遊戯王Trumpfkarte   作:ブレイドJ

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大変お待たせ致しました。
今回は遊騎のデュエル回です。
遊騎視点でお送りします。
それでは本編へGO‼︎




第74話 暴走する配下

 

 

 

「………よし、これで一段落か………ふぁ、流石に眠いな」

 

公園のゴミを集めたゴミ袋をベンチの横に置き、昼食の弁当を取り出しながら俺は欠伸を噛み殺していた。

 

ヘイムダルと名乗ったあのヘンテコヘルメット野郎との邂逅から一夜が明けた。

 

結局あの後、深夜まで姿を消したヘイムダルを捜索したが見つけ出すことはできなかった。

 

おまけに湾岸エリアにあった隠れ家から手掛かりを得ることもできず、捜索は完全に白紙に戻ってしまった。

 

いや、それどころかより悪い方向に向かってしまったと言ってもいい。

 

こちらが闇のカードについて探りを入れているということがバレ、闇の使っているヴェルズの力の一部を盗まれてしまったことはかなりの痛手だ。

 

闇が使っているヴェルズの力はかなり強力だ。

 

あの闇の力を利用して新たな闇のカードが生み出されてしまえば、より深刻な事態を引き起こすだろう。

 

そしてあの男は必ずその事態を引き起こす。

 

『勇敢なる決闘者諸君‼︎闇のカードは、既にケルン中にばら撒かれている。つまり、いつ誰が闇のカードの呪いに呑まれてもおかしくない‼︎手に入れたNo.を使用し人々を救うことができるかは………君たち次第だ‼︎ハハハハハ、ハーハハハハっ‼︎』

 

昨夜、ヘイムダルはそんな言葉を告げて姿を消した。

 

あの言葉が正しければ既にこの街にはいくつもの闇のカードが解き放たれている。

 

もし、そのカードを手にし、暴走を引き起こしてしまえばこの街の至る所で混乱が起きるだろう。

 

そして闇のカードは得てして通常ではあり得ない現象を暴走した人々に与える。

 

ブラックミストの電波すらも封じる黒い霧やバグースカの人々を醒めない眠りに落とす霧。

 

あのような力を振るわれれば普通の人々が対処などできるわけがない。

 

「本当にどうしたものか………ん?」

 

これから起こるであろう厄介な事態に思いを馳せていると、何かの視線を感じ思わずそちらに視線を向ける。

 

そこにいたのは黒髪をリーゼントにしたデュエルアカデミア生だった。

 

今は昼時とはいえまだデュエルアカデミア内では講義を行っている時間のハズだ。

 

そんな時間にこの公園にいるということはサボりなのだろう。

 

別に俺にもそんな経験が無いわけではないから咎めようとは思わない。

 

しかし、気になるのはその不良少年の目だ。

 

そのリーゼントのデュエルアカデミア生は公園の一角に座り込み、こちらを血走った眼で強く睨みつけている。

 

しばらく考えたがずっと睨みつけられているのも落ち着かないため、ため息を吐いてその少年に声をかける。

 

「こんにちは。俺に何かようか?」

 

「………ああ、テメェに用があるんだよ。その面貸して貰うぜ、結束 遊騎‼︎」

 

「っ………へぇ、俺の名前を知ってるのか」

 

俺は、俺の名前を呼んだ不良少年の姿を改めて見る。

 

俺の名前を知ってるってことは少なくともつい最近俺の外見と名前を知るような場にこの少年はいたということだ。

 

人の噂も七十五日。

 

プロリーグでデュエルしていた頃ならともかく、2年も経った今、姿で俺の名前が分かる人なんて早々いないハズだ。

 

ましてや相手はデュエルアカデミア生。

 

デュエルアカデミア生と関わった機会などそう多くもない。

 

それに、この少年の外見、どこかで見た気がするんだが………

 

俺が何とか少年のことを思い出そうとしていると、その不良少年はデュエルディスクを起動し、こちらに構えた。

 

「俺とデュエルしろ‼︎結束 遊騎‼︎テメェをぶっ潰して、俺の憧れの人の強さを取り戻すんだ‼︎そのために俺は新たな力を手に入れたんだ‼︎」

 

「は?憧れの人の強さ?言ってる意味がーーー」

 

「うるせぇ‼︎テメェが、テメェさえいなければ‼︎」

 

困惑する俺に不良少年は血走った眼でこちらを見てくる。

 

言ってることも支離滅裂だが、どうも様子がおかしい。

 

この話が全く通じない感じ………これはまさか………

 

俺はため息を吐いてデュエルディスクを起動し、少年に向けて構える。

 

「………いいだろう。君のデュエルを受けて立とう」

 

「ハッ、そうこねぇとな‼︎テメェだけは必ずぶっ潰す‼︎」

 

『決闘‼︎』

 

 

遊騎 LP8000

 

不良少年 LP8000

 

 

ーーーーーーー

 

 

「先攻は俺か。まずはコイツだ。H・C( ヒロイックチャレンジャー)サウザンドブレードを召喚‼︎」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

現れたのは頭巾を被り、背中に何本もの刀を背負った戦士。

 

そしてこのモンスターはフィールドに更なる戦士を呼べる。

 

「H・C サウザンドブレードの効果発動‼︎1ターンに1度手札にあるヒロイックカードを捨ててデッキからヒロイックモンスターを特殊召喚する‼︎俺は手札のH・C( ヒロイックチャレンジャー)ダブルランスを捨ててデッキから現れろ、H・C( ヒロイックチャレンジャー)クラスプナイフ‼︎」

 

 

〈H・C クラスプナイフ〉☆1 戦士族 地属性

DEF100

 

 

フィールドに現れたのは鉄の鎧を見に纏った巨大なナイフを持つ戦士。

 

「そしてこの効果を使ったH・C サウザンドブレードは守備表示になる」

 

 

H・C サウザンドブレード

ATK1300→DEF1100

 

 

「H・C クラスプナイフの効果発動‼︎このカードがH・Cと名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、デッキからH・Cと名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる‼︎俺はデッキからH・Cダブルランスを手札に加える‼︎そして、斬り開け‼︎運命に抗うサーキット‼︎」

 

「チッ、リンク召喚か………」

 

俺が正面に手を前に突き出すと、目の前に巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件は戦士族モンスター2体‼︎俺はH・C サウザンドブレードとH・C クラスプナイフの2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎追想に生きる王女‼︎リンク2‼︎聖騎士の追想 イゾルデ‼︎」

 

 

〈聖騎士の追想 イゾルデ〉LINK 2 戦士族 光属性

ATK1600 ↙︎ ↘︎

 

 

サウザンドブレードとクラスプナイフがサーキットの中に消え、金髪と白髪の2人の女性が現れる。

 

「聖騎士の追想 イゾルデの効果発動‼︎リンクレカレクション‼︎リンク召喚に成功した時、デッキから戦士族モンスター1体を手札に加える。ただし、このターン、自分はこの効果で手札に加えたモンスター及びその同名モンスターを通常召喚・特殊召喚できず、そのモンスター効果も発動できない。俺はデッキからH・C( ヒロイックチャレンジャー)ソードシールドを手札に加える‼︎聖騎士の追想 イゾルデの更なる効果発動‼︎メモリーズギフト‼︎デッキから装備魔法カードを任意の数だけ墓地へ送り、墓地へ送ったカードの数と同じレベルの戦士族モンスター1体をデッキから特殊召喚する‼︎俺はデッキから妖刀竹光、ビッグバンシュートを墓地に送り、ヒーローキッズを特殊召喚‼︎」

 

 

〈ヒーローキッズ〉☆2 戦士族 地属性

DEF600

 

 

イゾルデに導かれ、姿を現したのはSFで出てきそうなバトルスーツを着た小さな戦士。

 

