遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

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お待たせ致しました。
ようやく試験が終わったというのに風邪を引いてしまうとは不覚………虚弱なこの身体が恨めしいです。
今回は新キャラ登場回。
そして前後編に分けてしまったので今回は前編です。
遊騎視点でお送りします。
それでは本編へGO‼︎





第54話 闇より出でし怪物

 

 

「へぇ〜闇君がデュエルアカデミアの特別講師にね」

 

「俺も昨日聞かされたばっかりで驚いたよ。まあ、闇は実家で子供達相手に教えてたから大丈夫だとは思うけどさ」

 

「闇君はアレで人に教えるのが上手だからねぇ」

 

「感情表現は乏しいけどな」

 

闇が校長とのデュエルを繰り広げていた頃。

 

仕事が休みであった俺は島さんに呼び出され『Natural』を訪れていた俺は島さんに俺達の近況を報告しながら、目の前にあるカードの束と向き合っていた。

 

俺の話を聞きながら、島さんは懐かしむような目で俺を見る。

 

「………何だか久しぶりだね」

 

「久しぶり?」

 

「こうしてカウンターから遊騎君がデッキを作るのを眺めているということがさ。昔は毎日のように見てきたハズなんだけどね」

 

「………まぁ、俺も色々あったし………島さんからすればまだまだ若造でも、俺だって一応大人になったんだ。いつまでも子供の頃のままじゃいられないさ」

 

「ふふっ、そうだね。遊騎君も大人になったよ。可愛い弟子も出来たことだしね」

 

「………」

 

島さんの言葉に何となく居た堪れなくなり、俺は聞こえなかったふりをしてデッキ作りに集中する。

 

そんな俺を見て島さんはクスクスと笑い声を出す。

 

「それで、使えそうなカードはあったかい?一応遊騎君が望んだ条件に添ったカードを探したつもりではあるけど、実際に使えるかどうかは遊騎君にしか分からないしね」

 

「ああ、やっぱり島さんに頼んでよかったよ。俺だけじゃ使えるカードをピックアップするだけでも一苦労だし、そもそもこの街のカードショップで俺はほとんど出禁状態だから探しにも行けないしさ」

 

「ふふっ、それはよかった。カードショップの店長冥利に尽きるというものだよ」

 

そんな島さんの言葉を聞きながら、俺は目の前にある島さんが用意してくれたカードの束に向き合っていく。

 

今日、島さんが俺を呼び出したのは、この前の大会が終わった後に俺が島さんに頼み、探してもらっていたとある分類のカード達が『Natural』に届いたからだった。

 

俺は島さんに探して貰ったカード達と自分が今まで所持していたカード達を見合わせながら、新しいデッキを組んでいく。

 

そんな俺を島さんは微笑ましいものを見るような目で見る。

 

「可愛い弟子の為に自分も強くなろうと努力を怠らない。うん、遊騎君も立派に師匠をやれているようで、私は嬉しいよ」

 

「………あまりからかわないでくれよ」

 

「ふふっ、ごめんごめん。それで、今度はどんなデッキにするつもりなんだい?前の大会の時のデッキも君が昔から使っていたデッキとはかなり変わっていたけど、今回も大きく変えるのかい?」

 

「いや、今回はそこまで大掛かりに変えるつもりはないよ。というか、前だって本当はそんなに大きく変えるつもりはなかったんだけどな。ただ、使えなくなったカードが多かったから変えないといけなかったってだけで」

 

俺は、そういって何となく手をつけていない自分が所持していたカードの束に目をやる。

 

そんな俺を見て、島さんが少し寂しそうな表情を浮かべながらも、気を取り直すように明るい声を出す。

 

「………何にせよ、私が探したカード達で遊騎君がどんなデッキを組むのか楽しみだよ」

 

「ああ、楽しみにしててくれ。といっても、実際にデュエルを見せるならそれこそ闇や遊花を呼ぶ必要があるけど………よし、ある程度はできたか。さてと、コイツらはどうするかな?」

 

メインデッキをある程度組み上げた俺は自分のデュエルディスクに入れたままにしていたEXデッキから3枚の闇のカードを取り出す。

 

闇のカードをばら撒いてる奴を探すことを決めたのだから、このカード達が必要になってくる機会も多くなるかもは知れないが、俺が所持しているこの3枚のNo.はなかなかに癖が強い。

 

コートオブアームズは3体のレベル4モンスターが必要なうえに、相手がエクシーズモンスターでなければ効果がないのと変わらない。

 

ロンゴミアントはオーバーレイユニットが多い程効果を得ることができるが、全ての効果を得るためには5体のレベル4モンスターを揃える必要があるし、1番出しやすい2体だと戦闘破壊されない攻撃力3000なだけでそれぐらいなら俺のデッキだとエクスカリバーを出した方がマシな場面が多いだろう。

 

そして手に入れたばかりのブラックミストはレベル2モンスターを3体要求するためそもそもレベルが合わない。

 

ブラックミストを出せそうなカードも持ってはいるが………どうしたものか。

 

思わずため息を吐いてしまう俺の耳に、何か重い物を落とした音が聞こえてくる。

 

驚いて音が聞こえた方を見ると、島さんが手に持っていたであろうカードファイルを落とし、鋭い目で俺が手に持っていた闇のカード達を見ていた。

 

「し、島さん?」

 

「遊騎君、そのカード達はどこで手に入れたんだい?」

 

