遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

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お待たせ致しました。
ようやく試験が終わって暇になったかと思ったら今度は仕事が忙しくなるという………世の中というのはままならないものですなぁ。
遊騎VS夜、後編です。
遊騎視点でお送りします。
遊騎の新しい力が明らかに?
それでは本編へGO‼︎




第55話 同調する騎士

 

 

 

 

遊騎 LP8000 手札4

 

ー▲▲ーー ー

ーーー□ー

☆ ☆

○○○○□

ーー△▲ー ▽

 

夜 LP6200 手札0

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎」

 

改めて自分の手札を見るが、やはり手札が悪い。

 

夜のデッキは骨の塔の効果で残り僅か。

 

耐久戦も考えれなくはないが、あれだけ強力なアンデット達の猛攻を耐えられるとは思えない。

 

そのうえ下手に動いてもドーハスーラに止められて一気に攻め込まれたらそれだけで終わりだ。

 

なら、まずはドーハスーラの効果を使い切らせる‼︎

 

「デッキから妖刀竹光、最強の盾、ビッグバンシュート、孤毒の剣を墓地に送り聖騎士の追想 イゾルデの効果発動‼︎メモリーズギフト‼︎」

 

「モンスターを展開されても面倒だから止めておこうか。それにチェーンして死霊王ドーハスーラの効果発動‼︎ゴーストグラジュエイト‼︎ボクは1つ目の効果を適用し、その効果を無効にする‼︎」

 

ドーハスーラの魔術によりイゾルデの身体が闇に覆われ、イゾルデの効果が無効化される。

 

「だが、墓地に送られた妖刀竹光の効果発動‼︎デッキから折れ竹光を手札に加える‼︎俺は聖騎士の追想 イゾルデに装備魔法、折れ竹光を装備‼︎さらに魔法カード黄金色の竹光を発動‼︎自分フィールドに竹光と名のついた装備魔法が存在する場合に発動でき、デッキからカードを2枚ドローする‼︎」

 

「むっ、手札を増やされたか」

 

「よし、悪いがこの薄暗いフィールドを破壊させて貰うぜ‼︎速攻魔法、ダブルサイクロン‼︎自分フィールドの魔法・罠カード1枚と、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として破壊する‼︎俺は自分フィールドの折れ竹光と夜のアンデットワールドを破壊する‼︎」

 

「アンデットワールドを狙ってきたか………手札を残しておいた方がよかったかな」

 

 

聖騎士の追想 イゾルデ

アンデット族→戦士族

 

 

真紅眼の不屍竜

ATK4000→3400

 

 

フィールドに現れた2つの竜巻がイゾルデが持っていた折れ竹光とアンデットワールドを吹き飛ばし、不屍竜の攻撃力を僅かながらに下げる。

 

ヴァンパイアサッカーによって呼び出されたダブルランスのアンデット化は解けないが、これでとりあえずこれから出すモンスターがアンデットになることはなくなり、不屍竜の攻撃力もまだ倒せるラインにまで下げれた。

 

これならまだ戦える‼︎

 

「俺はH・C( ヒロイックチャレンジャー)サウザンドブレードを召喚‼︎」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

フィールドに現れたのは頭巾を被り、背中に何本もの刀を背負った戦士。

 

サウザンドブレードは雄叫びをあげ、戦場に仲間を呼ぶ。

 

「H・C サウザンドブレードの効果発動‼︎1ターンに1度手札にあるヒロイックカードを捨ててデッキからヒロイックモンスターを特殊召喚する‼︎俺は手札にあるH・Cダブルランスを捨てて、来い、H・C( ヒロイックチャレンジャー)エクストラソード‼︎」

 

 

〈H・C エクストラソード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1000

 

 

サウザンドブレードの雄叫びに導かれ、現れたのは銀色の鎧を身に纏った二刀流の戦士。

 

このままでもエクスカリバーは出せるが、エクスカリバーでは不乱健にすぐにやられてしまう。

 

なら、ここは少し手札を使ってでもあっちを試してみるか。

 

「手札を1枚捨て、除外されているクィーンズナイトを対象として装備魔法、DDRを発動‼︎そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。フィールドに舞い戻れ、クィーンズナイト‼︎」

 

 

〈クィーンズナイト〉☆4 戦士族 光属性

DEF1600

 

 

除外から赤い鎧を身に纏った女性の騎士がフィールドに現れる。

 

俺はその姿を確認してから、3体の戦士に手をかざす。

 

「俺はフィールドにいる戦士族、レベル4モンスター、H・C サウザンドブレード、H・C エクストラソード、クィーンズナイトでオーバーレイ‼︎3体の戦士族モンスターでオーバーレイネットワークを構築‼︎エクシーズ召喚‼︎』

 

サウザンドブレード、エクストラソード、クィーンズナイトが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けるとそこから現れるのは圧倒的存在感を放つ巨大な槍を持つ白銀の騎士。

 

「終焉を導く槍よ‼︎今その力を守るべき者の為に振え‼︎現れろ‼︎No.86HーC( ヒロイックチャンピオン)ロンゴミアント‼︎」

 

 

〈No.86HーC ロンゴミアント〉★4 戦士族 闇属性

ATK1500

 

 

「っ、2体目のNo.⁉︎」

 

「まずはエクシーズ素材になったH・C エクストラソードの効果発動‼︎このカードを素材としてエクシーズ召喚したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップする‼︎」

 

 

No.86HーC ロンゴミアント

ATK1500→2500

 

 

「そしてNo.86HーC ロンゴミアントは永続効果、リンクグローリーにより、オーバーレイユニットの数によって様々な効果を得る。1つ以上で戦闘破壊されず、2つ以上で攻撃力・守備力は1500ポイントアップし、3つ以上でこのカードはこのカード以外の効果を受けず、4つ以上で相手はモンスターを召喚・特殊召喚できなくなり、5つ以上で1ターンに1度、相手フィールドのカードを全て破壊できる」

 

「はっ⁉︎何だい、そのインチキくさい効果は⁉︎」

 

「勿論制限もあるさ。No.86HーC ロンゴミアントは相手のエンドフェイズに1つずつオーバーレイユニットは取り除かれていく。現在、No.86HーC ロンゴミアントのオーバーレイユニットは3つ。よって戦闘破壊されず、攻撃力・守備力は1500ポイントアップし、このカードはこのカード以外の効果を受けない」

 

 

No.86HーC ロンゴミアント

ATK2500→4000

 

 

「っ、戦闘破壊されず効果を受けない攻撃力4000ってだけでも十分厄介だよ」

 

「それ以上に厄介な布陣の癖によく言うぜ。バトル‼︎」

 

「おっと、ならバトルフェイズ開始時、墓地の仁王立ちを除外して効果発動‼︎墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのモンスター1体を対象としてこのターン、相手は対象のモンスターしか攻撃できない。対象にするのはヴァンパイアの使い魔だよ」

 

「っ、そんなものまで落ちてたのか………」

 

「ああ、言い忘れてたけど、真紅眼の不屍竜にはもう1つ効果がある。真紅眼の不屍竜のもう1つの効果、ネクロファンタズムは真紅眼の不屍竜以外のアンデット族モンスターが戦闘で破壊された時、自分または相手の墓地のアンデット族モンスター1体を選んで自分フィールドに特殊召喚することができる。攻撃するなら注意して行うことだね」

 

