遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

35 / 106

本編書くのに集中してて、ようやく更新に来てみればいきなりお気に入り数が30近く増えて評価も増えてる………
一体何が起こったです?小心者なので逆に少し怖いぐらいなのですが………

今回は桜VS炎のデュエルです。
大会編2人目の『Trumpfkarte』の決闘者、炎の実力は如何に?
遊騎と遊花以外のデュエルなので第3者視点でお送りします。
それじゃあ本編へGOなのです‼︎



第34話 嵐VS篝火・巻き起こる猛火

 

 

「これより、1回戦第2試合、宝月 桜VS不知火 炎の試合を開始する」

 

遊騎の宣言を受け、桜と炎は他の参加者達の前に出て向かい合う。

 

そして桜がデュエルディスクを構えようとしたところで、炎が桜に話しかけた。

 

「君の話は冬城から聞いている。将来が期待できるとても有望な決闘者だと。今回のデュエル、期待させてもらおう」

 

「………いつも完敗してるのにそんな評価されてるのは凄く複雑なんだけど………まあ、期待に応えれるように頑張ります。私も、相手が闇の同僚だとしても負けるつもりはありませんから」

 

「………ほう、いい目をしているな。これは期待以上のものが見れそうだ」

 

負けないという強い意志が宿った目で炎を見てデュエルディスクを構える桜に、炎は面白そうに笑って同じようにデュエルディスクを構える。

 

「………来い‼︎」

 

「いくわよ‼︎」

 

『決闘‼︎』

 

 

桜 LP8000

 

炎 LP8000

 

 

ーーーーーーー

 

 

「先攻は私ね………魔法カード、封印の黄金櫃を発動。デッキからカード1枚を選んで除外し、このカードの発動後2回目の自分スタンバイフェイズに、この効果で除外したカードを手札に加えるわ。私が除外するのはトーチゴーレムよ」

 

「トーチゴーレムか、面白いカードを使うな」

 

「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

桜 LP8000 手札3

 

ーー▲ーー ー

ーーーーー

ー ー

ーーーーー

ーーーーー ー

 

炎 LP8000 手札5

 

 

「ふむ、聞いていた話と少し違うな。君は序盤から動いてくる決闘者だと聞いていたが………」

 

「………先攻は苦手なのよ」

 

「………成る程、そういうことか。俺のターン、ドロー。俺は馬頭鬼を召喚」

 

 

〈馬頭鬼〉☆4 アンデッド族 地属性

ATK1700

 

 

炎の前に斧を持った牛の顔を持つ妖怪のモンスターが現れる。

 

「このままバトルだ。馬頭鬼でダイレクトアタック‼︎牛頭断‼︎」

 

馬頭鬼が勢いよく桜に近づき。手に持った斧を振り下ろそうとする。

 

しかし、そんな馬頭鬼の前に鐘の音を鳴らす悪魔が現れ、馬頭鬼の動きを止めた。

 

 

〈バトルフェーダー〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF0

 

 

「バトルフェーダーの効果発動‼︎相手モンスターの直接攻撃宣言時にこのカードを手札から特殊召喚し、その後バトルフェイズを終了するわ‼︎そしてこの効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される」

 

「ふむ、もう攻撃を止めてくるのか………もっと危ない状況になるまで温存しておいた方がよかったんじゃないのか?」

 

「お生憎様、これが1番いいタイミングなのよ。せっかく遊花がくれたカードなんだから、1番いいタイミングで使ってあげないとね」

 

そういって桜はちらりと観戦している遊花を見る。

 

このバトルフェーダーは桜が遊花に余っていたドットスケーパーを渡した時、代わりに貰ったものだ。

 

桜のデッキは防御に使えるカードが少ないため、遊花から受け取ったバトルフェーダーはすぐに投入されることになった。

 

そして、バトルフェーダーには桜のデッキだからこそ活きてくる部分もある。

 

「何かを仕掛けてくるつもりか………メインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

桜 LP8000 手札2

 

ーー▲ーー ー

ーー□ーー

ー ー

ーー○ーー

ー▲▲ーー ー

 

炎 LP8000 手札3

 

 

「私のターン、ドロー‼︎スタンバイフェイズ、封印の黄金櫃は発動から1ターン経過。そしていくわよ‼︎不知火さんの馬頭鬼をリリースして雷撃壊獣サンダーザキングを攻撃表示で特殊召喚‼︎」

 

 

〈雷撃壊獣サンダーザキング〉☆9 雷族 光属性

ATK3300

 

 

馬頭鬼を喰らいながら、炎のフィールドに三つ首の竜が降り立ち、空に向かって咆哮を上げた。

 

「俺のモンスターをリリースして攻撃力3300のモンスターを俺の場に呼び出すだと?」

 

「そして行くわよ、私の相棒‼︎月より来たる永遠の姫‼︎妖精伝姫( フェアリーテイル)-カグヤを召喚‼︎」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

現れたのは月のマークが入っている扇子を持ったお姫様。

 

カグヤは振り返って桜に向かって挨拶をするように扇子をひらひらと振ってにこやかに笑い、それを見て桜は口元を僅かに引き攣らせる。

 

この前、異世界に連れて行かれるという超常現象を体験してから、凄く生き生きと動いているのが分かるようになった自身の相棒たるカード。

 

その際に出会った自分と同じようにカグヤを使っていた遊戸という少女は話したりもしていた気がするが、自分もいつか会話が出来るようになりそうで桜は少し頭が痛くなった。

 

そんな考えを打ち消すように首を振り、桜は改めてデュエルに意識を戻す。

 

「妖精伝姫-カグヤの効果発動!召喚に成功した時、デッキから攻撃力1850の魔法使い族モンスター1体を手札に加える。私は2体目の妖精伝姫-カグヤを手札に加えるわ。そしてバトルフェーダーを攻撃表示に変更よ」

 

「何?」

 

 

バトルフェーダー

DEF0→ATK0

 

 

バトルフェーダーが攻撃表示になったことで炎が眉を顰める。

 

それを見て、桜はいつも通り口を開く。

 

「バトル‼︎頼んだわよ、バトルフェーダーで雷撃壊獣サンダーザキングに攻撃‼︎プランクベール‼︎」

 

バトルフェーダーがサンダーザキングに突撃していくが、サンダーザキングの三つ首からレーザーが放たれ、バトルフェーダーを吹き飛ばしながら桜に当たる。

 

 

桜 LP8000→4700

 

 

「さぁ、3000ポイントの戦闘ダメージを受けた時、リバースカードオープン‼︎速攻魔法発動、ヘルテンペスト‼︎」

 

「‼︎そのカードは………」

 

「このカードは3000ポイント以上の戦闘ダメージを受けた時に発動する事ができるわ。お互いのデッキと墓地のモンスターを全てゲームから除外する‼︎」

 

桜と炎のデッキからモンスターが除外されていく。

 

それを見て、桜は自分のいつものパターンに入れたことで僅かに笑みを浮かべる。

 

「そしてそしてデッキから除外されたネクロフェイスの効果発動‼︎このカードがゲームから除外された時、お互いはデッキの上からカードを5枚ゲームから除外する‼︎さらにドットスケーパーの効果でデュエル中に1度、このカードが除外された時、特殊召喚するわ‼︎」

 

このまま押し切る。

 

そう桜が思った矢先に炎が薄く笑った。

 

「成る程………デッキのモンスターを無くし、そちらはモンスターを展開して一気に攻める。実にいい戦術だ。だがーーー残念ながら、それは俺にとっては悪手だ」

 

「っ‼︎」

 

「俺はそれにチェーンして除外された不知火の隠者、不知火の宮司の効果を発動‼︎不知火の隠者の効果でこのカードが除外された場合、不知火の隠者以外の除外されている自分の不知火モンスター1体を対象として特殊召喚し、不知火の宮司の効果でこのカードが除外された場合、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象としてそのカードを破壊する‼︎不知火の隠者の対象は妖刀-不知火、不知火の宮司の対象は君の妖精伝姫-カグヤだ」

 

「っ⁉︎除外された時に効果があるアンデッド⁉︎なら、さらにそれにチェーンして妖精伝姫-カグヤの効果発動‼︎アンリーゾナブルディマンド‼︎1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動‼︎相手はそのモンスターの同名カード1枚を自身のデッキ・EXデッキから墓地へ送ってこの効果を無効にできる。墓地へ送らなかった場合、このカードと対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できるわ。対象にするのは雷撃壊獣サンダーザキング‼︎」

