遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

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お待たせ致しました。
今回は遊花のデュエル回です。
遊花視点でお送りします。
それでは本編へGO‼︎





第56話 開花する小花

 

 

「デュエルだ‼︎栗原 遊花‼︎お前を倒して、俺は冬城プロに挑戦させて貰う‼︎」

 

「………うぅ〜どうしてこうなったんでしょう」

 

デュエルディスクを構え、鋭い眼光で私を見てくる男の子の声と、まるで獲物を見つけた肉食獣のように私達を取り囲んでいる生徒達を見て、私は思わずため息を吐く。

 

どうしてこんなことになったのか。

 

事の始まりは数分前。

 

面白そうに薄く笑いながら私を見ている闇先パイの一言が原因だった。

 

 

ーーーーーーー

 

 

「それじゃあ、これよりデュエル学、実技の講義を始めます。よろしくお願いします」

 

壇上で、マイクを片手にぺこりと頭を下げる闇先パイを見てどこか張り詰めた雰囲気の中で生徒達は頭を下げる。

 

それも当然といえば当然なのかも知れない。

 

講義を担当するのは現世界ランキング4位のプロ決闘者。

 

自分達の遥か先を進む先達なのだから。

 

始業式の後、いつの間にか会場から姿を消していた闇先パイは私達が家に帰ると普段と変わらない態度で私達を出迎えた。

 

闇先パイに聞いたところ、闇先パイがデュエルアカデミアで特別講師をすることになったのは校長先生に頼みを聞いて貰う代わりにデュエルアカデミアの特別講師をするという約束があったらしい。

 

闇先パイの方も現在のデュエルアカデミア生に興味があり、プロリーグの試合がない時に週2回程度ということで引き受けたのだとか。

 

驚きはしたけど、闇先パイに教えて貰える時間が増えることは私としてもとても嬉しかった。

 

闇先パイの教育者としての技能は遊陽ちゃん達とのデュエルで十分体験したもんね。

 

「それじゃあ早速講義に移っていきたいと思うけど、今日はまず、私にみんなのデュエルを見せて欲しい」

 

闇先パイの言葉に教室から疑問の声があがる。

 

そんなことを気にした素ぶりも見せずに、闇先パイは言葉を続けていく。

 

「私の講義はそんなに数が多くないし、君達のデュエルを見たことがないから、現状だと当たり障りがない講義しかできない。それだと個人個人の戦術にあったアドバイスをするのは難しいし、どうせなら自分の戦術にあった講義の方がみんなも身に入ると思う。だからこそ、今日は好きな相手とでいいから、みんながデュエルをしている姿を私に見せて欲しい。デュエル場でのデュエルはデュエルアカデミア内のコンピュータに記録されるから、そこからみんなのデュエルを見ていって次の時間からどんな講義をするかを考えるから」

 

闇先パイの言葉に生徒達が騒つき始める。

 

それも当然だよね。

 

闇先パイが言っているのはここにいる全員に個別的なアドバイスをできるようにするということなんだから。

 

正直無茶苦茶だけど、きっと闇先パイなら本当にできちゃうんだろうな。

 

「それじゃあ早速デュエルを始めて貰おうと思う。みんな好きな人とペアを作ってーーー」

 

「冬城先生、質問をしても構いませんか?」

 

闇先パイがそういってデュエルを促そうとすると、それを遮るように1人の男子生徒が挙手をした。

 

闇先パイは首を傾げながらその男子生徒に手を向ける。

 

「はい。えっと………悪いけど、名前が分からないから名前を言ってから質問をどうぞ」

 

「服部。服部 香月(はっとり かづき)と言います。質問なのですが、この講義で冬城先生とデュエルできる機会はあるのでしょうか?」

 

「‼︎成る程………ね」

 

服部と名乗ったその男子生徒の質問に、教室が再び騒めきはじめる。

 

確かにデュエル学の実技では、たまに教員と生徒がデュエルをすることがあった。

 

教員が個別で生徒にアドバイスをする時や罰則を免除するために教員に勝つことを条件にだとか、色々な条件があるがその中で教員とデュエルをすることが、デュエルアカデミアではある。

 

だけど、闇先パイは現役のプロ決闘者なんだし、デュエルすると色々な問題が起こる気がするけど………

 

男子生徒の質問に闇先パイは興味深そうに笑いながら少し何かを考えるような仕草を見せる。

 

「確かに、現役のプロ決闘者が講義をしているのだからデュエルをしてみたいという気持ちは分かる。だけど、誰とでもというと、時間が足りないし、デュエルを出来た人とできない人とで格差が生じる………となると、特定の条件を満たした人となら………」

 

ふと、壇上で考えこみながら顔をあげた闇先パイと目があった。

 

闇先パイは目があった私を見て、ニヤリと笑った。

 

………何だろう、少し嫌な予感が………

 

「ん、質問は分かった。私とデュエルをする機会があるかという質問だけど、確かに、現役のプロ決闘者が講義をしているのだからデュエルをしてみたいという気持ちは理解できる。だけど、みんなとデュエルをするとなると時間が足りないし、デュエルできた人とできない人とで格差ができてしまう。だから、条件をつけようと思う」

 

「条件、ですか?」

 

「ん、これから呼ぶ生徒は速やかに壇上にあがること。栗原 遊花」

 

「はい⁉︎」

 

闇先パイに名前を呼ばれ、私はおずおずと壇上にあがる。

 

