遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

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お待たせ致しました。
今回は遊花デュエル回、後編です。
スカーレットとのデュエルの結末は?
遊花視点でお送りします。
それでは本編へGO‼︎





第59話 時空を超えし者

 

 

 

遊花 LP2200 手札0

 

ー▲▲ーー ー

ーーーーー

ー ○

ーーーーー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP2500 手札1

 

 

「私のターン、ドロー‼︎私は金華猫を召喚‼︎」

 

 

〈金華猫〉☆1 獣族 闇属性

ATK400

 

 

現れたのは霊体になっている猫のようなモンスター。

 

「金華猫の効果発動‼︎召喚した時、墓地に存在するレベル1モンスターを特殊召喚するよ‼︎戻ってきて、ミスティックパイパー‼︎」

 

 

〈ミスティックパイパー〉☆1 魔法使い族 光属性

DEF0

 

 

「ミスティックパイパーの効果発動‼︎このカードをリリースしてカードを1枚ドロー‼︎私がドローしたのは EM( エンタメイト)ドラネコ‼︎レベル1モンスターなのでもう1枚ドロー‼︎私はそのままスケール2の EM( エンタメイト)ドラネコをペンデュラムスケールにセッティング‼︎」

 

「ペンデュラムモンスター………フッ、流石は我が好敵手。運命の振り子すら操るか」

 

私の隣に光の柱が立ち上り、その光の中にお腹が銅鑼になっているネコが浮かびあがり、下に2の数字が現れる。

 

「私はこれでターンエンド‼︎エンドフェイズ、金華猫の効果発動‼︎スピリットモンスターの共通効果により、このカードが召喚・リバースしたターンのエンドフェイズこのカードを手札に戻すよ」

 

 

遊花 LP2200 手札2

 

△▲▲ーー ー

ーーーーー

ー ○

ーーーーー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP2500 手札1

 

 

「我のターン、ドロー‼︎我は伝説の黒石を召喚‼︎」

 

 

〈伝説の黒石〉☆1 ドラゴン族 闇属性

ATK0

 

 

「伝説の黒石のエフェクトアクティベート‼︎このカードをリリースしてデッキより現れよ、真紅眼の亜黒竜‼︎」

 

 

〈真紅眼の亜黒竜〉☆7 ドラゴン族 闇属性

ATK2400

 

 

「っ、また真紅眼の亜黒竜………」

 

「さあ、耐えてみせよ‼︎バトル‼︎真紅眼の亜黒竜でダイレクトアタック‼︎黒焔弾( ダークテラフレア)‼︎」

 

「EMドラネコのペンデュラム効果発動‼︎1ターンに1度、相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動‼︎その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる‼︎」

 

「ほぅ、そのようなエフェクトを秘めていたか」

 

亜黒竜から放たれた炎の弾丸を、光の柱から飛び出してきたドラネコがお腹のドラで弾き飛ばす。

 

ありがとう、ドラネコ。

 

「だが、まだ深淵の覇王のアタックが残っている。琰魔竜レッドデーモンでダイレクトアタック‼︎覇王は断罪の炎である(カンヴィクションヘルフレア)‼︎」

 

「相手モンスターの直接攻撃宣言時、手札のゴーストリックランタンの効果発動‼︎その攻撃を無効にし、このカードを手札から裏側守備表示で特殊召喚します‼︎」

 

「これも凌ぐか………」

 

琰魔竜の背後にジャックオーランタンのような幽霊が現れる。

 

背後に気配を感じた琰魔竜は振り返って、炎を纏った拳を振るうがそこには既にランタンの姿はなかった。

 

「クックック、見事だ。そうこなくては面白くない。我はこのままターンエンドだ」

 

 

遊花 LP2200 手札1

 

△▲▲ーー ー

ーー■ーー

ー ○

ーー○ーー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP2500 手札1

 

 

「私のターン、ドロー‼︎私は金華猫を召喚‼︎」

 

 

〈金華猫〉☆1 獣族 闇属性

ATK400

 

 

「金華猫の効果発動‼︎もう1度戻ってきて、ミスティックパイパー‼︎」

 

 

〈ミスティックパイパー〉☆1 魔法使い族 光属性

DEF0

 

 

「ミスティックパイパーの効果発動‼︎このカードをリリースしてカードを1枚ドロー‼︎私がドローしたのはクリボーン‼︎レベル1モンスターなのでもう1枚ドロー‼︎」

 

「チッ、なかなか手札が減らぬか………」

 

「今はまだ攻められないね。私はこのままターンエンド。エンドフェイズに金華猫は手札に戻るよ」

 

 

遊花 LP2200 手札4

 

△▲▲ーー ー

ーー■ーー

ー ○

ーー○ーー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP2500 手札1

 

 

「我のターン、ドロー‼︎………クックック、このカードをドローしたか。フィールドにシンクロモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる‼︎我はチューナーモンスター、シンクローンリゾネーターを特殊召喚‼︎」

 

「っ、ここでチューナーモンスター?」

 

 

〈シンクローンリゾネーター〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF100

 

 

現れたのは音叉を持つ小さな悪魔のモンスター。

 

EXモンスターゾーンは既に琰魔竜がいるハズなのに、チューナーモンスターを出してくるということは、まさか琰魔竜を使ってシンクロ召喚をするつもりなの?

 

………何だか、嫌な予感がする。

 

そんな私の予感は、スカーレットちゃんが不敵な笑みと共に告げた言葉で確信に変わる。

 

「クックックッ、見せてやろう、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"。覇道の果てに、魔王へと至った真紅の竜王の姿を‼︎」

 

「えっ⁉︎」

 

「我はドラゴン族闇属性レベル8シンクロモンスター、琰魔竜レッドデーモンに、レベル1、チューナーモンスター、シンクローンリゾネーターをチューニング‼︎」

 

シンクローンが光の輪になり、琰魔竜が小さな星に変わり、光の道になる。

 

そこで、スカーレットちゃんがEXデッキから1枚のカードを取り出すと、琰魔竜の時よりも濃い闇が溢れ出し、スカーレットちゃんがそのカードを押さえる。

 

「ぐあぁっ‼︎ぐぅ………我が命に従え………深淵の竜王よ………汝の力………我のために示せ‼︎」

 

スカーレットちゃんがそういいながら、デュエルディスクにカードをセットすると、溢れ出していた闇が収まる。

 

そして光の道が輝くと、そこに現れたのは身体中から禍々しい棘が生え、両腕に刃がついた巨大な竜王。

 

「覇道を極めし王者よ‼︎深淵に至りし憤怒で、全てを消し去れ‼︎深淵の魔王、琰魔竜レッドデーモンアビス‼︎」

 

「琰魔竜レッドデーモンアビス⁉︎」

 

 

〈琰魔竜レッドデーモンアビス〉☆9 ドラゴン族 闇属性

ATK3200

 

 

現れたレッドデーモンアビスを見て、私は目を見開く。

 

私は、あのモンスターを知らない( ・・・・)

 

知らないことはおかしくないハズだ。

 

何故なら元々どちらも今日初めてみたモンスター達のハズだから。

 

だけど、琰魔竜は知っていたのに( ・・・・・・・・・・・)レッドデーモンアビスは知らない( ・・・・・・・・・・・・・・・)

 

これって一体………

 

「行くぞ、バトル‼︎真紅眼の亜黒竜でセットモンスターをアタック‼︎黒焔弾( ダークテラフレア)‼︎」

 

「っ、セットモンスターはゴーストリックランタン‼︎」

 

 

〈ゴーストリックランタン〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF0

 

 

ランタンが笑いながら亜黒竜の炎に呑まれて消滅する。

 

ゴメン、助けてくれてありがとう、ランタン。

 

「続けて、琰魔竜レッドデーモンアビスでダイレクトアタック‼︎」

 

「EMドラネコのペンデュラム効果発動‼︎その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0にーーー」

 

「深淵の魔王に、その程度の小細工など効かぬ‼︎チェーンして琰魔竜レッドデーモンアビスのエフェクトアクティベート‼︎魔王は戦術すら捩じ伏せる(ラスロスホールド)‼︎相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象としてそのカードのエフェクトをターン終了時までインヴァリドにする‼︎このエフェクトは相手ターンでもアクティベートできる‼︎」

 

「インヴァリド………効果無効⁉︎」

 