 

「成る程な。俺のデッキには雷撃壊獣サンダーザキングは入っていない。手札に戻ることで不知火の宮司は不発だな」

 

カグヤがサンダーザキングの首根っこを掴み、引きずりながら桜の手札に返っていく。

 

その光景に少し頭を抱えたくなった桜だが、生憎そんな余裕はなかった。

 

「不知火の隠者の効果で除外されているチューナーモンスター、妖刀-不知火を特殊召喚だ」

 

 

〈妖刀-不知火〉☆2 アンデッド族 炎属性

ATK800

 

 

炎の前に現れたのは一振りの刀。

 

その刀の近くに薄っすらと武士の霊の姿が浮かびあがっている。

 

「ドットスケーパーの効果でデュエル中に1度、このカードが除外された時、特殊召喚するわ」

 

 

〈ドットスケーパー〉☆1 サイバース族 地属性

DEF2100

 

 

妖刀のように桜の前には現れたのはドットの身体を持つモンスターが現れる。

 

「そしてネクロフェイスの効果でお互いにデッキの上から5枚のカードを除外だな」

 

お互いのデッキがさらに薄くなりヘルテンペストによる一連のチェーンが終わる。

 

なんとかカグヤを破壊されることとサンダーザキングを炎のフィールドに残すことは防ぎ、ドットスケーパーを呼び出せた桜だが、除外したことが仇になったことに苦い表情を浮かべる。

 

おまけに相手がアンデッド族だということは墓地でも効果を発動させるモンスターが多いということであり、それがさらに桜の表情を歪ませる。

 

桜は悟る。

 

炎のデッキは、自分のデッキにとって天敵と言えるものだと。

 

しかし、現状どうにかする手があるわけでもない。

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「ならば、そのエンドフェイズにリバースカードオープン‼︎永続罠‼︎不知火流 輪廻の陣‼︎このカードは魔法&罠ゾーンに存在する限り、カード名を不知火流 転生の陣として扱い、1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。自分フィールドの表側表示のアンデット族モンスター1体を除外してこのターン、自分が受ける全てのダメージは0になる効果か、除外されている自分の守備力0のアンデット族モンスター2体を対象としてデッキに戻してシャッフルしその後、自分はデッキから1枚ドローする効果だ。俺はデッキに戻してドローする効果を使い、除外されている妖刀-不知火と不知火の隠者をデッキに戻して1ドローする」

 

 

桜 LP4700 手札3

 

ーー▲ーー ー

ーー□ーー

ー ー

ーー○ーー

ー▲△ーー ー

 

炎 LP8000 手札4

 

 

「俺のターン、ドロー。再び不知火流 輪廻の陣の効果を発動‼︎不知火の宮司と不知火の鍛師をデッキに戻して1ドローだ」

 

「っ………ヘルテンペストが予想以上に仇になってるわね」

 

「俺は不知火の武士を召喚‼︎」

 

 

〈不知火の武士〉☆4 アンデッド族 炎属性

ATK1800

 

 

現れたのは刀を腰に携えた武士のモンスター。

 

そして炎は2体のモンスターを見てその言霊を紡ぐ。

 

「俺は、レベル4、不知火の武士に、レベル2、チューナーモンスター、妖刀-不知火をチューニング‼︎」

 

妖刀が浮かびあがり、武士に向かって飛んでいく。

 

武士がその刀を手に取ると、武士の後ろに妖刀に憑いていた武士の霊が実体化した。

 

「剣に宿し無念の思いが、武士に宿りて力を成す‼︎シンクロ召喚‼︎憑依一体‼︎刀神-不知火‼︎」

 

 

〈刀神-不知火〉☆6 アンデッド族 炎属性

ATK2500

 

 

「………って、姿とかが変わるわけじゃないの⁉︎」

 

「ん?ああ、このモンスターは不知火の武士に妖刀-不知火が憑依するだけだからな。姿が変わることを期待してたならすまない」

 

桜の反応に炎は苦笑しながら答える。

 

「それでもシンクロモンスターになってステータスが上昇してることには変わりがないぞ。バトル‼︎刀神-不知火でドットスケーパーを攻撃‼︎不知火流 紅蓮袈裟斬り‼︎」

 

武士がドットスケーパーに向けて刀を構えると実体化した霊も同じように刀を構える。

 

そして武士と霊が同時に刀を振るうと刀から炎を纏った斬撃が放たれ、ドットスケーパーを斬り裂いた。

 

「っ、でも、ドットスケーパーの効果でデュエル中に1度、このカードが墓地に送られた時、特殊召喚するわ」

 

 

〈ドットスケーパー〉☆1 サイバース族 地属性

DEF2100

 

 

「蘇生効果もあったのか。だが、これでもうこのデュエル中は蘇生できないな。メインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

桜 LP4700 手札3

 

ーー▲ーー ー

ーー□ーー

ー ○

ーーーーー

ー▲△▲▲ ー

 

炎 LP8000 手札3

 

 

「私のターン、ドロー‼︎スタンバイフェイズ‼︎除外されていたトーチゴーレムを手札に加えるわ‼︎そして不知火さんの刀神-不知火をリリースして雷撃壊獣サンダーザキングを攻撃表示で特殊召喚‼︎」

 

 

〈雷撃壊獣サンダーザキング〉☆9 雷族 光属性

ATK3300

 

 

「刀神-不知火を除去するためか」

 

「不知火流 輪廻の陣でダメージを0にされたら困るもの。これで心置きなく動けるわ‼︎私はこのターン通常召喚できなくなる代わりに自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚するわ‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

炎のフィールドに大きな鉄のゴーレムが、桜のフィールドにはそのゴーレムを小さくしたようなモンスターが現れる。

 

「そして、繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎」

 

「リンク召喚か………」

 

桜が目の前に手をかざすと巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件は通常モンスター1体‼︎私はトーチトークンをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク1‼︎リンクスパイダー‼︎」

 

 

〈リンクスパイダー〉LINK1 サイバース族 地属性

ATK1000 ↓

 

 

桜の前に機械の蜘蛛が現れる。

 

それを確認しながら桜は再びサーキットを開く。

 

「まだまだ行くわよ‼︎繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎」

 

「っ、連続リンク召喚か‼︎」

 

「召喚条件はレベル1モンスター1体‼︎私はトーチトークンをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎希望の紡ぎ手‼︎リンク1‼︎リンクリボー‼︎」

 

 

〈リンクリボー〉LINK1 サイバース族 闇属性

ATK300 ↓

 

 

出てきたのは青い球体型のモンスター。

 

その姿を確認し、桜はさらにサーキットを開く。

 

「繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はトークン以外の同じ種族のモンスター2体‼︎私はリンクスパイダーとリンクリボーをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎アカシックマジシャン‼︎」

 

 

〈アカシックマジシャン〉LINK 2 魔法使い族 闇属性

ATK1700 ↑↓

 

 

次に現れたのはフラスコを持った研究者のような女の子のモンスター。

 

「アカシックマジシャンの効果発動‼︎リンク召喚に成功した場合、リンク先のモンスターを全て持ち主の手札に戻すわ‼︎戻ってきなさい、トーチゴーレム‼︎」

 

「トーチゴーレムを再利用するつもりか‼︎」

 

アカシックマジシャンが手に持っていたフラスコをトーチゴーレムに投げつけるとトーチゴーレムの姿が消え、桜の手札に戻ってくる。

 

「私は再び自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚するわ‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

「次、行くわよ‼︎繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はモンスター2体‼︎私はトーチトークン2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎セキュリティドラゴン‼︎」

 

 

〈セキュリティドラゴン〉LINK 2 サイバース族 光属性

ATK1100 ↑↓

 

 

次に現れたのはプロキシーに似た白い身体をした小型の機械の竜。

 

「セキュリティドラゴンの効果発動‼︎このカードがフィールドで表側表示で存在する限り1度だけ、このカードが相互リンク状態の場合、相手フィールドのモンスター1体を手札に戻す‼︎対象は勿論、トーチゴーレムよ‼︎」

 

「くっ‼︎まだリンク召喚が続くか………」

 

セキリュティが翼から電磁波のようなものを出し、それによりトーチゴーレムが再び桜の手札に戻る。

 