闇先パイに呼び出された私に、生徒達の視線が一斉に向く。

 

闇先パイはそんな生徒達に楽しそうな表情で口を開く。

 

「今日の講義からここにいる栗原 遊花にデュエルで勝った人となら、私がデュエルしてあげる」

 

「なっ⁉︎」

 

「ほえっ⁉︎や、闇先パ………冬城先生⁉︎」

 

闇先パイの言葉に今日何度目かも分からない騒めきが教室に広がる。

 

私達の関係を知っている桜ちゃんや大地君達も困惑の表情を浮かべていた。

 

「な、何故その女子なのですか?」

 

「遊花とは大会でデュエルしたことがあるの。その時にとてもいいデュエルを見せてくれたから、遊花に勝てる人なら私にとっても良いデュエルができそうだからかな」

 

闇先パイの言葉により一層騒めきが広がり、中には闇先パイとデュエルしたという私を羨ましそうだったり嫉しそうに見る生徒達まで現れる。

 

………確かに、闇先パイは嘘はついてない。

 

夏休み中、闇先パイに何度か小規模な大会に連れて行かれて、そこで闇先パイと当たってデュエルしたこともある。

 

だけど、そのデュエルでは一方的に負けた記憶しかないんだけど………

 

「というわけだから、遊花に勝った人とのデュエルなら、私はデュエルを受けてあげるよ。今日は有意義な質問をしてくれたから君が遊花とデュエルをするといい。ただし、遊花の都合も考えて迷惑になるような状況でのデュエルだけはしないこと。それを破った人とは私は絶対にデュエルしないから」

 

「………分かりました」

 

「それじゃあ改めて講義を開始する。好きな人とペアを作ってデュエルをするように」

 

現実逃避するように視線を彷徨わせているといつの間にか私のデュエルの相手まで決まっていた。

 

自分のデュエルを行う為に散っていく生徒達を横目に、闇先パイに抗議するような視線を向けると、闇先パイは私の横を通り過ぎながら小さな声でそっと囁いた。

 

「これも修行の一環。普段と違う人とデュエルするのもいい刺激になる。他の生徒達とデュエルができるのも楽しみではあるけど、遊花なら多分ほとんどの子達に勝てるハズ。遊花の全力のデュエル、期待してるね」

 

そういって、闇先パイが全体を見渡せる場所に移動して行った。

 

そして闇先パイと入れ違いになるように、先程質問をしていた男子生徒ーーー服部君が向かってくる。

 

私は思わずため息を吐きながら、天を仰ぐのだった。

 

 

ーーーーーーー

 

 

「聞こえているのか?早くデュエルをはじめるぞ?」

 

「うぅ………分かりました」

 

長い回想を終え、私はデュエルディスクを構える。

 

これも修行の一環なんだし、闇先パイがもう宣言しちゃったことだからどうしようもない。

 

それに前向きに捉えれば色んな人とデュエルができるようになったってことだし、師匠の後継者として『Trumpfkarte』に入ることになるんだから頑張らないと‼︎

 

「改めて、栗原 遊花です。今日はよろしくお願いします」

 

「服部 香月だ。お前に恨みはないが、冬城プロとデュエルをする為に倒させて貰う」

 

「悪いですけど、そうは行きません。私だって、夢の為に戦い続けるって決めたから、そう簡単に負けるわけにはいかないんです‼︎」

 

「ならば、力付くで倒させて貰おう‼︎行くぞ‼︎」

 

『決闘‼︎』

 

 

遊花 LP8000

 

香月 LP8000

 

 

ーーーーーーー

 

 

「先攻は私ですね。私は手札からクリアクリボーを捨てて魔法カード、ワンフォーワンを発動‼︎デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する‼︎お願い、ミスティックパイパー‼︎」

 

 

〈ミスティックパイパー〉☆1 魔法使い族 光属性

DEF0

 

 

現れたのはフルートのようなものを弾いている男の人。

 

ミスティックパイパーはいつものように私にサムズアップをする。

 

うん、今日もお願いね、ミスティックパイパー‼︎

 

「ミスティックパイパーの効果発動‼︎このカードをリリースして自分のデッキからカードを1枚ドローし、この効果でドローしたカードをお互いに確認し、レベル1モンスターだった場合、自分はカードをもう1枚ドローします‼︎私がドローしたのはジャンクリボー‼︎レベル1モンスターなのでもう1枚ドローします‼︎」

 

「減った手札がそのまま元に戻ったか………」

 

「よし、魔法カード、手札抹殺‼︎お互いに手札を全て捨てて同じ枚数ドローします‼︎私は4枚、貴方は5枚の手札を捨てて同じ枚数ドローします‼︎」

 

「何も伏せずに手札交換………余程手札が悪いと見えるな」

 

「さあ、どうでしょうか?私はクリバンデッドを召喚‼︎」

 

 

〈クリバンデッド〉☆3 悪魔族 闇属性

ATK1000

 

 

私の前に盗賊のような姿をした黒い毛玉のモンスターが現れる。

 

今回も攻撃させてはあげれないけど、あなたの力、貸して貰うね。

 

「エンドフェイズにクリバンデッドの効果発動‼︎このカードをリリースしてデッキの上から5枚めくり、その中から魔法・罠カード1枚を手札に加えて残りを墓地におきます‼︎」

 

クリバンデッドの姿が消え、私はデッキの上から5枚のカードをめくって中から1枚のカードを手札に加える。

 