「墓地に送られた妖刀竹光の効果、それにチェーンしてヒーローキッズの効果発動‼︎このカードが特殊召喚に成功した時、デッキから同名カードを任意の枚数特殊召喚する事ができる‼︎俺はデッキから2体のヒーローキッズを特殊召喚する‼︎」

 

 

〈ヒーローキッズ〉☆2 戦士族 地属性

DEF600

 

 

ヒーローキッズがバトルスーツを操作し通信を行うと、呼び出しに応じた2体のヒーローキッズがフィールドに現れる。

 

「雑魚をわらわらと呼び出しやがって‼︎」

 

「そして墓地に送られた妖刀竹光の効果発動‼︎このカードが墓地へ送られた場合にデッキから同名カード以外の竹光カード1枚を手札に加える。俺はデッキから黄金色の竹光を手札に加える。まだ終わりじゃないぜ?俺は1体のヒーローキッズをリリースし、魔法カード、トランスターン‼︎同名カードは1ターンに1度しか発動できず、自分フィールドの表側表示モンスター1体を墓地へ送り、墓地のそのモンスターと種族・属性が同じでレベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚する。ヒーローキッズはレベル2・戦士族・地属性‼︎よって、レベル3・戦士族・地属性モンスターをデッキから特殊召喚する‼︎来い、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャー‼︎」

 

「チューナーモンスターだと⁉︎」

 

 

〈ジャンクチェンジャー〉☆3 戦士族 地属性

DEF900

 

 

フィールドに現れたのは鋼鉄の身体を持つロボットのような戦士。

 

「ジャンクチェンジャーの効果発動‼︎このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドのジャンクモンスター1体を対象として2つの効果から1つを選択して発動できる。対象のモンスターのレベルを1つ上げるか、対象のモンスターのレベルを1つ下げる。俺は2つ目の効果を使用し、ジャンクチェンジャーのレベルを1つ上げる‼︎」

 

 

ジャンクチェンジャー

☆3→4

 

 

ジャンクチェンジャーの身体が赤く輝き、レベルが1つ上がる。

 

「俺はレベル2、ヒーローキッズ2体に、レベル4、チューナーモンスター、ジャンクチェンジャーをチューニング‼︎」

 

「来るか、シンクロ召喚‼︎」

 

ジャンクチェンジャーが光の輪になり、2体のヒーローキッズが小さな星に変わり、光の道になる。

 

光の道が輝くと、その中から現れるのは機械の身体を持つ電子の巨人。

 

「迫る逆境、覆したるは不屈の闘志‼︎シンクロ召喚‼︎百折不撓の戦士、ギガンティックファイター‼︎」

 

 

〈ギガンティックファイター〉☆8 戦士族 地属性

ATK2800

 

 

「ギガンティックファイターの永続効果、フォルテュードフォース‼︎このカードの攻撃力は、お互いの墓地の戦士族モンスターの数×100ポイントアップする‼︎」

 

「っ、攻撃力を増加させるタイプのモンスターか‼︎」

 

「俺の墓地にいる戦士族モンスターはH・C ダブルランス、H・C クラスプナイフ、H・C サウザンドブレード、ジャンクチェンジャー、ヒーローキッズ3体の7体。よって攻撃力は700ポイントアップする‼︎」

 

 

ギガンティックファイター

ATK2800→3500

 

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP8000 手札4

 

ーー▲ーー ー

ーー○ーー

☆ ー

ーーーーー

ーーーーー ー

 

不良少年 LP8000 手札5

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎余裕そうな面をしやがって‼︎すぐにその面を苦痛の色に染めてやる‼︎魔法カード、妖仙獣の神颪‼︎自分フィールドにモンスターが存在しない場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。デッキからレベル5以上の妖仙獣モンスター1体を手札に加えるか、デッキから妖仙獣 左鎌神柱、妖仙獣 右鎌神柱を1枚ずつ選び、自分のペンデュラムゾーンに置く‼︎俺は2つ目の効果を使い、俺はデッキからスケール3の妖仙獣 左鎌神柱とスケール5の妖仙獣 右鎌神柱でペンデュラムスケールをセッティング‼︎」

 

「っ⁉︎デッキから直接ペンデュラムスケールをセッティングするカードだって⁉︎」

 

「ただし、この効果でペンデュラムゾーンに置かれたカードは次の相手エンドフェイズに破壊され、このカードの発動後、ターン終了時まで自分は妖仙獣モンスターしか特殊召喚できない」

 

不良少年を挟むように光の柱が立ち上り、その光の中に仮面のついた鳥居が浮かびあがり、下に3と5の数字が現れる。

 

「これでレベル4モンスターをペンデュラム召喚できるってわけか」

 

「ハッ、俺の妖仙獣はそんなにぬるくねぇ‼︎妖仙獣 右鎌神柱のペンデュラム効果発動‼︎1ターンに1度、もう片方の自分のペンデュラムゾーンに妖仙獣カードが存在する場合に発動できる。このカードのペンデュラムスケールはターン終了時まで11になる‼︎」

 

「なっ⁉︎ペンデュラムスケールが11だって⁉︎」

 

「ただし、この効果の発動後、ターン終了時まで自分は妖仙獣モンスターしか特殊召喚できない。まあ、そんなもん妖仙獣の神颪のデメリットが発動している今、何も関係ねぇがな‼︎」

 

右鎌神柱の周りを風が渦巻くと、右鎌神柱の下の数字が11に変わる。

 

これだけ大きなペンデュラムスケールを作ったってことはそれだけ大型のモンスターが出てくるってことか。

 

「これにより俺は4から10までのモンスターを同時に召喚可能‼︎吹き荒れよ暴風よ‼︎立ち塞がるものを吹き飛ばし、超常の獣を導け‼︎ペンデュラム召喚‼︎現れろ、俺のモンスター達‼︎」

 

不良少年がそういうと空に巨大な穴が空き、そこからフィールドに向かって2つの巨大な光が舞い降りる。

 

「現れよ、生命を薙ぎ払う鎌鼬‼︎レベル10、魔妖仙獣 大刃禍是」

 

 

〈魔妖仙獣 大刃禍是〉☆10 獣族 風属性

ATK3000

 

 

最初に現れたのは風の身体を持つ巨大な鎌鼬。

 

そしてその背後に風の身体を持つ独眼の竜が舞い降りる。

 

「天候を統制する龍神‼︎レベル10、魔妖仙獣 独眼群主‼︎」

 

 

〈魔妖仙獣 独眼群主〉☆10 獣族 風属性

ATK2000

 

 

「レベル10のペンデュラムモンスター………最初から派手なものを出してくるじゃないか」

 

「風の大妖怪の力、存分に味わえ‼︎魔妖仙獣 独眼群主の効果、それにチェーンして魔妖仙獣 大刃禍是の効果発動‼︎風雲之志‼︎このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドのカードを2枚まで対象としてそのカードを持ち主の手札に戻す‼︎俺はペンデュラムスケールの妖仙獣 左鎌神柱、妖仙獣 右鎌神柱を手札に戻す‼︎」

 

「っ‼︎破壊されるペンデュラムスケールを回収してきたか‼︎」

 

大刃禍是が咆哮をあげると光の柱に包まれた左鎌神柱と右鎌神柱を暴風が覆い、不良少年の手札に戻っていく。

 

「そして魔妖仙獣 独眼群主の効果発動‼︎風霜之気‼︎このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、相手フィールドのカード1枚を対象として、そのカードを持ち主の手札に戻す‼︎戻りやがれ、ギガンティックファイター‼︎」

 

「っ、すまない、ギガンティックファイター」

 

独眼群主が咆哮をあげると強烈な雷雨と共に竜巻が吹き荒れ、ギガンティックファイターを吹き飛ばし消滅させた。

 