「えっと、1枚は拾って、他の2枚は襲ってきた決闘者を倒したらこっちに飛んできたんだ」

 

「そうか………」

 

「………島さんも闇のカードのことを知ってるのか?」

 

「‼︎………闇君から聞いたんだね。そのカード達が闇のカードだと言うことを」

 

「ああ。闇が使ってるヴェルズ達が闇のカードだってことも聞いたし、遊花が闇のカードを持ってるのも聞いた」

 

「そうか………それを分かっていて使っているのか………やれやれだね」

 

そういって、島さんが悲しげに目を伏せる。

 

そんな島さんにどう声をかければいいのか分からず狼狽える俺に、島さんは何処か重い口調で口を開く。

 

「遊騎君」

 

「………はい」

 

「出来れば私は君にはそのカード達を使って欲しくはない。君がどれくらいのことを知っているかは知らないが、そのカードは君が想像している以上に危険なものだ」

 

「………分かってるつもり、なんて言わないさ。島さんの方がきっとこのカード達のことをよく知ってるんだろうし」

 

「そうだね。私もカードショップを生業にしている身だ。闇のカードのことはよく知っている。それが原因で破滅した者も、ね」

 

島さんが一瞬、悲しげに店の奥にある生活スペースの方を見る。

 

「それでも、私は君が決めたことをそう簡単には曲げない人間だと知っている。だからこそ、君がそのカード達を使うのであれば、心を強く持つことだ」

 

「心を強く………」

 

「そうでなければ、君はそのカード達に呑まれる( ・・・・)だろう。君は普通の人間だ。闇君や遊花君とは違う( ・・・・・・・・・・)、普通の人間だ」

 

「闇や遊花と違う?………それってどういう………」

 

「………それは君が自分で知ることさ。まあ、そう偉そうに言ってみたけど、私にもまだまだ分からないことが多いだけなんだけどね。ともかく、君がそのカード達を使うのなら、それ相応の覚悟をすることだね」

 

「………分かった」

 

「うん。君がいつまでも君であることを、私は願っているよ」

 

そんな島さんの言葉を聞きながら、俺は再び自分のデッキに向き合う。

 

分からないことも聞きたいこともまだある。

 

それでも島さんが話さないのなら、それはきっと意味があって、まだ話す段階ではないのだろう。

 

それならば、俺が今やれることは1つだけ。

 

俺は思考の海に潜りながら新しいデッキを組みあげていくのだった。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

「結構時間がかかったな………あー腹減った」

 

あれから2時間程デッキ作りに没頭し、何とか形になったところで昼食を取るために店を出る。

 

今日は始業式だけだと言っていたから遊花達はそろそろ家に戻っているところだろうか?

 

闇がいきなりデュエルアカデミアにやってきたことに戸惑っていないといいが………無理だろうなぁ。

 

そもそも世界ランキングにいるようなプロ決闘者がいきなり講師としてやってくるだけでもおかしいことなのに、それが知り合いなのだから遊花達の戸惑う姿が目に浮かぶ。

 

闇は驚かせるために黙っておくと言っていたが………家で間違いなく質問責めにあってるんだろうな。

 

「というか、俺も黙ってたことに関して何か言われたりしないよな?闇の奴が巻き込んでこないとーーー」

 

「うわぁぁぁぁぁ‼︎」

 

「っ⁉︎おいおい、昨日もあったぞ、こんなパターン‼︎」

 

家に帰ってからのことを考えていると、近くの路地裏から耳を劈くような悲鳴が聞こえ、俺は思わず悲鳴が聞こえてきた場所に向けて走り出す。

 

俺が路地裏に駆け込むと、そこには倒れ伏した男性と闇が溢れ出している1枚のカードを手にしている人物がいた。

 

「うわ、面倒なことになったなぁ」

 

そこにいたのは黒いパーカーを深く被った黒髪の前下がりショートで中性的な顔立ちの人物。

 

パーカーを深く被っているのと中世的な顔立ちのせいでイマイチ性別が判断しにくい。

 

その少年(?)は俺の方を見ると面倒くさそうに表情を歪ませる。

 

アイツが持っているのは間違いなく闇のカード。

 

この状況からしてこの男をやったのはコイツか?

 

『ウゥ………‼︎』

 

「っ、何だ?今の声?」

 

「ん………うわ、連戦?ちょっと勘弁して欲しいんだけど………仕方ない、面倒くさいけど放っとくのも面倒だし倒させて貰おう」

 

少年の近くから不気味な唸り声が聞こえて来たかと思うと、少年は面倒くさそうに何かを呟きながらデュエルディスクを起動させて俺を見る。

 

どうやらやる気のようだ、昨日の今日だと言うのに、本当についてない。

 

だけど、すでに被害が出てる以上この少年を放っておくわけにもいかないか。

 

俺も作ったばかりのデッキをデュエルディスクにセットし、構える。

 

いきなり実戦になってしまったが、それでもやるしかない。

 

「やろうってのか?いいぜ、とりあえずお前をぶっ倒す‼︎」

 

「弱い奴程そういうんだよね。やれるもんならやってみなよ」

 

『決闘‼︎』

 

 

遊騎 LP8000

 

謎の少年? LP8000

 

 

ーーーーーーー

 

 

「先攻はボクか。ボクはモンスターをセット。カードを1枚伏せてターンエンドだよ」

 

 

遊騎 LP8000 手札5

 

