遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

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大変、お待たせ致しました。
今回は遊騎のデュエル回です。
遊騎視点でお送りします。
それでは本編へGOGOなのですよ‼︎





第62話 同じ穴の貉

 

 

「………はぁ〜」

 

午前中の清掃が一区切りつき、近くにあるコインロッカーから荷物を取り出してベンチで遊花が作った弁当を食べながら思わずため息を吐く。

 

バグースカの事件から早くも1週間が過ぎた。

 

あれからも夜と共に闇のカードについて調べてみているのだが、全く成果が上がらなかった。

 

闇のカードにより引き起こされる事件自体は増えていくのに、不自然な程に元凶への手掛かりがない。

 

こうなってくると根本的に調べ方を考え直す必要がありそうだ。

 

「といっても、何か方法があるわけじゃないんだよな」

 

そう呟きながら、座っていたベンチに身体を投げ出す。

 

闇のカードを探っていけば遭遇するかと思ったが、あれからあの黒ずくめのヘンテコヘルメット野郎と遭遇することもない。

 

俺が所持しているコードオブアームズ、そして成り行きで奪うことになったロンゴミアントがあるのに狙ってこないのは、諦めたからか闇のカードをばら撒くために後回しにしているのか、はたまた別の理由か。

 

ただ、諦められていたなら手詰まりだ。

 

「はぁ〜何とかして闇のカードが集まってる場所を探す方法があればなぁ」

 

「はっ、そんな方法があれば俺が使ってやるよ」

 

「………ん?」

 

思わずため息と共に吐き出してしまった俺の言葉に、そんな返答が聞こえてきて、俺は思わず首を傾げながら声が聞こえてきた方向を見る。

 

「よぉ、『英雄騎士』。えらく落ちぶれた仕事をしてんじゃねぇか」

 

「アンタは………射手園 大和、だったか?」

 

「へぇ、元とはいえ世界ランキング9位の人間に覚えられてるとは光栄だな」

 

そういって、白髪をツーブロックにした男ーーー大和はいやらしく笑った。

 

「何しにきた?」

 

「前に言ったろ。まだアンタがこの件に関わるってんなら今度はアンタの闇のカードをいただくってな」

 

そういって大和はデュエルディスクを起動しながら、1枚のカードを俺に見せる。

 

「『英雄騎士』、俺とデュエルしろ。お互いの闇のカードを賭けてな」

 

大和が手にしていたのはこの前大和が倒したバグースカのカード。

 

そんな大和に俺は思わず疑問を返す。

 

「どうしてアンタは俺達をこの事件から遠ざけようとする?アンタ、何か知ってるのか?」

 

「………はっ、俺は事件自体に興味はねぇ。だが、闇のカードは全て俺が狩る。テメェらみたいな素人に狩場が荒らされるのが嫌なだけだ」

 

「っ、お前‼︎」

 

そういって笑う大和に俺は思わず声を荒げてしまう。

 

コイツ、そんなゲーム感覚で闇のカードを狩ってるっていうのか?

 

そんなことで、闇のカードに操られた人達に怪我を負わせてるっていうのか?

 

そんな俺を見て、大和は楽しそうに笑う。

 

「さあ、ゲームと行こうぜ、『英雄騎士』。どちらが闇のカードを手に入れるかってゲームをな」

 

「………いいぜ、アンタに闇のカードは渡せない。アンタの闇のカードも、俺が回収してやる‼︎」

 

そういって俺もデュエルディスクを起動して構える。

 

このデュエル、負けるわけにはいかない‼︎

 

「いくぞ‼︎」

 

「戦闘開始だ、ぶっ潰させて貰うぜ、『英雄騎士』」

 

『決闘‼︎』

 

 

遊騎 LP8000

 

大和 LP8000

 

 

ーーーーーーー

 

 

「先攻は俺だ。右端に魔弾の射手カスパールを召喚‼︎」

 

 

〈魔弾の射手カスパール〉☆3 悪魔族 光属性

ATK1200

 

 

フィールドに現れたのはマントを羽織った悪魔の羽根を持ち、異形の手をした銃士。

 

「魔弾モンスターには永続効果としてモンスターゾーンに存在する限り、自分・相手ターンに自分は魔弾魔法・罠カードを手札から発動できる。よって、中央で手札から永続罠、魔弾-ブラッディクラウンを発動‼︎同名カードは1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに手札から魔弾モンスター1体を特殊召喚し、この効果でモンスターが特殊召喚されたゾーンと同じ縦列の相手のメインモンスターゾーンが使用されていない場合、そのゾーンはターン終了時まで使用できない‼︎さあ早速出番だぜ。中央に現れよ、魔弾を生み出しし堕天した天使達の長‼︎魔弾の悪魔 ザミエル‼︎」

 

「っ、いきなりか‼︎」

 

 

〈魔弾の悪魔 ザミエル〉☆8 悪魔族 光属性

ATK2500

 

 

カスパールが天に向かって弾丸を放つと、その弾丸に導かれるように天より舞い降りたのは銃士達と同じ悪魔の羽根を持ち、両手に銃を手にした双銃の悪魔。

 

1ターン目から切り札を出してくるなんて、とばしてくるじゃないか。

 

「俺は右端で魔法カード、カップオブエース‼︎コイントスを1回行い、表が出た場合、自分はデッキからカードを2枚ドローし、裏が出た場合、相手はデッキからカードを2枚ドローする」

 

「運次第のドローカードか………」

 

立体映像で現れたコインをザミエルが指で弾き、落ちてきたコインを手で受け止める。

 

ザミエルが手を開くと、コインは表を向いていた。

 

「は、ついてるな。表が出たから俺は2枚ドローする‼︎さらに魔弾の射手カスパールの効果発動だ。同名カードは1ターンに1度、このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、発動したカードとカード名が異なる魔弾カード1枚をデッキから手札に加える。俺はデッキから罠カード、魔弾-デスペラードを手札に加える」

 