「まだ終わりじゃないぜ、魔妖仙獣 独眼群主の効果発動‼︎威風凛然‼︎このカードがモンスターゾーンに存在し、自分のカードの効果によって、このカード以外のフィールドのカードが手札・デッキに戻る度、自分フィールドの全ての妖仙獣モンスターの攻撃力は500ポイントアップする‼︎」

 

「っ、ここで全体強化だって⁉︎」

 

「驚くのはまだ早いぜ‼︎魔妖仙獣 独眼群主の効果はフィールドのカードが手札・デッキに戻る度に発動する。つまり、魔妖仙獣 大刃禍是で手札に戻した妖仙獣 左鎌神柱、妖仙獣 右鎌神分………つまり後2回分、魔妖仙獣 独眼群主自身の効果にチェーンして発動される‼︎」

 

「っ、タイミングを逃さずに強化してくるのか‼︎」

 

「魔妖仙獣 独眼群主の効果が3回発動したことにより、俺のフィールドの全ての妖仙獣モンスターの攻撃力は1500ポイントアップするってわけだ‼︎」

 

 

魔妖仙獣 大刃禍是

ATK3000→3500→4000→4500

 

 

魔妖仙獣 独眼群主

ATK2000→2500→3000→3500

 

 

「っ………まさか、1ターン目から攻撃力4500と3500のモンスターを作り上げるなんてな」

 

「さあ、伝説の妖怪に蹂躙されるがいい‼︎バトル‼︎」

 

「なら、リバースカードオープン‼︎罠発動‼︎トゥルースリインフォース‼︎デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する‼︎ただし、このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。来い、H・C( ヒロイックチャレンジャー)アンブッシュソルジャー‼︎」

 

 

〈H・Cアンブッシュソルジャー〉☆1 戦士族 地属性

DEF0

 

 

フィールドに現れたのは緑のマントを羽織った迷彩服の戦士。

 

現れたアンブッシュソルジャーを見て、不良少年は舌打ちをする。

 

「チッ、壁を作りやがったか。魔妖仙獣 大刃禍是で聖騎士の追想 イゾルデを攻撃‼︎鎧風春雨‼︎」

 

「なら、攻撃宣言時に手札からH・Cソードシールドを捨てて効果発動‼︎ヒロイックモンスターが存在する時に手札から墓地に送ることでこのターン、戦闘によって発生するダメージは0になり、自分フィールド上のヒロイックモンスターは戦闘で破壊されない‼︎」

 

「チッ、戦闘ダメージを防ぎやがったか‼︎」

 

大刃禍是が暴風を纏いながらイゾルデに突進し、その身体を吹き飛ばし、消滅させる。

 

荒れ狂う暴風は俺の方にも吹き荒れるが、俺を守るように現れた盾がその暴風を防いだ。

 

「仕方ねぇ、メインフェイズ2だ。俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ。エンドフェイズに魔妖仙獣 大刃禍是、魔妖仙獣 独眼群主の効果発動だ。このカードを特殊召喚したターンのエンドフェイズに、このカードを持ち主の手札に戻す」

 

「スピリットモンスターみたいに手札に帰っていくのか」

 

大刃禍是と独眼群主の姿が搔き消え、不良少年の手札に帰っていく。

 

フィールドは空いたが、ペンデュラムスケールごと手札に戻っていることを考えると、またこちらのカードを手札に戻されちまう。

 

これは短期決戦を狙っていくしかないな

 

 

遊騎 LP8000 手札3

 

ーーーーー ー

ーー□ーー

ー ー

ーーーーー

ーー▲ーー ー

 

不良少年 LP8000 手札6

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎スタンバイフェイズ、H・Cアンブッシュソルジャーの効果発動‼︎自分のスタンバイフェイズ時、フィールド上のこのカードをリリースして自分の手札・墓地からH・Cアンブッシュソルジャー以外のH・Cと名のついたモンスターを2体まで選んで特殊召喚できる‼︎墓地より甦れ、H・Cサウザンドブレード、H・Cクラスプナイフ‼︎」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

〈H・C クラスプナイフ〉☆1 戦士族 地属性

DEF100

 

 

アンブッシュソルジャーの姿が粒子になり、代わりにサウザンドブレードとクラスプナイフが姿を現わす。

 

「再びH・C クラスプナイフの効果発動‼︎H・Cと名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功したため、俺はデッキからH・C( ヒロイックチャレンジャー)エクストラソードを手札に加える‼︎俺はH・Cダブルランスを召喚‼︎」

 

 

〈H・C ダブルランス〉☆4 戦士族 地属性

ATK1700

 

 

俺が出したのは2つの槍を持った白い戦士。

 

そのモンスターは出てくると同時に再び勇ましい雄叫びをあげる。

 

「H・C ダブルランスの効果発動‼︎召喚成功時に手札・墓地の同名モンスターを表側守備表示で特殊召喚する‼︎ただしこのカードはシンクロ素材にできず、このカードをエクシーズ素材とする場合、戦士族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない‼︎」

 

「エクシーズ召喚が狙いか。だが、そんなことさせるか‼︎それにチェーンしてリバースカードオープン‼︎罠発動、エンペラーオーダー‼︎」

 

「っ、そいつは………」

 

「エンペラーオーダーの効果によりモンスターが召喚に成功した時に発動するモンスターの効果が発動した時、その発動を無効にし、無効にされたプレイヤーは1枚ドローする‼︎テメェのH・C ダブルランスの効果を無効にして1枚ドローさせる‼︎」

 

「相変わらず面倒なカードだな。だけど、その程度で止まる俺じゃない‼︎H・C サウザンドブレードの効果を再び発動‼︎俺は手札のH・Cエクストラソードを捨ててデッキから現れろ、H・C( ヒロイックチャレンジャー)強襲のハルベルトを特殊召喚‼︎」

 

 

〈H・C 強襲のハルベルト〉☆4 戦士族 地属性

ATK1800

 

 

俺の前に現れたのはハルバードを持った紫の鎧を纏った戦士。

 

「そしてこの効果を使ったH・C サウザンドブレードは守備表示になる」

 

 

H・C サウザンドブレード

ATK1300→DEF1100

 

 

「まだだ‼︎装備魔法、妖刀竹光をH・Cクラスプナイフに装備‼︎さらに魔法カード黄金色の竹光を発動‼︎自分フィールドに竹光と名のついた装備魔法が存在する場合に発動でき、デッキからカードを2枚ドローする‼︎」

 

「チッ、次から次へと………‼︎」

 

「そして、斬り開け‼︎運命に抗うサーキット‼︎」

 

俺がそういって手を前に突き出すと、俺の目の前に再び巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件はカード名が異なる戦士族モンスター3体‼︎俺はH・Cサウザンドブレード、H・Cクラスプナイフ、H・C ダブルランスの3体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎」

 

サウザンドブレード、クラスプナイフ、ダブルランスがサーキットに吸い込まれていく。

 

そしてサーキットのリンクマーカーが輝くとサーキットの中から白銀の鎧を身に纏った騎士が現れた。

 

「リンク召喚‼︎運命と戦う孤高の騎士‼︎リンク3‼︎アルカナエクストラジョーカー‼︎」

 

 

〈アルカナエクストラジョーカー〉LINK3 戦士族 光属性

ATK2800 ↙︎ ↑ ↘︎

 

 

「出やがったか、絵札の三銃士のリンクモンスター‼︎」

 

「墓地に送られた妖刀竹光の効果発動。デッキから2枚目の黄金色の竹光を手札に加える。そして、バトル‼︎H・C 強襲のハルベルトでダイレクトアタック‼︎ライトニングハルバード‼︎」

 

「くっ‼︎」

 

 

不良少年 LP8000→6200

 

 

ハルベルトが雷を纏ったハルバードで不良少年の身体を貫く。

 

「H・C 強襲のハルベルトの効果発動‼︎このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時にデッキからヒロイックカードを手札に加える‼︎俺はデッキからH・C ダブルランスを手札に加える‼︎続けてアルカナエクストラジョーカーでダイレクトアタック‼︎ストレートフラッシュ‼︎」