ーーーーー ー

ーーーーー

ー ー

ーー◼︎ーー

ーー▲ーー ー

 

謎の少年? LP8000 手札3

 

 

「俺のターン、ドロー………うっ」

 

ドローしたカードを含めて自分の手札を確認するが、作ったばかりのせいか手札の調子が悪い。

 

こんな状態で闇のカードを使う決闘者とデュエルすることになるなんて本当についていないがそれでもやれることをやるしかない。

 

「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚することができる。来い、H・C( ヒロイックチャレンジャー)強襲のハルベルト‼︎」

 

 

〈H・C 強襲のハルベルト〉☆4 戦士族 地属性

ATK1800

 

 

俺の前に現れたのはハルバードを持った紫の鎧を纏った戦士。

 

「バトル‼︎H・C 強襲のハルベルトでセットモンスターを攻撃‼︎」

 

「セットモンスターはヴァンパイアソーサラー」

 

 

〈ヴァンパイアソーサラー〉☆4 アンデット族 闇属性

DEF1500

 

 

姿を現したのは魔女の格好をした吸血鬼のモンスター。

 

「H・C 強襲のハルベルトの効果、このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える‼︎」

 

「‼︎貫通効果持ちのモンスターか………面倒だな」

 

「貫け、ライトニングハルバード‼︎」

 

ハルベルドは雷を纏ったハルバードでヴァンパイアソーサラーの身体を貫く。

 

身体を貫かれたヴァンパイアソーサラーは闇に溶けるように消滅した。

 

 

謎の少年? LP8000→7700

 

 

「よし、H・C 強襲のハルベルトの効果発動‼︎このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時にデッキからヒロイックカードを手札に加える‼︎」

 

「サーチ効果まであるのか。でも、破壊されたヴァンパイアソーサラーの効果発動‼︎このカードが相手によって墓地へ送られた場合、デッキから闇属性のヴァンパイアモンスター1体またはヴァンパイア魔法・罠カード1枚を手札に加える。ボクはデッキからシャドウヴァンパイアを手札に加える‼︎」

 

「ならばこちらもH・C 強襲のハルベルトの効果でデッキからH・C( ヒロイックチャレンジャー)ダブルランスを手札に加える。メインフェイズ2、俺は手札に加えたH・Cダブルランスを召喚‼︎」

 

 

〈H・C ダブルランス〉☆4 戦士族 地属性

ATK1700

 

 

フィールドに現れる2つの槍を持った白い戦士。

 

「そして、斬り開け‼︎運命に抗うサーキット‼︎」

 

「リンク召喚か………」

 

俺が正面に手を前に突き出すと、目の前に巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件は戦士族モンスター2体‼︎俺はH・C 強襲のハルベルトとH・C ダブルランスの2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎追想に生きる王女‼︎リンク2‼︎聖騎士の追想 イゾルデ‼︎」

 

 

〈聖騎士の追想 イゾルデ〉LINK 2 戦士族 光属性

ATK1600 ↙︎ ↘︎

 

 

ハルベルトとダブルランスがサーキットの中に消え、金髪と白髪の2人の女性が現れる。

 

「聖騎士の追想 イゾルデの効果発動‼︎リンクレカレクション‼︎リンク召喚に成功した時、デッキから戦士族モンスター1体を手札に加える。ただし、このターン、自分はこの効果で手札に加えたモンスター及びその同名モンスターを通常召喚・特殊召喚できず、そのモンスター効果も発動できない。俺はデッキからH・Cダブルランスを手札に加える‼︎」

 

イゾルデの効果で俺は次のターンに動けるように2体目のダブルランスを手札に加える。

 

ここまではいつも通りだが………少し試してみるか。

 

「聖騎士の追想 イゾルデの更なる効果発動‼︎メモリーズギフト‼︎デッキから装備魔法カードを任意の数だけ墓地へ送り、墓地へ送ったカードの数と同じレベルの戦士族モンスター1体をデッキから特殊召喚する‼︎俺はデッキから妖刀竹光、巨大化を墓地に送り、ヒーローキッズを特殊召喚‼︎」

 

「ヒーローキッズ?」

 

 

〈ヒーローキッズ〉☆2 戦士族 地属性

DEF600

 

 

イゾルデに導かれ、姿を現したのはSFで出てきそうなバトルスーツを着た小さな戦士。

 

「墓地に送られた妖刀竹光の効果、それにチェーンしてヒーローキッズの効果発動‼︎このカードが特殊召喚に成功した時、デッキから同名カードを任意の枚数特殊召喚する事ができる‼︎俺はデッキから2体のヒーローキッズを特殊召喚する‼︎」

 

 

〈ヒーローキッズ〉☆2 戦士族 地属性

DEF600

 

 

ヒーローキッズがバトルスーツを操作し通信を行うと、呼び出しに応じた2体のヒーローキッズがフィールドに現れる。

 

「そして墓地に送られた妖刀竹光の効果発動。デッキから妖刀竹光以外の竹光カードを手札に加える。俺はデッキから黄金色の竹光を手札に加える。………さて、早速試してみるか。俺はレベル2のヒーローキッズ3体でオーバーレイ‼︎3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼︎エクシーズ召喚‼︎」

 

3体のヒーローキッズが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると、現れたのは鉤爪を持ち胴体に牙を持つ獰猛なる悪魔。

 