「まだまだ‼︎自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

「どんどん行くわ‼︎繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はモンスター2体‼︎私はトーチトークン2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎プロキシードラゴン‼︎」

 

 

〈プロキシードラゴン〉LINK 2 サイバース族 光属性

ATK1400 ←→

 

 

次に現れたのは白い身体をした機械の竜。

 

「そして………繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎」

 

現れる巨大なサーキット。

 

そこで桜は1度目を閉じ、1つ深呼吸をすると力強く言霊を紡ぐ。

 

「召喚条件はモンスター2体以上‼︎私はプロキシードラゴンとセキュリティドラゴンをそれぞれ2体分として扱ってリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎」

 

「⁉︎リンク4のモンスターか‼︎」

 

プロキシーとセキリュティが2体ずつに分身し、サーキットの中に吸い込まれる。

 

そして桜はEXデッキから1枚のカードを取り出し、胸の前で握りしめてからそのカードの名前を呼んだ。

 

「お願い、私に決意を守る力を貸して‼︎閉ざされた世界を守護する精神の盾‼︎リンク4‼︎ファイアウォールドラゴン‼︎」

 

「⁉︎ファイアーウォールだと⁉︎」

 

桜の呼び声に、白き龍は世界を震わす程の咆哮を以って応えた。

 

 

〈ファイアウォールドラゴン〉LINK4 サイバース族 光属性

ATK2500 ←↓↑→

 

 

「ファイアウォール………冬城、使い手が現れたなんて聞いてないぞ………」

 

ファイアウォールを見て、炎は驚愕の表情を浮かべながら桜には聞こえない声で何かを呟く。

 

炎が何かを呟いたことには気付かず、桜はデュエルを進めていく。

 

「アカシックマジシャンの効果発動‼︎1ターンに1度、カード名を1つ宣言してこのカードの相互リンク先のモンスターのリンクマーカーの合計分だけ自分のデッキの上からカードをめくり、その中に宣言したカードがあった場合、そのカードを手札に加え、それ以外のめくったカードは全て墓地へ送る。相互リンクしているのはリンク4のファイアウォールドラゴン。だから4枚までめくることが出来るわ。宣言するのは貪欲な壺よ‼︎」

 

桜がカードをめくっていき、1枚のカードを手札に加える。

 

加わったのは当然、貪欲な壺だ。

 

「宣言したカードがあったから手札に加えるわ。そして、繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎私はドットスケーパーとアカシックマジシャンを2体分として扱ってリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク3‼︎サイバースアクセラレーター‼︎」

 

 

〈サイバースアクセラレーター〉LINK 3 サイバース族 光属性

ATK2000 ←↓→

 

 

現れたのは背中にブースターのようなものをつけた人型のモンスター。

 

そしてそれに合わせてファイアウォールが咆哮を上げる。

 

「ファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リ・ペーストシールド‼︎このカードのリンク先のモンスターが、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に手札からモンスター1体を特殊召喚するわ‼︎出番よ、私の相棒‼︎妖精伝姫-カグヤ‼︎」

 

「っ、この状況でカグヤが出てくるか」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

「妖精伝姫-カグヤの効果発動‼︎アンリーゾナブルディマンド‼︎1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動‼︎相手はそのモンスターの同名カード1枚を自身のデッキ・EXデッキから墓地へ送ってこの効果を無効にできる。墓地へ送らなかった場合、このカードと対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できるわ。対象は勿論トーチゴーレムよ」

 

「俺のデッキにはトーチゴーレムは入っていない。よってトーチゴーレムは手札に戻る」

 

『………はぁ〜桜に頼られるのは嬉しいのだけれど、私だって少しは休みが欲しいわね。お陰で退屈過ぎて死ぬことはなさそうだけど、今度は過労で死んじゃいそうだわ』

 

「………えっ?」

 

何か聞いたことがない女の子の声が聞こえたような気がして桜が周りを見渡すが、声の主らしき者の姿は見えない。

 

そうしている間にカグヤがテクテクと炎のフィールドにいるトーチゴーレムに近づき、その巨体を軽々と持ち上げて桜に向かって投げるとトーチゴーレムはカードとして手札に戻り、カグヤも肩を落としながら手札に戻っていった。

 

「き、気のせい………よね?魔法カード、貪欲な壺‼︎墓地に存在するリンクリボー、リンクスパイダー、セキリュティドラゴン、プロキシードラゴンをEXデッキに、ドットスケーパーをデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする‼︎」

 

「リンクモンスターをEXデッキに戻して再利用するつもりか………」

 

「私はまた自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚する‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

「もう1度お願い、繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はレベル1モンスター1体‼︎私はトーチトークンをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎もう1度希望を紡いで‼︎リンク1‼︎リンクリボー‼︎」

 

 

〈リンクリボー〉LINK1 サイバース族 闇属性

ATK300 ↓

 

 

「さらに繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はモンスター2体‼︎私はトーチトークンとリンクリボーをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎プロキシードラゴン‼︎」

 

 

〈プロキシードラゴン〉LINK 2 サイバース族 光属性

ATK1400 ←→

 

 

「ファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リ・ペーストシールド‼︎このカードのリンク先のモンスターが、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に手札からモンスター1体を特殊召喚するわ‼︎………何度もゴメン、妖精伝姫-カグヤ‼︎」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

「妖精伝姫-カグヤの効果発動‼︎アンリーゾナブルディマンド‼︎対象は勿論トーチゴーレムよ。手札に戻させて貰うわ‼︎そして自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

「さらに繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はモンスター2体‼︎私はトーチトークン2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎スペースインシュレイター‼︎」

 

 

〈スペースインシュレイター〉LINK 2 サイバース族 闇属性

ATK1200 ↑↓

 

 

現れたのはパワードスーツのようなものを纏った人型のモンスター。

 

「ここでファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リライトフューチャー‼︎このカードが表側表示で存在する限り1度だけ、このカードと相互リンクしているモンスターの数だけ、自分または相手フィールド・墓地のモンスターを手札に戻せる‼︎戻すのはトーチゴーレムと雷撃壊獣サンダーザキングよ‼︎」

 

「っ、まだ止まらないのか………」

 

ファイアウォールの身体から電磁場が溢れ出し、トーチゴーレムとサンダーザキングを手札に押し戻す。

 

「自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

「繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件は通常モンスター1体‼︎私はトーチトークンをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク1‼︎リンクスパイダー‼︎」

 

 

〈リンクスパイダー〉LINK1 サイバース族 地属性

ATK1000 ↓

 

 

「さらに墓地に存在するリンクリボーの効果発動‼︎スケープリンク‼︎このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのレベル1モンスター1体をリリースしてこのカードを墓地から特殊召喚する‼︎私はトーチトークンをリリース‼︎戻ってきなさい、リンクリボー‼︎」

 

 

〈リンクリボー〉LINK1 サイバース族 闇属性

ATK300 ↓

 

 

「そして………行くわ‼︎繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎」

 

現れる巨大なサーキットを見て、桜はファイアーウォールを出した時と同じように目を閉じ、1つ深呼吸をして言霊を紡ぐ。

 

「召喚条件は効果モンスター3体以上‼︎私は、リンクスパイダー、リンクリボー、スペースインシュレイターを2体分として扱ってリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎」

 

インシュレイターが2体に分身し、リンクスパイダー、リンクリボーと一緒にサーキットの中に吸い込まれる。

 

そして桜はEXデッキから1枚のカードを取り出すとファイアウォールの時と同じように胸の前で握りしめ、その名前を呼んだ。

 

「閉ざされた世界を守る決意の隔壁‼︎リンク4‼︎ヴァレルガードドラゴン‼︎」

 

「⁉︎次はヴァレルガードドラゴンだと⁉︎」

 

桜の呼び声に、赤き龍は銃声と咆哮を以って応えた。

 

 

〈ヴァレルガードドラゴン〉LINK4 ドラゴン族 闇属性

ATK3000→3500 ↑↓→↘︎

 

 

「ヴァレルガードドラゴン………何故君がそれを?」

 

「闇から貰ったんです。私に勝つのを楽しみにしてるから、そのための投資って」

 

「‼︎冬城が評価しているのは知っていたが………そこまでとは思っていなかったな」

 

「こんな私に期待してくれてる闇のためにも、そう簡単に負けるわけにはいかないのよ‼︎ファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リ・ペーストシールド‼︎このカードのリンク先のモンスターが、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に手札からモンスター1体を特殊召喚するわ‼︎またお願い、妖精伝姫-カグヤ‼︎」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