光の柱から飛び出してこようとしたドラネコが、レッドデーモンアビスが放った怒りの炎で光の柱に閉じ込められる。

 

攻撃的な外見をしてるのに無効効果を持ってるなんて流石に予想外だよ‼︎

 

「終わりだ。魔王は憤怒の刃を振るう(ラスロススライサー)‼︎」

 

レッドデーモンアビスが私に両腕の刃を振るう。

 

「っ、まだ、だよ‼︎クリボーの効果発動‼︎ダークエンヴェロップ‼︎相手モンスターが攻撃した場合、そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てて発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にする‼︎」

 

「っ‼︎これも防ぐというのか⁉︎」

 

クリボーが私の前に現れてレッドデーモンアビスの刃から私を守り、消滅する。

 

危なかった………クリボーがドローできてなかったら本当に終わってたよ。

 

「クッ、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"の名は伊達ではないということか」

 

「そんな名前で呼んでるの貴方だけだからね?」

 

「良かろう、ならばより強力な力でその"聖盾( イージス)を貫くまでだ。メインフェイズ2」

 

「なら、自分・相手のバトルフェイズ終了時に手札のクリボーンの効果発動‼︎」

 

「っ、先程ドローしたカードか」

 

「このカードを手札から捨て、このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたモンスター1体を対象として特殊召喚するよ‼︎私は墓地からゴーストリックランタンを特殊召喚‼︎」

 

 

〈ゴーストリックランタン〉☆1 悪魔族 闇属性

DEF0

 

 

再びフィールドにランタンが笑いながら姿を現わす。

 

「モンスターがフィールドに残ったか………良かろう、そのちっぽけなモンスターで何が変わるのか、見せて貰うぞ。セメタリーに存在する伝説の黒石のエフェクトアクティベート‼︎我は真紅眼の黒竜をデッキに戻し、伝説の黒石を手札に加える。我はこれでターンエンドだ」

 

 

遊花 LP2200 手札2

 

△▲▲ーー ー

ーー□ーー

ー ○

ーー○ーー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP2500 手札2

 

 

「私のターン、ドロー‼︎」

 

レッドデーモンアビスのフリーチェーンでの無効効果は厄介だ。

 

だからこそ、あのモンスターはこのターンで倒す‼︎

 

「私は金華猫を召喚‼︎」

 

 

〈金華猫〉☆1 獣族 闇属性

ATK400

 

 

「金華猫の効果発動‼︎」

 

「これ以上手札を増やされるのも厄介だ。潰させて貰おう。チェーンして琰魔竜レッドデーモンアビスのエフェクトアクティベート‼︎魔王は戦術すら捩じ伏せる(ラスロスホールド)‼︎金華猫のエフェクトをインヴァリドする‼︎」

 

レッドデーモンアビスが放った怒りの炎が金華猫を閉じ込め、実体化させられる。

 

手札は増やせなくなったけど、これで無効効果も無くなった‼︎

 

「私はレベル1、金華猫とゴーストリックランタンでオーバーレイ‼︎2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚‼︎」

 

「ほぅ、今度はエクシーズ召喚か。どこまでも楽しませてくれる」

 

金華猫とランタンが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けるとそこには白い馬に乗る小さな首無しの騎士がいた。

 

「闇夜に紛れし哀しき妖精‼︎その刃で疑惑を切り裂け‼︎ランク1‼︎ゴーストリックデュラハン‼︎」

 

 

〈ゴーストリックデュラハン〉★1 悪魔族 闇属性

ATK1000

 

 

「ゴーストリックデュラハンの永続効果、スリーピィフィアー。このカードの攻撃力は自分フィールドのゴーストリックと名のついたカードの数×200ポイントアップするよ‼︎」

 

 

ゴーストリックデュラハン

ATK1000→1200

 

 

「そしてゴーストリックデュラハンの効果発動‼︎ホロウエクスキュート‼︎オーバーレイユニットを1つ使い、フィールド上のモンスター1体を対象に、選択したモンスターの攻撃力をターン終了時まで半分にします‼︎この効果は相手ターンでも使えます‼︎対象は琰魔竜レッドデーモンアビス‼︎」

 

デュラハンがその手に持った小さな剣を振るうと、その剣から不可視の斬撃が飛び、レッドデーモンアビスに当たり、レッドデーモンアビスが怒りの咆哮をあげながら苦痛に喘ぐ。

 

 

琰魔竜レッドデーモンアビス

ATK3200→1600

 

 

「攻撃力を下げてきたか………だが、汝の死霊では我が深淵の魔王を倒すには至らん」

 

「ううん、これで準備完了だよ‼︎私はゴーストリックデュラハン1体でオーバーレイ‼︎1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築‼︎ランクアップエクシーズチェンジ‼︎」

 

「っ⁉︎何だと⁉︎」

 

デュラハンが再び空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると空から舞い降りたのは黒いドレスを身に纏い、白い羽根にところどころ漆黒の羽根が混ざる女の子のモンスター。

 

「闇夜を彷徨う自由な天使‼︎その気ままさで憂鬱を払え‼︎ランク4‼︎ゴーストリックの駄天使‼︎」

 

 

〈ゴーストリックの駄天使〉★4 天使族 闇属性

ATK2000

 

 

駄天使が私の周りをひらひらと飛びながらいつものようにドヤ顔で空を指差して決めポーズをとる。

 

君は本当にいつも変わらないよね。

 

私が呆れた視線を駄天使に向けていると、スカーレットちゃんが何かを呟いた。

 

「くっ………邪眼の次は駄天使だと………なんて羨ましい」

 

「えっ?」

 

「何でもない」

 

何か聞こえたような気がしたけど、スカーレットちゃんに食い気味に否定された。

 

う、うーん、気のせいだったのかな?

 

………まあいいや、今はレッドデーモンアビスを攻略しないとだもんね。

 

「ゴーストリックの駄天使は同名以外のゴーストリックモンスターに重ねてエクシーズ召喚を行うことが出来る。そしてゴーストリックの駄天使の効果発動‼︎チャームコール‼︎オーバーレイユニットを1つ取り除くことでデッキからゴーストリック魔法・罠を手札に加えるよ‼︎私が手札に加えるのはゴーストリックパニック‼︎」

 

堕天使が私に向けて小さなハートを飛ばすとそれがカードになって私の手札に加わる。

 

「そしてゴーストリックの駄天使の攻撃力は2000。今の琰魔竜レッドデーモンアビスを上回ってる‼︎バトル‼︎ゴーストリックの駄天使で琰魔竜レッドデーモンアビスを攻撃‼︎トリックハート‼︎」

 

「クッ、迎え撃て、琰魔竜レッドデーモンアビス‼︎魔王は憤怒の刃を振るう(ラスロススライサー)‼︎」

 

レッドデーモンアビスが怒りの咆哮をあげながら駄天使に両腕の刃を振るうが、駄天使はそれをひらりと交わしてひび割れているハートを作り出し、そのハートからビームを放って、レッドデーモンアビスの身体を貫き、爆散させた。

 

 

スカーレット LP2500→2100

 

 

「クッ………駄天使如きが深淵の魔王を屠るとはやってくれる」

 

「よし、とりあえず琰魔竜レッドデーモンアビスは倒せた。私はこれでターンエンド‼︎」

 

 

遊花 LP2200 手札3

 

△▲▲ーー ー

ーーーーー

○ ー

ーー○ーー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP2100 手札2

 

 

「我のターン、ドロー………クックック、深淵の魔王を倒すとは、褒めてやろう、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"よ」

 

「………」

 

「確かに我が深淵の魔王は汝の呼び声に応えた駄天使により討たれた。だが、魔王は人の嘆きと怨嗟がある限り何度でも蘇るものだ。それを汝に教えてやろう‼︎我はチューナーモンスター、レッドリゾネーターを召喚‼︎」

 

 

〈レッドリゾネーター〉☆2 悪魔族 炎属性

ATK600

 

 

現れたのは喰代君も使っていた炎の身体を持つ小さな悪魔のようなモンスター。

 

「レッドリゾネーターのエフェクトアクティベート‼︎このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する‼︎来い、伝説の黒石‼︎」

 

 

〈伝説の黒石〉☆1 ドラゴン族 闇属性

DEF0

 

 

「伝説の黒石のエフェクトアクティベート‼︎このカードをリリースしてデッキより現れよ、真紅眼の黒竜‼︎」

 