「悪意により生み出されし禁呪の霧よ‼︎後悔と絶望を呑み込み道を切り開け‼︎現れろ‼︎No.96ブラックミスト‼︎」

 

 

〈No.96ブラックミスト〉★2 悪魔族 闇属性

ATK100

 

 

「No.………やっぱり闇のカードか」

 

「………俺はカードを3枚伏せてターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP8000 手札4

 

ー▲▲▲ー ー

ーー○ーー

ー ☆

ーーーーー

ーー▲ーー ー

 

謎の少年? LP7700 手札4

 

 

「伏せカードが多いし、闇のカードまで出てる………面倒だね」

 

そういって本当に面倒くさそうに少年は呟く。

 

………さっきの発言もそうだが、この反応………まさかコイツーーー

 

「はぁ〜まぁいいや。何だろうとボクがやることは変わらないし………悪いけど、ボクも連戦で疲れてるんだよね。だからーーーこのターンで終わらせてもらうよ( ・・・・・・・・・・・・・・・)

 

「何っ⁉︎」

 

面倒くさそうに、それでいて確かな自信を持ってその言葉を紡ぎ、少年はカードをドローした。

 

「ボクのターン、ドロー。手札から精気を吸う骨の塔を捨てて魔法カード、ワンフォーワンを発動‼︎デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する‼︎おいで、ヴァンパイアの使い魔‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアの使い魔〉☆1 アンデット族 闇属性

DEF0

 

 

現れたのは小さな蝙蝠のモンスター。

 

ヴァンパイアの使い魔は少年の肩に止まり、その首に牙を立てる。

 

「ヴァンパイアの使い魔の効果発動‼︎このカードが特殊召喚に成功した場合、同名カードは1ターンに1度、500ライフポイントを払って発動できる。デッキからヴァンパイアの使い魔以外のヴァンパイアモンスター1体を手札に加える。ボクは500ライフポイントを支払いデッキからヴァンパイアジェネシスを手札に加えるよ」

 

 

謎の少年? LP7700→7200

 

 

「さあ、絶望の塔を建てようか。リバースカードオープン。罠発動、ギブ&テイク‼︎自分の墓地のモンスター1体と、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として、対象の墓地のモンスターを相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、対象のフィールドのモンスターのレベルはターン終了時まで、その特殊召喚したモンスターのレベル分だけ上がる」

 

「俺のフィールドにモンスターを特殊召喚だって⁉︎」

 

「ボクは墓地の精気を吸う骨の塔を君のフィールドに特殊召喚し、ヴァンパイアの使い魔のレベルを3つ上げる‼︎」

 

 

〈精気を吸う骨の塔〉☆3 アンデット族 闇属性

DEF1500

 

 

ヴァンパイアの使い魔

☆1→4

 

 

ブラックミストの隣に骨が組み合わさった不気味な塔が現れる。

 

「これで準備完了だね。墓地に存在するヴァンパイアソーサラーの効果、墓地のこのカードを除外してこのターンに1度だけ、自分はレベル5以上の闇属性のヴァンパイアモンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。ボクはヴァンパイアソーサラーを除外してシャドウヴァンパイアを召喚‼︎」

 

 

〈シャドウヴァンパイア〉☆5 アンデット族 闇属性

ATK2000

 

 

フィールドに現れたのは影のように薄く、黒く染まった巨大な吸血鬼。

 

現れたシャドウヴァンパイアは咆哮をあげる。

 

「シャドウヴァンパイアの効果発動‼︎このカードが召喚に成功した時、手札・デッキからシャドウヴァンパイア以外の闇属性のヴァンパイアモンスター1体を特殊召喚する‼︎ただし、この効果で特殊召喚に成功したターン、そのモンスター以外の自分のモンスターは攻撃できない。ボクはデッキからヴァンパイアロードを特殊召喚する‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアロード〉☆5 アンデット族 闇属性

ATK2000

 

 

フィールドに現れたのは夜空のようなマントを羽織った吸血鬼。

 

そしてヴァンパイアロードが現れると骨の塔から青い人魂が溢れ出す。

 

「ここで君のフィールドに特殊召喚した精気を吸う骨の塔の効果が発動する。アンデット族モンスターが特殊召喚に成功する度に、相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る」

 

「何?」

 

骨の塔から溢れ出した青い人魂が少年のデッキへと向かって放たれ、少年のデッキが削られる。

 

墓地肥やしのためか?

 

だが、わざわざこのカードを俺のフィールドに送ってまでそんなことをするか?

 

しかも、少年はこのターンで勝つと言ったがシャドウヴァンパイアの効果でこのターンはヴァンパイアロード以外の攻撃は封じられている。

 

そんな状態でどうやって勝つつもりなんだ?