「ぐっ、倒したら後続が出てくる上にドーハスーラの効果まで発動するのか………俺は何もせずにターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP8000 手札1

 

ー▲▲ーー ー

ーー○□ー

☆ ☆

○○○○□

ーー△▲ー ー

 

夜 LP6200 手札0

 

 

「ボクのターン、ドロー………うーん、あのNo.………戦闘破壊も無理で効果も無理。おまけに攻撃力も高い。オーバーレイユニットが減っていくとはいえ、このままだとボクのモンスターもただでは済まないか」

 

そういいながら夜は少しの間考える素ぶりを見せると、ニヤリと笑った。

 

「なら、このターンで一気に決めさせて貰おうかな?」

 

「何?」

 

「まずは墓地に存在するシャッフルリボーンの効果発動‼︎自分フィールドのカード1枚を対象としそのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、その後自分はデッキから1枚ドローする。ただしこのターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外するよ。ボクはフィールドのヴァンパイアサッカーをEXデッキに戻し、カードを1枚ドローする‼︎そして、魅力せよ‼︎月夜に輝くサーキット‼︎」

 

夜が正面に手をかざし、再びサーキットが現れる。

 

「召喚条件はアンデットモンスター2体‼︎ボクはヴァンパイアの使い魔と死霊王ドーハスーラの2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼再び現れろ、月下で戯れる吸血鬼‼︎リンク2‼︎ヴァンパイアサッカー‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアサッカー〉LINK 2 アンデット族 闇属性

ATK1600 ↙︎ ↘︎

 

 

「これでフィールドが空いたね。墓地のヴァンパイアの眷属の効果発動‼︎同名カードは1ターンに1度、このカードが墓地に存在する場合、手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、ヴァンパイアカード1枚を墓地へ送ってこのカードを特殊召喚する‼︎ただし、この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。ボクは永続魔法のヴァンパイアの領域を墓地に送りヴァンパイアの眷属を特殊召喚‼︎」

 

 

〈ヴァンパイアの眷属〉☆2 アンデット族 闇属性

ATK1200

 

 

「何?ここで攻撃表示だと?」

 

「そしてヴァンパイアの眷属の効果とチェーンしてヴァンパイアサッカーの効果発動‼︎墓地からアンデット族モンスターが特殊召喚されたからデッキから1枚ドローし、ヴァンパイアの眷属の効果で500ライフポイントを支払いデッキからヴァンパイアデザイアを手札に加えるよ」

 

「ここにきてさらに手札を増やすのか………だが、お前のデッキはもうほとんど無いぜ?」

 

俺から見える夜の残りのデッキ枚数は2枚。

 

このままだと俺にトドメをさす前にデッキが切れると思うのだが………

 

「ご忠告どうも。だけど心配いらないさ。今から少しデッキは増えるし、さっき言った通りこのターンで決めさせて貰うつもりだからね‼︎墓地に存在する罠カード、リターンオブアンデットの効果発動‼︎このカードが墓地に存在する場合、除外されている自分のアンデット族モンスター1体を選んでデッキに戻し、このカードを自分フィールドにセットする‼︎ただし、この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。ボクは除外されているゾンビキャリアをデッキに戻してこのカードをセットする」

 

「っ、除外からデッキに戻すカードがあったのか………」

 

「そしてカードがセットされたこの瞬間、墓地の EM( エンタメイト)五虹の魔術師の効果発動‼︎」

 

「はっ⁉︎EMだって⁉︎」

 

夜の口から飛び出した予想外のカード名に俺は驚きの声を上げる。

 

そんな俺に夜は苦笑を浮かべながら頰を掻く。

 

「あ、はは、まあ驚くよね。これは友人が無理矢理押し付けてきたカードでね。ボクのデッキならこのカードを使いこなして色んな人を驚かせれるって聞かなくて………」

 

「あーそれは、なんというか………苦労してるんだな、お前も」

 

「分かってくれるかい?確かに相性はいいんだけど、ボクのデッキには似合わないんだよね」

 

そういって夜が疲れたようにため息を吐く。

 

そんな夜にどこか既視感を感じ、俺は思わず同情した視線を向けてしまう。

 

しばらくなんとも言えない空気が流れたが、夜が気を取り直すように首を振り、明るい声を出した。

 

「ま、まあ、相性がいいのは間違いないからね。気を取り直して、EM五虹の魔術師の効果発動‼︎このカードが墓地に存在し、自分フィールドに魔法・罠カードがセットされた場合、墓地のこのカードを自分のペンデュラムゾーンに置くよ‼︎」

 

夜の右隣に光の柱が立ち上り、その光の中に虹色に輝く魔術師の姿が映る。

 

そしてその魔術師の下には12の数字が浮かぶ。

 

「EM五虹の魔術師のペンデュラム効果により、お互いは自身の魔法&罠ゾーンにセットされているカードの数により効果を適用する。0枚なら自分フィールドのモンスターは攻撃できず、効果を発動できなくなる」

 

「セットカードが無いと行動を制限してくるペンデュラムカードか………面倒だな」

 

「まあ、今のボク達のフィールドにはセットカードがあるから関係ないけどね。続けるよ、墓地のアクションマジック-ダブルバンキングの効果発動‼︎このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに手札から魔法カード1枚を捨ててこのカードを自分の魔法&罠ゾーンにセットするよ。ただし、この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。ボクは手札のアンデットストラグルを捨ててこのカードをセットする。さらに今墓地にいったアンデットストラグルの効果発動‼︎このカードもリターンオブアンデットと同じように除外されている自分のアンデット族モンスター1体を選んでデッキに戻し、このカードを自分フィールドにセットする。ただし、この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。ボクは除外されているヴァンパイアソーサラーをデッキに戻してこのカードをセットする」

 

夜のフィールドにセットカードが増えていき、一気に夜の魔法&罠ゾーンがセットカードで埋まる。

 

先程、五虹の魔術師のペンデュラム効果で自身の魔法&罠ゾーンにセットされているカードの数により効果を適用すると言っていた。

 

ということは、今のように夜のフィールドに限界までカードがセットされればーーー

 

「そして改めてEM五虹の魔術師のペンデュラム効果発動‼︎自分フィールドに4枚以上のセットカードがある時、自分フィールドのモンスターの攻撃力は元々の数値の倍になる‼︎」

 

「っ⁉︎何だって⁉︎」

 

ーーー秘められていた強力な力が解放される。

 

光の柱にいる五虹の魔術師から虹色のオーラが夜のモンスター達に放たれ、その身体を包み込んでいく。

 

虹色のオーラに包まれた夜のモンスター達は力強い咆哮をあげた。

 

 

ヴァンパイアの眷属

ATK1200→2400

 

 

ヴァンパイアサッカー

ATK1600→3200

 

 

真紅眼の不屍竜

ATK2400→4800→5800

 

 

ヴァンパイアジェネシス

ATK3000→6000

 

 

No.22不乱健

ATK4500→9000

 

 

「全体の攻撃力が倍に………不乱健にいたっては攻撃力9000だって⁉︎」

 

「君のNo.がどんな耐性を持っていたってこれなら関係ない。No.が生き残ろうとも、君が生き残れないのさ」

 

「っ………」

 

「そしてさっき説明した真紅眼の不屍竜の効果は覚えてるかい?君のフィールドにはちょうどよくアンデットになっているモンスターがいるよ」

 

「っ、しまった‼︎」

 