「私は儀式の下準備の魔法カードを手札に加えます。さらに墓地に送られた絶対王バックジャックの効果発動‼︎」

 

「っ、墓地に送られた時に効果を発動するモンスターが混ざっていたか………」

 

「このカードが墓地へ送られた場合、自分のデッキの上からカードを3枚確認し、好きな順番でデッキの上に戻します。私はこれでターンエンドです‼︎」

 

 

遊花 LP8000 手札4

 

ーーーーー ー

ーーーーー

ー ー

ーーーーー

ーーーーー ー

 

香月 LP8000 手札5

 

 

「伏せカードも無しだなんて舐めてくれる………たっぷり後悔させてやろう‼︎俺のターン、ドロー‼︎俺は手札の黄昏の忍者-ジョウゲンの効果発動‼︎手札の忍法カード1枚を相手に見せてこのカードを手札から特殊召喚する‼︎俺は手札の隠密忍法帖を見せて、現れろ、黄昏の忍者-ジョウゲン‼︎」

 

 

〈黄昏の忍者-ジョウゲン〉☆7 戦士族 闇属性

ATK2000

 

 

現れたのは鎖鎌を持った金色の鎧を纏った忍者。

 

忍法のカードも見えたということは、この人のデッキは忍者デッキみたい。

 

「俺は永続魔法、隠密忍法帖を発動‼︎1ターンに1度、手札から忍者モンスター1体を墓地へ送ってデッキから隠密忍法帖以外の忍法魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする‼︎俺は手札の機甲忍者アクアを捨ててデッキから忍法 変化の術をセット‼︎そして黄昏の忍者-ジョウゲンをリリースして黄昏の忍者将軍-ゲツガをアドバンス召喚‼︎」

 

 

〈黄昏の忍者将軍-ゲツガ〉☆8 戦士族 闇属性

ATK2000

 

 

ジョウゲンの姿が消え、代わりに現れたのは2本の旗を背負った黒い鎧の忍者。

 

ゲツガはレベル8だからもう1体リリースしないといけないハズだけど………

 

「黄昏の忍者将軍-ゲツガは忍者モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚することができる」

 

「成る程、それで1体のリリースで出てきたんですね」

 

「そして黄昏の忍者将軍-ゲツガの効果発動‼︎忍之一字‼︎同名カードは1ターンに1度、フィールドに攻撃表示で存在する場合、同名カード以外の自分の墓地の忍者モンスター2体をこのカードを守備表示にし、特殊召喚する‼︎黄昏の忍者将軍-ゲツガを守備表示にし、現れろ、忍者マスターHANZO‼︎黄昏の中忍-ニチリン‼︎黄昏の中忍-ニチリンはルール上忍者カードとしても扱う」

 

 

黄昏の忍者将軍-ゲツガ

ATK2000→DEF3000

 

 

〈忍者マスターHANZO〉☆4 戦士族 闇属性

ATK1800

 

 

〈黄昏の中忍-ニチリン〉☆6 戦士族 闇属性

ATK2300

 

 

ゲツガが2本の旗を掲げて座り込むと、ゲツガに寄り添うように現れたのは銀の忍装束を着た仮面をつけた忍者と赤いマフラーを付けた小刀を持った忍者。

 

手札抹殺で増えた墓地を利用されちゃったね。

 

「忍者マスターHANZOの効果発動‼︎このカードが反転召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから同名カード以外の忍者と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる‼︎俺はデッキから2枚目の機甲忍者アクアを手札に加える‼︎さらに魔法カード、機甲忍法ゴールドコンバージョン‼︎自分フィールド上に忍法と名のついたカードが存在する場合、自分フィールド上の忍法と名のついたカードを全て破壊し、その後、デッキからカードを2枚ドローする‼隠密忍法帖を破壊し、カードを2枚ドローする‼︎行くぞ、バトル‼︎」

 

「なら、バトルフェイズ開始時、墓地の絶対王バックジャックを除外して効果発動‼︎」

 

「何⁉︎」

 

「相手ターンに墓地のこのカードを除外して自分のデッキの一番上のカードをめくり、そのカードが通常罠カードだった場合、自分フィールドにセットし、違った場合、そのカードを墓地へ送ります。そして、この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できます」

 

「っ、お前のデッキの上は確か………」

 

「はい。絶対王バックジャックの効果で操作済みです。絶対王バックジャックの効果でデッキの上をめくります‼︎めくられたのは通常罠、ディーラーズチョイス‼︎通常罠カードなのでセットされます」

 

「ディーラーズチョイス………確かお互いのプレイヤーはデッキをシャッフルし、デッキから1枚ドローし、その後、お互いのプレイヤーは手札を1枚捨てる罠だったな。それならば気にする必要はない‼︎忍者マスターHANZOでダイレクトアタック‼︎空花乱墜」

 

HANZOが私に接近しながら苦無を投げてくる。

 

今だ‼︎

 

「相手モンスターの直接攻撃宣言時、墓地のクリアクリボーの効果発動‼墓地のこのカードを除外し、自分はデッキから1枚ドローし、そのドローしたカードがモンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚してその後、攻撃対象をそのモンスターに移し替えます‼︎」

 

「っ‼︎またデッキの上から………」

 

私は勢いよくカードをドローし、そのまま新しいお友達を呼び出す。

 

「私がドローしたのはアンクリボー‼︎モンスターなので特殊召喚し、攻撃対象を移し替えます‼︎」

 