 

そんな俺の疑問に、少年は薄く笑って答えた。

 

「さて、勝利へのカウントダウンが始まるよ。相手のカードの効果によって墓地へ送られた魔法カード、ジャックポット7の効果発動‼︎」

 

「ジャックポット7?」

 

「このカードは相手のカードの効果によって墓地へ送られた時、ゲームから除外される。そしてこの効果によってゲームから除外された自分のジャックポット7が3枚揃った時、自分はデュエルに勝利するのさ」

 

「なっ⁉︎特殊勝利だって⁉︎」

 

少年の後ろに強欲な壺が乗った巨大なスロットマシーンが現れ、左端のスロットが7の数字で止まる。

 

少年のデッキはアンデットが主体のデッキ。

 

アンデットは蘇生などの特殊召喚手段が多いから骨の塔の効果は簡単に発動する。

 

しかも、俺のデッキは戦闘に重きを置いているせいで特殊勝利に対する対策や妨害なんてものはほとんど入ってない。

 

………コイツはヤバいぜ。

 

「さあ、絶望と一緒に遊ぼうか。魅力せよ‼︎月夜に輝くサーキット‼︎」

 

「リンク召喚か………」

 

少年が正面に手をかざし、巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件はアンデットモンスター2体‼︎ボクはヴァンパイアの使い魔とシャドウヴァンパイアの2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎月下で戯れる吸血鬼‼︎リンク2‼︎ヴァンパイアサッカー‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアサッカー〉LINK 2 アンデット族 闇属性

ATK1600 ↙︎ ↘︎

 

 

ヴァンパイアの使い魔とシャドウヴァンパイアがサーキットの中に消え、代わりに現れたのはピンクの帽子を被った吸血鬼。

 

「ヴァンパイアサッカーを特殊召喚したことで骨の塔の効果が発動し、ボクのデッキを削るよ」

 

骨の塔から溢れ出した青い人魂が少年のデッキへと向かって放たれ、少年のデッキを再び削る。

 

すると、削られたハズのデッキから真紅の悪魔が現れる。

 

「ふふっ、どうやら今日のボクは運がいいみたいだ。精気を吸う骨の塔の効果で墓地に送られた闇より出でし絶望の効果発動‼︎このカードが相手の効果で手札・デッキから墓地へ送られた時、このカードをフィールドに特殊召喚する‼︎」

 

 

〈闇より出でし絶望〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK2800

 

 

「っ、最上級のモンスターがそんな条件で出てくるのかよ」

 

「闇より出でし絶望もアンデット。特殊召喚したことで精気を吸う骨の塔の効果が発動し、ボクのデッキを削る。それにチェーンしてヴァンパイアサッカーの効果発動‼︎1ターンに1度自分・相手の墓地からアンデット族モンスターが特殊召喚された場合に自分はデッキから1枚ドローする」

 

「くっ、手札まで増えやかがった」

 

「まだまだいくよ、ヴァンパイアサッカーの効果発動‼︎同名カードは1ターンに1度、相手の墓地のモンスター1体を対象としてそのモンスターを相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、特殊召喚したそのモンスターはアンデット族になる。ボクは君のフィールドに君の墓地からH・Cダブルランスを特殊召喚するよ」

 

 

〈H・C ダブルランス〉☆4 戦士族→アンデット族 地属性

DEF900

 

 

ヴァンパイアサッカーが墓地にいたダブルランスに噛みつき、吸血鬼として俺のフィールドに蘇生させる。

 

それと同時に骨の塔から青い人魂が溢れ少年のデッキを削っていく。

 

「さて、そろそろ切り札を出させて貰おうか。このカードは通常召喚できず、自分フィールド上に存在するヴァンパイアロード1体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる‼︎ボクはフィールドのヴァンパイアロードを除外する‼︎」

 

ヴァンパイアロードがマントを翻すと、マントで隠れたヴァンパイアロードの身体が膨れ上がっていく。

 

しばらくしてヴァンパイアロードがいた場所に佇んでいるのは紫色の身体に爪のような物が背中から飛び出した始まりの吸血鬼。

 

「現れろ。全ての吸血鬼を統べる真祖‼︎ヴァンパイアジェネシス‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアジェネシス〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK3000

 

 

「ヴァンパイアジェネシス………」

 

「精気を吸う骨の塔の効果でまたボクのデッキは削られる。そしてヴァンパイアジェネシスの効果発動‼︎ソウルサブミット‼︎1ターンに1度、手札からアンデット族モンスター1体を墓地に捨てる事で、捨てたアンデット族モンスターよりレベルの低いアンデット族モンスター1体を自分の墓地から選択して特殊召喚する‼︎ボクは手札のレベル4モンスター、屍界のバンシーを墓地に送って墓地からヴァンパイアの眷属を特殊召喚‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアの眷属〉☆2 アンデット族 闇属性

DEF0

 

 

ヴァンパイアジェネシスが咆哮し、その咆哮に応えるように身体の半分が闇に呑まれた白い獣が現わる。

 

「精気を吸う骨の塔の効果にチェーンしてヴァンパイアの眷属の効果、さらにそれにチェーンして屍界のバンシーの効果発動‼︎まずは屍界のバンシーの効果でフィールド・墓地のこのカードを除外して手札・デッキからアンデットワールド1枚を選んで発動する。この効果は相手ターンでも発動できる。ボクは墓地の屍界のバンシーを除外してデッキからアンデットワールドを発動‼︎」

 

少年がアンデットワールドを発動させると、あたりが薄暗く腐敗した世界に変わる。

 

「アンデットワールドの効果でフィールドの表側表示モンスター及び墓地のモンスターは全てアンデット族になり、お互いはアンデット族モンスターしかアドバンス召喚できなきなるよ」

 

 

聖騎士の追想 イゾルデ

戦士族→アンデット族

 

 

No.96ブラックミスト

悪魔族→アンデット族

 

 

「っ、これで何を出しても精気を吸う骨の塔は発動するってわけか」

 