「行くよ、バトル‼︎真紅眼の不屍竜でNo.86HーC ロンゴミアントを攻撃‼︎ネクロメガフレア‼︎」

 

「っ、リバースカードオープン‼︎罠発動、ダメージダイエット‼︎このターン自分が受ける全てのダメージは半分になる‼︎」

 

「むっ、ダメージを軽減する罠があったのか」

 

不屍竜が口から青い炎の球を放ち、ロンゴミアントの身体を呑み込む。

 

「くっ‼︎」

 

 

遊騎 LP8000→7100

 

 

青い炎に呑み込まれていたロンゴミアントは槍を振るって身体を呑み込んでいた炎を弾き飛ばした。

 

「続けていくよ、ヴァンパイアの眷属でH・C ダブルランスを攻撃‼︎ブラッディバイト‼︎」

 

ヴァンパイアの眷属が闇を纏ってダブルランスに突撃し、ダブルランスの身体に喰らいついてその身体に風穴をあける。

 

風穴を開けられたダブルランスからは瘴気が溢れ出し、その瘴気を真紅眼の不屍竜が吸収し、咆哮をあげて冥界の門を開く。

 

「真紅眼の不屍竜の効果発動‼︎ネクロファンタズム‼︎真紅眼の不屍竜以外のアンデット族モンスターが戦闘で破壊された時、自分または相手の墓地のアンデット族モンスター1体を選んで自分フィールドに特殊召喚することができる‼︎甦れ、死霊王 ドーハスーラ‼︎」

 

 

〈死霊王 ドーハスーラ〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK2800→5600

 

 

真紅眼の不屍竜

ATK5800→5700

 

 

不屍竜に導かれ、再びドーハスーラが姿を現わす。

 

そしてドーハスーラの身体も虹色のオーラに包まれ、その力を増している。

 

これは、本格的にマズくなってきたな。

 

「さあ、次だ。ヴァンパイアサッカーで聖騎士の追想 イゾルデを攻撃‼︎ブラッディスキュア‼︎」

 

ヴァンパイアサッカーが両手を地面に振り下ろすと、地面から血で出来た杭が現れ、イゾルデ達の身体を串刺しにし、消滅させた。

 

 

遊騎 LP7100→6300

 

 

「ぐっ、まだまだ‼︎」

 

「ここからが本番だよ。死霊王ドーハスーラでNo.86HーC ロンゴミアントを攻撃‼︎ハデスサーペント‼︎」

 

ドーハスーラが杖を振るうと冥界から蛇の大群が呼び出され、ロンゴミアントの身体に喰らいつく。

 

ロンゴミアントは地面に勢いよく槍を振り下ろして地割れを引き起こし、動きが止まった蛇達を吹き飛ばした。

 

 

遊騎 LP6300→5500

 

 

「くっ………これぐらいで………‼︎」

 

「まだまだ終わらないよ‼︎ヴァンパイアジェネシスでNo.86HーC ロンゴミアントを攻撃‼︎ブラッディストーム‼︎」

 

ロンゴミアントにヴァンパイアジェネシスが手をかざすと、ヴァンパイアジェネシスの周囲に血で出来た槍が現れ、ロンゴミアントに降り注ぐ。

 

 

遊騎 LP5500→4500

 

 

「っ‼︎」

 

「これで最後‼︎No.22不乱健でNo.86HーC ロンゴミアントを攻撃‼︎カラプスフィスト‼︎」

 

『ウゥ………ウァァァァァ‼︎』

 

度重なる攻撃に膝をついているロンゴミアントに不乱健が咆哮をあげながらその巨大な拳を振りおろす。

 

ロンゴミアントはその拳を防ごうとしたが、勢いを抑えきれずそのまま叩き潰された。

 

「ぐあああっ‼︎」

 

 

遊騎 LP4500→2000

 

 

「ふふっ、一先ずお見事と言っておこうかな?エンドフェイズ、ボクはシャッフルリボーンの効果で手札を1枚除外する」

 

「No.86HーC ロンゴミアントの効果発動、オーバーレイユニットを1つ取り除く。残りのオーバーレイユニットは2つだ」

 

 

遊騎 LP2000 手札1

 

ー▲ーーー ー

ーー○ーー

☆ ー

○○○○○

▲▲▲▲△ ー

 

夜 LP6200 手札2

 

 

「………これは流石にヤバいな」

 

夜のフィールドを埋め尽くすアンデット達を見て、俺は思わず渋い表情を浮かべてしまう。

 

俺のフィールドにはオーバーレイユニットが2つになったロンゴミアントとセットカードが1枚。

 

それに対し、夜にはフィールドを埋め尽くす程のモンスター達とそれを強化している五虹の魔術師と4枚のセットカードがある。

 

1枚でもセットカードを使わせるか破壊できれば五虹の魔術師の強化は解かれるが、現状その手段は無い上に強化が解かれても俺の残り少ないライフポイントを削りきるには十分過ぎるモンスター達が揃っている。

 

おまけに俺は今伏せられているセットカードが無くなればモンスターによる攻撃も効果も封じられてしまう。

 

状況は圧倒的に俺の不利。

 

「サレンダーするかい?」

 

夜からそんな言葉が聞こえてくる。

 

「君は十分頑張った。これだけの攻撃を前によく耐えきったよ。だけど、君のNo.の効果耐性は消えたし、ボクは伏せカードもモンスターも万全だ。次のターンには確実に君を倒すことができる。負けたらNo.はボクの元に来ちゃうし、これ以上やる必要はないんじゃないかな?」

 

夜の言葉に俺も確かにそう思う。

 

ここから逆転することなんて、奇跡に近いのだろう。

 

だけど、それでもーーー

 

「断る」

 

「………」

 

「確かに、俺のデッキにこの状況を打開するカードなんて、無いかも知れない。そんな中で次のターンも生き残ることなんて不可能かも知れない。だが、それでも俺は、自分から諦めるという選択だけは絶対にしない‼︎」

 

「っ‼︎」

 

俺の気迫に、夜が気圧される。

 

そう、諦めるということだけは、俺には選べない。

 

「どんなに可能性が低くても、ライフが0になるまでは、その可能性からは逃げないと決めたんだ‼︎」

 

それが、無用な苦しみを生むのだとしても………

 

「こんなどうしようもない人間を師匠だと言ってくれる子がいるんだ。そのために辛い運命とだって戦ってみせると、絶対に諦めないと言ってくれた優しい子が。どうしようもない俺のことを信じてくれた弟子の気持ちを、裏切るような真似だけはしたくない‼︎」

 

辛く苦しい日々を送ってきたハズなのに、それでも俺を信じてくれたあの子を、俺が裏切ることだけはしたくない‼︎

 

「だから、俺はどんな逆境でも戦う。このライフが完全に尽きるまで、何があっても、絶対に諦めねぇ‼︎」

 

最後まで諦めないこと、それが遊花と約束した、あの子の師匠としての誓いだから。

 

「………そうか、君にもあるんだね、絶対に守りたいものが」

 

そういって夜が柔らかな笑みを浮かべる。

 

そして1度目を閉じると、強い意志がこもった目で俺を見た。

 

「なら、見せてみなよ。君にこの逆境を乗り越える力があるってことを‼︎」

 

「言われるまでもない‼︎俺のターン、ドロー‼︎」

 

ドローしたカードを見る。

 

まだ、可能性はある。

 