「妖精伝姫-カグヤの効果発動‼︎アンリーゾナブルディマンド‼︎対象はトーチゴーレム、手札に戻すわ‼︎そして自分フィールドに悪魔族・闇属性・レベル1・攻守0のトーチトークンを2体攻撃表示で特殊召喚することで、不知火さんのフィールドにトーチゴーレムを特殊召喚‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

DEF300

 

 

〈トーチトークン〉☆1 悪魔族 闇属性

ATK0

 

 

「さらに繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎召喚条件はモンスター2体‼︎私はトーチトークン2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎セキリュティドラゴン‼︎」

 

 

〈セキュリティドラゴン〉LINK 2 サイバース族 光属性

ATK1100 ↑↓

 

 

「これは、エクストラリンク⁉︎………まさかデュエルアカデミア生がこの領域にまで達しているとはな………冬城が期待するのも頷ける」

 

桜が作り出したフィールドを見て、炎は感心したように頷く。

 

それに対して桜は首を振りながら少し不満そうな顔をした。

 

「これじゃあ全然足りないわ。まだリンクマーカーが炎さんのフィールドに向いているもの。でも、これ以上モンスターを展開する手段はないから、今回はこれで行くしかないわね」

 

「………フッ、これだけ動いてもまだ満足していないか。君は本当に将来有望な決闘者だな」

 

不満気な顔をする桜を見て、炎は柔らかい笑みを浮かべる。

 

その表情はまるで何かを懐かしむような表情だった。

 

「バトルフェイズ‼︎」

 

「なら、このタイミングで使わせて貰おう。バトルフェイズ開始時、速攻魔法、異次元からの埋葬‼︎除外されている妖刀ー不知火、不知火の隠者、不知火の鍛師を墓地に戻させて貰おう」

 

「このタイミングで………それでも、臆せず攻めるわ‼︎セキュリティドラゴンでトーチゴーレムを攻撃‼︎プチリフレクト‼︎」

 

セキュリティが小さな電撃を放ち、トーチゴーレムが爆散する。

 

「続けて、プロキシードラゴンでダイレクトアタック‼︎ベビーノヴァ‼︎」

 

「これぐらいは甘んじてうけよう」

 

プロキシーの口から小さな光弾が放たれ、炎のライフを削る。

 

 

炎 LP8000→6600

 

 

「サイバースアクセラレーターでダイレクトアタック‼︎ブーストアームズ‼︎」

 

「くっ………」

 

アクセラレーターが炎に突撃し、炎のライフがさらに削られる。

 

 

炎 LP6600→4600

 

 

「さらにファイアーウォールドラゴンでダイレクトアタック‼︎鉄壁のリフレクトノヴァ‼︎」

 

ファイアウォールの身体が赤く染まり、身体から溢れ出した雷がファイアウォールの前で光弾となり炎に向かって撃ち出される。

 

それを見て、炎はニヤリと笑う。

 

「相手モンスターの直接攻撃宣言時、リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎王魂調和‼︎」

 

「っ、攻撃反応罠………」

 

「その攻撃を無効にし、レベルの合計が8以下になるように、自分の墓地からチューナー1体とチューナー以外のモンスターを任意の数だけ選んで除外し、除外したモンスターのレベルの合計と同じレベルを持つシンクロモンスター1体を、EXデッキからシンクロ召喚扱いで特殊召喚する‼︎」

 

「っ⁉︎墓地のカードを使って相手ターン中にシンクロ召喚⁉︎」

 

「俺は墓地の、レベル4、不知火の鍛師に、レベル2、チューナーモンスター、妖刀-不知火を除外してチューニング‼︎シンクロ召喚‼︎もう1度現世に甦れ‼︎憑依一体‼︎刀神-不知火‼︎」

 

 

〈刀神-不知火〉☆6 アンデッド族 炎属性

DEF0

 

 

再びフィールドに刀神が現れる。

 

「そして除外された不知火の鍛師の効果発動‼︎このカードが除外された場合、このターン、アンデッド族モンスターは戦闘では破壊されない‼︎」

 

「っ………これ以上の攻撃は無意味ってわけね。なら、メインフェイズ2、カードを1枚伏せてヴァレルガードドラゴンの効果発動‼︎テイクダウンエイミング‼︎1ターンに1度、自分の魔法・罠ゾーンのカードを墓地に送ることでそのターンに破壊された自分または相手の墓地へ送られたモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する‼︎私は今伏せた左腕の代償を墓地に送って、墓地からトーチゴーレムを特殊召喚‼︎」

 

 

〈 トーチゴーレム〉☆8 悪魔族 闇属性

ATK3000

 

 

「そして、繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎」

 

「まだリンク召喚をしてくるか………」

 

「召喚条件はトークン以外のモンスター2体以上‼︎私はトーチゴーレムとプロキシードラゴンを2体分として扱ってリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク3‼︎トライゲートウィザード‼︎」

 

 

〈トライゲートウィザード〉LINK 3 サイバース族 地属性

ATK2200

 

 

現れたのはシルクハットを被った魔術師のようなモンスター。

 

「ファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リ・ペーストシールド‼︎このカードのリンク先のモンスターが、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に手札からモンスター1体を特殊召喚するわ‼︎お願い、妖精伝姫-カグヤ‼︎」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

「これで本当に最後のリンク召喚よ‼︎繋がって‼︎希望に導くサーキット‼︎」

 

そういって桜はサーキットを開く。

 

「召喚条件は効果モンスター2体‼︎私はセキュリティドラゴンと妖精伝姫-カグヤでリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎リンク2‼︎アンダークロックテイカー‼︎」

 

 

〈アンダークロックテイカー〉LINK 2 サイバース族 闇属性

ATK1000 ←→

 

 

現れたのは独楽のような形をしたモンスター。

 

「ファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リ・ペーストシールド‼︎このカードのリンク先のモンスターが、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に手札からモンスター1体を特殊召喚するわ‼︎頼んだわよ、妖精伝姫-カグヤ‼︎」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

「トライゲートウィザードの効果発動‼︎このカードが2体以上のモンスターと相互リンクしていることで1ターンに1度、フィールドのカード1枚を対象としてそのカードを除外する‼︎私は不知火流 輪廻の陣を除外するわ‼︎」

 

「なら、不知火流 輪廻の陣の効果を発動‼︎不知火の宮司と不知火の武士をデッキに戻して1ドローだ」

 

「妖精伝姫-カグヤの効果発動‼︎アンリーゾナブルディマンド‼︎対象は刀神-不知火‼︎」

 

「ならばその効果にチェーンしてリバースカードオープン‼︎罠発動‼︎不知火流 燕の太刀‼︎刀神-不知火をリリースし発動‼︎自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースし、フィールドのカード2枚を対象にして破壊し、その後、デッキから不知火モンスター1体を除外する‼︎俺が対象にするのはサイバースアクセラレーターとファイアーウォールドラゴン‼︎」

 

「えっ⁉︎っ、リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎亜空間物質転送装置‼︎効果によりファイアウォールドラゴンをエンドフェイズまで除外する‼︎」

 

「逃げられたか………デッキから除外するのは不知火の宮司」

 

「妖精伝姫-カグヤも墓地へ送られなかったため、手札に戻るわ」

 

ファイアウォールの姿が消えると、刀神が霊体になりながら突撃してきて、アクセラレーターを斬り捨てる。

 

そしてカグヤも難しい顔をしながら桜の手札に戻っていった。

 

「そして除外された不知火の宮司の効果でトライゲートウィザードを破壊だ‼︎」

 

デッキから飛んできた宮司の炎に焼かれてトライゲートも消滅する。

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド。エンドフェイズ、除外されていたファイアウォールドラゴンはフィールドに戻ってくるわ」

 

再びフィールドに現れるファイアウォール。

 

しかし、エクストラリンクも崩され、盤面をズタズタにされた桜は苦い表情を浮かべるしかなかった。

 

 

桜 LP4700 手札2

 

ーー▲▲ー ー

ーー☆☆ー

ー ☆

ーーーーー

ーーーーー ー

 