 

〈真紅眼の黒竜〉☆7 ドラゴン族 闇属性

ATK2400

 

 

黒石が割れ、再びフィールドに現れる黒竜。

 

ここまでだと先程までの動きと同じに見える。

 

だけど、レッドリゾネーターはチューナーモンスターだ。

 

ということは………

 

「我はレベル7、真紅眼の黒竜に、レベル2、チューナーモンスター、レッドリゾネーターをチューニング‼︎」

 

「っ、やっぱりレベル9のシンクロ召喚‼︎」

 

レッドリゾネーターが光の輪になり、黒竜が小さな星に変わり、光の道になる。

 

そして光の道が輝くと、そこから現れたのは空中に浮かぶ巨大な城。

 

「魔王の力を示す不落の城よ‼︎魔王の帰還を祝い、その姿を現すがいい‼︎シンクロ召喚‼︎天空に浮かびし魔王城、浮鵺城‼︎」

 

 

〈浮鵺城〉☆9 機械族 風属性

DEF3000

 

 

「浮鵺城………」

 

「浮鵺城のエフェクトアクティベート‼︎魔王は地に堕ちず(リバイヴフィアー)このカードがシンクロ召喚に成功した時、我がセメタリーのレベル9モンスター1体を対象としてそのモンスターを特殊召喚する‼︎」

 

「レベル9………ということは………っ、チェーンしてリバースカードオープン‼︎罠発動、貪欲な瓶‼︎貪欲な瓶以外の自分の墓地のカード5枚を対象にそのカード5枚をデッキに加えてシャッフルし、その後、自分はデッキから1枚ドローする‼︎私は墓地に存在するヴァレルソードドラゴン、スターヴヴェノムフュージョンドラゴンをEXデッキに、金華猫、超融合、モンスタースロットをデッキに戻してシャッフルしカードを1枚ドローするよ‼︎」

 

「構わない。現世に舞い戻れ、深淵の魔王‼︎琰魔竜レッドデーモンアビス‼︎」

 

 

〈琰魔竜レッドデーモンアビス〉☆9 ドラゴン族 闇属性

ATK3200

 

 

浮鵺城が怪しく輝くと、その輝きに導かれ、レッドデーモンアビスが再びその姿を現わす。

 

「っ、また琰魔竜レッドデーモンアビスが………」

 

「魔王城の力はそれだけではない‼︎浮鵺城のパーマナンスエフェクト、弱者は魔王に触れること叶わず(デビルズフィアー)このカードがモンスターゾーンに存在する限り、召喚・特殊召喚されたレベル8以下のモンスターは、そのターンにはアタックできない‼︎弱き者には、我が深淵の魔王に挑む権利すら与えられぬのだ」

 

「っ、攻撃規制の効果まであるんだね」

 

その効果に私は渋い表情を浮かべる。

 

私のデッキに入ってるモンスターは基本的にレベル1モンスターだ。

 

勿論、アンチホープ達みたいな大型モンスターも入ってはいるが、そうそう簡単に出せるものじゃない。

 

レベルを持たないエクシーズモンスターやリンクモンスターはいるが、レッドデーモンアビスを超えるとなると2体のヴァレルモンスターしかいないが、レッドデーモンアビスの効果無効を掻い潜ってリンク4モンスターを出すのは至難の技だ。

 

おまけに私の融合・シンクロモンスターは全員レベル8以下だから効果の対象内。

 

これはかなり突破するのが難しくなってきたね。

 

「バトル‼︎さっきのお返しといこうではないか。琰魔竜レッドデーモンアビスでゴーストリックの駄天使をアタック‼︎魔王は憤怒の刃を振るう(ラスロススライサー)‼︎」

 

「っ、迎え撃って、ゴーストリックの駄天使‼︎トリックハート‼︎」

 

駄天使がハートからビームを放つが、レッドデーモンアビスはそのビームごと両腕の刃で駄天使を切り裂いた。

 

 

遊花 LP2200→1000

 

 

「うぅ………ゴメンね、ゴーストリックの駄天使。墓地に送られたゴーストリックデュラハンの効果発動‼︎このカードが墓地へ送られた場合、このカード以外の自分の墓地のゴーストリックカード1枚を対象としてそのカードを手札に加える。私は墓地にあるゴーストリックランタンを手札に加えるよ‼︎」

 

「チッ、本当に硬い。だが、琰魔竜レッドデーモンアビスのエフェクトアクティベート‼︎魔王は闇の眷属を生み出す(デビルズクリエイト)‼︎このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、自分のセメタリーのチューナー1体を対象としてそのモンスターを守備表示で特殊召喚する‼︎蘇れ、レッドリゾネーター‼︎」

 

 

〈レッドリゾネーター〉☆2 悪魔族 炎属性

DEF200

 

 

「レッドリゾネーターのエフェクトアクティベート‼︎このカードが特殊召喚に成功した時、フィールドの表側表示モンスター1体を対象とし、そのモンスターの攻撃力分だけ我はライフポイントを回復する‼︎我が選ぶのは琰魔竜レッドデーモンアビスだ」

 

 

スカーレット LP2050→5300

 

 

追い上げていたライフが一気に逆転される。

 

この子………言動はよく分からないけど、本当に強い。

 

「無理にアタックして汝のモンスターを増やす必要はない。我はこのままターンエンドだ」

 

 

遊花 LP1000 手札5

 

△ー▲ーー ー

ーーーーー

ー □

ー□○○ー

ーー▲ーー ー

 

スカーレット LP5300 手札1

 

 

状況はどんどん悪化していく。

 

早くなんとかしないと、本当に後がなくなる。

 

「私のターン、ドロー‼︎魔法カード、儀式の下準備‼︎デッキから儀式魔法カード1枚を選び、さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選んで、そのカード2枚を手札に加えます‼︎私が加えるのはイリュージョンの儀式とサクリファイス‼︎」

 

「次は儀式モンスターか………」

 

「私は儀式魔法、イリュージョンの儀式を発動‼︎自分の手札・フィールドから、レベルの合計が1以上になるようにモンスターをリリースし、手札からサクリファイスを儀式召喚するよ‼︎」

 

「サクリファイス………あの邪眼を持つモンスターか。悪くない手だが、その手は通らない。チェーンして琰魔竜レッドデーモンアビスのエフェクトアクティベート‼︎魔王は戦術すら捩じ伏せる(ラスロスホールド)‼︎イリュージョンの儀式のエフェクトをインヴァリドする‼︎」

 

レッドデーモンアビスが放った怒りの炎がイリュージョンの儀式を燃やし尽くし、消滅させる。

 

「これで手札のサクリファイスは無駄になったな」

 

「無駄なんかじゃないよ‼︎魔法カード、手札抹殺‼︎お互いに手札を全て捨てて同じ枚数ドローします‼︎私は5枚、貴方は1枚の手札を捨てて同じ枚数ドローするよ‼︎」

 

「成る程、こちらが本命か。余程この状況が厳しいと見える」

 

「うん、厳しいよ。それでも私は、やれることをやるだけだから‼︎私は金華猫を召喚‼︎」

 

「先程デッキに戻したモンスター………再び引き当てたか」

 

 

〈金華猫〉☆1 獣族 闇属性

ATK400

 

 

「金華猫の効果発動‼︎もう1度戻ってきて、ミスティックパイパー‼︎」

 

 

〈ミスティックパイパー〉☆1 魔法使い族 光属性

DEF0

 

 

「ミスティックパイパーの効果発動‼︎このカードをリリースしてカードを1枚ドロー‼︎私がドローしたのはペンデュラムーチョ‼︎レベル1モンスターなのでもう1枚ドロー‼︎そして私はスケール0のペンデュラムーチョをペンデュラムスケールをセッティング‼︎」

 

「‼︎ほぅ、この状況で運命の振り子を動かすか」

 

私を挟むようにもう1つの光の柱が立ちあがり、その光の中にメキシカンな格好をしているペンギンが浮かび上がり、下に0の数字が現れる。

 

「これで私はレベル1モンスターを同時に召喚可能‼︎まずはペンデュラムゾーンに置かれたペンデュラムーチョのペンデュラム効果発動‼︎このカードを発動したターンの自分メインフェイズに1度だけ、自分の墓地のモンスターまたは除外されている自分のモンスターの中から、同名カード以外のペンデュラムモンスター1体を自分のEXデッキに表側表示で加えるよ‼︎私は捕食植物( プレデタープランツ)スパイダーオーキッドをEXデッキに加える‼︎さあ、ショータイムだよ‼︎心に灯し小さき希望よ‼︎光り輝く未来を導いて‼︎ペンデュラム召喚‼︎おいで、私のお友達‼︎」