 

〈アンクリボー〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF200

 

 

フィールドに現れたのは身体に金色の装飾をつけ、頭にアンクをつけた紫色の毛玉のモンスター。

 

現れたアンクリボーは私を見て、仕方なさそうに身体を振るとHANZOの苦無に貫かれた後、蹴り飛ばされて消滅した。

 

ゴメンね、アンクリボー。

 

だけど、君の力はちゃんと借り受けるよ‼︎

 

「アンクリボーの効果発動‼︎クリーングオブライフ‼︎このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、このターンのエンドフェイズに、自分のデッキ・墓地から死者蘇生1枚を選んで手札に加えます‼︎」

 

「なっ⁉︎厄介な効果を………黄昏の中忍-ニチリンでダイレクトアタック‼︎」

 

「相手モンスターの攻撃宣言時、墓地に存在するクリボーンの効果発動‼︎墓地のこのカードを除外し、自分の墓地のクリボーモンスターを任意の数だけ対象として、そのモンスターを特殊召喚します‼︎来て、アンクリボー‼︎ジャンクリボー‼︎虹クリボー‼︎クリボー‼︎」

 

 

〈アンクリボー〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF200

 

 

〈ジャンクリボー〉☆1 機械族 地属性

DEF200

 

 

〈虹クリボー〉☆1 悪魔族 光属性

DEF100

 

 

〈クリボー〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF200

 

 

私のフィールドに4体のクリボーが現れる。

 

それを見て、服部君が忌々しげな表情を浮かべる。

 

「ええい、鬱陶しい‼︎黄昏の中忍-ニチリンでクリボーを攻撃‼︎朝不謀夕‼︎」

 

「ゴメンね、クリボー」

 

私の声にクリボーが気にしないでと言うように身体を振る。

 

そんなクリボーをニチリンが小刀で斬り裂き、消滅させた。

 

「ライフを削ることはできなかったか。まあいい。メインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンエンドだ。次のターンに、お前に絶望を教えてやろう」

 

「絶望なんて私はしません。エンドフェイズにアンクリボーの効果でデッキから死者蘇生を手札に加えます」

 

 

遊花 LP8000 手札5

 

ーー▲ーー ー

□□ー□ー

ー ー

○ー□ー○

ー▲▲▲ー ー

 

香月 LP8000 手札2

 

 

「私のターン、ドロー‼︎」

 

「スタンバイフェイズ、忍者マスターHANZOをリリースし、リバースカードオープン‼︎永続罠、忍法 変化の術‼︎自分フィールドの表側表示の忍者モンスター1体をリリースしてリリースしたモンスターのレベル+3以下のレベルを持つ獣族・鳥獣族・昆虫族モンスター1体を、手札・デッキから特殊召喚する‼︎ただし、このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。俺はデッキから鳥獣族モンスター、ダークシムルグを特殊召喚する‼︎」

 

 

〈ダークシムルグ〉☆7 鳥獣族 闇属性

ATK2700

 

 

HANZOの姿が煙に包まれ、HANZOがいた場所から煙を吹き飛ばしながら黒い身体の怪鳥が現れる。

 

「ダークシムルグの永続効果、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はカードをセットすることができない‼」

 

「カードのセットを封じられるのは厄介ですね」

 

「封じるのはセットカードだけではない‼︎さらに2枚のリバースカードをオープン‼︎永続罠、魔封じの芳香‼︎虚無空間‼︎魔封じの芳香の効果でこのカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いに魔法カードはセットしなければ発動できず、セットしたプレイヤーから見て次の自分ターンが来るまで発動できず、虚無空間の効果でこのカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いにモンスターを特殊召喚できない‼︎」

 

「っ‼︎つまり………」

 

「魔封じの芳香により魔法カードはセットさなければ発動できないがダークシムルグでカードのセットを封じられているためお前は魔法・罠を使えない。そのうえ虚無空間で特殊召喚ができないこの状況ではダークシムルグを突破することはそう容易いものではない。さらに黄昏の中忍-ニチリンには。1ターンに1度、手札から忍者モンスター1体を捨てることでそのターン、自分フィールドの忍者モンスター及び忍法カードが戦闘・効果では破壊されなくなるか、自分フィールドの忍者モンスター1体の攻撃力をターン終了時まで1000アップすることができ、この効果は相手ターンにも使用することができる。お前にできることなどもう無い」

 

そういって、服部君が勝ち誇った笑みを浮かべる。

 

………確かに魔法・罠が使えず、特殊召喚もできないこの状況から逆転するのはそう簡単なことではない。

 

夏休み前の私なら、間違いなくこの時点で負けていたと思う。

 

だけどーーー

 

「いえ、このくらいなら、何とかなります‼︎」

 

「何?」

 

ーーー今の私には、夏休み前の私にはいなかった新しいお友達がいるんだから‼︎

 

「服部君。あなたの戦術、攻略させて貰います‼︎リバースカードオープン‼︎罠発動、ディーラーズチョイス‼︎お互いのプレイヤーはデッキをシャッフルし、デッキから1枚ドローし、その後、お互いのプレイヤーは手札を1枚捨てます‼︎」

 

「確かにそのカードはフィールドに残っていたな………それで逆転のカードを引こうとでも言うのか?」

 

「いえ、攻略法は既に私の手札にあるんです‼︎お互いに1枚ドローし、手札を1枚捨てます‼︎私が捨てるのは魔轟神獣キャシー‼︎」

 