炎 LP4600 手札4

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎さあ、反撃といかせて貰おう。墓地に存在する妖刀ー不知火の効果発動‼︎このカードが墓地に存在する場合、チューナー以外の自分の墓地のアンデット族モンスター1体を対象としてそのモンスターとこのカードを墓地から除外し、その2体のレベルの合計と同じレベルを持つアンデット族シンクロモンスター1体をEXデッキから特殊召喚する‼︎」

 

「っ‼︎また墓地のモンスターを使ってシンクロモンスターを………」

 

「最も、これは効果によるもののため正規のシンクロ召喚ではないがな。俺は墓地に存在する妖刀ー不知火と刀神-不知火を除外‼︎剣に宿し無念の思いが、武士と重なり現世に現る‼︎憑依超越‼︎戦神ー不知火‼︎」

 

 

〈戦神ー不知火〉☆8 アンデッド族 炎属性

ATK3000

 

 

炎の前に現れたのは武士と融合し、完全に実体化している妖刀に憑いていた武士の霊。

 

「戦神ー不知火の効果発動‼︎善因善果‼︎このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のアンデット族モンスター1体を除外してこのカードの攻撃力はターン終了時まで、除外したモンスターの元々の攻撃力分アップする‼︎俺が除外するのは刀神-不知火‼︎」

 

 

戦神ー不知火

ATK3000→5500

 

 

「攻撃力5500⁉︎」

 

「さらに除外された2体の刀神-不知火の効果‼︎このカードが除外された場合、相手フィールドのモンスター1体を対象としてそのモンスターの攻撃力は500ポイントダウンする‼︎効果対象はファイアーウォールドラゴンとヴァレルガードドラゴンだ‼︎」

 

 

ファイアーウォールドラゴン

ATK2500→2000

 

 

ヴァレルガードドラゴン

ATK3000→2500

 

 

「っ、ファイアーウォールドラゴン‼︎ヴァレルガードドラゴン‼︎」

 

「さらに俺は不知火の武士を召喚‼︎」

 

 

〈不知火の武士〉☆4 アンデッド族 炎属性

ATK1800

 

 

「バトル‼︎戦神ー不知火でヴァレルガードドラゴンを攻撃‼︎不知火流 輪廻刃‼︎」

 

「させないわ‼︎ヴァレルガードドラゴンの効果発動‼︎プロテクションショット‼︎1ターンに1度、フィールドのモンスター1体を対象として、そのモンスターを表側守備表示にする‼︎この効果の発動に対して相手はカードの効果を発動できず、この効果は相手ターンでも発動できる‼︎対象は戦神ー不知火‼︎」

 

腰に携えた2つの刀を抜き、ヴァレルガードに斬りかかろうとする戦神。

 

それを見て、ヴァレルガードが盾を戦神に向けて構えると、盾からいくつもの弾丸が撃ち出され、戦神の身体を吹き飛ばし膝を突かせた。

 

 

戦神ー不知火

ATK5500→DEF0

 

 

「ならば、不知火の武士でファイアウォールドラゴンを攻撃‼︎」

 

「攻撃力が低いモンスターでファイアウォールドラゴンを攻撃?ということは、それをどうにかする効果があるってことよね」

 

「その通りだ。不知火の武士は自分の墓地のアンデット族モンスター1体を除外してこのカードの攻撃力をターン終了時まで600ポイントアップし、このターンこのカードがモンスターと戦闘を行った場合、そのモンスターはダメージ計算後に除外することができる」

 

「っ………使わざるを得ないわね。ファイアウォールドラゴンの効果発動‼︎リライトフューチャー‼︎このカードが表側表示で存在する限り1度だけ、このカードと相互リンクしているモンスターの数だけ、自分または相手フィールド・墓地のモンスターを手札に戻せる‼︎この効果は相手ターンでも発動できる‼︎ファイアウォールドラゴンとはヴァレルガードドラゴンが相互リンクしてるから、不知火の武士は手札に戻って貰うわ‼︎」

 

ファイアウォールの身体から溢れ出す電磁場が、武士を炎の手札に弾き飛ばす。

 

「これで………」

 

「甘い‼︎速攻魔法、炎王炎環‼︎自分フィールドの炎属性モンスター1体と自分の墓地の炎属性モンスター1体を対象として対象の自分フィールドのモンスターを破壊し、対象の墓地のモンスターを特殊召喚する‼︎ 俺はフィールドの戦神ー不知火を破壊して墓地の不知火の武士を特殊召喚する‼︎」

 

「なっ⁉︎」

 

 

〈不知火の武士〉☆4 アンデッド族 炎属性

ATK1800

 

 

戦神の姿が炎に包まれ、その炎の中からファイアウォールに向かって武士が勢いよく飛び出してくる。

 

「戦神ー不知火の効果発動‼︎六道輪廻‼︎フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、除外されている自分の守備力0のアンデット族モンスター1体を墓地に戻す。俺は除外されている不知火の宮司を墓地に戻す。そして、今度こそ倒させて貰うぞ‼︎不知火の武士でファイアウォールドラゴンを攻撃‼︎袈裟斬り‼︎」

 

「っ………防げない………迎え撃ちなさい‼︎ファイアウォールドラゴン‼︎鉄壁のリフレクトノヴァ‼︎」

 

ファイアウォールの身体が赤く染まり、身体から溢れ出した雷がファイアウォールの前で光弾となり、武士に向かって撃ち出される。

 

「不知火の武士の効果発動‼︎自分の墓地のアンデット族モンスター1体を除外してこのカードの攻撃力をターン終了時まで600ポイントアップし、このターンこのカードがモンスターと戦闘を行った場合、そのモンスターはダメージ計算後に除外することができる‼︎俺は墓地に存在する不知火の隠者を除外して攻撃力を600ポイントアップさせる‼︎さらに除外された不知火の隠者の効果で除外されている刀神ー不知火を特殊召喚する‼︎」

 

 

不知火の武士

ATK1800→2400

 

 

〈刀神-不知火〉☆6 アンデッド族 炎属性

ATK2500

 

 

撃ち出された光弾を見て、武士は近くを飛んでいた霊魂を手に持ち、自分の身体に押し当てると、その霊魂が武士に吸い込まれる。

 

すると、武士の動きが急激に早くなり、光弾を躱した勢いのままファイアウォールを切り裂き、消滅させた。

 

 

桜 LP4700→4300

 

 

「っ、ファイアウォールドラゴン‼︎」

 

「さらに刀神-不知火でヴァレルガードドラゴンを攻撃‼︎不知火流 紅蓮袈裟斬り‼︎」

 

「迎え撃ちなさい、ヴァレルガードドラゴン‼︎銃砲のスラムファイア‼︎」

 

炎の斬撃を放つ刀神に対し、ヴァレルガードも身体中にある銃口から一斉に銃弾を発射する。

 

斬撃と銃弾はお互いにぶつかることなく交差し、斬撃はヴァレルガードを斬り裂き、銃弾は刀神を撃ち抜いた。

 

「っ………ヴァレルガードドラゴン………私が未熟なせいでゴメンね………ファイアウォールドラゴン、ヴァレルガードドラゴン」

 

「………メインフェイズ2、俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

桜 LP4300 手札2

 

ーー▲▲ー ー

ーーーーー

ー ☆

ーー○ーー

ーー▲ーー ー

 

炎 LP4600 手札3

 

 

「………これが、闇と同じ『Trumpfkarte』の決闘者………やっぱりまだまだ遠いわね」

 

ファイアウォール、ヴァレルガード、2体の切り札を失い、桜は改めて思う。

 

炎は強い………自分では全然及ばない程に。

 

どれだけ攻めようと、致命傷になり得る攻撃は全ていなされ、気が付いたら自分の方が不利になっている。

 

彼が使う不知火のように、実体が掴めず、掴もうと足掻く程に、闇の中に引きずり込まれていくような、嫌な感覚が桜を襲う。

 

それでもーーー

 

「………それでも、こんな私に期待してくれてる人達のためにも、そう簡単に負けるわけにはいかないのよ‼︎」

 

桜は自分の頰を強く叩き、気合を入れ直す。

 

それを見て、炎は少し戸惑ったような表情で桜に尋ねる。

 

「………何故だ?何故君はそこまで負けを拒む?例え負けてしまったとしても、冬城達が君の評価を落とすとは思えん。無論、俺も今までのデュエルで君のことは高く評価しているが、負けたからといって君の評価を落とすつもりはない。これだけのデュエルが出来る君は十分に立派な決闘者だ」

 