 

「があっ‼︎」

 

 

不良少年 LP6200→3400

 

 

さらにエクストラジョーカーが大剣を振りかざし、不良少年のライフを大きく削り取る。

 

このまま上手くいってくれればいいんだけどな。

 

「メインフェイズ2‼︎カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

遊騎 LP8000 手札4

 

ーー▲▲ー ー

ーー○ーー

☆ ー

ーーーーー

ーー△ーー ー

 

不良少年 LP3400 手札6

 

 

「俺のターン、ドロー‼︎クックック、俺を前のターンに倒しきれなかったことを後悔するがいい‼︎俺は妖仙獣 鎌壱太刀を召喚‼︎」

 

 

〈妖仙獣 鎌壱太刀〉☆4 獣戦士族 風属性

ATK1600

 

 

現れたのは青い羽織りを羽織った鎌鼬のモンスター。

 

「妖仙獣 鎌壱太刀の効果、それにチェーンして手札にあるカゲトカゲの効果発動‼︎自分がレベル4モンスターの召喚に成功した時、このカードを手札から特殊召喚できる‼︎さらにチェーンして罠発動、エンペラーオーダー‼︎」

 

「っ‼︎このコンボは闇と同じ………」

 

「まずはエンペラーオーダーの効果によりカゲトカゲの特殊召喚を無効にして1枚ドロー‼︎そして妖仙獣 鎌壱太刀の効果発動‼︎このカードが召喚に成功した場合、手札から同名カード以外の妖仙獣モンスター1体を召喚する‼︎来やがれ、妖仙獣 鎌弐太刀‼︎」

 

 

〈妖仙獣 鎌弐太刀〉☆4 獣戦士族 風属性

ATK1800

 

 

次に現れたのは水色の羽織りを羽織った鎌鼬のモンスター。

 

「まずは妖仙獣 鎌弐太刀の効果、それにチェーンして手札にあるカゲトカゲの効果、さらにチェーンして罠発動、エンペラーオーダー‼︎まずはエンペラーオーダーの効果によりカゲトカゲの特殊召喚を無効にして1枚ドロー‼︎そして妖仙獣 鎌弐太刀の効果発動‼︎もこのカードも召喚に成功した場合、手札から同名カード以外の妖仙獣モンスター1体を召喚する‼︎」

 

「くっ、つまりまだ手札を増やしながらモンスターを展開できるってわけか」

 

「来やがれ、妖仙獣 鎌参太刀‼︎」

 

 

〈妖仙獣 鎌参太刀〉☆4 獣戦士族 風属性

ATK1500

 

 

次に現れたのは緑色の羽織りを腰に巻いた鎌鼬のモンスター。

 

壱、弐ときて参ということは………

 

「まずは妖仙獣 鎌参太刀の効果、それにチェーンして手札にあるカゲトカゲの効果、さらにチェーンして罠発動、エンペラーオーダー‼︎まずはエンペラーオーダーの効果によりカゲトカゲの特殊召喚を無効にして1枚ドロー‼︎そして妖仙獣 鎌参太刀の効果発動‼︎もこのカードも召喚に成功した場合、手札から同名カード以外の妖仙獣モンスター1体を召喚する‼︎」

 

「っ、やっぱりまだ召喚してくるか」

 

「来やがれ、妖仙獣 飯綱鞭‼︎」

 

 

〈妖仙獣 飯綱鞭〉☆4 獣戦士族 風属性

ATK800

 

 

次に現れたのは鞭を手にした鎌鼬のモンスター。

 

「妖仙獣 飯綱鞭の召喚時、手札にあるカゲトカゲの効果発動‼︎自分がレベル4モンスターの召喚に成功した時、このカードを手札から特殊召喚できる‼︎カゲトカゲを特殊召喚‼︎」

 

 

〈カゲトカゲ〉☆4 爬虫類族 闇属性

ATK1100

 

 

エンペラーオーダーに無効化されていた影で出来たトカゲがようやく姿を現わす。

 

まさかペンデュラム召喚せずに5体のモンスターを並べられるとは思わなかった。

 

それにしてもコイツのこの1体のモンスターから次々と次のモンスターを展開していく戦い方、どこかで見たことがあるような。

 

「まずは妖仙獣 飯綱鞭の効果発動‼︎自分フィールドに他の妖仙獣モンスターが存在する場合、自分はデッキから1枚ドローする‼︎さらに妖仙獣 鎌壱太刀の効果発動‼︎このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分フィールドにこのカード以外の妖仙獣モンスターが存在する場合に相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象としてそのカードを持ち主の手札に戻す‼︎俺が手札に戻すのはアルカナエクストラジョーカーだ‼︎」

 

「使わざるをえないか‼︎アルカナエクストラジョーカーの効果発動‼︎アボイドフェイト‼︎1ターンに1度、フィールドのこのカードまたはこのカードのリンク先のモンスターを対象とする、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、そのカードと同じ種類の手札を1枚捨てることでその発動を無効にする‼︎俺は手札からタスケナイトを捨てる‼︎」

 

鎌壱太刀が放った烈風にエクストラジョーカーが手をかざすと、烈風はエクストラジョーカーに当たる直前で霧散する。

 

それを見た不良少年は不気味な笑みを浮かべ身体に闇を纏いながら正面に手をかざす。

 

「さあ、見せてやるぞ、俺の力をな‼︎俺は3体のレベル4モンスター、妖仙獣 鎌壱太刀、妖仙獣 鎌弐太刀、妖仙獣 鎌参太刀でオーバーレイ‼︎3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚‼︎」

 

鎌壱太刀、鎌弐太刀、鎌参太刀が光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると、舞い降りたのは雷を纏いし白き雷竜。

 

「雷の竜よ‼︎嵐と共に降臨し、全ての生命を焼き尽くせ‼︎No.91 サンダースパークドラゴン‼︎」

 

 

〈No.91 サンダースパークドラゴン〉★4 ドラゴン族 光属性

ATK2400

 

 

「出てきたか、No.‼︎」

 

コイツがこの少年に取り憑いているNo.………コイツを倒せばこの少年を解放できる。

 

そんなことを考える俺を見て、不良少年は不気味に笑う。

 

「まだだ‼︎俺の力はこんなもんじゃねぇ‼︎魔法カード、能力調整( パワーチューン)‼︎自分フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターのレベルをエンドフェイズ時まで1つ下げる‼︎」

 

「何⁉︎」

 

 

妖仙獣 飯綱鞭

☆4→3

 

 

カゲトカゲ

☆4→3

 

 

能力調整の力により不良少年のフィールドにいた飯綱鞭とカゲトカゲのレベルが3に変わる。

 

それと同時に不良少年の身体を先程より濃い闇が覆い、不良少年は正面に手をかざす。

 

「っ、まさか‼︎」

 

「俺はレベル3モンスターとなった妖仙獣 飯綱鞭とカゲトカゲでオーバーレイ‼︎2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚‼︎」

 

飯綱鞭とカゲトカゲが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けると、舞い降りたのは闇を纏いし人形。

 

「全てを知る風の精よ‼︎虚構を述べる罪人に罰を与えよ‼︎No.75 惑乱のゴシップシャドー‼︎」

 

 

〈No.75 惑乱のゴシップシャドー〉★3 魔法使い族 風属性

DEF2600

 

 

「2体目のNo.だって⁉︎」

 

現れたゴシップシャドーが不気味に笑うと、不良少年の身体を闇がどんどん覆っていく。

 

「そうだ‼︎テメェが全て悪いんだ‼︎卑怯者のテメェのせいで俺達の希望は奪われたんだ‼︎全部全部、テメェのせいだ‼︎」

 

「っ………コイツ、この少年の心の闇を増幅させてるのか?」

 