「俺は機甲忍者アクアを捨てる」

 

「そして、手札から捨てられた魔轟神獣キャシーの効果発動‼︎このカードが手札から墓地へ捨てられた時、フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して破壊します‼︎」

 

「っ⁉︎何⁉︎」

 

「私が破壊するのは魔封じの芳香‼︎」

 

手札から捨てられた身体に金色の腕輪のようなものをつけた猫のモンスターが、緑色のボールのような悪魔を弾き飛ばして魔封じの芳香を破壊する。

 

キャシーが魔封じの芳香を破壊した瞬間、虚無空間がガラスが割れるような音を立てて崩れ去る。

 

「………虚無空間はデッキまたはフィールドから自分の墓地へカードが送られた場合、破壊される………」

 

「これで魔法カードも使えるようになりました‼︎魔法カード、儀式の下準備‼︎デッキから儀式魔法カード1枚を選び、さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選んで、そのカード2枚を手札に加えます‼︎私が加えるのはイリュージョンの儀式とサクリファイス‼︎」

 

「っ、儀式モンスターが手札に………」

 

「私は儀式魔法、イリュージョンの儀式を発動‼︎自分の手札・フィールドから、レベルの合計が1以上になるようにモンスターをリリースし、手札からサクリファイスを儀式召喚するよ‼︎私は手札のサクリボーをリリースして儀式召喚を行う‼︎」

 

私の前に現れるのは金色の目の形をした壺が現れ、その中にクリボーに似た毛玉のモンスターが吸い込まれていく。

 

しばらくすると壺が割れ、中から妖しい邪眼を持つモンスターが現れた。

 

「儀式召喚‼︎相手を捕える妖しい邪眼‼︎サクリファイス‼︎」

 

 

〈サクリファイス〉☆1 魔法使い族 闇属性

ATK0

 

 

「ぐっ………そいつは………」

 

「まずはサクリボーの効果発動‼︎このカードがリリースされた場合に自分はデッキから1枚ドローします‼︎そしてサクリファイスの効果発動‼︎アブソープション‼︎1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象にそのモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備し、このカードの攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターの数値分アップし、このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに装備したそのモンスターを破壊できます‼︎対象は、黄昏の忍者将軍-ゲツガ‼︎吸い込んじゃって、サクリファイス‼︎」

 

サクリファイスのお腹にある穴が開き、ゲツガが吸い込まれる。

 

しばらくすると背中についている羽のような部分からゲツガが手にしていた2本の旗が浮き上がった。

 

 

サクリファイス

ATK0→2000

 

 

「そして、導いて‼︎希望に繋がるサーキット‼︎」

 

「リンク召喚がくるか‼︎」

 

私の前に大きなサーキットが現れる。

 

「召喚条件はレベル1モンスター1体。私はアンクリボーをリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン。リンク召喚‼︎希望の守り手‼︎リンク1‼︎リンクリボー‼︎」

 

 

〈リンクリボー〉LINK1 サイバース族 闇属性

ATK300 ↓

 

 

私の前に元気一杯に飛び出してくるのは青い球体のモンスター。

 

うん、今回もお願いね、リンクリボー。

 

「さらに導いて‼︎希望に繋がるサーキット‼︎」

 

「っ、連続リンク召喚………」

 

「召喚条件はモンスター2体。私は虹クリボーとジャンクリボーをリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン。リンク召喚‼︎リンク2‼︎プロキシードラゴン‼︎」

 

 

〈プロキシードラゴン〉LINK 2 サイバース族 光属性

ATK1400 ←→

 

 

次に現れたのは白い身体をした機械の竜。

 

いつもならここでリンク4のヴァレル達に繋げるけど、この手札なら、もっと先に行ける‼︎

 

行くよ、私の新しいお友達‼︎

 

「私は、捕食植物( プレデタープランツ)セラセニアントを召喚‼︎」

 

 

〈捕食植物セラセニアント〉☆1 植物族 闇属性

ATK100

 

 

フィールドに現れたのは葉が筒状になった植物を背負った蟻のモンスター。

 

その姿を見て、服部君は怪訝な表情を浮かべる。

 

確かに外見は少し不気味に見えるもんね。

 

ああ、ゴメン、ゴメン‼︎

 

悲しそうに顎を鳴らさないで‼︎

 

君の力、存分に使わせて貰うから‼︎

 

「ライフポイントを2000払って魔法カード、超越融合‼︎」

 

「っ⁉︎融合魔法だと⁉︎」

 

 

遊花 LP8000→6000

 

 

「融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスター2体を自分フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する‼︎このカードの発動に対してカードの効果は発動できない‼︎私はサクリファイスと捕食植物セラセニアントを超越融合‼︎」

 

フィールドに稲妻が迸り、巨大な渦が現れる。

 

その巨大な渦にサクリファイスとセラセニアントが吸い込まれていく。

 

そして渦の中から巨大な雷がフィールドに落ち、光が収まると、そこに現れたのは金色の邪眼と身体を持つモンスター。

 

「妖しい邪眼よ、全てを喰らう植物よ‼︎今交わりて、全てを奪う力とならん‼︎融合召喚‼︎全てを見透かす叡智の邪眼‼︎ミレニアムアイズサクリファイス‼︎」

 

 

〈ミレニアムアイズサクリファイス〉☆1 魔法使い族 闇属性

ATK0

 