 

私がそういうと空に巨大な穴が空き、そこからフィールドに向かって3つの光が舞い降りる。

 

「レベル1、クリボルト‼︎」

 

 

〈クリボルト〉☆1 雷族 光属性

ATK300

 

 

最初に出て来たのは電気を出している黒い球体のモンスター。

 

「レベル1、エキストラケアトップス‼︎」

 

 

〈エキストラケアトップス〉☆1 戦士族 地属性

DEF100

 

 

次に現れたのはダンボールで出来たトリケラトプスの着ぐるみを着たモンスター。

 

そしてその背後に現れるのは蜘蛛のように見える植物のモンスター。

 

「レベル1、捕食植物スパイダーオーキッド‼︎」

 

 

〈捕食植物スパイダーオーキッド〉☆1 植物族 闇属性

DEF0

 

 

「そして、導いて‼︎希望に繋がるサーキット‼︎」

 

「モンスターは4体………またヴァレルソードドラゴンか」

 

「召喚条件は効果モンスター3体以上‼︎私は金華猫、クリボルト、エキストラケアトップス、捕食植物スパイダーオーキッドをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎」

 

確かに、ヴァレルソードならダメージを与えられるけど、2回攻撃をするならスカーレットちゃんのモンスターを守備にしないといけないから倒しきることはできない。

 

だから、今回は貴方の力を貸して‼︎

 

「閉ざされた運命を撃ち抜く信念の弾丸‼︎リンク4‼︎ヴァレルロードドラゴン‼︎」

 

「っ‼︎ここで別のヴァレルリンクモンスターだと⁉︎」

 

私の呼び声に応えるように龍の咆哮が轟いた。

 

 

〈ヴァレルロードドラゴン〉LINK4 ドラゴン族 闇属性

ATK3000 ↙︎←→↘︎

 

 

「バトル‼︎ヴァレルロードドラゴンで琰魔竜レッドデーモンアビスを攻撃‼︎銃声のイジェクトフレア‼︎」

 

「我が魔王を狙うだと?迎え撃て‼︎琰魔竜レッドデーモンアビス‼︎魔王は憤怒の刃を振るう(ラスロススライサー)‼︎」

 

レッドデーモンアビスがヴァレルロードに両腕の刃を振り抜くが、ヴァレルロードはそれを躱してレッドデーモンアビスに粒子砲を放つ。

 

「この瞬間、ヴァレルロードドラゴンの効果発動‼︎エロージョンエイミング‼︎このカードが相手モンスターに攻撃するダメージステップ開始時に、その相手モンスターをこのカードのリンク先に置いてコントロールを得て、そのモンスターは次のターンのエンドフェイズに墓地へ送られるよ‼︎」

 

「何⁉︎"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"、我が魔王を奪おうと言うのか⁉︎」

 

私が効果を宣言すると、ヴァレルロードの粒子砲がレッドデーモンアビスを包み込みこちらのバトルゾーンに移動させた。

 

私のフィールドに移った瞬間、レッドデーモンアビスのカードから一瞬、闇のようなものが溢れ出した気がしたが、すぐに消えていった。

 

「ごめんなさい、ちょっとだけ力を貸してもらうね。琰魔竜レッドデーモンアビスで浮鵺城を攻撃‼︎えっと………ラスロススライサー‼︎」

 

「何⁉︎」

 

レッドデーモンアビスが空に浮かんでいる浮鵺城に近付いていき、両腕を振り抜いてその身体を切り裂き、爆散させた。

 

「ふぅ、これで攻撃制限も無くなったね」

 

「馬鹿な、琰魔竜レッドデーモンアビスを扱えているだと⁉︎」

 

「へ?扱えてるって?」

 

スカーレットちゃんが驚愕の表情で私を見てくる。

 

扱えてるって、ただ攻撃宣言しただけだし、これぐらいなら誰でもできると思うけど………

 

「馬鹿な、我以外に琰魔竜が扱えるなど………まさか、奴も深淵に選ばれし者だと言うのか⁉︎」

 

「え、えっと、スカーレットちゃん?」

 

「………クックック、アッハハハハ‼︎」

 

「ひゃぅ‼︎い、いきなりどうしたの?」

 

突然、大声で笑いはじめたスカーレットちゃんに私は驚いて悲鳴をあげてしまう。

 

スカーレットちゃんはしばらくの間愉快そうに笑うと、好戦的な笑みでこちらを見た。

 

「アッハハハ‼︎よい‼︎よいぞ、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"よ‼︎それでこそ我が運命の好敵手だ‼︎」

 

「は、はぁ」

 

「だからこそ、超える価値がある。汝の屍を喰らった時こそ、我が悲願は達成されるのだ‼︎ならばこそ、汝を超えるために、我が深淵の魔王をも超える必要があるのであれば、超えてみせよう‼︎我が名は紅神爆牙( こうこうはくが)のアイズ・D・スカーレット‼︎貴様の全てを喰らう者なのだからな‼︎リバースカードオープン‼︎速攻魔法アクティベート‼︎シンクロトランセンド‼︎」

 

「っ、それは何ターンも前からずっと伏せられてたカード………」

 

「汝相手では使う機会はないかと思ったが、今ならばちょうどいい‼︎汝のフィールドのシンクロモンスター1体を対象としてそのモンスターより1つ高いレベルを持つシンクロモンスター1体をEXデッキから特殊召喚する‼︎」

 

「っ⁉︎しまった、コントロール奪取が仇に………‼︎」

 

「ただし、このエフェクトで特殊召喚したモンスターは、このターンエフェクトをアクティベートできないがな。そんなことはどうでもよい‼︎我は琰魔竜レッドデーモンアビスを対象に、レベル10のシンクロモンスターを特殊召喚する‼︎」

 

そこで、スカーレットちゃんがEXデッキから1枚のカードを取り出すと、やはりレッドデーモンアビスの時よりも濃い闇が溢れ出し、スカーレットちゃんの手を包んでいく。

 

それでもスカーレットちゃんは愉快そうに笑っていた。

 

「ぐっ………クックック‼︎いいだろう、深淵の竜王よ………我が運命の好敵手を喰らうため………貴様の力を我に与えよ‼︎」

 

スカーレットちゃんがそういいながら、デュエルディスクにカードをセットすると、溢れ出していた闇がスカーレットちゃんの中に収まる。

 

そしてスカーレットちゃんは好戦的な瞳で私を捉えた。

 

「魔王へと至りしよ王者よ‼︎深淵を受け入れ、その姿を深淵へと変えよ‼︎深淵の悪魔竜、琰魔竜レッドデーモンベリアル‼︎」

 

 

〈琰魔竜レッドデーモンベリアル〉☆10 ドラゴン族 闇属性

ATK3500

 

 

現れたのは綺麗な真紅が闇の瘴気に染まった紫の身体に、漆黒の鎧を身につけ、両腕にアビスよりも巨大な刃がついた竜王。

 

「また………私が知らない琰魔竜( ・・・・・・・・・・)………」

 

「さあ、我らの聖戦( ジハード)を続けようではないか、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"」

 

「っ………私はこのままターンエンド」

 

 

遊花 LP1000 手札3

 

△ー▲ー△ ー

ーー○ーー

☆ ○

ー□○ーー

ーーーーー ー

 

スカーレット LP5300 手札1

 

 

「我のターン、ドロー‼︎我はレッドリゾネーターをリリースし、レッドデーモンズドラゴンスカーライトを対象として、琰魔竜レッドデーモンベリアルのエフェクトアクティベート‼︎悪魔は王者を生み出す(イビルキングボーン)‼︎我のフィールドのモンスター1体をリリースし、我のセメタリーのレッドデーモンモンスター1体を対象としてそのモンスターを特殊召喚する‼︎」

 

「っ‼︎させません‼︎チェーンして琰魔竜レッドデーモンアビスのエフェクトアクティベート‼︎ラスロスホールド‼︎琰魔竜レッドデーモンベリアルの効果を無効にします‼︎」

 