「卑怯者のテメェとデュエルしてから、俺達が憧れた人は変わっちまった‼︎あんな弱虫の栗原 遊花を認め、腑抜けちまった‼︎テメェさえいなければ、憧れの人は俺の力で更なる力を得れたんだ‼︎栗原 遊花の龍を使って‼︎」

 

「遊花の龍?それに、俺とデュエルだって?」

 

不良少年の言葉に俺は考え込む。

 

遊花のことを認めている人物で俺とデュエルをし、この不良少年が目撃している。

 

そして極め付けに遊花の龍を渡して強くしようとしたという言葉。

 

この不良少年の外見、戦い方、どこかで見たことがあるとは思っていたが………

 

「そうか‼︎お前は初めて遊花に会った日に遊花からヴァレルソードドラゴンを奪った空閑の取り巻きか‼︎」

 

「っ、卑怯者風情が空閑さんのことを気安く呼ぶんじゃねぇ‼︎」

 

そういって空閑の取り巻きだった不良少年は吠える。

 

遊花との師弟関係が始まったあの日。

 

遊花のヴァレルソードは空閑に奪われていた。

 

それは遊花を再びデュエルの場に引きずり出そうとした空閑の不器用な行動だったが、その命令を受け実行したのはこの少年だったのだ。

 

遊花は既に気にしてもいないだろうが、空閑が遊花のヴァレルソードを奪おうとしたのは事実で。

 

そのことが引っかかっていたこの不良少年の心の闇は、このNo.に囚われてしまったんだろう。

 

「テメェがいなければ、空閑さんは最強になれたんだ‼︎テメェが、テメェさえいなければ‼︎」

 

「………違うだろ」

 

「………何?」

 

「そうじゃないだろ、強くなるってのは。無理矢理奪い取って得た強さなんてものは、ただのハリボテだ。そいつの本当の力になんてならねぇよ。本当に強くなりたいのなら、自分の意思で、強くなった自分を夢見て、変わらなきゃならないんだ」

 

「っ、うるせぇ、うるせぇ‼︎卑怯な大人風情が夢なんて絵空事を語ってんじゃねぇよ‼︎夢なんて幻想に逃げている時点でテメェがまともな人間であるものか‼︎」

 

俺の言葉を拒絶するように不良少年を纏う闇が濃くなっていく。

 

早くあのNo.をどうにかしないと不味いことになりそうだ。

 

「テメェだけは許さねぇ‼︎テメェだけは跡形もなく吹き飛ばしてやる‼︎No.75 惑乱のゴシップシャドーの効果発動‼︎マリスアンプラフィケーション‼︎このカード以外の自分フィールドのNo.エクシーズモンスター1体を対象として、このカードをこのカードの持つ全てのオーバーレイユニットと共にそのモンスターのオーバーレイユニットとする‼︎」

 

「‼︎自身をオーバーレイユニットに変えて増加させるNo.⁉︎」

 

「喰らえ、No.91 サンダースパークドラゴンよ‼︎No.75 惑乱のゴシップシャドーの力を受け全てを破壊し尽くせ‼︎」

 

ゴシップシャドーが不気味な笑い声を上げて、その身体を闇に変えてサンダースパークの口内に侵入する。

 

ゴシップシャドーに体内に侵入されたサンダースパークはしばらく苦痛の声を上げていたが、その目が怪しく光ると白い身体が漆黒に変わり、不気味な咆哮をあげた。

 

 

No.91 サンダースパークドラゴン

オーバーレイユニット3→6

 

 

「っ、あのNo.………もう1体のNo.を乗っ取りながった」

 

「さあ、全てを焼き尽くせ‼︎No.91 サンダースパークドラゴンの効果発動‼︎迅雷風烈‼︎1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。1つはこのカードのオーバーレイユニットを3つ取り除く事で、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する効果。そしてもう1つが、このカードのオーバーレイユニットを5つ取り除く事で、相手フィールド上のカードを全て破壊する効果だ‼︎」

 

「っ‼︎今のあのNo.のオーバーレイユニットはもう1体のNo.の力で増加してる………ってことは‼︎」

 

「俺が発動するのは2つ目のこのカードのオーバーレイユニットを5つ取り除く事で、相手フィールド上のカードを全て破壊する効果だ‼︎砕け散れ‼︎」

 

サンダースパークの身体から闇を纏った雷が放たれ、俺のフィールドにある全てのカードを焼き尽くす。

 

「これでテメェを守るものは何も無くなった‼︎俺は再びスケール3の妖仙獣 左鎌神柱とスケール5の妖仙獣 右鎌神柱でペンデュラムスケールをセッティング‼︎」

 

不良少年を挟むように再び光の柱が立ち上り、その光の中に左鎌神柱と右鎌神柱が浮かびあがり、下に3と5の数字が現れる。

 

「さらに妖仙獣 右鎌神柱のペンデュラム効果発動‼︎1ターンに1度、もう片方の自分のペンデュラムゾーンに妖仙獣カードが存在する場合に発動できる。このカードのペンデュラムスケールはターン終了時まで11になる‼︎ただし、この効果の発動後、ターン終了時まで自分は妖仙獣モンスターしか特殊召喚できない‼︎」

 

右鎌神柱の周りを風が渦巻くと、右鎌神柱の下の数字が11に変わる。

 

「これにより俺は4から10までのモンスターを同時に召喚可能‼︎吹き荒れよ暴風よ‼︎立ち塞がるものを吹き飛ばし、超常の獣を導け‼︎ペンデュラム召喚‼︎現れろ、俺のモンスター達‼︎」

 

不良少年がそういうと空に巨大な穴が空き、そこからフィールドに向かって2つの巨大な光が舞い降りる。

 

「再び現れよ、生命を薙ぎ払う鎌鼬‼︎レベル10、魔妖仙獣 大刃禍是」

 

 

〈魔妖仙獣 大刃禍是〉☆10 獣族 風属性

ATK3000

 

 

「再臨せよ、天候を統制する龍神‼︎レベル10、魔妖仙獣 独眼群主‼︎」

 

 

〈魔妖仙獣 独眼群主〉☆10 獣族 風属性

ATK2000

 

 

再び現れる2体の魔妖仙獣。

 

そして2体の魔妖仙獣は咆哮と共に嵐を呼ぶ。

 

「魔妖仙獣 大刃禍是の効果発動‼︎風雲之志‼︎俺はペンデュラムスケールの妖仙獣 左鎌神柱、妖仙獣 右鎌神柱を手札に戻す‼︎」

 

大刃禍是が再び咆哮をあげると光の柱に包まれた左鎌神柱、右鎌神柱を暴風が覆い、不良少年の手札に戻っていく。

 

「そして魔妖仙獣 独眼群主の効果、それにチェーンして魔妖仙獣 独眼群主の同じ効果を発動‼︎威風凛然‼︎魔妖仙獣 独眼群主の効果が2回発動したことにより、俺のフィールドの全ての妖仙獣モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする‼︎」

 

 

魔妖仙獣 大刃禍是

ATK3000→3500→4000

 

 

魔妖仙獣 独眼群主

ATK2000→2500→3000

 

 

「さあ、死ぬほど苦しむがいい‼︎バトル‼︎No.91 サンダースパークドラゴンでダイレクトアタック‼︎」

 

サンダースパークが黒い雷を纏いながらこちらに向かって突撃してくる。

 

2体のNo.の力が混ざった攻撃………そんなもの、まともに受けるわけにはいかない‼︎

 

「そうは行くか‼︎相手モンスターの直接攻撃宣言時、手札のガガガガードナーの効果発動‼︎このカードを手札から特殊召喚できる‼︎来い、ガガガガードナー‼︎」

 

 

〈ガガガガードナー〉☆4 戦士族 地属性

DEF2000

 

 

俺のフィールドに巨大な盾を持ったモンスターが現れる。

 