「手札が一気に増えたか………」

 

「俺はこれでターンエンドだ。精々楽しませてくれよ、『英雄騎士』」

 

 

遊騎 LP8000 手札5

 

ーーーーー ー

ーーーーー

ー ー

ーー○ー○

ーー△ーー ー

 

大和 LP8000 手札4

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎」

 

前に見た限りでは魔弾モンスターがいる限り、伏せられていなくても手札から魔弾が放たれるハズだ。

 

だが、いくら魔弾を手札から使えるようになろうが手札からの魔弾と展開するモンスターで手札という弾丸はすぐに尽きるハズ………だったら、まずは手札を使い切らせて弾切れを起こさせる‼︎

 

「俺はH・C( ヒロイックチャレンジャー)サウザンドブレードを召喚‼︎」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

フィールドに頭巾を被り、背中に何本もの刀を背負った戦士のモンスターが現れる。

 

現れたサウザンドブレードを見て大和は鼻で笑う。

 

「はっ、ヒロイック………英雄的な者、か。昔は『英雄騎士』なんて呼ばれてたアンタにはピッタリなカードだな、『墜ちた英雄』」

 

「好きに言えよ。その程度の言葉じゃ俺は動じない」

 

「そうかよ。なら、今のアンタを見せて貰おうか。まずは小手調べだ。手札から右端で罠発動‼︎魔弾-デスペラード‼︎同名カードは1ターンに1度しか発動できないが、自分フィールドに魔弾モンスターが存在する場合、フィールドの表側表示のカード1枚を対象としてそのカードを破壊する。俺が破壊するのはH・C サウザンドブレードだ」

 

カスパールが弾丸を放ち、サウザンドブレードの身体を貫いて爆散させる。

 

「さらに魔弾の射手カスパールの効果発動だ。俺はデッキからカウンター罠、魔弾-デッドマンズバーストを手札に加える。召喚権を使ったモンスターは破壊したが、まさか、これだけで終わりってわけじゃないよな?」

 

「当たり前だろ。魔法カード、予想GUYを発動‼︎自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードは発動できる。デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する‼︎」

 

「お得意の絵札の三銃士を出す気か………だが無意味だ。手札からカウンター罠、魔弾-デッドマンズバースト‼︎同名カードは1ターンに1度しか発動できないが、自分フィールドに魔弾モンスターが存在する場合、相手が魔法・罠カードを発動した時、その発動を無効にし破壊する‼︎」

 

ザミエルが銃弾を放ち、予想GUYを破壊する。

 

ここまでは予想の範囲内。

 

そして、魔弾は同名カードは1ターンに1度しか使えない。

 

少なくとも、このターンの内に破壊と効果無効をされる心配は無くなったハズだ。

 

問題はここからだな。

 

「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚することができる。来い、H・C( ヒロイックチャレンジャー)強襲のハルベルト‼︎」

 

「チッ、まだ特殊召喚ができるモンスターを残していたか」

 

 

〈H・C 強襲のハルベルト〉☆4 戦士族 地属性

ATK1800

 

 

俺の前に現れたのはハルバードを持った紫の鎧を纏った戦士。

 

「そしてバトル‼︎」

 

「おっと、メインフェイズ終了時に魔弾-ブラッディクラウンの効果を発動‼︎魔弾の射手ドクトルを魔弾の悪魔 ザミエルの右隣に特殊召喚だ‼︎」

 

 

〈魔弾の射手ドクトル〉☆3 悪魔族 光属性

ATK1400

 

 

カスパールとザミエルの間に悪魔の羽根と異形の手を持つ医師のモンスターが現れる。

 

あのカードは確か魔弾のサルベージが出来るモンスターだったな。

 

「だが、臆せず攻める‼︎バトル‼︎H・C 強襲のハルベルトで魔弾の射手ドクトルを攻撃‼︎ライトニングハルバード‼︎」

 

ハルベルドは雷を纏ったハルバードを構え、ドクトルに突撃する。

 

そんなハルベルドに対し、ドクトルは冷静に銃を構える。

 

「魔弾の射手ドクトルと同じ縦列で速攻魔法、魔弾-クロスドミネーター‼︎同名カードは1ターンに1度しか発動できないが、自分フィールドに魔弾モンスターが存在する場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力・守備力は0になり、効果は無効化される‼︎対象はH・C 強襲のハルベルトだ‼︎」

 

「っ………やっぱり魔弾を持ってたか」

 

 

H・C 強襲のハルベルト

ATK1800→0

 

 

ドクトルを貫こうとするハルベルトのハルバードをザミエルが魔弾で弾き、ハルベルドの体勢を崩させる。

 

「魔弾の射手ドクトルの効果発動。同名カードは1ターンに1度、このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、その発動したカードとカード名が異なる魔弾カード1枚を自分の墓地から選んで手札に加える。俺は墓地に存在する魔弾-デッドマンズバーストを手札に戻す。そして迎え撃て、魔弾の射手ドクトル‼︎ギフトパトローネ‼︎」

 

体勢が崩れたハルベルドは、至近距離から行われたドクトルの銃撃を躱すことができず、そのまま爆散した。

 

 

遊騎 LP8000→6600

 

 

「くっ………」

 

「はっ、あっけねえ。この程度かよ、『英雄騎士』。これなら次のターンには決着が付きそうだな」

 

「随分甘く見られたもんだな。そんなにお望みならすぐにこの状況を覆してやるさ‼︎俺はバトルフェイズを終了し、バトルフェイズ終了時に手札から罠発動‼︎拮抗勝負‼︎」

 

「何っ⁉︎」

 

「手札から罠を使えるのは別にアンタだけの特権じゃないんだぜ。自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードは手札からも発動できる‼︎相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードの数より多い場合、自分・相手のバトルフェイズ終了時に発動できる‼︎自分フィールドのカードの数と同じになるように、相手はフィールドのカードを裏側表示で除外しなければならない‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