レッドデーモンアビスが放った怒りの炎がレッドデーモンベリアルを閉じ込める。

 

しかし、閉じ込められたハズのベリアルは不気味な笑みを浮かべた。

 

「これで汝はもう我の行動を阻むことはできん‼︎我はチューナーモンスター、チェーンリゾネーターを召喚‼︎」

 

 

〈チェーンリゾネーター〉☆1 悪魔族 光属性

ATK100

 

 

現れたのは長い鎖と音叉を持つ小さな悪魔のモンスター。

 

「チェーンリゾネーターのエフェクトアクティベート‼︎フィールドにシンクロモンスターが存在し、このカードが召喚に成功した時、デッキから同名以外のリゾネーターモンスター1体を特殊召喚する‼︎現れよ、チューナーモンスター、ミラーリゾネーター‼︎」

 

 

〈ミラーリゾネーター〉☆1 悪魔族 光属性

DEF0

 

 

チェーンが鎖で輪を作ると、その中から鏡の姿をした小さな悪魔が現れる。

 

ここにきて2体のチューナーなんて、一体何を………

 

「クックック、行くぞ、我が運命の好敵手‼︎禁じられし我が力、その魂に刻み込むがいい‼︎我はドラゴン族闇属性レベル10シンクロモンスター、琰魔竜レッドデーモンベリアルに、レベル1、チューナーモンスター、チェーンリゾネーター、ミラーリゾネーターをダブルチューニング‼︎」

 

「っ⁉︎ダブルチューニング………レベル12のシンクロモンスター⁉︎」

 

チェーンとミラーが光の輪になり、レッドデーモンベリアルの周りを囲むようにして光の玉になる。

 

そこで、スカーレットちゃんが自分の腕から闇を溢れ出させながらEXデッキから勢いよくカードを引き抜き、デュエルディスクにセットすると、光の玉が突如収縮し、勢いよく弾ける。

 

光が弾け、フィールドに顕現したのは綺麗な真紅が完全なる漆黒に染まった悪魔のような竜王。

 

4本の腕で全てを破壊しつくす暴虐の化身。

 

「悪魔へと至りし竜王よ‼︎深淵と同化し、全てを喰らう破壊者となれ‼︎シンクロ召喚‼︎深淵の破壊神、琰魔竜王レッドデーモンカラミティ‼︎」

 

 

〈琰魔竜王レッドデーモンカラミティ〉☆12 ドラゴン族 闇属性

ATK4000

 

 

「琰魔竜王………レッドデーモン………カラミティ」

 

また私が知らない琰魔竜が現れる。

 

だけど、今の私にそんなことを気にしている余裕はなかった。

 

この空気が張り詰めたかのような威圧感から、直感できる。

 

このモンスターは………本当に不味い( ・・・・・・)

 

「さあ、神へと至った深淵の竜王の力、存分に味わうがいい‼︎琰魔竜王レッドデーモンカラミティのエフェクトアクティベート‼︎破壊神を阻めるもの無し(アブスタクルデストラクション)‼︎このカードがシンクロ召喚に成功した時、このターン相手はフィールドでアクティベートするエフェクトをアクティベートできず、このアクティベートに対して、相手はカードのエフェクトをアクティベートできない‼︎」

 

「っ!チェーンできない発動無効⁉︎」

 

レッドデーモンカラミティが身体から闇を溢れ出させると、フィールド全てが闇に包まれ、フィールドにあった全てのカードが効果を失った。

 

これは一気に防ぐのが難しくなったね。

 

「行くぞ、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"‼︎禁じられし我が力、防げるものなら防いでみよ‼︎バトル‼︎琰魔竜王レッドデーモンカラミティで琰魔竜レッドデーモンアビスをアタック‼」

 

「えっ⁉︎琰魔竜レッドデーモンアビスを攻撃するの⁉︎」

 

ヴァレルロードを攻撃すればすぐに私のライフは0にできるのに?

 

「全てを砕け、琰魔竜王レッドデーモンカラミティ‼︎破壊神は魂すら滅する(イグズィスタンスデストラクション)‼︎」

 

レッドデーモンカラミティが2本の腕でレッドデーモンアビスの両腕を掴み、そのまま引き千切る。

 

苦悶の咆哮をあげるレッドデーモンアビスに、レッドデーモンカラミティは漆黒のオーラを纏った4本の腕をレッドデーモンアビスに振り下ろし、地面に叩きつけて粉々に吹き飛ばす。

 

そしてレッドデーモンアビスがフィールドに叩きつけられた衝撃が、私の身体を襲った。

 

「っ⁉︎くぅっ‼︎」

 

 

遊花 LP1000→200

 

 

今のレッドデーモンカラミティの攻撃………本当に身体に痛みが走ったような( ・・・・・・・・・・・・・・・)………

 

「さあ、審判の刻だ。琰魔竜王レッドデーモンカラミティのエフェクトアクティベート‼︎このカードが戦闘でモンスターを破壊した場合、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える‼︎」

 

「っ⁉︎この状況でバーン効果⁉︎」

 

「破壊した琰魔竜レッドデーモンアビスの攻撃力は3200‼︎汝の吹けば飛ぶようなライフなど、簡単に消し飛ばせる」

 

レッドデーモンカラミティが咆哮をあげると、空から巨大な隕石が私に向かって大量に降り注ぐ。

 

どうせこのターンの終わりには墓地に行くからってサクリボーを使わなかったのは失敗だったね。

 

「我が運命に現れた好敵手よ………さらばだ‼︎破壊神は終焉をもたらす(アポカリプスデイ)‼︎」

 

「………ううん、まだだよ‼︎手札からジャンクリボーの効果発動‼︎ジャンクバレット‼︎自分にダメージを与える魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時、自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送ってその発動を無効にし破壊する‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

ジャンクリボーが増殖しながら降り注ぐ隕石を全て相殺していく。

 

全ての隕石を相殺したジャンクリボーは、最後に勢いよくレッドデーモンカラミティに突撃し、自爆して自分ごとレッドデーモンカラミティを吹き飛ばした。

 

ありがとう、ジャンクリボー。

 

君のおかげで助かったよ。

 

破壊されたレッドデーモンカラミティを見て、スカーレットちゃんは目を見開き、忌々しげに私を睨みつけた。

 

「ええい、往生際が悪い‼︎だが、琰魔竜王レッドデーモンカラミティを破壊したのは悪手だったな。破壊された琰魔竜王レッドデーモンカラミティのエフェクトアクティベート‼︎破壊神は輪廻の輪を廻る(デモニックリインカネーション)このカードが相手によって破壊された場合、自分のセメタリーのレベル8以下のドラゴン族・闇属性シンクロモンスター1体を対象としてそのモンスターを特殊召喚する‼︎」

 

「っ‼︎蘇生効果まであるの⁉︎」

 

「蘇れ、深淵の武王よ‼︎レッドデーモンズドラゴンスカーライト‼︎」

 

 

〈レッドデーモンズドラゴンスカーライト〉☆8 ドラゴン族 闇属性

ATK3000

 

 

「レッドデーモンズドラゴンスカーライト⁉︎っ、その子は確か………」

 

「レッドデーモンズドラゴンスカーライトは1ターンに1度、我のメインフェイズにこのカード以外の、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ特殊召喚された効果モンスターを全て破壊し、このエフェクトで破壊したモンスターの数×500ポイントのダメージを相手に与えることができる。汝のライフは残り200。このエフェクトを受ければ汝のライフは尽きる。だが、そこで我は考える。琰魔竜王レッドデーモンカラミティのエフェクトを防いだ汝のことだ。まだ、手札やセメタリーにこのアタックを防ぐ手段が残っているかもしれない、とな」

 

「………」

 

「そこで"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"よ。汝がどんな策を有していようと関係なく葬る方法を思いついた」

 

「えっ⁉︎」

 

「メインフェイズ2‼︎魔法アクティベート、思い出のブランコ‼︎自分のセメタリーの通常モンスター1体を対象として、そのモンスターを特殊召喚する。ただし、このエフェクトで特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。舞い戻れ、真紅眼の黒竜‼︎」

 

「ここで真紅眼の黒竜?」

 

 

〈真紅眼の黒竜〉☆7 ドラゴン族 闇属性

ATK2400

 

 

今日何度目かわからない黒竜の登場に、私は首を傾げる。

 