「………不知火さんにそう言われると嬉しいわね。なら、余計に諦めるわけにはいかないわ」

 

「………何故?」

 

「そんなの簡単よ。私には守りたい親友がいるの。天然で、考えなしだけど、真っ直ぐ自分の意思を貫いてる………心優しい親友が」

 

「?それが一体………」

 

桜の答えに炎が首を傾げる。

 

そんな炎に、桜は嬉しそうに笑いながら口を開く。

 

「その子がね、言ってくれたのよ。私の隣に立ちたいって。本当に………馬鹿よね。目指す場所が、私の隣なんかじゃダメじゃない。その子が目指すのは、誰も歩んだことがない茨の道。この街で罪人と呼ばれる決闘者で、チームを世界ランキング2位まで導いた奴の正当な後継者なんだもの。私の隣程度で満足されちゃったら、簡単に潰されちゃうかもしれないじゃない」

 

「………」

 

「それでも、私の隣に立ちたいと言ってくれるなら、私のやれることは1つだけ。他の奴に潰されないぐらい、私自身も強くなる。そうすれば、私の隣に立てるぐらい強いその子は、他の誰にも潰されないでしょ?そして私が強くなることを期待してくれてる人達がいてくれる。なら、その期待に応えれたら、親友のその子だって同じ期待に応えれるぐらい強くなれるハズじゃない?」

 

「‼︎そのために、君は負けを拒むのか?親友をより強い場所に導くために?」

 

桜の言葉に炎は驚いた表情を浮かべる。

 

そんな炎を見て、桜は面白そうに笑った。

 

「ハッ………冗談。私には導くことなんか出来ないわよ。それは私じゃなくてその子の師匠の役目。私に出来るのは、親友が道半ばで折れないように支えてあげることだけ………大切な親友を守るためにも、私はそう簡単に負けるわけにはいかないの。あの子を1番近くで支えられるのは、私だけなんだから‼︎」

 

「っ‼︎」

 

『不知火君を守るためにも、私はそう簡単に負けるわけにはいかないの。不知火君を1番近くで支えれるのは、私だけなんだから‼︎』

 

桜の言葉に、炎は頭の中にとある光景が思い浮かび、思わず表情を歪める。

 

そんな炎の様子に気付かず、桜は真剣な表情で勢いよくカードをドローした。

 

「私のターン、ドロー‼︎速攻魔法、大欲な壺‼︎除外されている自分及び相手のモンスターの中から合計3体を持ち主のデッキに加えてシャッフルし、その後、自分はデッキから1枚ドローする‼︎私は除外されてる雷撃壊獣サンダーザキング、海亀壊獣ガメシエル、怒炎壊獣ドゴランをデッキに戻してシャッフルし、カードを1枚ドローする‼︎さらにリバースカードオープン‼︎罠発動‼︎貪欲な瓶‼︎墓地に存在するヴァレルガードドラゴン、リンクリボー、セキュリティドラゴン、プロキシードラゴンをEXデッキに、妖精伝姫-カグヤをデッキに戻してシャッフルしカードを1枚ドローする‼︎」

 

「っ‼︎ここに来て連続ドローか‼︎」

 

ドローしたカードを見て、桜は笑顔を浮かべる。

 

まだ、可能性は潰えていないと。

 

「私は不知火さんの不知火の武士をリリースして海亀壊獣ガメシエルを攻撃表示で召喚‼︎」

 

「この状況で壊獣モンスターをドローしたのか………」

 

 

〈海亀壊獣ガメシエル〉☆8 水族 水属性

ATK2200

 

 

甲羅に篭った巨大な亀が高速回転しながら武士を薙ぎ払って現れる。

 

「そして相手フィールドに壊獣モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる‼︎あなたの全てを壊してあげるわ‼︎雷撃壊獣サンダーザキング‼︎」

 

 

〈雷撃壊獣サンダーザキング〉☆9 雷族 光属性

ATK3300

 

 

桜のフィールドに降り立つ三つ首の竜。

 

サンダーザキングは桜を見て、歓喜の咆哮を上げる。

 

「そして、これが本当に最後の出番よ‼︎最後まで私と一緒に戦って、私の相棒‼︎妖精伝姫-カグヤ‼︎」

 

 

〈妖精伝姫-カグヤ〉☆4 魔法使い族 光属性

ATK1850

 

 

桜の前に現れたカグヤは桜を見て嬉しそうに笑い、桜の耳にデュエル中に聞こえてきた女の子の声が再び聞こえてくる。

 

『仕方ないわねぇ………でも、いいわ。例え私にとっては刹那のような時間だったとしても、最後まで桜と一緒にいてあげる』

 

そんな、どこか嬉しそうな優しい声が桜に届く。

 

しかし、今はそんなことは気にしないと、桜はさらに動きを続ける。

 

「妖精伝姫-カグヤの効果発動!召喚に成功した時、デッキから攻撃力1850の魔法使い族モンスター1体を手札に加える。私はデッキに残っている最後の妖精伝姫-カグヤを手札に加えるわ。そしてアンダークロックテイカーの効果発動‼︎1ターンに1度、このカードのリンク先の表側表示モンスター1体と、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象とし、その相手モンスターの攻撃力はターン終了時まで、対象としたリンク先のモンスターの攻撃力分だけダウンする‼︎私はリンク先の雷撃壊獣サンダーザキングを対象に海亀壊獣ガメシエルの攻撃力を下げる‼︎」

 

 

海亀壊獣ガメシエル

ATK2200→0

 

 

「っ‼︎………これは………」

 

「バトル‼︎雷撃壊獣サンダーザキングで海亀壊獣ガメシエルを攻撃‼︎グラビティレイ‼︎」

 

サンダーザキングの三つ首からレーザーが放たれ、ガメシエルごと炎の身体をのみ込み、ライフを一気に削っていく。

 

 

炎 LP4600→1300

 

 

「これで終わりよ‼︎妖精伝姫-カグヤでダイレクトアタック‼︎」

 

カグヤが着物の中から綺麗な玉を取り出し、その玉を振りかぶって炎に向かって投げつけようとする。

 

それを見て、炎は目を閉じる。

 

そして目を開けると決意を込めた目で桜を見た。

 

「………宝月。君の親友に対する思いはよく伝わった。君のその思いは尊いものだ。きっと、君の思いは成就するだろう」

 

「っ………ありがと」

 

雰囲気が変わった炎を見て、桜は警戒する。

 

「だが、君に成就させたい思いがあるように、俺にも成し遂げたい思いがある。だからこそ………俺もそう簡単に負けるわけにはいかない。本当はこの場では使うつもりはなかったが、君の力と覚悟に応え、俺のもう1つの力を君に見せよう」

 

「っ⁉︎もう1つの力⁉︎」

 

「リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎ヴェンデットリボーン‼︎」

 

「ヴェンデット?………聞いたことがないカードね」

 

聞き覚えのないカード名に、桜は嫌な予感を感じる。

 

そして、その予感は的中する。

 

「このカードは相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをリリースし、その元々のレベルと同じレベルを持つアンデット族・闇属性・攻守0のヴェンデットトークン1体を自分フィールドに特殊召喚する‼︎」

 

「なっ⁉︎」

 

「ただし、この効果で特殊召喚したトークンがモンスターゾーンに存在する限り、自分はヴェンデットモンスターしか召喚・特殊召喚できなくなるがな。俺が対象にするのは妖精伝姫-カグヤだ‼︎」

 

「っ、カグヤ‼︎」

 

『っ………抜かったわ。ごめんなさい、桜』

 

カグヤの足元から闇が伸びてきて、闇の中にカグヤが沈んでいく。

 

そしてカグヤの姿が消えると、炎のフィールドに闇に包まれたゾンビのようなモンスターが現れた。

 

 

〈ヴェンデットトークン〉☆4 アンデット族 闇属性

DEF0

 

 

「っ………トークンを出すってことはそれを使えるカードがあるってことよね………なら、アンダークロックテイカーでヴェンデットトークンを攻撃‼︎クロックブレイカー‼︎」

 

クロックテイカーから時計の形をした光弾が放たれ、ヴェンデットトークンは消滅する。

 

勝負を決めきることが出来なかった。

 

桜は苦い表情を浮かべながらも、不安を吹き飛ばすように力強くターンの終了を宣言した。

 

「私はこのままターンエンド‼︎」

 

 

桜 LP4300 手札2

 