 

「サクリファイスの融合モンスター………確かそいつはモンスターを吸収して効果を無効化する奴だったな」

 

「捕食植物セラセニアントの効果発動‼︎フィールドのこのカードが効果で墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊された場合、デッキから同名カード以外のプレデターカード1枚を手札に加える‼︎私はペンデュラムモンスター、捕食植物( プレデタープランツ)スパイダーオーキッドを手札に加えます‼︎」

 

「ペンデュラムモンスターだと⁉︎まさか、お前は………⁉︎」

 

服部君がスパイダーオーキッドを見て驚愕の表情を浮かべる。

 

そんな服部君に私は笑顔を浮かべながら2枚のカードを掲げる。

 

「私は、スケール0のペンデュラムーチョとスケール8の捕食植物スパイダーオーキッドでペンデュラムスケールをセッティング‼︎」

 

私を挟むように光の柱が立ち上り、その光の中にメキシカンな格好をしているペンギンと蜘蛛のように見える植物が浮かびあがり、下に0と8の数字が現れる。

 

「これで私は1から7までのモンスターを同時に召喚可能です‼︎だけどその前に下準備です‼︎ペンデュラムゾーンに置かれたペンデュラムーチョのペンデュラム効果発動‼︎このカードを発動したターンの自分メインフェイズに1度だけ、自分の墓地のモンスターまたは除外されている自分のモンスターの中から、同名カード以外のペンデュラムモンスター1体を自分のEXデッキに表側表示で加えます‼︎私は墓地の EM( エンタメイト)ドラネコをEXデッキに加えます‼︎」

 

「そんなモンスターまで墓地に………」

 

「まだ終わりじゃありませんよ‼︎今度は捕食植物スパイダーオーキッドのペンデュラム効果発動‼︎このカードを発動したターンの自分メインフェイズに、このカード以外の魔法&罠ゾーンの表側表示のカード1枚を対象としてそのカードを破壊する‼︎私が破壊するのは忍法 変化の術‼︎」

 

「ぐっ………忍法 変化の術が離れたことでダークシムルグが破壊される」

 

光の柱からスパイダーオーキッドが蔦を伸ばし、変化の術を破壊するとダークシムルグが煙に包まれて消滅した。

 

「さあ、ショータイムです‼︎心に灯し小さき希望よ‼︎光り輝く未来を導いて‼︎ペンデュラム召喚‼︎おいで、私のお友達‼︎」

 

私がそういうと空に巨大な穴が空き、そこからフィールドに向かって2つの光が舞い降りる。

 

「レベル1、ドットスケーパー‼︎」

 

 

〈ドットスケーパー〉☆1 サイバース族 地属性

DEF2100

 

 

最初に現れたのはドットの身体を持つモンスター。

 

そしてその後ろにお腹が銅鑼になっているネコのモンスターが舞い降りる。

 

「レベル1、EMドラネコ‼︎」

 

 

〈EMドラネコ〉☆1 獣族 地属性

DEF100

 

 

「っ、本当にペンデュラム召喚を………」

 

驚きに目を見開いている服部君を他所に、私は深く深呼吸をして正面に手をかざす。

 

さあ、たくさん待たせちゃったけど、あなたの出番だよ‼︎

 

「行きます‼︎導いて‼︎希望に繋がるサーキット‼︎」

 

「ここにきてまたリンク召喚か‼︎」

 

「召喚条件は効果モンスター3体以上‼︎私はドットスケーパー、リンクリボー、プロキシードラゴンを 2体分として扱ってリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎」

 

ドットスケーパー、リンクリボー、そしてプロキシードラゴンが2体に分身してサーキットに吸い込まれていく。

 

そしてサーキットが光り輝くとそこから現れるのは剣の如き龍。

 

「お願い、私に運命を超える力を貸して‼︎リンク召喚‼︎閉ざされた運命を斬り開く魂の( つるぎ)‼︎リンク4‼︎ヴァレルソードドラゴン‼︎」

 

待ち望んでいたというように、剣の如き龍はその咆哮を世界に轟かせた。

 

 

〈ヴァレルソードドラゴン〉LINK4 ドラゴン族 闇属性

ATK3000 ↙︎←↓↑

 

 

「リンク4の、大型リンクモンスター………‼︎」

 

「まだです‼︎墓地に送られたドットスケーパーの効果発動‼︎デュエル中に1度、このカードが墓地に送られた場合に特殊召喚します‼︎」

 

 

〈ドットスケーパー〉☆1 サイバース族 地属性

DEF2100

 

 

再びフィールドに現れるドットスケーパー。

 

よし、このまま一気に‼︎

 

「魔法カード、ししゃしょしぇい‼︎っ〜〜〜‼︎」

 

「………………………………大丈夫か?」

 

舌を押さえ呻いてる私を、何とも言えない気まずそうな表情で服部君が見てくる。

 

「だ、大丈夫です‼︎か、噛んでなんかないですよ?魔法カード、ししゃしょ‼︎うっ〜〜〜‼︎うぅ〜〜〜‼︎」

 

再び舌を抑えて呻く私。

 

うぅ〜せっかくシリアスでクライマックスな感じの雰囲気だったのに〜〜〜‼︎

 

「慌てなくていい。落ち着いて言うといい」

 

そんな私に服部君は凄く優しい表情で声を掛けてくれる。

 

うぅ、いい人です、服部君。

 