エンドフェイズには破壊されるのに、なんでこのタイミングで………いや、スカーレットちゃんのフィールドには亜黒竜が存在している。

 

ということは、このタイミングで黒竜を出した意味は………‼︎

 

「行くぞ、我はレベル7、真紅眼の黒竜と真紅眼の亜黒竜でオーバーレイ‼︎2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚‼︎」

 

「っ、やっぱりエクシーズ召喚‼︎」

 

黒竜と亜黒竜が光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けるとそこに現れたのは鋼の身体と炎の翼を持つ黒竜。

 

「可能性を秘めし鋼の竜よ‼︎その力で敵対者の可能性を燃やし尽くせ‼︎ランク7‼︎真紅眼の鋼炎竜( レッドアイズフレアメタルドラゴン)‼︎」

 

 

〈真紅眼の鋼炎竜〉★7 ドラゴン族 闇属性

ATK2800

 

 

「真紅眼の鋼炎竜………」

 

「真紅眼の鋼炎竜は魂を重ね合わせることで更なる力を得た真紅眼だ。その身体はパーマナンスエフェクトによりオーバーレイユニットがある限りエフェクトで破壊されることはない。そして重要なのはもう1つのパーマナンスエフェクトだ。オーバーレイユニットを持った真紅眼の鋼炎竜がモンスターゾーンに存在する限り、相手が魔法・罠・モンスターのエフェクトをアクティベートする度に相手に500ポイントのダメージを与える‼︎」

 

「っ⁉︎効果の度に500ポイント⁉︎」

 

「青ざめたな。汝がこれからどのような結末に辿り着くのか、気付いたようだな」

 

不敵な笑みを浮かべるスカーレットちゃんに、私は表情を引きつらせる。

 

なんてことを思いつくの………これは………流石に不味いね。

 

「例え汝がレッドデーモンズドラゴンスカーライトのエフェクトを防ごうと、その防ごうと動いたことで真紅眼の鋼炎竜のエフェクトが汝のたったの200しかないライフを削り取る‼︎例え、このターンなんらかの方法で防ぎきろうと、我のモンスターを倒そうとすれば動く必要がある。だが、動くということは真紅眼の鋼炎竜のエフェクトを発動させるということだ。動いた時点で、汝の敗北は決定する‼︎」

 

「っ………」

 

「そのうえ汝のデッキはローレベルのモンスターで組まれているのであろう?ならば、エフェクトを使わなければ我がモンスターは超えれまい。最も、汝が動く前にそのライフは尽きているであろうがな。深淵に抱かれて眠れ、"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"‼︎レッドデーモンズドラゴンスカーライトのエフェクトアクティベート‼︎深淵は武王を見出す(スカーライトアビス)‼︎」

 

スカーライトが咆哮をあげると、フィールドを炎が包み込み、ヴァレルロードを焼き尽くし、私をも吞み込もうと渦を巻く。

 

「まだ………まだだよ‼︎チェーンして手札からハネワタを捨てて効果発動‼︎このターン、自分が受ける効果ダメージは0になる‼︎この効果は相手ターンでも発動できるよ‼︎」

 

「っ⁉︎この状況でも防ぎきるというのか⁉︎」

 

私の前に天使の羽根を持つ触角の生えた毛玉のモンスターが現れ、粒子に変わって私の身体を包みこみ、スカーライトの炎と続けざまに放たれた鋼炎竜の炎を弾き返す。

 

遊陽ちゃんとデュエルして以来バーンで対策に入れてたけど、まさかこんなところで役に立つなんてね。

 

レッドデーモンカラミティを破壊するためにジャンクリボーに頑張って貰ったけど、これなら最初からハネワタに任せてたらよかったね。

 

「これでも沈まないとは、やはり"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"の名は伊達ではないと言ったところか。良かろう、我はこれでターンエンドだ。汝にターンを渡してやろう。このターンを生き延びたところで、汝に生き残る術などないのだからな」

 

 

遊花 LP200 手札1

 

△ー▲ー△ ー

ーーーーー

ー ○

ーー○ーー

ーーーーー ー

 

スカーレット LP5300 手札0

 

 

何とか生き残ることはできた。

 

だけど、私のライフは残り200。

 

そしてスカーレットちゃんのフィールドには私が効果を発動したら500ダメージを与えてくる鋼炎竜と、特殊召喚した自身の攻撃力以下のモンスターを破壊して500ポイントのダメージを与えてくるスカーライトがいる。

 

私がこのターンにあの2体のモンスターを倒すことができなければ、私の負けは決定するだろう。

 

しかし、あの2枚を突破することに効果を使ってしまえば鋼炎竜によって私のライフは燃え尽きる。

 

私の最後の手札はクリボー。

 

伏せてあるカードはブラフとしてセットしていたアクションマジック-ダブルバンキングだから、この状況を覆すことは現状では不可能だ。

 

動いても動かなくても敗北に繋がっている現状が、私の心に重くのしかかる。

 

………だけどーーー

 

「………ふふっ」

 

「っ、何がおかしい?あまりの絶望に気が狂ったか?」

 

「違うよ。おかしいから笑うんじゃない………不利だからこそ、笑うんだよ‼︎」

 

私は笑顔を浮かべたまま、真っ直ぐにスカーレットちゃんを見る。

 

「正直、どうやったらこの状況を逆転できるかなんて分からないよ。それでも、最後まで諦めないで、最後まで楽しんで、笑顔でデュエルをする………それが、私だから」

 

「っ、この絶望的な状況をも楽しむというのか?」

 

「まあ、気楽に考えられるような状況ではないけどね。だけど、俯いてたって、何も変わらない。絶望してたって、前には進めない。私には、まだライフが残ってる。デッキが残ってる。だから、ライフが0になるまで、デッキが無くなるまで、諦めずに楽しんでデュエルをする‼︎運命を斬り開けるまで、私は絶対に諦めない‼︎例えどんな絶望的な逆境だって、その逆境の先に、私の目指すべき場所が、私の希望があるんだから‼︎」

 

「っ………戯言を。ならば、この絶望を覆してみよ‼︎汝の希望など、まやかしに過ぎないことを教えてやろう‼︎」

 

スカーレットちゃんが苛ついたような目で私を睨みつける。

 

そんなスカーレットちゃんに構わず、私は自分のデッキの上のカードに手を添えた。

 

「すー………はー………私の、ターン‼︎」

 

私は深く深呼吸をし、握るカードに力を込める。

 

私のデッキに、本当にこの状況をどうにかするカードがあるかなんて分からない。

 

だけど、私は最後までデュエルを諦めたくない。

 

例え、このカードをドローした後に、敗北の未来が待っているとしても、前に進むことを止めることだけはしたくない。

 

だから、お願い、私のデッキ。

 

私と一緒に………最後まで戦って‼︎

 

「ドロー‼︎」

 

気合を入れて、勢いよくカードをドローする。

 

その瞬間ーーー

 

『本当は、私も、君達が変える未来を見届けたかった………』

 

「っ⁉︎………えっ?」

 

突然、頭の中に流れ込んできたイメージに、私は目を見開く。

 

空から巨大な建造物が落ち、ぼろぼろになった街のビルの上で話をする2人の男性。

 

「………今のは、貴方の記憶なの?」

 

私は何となくそう感じ、自分のドローしたカードに目を向ける。

 

………このカードは、遊陽ちゃんから受け取ったカード。

 

………ごめんなさい。

 

今の私には、何で貴方が自分の記憶を見せてくれたのかは分からない。

 

だけど………絶対に、いつかその想いに応えれるように頑張るから。

 

だからーーー

 

「だから、今は貴方の力を私に貸して‼︎このモンスターは自分の墓地にモンスターが10体以上存在する場合のみ特殊召喚する事ができる‼︎」

 

「っ、聞いたことがない特殊召喚条件だと⁉︎」

 

私の告げた召喚条件に、スカーレットちゃんは驚いて目を見開く。

 

私の呼び声に呼応するかのように、私の背後に巨大な大樹が現れる。

 

そして大樹から10の光が溢れ、光の線で結ばれていくと、大樹の中から現れたのは機械の身体を持つ巨大な天使にして、時を司り、世界を救おうとした究極の神。

 

「おいで‼︎時空を超え、希望を導く叡智の神‼︎究極時械神セフィロン‼︎」

 

 

〈究極時械神セフィロン〉☆10 天使族 光属性

ATK4000

 

 