「1000ライフポイントを払ってリバースカードオープン‼︎罠発動‼︎活路への希望‼︎」

 

 

遊騎 LP2000→1000

 

 

「自分のライフポイントが相手より1000以上少ない場合、発動でき、お互いのライフポイントの差2000につき1枚、自分はデッキからドローする‼︎俺のライフは1000‼︎夜は6200‼︎よって2枚のカードをドローする‼︎」

 

「‼︎ここにきてドローカードをまだ残してたか………でも、無駄だよ。No.22不乱健の効果発動‼︎グラスプデトネーション‼︎」

 

「ここでNo.の効果か‼︎」

 

「1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除き、手札を1枚墓地へ送り、相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して発動‼︎このカードを守備表示にし、選択したカードの効果をエンドフェイズ時まで無効にする‼︎この効果は相手ターンでも発動できるよ」

 

「っ………あの攻撃力がある癖にフリーチェーンの無効効果まであるのかよ⁉︎」

 

「ボクは手札を1枚捨ててNo.22不乱健を守備表示にし、活路への希望を無効にする‼︎それにチェーンして死霊王ドーハスーラの効果発動‼︎ゴーストグラジュエイト‼︎ボクは2つ目の効果を適用してNo.86HーC ロンゴミアントを除外する‼︎」

 

ドーハスーラの魔術でロンゴミアントが闇に呑まれて霊魂に変わり、消滅する。

 

そして発動しようとしていた活路への希望を不乱健がその巨大な手で掴み、力強く握ると握り潰された活路への希望が爆散した。

 

『ウゥ⁉︎』

 

まさか爆発するとは思っていなかったのか、驚いた不乱健は腕を胸の前で組んで防御の体制をとった。

 

 

No.22不乱健

ATK9000→DEF1000

 

 

真紅眼の不屍竜

ATK5700→5800

 

 

「この状況でもドローカードを温存していたのは素直に賞賛するよ。だけど、そのせいでロンゴミアントも消えたし、セットカードが無くなったからモンスター効果と攻撃も封じられた。やりたいようにやったところで、どっちみち無駄だったようだね」

 

「いや………まだ俺の希望は尽きていない‼︎魔法カード、貪欲な壺‼︎」

 

「なっ⁉︎またドローカードだって⁉︎」

 

「墓地に存在するNo.96ブラックミスト、聖騎士の追想 イゾルデをEXデッキに、ヒーローキッズ3体をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする‼︎」

 

今ある手札だけではこの状況を打開することはできない。

 

全ては、このドローに掛かっている。

 

握るカードに力を込め、俺はデッキから勢いよくカードをドローし、ドローしたカードを見る。

 

「………来てくれたんだな」

 

「っ‼︎」

 

ドローしたカードを見て、俺は思わず笑みを浮かべる。

 

このカードは、さっき『Natural』で手に入れたばかりのカード。

 

俺のデッキの、新しい戦術の核となる1枚。

 

きっと、このカードはまだ俺のことを認めてくれてはいないだろう。

 

先程まで全然ドローできる気がしなかったのだから、このカード自体が、ドローされるのを拒んでいたのだと思う。

 

それでも、この状況でドローできたということは、きっとこのカードは俺を試しに来たのだ。

 

自分を使いこなせるかどうかを。

 

ああ、きっとお前の思いに応えてやる。

 

だからーーー

 

「今は俺に力を貸してくれ‼︎まずはカードを1枚伏せて、魔法カード、シャッフルリボーンを発動‼︎自分フィールドにモンスターが存在しない場合に自分の墓地のモンスター1体を対象としてそのモンスターを特殊召喚する‼︎ただし、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに除外される‼︎もう1度来い、クィーンズナイト‼︎」

 

 

〈クィーンズナイト〉☆4 戦士族 光属性

DEF1600

 

 

再び俺のフィールドに現れるクィーンズナイト。

 

そして俺は、手札に残った最後のカードを使用する。

 

「さあ、初陣だ‼︎俺は、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャーを召喚‼︎」

 

「っ⁉︎チューナーだって⁉︎」

 

 

〈ジャンクチェンジャー〉☆3 戦士族 地属性

ATK1500

 

 

フィールドに現れたのは鋼鉄の身体を持つロボットのような戦士。

 

さあ、お前の力、十分に見せて貰うぜ。

 

「ジャンクチェンジャーの効果発動‼︎このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドのジャンクモンスター1体を対象として2つの効果から1つを選択して発動できる。対象のモンスターのレベルを1つ上げるか、対象のモンスターのレベルを1つ下げる。俺は2つ目の効果を使用し、ジャンクチェンジャーのレベルを1つ下げる‼︎」

 

 

ジャンクチェンジャー

☆3→2

 

 

ジャンクチェンジャーの身体が赤く輝き、レベルが1つ下がる。

 

これで準備は整った。

 

そして俺は新しい言霊を紡ぐ。

 

「俺はレベル4、クィーンズナイトに、レベル2、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャーをチューニング‼︎」

 

「来るね、シンクロ召喚が………」

 

ジャンクチェンジャーが光の輪になり、クィーンズナイトが小さな星に変わり、光の道になる。

 

「夜空に輝く星屑は、希望の道を照らし出す‼︎シンクロ召喚‼︎光芒を描け、スターダストチャージウォリアー‼︎」

 

 

〈スターダストチャージウォリアー〉☆6 戦士族 風属性

ATK2000

 

 

光の道が輝くと、その中から現れたのは翼にいくつもの砲身を持つ空色の戦士。

 

さあ、頼んだぜチャージウォリアー。

 

この逆境を吹き飛ばしてくれ‼︎

 

「スターダストチャージウォリアーの効果発動‼︎スターリーチャージ‼︎このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分はデッキから1枚ドローする‼︎」

 

「またドローか………だけど、この状況でたった1枚ドローしたところでこの状況がどうなるって言うんだい?」

 

「勿論、一気に変わるんだよ。俺はカードを1枚伏せて、先に伏せたセットカードを使わせて貰う。リバースカードオープン‼︎装備魔法、月鏡の盾をスターダストチャージウォリアーに装備‼︎」

 

「っ、装備魔法か………」

 

チャージウォリアーの手元に満月のような綺麗な金色の輝きを放つ盾が現れる。

 

「このカードの装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時のみ、装備モンスターの攻撃力・守備力は、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力と守備力の内、高い方の数値を+100ポイントアップした数値になる‼︎」

 

「戦闘では必ず勝てるようになるってわけか。だけど、それだけじゃ何も変わらない。ボクのこの布陣は1体のモンスターがやられたところで何も変わらない‼︎」

 

「ああ、分かってるさ。だから、夜のモンスターは全滅させて貰う‼︎」

 

「何?」

 

「スターダストチャージウォリアーにはもう1つ効果がある。スターダストチャージウォリアーの永続効果、アナアレーションシューティング‼︎このカードは特殊召喚された相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる‼︎」

 

「っ⁉︎何だって⁉︎」

 

チャージウォリアーの効果を聞き、夜が目を見開く。

 

現在夜のフィールドにいるアンデット達は全て特殊召喚されたモンスター。

 

月鏡の盾を装備しているチャージウォリアーは相手がどんな攻撃力、防御力を持っていようと戦闘ができるのであれば関係ない。

 

今のチャージウォリアーならたった1体だけでも殲滅できる‼︎

 