「俺のフィールドには今発動した拮抗勝負のみ。さぁ、アンタにもフィールドのカードが1枚になるようにカードを除外して貰うぜ‼︎」

 

「チッ………俺は魔弾の悪魔 ザミエルを残し、他のカードを除外する」

 

大和がそう宣言するとザミエル以外のカードが粒子になって消えていく。

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

「思った以上に消耗させられたが、この程度じゃ俺は止められないぜ。魔弾の悪魔 ザミエルの効果発動‼︎エントヴィッケルンパトローネ‼︎相手エンドフェイズに発動でき、このターン、このカードが表側表示で存在する間に自分が発動した魔弾魔法・罠カードの数だけ、自分はデッキからドローする‼︎」

 

「っ‼︎ドロー効果を持ってたのか………」

 

「使った分の弾丸は装填させて貰うぜ?」

 

大和の言葉でザミエルが新しい魔弾を生み出す。

 

しかし、現れた魔弾は幻影のように崩壊して消えていった。

 

「何⁉︎」

 

「誰がそんな効果通すかよ。手札から罠発動‼︎無限泡影‼︎」

 

「っ‼︎また手札から罠か………」

 

「アンタだって俺のターンに好きなように手札から魔法や罠を使ったんだ。ズルいなんて言うなよな?自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードは手札からも発動できる‼︎相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてそのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする‼︎対象は勿論、魔弾の悪魔 ザミエルだ。これで手札は増やせないぜ?」

 

 

遊騎 LP6600 手札1

 

ーーーーー ー

ーーーーー

ー ー

ーー○ーー

ーーーーー ー

 

大和 LP8000 手札2

 

 

「………少しはやるじゃねぇか。だが、俺の方が有利なことには変わりがない‼︎俺のターン、ドロー‼︎俺は右端に魔弾の射手 カラミティ召喚‼︎」

 

 

〈魔弾の射手カラミティ〉☆4 悪魔族 光属性

ATK1500

 

 

現れたのは悪魔の羽根と異形の手を持つロケットランチャーを持った女性型のモンスター。

 

「バトル‼︎魔弾の射手カラミティでダイレクトアタック‼︎シュプレンゲンパトローネ‼︎」

 

「ぐっ‼︎」

 

 

遊騎 LP6600→5100

 

 

カラミティが放つロケットランチャーの爆風が俺の身体を打ちつける。

 

「追撃だ。魔弾の悪魔 ザミエルでダイレクトアタック‼︎ヴァイスシュヴァルツパトローネ‼︎」

 

「ぐあっ‼︎」

 

 

遊騎 LP5100→2600

 

 

ザミエルが双銃から放つ魔弾が俺の身体を貫き、大きくライフを削る。

 

どうやら今回の攻撃は実体化してないみたいだが、それでもライフが大きく削られたことには変わりがないから、素直に喜べないな。

 

「だが、戦闘ダメージを受けた時、H・Cサウザンドブレードの効果発動‼︎このカードが墓地に存在し、戦闘・効果で自分がダメージを受けた時、このカードを墓地から攻撃表示で特殊召喚する‼︎」

 

「チッ、蘇生効果持ちがいたか」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

俺のフィールドに再びサウザンドブレードが姿を現わす。

 

それを見て大和は不愉快そうに顔を歪めた。

 

「面倒な奴だ。俺はこれでターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP2600 手札1

 

ーーーーー ー

ーー○ーー

ー ー

ーー○ー○

ーーーーー ー

 

大和 LP8000 手札2

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎」

 

大和の手札は2枚。

 

1枚は魔弾-デッドマンズバースト。

 

だが、分かっているなら使わせないように動くことができる。

 

ここが攻めるチャンスだ‼︎

 

「俺は、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャーを召喚‼︎」

 

「チューナーだと⁉︎」

 

 

〈ジャンクチェンジャー〉☆3 戦士族 地属性

ATK1500

 

 

フィールドに現れたのは鋼鉄の身体を持つロボットのような戦士。

 

「ジャンクチェンジャーの効果発動‼︎このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドのジャンクモンスター1体を対象として2つの効果から1つを選択して発動できる。対象のモンスターのレベルを1つ上げるか、対象のモンスターのレベルを1つ下げる。俺は1つ目の効果を使用し、ジャンクチェンジャーのレベルを1つ上げる‼︎」

 

 

ジャンクチェンジャー

☆3→4

 

 

ジャンクチェンジャーの身体が赤く輝き、レベルが1つ上がる。

 

これで準備は整った。

 

「俺はレベル4、H・C サウザンドブレードに、レベル4、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャーをチューニング‼︎」

 

「来るか、シンクロ召喚………」

 

ジャンクチェンジャーが光の輪になり、サウザンドブレードが小さな星に変わり、光の道になる。

 

光の道が輝くと、その中から現れるのは機械の身体を持つ電子の巨人。

 

「迫る逆境、覆したるは不屈の闘志‼︎シンクロ召喚‼︎百折不撓の戦士、ギガンティックファイター‼︎」

 

 

〈ギガンティックファイター〉☆8 戦士族 地属性

ATK2800

 

 

「レベル8のシンクロモンスターか」

 

「ギガンティックファイターの永続効果、フォルテュードフォース‼︎このカードの攻撃力は、お互いの墓地の戦士族モンスターの数×100ポイントアップする‼︎俺の墓地にいる戦士族モンスターはH・C 強襲のハルベルト、H・C サウザンドブレード、ジャンクチェンジャーの3体。よって攻撃力は300ポイントアップする‼︎」

 

 

ギガンティックファイター

ATK2800→3100

 

 

「攻撃力3100………」

 

「バトル‼︎ギガンティックファイターで魔弾の悪魔 ザミエルを攻撃‼︎ギガンティックブレイク‼︎」

 

「チッ、迎え撃て‼︎魔弾の悪魔 ザミエル‼︎ヴァイスシュヴァルツパトローネ‼︎」

 