「次にヴァンパイアの眷属の効果発動‼︎このカードが特殊召喚に成功した場合、同名カードは1ターンに1度、500ライフポイントを払ってデッキからヴァンパイア魔法・罠カード1枚を手札に加える。ボクは500ライフポイントを支払いデッキからヴァンパイアの領域を手札に加えるよ」

 

 

謎の少年? LP7200→6700

 

 

ヴァンパイアの眷属はヴァンパイアの使い魔のように少年の足に牙を立てと、少年の手札にヴァンパイアの領域が手札に加わる。

 

「最後に精気を吸う骨の塔の効果が発動し、アンデット族モンスターが特殊召喚に成功したことでボクのデッキの上からカードを2枚墓地へ送る」

 

骨の塔から溢れ出した青い人魂が少年のデッキへと向かって放たれ、少年のデッキを再び削る。

 

今ので少年のデッキはさらに薄くなった。

 

そろそろジャックポット7が落ちてもおかしくない。

 

「まだまだ終わらないよ。墓地のヴァンパイアの使い魔の効果発動‼︎同名カードは1ターンに1度、このカードが墓地に存在する場合、手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、ヴァンパイアカード1枚を墓地へ送ってこのカードを特殊召喚する‼︎ただし、この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。ボクはヴァンパイアの眷属を墓地に送りヴァンパイアの使い魔を特殊召喚‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアの使い魔〉☆1 アンデット族 闇属性

DEF0

 

 

ヴァンパイアの眷属の身体が闇に呑まれ、ヴァンパイアの使い魔に姿を変える。

 

「精気を吸う骨の塔の効果でボクのデッキは削られる………お、来たね。2枚目のジャックポット7の効果発動‼︎このカードは相手のカードの効果によって墓地へ送られた時、ゲームから除外される。これで後1枚だね」

 

少年の後ろにある巨大なスロットマシーンの中央のスロットが7の数字で止まる。

 

これは本当にマズイ。

 

「それじゃあ終わりとしよう。ボクは墓地に存在するチューナーモンスター、ゾンビキャリアの効果を発動。手札を1枚デッキの上に置くことでこのカードを墓地から特殊召喚する。ただし、この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドから離れた場合に除外される」

 

 

〈ゾンビキャリア〉☆2 アンデット族 闇属性

DEF200

 

 

少年が手札をデッキの上に置くと、地中から小さなゾンビが現れる。

 

終わり………少年がそう言ったということはゾンビキャリアでデッキの上においたカードは間違いなくジャックポット7。

 

そしてゾンビキャリアが特殊召喚されたことで精気を吸う骨の塔の効果が発動し、ジャックポット7の効果が発動し、特殊勝利が確定する。

 

万事休すか………だが、現状をどうにかできるカードは、手札にも伏せたカードにも………いや、待てよ。

 

俺は自分の伏せてあるカードの内1枚のカード、そしてジャックポット7の効果を思い出す。

 

………さっきまでは現状使ってもどうしようもないカードだと思ってた。

 

だけど、デッキの上がジャックポット7だと言うのであればーーーまだ可能性はある。

 

「それじゃあさよならだね。精気を吸う骨の塔の効果発動‼︎アンデット族モンスターが特殊召喚に成功する度に、相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る‼︎これでジャックポット7が墓地にいきボクの勝ちだ‼︎」

 

「いや………まだ分からないぜ‼︎チェーンしてリバースカードオープン‼︎罠発動‼︎ペアルック‼︎お互いのデッキの一番上のカードをお互いに確認し、そのカードが同じ種類だった場合、お互いはそのカードを手札に加え、違った場合、お互いはそのカードを除外する‼︎」

 

「はっ⁉︎何だいそのカード⁉︎」

 

俺が発動したカードを見て少年が目を見開く。

 

そりゃあそうだろう。

 

俺だってあのカードがなかったら知ることもなかっただろうからな。

 

だが、この状況ならピッタリだ。

 

「勿論、この状況をどうにかするカードさ。さあ、お互いのデッキの上を確認するぜ」

 

「ぐっ………ボクのデッキの上はジャックポット7」

 

「俺のデッキの上はクィーンズナイト。種類が違うからお互いに確認したカードは除外だ」

 

ペアルックの効果でクィーンズナイトとジャックポット7が除外され、骨の塔が少年のデッキ削る。

 

「………精気を吸う骨の塔の効果で墓地に送られたため闇より出でし絶望を特殊召喚する」

 

 

〈闇より出でし絶望〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK2800

 

 

削られたハズのデッキから再び闇より出でし絶望が現れ、骨の塔がデッキ削る。

 

しかし、ジャックポット7の最後のスロットは止まらない。

 

「………ふぅ、何とかなったな」

 

「ジャックポット7は自身の( ・・・)効果によって除外されて3枚が揃わなければ特殊勝利は発動しない………まさかそんなカードで妨害されるなんて」

 

少年は自身の戦術にかなり自信があったのだろう。

 

目を見開いて呆然としている。

 

実際、こんなの奇跡みたいなものだ。

 

アンデット族には除外から戻ってくる手段も結構あるから、もし手札に加わってたら多分ゾンビキャリアを再利用されて終わっていただろう。

 

この少年は強い。

 

こんな奇策、2度も使えない。

 

だけど、それでも生き残ることはできた。

 

まだまだ、デュエルはこれからだ。

 

「………君、名前は?」

 

しばらく呆然としていた少年だったが、その表情が真剣なものに変わり、真っ直ぐに俺を見ながらそう口にする。

 