「さあ行くぞ、バトル‼︎スターダストチャージウォリアーで真紅眼の不屍竜を攻撃‼︎ファーストフルムーンドロップ‼︎」

 

「っ、迎え撃て、真紅眼の不屍竜‼︎」

 

「ダメージ計算時、月鏡の盾によりスターダストチャージウォリアーは真紅眼の不屍竜の攻撃力を+100ポイントアップした数値になる‼︎」

 

 

スターダストチャージウォリアー

ATK2000→5900

 

 

不屍竜が口から青い炎の球を放ち、チャージウォリアーを焼き尽くそうとするが、チャージウォリアーがその炎を月鏡の盾で反射し、不屍竜が怯んだところを翼の砲身で撃ち抜いた。

 

 

夜 LP6200→6100

 

 

「くっ、真紅眼の不屍竜‼︎」

 

「これでアンデットを倒しても蘇生しなくなったな。二撃目だ。スターダストチャージウォリアーでヴァンパイアの眷属を攻撃‼︎セカンドフルムーンドロップ‼︎」

 

 

スターダストチャージウォリアー

ATK2000→2500

 

 

勢いよく突撃してきたヴァンパイアの眷属を、チャージウォリアーは月鏡の盾でいなし、体制を崩したところを砲身で撃ち抜き、消滅させる。

 

 

夜 LP6100→6000

 

 

「くっ、ダメージは大したことないけど、これは………」

 

「まだまだいくぜ、三撃目だ‼︎スターダストチャージウォリアーでヴァンパイアサッカーを攻撃‼︎サードフルムーンドロップ‼︎」

 

 

スターダストチャージウォリアー

ATK2000→3300

 

 

ヴァンパイアサッカーが再び両手を地面に振り下ろし、地面から血で出来た杭を出現させるが、チャージウォリアーはそれを空に跳び上がって交わし、空から砲撃をし、消滅させる。

 

 

夜 LP6000→5900

 

 

「っ………」

 

「四撃目‼︎スターダストチャージウォリアーで死霊王ドーハスーラを攻撃‼︎フォースフルムーンドロップ‼︎」

 

 

スターダストチャージウォリアー

ATK2000→5700

 

 

ドーハスーラが杖を振るい、冥界から蛇の大群を呼び出すが、チャージウォリアーは砲身全てを解放し、蛇の大群ごとドーハスーラを撃ち抜いて消滅させる。

 

 

夜 LP5900→5800

 

 

「ぐっ………」

 

「五撃目‼︎スターダストチャージウォリアーでヴァンパイアジェネシスを攻撃‼︎フィフスフルムーンドロップ‼︎」

 

 

スターダストチャージウォリアー

ATK2000→6100

 

 

ヴァンパイアジェネシスの周囲に生み出された血で出来た槍がチャージウォリアーに降り注ぐ。

 

チャージウォリアーはその槍を月鏡の盾で防ぎながらヴァンパイアジェネシスに近付いていき、驚いているヴァンパイアジェネシスの口に砲身を突っ込み、砲撃をして消滅させた。

 

 

夜 LP5800→5700

 

 

「うぅ………」

 

「これで最後だ‼︎六撃目‼︎スターダストチャージウォリアーでNo.22不乱健を攻撃‼︎シックスフルムーンドロップ‼︎」

 

 

スターダストチャージウォリアー

ATK2000→9100

 

 

ヴァンパイアジェネシスを吹き飛ばしたチャージウォリアーは不乱健に砲撃する。

 

「くっ………迎え撃て‼︎No.22不乱健‼︎」

 

『ウァァァァァ‼︎』

 

放たれた砲弾を不乱健は弾き飛ばしチャージウォリアーに接近し、巨大な腕でチャージウォリアーの身体を捉え、締め上げる。

 

身体を締め上げられながらも、チャージウォリアーは全砲身を不乱健に向け、零距離で砲撃を放ち、不乱健の身体に風穴をあけた。

 

『ウゥ………』

 

「っ………不乱健‼︎」

 

風穴をあけられた不乱健は夜の方を振り向くと粒子に変わり消滅した。

 

「くっ………まさかこの状況をたった1体のモンスターで覆すなんて………」

 

「これでお前のモンスターは全滅した。まだ終わりにはさせねぇぞ。俺はこれでターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP1000 手札0

 

ー▲△ーー ー

ーーーーー

ー ○

ーーーーー

▲▲▲▲△ ー

 

夜 LP5700 手札1

 

 

「ボクのターン、ドロー‼︎………っ、まさかここで防戦を強いられるなんてね。ボクは酒呑童子を召喚‼︎」

 

 

〈酒呑童子〉☆4 アンデット族 地属性

ATK1500→3000

 

 

現れたのは大きな酒瓶を手に持った金髪の鬼。

 

「酒呑童子の効果発動‼︎1ターンに1度、2つの効果から1つを選択して発動できる。自分の墓地からアンデット族モンスター2体を除外してデッキから1枚ドローするか、除外されている自分のアンデット族モンスター1体をデッキの一番上に戻す。ボクは1つ目の効果で墓地からNo.22不乱健とヴァンパイアジェネシスを除外して1枚ドローする‼︎」

 

「No.22不乱健を除外するのか?アンデット族は蘇生効果も多いだろ?」

 

「ボクも蘇生してあげたいけど、No.22不乱健はエクシーズ召喚でしか特殊召喚できない制約があってね。蘇生してあげることはできないのさ。それにどれだけ攻撃力が高かろうが今のスターダストチャージウォリアーには戦闘では100上回れる。まあ、その分何を召喚しようとも100ダメージしか受けないという利点もある。だけど、ダメージを優先しようとして他のモンスターを出せば、ボクが出すアンデットに君の残り僅かなライフは確実に削り取れる」

 

「ぐっ………」

 

「だから今はゆっくりと準備をさせて貰うさ。ボクはこれでターンエンドだよ」

 

 

遊騎 LP1000 手札0

 

ー▲△ーー ー

ーーーーー

ー ○

ーー○ーー

▲▲▲▲△ ー

 

夜 LP5700 手札2

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎」

 

夜の言う通り、今の状況ではダメージは増えない。

 

………少し危ない橋を渡ることになるが、どうせこのままだとそう遠くない内にやられる。

 

なら、ここで畳み掛ける‼︎

 

「まずは墓地に存在するシャッフルリボーンの効果発動‼︎自分フィールドのカード1枚を対象としそのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、その後自分はデッキから1枚ドローする。ただしこのターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する‼︎俺はフィールドの月鏡の盾をデッキに戻し、カードを1枚ドローする‼︎」

 

「むっ、いいのかい?それじゃあボクの攻撃は耐えられないよ?」

 

「さあ、どうだろうな?俺はカードを1枚伏せて、魔法カード、戦士の生還‼︎自分の墓地の戦士族モンスター1体を対象としてその戦士族モンスターを手札に加える‼︎俺は墓地に存在するジャンクチェンジャーを手札に加え、再び召喚‼︎」

 

 

〈ジャンクチェンジャー〉☆3 戦士族 地属性

ATK1500

 

 

再びフィールドに現れるジャンクチェンジャー。

 

お前の力、もう1度貸して貰うぜ‼︎

 

「再びジャンクチェンジャーの効果発動‼︎2つ目の効果を使用し、ジャンクチェンジャーのレベルを1つ下げる‼︎」

 

 

ジャンクチェンジャー

☆3→2

 

 