ギガンティックファイターは力強く跳躍するとザミエルに向けて跳び蹴りを放つ。

 

ザミエルが双銃から魔弾を放って応戦するが、ギガンティックファイターの跳び蹴りは魔弾ごとザミエルを貫き、爆散させた。

 

 

大和 LP8000→7400

 

 

「チッ………ザミエルがやられたか」

 

「切り札を破壊できただけでも上出来だな。俺はこのままターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP2600 手札1

 

ーーーーー ー

ーーーーー

ー ○

ーーーー○

ーーーーー ー

 

大和 LP7400 手札2

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎一旦、防御に回るか。俺は中央に魔弾の射手 スターを召喚‼︎」

 

 

〈魔弾の射手 スター〉☆4 悪魔族 光属性

ATK1300

 

 

現れたのは悪魔の羽根と異形の手を持つ踊り子のような姿のモンスター。

 

「さらに魔弾の射手カラミティと同じ縦列で魔法カード、一時休戦。お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローし、次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる」

 

「ダメージが入らなくなったか」

 

「さらに魔弾の射手カラミティの効果発動。同名カードは1ターンに1度、このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、自分の墓地の魔弾モンスター1体を対象としてそのモンスターを守備表示で特殊召喚する。蘇れ、魔弾を生み出しし堕天した天使達の長‼︎魔弾の悪魔 ザミエル‼︎」

 

「っ、もう復活してきたか」

 

 

〈魔弾の悪魔 ザミエル〉☆8 悪魔族 光属性

DEF2500

 

 

カラミティが墓地に向かって弾丸を放つと、その弾丸に導かれるようにザミエルが蘇る。

 

さらに大和はニヤリと笑うと正面に手をかざす。

 

「試してみるか。俺はレベル4の魔弾の射手カラミティと魔弾の射手スターでオーバーレイ‼︎2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼︎エクシーズ召喚‼︎」

 

カラミティとスターが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると、そこに現れたのは一升瓶を抱えて瓶や空き缶が散らばる中眠っているバク。

 

「眠りを司る獣よ‼︎歯向かう全ての者に永遠の眠りを与えろ‼︎現れろ‼︎No.41泥睡魔獣バグースカ‼︎」

 

 

〈No.41泥睡魔獣バグースカ〉★4 悪魔族 地属性

DEF2000

 

 

「っ、そのNo.はこのあいだの‼︎」

 

「No.41泥睡魔獣バグースカの効果発動‼︎エターナルスリープワールド‼︎このカードがモンスターゾーンに守備表示で存在する限り、フィールドの表側表示モンスターは守備表示になり、フィールドの守備表示モンスターが発動した効果は無効化される‼︎」

 

「っ………」

 

バグースカの身体から白い霧が吹き出し、辺りを包みこむ。

 

霧に包まれたギガンティックファイターはその場に崩れ落ち、眠りについた。

 

厄介なNo.だ。

 

これでこちらの攻撃と効果は封じられたな。

 

 

ギガンティックファイター

ATK3100→DEF1000

 

 

「さあ、この状況でどう動く、『英雄騎士』?俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP2600 手札2

 

ーーーーー ー

ーーーーー

□ □

ー□ーーー

ーー▲ーー ー

 

大和 LP7400 手札1

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎………くっ」

 

一時休戦とドローで増えた手札を見るが、この状況を打開する方法は見つからない。

 

リンクモンスターを出せればバグースカを破壊することはできるだろうが、バグースカを破壊できる攻撃力を持ったリンクモンスターは俺のデッキにはアルカナエクストラジョーカーしかいない。

 

だが、アルカナエクストラジョーカーはカード名が異なる戦士族モンスター3体からのみリンク召喚できるリンク3のモンスター。

 

今の手札では3体の戦士族を出すところにまでは辿り着けない。

 

だが、攻められないのは大和も同じハズだ。

 

バグースカが動きを封じるのは俺だけじゃない。

 

大和のモンスターもまたバグースカにより眠らされ、効果を無効化されている。

 

なら、この状況をどうにかする手段が見つかるまで、凌ぐしかない。

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP2600 手札2

 

ー▲ーーー ー

ーーーーー

□ □

ー□ーーー

ーー▲ーー ー

 

大和 LP7400 手札1

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎スタンバイフェイズ、No.41泥睡魔獣バグースカの効果発動。このカードのコントローラーは、自分スタンバイフェイズ毎にこのカードのオーバーレイユニットを1つ取り除く。この効果でオーバーレイユニットを取り除けない場合、このカードを破壊する」

 

「そんなデメリットを持っていたのか………」

 

バグースカに1つのオーバーレイユニットが吸い込まれていく。

 

まあ、流石にデメリット効果ぐらいは持ってないと強力過ぎるか。

 

守備表示がないリンクモンスターという抜け道があるとはいえ、フィールドにいるだけでリンクモンスター以外のモンスターを止められるのを続けられたら突破手段が限られてくるからな。

 

バグースカのオーバーレイユニットは後1つ。

 

つまり、2ターン後にはオーバーレイユニットがなくなり、存在を保てずに自壊する。

 

なら、今は準備をし、バグースカの拘束が解けたところで攻めにいくのが1番いいだろう。

 

最もーーー

 

「No.41泥睡魔獣バグースカは後2ターンで破壊されるが、そんなものは関係ねぇ。このターンで、お前にトドメを刺すからな」

 

ーーー大和がそれまで大人しく待ってくれるわけがないだろうがな。

 

「俺はNo.41泥睡魔獣バグースカを攻撃表示に変更する」

 

 

No.41泥睡魔獣バグースカ

DEF2000→ATK2100

 

 

バグースカが目を覚まし、のそのそと起き始めると、バグースカの身体から吹き出していた白い霧が消えていき、眠っていたモンスター達が夢から覚める。

 

「そして攻撃表示に変わったことでNo.41泥睡魔獣バグースカの永続効果が変化する‼︎」

 

「っ‼︎表示形式で効果が変わるモンスターだったのか………」

 