「馬鹿な………この状況で、攻撃力4000のモンスターだと⁉︎」

 

「バトル‼︎究極時械神セフィロンで真紅眼の鋼炎竜を攻撃‼︎」

 

「くっ………真紅眼の鋼炎竜のエフェクトアクティベート‼︎真紅の輝きは消えず( エターナルレッド)‼︎1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除き、我のセメタリーのレッドアイズ通常モンスター1体を対象としてそのモンスターを特殊召喚する‼︎このエフェクトは相手ターンでもアクティベートできる‼︎」

 

「‼︎そんな効果まで………」

 

「蘇れ、真紅眼の黒炎竜‼︎」

 

 

〈真紅眼の黒炎竜〉☆7 ドラゴン族 闇属性

DEF2000

 

 

再び姿を現わす黒炎竜。

 

それでも、私が今やることは変わらない‼︎

 

「攻撃はそのまま続行‼︎お願い、究極時械神セフィロン‼︎」

 

セフィロンが両手を頭上に掲げ、両手首を合わせると、開いた手に光が集まり、球体に変わる。

 

その光は誰かが願った希望の光。

 

セフィロンはその光の球体を鋼炎竜に向けると、集まった光の球体が巨大なレーザーに変わり鋼炎竜に放たれる。

 

「ウィッシュシャイン‼︎」

 

放たれた巨大な願いの光は、鋼炎竜を呑み込み、粒子に変えた。

 

 

スカーレット LP5300→4100

 

 

「ぐっ………真紅眼の鋼炎竜はやられたか。だが、まだレッドデーモンズドラゴンスカーライトが残っている‼︎次のターン、そのエフェクトで真紅眼の黒炎竜を破壊すればーーー」

 

「まだだよ‼︎手札を1枚捨てて、リバースカードオープン‼︎速攻魔法、アクションマジック-ダブルバンキング‼︎自分フィールドのモンスターは、このターン戦闘で相手モンスターを破壊した場合、もう1度だけ続けて攻撃できる‼︎」

 

「っ⁉︎何だと⁉︎」

 

「もう1度お願い、究極時械神セフィロンでレッドデーモンズドラゴンスカーライトを攻撃‼︎デュアルウィッシュシャイン‼︎」

 

「くっ………迎え撃て、レッドデーモンズドラゴンスカーライト‼︎武王は烈火を纏う(スカーライトブレイズ)‼︎」

 

スカーライトはその身に炎を纏い、セフィロンに突撃していく。

 

セフィロンは右手をスカーライトに向けると、セフィロンの周囲に小さな光の球体が無数に現れる。

 

セフィロンがそのままスカーライトに向けて手を突き出すと小さな光の球体から先程放った光のレーザーが放たれ、無数の光のレーザーに呑み込まれたスカーライトは怒りの咆哮をあげるとそのまま姿を光に変えた。

 

 

スカーレット LP4100→3100

 

 

「ぐっ………まさかレッドデーモンズドラゴンスカーライトまでやられるなど………」

 

「メインフェイズ2‼︎墓地に存在するシャッフルリボーンの効果発動‼︎自分フィールドのカード1枚を対象としそのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、その後自分はデッキから1枚ドローする。ただしこのターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する‼︎私はフィールドのペンデュラムーチョをデッキに戻し、カードを1枚ドローする‼︎カードを1枚伏せてターンエンド‼︎」

 

 

遊花 LP200 手札0

 

△ー▲ーー ー

ーー○ーー

ー ー

ーーー□ー

ーーーーー ー

 

スカーレット LP3100 手札0

 

 

「我のターン、ドロー‼︎くっ………まさかあの状況を突破されるとは………だが、汝のライフは残り200‼︎我は真紅眼の黒炎竜を再度召喚し、攻撃表示に変更する‼︎」

 

 

真紅眼の黒炎竜

DEF2000→ATK2400

 

 

「真紅眼の黒炎竜のエフェクトで燃え尽きるがいい‼︎バトル‼︎真紅眼の黒炎竜で究極時械神セフィロンをアタック‼︎黒焰弾( ダークキロフレア)‼︎」

 

黒炎竜がセフィロンごと私を燃やし尽くそうと炎の弾丸を放つ。

 

それを見て、私はスカーレットちゃんがしていたように不敵な笑みを浮かべた。

 

「見えてたよ、貴方の未来‼︎攻撃宣言時、リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎魂の一撃‼︎」

 

「何⁉︎」

 

「自分のライフが4000以下の場合、自分フィールドのモンスターが相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時にライフを半分払い、自分フィールドのモンスター1体を選択して発動‼︎選択したモンスターの攻撃力は相手のエンドフェイズ時まで自分のライフが4000より下回っている数値分だけアップする‼︎」

 

「馬鹿な⁉︎」

 

「対象は勿論、究極時械神セフィロン‼︎私のライフは200の半分の100になり、究極時械神セフィロンの攻撃力は‼︎」

 

 

遊花 LP200→100

 

 

究極時械神セフィロン

ATK4000→7900

 

 

「攻撃力………7900だと⁉︎」

 

「お願い、究極時械神セフィロン‼︎ソウルウィッシュシャイン‼︎」

 

私の声に、セフィロンの身体が光を纏って輝きだす。

 

セフィロンが両手首を合わせると、身体に纏っていた光が開いた手に集まり、先程よりも巨大な球体に変わる。

 

集まった光の球体は先程よりも巨大なレーザーとなり、黒炎竜が放った炎の弾丸ごと、黒炎竜を消しとばした。

 

「馬鹿な………我が、破れる、だと⁉︎ぐあぁぁぁ‼︎」

 

 

スカーレット LP3100→0

 

 

ーーーーーーー

 

 

「………ふぅ、何とか勝てた………」

 

「お疲れ、遊花。いいデュエルだったわよ」

 

「ありがとう、桜ちゃん」

 

「また面白い波動を放つモンスターが増えてる。遊花は本当に面白い」

 

「すっげぇデュエルだったぜ、遊花。やっぱ、防御じゃ遊花に敵う奴はいねぇな」

 

「あはは、そんなことはないと思うけど………」

 

立体映像が消え、私が一息吐いていると、桜ちゃん達が私の肩を叩きながら労いの言葉をかけてくれる。

 

「でも、ギリギリ勝てただけだから、もっと精進しないと」

 

「真面目ね、遊花は。もっと勝てたことを喜んでもいいと思うわよ?」

 

私の言葉に、桜ちゃんは呆れた表情を浮かべる。

 

だけど、ここまで追い詰められちゃったのは自分の実力不足が原因だから私としてはそう喜んでいられない。

 

レッドデーモンアビスが攻撃された時にサクリボーを使っていれば。

 

レッドデーモンカラミティのバーン効果にハネワタを使っていれば。

 

あそこまで追い込まれることもなく、ヴァレルロードでレッドデーモンカラミティのコントロールを得れば勝てていたのだ。

 

他にも判断が甘かったから追い詰められることになった場面が何度かあった。

 

やっぱり、私はまだまだ未熟者だ。

 

「………まぁいいわ。それで、あれはどうするの?」

 

「あれ?」

 

桜ちゃんの言葉の意味が分からず、首を傾げながら桜ちゃんの指差した方を見ると、そこには地面に手をついて項垂れているスカーレットちゃんがいた。

 

「馬鹿な………我が、負けた、だと?この紅神爆牙( こうこうはくが)のアイズ・D・スカーレットが、深淵に至りし影が、光などに………」

 

「えっと、スカーレットちゃん?」

 

「"小さな聖域の守護女神( リトルサンクチュアリガーディアン)"か………我を笑いにきたのか?」

 

「とりあえずその呼び方は止めて欲しいんだけど………笑いになんかくるわけないよ」

 

「ならば、何をしにきた。我は敗者だ。敗者にかける言葉など、侮蔑と嘲笑しかあるまい」

 

「うーん、なんでそんなに卑屈になってるのかは分からないけど………」

 

私は地面に手をついて項垂れているスカーレットちゃんに自分の手を差し伸べて笑顔を浮かべた。

 

「ありがとうございました‼︎いいデュエルでした‼︎」

 

「っ………な、何を言ってーーー」

 

「スカーレットちゃんのデュエル、凄かったよ。少しでも気を抜いたら、きっと私は負けてた。だから、また、デュエルしようね‼︎」

 