「っ、またチューナーモンスターが出てきたということは………」

 

「俺はレベル6、スターダストチャージウォリアーに、レベル2、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャーをチューニング‼︎」

 

ジャンクチェンジャーが光の輪になり、今度はチャージウォリアーが小さな星に変わり、光の道になる。

 

光の道が輝くと、その中から現れるのは機械の身体を持つ電子の巨人。

 

「迫る逆境、覆したるは不屈の闘志‼︎シンクロ召喚‼︎百折不撓の戦士、ギガンティックファイター‼︎」

 

 

〈ギガンティックファイター〉☆8 戦士族 地属性

ATK2800

 

 

「レベル8のシンクロモンスター………」

 

「ギガンティックファイターの永続効果、フォルテュードフォース‼︎このカードの攻撃力は、お互いの墓地の戦士族モンスターの数×100ポイントアップする‼︎」

 

「っ、攻撃力を増加させるタイプのモンスターか‼︎」

 

「俺の墓地にいる戦士族モンスターはH・C ダブルランス2体にH・C 強襲のハルベルト、H・C サウザンドブレード、H・C エクストラソード、クィーンズナイト、ジャンクチェンジャー、スターダストチャージウォリアーの8体。よって攻撃力は800ポイントアップする‼︎」

 

 

ギガンティックファイター

ATK2800→3600

 

 

「攻撃力で超えられたか………」

 

「これだけじゃないぜ‼︎俺は墓地に存在する速攻魔法、バスターモードゼロを除外して効果発動‼︎」

 

「っ⁉︎そんなカードいつ………っ、DDRの手札コストか‼︎」

 

「自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外して、手札・デッキからバスターモード1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする‼︎そしてこの効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる‼︎俺はデッキから罠カード、バスターモードをセットする‼︎」

 

俺のデッキからバスターモードがセットされる。

 

これで準備は整った‼︎

 

「バトル‼︎ギガンティックファイターで酒呑童子を攻撃‼︎ギガンティックブレイク‼︎」

 

ギガンティックファイターは力強く跳躍すると酒呑童子を勢いよく蹴り飛ばした。

 

 

夜 LP5700→5100

 

 

「くっ………」

 

「さあ、ここからが本番だ‼︎ギガンティックファイターをリリースし、リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎バスターモード‼︎」

 

「っ………やっぱり追撃してくるか」

 

「自分フィールドのシンクロモンスター1体をリリースしてそのモンスターのカード名が含まれる/バスターモンスター1体をデッキから攻撃表示で特殊召喚する‼︎アクセスコード、ギガンティックファイターEXE‼︎」

 

ギガンティックファイターの正面にロケットがついた青いアーマーが現れる。

 

ギガンティックファイターがそのアーマーを蹴り飛ばすと、アーマーが弾け飛びギガンティックファイターに装着されていく。

 

装着が終わるとそこに佇むのは背中にロケットを背負った青いボディの電子の巨人。

 

「重甲合体‼︎ギガンテックファイター/バスター‼︎」

 

 

〈ギガンテックファイター/バスター〉☆10 戦士族 地属性

ATK3300

 

 

「ギガンテックファイター/バスター………」

 

「ギガンテックファイター/バスターの効果発動‼ノックアウトフォース‼︎︎このカードが特殊召喚に成功した時、自分のデッキから戦士族モンスターを2体まで選択し墓地へ送る事ができる‼︎俺はデッキからタスケナイトとヒーローキッズを墓地に送る‼︎そして追撃だ‼︎ギガンテックファイター/バスターでダイレクトアタック‼︎ギガンティックブレイクバスター‼︎」

 

ギガンテックファイター/バスターは背中のロケットを使い勢いよく空へと飛び立つと、右手を夜に向け、左手で支える。

 

すると、右手が銃口に変わり、銃口からレーザーが放たれて夜の身体を貫いた。

 

 

夜 LP5100→1800

 

 

「ぐっ‼︎強烈な攻撃だね………でも、何とか耐え切ってーーー」

 

「いや、まだだ‼︎リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎デストラクトポーション‼︎」

 

「なっ⁉︎」

 

「自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、選択したモンスターを破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する‼︎俺が選択するのは、ギガンテックファイター/バスター‼︎」

 

 

遊騎 LP1000→4300

 

 

「この瞬間、ギガンテックファイター/バスターの効果発動‼︎バスターキャストオフ‼︎フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、自分の墓地に存在するギガンテックファイター1体を特殊召喚する事ができる‼︎キャストオフだ、ギガンテックファイター‼︎」

 

俺のライフが回復し、ギガンテックファイター/バスターの身体から青いアーマーが勢いよく弾け飛ぶ。

 

青いアーマーが弾け飛んだギガンティックファイターは力強い雄叫びをあげた。

 

 

〈ギガンティックファイター〉☆8 戦士族 地属性

ATK2800→3900

 

 

「っ、まだ追撃を………」

 

「これで終わりだ‼︎ギガンティックファイターでダイレクトアタック‼︎ギガンティックブレイク‼︎」

 

ギガンティックファイターが再び跳躍し、夜に向かって飛び蹴りの体勢を取る。

 

向かってくるギガンティックファイターを見て、夜はため息を吐く。

 

「まさかあの状況からここまで追い詰められるなんてね………流石に、これは使う気、無かったんだけどなぁ」

 

「何?」

 

夜の言葉に、俺は訝しげな表情を浮かべる。

 

そんな俺を見て、楽しそうに笑いながら、夜はそのカードを発動した。

 

「でも、やっぱり負けたくないから、使わせて貰うよ。リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎死魂融合‼︎自分の墓地から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを裏側表示で除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する‼︎」

 

「っ‼︎ここで融合魔法だって⁉︎」

 

「ただし、この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。まあ、今は君のターンだから関係ないけどね。ボクは墓地に存在するヴァンパイアサッカーとヴァンパイアドラゴンを死魂融合‼︎」

 

夜の正面に現れた渦にヴァンパイアサッカーとヴァンパイアドラゴンが吸い込まれていく。

 

そして、それと同時に渦から溢れ出す濃厚な闇。

 

圧倒的な威圧感。

 

言われなくても本能で分かる。

 

次に現れるのはーーー間違いなく闇のカード。

 

「冥府に堕ちた暗黒の魂よ‼︎今、その姿を龍に変え、世界を暗黒に染め上げろ‼︎冥界龍ドラゴネクロ‼︎」

 

 

〈冥界龍ドラゴネクロ〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK3000

 

 

現れたのは骨の鎧を纏った死霊の竜。

 

どんな効果を秘めているかは分からない。

 

だけど、確かに感じる。

 

あのモンスターは何かがヤバい。

 

「モンスターが増えたことで攻撃は中断する。俺はこれでターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP4300 手札0

 

ーーー▲ー ー

ーー○ーー

ー ○

ーーーーー

▲▲▲ー△ ー

 

夜 LP1800 手札2

 

 

「ボクのターン、ドロー‼︎………ふふっ、いいものを引いた。今度こそ、君に引導を渡してあげるよ‼︎」

 

「っ………」

 

「バトル‼︎冥界龍ドラゴネクロでギガンティックファイターを攻撃‼︎」

 

「っ、墓地に存在するタスケナイトの効果発動‼︎このカードが墓地に存在し、自分の手札が0枚の場合、相手モンスターの攻撃宣言時にデュエル中に1度だけ発動出来る‼︎このカードを墓地から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する‼︎」