「No.41泥睡魔獣バグースカの効果発動‼︎トタイングステップ‼︎攻撃表示のこのカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない‼︎」

 

「っ、今度は効果耐性か………」

 

目を覚ましたバグースカはまだ酔いが回っているのかフラフラとしながらもこちらを睨みつけながら拳を構える。

 

「俺はさらに魔弾の悪魔 ザミエルも攻撃表示に変更する」

 

 

魔弾の悪魔 ザミエル

DEF2500→ATK2500

 

 

「そして中央に魔弾の射手ワイルドを召喚‼︎」

 

 

〈魔弾の射手ワイルド〉☆4 悪魔族 光属性

ATK1700

 

 

現れたのは悪魔の羽根と異形の手を持つ近未来的な火器で武装したゲリラのようなモンスター。

 

「リバースカードオープン‼︎罠発動、メテオレイン‼︎このターン自分のモンスターが守備表示モンスターを攻撃した時にその守備力を攻撃力が越えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える‼︎」

 

「なっ⁉︎ここで貫通ダメージか‼︎」

 

「さらに魔弾の射手ワイルドの効果発動‼︎このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合、自分の墓地の魔弾カード3枚を対象としてそのカード3枚をデッキに加えてシャッフルし、その後、自分はデッキから1枚ドローする‼︎俺は墓地の魔弾-クロスドミネーター、魔弾-デスペラード、魔弾の射手カラミティをデッキに戻し、カードを1枚ドローする‼︎」

 

「手札まで増やされたか………」

 

「さあ、ぶっ潰させて貰うぜ、『英雄騎士』‼︎バトル‼︎魔弾の射手ワイルドでギガンティックファイターを攻撃‼︎ゲヴァルトパトローネ‼︎」

 

ワイルドが武装していた火器を一斉掃射し、それを受けたギガンティックファイターは爆散する。

 

 

遊騎 LP2600→1900

 

 

「くっ………………ギガンティックファイターの効果発動‼︎フォルテュードリザレクション‼︎このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分または相手の墓地の戦士族モンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚できる‼︎対象はギガンティックファイター‼︎」

 

「はっ、無駄なんだよ‼︎手札から罠発動‼︎魔弾-ダンシングニードル‼︎同名カードは1ターンに1度しか発動できないが、自分フィールドに魔弾モンスターが存在する場合、お互いの墓地のカードを合計3枚まで対象としてそのカードを除外する‼︎」

 

「この状況で墓地除外だって⁉︎」

 

「俺が除外するのはお前の墓地に存在するH・C サウザンドブレード、ジャンクチェンジャー、ギガンティックファイターだ‼︎」

 

ザミエルが放った魔弾が墓地にいたギガンティックファイター達を撃ち抜き、消滅させる。

 

ここで墓地のカードを封じられたのはかなり痛い。

 

「終わりだ‼︎No.41泥睡魔獣バグースカでダイレクトアタック‼︎」

 

バグースカが勢いよく俺に殴りかかってくる。

 

この攻撃を受ければ俺の負け………だけど、そう簡単に通すわけがないだろ‼︎

 

「まだだ‼︎相手モンスターの直接攻撃宣言時、手札のガガガガードナーの効果発動‼︎このカードを手札から特殊召喚できる‼︎」

 

「何っ⁉︎」

 

 

〈ガガガガードナー〉☆4 戦士族 地属性

DEF2000

 

 

俺をバグースカから守るように巨大な盾を持ったモンスターが現れる。

 

「なら、No.41泥睡魔獣バグースカでガガガガードナーを攻撃‼︎ドランカンマスター‼︎」

 

「ガガガガードナーの効果発動‼︎このカードが攻撃対象に選択された時、手札を1枚捨てる事で、このカードはその戦闘では破壊されない‼︎」

 

「生き残りやがるか‼︎だが、ダメージは受けて貰うぜ‼︎」

 

「くっ、これぐらい………」

 

 

遊騎 LP1900→1800

 

 

殴りかかってきたバグースカをガガガガードナーは巨大な盾で受け止めるが、バグースカの勢いに負け、盾が弾きとばされる。

 

「トドメを刺せなくなったか………だが、そいつは生かしておかねえ‼︎魔弾の悪魔 ザミエルでガガガガードナーを攻撃‼︎ヴァイスシュヴァルツパトローネ‼︎」

 

盾が無くなったガガガガードナーにザミエルが双銃から魔弾を放ち、防ぐことができないガガガガードナーの身体を撃ち抜き、爆散させた。

 

「ぐあぁっ‼︎」

 

 

遊騎 LP1800→1300

 

 

「しぶとさだけは一級品だな。だが、お前の手札は0。フィールドにモンスターもなく、墓地に使えるカードもねぇ。そして伏せカードも魔弾-デッドマンズバーストでどうにでもなる。次の俺のターンが、お前の最期だ、『英雄騎士』。ターンエンド」

 

 

遊騎 LP1300 手札0

 

ー▲ーーー ー

ーーーーー

○ ー

ー○○ーー

ーーーーー ー

 

大和 LP7400 手札1

 

 

なんとか凌ぎきり俺のターンがやってくる。

 

しかし、俺には手札がなく、フィールドに残ったカードもブラフとして伏せていたシャッフルリボーン。

 

おまけに大和の手札にはまだ使われていない魔弾-デッドマンズバーストが残っている。

 

あのカードが残っている限り、シャッフルリボーンを発動させることはできないだろう。

 

このままいけば待っているのは敗北。

 

そしてその代価は俺が所持している闇のカードだ。

 

確かに闇のカードを大和に奪われようが俺に直接的なデメリットはない。

 

俺の手元から闇のカードがなくなれば、事件に巻き込まれる可能性も今までよりはかなり低くなるだろう。

 

俺だって、危険な目にあいたいわけではない。

 

だけど、もう俺は決断したのだ。

 

大切な友達を………家族のような存在を守るために、闇のカードをばら撒いてる奴を探すと。

 