ーー▲ーー ー

ーーー○ー

ー ☆

ーーーーー

ーーーーー ー

 

炎 LP1300 手札3

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎………来たか‼︎行くぞ、宝月‼︎これがもう1つの俺の力だ‼︎儀式魔法、リヴェンデットボーン‼︎」

 

「⁉︎儀式魔法⁉︎」

 

炎が1枚の魔法カードを桜に見せるように掲げ、発動する。

 

そのカードは発動する瞬間、薄っすらと闇を纏ったように桜には見えた。

 

「このカードはレベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、またはリリースの代わりに自分の墓地のアンデット族モンスターを除外し、自分の手札・墓地からヴェンデット儀式モンスター1体を儀式召喚する‼︎墓地の刀神ー不知火を除外して儀式召喚を行う‼︎」

 

炎の前に闇の球体が現れ、その球体に刀神が吸い込まれていく。

 

そして闇の球体が吹き飛ぶと、その中から闇を纏い、身体中から骨が変質して出来た武器が飛び出している人型のモンスターが現れた。

 

「例えその身が朽ち果てようと、生まれ変わる程の怨讐の果てに、新たな強さを得よ‼︎儀式召喚‼︎リヴェンデットスレイヤー‼︎」

 

 

〈 リヴェンデットスレイヤー〉☆6 アンデット族 闇属性

ATK2400

 

 

「リヴェンデットスレイヤー………」

 

現れたスレイヤーを見て、桜は無意識の内に両腕をさする。

 

それは桜が今まで見てきた炎のモンスターと何処か違うということを無意識の内に感じとったからなのかも知れない。

 

「除外された刀神-不知火の効果‼︎このカードが除外された場合、相手フィールドのモンスター1体を対象としてそのモンスターの攻撃力は500ポイントダウンする‼︎アンダークロックテイカーの攻撃力を500ポイントダウンさせる‼︎」

 

 

アンダークロックテイカー

ATK1000→500

 

 

「バトル‼︎リヴェンデットスレイヤーでアンダークロックテイカーを攻撃‼︎ダメージ計算時、リヴェンデットスレイヤーの効果発動‼︎アベンジフレイム‼︎このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、自分の墓地からアンデット族モンスター1体を除外して、このカードの攻撃力は300ポイントアップする‼︎俺は墓地から不知火の宮司を除外して攻撃力を300ポイントアップ‼︎」

 

スレイヤーの身体に近くを浮遊していた霊魂が吸収されると、スレイヤーの両足が黒い炎に包まれる。

 

 

リヴェンデットスレイヤー

ATK2400→2700

 

 

「っ‼︎」

 

「行け、リヴェンデットスレイヤー‼︎リヴェンデットスマッシュ‼︎」

 

スレイヤーを黒い炎を纏った足で勢いよく跳躍すると空中で一回転しながらその両足でクロックテイカー蹴り飛ばした。

 

 

桜 LP4300→2100

 

 

「くっ‼︎」

 

「さらに除外された不知火の宮司の効果で雷撃壊獣サンダーザキングを破壊だ‼︎」

 

サンダーザキングの身体に小さな霊魂が入っていき、内側から燃え上がり、サンダーザキングが消滅する。

 

「っ………サンダーザキング………だけど、このターンではトドメまではーーー」

 

「それはどうかな?手札を1枚捨て、速攻魔法、アクションマジック-ダブルバンキング‼︎自分フィールドのモンスターは、このターン戦闘で相手モンスターを破壊した場合、もう1度だけ続けて攻撃できる‼︎」

 

「っ⁉︎ここにきて連続攻撃⁉︎」

 

スレイヤーの身体に1枚のカードが吸い込まれると、スレイヤーは黒い炎を纏った足で再び跳躍する。

 

「これで終わりだ‼︎リヴェンデットスレイヤーでダイレクトアタック‼︎リヴェンデットディバイド‼︎」

 

そして空中で一回転する瞬間、スレイヤーの姿が2つに分かれ、分裂したスレイヤーが同時に桜に向かって蹴りを放つ。

 

それを見て、桜は悔しそうな表情を浮かべながらも真っ直ぐな目で炎を見た。

 

「………今回は私の負け………だけど、いつかは絶対に勝ってみせるわ‼︎」

 

「………ああ、その日を楽しみにしておこう」

 

 

桜 LP2100→0

 

 

ーーーーーーー

 

 

「………そこまで‼︎勝者、不知火 炎‼︎」

 

遊騎の宣言を聞き、炎は桜に向かって手を差し出す。

 

「実にいいデュエルだった。君のような決闘者を見ると、俺もまだまだ負けていられないとデュエルに身が入るというものだ。君のこれからに、俺も期待させて貰おう」

 

そんな炎を見て、桜は悔しそうな表情を浮かべながらもその手をとる。

 

「………まあ、今は不知火さんみたいな決闘者にそこまで評価されたことを素直に喜ばせて貰うわ。だけど、覚えておいてくださいね。今は無理でも、いつか絶対に勝ってみせますから」

 

「………フッ、今負けたばかりだと言うのにもう勝つことに目線が向いているか。本当に君は有望そうだ………ふむ、そういえば君は結束と冬城と一緒に暮らしていると言ったな。あの2人は君にも指導してるのか?」

 

「?私はあの2人に指導なんてして貰ってないわよ?デュエルをすることはあるけど、指導なんて言えるものじゃないし。私にとって、あの2人は親友の師匠と先輩ってだけだもの」

 

炎の問いに首を傾げながらも、桜は正直に答える。

 

それを聞いて、炎は少し考えると僅かに口元に笑みを浮かべながら思いついたことを口にした。

 

「ならば、これも何かの縁だ。君さえよければ俺の弟子にならないか?」

 

「えっ⁉︎」

 

炎の提案に桜は驚いた表情で炎を見る。

 

そんな桜に炎は柔らかな笑みを浮かべながら理由を述べていく。

 

「君のこれからに興味が湧いたというのが主な理由だ。今のデュエルを見た限り、君はヘルテンペストを主軸に使った戦術を使っていたし、除外を使った戦術を主に使っている俺なら教えられることもあるだろう。それに、これからのデュエル界を担っていく若者を育てるというのもその道の先達の役目だからな」

 

「いや、そう言って貰えるのは嬉しいんだけど………私は『Trumpfkarte』に入るつもりなんてないわよ?」

 

「別にそれは構わない。君が他のチームに入ることになろうとも、自分を脅かせる存在を育てるということは、その存在に負けないように自分を高めることにも繋がる。自分1人だけが強く、相手が皆弱かったら、強い存在は自分の力を過信して堕落していくだろう。だからこそ、自分を脅かす相手がいるということは、何もデメリットだけではないんだ。俺自身にも君を育てることで、自分の戦術を見つめ直すことができ、君が成長することで俺が今まで見落としていた力を得るものもあるだろう。だからこそ、師弟関係というのはお互いに利害があるんだ」

 

「………何というか、不知火さんって、変に真面目とか、不器用ってよく言われない?」

 

「………」

 

「黙ったってことは図星なのかしら?正直、利害のこととか、別に言わないでいいこととかあったと思うわよ?そこさえなければ完璧な誘い文句だったと思うんだけど」

 

ジト目をする桜に炎は思わず目を逸らす。

 

そんな炎を見て、桜は小さく笑う。

 

「………ふふっ。でも、それだけ誠実に私のことを考えてくれたってことよね」

 

そういうと、桜は真剣な表情を浮かべながら炎に頭を下げた。

 

「………お願いします。私は、親友のためにも、期待してくれる人達のためにも、弱いままでいたくないの………だから、私を強くしてください」

 

「‼︎………ああ、君が望む強さまで導けるように最善を尽くそう。こちらこそ、よろしく頼む」

 

「‼︎ええ、よろしくね、お師匠様」

 

「………とりあえず、お師匠様は止めてくれ。普通に名前で呼んでくれて構わない」

 

「ふふっ、了解よ、炎さん」

 

困った表情を浮かべる炎に桜は悪戯っぽく笑う。

 

そんな桜に調子を崩されながらも、炎は咳払いをして改めて口を開く。

 

「………んんっ、それじゃあ指導に関しては大会が終わってから話を詰めるとしよう。このままだと、大会の進行に影響が出るからな」

 

「分かったわ。私に勝ったんだから、炎さんもそう簡単には負けないでよね」

 