なんというか、このままデュエルを続けるのが辛くなってきた。

 

でも、ここまできて途中で止めるのも失礼だから、最後まで全力で行く‼︎

 

「………コホン、魔法カード、死者蘇生‼︎自分または相手の墓地のモンスター1体を特殊召喚します‼︎対象は墓地のチューナーモンスター、魔轟神獣キャシー‼︎………ふぅ、ようやく言えた」

 

「あのモンスターはチューナーだったのか………いいだろう」

 

 

〈魔轟神獣キャシー〉☆1 獣族 光属性

DEF600

 

 

ようやくフィールドに現れるキャシー。

 

呼び出されたキャシーもどこか慰めるように、私の身体に擦り寄ってくる。

 

うぅ〜ありがとう、キャシー。

 

気を取り直して、あなたの力、借りさせて貰うね‼︎

 

「私は‼︎レベル1、ドットスケーパーと、レベル1、EMドラネコに、レベル1、チューナーモンスター、魔轟神獣キャシーをチューニング‼︎」

 

キャシーが光の輪になり、ドットスケーパーとドラネコが小さな星に変わり、光の道になる。

 

そして光の道が輝くと、その中から緑の翼で羽ばたく綺麗な鳥が現れた。

 

「悠久に響く祈りの歌が、争いを鎮める新風となる‼︎シンクロ召喚‼︎未来に羽ばたけ、霞鳥クラウソラス‼︎」

 

 

〈霞鳥クラウソラス〉☆3 鳥獣族 風属性

ATK0

 

 

「霧鳥クラウソラスの効果発動‼︎プレアーソング‼︎1ターンに1度、相手フィールドの表側表示のモンスター1体を選択し、ターン終了時までその攻撃力を0にし、その効果を無効にする‼︎対象は、黄昏の中忍-ニチリン‼︎」

 

「効果無効だと⁉︎だが、効果を使えばミレニアムアイズサクリファイスに………くっ、いいだろう」

 

 

黄昏の中忍-ニチリン

ATK2300→0

 

 

クラウソラスが綺麗な声で唄い、ニチリンが力を失っていく。

 

「ヴァレルソードドラゴンの効果発動‼︎アサシネイトショット‼︎1ターンに1度、攻撃表示モンスター1体を対象として発動‼︎そのモンスターを守備表示にし、このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。そしてこの効果の発動に対して相手は効果を発動できない‼︎この効果は相手ターンにでも使用することが出来ます‼︎対象にするのは、霧鳥クラウソラス‼︎」

 

「ここで2回攻撃………‼︎」

 

ヴァレルソードドラゴンが空に向かって銃撃を放ち、クラウソラスがその銃声を聞いて防御を固める。

 

 

霞鳥クラウソラス

ATK0→DEF2300

 

 

「そしてこれが最後の一押し‼︎墓地の超越融合の効果発動‼︎」

 

「何だと⁉︎まだ効果があるのか⁉︎」

 

「このカードを除外し、このカードの効果で融合召喚したモンスター1体を対象としてそのモンスターの融合召喚に使用した融合素材モンスター一組を自分の墓地から特殊召喚します‼︎ただしこの効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、効果は無効化されます。ミレニアムアイズサクリファイスを対象に戻っておいで、サクリファイス、捕食植物セラセニアント‼︎」

 

 

〈サクリファイス〉☆1 魔法使い族 闇属性

DEF0

 

 

〈捕食植物セラセニアント〉☆1 植物族 闇属性

DEF0

 

 

再びフィールドに現れるサクリファイスとセラセニアント。

 

それを見て、服部君が悟ったような表情を浮かべた。

 

「これは………いいだろう、くるがいい‼︎」

 

「私は‼︎レベル1、サクリファイスと捕食植物セラセニアントでオーバーレイ‼︎2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚‼︎」

 

サクリファイスとセラセニアントが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けるとそこには白い馬に乗る小さな首無しの騎士がいた。

 

「闇夜に紛れし哀しき妖精‼︎その刃で疑惑を切り裂け‼︎ランク1‼︎ゴーストリックデュラハン‼︎」

 

 

〈ゴーストリックデュラハン〉★1 悪魔族 闇属性

ATK1000→1200

 

 

「さらに、私はゴーストリックデュラハン1体でオーバーレイ‼︎1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築‼︎ランクアップエクシーズチェンジ‼︎」

 

デュラハンが再び空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると空から舞い降りたのは黒いドレスを身に纏い、白い羽根にところどころ漆黒の羽根が混ざる女の子のモンスター。

 

「闇夜を彷徨う自由な天使‼︎その気ままさで憂鬱を払え‼︎ランク4‼︎ゴーストリックの駄天使‼︎」

 

 

〈ゴーストリックの駄天使〉★4 天使族 闇属性

ATK2000

 

 

駄天使が私の周りをひらひらと飛びながらドヤ顔で決めポーズをとりながら現れる。

 

現れた駄天使を見て、服部君は面白そうに笑った。

 

「まさか、儀式、融合、シンクロ、エクシーズ、ペンデュラム、リンク。全ての召喚法を1ターンで全て使ってくるとはな」

 

「バトル‼︎ゴーストリックの駄天使で黄昏の中忍-ニチリンを攻撃‼︎トリックハート‼︎」

 

駄天使が目の前にひび割れているハートを作り出し、そのハートからビームを放ち、ニチリンの身体を貫き、爆散させた。

 