そのためには闇のカードが必要になる。

 

夜が言っていた、不乱健を拾ってから闇のカードを持つ決闘者に襲われるようになったという話。

 

あの話が本当なら、闇のカードには引かれ合う性質があるのかも知れない。

 

そうだとすれば、闇のカードを集めていけば闇のカードをばら撒いてる奴と出会う確率もあがる。

 

闇のカードをばら撒いてるということは、それだけの闇のカードを所持しているということなのだから。

 

それに、俺は大和のやり方が気に入らない。

 

ゲーム感覚で闇のカードを狩り、操られていた人達を平気で傷つける大和を。

 

だからこそーーー

 

「こんなところで負けてなんていられないよな」

 

そう呟き、俺は再び闘志を燃やす。

 

ライフは残り僅か。

 

明確に逆転する方法が手札にあるわけでもない。

 

だけど、負けられない………負けるわけにはいかない‼︎

 

「射手園 大和………確かにアンタは強い。だけど、俺にだって譲れないものはある」

 

「………」

 

「だからこそ、本気でアンタを倒す。俺はこんなところで立ち止まるわけにはいかないんだ‼︎」

 

「はっ‼︎吠えるじゃねぇか。この状況から逆転できるものならやってみろ‼︎」

 

「ああ、やってやる‼︎それが俺がここでデュエルをしている意味なんだからな‼︎俺のターン、ドロー‼︎」

 

勢いよくドローしたそのカードを見る。

 

まだ、終わってない‼︎

 

「リバースカードオープン‼︎魔法カード、シャッフルリボーン‼︎自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分の墓地のモンスター1体を対象としてそのモンスターを特殊召喚する‼︎ただし、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに除外される‼︎対象はガガガガードナー‼︎」

 

「悪あがきか。手札からカウンター罠、魔弾-デッドマンズバースト‼︎その発動を無効にし破壊する‼︎

 

ワイルドが火器を放ってシャッフルリボーンを破壊する。

 

これで魔弾-デッドマンズバーストは使わせた‼︎

 

「俺はH・C( ヒロイックチャレンジャー)ダブルランスを召喚‼︎」

 

 

〈H・C ダブルランス〉☆4 戦士族 地属性

ATK1700→2200

 

 

俺が出したのは2つの槍を持った白い戦士。

 

そのモンスターは出てくると同時に勇ましい雄叫びをあげる。

 

「H・C ダブルランスの効果発動‼︎召喚成功時に手札・墓地の同名モンスターを表側守備表示で特殊召喚する‼︎俺は墓地のH・C ダブルランスを特殊召喚だ‼︎」

 

「何⁉︎そんなモンスターいつ………っ、さっきのガガガガードナーか‼︎」

 

「ただしこのカードはシンクロ素材にできず、このカードをエクシーズ素材とする場合、戦士族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない」

 

 

〈H・C ダブルランス〉☆4 戦士族 地属性

DEF900→1400

 

 

もう1体ダブルランスが現れる。

 

「そして、斬り開け‼︎運命に抗うサーキット‼︎」

 

「ここでリンク召喚か‼︎」

 

俺が正面に手をかざすと巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件は戦士族モンスター2体‼︎俺は2体のH・C ダブルランスをリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎追想に生きる王女‼︎リンク2‼︎聖騎士の追想 イゾルデ‼︎」

 

 

〈聖騎士の追想 イゾルデ〉LINK 2 戦士族 光属性

ATK1600 ↙︎ ↘︎

 

 

フィールドに現れたのは金髪と白髪の2人の女性型のモンスター。

 

「聖騎士の追想 イゾルデの効果発動‼︎リンクレカレクション‼︎リンク召喚に成功した時、デッキから戦士族モンスター1体を手札に加える。ただし、このターン、自分はこの効果で手札に加えたモンスター及びその同名モンスターを通常召喚・特殊召喚できず、そのモンスター効果も発動できない。俺はデッキからH・C( ヒロイックチャレンジャー)ウォーハンマーを手札に加える‼︎」

 

「何?」

 

俺の手札に加わったウォーハンマーを見て大和が訝しげな表情を浮かべる。

 

確かにウォーハンマーは上級モンスター。

 

イゾルデの召喚制限、さらには召喚権をすでに使っていることから手札に加える意味は皆無と言っていい。

 

そう………今までの俺のデッキであれば( ・・・・・・・・・・・・・)

 

「さあ、初陣だ‼︎聖騎士の追想 イゾルデの更なる効果発動‼︎メモリーズギフト‼︎デッキから装備魔法カードを任意の数だけ墓地へ送り、墓地へ送ったカードの数と同じレベルの戦士族モンスター1体をデッキから特殊召喚する‼︎俺はデッキから妖刀竹光、最強の盾、ビッグバンシュート、閃光の双剣-トライス、孤毒の剣を墓地に送り、デッキから天融星カイキを特殊召喚‼︎」

 

「天融星カイキ、だと?」

 

 

〈天融星カイキ〉☆5 戦士族 光属性

DEF2100

 

 

俺のフィールドに現れたのは鬼の顔の鎧を見に纏った鎧武者。

 

さあ、派手に活躍して貰うぜ‼︎

 

「天融星カイキの効果、それにチェーンして墓地に送られた妖刀竹光の効果発動。デッキから妖刀竹光以外の竹光カードを手札に加える。俺はデッキから黄金色の竹光を手札に加える。そして天融星カイキの効果発動‼︎このカードが特殊召喚に成功した場合、ライフポイントを500を払って発動できる‼︎」

 

 

遊騎 LP1300→800

 

 

「自分の手札・フィールドから、戦士族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する‼︎俺はレベル5以上の戦士族モンスター、H・C ウォーハンマーと天融星カイキを融合‼︎」

 

「モンスター効果で融合召喚だと⁉︎」

 

カイキが雄叫びをあげると、空に見える星が輝き、カイキとウォーハンマーを照らす。

 