「………次の相手が天羽だと分かっている時点で難しい注文だが、出来る限り期待に応えさせて貰う。少なくとも、君を後悔させるような無様なデュエルにはならないようにしよう」

 

「リーネさんが強いことは分かってるし、それでいいわ。それじゃあね、炎さん」

 

そういうと、桜は遊花がいる場所に戻りながら、ふと思い出したようにデッキの中から1枚のカードを取り出す。

 

取り出したのは自身の相棒である妖精伝姫-カグヤのカード。

 

デュエル中に聞こえてきた謎の声。

 

その声が聞こえてきたのは妖精伝姫-カグヤを出した時だった。

 

「あの声は貴方のものなの?」

 

勇気を出して問いかけてみるも、カードから返事はない。

 

「………やっぱり気のせいよね」

 

桜は頭を掻きながらも遊花の待っている観戦場所に戻って行く。

 

そんな桜の姿を見送りながら、炎は闇が観戦している場所に移動する。

 

近づいてきた炎に、闇は相変わらずの無表情で口を開く。

 

「お疲れ………正直ヴェンデットを出すほど追い詰められるとは思ってなかった」

 

「俺もまさか使わされるとは思っていなかったさ。これが次世代の決闘者か。末恐ろしいものだ」

 

「流石は桜。私もヴァレルガードを託した甲斐がある」

 

そんなことを言う闇に対し、炎は少し真剣な表情で闇を睨んだ。

 

「………そのことで少し言いたいことがある。何故、ファイアウォールドラゴンの使い手が現れたこと、それが宝月であることを俺に言わなかった?」

 

「………言いづらかった。炎にとって、ファイアウォールドラゴンのことは嫌なことを思い出させると思ったから………ごめんなさい」

 

無表情ながらも、何処か辛そうな雰囲気で謝る闇に炎も苦い表情を浮かべる。

 

「………冬城が俺のことを考えてあえて言わなかったことは分かった。だが、それでもやはり納得できない部分はある」

 

「炎………」

 

「冬城、俺は宝月の師匠をすることにした」

 

「っ‼︎それって………」

 

「勘違いするな。別にファイアウォールドラゴンのことがあったからだけじゃない。宝月の実力は本物だ。その先が見たくなったという気持ちも嘘じゃない。だが、同時にあのカードを赦したわけでもない。あのカードに振り回されるのは………俺と奴だけで十分だ」

 

硬い表情でそう告げる炎に、闇は少し悩む素振りを見せながらも、こくりと頷いた。

 

「………そう………分かった。桜のこと、色々とよろしく頼む」

 

「ああ、任せておけ。俺はもう、あんな過ちを繰り返させない」

 

強い決意を秘めた目で炎が頷く。

 

そんな炎を、闇は心配そうに見つめるしかなかった。

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

「ただいま、遊花。負けちゃったわ、やっぱりプロ決闘者は強いわね」

 

「桜ちゃん‼︎」

 

「ちょっ⁉︎ゆ、遊花⁉︎な、なんで抱きついてくるのよ⁉︎」

 

不知火さんとのデュエルを終えて、私の傍に戻ってきた桜ちゃんに、私は勢いよく抱きつくと、桜ちゃんが顔を真っ赤にしながら慌てだす。

 

そんな様子を気にせず、私は強く桜ちゃんを抱き締める。

 

「私を守るために色んなことを考えてくれてありがとう‼︎………大好き‼︎」

 

「っ〜〜〜‼︎あ〜もう‼︎恥ずかしいからあんまり抱きつくんじゃないわよ‼︎は・な・れ・な・さ・い‼︎」

 

恥ずかしがって私を引き剥がそうとする桜ちゃんに負けじとしがみつく。

 

そんなことをしていると、近くにいた美傘さんと竜河さんの会話が聞こえてくる。

 

「まさか不知火さんと渡り合えるデュエルアカデミア生がいるなんて………これは私達も油断は出来ないね」

 

「今のデュエルアカデミア生はレベル高いんやな。ワイの相手は結束の弟子やし、なんやワイもワクワクしてきたわ」

 

そんな会話が聞こえてくるのと同時に師匠のアナウンスが聞こえてくる。

 

「それじゃあ、次の試合だ。1回戦第3試合、デュエルアカデミア所属、栗原 遊花VS『Rauh』所属、霧生 竜河。両選手は試合の準備を頼む」

 

「お、ようやくワイの出番やな。栗原、いくで」

 

「あ、はい‼︎それじゃあ桜ちゃん、行ってくるね」

 

「ええ………相手はプロ決闘者だけど、アンタはいつも通り楽しんでデュエルしてきなさい」

 

「うん‼︎」

 

桜ちゃんの言葉に力強く頷いて、師匠と竜河さんが待っている場所に向かう。

 

私が近づくと、師匠は私をチラッと見て優しい笑みを浮かべてくれた。

 

師匠の前でデュエルをするのは、久しぶりだから少し緊張する。

 

だけど、これは私の成長を見せるための初めの一歩。

 

相手はプロ決闘者………勝てるかどうかなんて分からない。

 

だから、後悔しないように、全力でデュエルを楽しむ‼︎

 

そんな決意を込めてデュエルディスクを起動すると、竜河さんも面白そうに笑ってデュエルディスクを起動した。

 

「気合いは十分みたいやな。ほな、はじめよか。結束の弟子の実力、しっかりと見せて貰うで‼︎」

 

「はい‼︎師匠の弟子として、全力でお相手いたします‼︎」

 

「準備は出来たみたいだな。これより、1回戦第3試合、栗原 遊花VS霧生 竜河の試合を開始する‼︎」

 

『決闘‼︎』

 

 

遊花 LP8000

 

竜河 LP8000

 





次回予告

プロ決闘者である竜河とのデュエルに臨む遊花。
竜河の途絶えることのないパワフルな戦術を前に、遊花は徐々に押されていく。
追い詰められた逆境の中、それでも遊花は不敵に笑う。


次回 遊戯王Trumpfkarte
『小さき者VS竜・憧れる背中』


次回、遊花のデュエル回。
遊花はプロ決闘者相手に勝利することが出来るのか?
次回をお楽しみに。
今回は桜のデュエル回でしたが、結果は桜の敗北。
桜はかなり強めのキャラになっているのですが、話の展開上どうしても自分より格上の相手とのデュエルが多いので今のところ全敗というのが少し心苦しいです。
そんな桜にも色々なフラグが見え隠れ、親友のように師匠と呼べる存在ができた桜がこれからどう成長していくのかにも注目していただけたらなと思います。

そしてそんな桜の師匠となったのは闇の同僚の炎。
デッキは名前から想像がついていた方もいたと思いますが、不知火を主軸に海外先行テーマであるヴェンデットが組み合わさった、不知火ヴェンデットというデッキです。
墓地のカードを除外して効果を発動したり儀式召喚したりするヴェンデットは不知火との相性もかなりよく、結構色々な動きができて面白いです。
そんなヴェンデットも週末には新規カードが追加されるので、これで2回戦目にはもっとヴェンデット要素を加えたデュエルが出来そうです。
そんな炎も色々と抱えているものがあったりします。
彼が抱えているものも、これから少しずつ書いていけたらなと思います。

そしてここからは許可もいただけたので少し宣伝をば。
現在、この作品は作中でも少しだけ名前が出ましたが、yunnnさんの作品の「遊戸 里香の表裏生活」にて、他の作者さん達の作品と合わさった合同の長編大規模コラボ中です。
そしてこの作品からは遊騎、遊花、桜の3人が現在、「遊戸 里香の表裏生活」出演させて貰ってます。
この作品以外にも様々な作者さん達の作品と組み合わさったコラボの中で、自分のキャラが動いているというのは照れるやら嬉しいやら。
自分として気になっているのは、yunnnさんの「遊戸 里香の表裏生活」の世界は、基本的には私が断念したライフ4000ルールの世界。
つまり、桜ちゃんはヘルテン使おうとすると負けかねない世界です。
正直、滅茶苦茶扱いにくいキャラなのではと少しドキドキしていたり。
yunnnさんの「遊戸 里香の表裏生活」、皆さんもぜひ見てみてください‼︎
それでは今回はここまでです。
現在世間の夏休み明けで仕事のペースが変わって少々時間が取りにくくなってますが、更新意欲自体はむしろ上がりまくっているので出来るだけ早めに更新出来るように頑張ります‼︎
ではでは〜
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。