 

「やっぱり墓地効果があったね。だけど、無駄無駄‼︎手札から屋敷わらしの効果発動‼︎」

 

「っ、手札誘発モンスター‼︎」

 

「墓地からカードを手札・デッキ・EXデッキに加える効果、墓地からモンスターを特殊召喚する効果、墓地からカードを除外する効果以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、このカードを手札から捨ててその発動を無効にする‼︎」

 

ゴシックなドレスを着たアンデットが現れ、タスケナイトの動きを封じる。

 

これでバトルフェイズを止められなくなった‼︎

 

「これで邪魔ものはいなくなったね。喰らえ、冥界龍ドラゴネクロ‼︎ソウルラヴィジュ‼︎」

 

「っ、迎え撃て、ギガンティックファイター‼︎ギガンティックブレイク‼︎」

 

ドラゴネクロが闇の波動のようなものをギガンティックファイターに浴びせる。

 

浴びせられた闇の波動にギガンティックファイターは怯むが、闇の波動を振り切るように跳躍し、ドラゴネクロに跳び蹴りをくらわせ、爆散させた。

 

 

夜 LP1800→1100

 

 

「倒せた………のか?」

 

「ああ、戦闘はギガンティックファイターの勝ちさ。勝利はボクが貰うけどね‼︎冥界龍ドラゴネクロの効果発動‼︎ダークソウルラナウェイ‼︎このカードがモンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時、そのモンスターの攻撃力は0になり、そのモンスターの元々のレベル・攻撃力を持つアンデット族のダークソウルトークン1体を自分フィールド上に特殊召喚する‼︎」

 

「何⁉︎」

 

「さあ、闇の魂を解放しろ、ギガンティックファイター‼︎」

 

闇の波動のダメージでギガンティックファイターが膝をつく。

 

すると、ギガンティックファイターの影が動き出し、実体化すると、そこには黒い身体を持つギガンティックファイターが現れた。

 

 

ギガンティックファイター

ATK3900→900

 

 

〈ダークソウルトークン〉☆8 アンデット族 闇属性

ATK⁇?→2800

 

 

「さあ、己の闇に向き合うといいよ。ダークソウルトークンでギガンティックファイターを攻撃‼︎ダークギガンティックブレイク‼︎」

 

「っ、迎え撃て、ギガンティックファイター‼︎ギガンティックブレイク‼︎」

 

ダークソウルとギガンティックファイターが同時に跳び上がり、跳び蹴りがぶつかり合う。

 

「リバースカードオープン‼︎速攻魔法、アンデットストラグル‼︎フィールドのアンデット族モンスター1体を対象としてターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力は1000ポイントアップするか1000ポイントダウンする‼︎ボクはダークソウルトークンの攻撃力を1000ポイントアップする‼︎」

 

 

ダークソウルトークン

ATK2800→3800

 

 

最初は拮抗していたが徐々にダークソウルが押しはじめ、ギガンティックファイターはその身体を貫かれた。

 

 

遊騎 LP4300→1400

 

 

「くっ………………戦闘ダメージを受けた時、H・Cサウザンドブレードの効果、それにチェーンしてギガンティックファイターの効果発動‼︎フォルテュードリザレクション‼︎このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分または相手の墓地の戦士族モンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚できる‼︎対象はギガンティックファイター‼︎」

 

「無駄無駄無駄‼︎速攻魔法、墓穴の指名者‼︎相手の墓地のモンスター1体を対象としてそのモンスターを除外し、次のターンの終了時まで、この効果で除外したモンスター及びそのモンスターと元々のカード名が同じモンスターの効果は無効化される‼︎除外するのは勿論ギガンティックファイター‼︎」

 

「くっ、ギガンティックファイター‼︎」

 

闇より現れた腕にギガンティックファイターが呑み込まれて消滅する。

 

「………H・Cサウザンドブレードの効果、このカードが墓地に存在し、戦闘・効果で自分がダメージを受けた時、このカードを墓地から攻撃表示で特殊召喚する」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

俺のフィールドに再びサウザンドブレードが現れる。

 

「楽しいデュエルだったけど、これで終わりだよ。手札を1枚捨ててリバースカードオープン‼︎速攻魔法、アクションマジック-ダブルバンキング‼︎自分フィールドのモンスターは、このターン戦闘で相手モンスターを破壊した場合、もう1度だけ続けて攻撃できる‼︎」

 

「っ………」

 

「終わりだよ、ダークソウルトークンでH・Cサウザンドブレードを攻撃‼︎ダークギガンティックブレイク‼︎」

 

ダークソウルの跳び蹴りがサウザンドブレードに迫る。

 

ああ、確かに終わりだ。

 

俺のライフが0になることは避けられない。

 

「………次は勝つ」

 

「ふっ、次やる時もボクが勝つさ」

 

「ああ………だが、そういう台詞は勝ってから言うものだぜ( ・・・・・・・・・・・)

 

「………………えっ?」

 

俺の言葉に、夜が目を丸くする。

 

俺は苦笑を浮かべ、そんな夜に最後のカードを発動する。

 

「悪いな、今回は引き分けだ( ・・・・・)。リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎ヒロイックリベンジソード‼︎発動後このカードは装備カードとなり、自分フィールド上のヒロイックと名のついたモンスター1体に装備する。そして装備モンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは相手も受け、装備モンスターと戦闘を行った相手モンスターをダメージ計算後に破壊する‼︎」

 

「なっ⁉︎」

 

「俺はH・Cサウザンドブレードにヒロイックリベンジソードを装備する‼︎」

 

サウザンドブレードの手元に赤い長剣が現れるのと、同時にダークソウルの蹴りがサウザンドブレードを貫き、爆散する。

 

爆散したサウザンドブレードが持った赤い長剣が宙に浮かびあがると、ダークソウルを貫き、そのまま夜の身体も貫いた。

 

 

遊騎 LP1400→0

 

 

夜 LP1100→0

 

 

ーーーーーーー

 

 

「ふぅ………」

 

「ふぅ………じゃない‼︎」

 

デュエルが終わり、立体映像が消えたところで夜が俺に詰め寄ってくる。

 

もう少しで勝てたところを引き分けに持っていかれたのだからそりゃあ怒りもするわな。

 

「最後のアレは何だい⁉︎確かに結果的に負けを引き分けに持っていけたけど、ボクが墓穴の指名者を持ってなくてギガンティックファイターを除外できなかったら、勝てる試合を引き分けの試合にしてるじゃないか‼︎」

 

「確かにそうだが、アレも一応考えてやったんだよ。ギガンティックファイターが残ってたら確かにサウザンドブレードが敗因にも繋がるが、防ぎきれるハズのところで明らかにライフが残らないのにサウザンドブレードが攻撃表示でいたら怪しいだろう?」

 

「まあ………確かにあからさまに怪しくて攻撃を躊躇うかも知れないけど、思い切りが良かったら攻撃してくるかもしれないじゃないか」

 

「そうなっても待っているのは引き分けだ。俺にはあの時点で負けが無かった。勝つか引き分け。ベストとは言えなくても、ワーストじゃなくてベターなら構わない。それに、可能性として引き分けにできるなら試してみたかったというのもあるしな」

 

「試すだって?」

 

「引き分けの場合、闇のカード達はどうなるか、さ」

 