その光に導かれるように、カイキとウォーハンマーは粒子に変わり、混ざり合う。

 

「天に融けし戦士よ、勇ましき鋼鉄の戦士よ‼︎今交わりて、勝利を照らす星となれ‼︎融合召喚‼︎」

 

混ざり合った粒子が輝くと、その場に現れたのは漆黒のマントを羽織り、巨大な槍を持つ鬼神。

 

「勝利を告げる明星‼︎覇勝星イダテン‼︎」

 

 

〈覇勝星イダテン〉☆10 戦士族 光属性

ATK3000

 

 

「レベル10の融合モンスター⁉︎テメェ、そんなモンスターまで………」

 

「覇勝星イダテンの効果発動‼︎このカードが融合召喚に成功した場合、デッキから戦士族・レベル5モンスター1体を手札に加える‼︎俺はデッキからジャックスナイトを手札に加える‼︎さらに俺は墓地に存在するシャッフルリボーンの効果発動‼︎自分フィールドのカード1枚を対象としそのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、その後自分はデッキから1枚ドローする。ただしこのターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する‼︎俺はフィールドの聖騎士の追想 イゾルデをEXデッキに戻し、カードを1枚、ドローする‼︎そして覇勝星イダテンの効果発動‼︎神行法‼︎1ターンに1度、手札を任意の枚数捨ててこのカードの攻撃力を捨てた数×200ポイントアップさせる‼︎俺は手札の妖刀竹光、ジャックスナイトを捨てて、覇勝星イダテンの攻撃力を400ポイントアップさせる‼︎」

 

 

覇勝星イダテン

ATK3000→3400

 

 

「攻撃力3400⁉︎」

 

「まだ終わりじゃないぜ‼︎墓地に送られた妖刀竹光の効果発動‼︎デッキから折れ竹光を手札に加え、覇勝星イダテンに装備‼︎魔法カード、黄金色の竹光を発動‼︎自分フィールドに竹光と名のついた装備魔法が存在する場合に発動でき、デッキからカードを2枚ドローする‼︎」

 

「ここで2枚のカードをドローするだと⁉︎」

 

「まだだ‼︎魔法カード、蛮族の狂宴LV5‼︎自分の手札・墓地から戦士族・レベル5モンスターを2体まで選んで特殊召喚する‼︎ただし、この効果で特殊召喚したモンスターは、効果が無効化され、このターン攻撃できない。蘇れ、ジャックスナイト、天融星カイキ‼︎」

 

 

〈天融星カイキ〉☆5 戦士族 光属性

DEF2100

 

 

〈ジャックスナイト〉☆5 戦士族 光属性

ATK1900

 

 

「俺は光属性レベル5の天融星カイキ、ジャックスナイトでオーバーレイ‼︎2体の光属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築‼︎エクシーズ召喚‼︎」

 

「チッ、エクシーズ召喚か‼︎」

 

カイキとジャックスナイトが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると空から純白の鎧を見に纏った戦士が降りてくる。

 

「星々を守りし光の戦士‼︎セイクリッドプレアデス‼︎」

 

 

〈セイクリッドプレアデス〉★5 戦士族 光属性

ATK2500

 

 

「セイクリッドプレアデスの効果発動‼︎ゾディアックリターン‼︎オーバーレイユニットを1つ使い、1ターンに1度、相手のカード1枚を手札に戻す‼︎この効果は相手ターンでも使用することが出来る‼︎俺は魔弾の悪魔 ザミエルを手札に戻す‼︎」

 

「何⁉︎ザミエル‼︎」

 

プレアデスが放つ星の弾丸がザミエルを弾き飛ばし、空間に穴を開けて消滅させる。

 

「そしてこれが最後の一手だ‼︎速攻魔法、アクションマジック-フルターン‼︎このターン、モンスター同士の戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージは倍になる‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

「バトル‼︎セイクリッドプレアデスでNo.41泥睡魔獣バグースカを攻撃‼︎プラネットフォール‼︎」

 

「くっ‼︎」

 

 

大和 LP7400→6600

 

 

プレアデスが空間に穴を開け、空から小惑星を降らせ、バグースカを押し潰す。

 

「この程度の攻撃で………‼︎」

 

「これで決める‼︎覇勝星イダテンで魔弾の射手ワイルドを攻撃‼︎」

 

「チッ、迎え撃て‼︎魔弾の射手ワイルド‼︎」

 

ワイルドがイダテンに火器から魔弾を放つ。

 

向かってくる魔弾を見ながら、イダテンは槍を構えてワイルドを見据える。

 

「覇勝星イダテンの効果発動‼︎陰陽五行‼︎このカードがこのカードのレベル以下のレベルを持つ相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、その相手モンスターの攻撃力をそのダメージ計算時のみ0にする‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

 

魔弾の射手ワイルド

ATK1700→0

 

 

「終わりだ‼︎貫け、覇勝星イダテン‼︎天翔疾風撃‼︎」

 

魔弾がイダテンを貫こうとした瞬間、イダテンの姿が消え、ワイルドの背後に現れる。

 

ワイルドが振り向こうとした瞬間、ワイルドの身体に風穴が開き、爆散した。

 

「馬鹿な、ぐあぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 

大和 LP6600→0

 

 

ーーーーーーー

 

 

「俺の勝ちだ‼︎」

 

その言葉に反応するように、大和のデュエルディスクからバグースカのカードが凄い勢いで回転しながら俺の元に飛んでくる。

 

バグースカを手にした俺を見て、大和は不機嫌そうに顔を歪めた。

 

「チッ、バグースカが渡っちまったか。なかなかやるじゃねぇか、『英雄騎士』。やっぱり、アイツら無しで挑むのは少し確実性に欠けたか」

 

「なに?」

 

大和の言葉に眉をひそめていると、大和は懐から2枚のカードを取り出す。

 

そして取り出されたカードからバグースカと同じような闇が溢れ出す。

 