その問いに、俺は少し悩んだが、名前だけ口にする。

 

「………遊騎だ」

 

「ゆうき………ユウキ………遊騎か。うん、分かった。遊騎、まずは謝罪しよう。すまなかった」

 

「はっ?」

 

少年は俺に深々と頭を下げる。

 

いきなりの謝罪に、俺は思わず間抜けな声を漏らしてしまう。

 

そんな俺に構わず、少年はさらに言葉を続ける。

 

「正直、君のことを舐めていた。闇のカードの気配がしたから闇のカードに操られているような大したことない決闘者だと。だが、君はボクに追い詰められたこの状況で最後まで可能性を捨てず、特殊勝利を阻止して見せた。そんなこと、闇のカードに操られて実力を過信し、暴走している決闘者ができるとは思えない」

 

少年は頭を下げたまま確信を持った声で言う。

 

………俺も薄々気づいていたが、この少年は闇のカードに操られてはいない。

 

俺がブラックミストを出した時、闇のカードだと面倒くさそうにしていたように、この少年にははっきりとした意思がある。

 

恐らく、倒れていた青年は闇のカードに操られて少年に襲いかかっていた人物なのだろう。

 

その現場を俺がたまたま発見し、俺は少年が青年を襲ったと勘違いした。

 

逆に少年は俺が持っているコートオブアームズ達の気配から闇のカードに操られている決闘者だと思ったのだろう。

 

お互いの勘違いがこのデュエルを生んだのだ。

 

正直、お互いに勘違いだと気づいたのだからもうデュエルを続ける理由はない。

 

だけどーーー

 

「このデュエルを続ける理由はもうない。だけど、君がいいならこのデュエルを続けさせて欲しい。ジャックポット7をこんな方法で防がれたのは初めてだからね。1人の決闘者として、君とのデュエルを楽しませて欲しい………ダメかな?」

 

そういって、少年が伺い立てるように首を傾げる。

 

それに対する俺の答えは1つだけだ。

 

「勿論良いぜ。こんな楽しいデュエルを途中で止めたら勿体ないからな」

 

「‼︎ありがとう、嬉しいよ」

 

「ただし、ここからは本当に全力でこいよ?そうじゃないと張り合いがないからな」

 

「ふふ、随分言ってくれるね?勿論そのつもりさ」

 

「お前、名前は?俺だけ聞かれるのも不公平だしな」

 

そんな俺の質問に、少年は少し悩んだそぶりを見せると、面白そうに笑いながら口を開いた。

 

「夜(よる)。姓は………訳あって伏せさせてもらうよ。君も言ってないんだし、これで対等だろ?」

 

「………はは、いいぜ。それじゃあ、かかって来い、夜‼︎」

 

「ああ、遊騎に見せてあげるよ、ボクの全力とボクの闇のカードをね‼︎ボクは闇属性レベル8モンスター、闇より出でし絶望2体でオーバーレイ‼︎2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼︎エクシーズ召喚‼︎」

 

2体の闇より出でし絶望が光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると、現れたのは顔に布を被った巨大な人型のモンスター。

 

「人に生み出されし生命よ‼︎その優しき拳で闇を撃ち砕け‼︎現れろ‼︎No.22不乱健‼︎」

 

 

〈No.22不乱健〉★8 アンデット族 闇属性

ATK4500

 

 

『ウゥ………ウァァァ‼︎』

 

夜を守るように夜の前に現れた不乱健は空に向かって雄叫びをあげ、辺りの空気を震わせる。

 

「これが夜の闇のカード………やっぱりNoなのか」

 

「この子はとても紳士でね。ボクの身体を乗っ取ろうともせず、ボクを守ろうとしてくれるんだ」

 

「へぇ………そういう闇のカードもあるのか」

 

「ふふ、それじゃあデュエルを続けよう。精気を吸う骨の塔の効果が発動しデッキの上からカードを2枚墓地へ送る‼︎ボクは永続魔法、ヴァンパイアの領域を発動‼︎」

 

夜がヴァンパイアの領域を発動すると、薄暗く腐敗した世界に紅い月が昇る。

 

「ヴァンパイアの領域の効果発動‼︎1ターンに1度、500ライフポイントを払って発動できる。このターン自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにヴァンパイアモンスター1体を召喚できる‼︎」

 

 

夜 LP6700→6200

 

 

「召喚権を増やすカードか」

 

「それだけじゃないよ。ヴァンパイアサッカーの効果発動‼︎自分がモンスターをアドバンス召喚する場合、自分フィールドのモンスターの代わりに相手フィールドのアンデット族モンスターをリリースできる‼︎ 」

 

「っ、何⁉︎」

 

「ボクは君のフィールドにいるNo.96ブラックミストをリリースしてヴァンパイアドラゴンをアドバンス召喚‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアドラゴン〉☆5 アンデット族 闇属性

ATK2400

 

 

ブラックミストを喰らい、フィールドに現れたのは一ツ目の蛇のような竜。

 

それを見て夜は楽しそうに正面に手をかざす。

 

「見せてあげるよ、ボクのとっておきをね。ボクは、レベル5、ヴァンパイアドラゴンに、レベル2、チューナーモンスター、ゾンビキャリアをチューニング‼︎」

 

「お、シンクロ召喚か‼︎」

 

ゾンビキャリアが光の輪になり、ヴァンパイアドラゴンが小さな星に変わり、光の道になる。

 