俺の言葉に、夜が目を見開いて自分のデュエルディスクからカードを取り出す。

 

俺も自分のデュエルディスクに入っているEXデッキから3枚のNo.を取り出す。

 

勝者に移る性質があるらしいこのカード達に何か起こるかと思ったが、どうやら何も起こっていないようだ。

 

いや、正確には何も起こらないという結果が出たというべきか。

 

どうやら、引き分けであればNo.の移動する性質は発動しないらしい。

 

恐らく、どちらが勝っているわけでもなく、負けてるわけでもないからだろう。

 

これはこれで重要な情報だな。

 

引き分けにする手段なんてそうそうあるものではないが、闇のカードで暴走している人間が引き分けが可能なデッキを使っていた場合は闇のカードを引き離せない可能性があるということだ。

 

自分の闇のカードを守る手段にもなりそうではあるが、そちらに特化させるぐらいなら勝利を目指す方が明らかにいいからな。

 

まあ、頭の片隅においておくぐらいでいいだろうが、この情報を得られただけでも前進だな。

 

「………まあ、不乱健を奪われなかったからよしとしておくよ。ボクもこの子がいなくなったら困るからね」

 

「こちらに移ってきても返すつもりではあったけどな。俺のデッキじゃ不乱健なんてだせねぇし」

 

「ボクも返すつもりだったよ。戦士族縛りなんてボクには無理だし」

 

そういってため息を吐くと、夜は頭を掻いてから再び頭を下げた。

 

「改めて、悪かったよ。勘違いで君にデュエルを挑んでしまって」

 

「いや、俺も勘違いしてたし、お互い様だ。だから、そんなに気にしないでくれ。それで、正直忘れてたんだが………そこで倒れてる人はどうするんだ?」

 

「あ」

 

俺の言葉に、夜が倒したであろう男性を見る。

 

そして気まずそうに視線を逸らしながら携帯端末を取り出すのだった。

 

 

ーーーーーーー

 

 

「それで、夜はどうして俺にデュエルを挑んできたんだ?例え俺が本当に闇のカードに操られてたとしても逃げればよかっただけだと思うが」

 

「んーそんなに深い理由はないよ?他の人を襲ったら面倒だし、逃げても追われたら面倒だから倒した方が早いと思っただけさ」

 

「面倒だったからが理由かよ………」

 

デュエルセキュリティに連絡を取った俺達はすっかり忘れていた昼食を取るために、近くにあるファストフード店に入り、ハンバーガーを食べながらお互いのことを話していた。

 

どうやら夜が不乱健を手に入れたのは偶然だったらしい。

 

俺がコートオブアームズを拾った時のように、道端に落ちていた不乱健を誰かの落し物だと思って拾ったらカードから不乱健の声が聞こえてきたそうだ。

 

それからというもの、たまに闇のカードに操られた決闘者に襲われるようになり、成り行きで闇のカードを集める羽目になったようだ。

 

「それにこの近くにはデュエルアカデミアがあるだろう?そこに妹が通っててね。何かの間違いで闇のカードに操られた奴がデュエルアカデミアに紛れ込んだら怖いだろう?だから、他に被害が出る前に倒しておこうかなって」

 

「成る程、身内のためか。妹思いなんだな」

 

「まあ、家族だしね。やっぱり大切にしたいじゃないか」

 

そういって、少し照れたように笑いながら夜がハンバーガーを齧る。

 

そんな夜に優しい眼差しを向けていると、夜が誤魔化すように口を開いた。

 

「そ、それにしても、まさか闇のカードを作り出してばら撒いてる人間がいるなんてね。最近闇のカードに操られてる人が多いなと思ってはいたけど」

 

「俺も知り合いから聞いた話だが、そうらしいな。とはいっても、俺は闇のカード関連で襲われたのは夜を入れても3回だけだからあまり実感はないが」

 

「うぐっ………ボクを数に入れないでくれよ。悪かったとは思ってるんだからさ」

 

「はは、悪い悪い」

 

ジト目で俺を睨んでくる夜に、俺は苦笑する。

 

そんな俺を見てため息を吐きながら、夜は仕切り直すように真剣な表情を浮かべた。

 

「全く………それで、遊騎はこれからどうするんだい?その闇のカードをばら撒いている奴を探すのかい?」

 

「ああ。奴は俺が闇のカードを持ってることを知ってるから再び襲ってくる可能性もあるしな。元凶を叩かないと事態が解決しないなら見つけ出して倒してしまうのが1番だ。俺にも守りたい奴らがいるしな」

 

そういって、俺の脳裏に遊花達の姿が浮かぶ。

 

闇のカードのせいで遊花達の平穏な日常が脅かされる可能性があるというのであれば、その元凶は無くしておきたい。

 

そのためなら………俺の身体なんかいくらでも使い潰してやる。

 

そんな俺の顔を見て、夜は何かを考えるような仕草を見せ、苦笑を浮かべながら口を開いた。

 

「そっか………なら、その元凶を探すの、ボクも手伝うよ」

 

「………いいのか?確かに夜ぐらい強い奴が手伝ってくれたら心強いが、危険なことだぞ?」

 

「どのみちボクも闇のカードを持った人達に襲われるからね。事態が早く解決するならその方がいいし、連絡を取り合った方が楽だろう?それに、2人でやれば片方がもし負けてももう片方がフォローできるからね。勿論、ボクは負けないけど」

 

「………はは、そいつは頼もしいな。頼りにするぜ?」

 

「おうともさ‼︎それじゃあ、これからよろしく頼むね、共犯者クン?」

 

「………俺らが悪者みたいな言い方をするなよ」

 

呆れたような表情を浮かべる俺を見て、夜は楽しそうに笑うのだった。





次回予告

デュエルアカデミアで講師としての闇の講義を受ける遊花。
講義の中、闇とのデュエルを望む生徒達が現れ、闇はそんな生徒達にある条件を出す。
それは、遊花とデュエルをして勝利することだった。
闇の出した想定外の条件により、遊花は闇とのデュエルを望む決闘者達とのデュエルに巻き込まれていく。

次回 遊戯王Trumpfkarte
『開花する小花』


次回は遊花のデュエル回。
遊花視点でお送りする予定です。
一応短めになると思います………現時点では。
次回をお楽しみに。

そして今回は遊騎VS夜のデュエルにも決着がつきました。
結果は引き分けでしたが、内容的にはどちらが勝ってもおかしくない感じでしたね。
そしてとうとう遊騎のデッキにシンクロ召喚が実装されました。
ジャンクチェンジャー、使いやすくていいですね。
シンクロは勿論のこと、今回はレベル下げをメインで使ってましたがあげればレベル4エクシーズにも使えるのがいいです。
シンクロが増えたことで広がった遊騎の戦術も楽しみに待っていただいたらと思います。

それじゃあ今回はここまで。
皆さん、インフィニティチェイサーズは買いました?
私はとりあえず2箱買ったのですが、欲しかったウィッチクラフトと無限起動がほとんど出ず、邪眼のパーツが揃うというなんとも言えない結果に。
相変わらず組もうと思ったものは引けず、組まない奴のパーツが揃う謎。
組もうかなぁ、邪眼。
全然想定してなかったからまだ効果もちゃんと把握してないけど。
とりあえずキャンペーンの方で20thレアの閃刀姫ーレイが出たのでそちらで相殺されたと思いましょう。
というわけで今回はお開き。
ではでは〜
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