「チッ‼︎特殊召喚できるモンスターが手札にいたか。ならば、No.91 サンダースパークドラゴンでガガガガードナーを攻撃‼︎雷騰雲奔‼︎」

 

「ガガガガードナーの効果発動‼︎このカードが攻撃対象に選択された時、手札を1枚捨てる事で、このカードはその戦闘では破壊されない‼︎」

 

「何⁉︎戦闘破壊耐性だと⁉︎」

 

黒い雷を纏ったサンダースパークの突進を、ガガガガードナーは大きな盾で受け流す。

 

「面倒なことを‼︎魔妖仙獣 大刃禍是でガガガガードナーを攻撃‼︎鎧風春雨‼︎」

 

「ガガガガードナーの効果発動‼︎手札を1枚捨てる事で、この戦闘では破壊されない‼︎」

 

続けざまかな大刃禍是が暴風を纏いながら突進してくるが、ガガガガードナーは再び大きな盾で受け流す。

 

「だが、これでテメェの手札は無くなった‼︎魔妖仙獣 独眼群主でガガガガードナーを攻撃‼︎苦雨凄風‼︎」

 

2体の突進を防ぎ、力を消耗したガガガガードナーに独眼群主が風のブレスを放つ。

 

「まだだ‼︎墓地に存在するタスケナイトの効果発動‼︎このカードが墓地に存在し、自分の手札が0枚の場合、相手モンスターの攻撃宣言時にデュエル中に1度だけ発動出来る‼︎このカードを墓地から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する‼︎」

 

「っ⁉︎何だと⁉︎」

 

 

〈タスケナイト〉☆4 戦士族 光属性

ATK1700

 

 

迫り来る風のブレスに、ガガガガードナーが盾を構えると、そんなガガガガードナーを支えるように赤い鎧の戦士が現れ、独眼群主のブレスを防ぎきった。

 

「くっ‼︎ムカつくぜ、テメェ‼︎何でさっさとぶっ倒れねぇんだよ‼︎」

 

「そんなことを言われて、ハイそうですかって倒れるわけにはいかないだろ?子供が道を間違えたら正しい道を教えてやるのだって大人の義務だ」

 

「っ、ぐっあああああ‼︎潰す‼︎テメェだけは、必ず潰す‼︎メインフェイズ2‼︎俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド‼︎エンドフェイズに魔妖仙獣 大刃禍是、魔妖仙獣 独眼群主の効果発動‼︎手札に戻れ、魔妖仙獣 大刃禍是、魔妖仙獣 独眼群主‼︎」

 

大刃禍是と独眼群主の姿が搔き消え、再び不良少年の手札に帰っていく。

 

さあ、ここからが正念場だ。

 

あの不良少年の心の闇を増幅させているのはオーバーレイユニットとなったあのNo.。

 

スパークドラゴンの身体が漆黒に染まったままということは、あのNo.はまだオーバーレイユニットとして存在している。

 

正直、あのカードの闇の力は異質だ。

 

このデュエルで俺が勝利し、あのカードを手に入れたとしても今度は俺が乗っ取られる可能性がある。

 

あのカードをどうにかする可能性があるとすれば………鱗之助とのデュエルで覚醒したあの力だけだ。

 

しかし、カッコつけてはみたものの、俺の手札は0。

 

墓地から起動できるカードもそんなにない。

 

だからこそ、次のドローに全てをかける。

 

 

遊騎 LP8000 手札0

 

ーーーーー ー

ーー□○ー

ー ー

ー○ーーー

ーー△▲ー ー

 

不良少年 LP3400 手札4

 

 

「俺のターン………ドロー‼︎」

 

よし、まだ終わっちゃいない‼︎

 

「魔法カード、貪欲な壺‼︎」

 

「ここにきてドローカードだと⁉︎」

 

「墓地に存在する聖騎士の追想 イゾルデをEXデッキに、H・C サウザンドブレード、H・C エクストラソード、H・C ダブルランス2体をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする‼︎そして、斬り開け‼︎運命に抗うサーキット‼︎」

 

「チッ、ここでリンク召喚をしてくるということは………」

 

俺が正面に手を前に突き出すと、目の前に巨大なサーキットが現れる。

 

「召喚条件は戦士族モンスター2体‼︎俺はガガガガードナーとタスケナイトの2体をリンクマーカーにセット‼︎サーキットコンバイン‼︎リンク召喚‼︎再誕せよ、追想に生きる王女‼︎リンク2‼︎聖騎士の追想 イゾルデ‼︎」

 

 

〈聖騎士の追想 イゾルデ〉LINK 2 戦士族 光属性

ATK1600 ↙︎ ↘︎

 

 

ガガガガードナーとタスケナイトの姿がサーキットに消え、再びイゾルデが姿を現わす。

 

「聖騎士の追想 イゾルデの効果発動‼︎リンクレカレクション‼︎俺はデッキからH・Cダブルランスを手札に加える‼︎聖騎士の追想 イゾルデの更なる効果発動‼︎俺はデッキから妖刀竹光、閃光の双剣-トライス、月鏡の盾、孤毒の剣を墓地に送り、H・C サウザンドブレードを特殊召喚‼︎」

 

 

〈H・C サウザンドブレード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1300

 

 

「墓地に送られた妖刀竹光の効果発動‼︎デッキから折れ竹光を手札に加える‼︎さらにH・C サウザンドブレードの効果発動‼︎俺は手札のH・Cダブルランスを捨ててデッキから現れろ、H・Cエクストラソードを特殊召喚‼︎」

 

 

〈H・C エクストラソード〉☆4 戦士族 地属性

ATK1000

 

 

現れたのは銀色の鎧を身に纏った二刀流の戦士。

 

「そしてこの効果を使ったH・C サウザンドブレードは守備表示になる」

 

 

H・C サウザンドブレード

ATK1300→DEF1100

 

 

「そして魔法カード、手札抹殺‼︎」

 

「なっ⁉︎」

 

「お互いに手札を全て捨て、捨てた枚数と同じ枚数ドローする‼︎俺は2枚、お前は4枚捨ててドローだ‼︎」

 

「くっ、俺の魔妖仙獣達が………」

 

手札抹殺により不良少年の手札に戻っていた妖仙獣達が一気に墓地に行く。

 

妖仙獣達が墓地に送られ、不良少年は動揺した様子を見せたが、すぐにその表情は不気味な闇に書き換えられる。

 

「くっ、グググググ、それがどうした‼︎俺のフィールドにはまだNo.が残っている‼︎魔妖仙獣程度がいなくなったところでテメェなんかNo.でーーー」

 

「憐れだな」

 

「何⁉︎」

 

「闇に呑まれ、大切な絆を紡いできたカードを程度と切り捨てちまうなんて、本当に憐れだよ、お前」

 

きっと本当のコイツは妖仙獣を大切に思っていたのだろう。

 

憧れている空閑の空牙団のような戦い方を夢見て、同じように仲間を集い戦う妖仙獣達で戦うことに、誇りを持っていたハズだ。

 

だが、その思いはNo.によって歪められてしまった。

 

だからこそ、助けてやらないといけない。

 

「俺は墓地に存在するシャッフルリボーンの効果発動‼︎自分フィールドのカード1枚を対象としそのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、その後自分はデッキから1枚ドローする。ただしこのターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する‼︎俺はフィールドの聖騎士の追想 イゾルデをEXデッキに戻し、カードを1枚、ドローする‼︎………よし‼︎俺はクィーンズナイトを召喚‼︎」

 

 

〈クィーンズナイト〉☆4 戦士族 光属性

ATK1500

 

 

俺の前に現れたのは赤い鎧を身に纏った女性の騎士。

俺はその姿を確認してから、正面に手をかざす。

 

「俺はレベル4のクィーンズナイト、H・C サウザンドブレード、H・C エクストラソードでオーバーレイ‼︎3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築‼︎エクシーズ召喚‼︎」

 