「なっ⁉︎まだ闇のカードがあったのか⁉︎デュエルには勝ったのになんでそいつらは回収できないんだ⁉︎」

 

「はっ、素人が。闇のカードを奪えんのはデッキに入ってる場合のみなんだよ。デッキにさえ入れてなければ闇のカードを奪われる心配はねぇ。まあ、賭けといった手前、バグースカは入れてデュエルする必要があったがな」

 

「っ、やってくれるな。同じレートじゃない癖に何が賭けだよ」

 

「知らねぇテメェが悪いんだよ。バグースカは取られちまったが、お前のデータは手に入った。次は負けることはねぇ」

 

「くっ………」

 

そういって大和が2枚のカードをデッキに入れ、再びデュエルディスクを構える。

 

断ることはできるが、このまま闇のカードを大和に所持させているのもよくない。

 

だが、今のデュエルで俺のデッキの中身はほとんど割れてしまった。

 

勿論、見せていない戦術はいくつかあるが、それは純粋に大和の魔弾で妨害されたため使えなかったというだけだ。

 

先程のデュエルでデッキの中身が割れた分、より魔弾での妨害は確実に俺の手を封じるだろう。

 

今手に入れたバグースカを入れるという手もあるが、大和は1度バグースカを攻略しているから効くとは思えない。

 

一体どうすればーーー

 

「人の友達に随分とやってくれる。前言ったとおり、成すすべも無く叩き潰してあげようか?」

 

「っ‼︎チッ、この声は………」

 

俺の耳に聞き覚えのある声が響き、大和が忌々しそうな目で俺の背後を睨む。

 

大和の視線を追って振り向くと、そこには怒りを露わにしている闇がいた。

 

「『氷の女王』………」

 

「闇⁉︎どうしてここに………」

 

「ん、遊騎がデュエルしてるってヘリオトロープに教えてもらって急いできた。ちょうどお昼休みだったし。それはそれとして、今はそっちの奴に用がある」

 

そういって、闇は俺から大和に視線を向けると、身体から昼間の光すら呑み込むような漆黒のオーラが溢れはじめる。

 

「これ以上遊騎に手を出すというのなら、私が相手になる。忠告はした。それでも手を出したんだから、加減をするつもりはない」

 

「っ………流石に連戦で『氷の女王』とデュエルをするのはキツいか」

 

そういうと大和はデュエルディスクを停止させ、こちらに背を向ける。

 

「そいつはアンタに預けといてやるよ。また遊ぼうぜ、『英雄騎士』」

 

「二度とくるな」

 

そんなことを言って去って行く大和に、闇は辛辣な言葉を吐く。

 

大和の姿が完全に見えなくなると、闇の身体から溢れてた漆黒のオーラが消えた。

 

「大丈夫、遊騎?」

 

「大丈夫だって。別に攻撃が実体化してたわけじゃないしな」

 

「そうだったら私は大和を塵も残さず叩き潰す所存」

 

「そっか、ありがとな。気持ちだけは受け取っておくよ」

 

「ん」

 

憤りを露わにしている闇の頭を撫でると、闇は柔らかい笑みを浮かべた。

 

「闇は大和のことを知ってるのか?」

 

「一応、ね。遊騎は知ってる?アイツが1年前に暴力事件を起こしてプロリーグから追放された元プロ決闘者だって」

 

「ああ、この前遭遇した時に聞いた」

 

「ん、その時射手園 大和を鎮圧したのが私」

 

「………は?」

 

闇の言葉に、俺は思わず思考が止まってしまう。

 

そんな俺に構わず、闇は淡々と言葉を続ける。

 

「正確にいえば、闇のカードに操られて( ・・・・・・・・・・)暴力事件を起こした( ・・・・・・・・・)射手園 大和を偶々居合わせた私が鎮圧した。それだけの話、だよ」

 

 




次回予告

カードデザイン学の講義で描いたデザインを評価され、遊花は天神にとある頼み事をされる。
天神に頼み事をされた帰り道、遊花はかつて期末試験で戦った王我にデュエルを挑まれる。
しかし、王我の様子はどこかおかしくて?

次回 遊戯王Trumpfkarte
『妄執する亡者』


次回は遊花VS王我。
遊花視点でお送りする予定です。
次回から遊花の側でも物語が動いていきます。
次回をお楽しみに。

今回の話、遊騎と大和のデュエルは遊騎の辛勝で幕を閉じました。
守りたいもののために意思を貫く思いの強さを得た遊騎は遊花達と共にまた強くなっていくことでしょう。
そして最後に少しだけ明らかになった大和の過去。
闇のカードに操られ人生を狂わされた彼が何故闇のカードを集めるのか?
徐々に明らかになっていくと思いますので楽しみに待っていただけたらなと思います。
そしてさらっと出てくる遊騎の新しいモンスター、天融星カイキと覇勝星イダテン。
何⁉︎レベルを持たないならレベル0ではないのか⁉︎で有名な子達ですが、遊騎のデッキとは意外と相性が良かったりします。
キングスナイトの効果で絵札の三銃士を揃えた時にクィーンとキングでイゾルデを作りカイキを呼べばそこから残ったジャックと融合してイダテンに繋げられますし、イゾルデの効果と呼び出す際に妖刀竹光を落とせばイダテンを強化するための手札も確保できます。
装備カードが入ってる遊騎のデッキでは攻撃力の変動も起こりやすいため、カイキが蘇生しやすく、光のレベル5なのでプレアデスにも繋がります。
そしてイダテンがいるということは………これからの活躍に期待ですね。

それじゃあ今回はここまで。
ゴールデンウィークが近づいてきた今日この頃、皆さまは何か予定など立てられたのでしょうか?
私は普通に仕事です、3連休が1度あるぐらい?
まあ祝日なので普段よりは忙しくないハズ………多分。
なので、頑張って更新を増やせるようにしたいです。
………それぐらいの余裕はあると思いたいです。
といったところで今回はここでお開き。
ではでは〜


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