私が笑顔でそう告げると、スカーレットちゃんは驚いた表情で目を見開く。

 

しばらく驚いた表情を浮かべていたスカーレットちゃんだったが、私の手を払い除けると、不敵に笑った。

 

「フン、汝は光、我は影。我らが相入れることはない。そして告げたハズだ、我らはぶつかり合う運命(さだめ)にあると」

 

「………それは、またデュエルしてくれるってこと?」

 

「そ、そうではない‼︎だが、我と汝は闘わねばならぬのだ。来るべき終末の日(ラグナロク)のためにな」

 

「うーん、よく分からないけど、またスカーレットちゃんとデュエルができるなら、すっごく嬉しいな」

 

「だ、だからそうではないとーーー」

 

「ーーーあ、やっと見つけた‼︎真紅ちゃん‼︎」

 

「うぐっ‼︎この声は………」

 

「ん?」

 

突如聞こえた声に、スカーレットちゃんが苦い表情を浮かべる。

 

私がその声が聞こえてきた方を見ると、黒髪をクラシカルストレートにした少女が慌てた表情でこちらを見ていた。

 

少女は私と話していたスカーレットちゃんを見ると急いでスカーレットちゃんの側に近づいて、スカーレットちゃんの頭に手を置くと、勢い良く下げさせた。

 

「すみません‼︎すみません‼︎真紅ちゃんがご迷惑をかけてすみません‼︎」

 

「ぐっ、我が真名を呼ぶな、"深淵の話し手( アビストーカー)"‼︎」

 

「真紅ちゃんだって私をあびすとーかーとか呼んでるんだからおあいこだよ‼︎それよりも、真紅ちゃん、上級生にまで迷惑をかけて‼︎しかも、あの栗原先輩だし、私も一緒に謝ってあげるから、ちゃんと迷惑をかけたこと謝るの‼︎」

 

「我は迷惑など、痛っ‼︎痛い、痛い‼︎分かった、分かったから、刀花ちゃん‼︎謝るから‼︎そのままだと頭が割れるから‼︎」

 

「え、えっと………」

 

必死に頭を下げる少女と頭を無理矢理下げさせられて涙目になってきたスカーレットちゃんに、私が戸惑った表情を浮かべて桜ちゃん達の方を見るが、桜ちゃん達も苦笑いを浮かべるだけだった。

 

どうするべきかと考えていると、そんな私の耳に聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「遊花達、何してる?もうすぐ私の講義、始まるよ?」

 

「あ、闇先パイ‼︎えっ⁉︎もうそんな時間なんですか⁉︎」

 

首を傾げながら声をかけてくる闇先パイに私は慌てて時計を見ると、すでに予鈴が鳴り終わっている時間だった。

 

デュエルに夢中で全然時間なんて気にしてなかった‼︎

 

急がないと闇先パイの講義に遅れちゃうよ‼︎

 

だけど、この子達をこのままほっておくわけにはいかないし………

 

私が戸惑いの表情を浮かべてスカーレットちゃん達に視線を向けると、スカーレットちゃん達に気付いたのか、闇先パイが視線をそちらに向け、どこか関心したように頷いた。

 

「成る程、あれを見て遊花に挑戦しに来たんだ。結構見所がある」

 

「えっ?闇先パイ、この子達のこと知ってるんですか?」

 

「………遊花、もしかして私が講師をしてること忘れてる?私は悲しい………」

 

「わ、忘れてなんかないですよ⁉︎ただ、ちょっと意外だっただけで………」

 

「それで、その子達はどこの誰なのよ?」

 

本当に悲しそうな表情を浮かべた闇先パイを見て慌てていると、桜ちゃんがそんな質問を闇先パイにする。

 

桜ちゃんの質問に闇先パイは気を取り直すように咳払いをすると、スカーレットちゃん達を見て、口を開いた。

 

「コホン………そこの子達はデュエルアカデミア高等部の1年生。今日の朝講義があって遊花と桜の期末試験でのデュエルを映像で見せたから挑みにきたんだと思う」

 

「へぇ、私達のデュエルを………って、ほぇっ⁉︎」

 

「ちょっ⁉︎何で私達のデュエルなのよ⁉︎」

 

私達のデュエルが下級生に公開されているという事実に、私と桜ちゃんは驚く。

 

そんな話、全然聞いてないですよ⁉︎

 

「ん、下級生は上級生のデュエルを知らないって子が多くて、自分達のデュエルに自惚れてる子達が多かったから。天狗の鼻をへし折るにはちょうどいいかなと思って。校長には許可取ったから」

 

「私達の許可を取りなさいよ‼︎」

 

「反省も後悔も特にしてない」

 

「少しはしなさいよ‼︎」

 

「遊花と桜のデュエルが公開されてるのは別にいいとして、結局そいつらは誰なんだ?」

 

「ん、遊花と桜のデュエルが公開されてるのは別にいいとして、その子達のことは気になる」

 

「大地君も霊華さんも全然良くないからね⁉︎」

 

私達の言葉をさらっと流して、闇先パイは2人の下級生を指差すとその子達の正体を告げた。

 

「そこの厨二病が眼竜 真紅(がんりゅう しんく)。そして真紅に頭を下げさせてるのが幸土 刀花(こうど とうか)。高等部1年の学年1位と2位だよ」

 

「それよりも私達の………って、えっ?」

 

闇先パイの言葉に思わずポカンとした表情で2人を見てしまう。

 

「痛い痛い‼︎ギブ‼︎ギブギブ‼︎ちゃんと謝るから、頭を離して刀花ちゃん‼︎」

 

「すみません‼︎すみません‼︎」

 

2人は先程と変わらず私達に向かって頭を下げ続けている。

 

この2人が高等部1年生の学年1位と2位?

 

「え、えぇ〜〜〜‼︎⁉︎」

 

私の驚きの声が講義開始のチャイムと共にデュエルアカデミアに響き渡る。

 

そして結局、私達は闇先パイも含めて講義に遅刻することになるのだった。

 




次回予告

謝罪の為に訪ねてきた刀花と話をすることになった遊花と桜。
話の中で刀花の実力を知る為に遊花は刀花にデュエルを持ちかける。
しかし、刀花がデュエルの相手に選んだのは遊花ではなく桜だった。
自身とのデュエルを望む刀花に、桜は親友の面影を見る。

次回 遊戯王Trumpfkarte
『先を知る者』

次回は桜のデュエル回。
最初は遊花視点、途中から桜視点でお送りする予定です。
高等部1年、2位の実力は?
一応1話完結の予定ですが、長くなるかもしれないので前後編に分かれるかもです。
次回をお楽しみに。


そして今回、遊花とスカーレット改め、真紅のデュエルは遊花の辛勝で幕を閉じました。
もう少し選択肢を間違えていれば負けていたのは遊花だったので、遊花にとっては自分の未熟さを再確認することになりました。
といっても、遊花のデッキ自体の相性の良さはありましたが。
カラミティのフィールド封じ、手札や墓地から守ることの多い遊花にはあまり効きませんからね。
そしてスカーレットの本名と友人の登場。
真紅の友人である刀花はどのようなデュエルを見せるのかは、時間を楽しみに待っていただけたらなと思います。
まあ、想像はつくかも知れませんけどね。

そんなところで今回はここまで。
皆さんは新しいスターターデッキは買いましたか?
再録カードだったり新規も面白いカードがあったりで、私は結構満足してます。
取り敢えずフリップフローズンを遊花のデッキに入れようか悩み中です。
遊花のデッキにラルバウールが入ったので相手ターンに捨てて守備表示にすることができるようになりますし、ジェットシンクロンや手札抹殺、パワーウォールとかでも発動できるのがいいんですよね。
まあ、まだ硬くなるのかって感じですが。
後、海馬仕様のデュエルディスクがプレバンで受注受付開始しましたね。
私は勿論予約済みです。
手に入ったら友人とバトルシティ仕様のデッキでデュエルする約束があるので、めちゃくちゃ楽しみです。
まあ、私が使うのは遊戯デッキなんですけどね。
絵札の三銃士からオシリスに繋げて召雷弾でモンスターを丸焼きにしてやるぜ‼︎
と言ったところで今回はここでお開き。
本格的に春休みに入り、仕事が忙しくなりそうなので次は遅くなるかもです。
なるべく早く更新できるよう頑張るので、ご理解のほどよろしくお願いします‼︎
ではでは〜
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