クィーンズナイト、サウザンドブレード、エクストラソードが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

そして渦が爆けるとそこから現れるのは異形の存在。

 

悪魔のような身体に白いツノ、黒い鉤爪を持つ異形の神。

 

「騎士の魂が宿し紋章よ‼︎今こそその魂を示せ‼︎現れろ‼︎No.69 紋章神( ゴッドメダリオン)コートオブアームズ‼︎」

 

 

〈No.69 紋章神コートオブアームズ〉★4 サイキック族 光属性

ATK2600

 

 

「何⁉︎テメェもNo.を持ってやがったのか⁉︎」

 

「No.69 紋章神コートオブアームズの効果、それにチェーンしてオーバーレイユニットになったH・C エクストラソードの効果発動‼︎このカードをオーバーレイユニットとしてエクシーズ召喚したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップする‼︎」

 

 

No.69 紋章神コートオブアームズ

ATK2600→3600

 

 

「さらにNo.69 紋章神コートオブアームズの効果発動‼︎ロストグローリー‼︎このカードが特殊召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上の全てのエクシーズモンスターの効果を無効にする‼︎」

 

「っ⁉︎何だと⁉︎」

 

コートオブアームズから謎の波動が放たれ、サンダースパークが色を失っていき、身体から闇が漏れていく。

 

「クッ、だが今更No.91 サンダースパークドラゴンの効果が無くなったところで………」

 

「そっちはあくまで副次的なもの、本命はこっちだ‼︎俺はRUM( ランクアップマジック)ーバリアンズフォースを発動‼︎」

 

「RUM、だと?」

 

「自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択し、選択したモンスターと同じ種族でランクが1つ高いCNo.またはCXと名のついたモンスター1体を、選択したモンスターの上に重ね、エクシーズ召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する‼︎俺はNo.69 紋章神コートオブアームズ1体でオーバーレイ‼︎1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築‼︎カオスエクシーズチェンジ‼︎」

 

「カオスエクシーズチェンジ、だと⁉︎」

 

コートオブアームズが光となり、空に浮かんだ混沌の渦に吸い込まれる。

 

それと同時にEXデッキから大量の闇が溢れ出し、俺の身体を包み込む。

 

「ぐうっ………うおおおおお、りゃぁぁぁ‼︎」

 

俺は胸の前で腕をクロスし、気合いで腕を振り払って身体を包み込む闇を吹き飛ばす。

 

俺の身体を纏う闇が吹き飛ぶのと同時に宙に浮かんだ混沌の渦が爆ける。

 

そして渦が爆けるとそこから現れるのは進化を遂げた異形の存在。

 

血のような真紅に染まった悪魔のような身体に漆黒のツノ、金色の鉤爪を持つ異形の死神。

 

「騎士の魂が宿し紋章よ‼︎混沌の力を受け継ぎ、彷徨う魂を導け‼︎現れろ‼︎CNo.69 紋章死神( デスメダリオン)カオスオブアームズ‼︎」

 

 

〈CNo.69 紋章死神カオスオブアームズ〉★5 サイキック族 光属性

ATK4000

 

 

「カオスナンバーズだと⁉︎何だそいつは⁉︎俺よりも強力な力があるってのか⁉︎」

 

「知りたいなら、たっぷりその身に刻みつけて教えてやるよ、No.‼︎RUMーバリアンズフォースの更なる効果‼︎CNo.またはCXと名のついたモンスター1体を、選択したモンスターの上に重ね、エクシーズ召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚した後、相手フィールド上にオーバーレイユニットが存在する場合、相手フィールド上のオーバーレイユニット1つを、この効果で特殊召喚したエクシーズモンスターの下に重ねてカオスオーバーレイユニットとする‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

「俺が選ぶのはNo.91 サンダースパークドラゴンのオーバーレイユニットとなっているお前だ、No.75 惑乱のゴシップシャドー‼︎吸い尽くせ、カオスアブソーブ‼︎」

 

「や、止めろぉぉぉ‼︎」

 

カオスオブアームズが咆哮を上げ、金色の腕から光の糸を放ち、サンダースパークの身体を串刺にし、オーバーレイユニットとなっているゴシップシャドーを貫く。

 

ゴシップシャドーはオーバーレイユニットから身体を闇に変えて逃げようとするが、カオスオブアームズは逃げようとしたゴシップシャドーを光の糸で捉え喰らい尽くした。

 

ゴシップシャドーの力を失い、自身の力をも失ったサンダースパークをカオスオブアームズは光の糸を振り回して投げ飛ばす。

 

「ぐっ、があっ………」

 

「CNo.69 紋章死神カオスオブアームズの効果発動‼︎オーバーキルドレイン‼︎このカードがNo.69 紋章神コートオブアームズをカオスオーバーレイユニットとしている場合、1ターンに1度、このカードのカオスオーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択し、エンドフェイズ時まで、このカードの攻撃力は選択したモンスターの元々の攻撃力分アップし、このカードは選択したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る‼︎対象は、No.91 サンダースパークドラゴン‼︎」

 

カオスオブアームズが再び咆哮を上げ、金色の腕から光の糸を放ち、サンダースパークの身体を串刺にし、その全てを奪い取る。

 

 

CNo.69 紋章死神カオスオブアームズ

ATK4000→6400

 

 

「No.91 サンダースパークドラゴンとなったCNo.69 紋章死神カオスオブアームズの効果発動‼︎迅雷風烈‼︎俺が選択するのは1ターンに1度、このカードのカオスオーバーレイユニットを3つ取り除く事で、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する効果だ‼︎」

 

カオスオブアームズの漆黒のツノから雷が放たれ、サンダースパークを焼き尽くす。

 

「があぁぁぁ‼︎」

 

ゴシップシャドーをカオスオブアームズが吸収し、サンダースパークを破壊したことで不良少年が纏っていた闇が薄くなっていく。

 

しかし、2体分のNo.の力は強かったのか不良少年の身体から引き剥がされるのを拒むかのように、薄くなった闇が再び集まっていく。

 

このままだとまた闇に呑まれて暴走してしまうかも知れない。

 

なら、やることは1つ。

 

「終わらせる‼︎バトル‼︎CNo.69 紋章死神カオスオブアームズでダイレクトアタック‼︎」

 

「まだ、終われるかぁぁぁ‼︎俺は相手モンスターの直接攻撃宣言時に手札の妖仙獣 閻魔巳裂を墓地へ送り、妖仙獣 大幽谷響の効果発動‼︎同名カードは1ターンに1度、相手モンスターの直接攻撃宣言時に手札から同名カード以外の妖仙獣モンスター1体を墓地へ送ってこのカードを手札から特殊召喚する‼︎」

 

 

〈妖仙獣 大幽谷響〉☆6 獣族 風属性

DEF?