光の道が輝くと、その中から現れるのは青い炎を見に纏った紅い目を持つ漆黒の龍。

 

「紅き月の輝きが、冥府より可能性を呼び覚ます‼︎シンクロ召喚‼︎紅き月の滅竜‼︎真紅眼の不屍竜‼︎」

 

 

〈真紅眼の不屍竜〉☆7 アンデット族 闇属性

ATK2400

 

 

「真紅眼の………不屍竜だって⁉︎」

 

「驚いたかい?でも驚くのはまだ早いよ‼︎精気を吸う骨の塔の効果発動‼︎アンデット族モンスターが特殊召喚に成功する度に、相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る‼︎よし、墓地に落ちたグローアップブルームの効果発動‼︎このカードが墓地へ送られた場合、墓地のこのカードを除外してデッキからレベル5以上のアンデット族モンスター1体を手札に加える。だけど、フィールドゾーンにアンデットワールドが存在する場合、手札に加えず特殊召喚する事もできるよ」

 

「何だって⁉︎」

 

「ただし、この効果の発動後、ターン終了時まで自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。さあ、おいで死霊王 ドーハスーラを特殊召喚‼︎」

 

 

〈死霊王 ドーハスーラ〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK2800

 

 

腐敗した世界に花が咲き、導かれるように現れたのは髑髏の身体を持つ魔術師のような蛇。

 

「さて、そろそろ精気を吸う骨の塔は休ませてあげようかな?精気を吸う骨の塔の効果、それにチェーンして死霊王ドーハスーラの効果発動‼︎ゴーストグラジュエイト‼︎死霊王 ドーハスーラ以外のアンデット族モンスターの効果が発動した時に2つある効果から1つを選んで適用する。ただし、このターン、自分の死霊王 ドーハスーラの効果で同じ効果を適用できない。その効果を無効にするか、自分または相手の、フィールド・墓地のモンスター1体を選んで除外する。ボクは2つ目の効果を適用して精気を吸う骨の塔を除外する‼︎」

 

ドーハスーラの魔術で骨の塔が闇に呑まれて霊魂に変わり、消滅する。

 

アンデットワールドがある限り、モンスターが効果を使えば無効か除外ができるってわけか………これはかなり面倒なことになった。

 

「精気を吸う骨の塔の効果でデッキの上から2枚を墓地に送るよ。そして真紅眼の不屍竜の永続効果、ネクロフレイルアップ‼︎このカードの攻撃力・守備力は、お互いのフィールド・墓地のアンデット族モンスターの数×100ポイントアップする‼︎」

 

 

真紅眼の不屍竜

ATK2400→4000

 

 

「攻撃力4000⁉︎」

 

「ボクはカードを1枚伏せてターンエンド。ボクのデュエルは十分見せたし、今度は君のデュエルを見せて貰おうかな」

 

夜が挑発するような目で俺を見る。

 

夜のフィールドには強力なアンデット達が揃っている。

 

それに対して俺はデッキがまだ上手く馴染んでおらず、そのうえアンデットワールドの影響で種族がアンデットに変更されているせいでリンクモンスターやエクスカリバーなどの一部のカードが使えなくなっている。

 

それでも夜はこれだけ凄いデュエルを見せてくれたんだ。

 

ならば、俺もそんな夜のデュエルに応えてやりたい。

 

そのためにも、このデュエル中に絶対にこのデッキをものにして見せる‼︎

 

 

遊騎 LP8000 手札4

 

ー▲▲ーー ー

ーーー□ー

☆ ☆

○○○○□

ーー△▲ー ▽

 

夜 LP6200 手札0




次回予告

謎の少年、夜とのデュエルは続く。
夜が繰り出す強力なアンデット達を前に、新しいデッキを使いこなせない遊騎は一気に追い詰められていく。
逆境の中、諦めない遊騎に応えるようにデッキに秘められた新たな力が産声を上げる。

次回 遊戯王Trumpfkarte
『同調する騎士』


次回も遊騎のデュエル回。
遊騎視点でお送りする予定です。
遊騎は夜に勝つことができるのか?
次回をお楽しみに。

そして今回登場の新キャラクター、夜。
デッキはヴァンパイアと絶望タワーの混合デッキと言ったところです。
絶望タワー楽しいです。
あの一見すると何がしたいんだかよく分からない感じが大好きです。
それにしても、この作品の製作当初から二章で出すことは決定してたとはいえ、最近アンデットが多いなぁ………ゾンビと言えば増殖能力がつきものだろうって某危ないゾンビを使う社長が言ってたけど、何か蔓延してるんでしょうか?

それじゃあ今回はここまで。
皆さんはレジェンドコレクションは買われたのでしょうか?
私は当日研修があって終了したのが夕方の6時だったので、売り切れてて買えなかったんですよね。
まあその分来週頑張りますが………バトスピのライダーコラボを。
違うんです違うんです、チェイサーズも買いますよ?
ウィッチクラフトとか無限起動とか楽しそうですし、ただ、ね?
ボックス特典でラウズカードスリーブが付くって聞くとこう名前的に欲しくなるわけで。
絵札の三銃士デッキで使いたいし………仕方ないよ、うん。
それはそれとして、次のV付録でアンクリボーが出るらしいですね。
ここのところクリボー強化が多くて………こんな面白い………満足できることがあるかって感じですね。
そんなところで今回はお開き。
ではでは〜
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