 

香月 LP8000→6000

 

 

「ぐっ‼︎」

 

「続けて、ヴァレルソードドラゴンでダイレクトアタック‼︎」

 

「っ、墓地の機甲忍者アクアの効果発動‼︎相手モンスターの直接攻撃宣言時、自分の墓地にこのカード以外の忍者と名のついたモンスターが存在する場合、墓地のこのカードをゲームから除外して攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする‼︎」

 

「させません‼︎ミレニアムアイズサクリファイスの効果発動‼︎ミレニアムアブソープション‼︎1ターンに1度、相手モンスターの効果が発動した時、相手のフィールド・墓地の効果モンスター1体を対象としてその相手の効果モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備し、このカードの効果で装備したモンスターと同名のモンスターは攻撃できず、その効果は無効化されます‼︎対象は、墓地に存在するもう1枚の機甲忍者アクア‼︎」

 

アクアが服部君を守るように現れるが、ミレニアムアイズのお腹にある穴から暴風のような吸い込みで墓地にいたアクアを吸い込み、身体の中に取り込む。

 

ミレニアムアイズの身体から浮かび上がったアクアの顔が怪しく光ると、服部君を守ろうとしていたアクアの身体が金縛りにあったかのように硬直し、消滅した。

 

 

ミレニアムアイズサクリファイス

ATK0→800

 

 

「これで攻撃は止まりません‼︎斬り開いて、ヴァレルソードドラゴン‼︎剣光のベイオネットブレイク‼︎」

 

私の言葉に応えるようにヴァレルソード咆哮をあげ、そのまま服部君を斬り裂く。

 

 

香月 LP6000→3000

 

 

「ぬぅぅっ‼︎」

 

「これで終わりです‼︎もう1度斬り開いて、ヴァレルソードドラゴン‼︎剣光のベイオネットブレイク‼︎」

 

「これが、栗原 遊花の実力か………ぐあぁぁぁ‼︎」

 

 

香月 LP3000→0

 

 

ーーーーーーー

 

 

「私の、勝ちです‼︎」

 

「………ああ、俺の負けだ」

 

私の言葉に、服部君が悔しそうに項垂れる。

 

「冬城プロが君を指名するわけだ。結局超越融合のライフコスト以外ではライフポイントも減らせなかった。完敗だ」

 

「いえ、服部君も強かったです。ディーラーズチョイスで魔轟神獣キャシーを捨てられなければあのまま負けてたと思います」

 

実際、あのコンボは強力だった。

 

あのまま魔法・罠も使えず、特殊召喚もできない続いたら元々の攻撃力が低い私のデッキでは何も出来ずに負けていただろう。

 

正直、あの戦況を攻略できたのはかなり運が良かったと思う。

 

「そう言って貰えるとこちらも救われる。だが、どうやらまだ君に勝利するには実力が足りないようだ。今はまだ腕を磨き、改めて挑戦させて貰うとしよう」

 

「はい‼︎また服部君とデュエルができる時を楽しみにしています‼︎」

 

「ああ、君の期待にも応えられるように早く強くならなければな。それでは、失礼する。君も頑張れよ」

 

そういって服部君が去っていくと、私の周りにまた他の人達が群がってくる。

 

うぅ………これ、この講義の内に後何回デュエルをすればいいんだろう?

 

だけど、頑張れって言ってくれた服部君の為にも不甲斐ないデュエルはできないよね?

 

この修行を乗り越えたら、私はまた1つ強くなれるハズだもん。

 

だったら、私に出来ることはただ1つ。

 

私は気持ちを切り替えるように両手で頰を叩くと、デュエルディスクを起動して私を取り囲んでいる人達を見る。

 

「さあ、次は誰が相手をしますか?」

 

栗原 遊花、夢に向かってまだまだ頑張ります‼︎

 




次回予告

闇のカードをばら撒いた人物を探す遊騎と夜はその最中に闇のカードに取り憑かれた男性を発見する。
遊騎は取り憑かれている男性にデュエルを挑もうとするが、割り込むように現れた男が男性とデュエルをはじめてしまう。
その男の目的とは?

次回 遊戯王Trumpfkarte
『闇を射抜く者』


次回は新キャラ登場回。
遊騎視点でお送りする予定です。
闇のカードを追う遊騎達の前に現れた新キャラが新たな波乱を巻き起こします。
次回をお楽しみに。

そして今回は遊花の成長が垣間見えるデュエル回でした。
遊花も様々な経験を得てどんどん成長しています。
そんな遊花の相手は忍者デッキ………ほとんどアロマダムルグでしたが。
魔法・罠、特殊召喚封じとか実際されたらどうしようかと思いますよね。
モンスター効果と墓地が封じられてないだけマシですが。
ダークロウとかマクロコスモスとかネクロバレーもあればよかったかもですね。
半分くらい忍者にも刺さりますけど。

そんなところで今回はここまで。
今回は久しぶりに短くかけたのでなんかやりきった感があります………なお1万5000字は超えてる模様。
私はどこに向かおうとしてるのでしょうか?
書き始めた頃は9000とかだったハズなのにどうしてこうなった。
そして短めなのに結局1週間かかってしまうという。
やっぱり、ダメージボイスのレパートリーでも増やそうかと考えて参考としてリンクスやタッグフォースをしてたのが不味かったかな?
ラヴァル楽しいです。
そんなところで今回はここでお開き。
ではでは〜
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