 

 

攻撃をしようとしたカオスオブアームズの前に立ち塞がったのは巨大な山のようなモンスター。

 

「特殊召喚できるモンスター………モンスターが増えたことで攻撃対象を変更だ。CNo.69 紋章死神カオスオブアームズで妖仙獣 大幽谷響を攻撃‼︎雷騰雲奔‼︎」

 

「妖仙獣 大幽谷響の効果発動‼︎このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時、このカードの攻撃力・守備力はターン終了時まで、戦闘を行う相手モンスターの元々の攻撃力と同じになる‼︎」

 

 

妖仙獣 大幽谷響

DEF?→4000

 

 

「だが、No.91 サンダースパークドラゴンの力を得たCNo.69 紋章死神カオスオブアームズには関係ない‼︎貫け、雷騰雲奔‼︎」

 

闇の雷を纏ったカオスオブアームズが大幽谷響の身体を貫き爆散させる。

 

「妖仙獣 大幽谷響の効果発動‼︎このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、デッキから妖仙獣カード1枚を手札に加える‼︎俺はデッキから妖仙獣の神颪を手札に加える‼︎これで次のターンに再びペンデュラム召喚を行ってテメェをーーー」

 

「お前に次のターンはない‼︎速攻魔法、旗鼓堂々‼︎このターン、自分はモンスターを特殊召喚できなくなる代わりに、自分の墓地の装備魔法カード1枚をその正しい対象となるフィールド上のモンスターに装備する‼︎ただしこの効果で装備した装備魔法カードはエンドフェイズ時には破壊される‼︎俺はこの効果で墓地に存在する装備魔法、閃光の双剣-トライスをCNo.69 紋章死神カオスオブアームズに装備する‼︎」

 

カオスオブアームズの金色の鉤爪に1組の双剣が現れる。

 

「そして閃光の双剣-トライスを装備したモンスターは攻撃力が500ポイントダウンする代わりにバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる‼︎」

 

「この状況で2回攻撃、だと⁉︎」

 

 

CNo.69 紋章死神カオスオブアームズ

ATK6400→5900

 

 

「これによりCNo.69 紋章死神カオスオブアームズはもう1度攻撃することができる‼︎これで終わりだ‼︎CNo.69 紋章死神カオスオブアームズでダイレクトアタック‼︎」

 

俺の声を聞き、カオスオブアームズの身体が金色に輝き始め、周囲に凄まじい熱が発生する。

 

「メルトアウトヘルデザイア‼︎」

 

カオスオブアームズは熱により生まれた強力なエネルギーを、ツノからエネルギー波として放ち、不良少年を呑み込んだ。

 

「馬鹿な‼︎この俺が、卑怯者風情に………ぐあぁぁぁ‼︎」

 

 

不良少年 LP3400→0

 

 

ーーーーーーー

 

 

「終わったな………おっと」

 

デュエルが終わり、カオスオブアームズに吹き飛ばされた不良少年のデュエルディスクから凄い勢いで回転して俺の元に飛んでくる2枚のカードを掴み取る。

 

「………またか」

 

俺が手にした2枚のカードを見ると、想像通り変化が起こっていた。

 

確かに1枚は不良少年が使用していたサンダースパークのカードだ。

 

だが、もう1枚………ゴシップシャドーのハズだったカードは絵柄が消え、テキストもランクなどのデータもない完全に真っ白なカードに変わっていた。

 

「やっぱりバリアンズフォースが原因なのか?でも、前に使った時にはカオスオブアームズの効果を受けたスパイダーシャークが消えたんだよな………だけど、今回は効果を受けたサンダースパークは残ってオーバーレイユニットだったゴシップシャドーが消えた………ダメだ、情報が足りなさ過ぎる」

 

俺はため息を吐きながらカオスオブアームズに吹っ飛ばされた不良少年を見る。

 

大した怪我はないようだが、2枚の闇のカードに乗っ取られていたこともあるから少し心配だ。

 

とはいえこういう時に頼りになりそうな闇と夜は今日はプロリーグの試合があるようで近場にはいないみたいだし………

 

「どうしたものか………」

 

「ようやく見つかったか」

 

「‼︎この声は………」

 

聞き覚えがある声が背後から聞こえて振り向くと、そこにいたのは厳つい顔をしたドレッドヘアーの青年。

 

「久しぶりだな、結束 遊騎」

 

「空閑」

 

あの不良少年の憧れの人物、空閑 騨がそこにいた。

 

空閑は不良少年をチラリと見てから俺に視線を移すと口を開く。

 

「東風谷(こちや)が世話になったようだな」

 

「東風谷って言うのか。いきなりデュエルを挑んできて俺が勝ったら気絶してな」

 

「そうか。迷惑をかけた」

 

そういうと空閑は気絶している東風谷という少年に肩を貸す。

 

「………聞かないのか?そいつに何があったのか。デュエルを挑んで気絶した、なんて信じられないだろ?」

 

「テメェが嘘をつく人間ではないということを俺様は知っている。そのテメェがデュエルを挑んできて気絶したというなら、それが事実だ」

 

「………そうか」

 

空閑の言葉に、俺は苦笑を浮かべて頭を掻く。

 

なんとも言えない気分になった俺に空閑は想定外の言葉を口にした。

 

「それに気絶程度で見つかったのであれば文句は言えん。コイツは2日前から行方不明になっていたからな」

 

「は?行方不明だって?」

 

空閑の言葉を俺は思わず聞き返す。

 

この闇のカードに操られていた少年が行方不明になってただって?

 

「俺様も何があったかは分からん。だが、先公が東風谷が行方不明になったと俺様に話を聞きにきた。先公の話だと、他にもデュエルアカデミア内で行方不明になっているものがいるらしい」

 

「他にも行方不明者が………それで空閑はその子を探してたのか」

 

「コイツらは俺の強さを見て勝手に俺様の周りに集まってきた奴らだ。だが、行方不明のまま放置しておくのは忍びなかった。それだけだ」

 

そういって空閑が顔を背ける。

 

そんな空閑の言葉に俺は思わず笑みを漏らしてしまう。

 

何だかんだで仲間思いの奴じゃないか。

 

だが、その後に続いた空閑の言葉に俺は目を見開くことになる。

 

「東風谷の目撃情報によれば昨日は昼間に港湾エリアで同じように行方不明になった連中と何かを運び出す作業をしていたらしい。だから今朝向かってはみたが、ここにいたなら完全に無駄足だったな」

 

「………ちょっと待て、湾岸エリアだって?」

 

空閑の言葉に、俺は背中に冷たい汗が伝うのを感じる。

 

昨日、突入したもぬけの殻となったヘイムダルの隠れ家。

 

闇の話しではその宿舎にいた船乗りからは持ち物を運び出した記憶は読み取れず、他の操られた人間で運ばせたのではないかという話だった。

 

そして今の空閑の闇のカードに操られていた東風谷という少年の目撃情報。

 

まさか………繋がるのか、この話が。

 

「………空閑」

 

「?何だ?」

 

「その東風谷って子を探していた時の話と行方不明になってるって言うデュエルアカデミア生の話を聞かせてくれ」

 

「は?何故そんなことをーーー」

 

「その代わり、憶測も含めだがその東風谷って奴に何が起きたか、全部教えてやる」

 

「………ほう、面白えじゃねぇか」

 

俺の言葉を聞き、空閑が面白そうに笑う。

 

切れたと思っていた線は繋がり、事態は進む。

 

俺達が予測していなかった方向へ。




次回予告

デュエルアカデミア内で起こっている行方不明事件がヘイムダルに繋がっている可能性があることを掴んだ遊騎と行方不明者を探すために臨時風紀委員となった遊花はお互いを思うあまりすれ違ってしまう。
そんな中、遊花達は霊兎からの指令を受け、臨時風紀委員として忠告と情報収集を兼ねて新聞部を訪ねることになる。
訪れた新聞部で情報を提供する代わりにデュエルを求められ、遊騎とすれ違い不安定になっている遊花の代わりに桜は新聞部部長とデュエルをすることになる。

次回 遊戯王Trumpfkarte
『最速最短の伝え方』


次回は桜のデュエル回。
遊花視点と桜視点でお送りする予定です。
不穏な気配が漂うデュエルアカデミアでどのように物語が進んでいくのか。
次回をお楽しみに。


それじゃあ今回はここまで。
夏、終わり‼︎
長かった、本当に長かった………これでしばらくは余裕ができる………ハズ‼︎
長らく空いてしまった更新ペースを上げていきたいところです。
とりあえず減りきった体力を戻さねば、貧弱なこの身体ではまた入院なんてことになりかねん。
それはそれとして、皆さんはデュエリストセット、買われました?
私もとりあえず手に入れて、サンクチュアリとドットスケーパーが光るようになったので良かったです。
新規も楽しそうなカードが多かったですし、またデッキを組まねば………エクストラパックも来ますしね。
といったところで今回はここでお開き。
ではでは〜
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