内にあり、実質ココノエは学校の中で過ごしている事になる。
ココノエは学校に住まう際の家賃代わりとしてか、ラムダをこの学校の警備員として夜中働かせている。
なのでラムダは現在学校のパトロールをしており、学校中をうろついているのである。
「まったく……どうやら少女の霊の正体はラムダちゃんだったようですね先生」
「何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ何も見えないよ……」
「ちょっ! 先生しっかりしてください!!」
状況を理解したカルルとノエルとは違い、ラグナは未だに怖がっていた。
数分後、ノエルから全ての事情を聞き、途端にラグナは調子を取り戻す。
そして二階へと向かう際には、こう態度を大きくしていた。
「つうかラムダをセキュリティとして夜を見回りさせてんなら最初からそう言えよ、ココノエ先生ぜってぇに絞める……」
「まあ多分返り討ちにされるでしょうね……」
「こんな情けない先生の姿を知ったら……」
カルルとノエルにばっさり言われた通り、ラグナが大きく出ても先ほどの映像を盾に取られなにも言い返せずラグナは引きさがるだろう。
実際さきほどのラグナの滑稽な姿はラムダが記録している。
後にココノエ先生は、その映像を見て爆笑したというのはまた別の話である。
「次は動く銅像か……」
「理科室の前……と聞いていますが」
「行ってみましょうか先生」
理科室は学校の二階にある。
そして今ラグナ達がいるのは二階。
理科室は歩いて数歩の場所にある。
そして理科室と言えば、あの怖い人体模型や怪しい科学道具が数多くおいてある場所。
当然この学校の中でも特に怖いと恐れられている場所。
そこへ向かう際、ラグナはふぅと息を吐き……。
「心の準備が必要だ。ちょっと外の空気吸ってくる」
そう言ってラグナが立ち去ろうとした時。
もちろん生徒二人は、そんなラグナを逃がすわけもなく肩をがしっと掴んだ。
「逃がしませんよ先生☆」
「逃げたら僕と姉さんでCT仕様でバレーボール扱いですよ☆」
「ギギギギ……」
「え、えぇ……」
逃げてもいいが逃げたらフルボッコにするぞと脅され、ラグナは冷や汗を書き外へ出るのをやめた。
そして三人は理科室へと入る。
理科室へ入ると、真正面に見えるのは人体模型。
だがよく見ると人体模型ではなく、なにかの人形のようだ。
「人体模型ではなさそうだが……」
「カルルくんの姉さんと似てますね、なんでしょうかねこれ?」
「僕も心当たりが……」
その人形はニルヴァーナによく似ていた。
ニルヴァーナの青い体色と対比して、おいてあった人形は赤色。
こんな人形は昼間には置いていない、三人ともこの人形には心当たりがなかった。
「しゃあねえ、勝手に動くなら……動かないように壊してやるまでだ」
「なんでそうなるんですか、まず様子見ましょうよ」
ラグナは即解体と武器を出したが、ノエルに止められる。
「いや! 俺は待てねえよ! 俺は早くこんな薄気味悪いとっから離れたいんだよ!!」
「あぁ、情けない……」
一刻も理科室から立ち去りたいラグナは壊すと言ってきかない。
ラグナの姿を見てノエルは呆れる。そしてラグナは武器を構えた。
その時だった。
「ギギギギィ……」
「う……」
「動いたーーーーーーーー!!」
なんとその人形は、噂通り一人でに動いて見せた。
これにはカルルとノエルも仰天する。
そしてラグナはというと、動くと同時に自らの恐怖を立ちきるかのように技を連発した。
「うおぉぉぉぉぉ!! カーネイジシザー! インフェルノディバイダー! ヘルズファング!! ガントレット・ハーデス!!」
ぶった切るわ殴るわ蹴るわの連発。
だが人形は一切ダメージを受けず、踊るようにラグナ達の方へと向かってくる。
「利かねえ、なんで利かねえんだよ!!」
「先生そんなことやってないで早く逃げましょうよ!!」
「くそ……こうなったらデッドスパイクを! ……ってデッドスパイク家に忘れてきた!!」
「はやく! つうかあんなもん連れ回すもんでもないでしょうが!!」
もうあまりのショックで見境なく暴れるラグナをノエルは必死に逃げるよう呼び掛ける。
大声を張り上げて逃げ出そうと、理科室の扉を出ようとした直後。
理科室の証明が明るくなった。そして奥からとある人物が。
「騒がしいな、いったいなんの騒ぎだ?」
「へ……」
「変態だーーーーー!」
「仮面をかぶったおっさんの幽霊だーーー!!」
「ずいぶん失礼だないきなり……」
出てきた人物を見て、三人は言いたい放題言って騒ぎ立てる。
その人物とはレリウス・クローバー。カルルの父親でここの職員である。
なぜ息子であるカルルまで驚くかはさておき、レリウスだとわかった途端ラグナは安堵の表情を浮かべ。
「なんだよ、レリウス先生かよ……てっきり黒ミサとかやりまくって英国で捕まった変態親父の幽霊かと……」
「なんでそんな例えしかできないのかなお前は……」
「仕方ないですよ、本当のことですから……」
「息子に真顔で言われた!!」
ラグナに言われるより、実の息子に言われる方がはるかに傷つくレリウス。
「にしてもこんなところで何をやってるんですか? それにあの人形は?」
ノエルが置いてあった赤い人形について尋ねると。
「あれは"イグニス"、私の妻だ」
そう、この人形もニルヴァーナと同じようなもの。
あちらがカルルの姉ならばこちらはレリウスの妻。
どうにもクローバー家は人には言えない事情を抱えているようである。
「ずいぶんカチカチのダッチワイフだな、あんたの趣味は理解できねえや」
「ラグナ先生、とりあえずそういう発想から離れてくれないか……」
ということで、これで全ての怪奇現象の謎は明かされた。
幽霊の正体はラムダで、動く人形の正体はイグニスである。
全てを解決した後、三人は学校から外へ出る。
すでに午前三時。明日も学校がある以上、ノエルとカルルは帰って寝ないとまずい。
「とりあえず怪奇現象の正体はこれで全部わかりましたね先生」
「ああ、これで家に帰れるぜ……」
「結局怪奇現象って言うのは、かならずトリックがあるものなんですよ」
「何コ○ンぶってんの? 毎度思うんだけどなんでカルルはこんなに不思議キャラ醸し出してんの?」
そう締めくくるカルルのキャラの位置づけにラグナはツッコミを入れる。
「まあまあ、カルルくんのおかげで今回の事件も解決できたわけですし」
「そうだな……」
「ま、これで一件落着。よかったね姉さん」
「そうね~」
「……え?」
そうニルヴァーナが"言葉を発した"ことにより、また一つ謎が誕生してしまったのであった。