怒られたら消します。
暑くなった……もう夏……らしい。
いかんせんあまり『地上』にでないから季節に置いてけぼりをくらってる感が半端ない。
とはいえ地上に出るのも一苦労だし、そう考えるとこうやって引き篭もるのが正解な気がしてならない。
「……いや、貴方は人間なんですから普通に外に出るのが健全だと思いますよ」
そうは言うが「さとり」、こちとら地帯で人間ボッチだよ? 周りは妖怪しかいないからボッチと言えるだろ? 仲良く遊ぶ人間がいないんだって。
ほら、引き篭もるのが健全じゃないか。
「いやいや、普通に貴方、「おりん」や「お空」と遊んでいるじゃあありませんか」
そりゃまぁ、『マスクマン』のこの俺と一緒に遊んでくれるのは本当に二人くらいだよ。 ほんと良い教育してるよさとりは。
「……いや、貴方が普通に喋って会話すれば妖怪だろうとすぐに仲良く出来ると思いますよ?」
そりゃ無理だぜさとりん。
「さとりん言うな」
おりんや
「彼女にとって貴方のその変わらない表情筋は羨ましいものの一つなんでしょう……相変わらずあの人は変なところで無いものに妬む」
あと毎回勇儀のアネキに会うといつも酒飲まされるんだけど、アレはアルハラだよね? 毎回あの人は俺の首をロックするけど、おかげでおっぱいの感触すごいから多少はいいけど。
「あの人はああいうコミュニケーションを取るんですよ……って何ですって今のは?」
あ、やべ。
「ほほー……勇儀さんの胸の感触がすごい、と。 へぇー……」
待って! 別に誰もどこかの誰かさんの胸とは違って心に栄養を与えてくれるなんて今しか思わなかったから!
「……そんなにトラウマを呼び起こされたいですか?」(暗黒微笑)
まじサーセンっしたぁ!!
「……いいですよ別に、土下座までしなくても。 大体貴方にはトラウマらしいものはあまり無いじゃあありませんか」
それはそうだけど……いやその、さとりの顔が怖かったから反射的に……
「そんなに怖い顔してました?」
チビりそうになった……(´・ω・`)
「何ですかその文字……あぁ顔文字でしたっけ。 器用に心の中で考えれますね」
えへへ。
「はぁ……何にせよ、少しは外に出たらどうです? 人間は運動をしないと身体機能が低下するそうですし」
さとりだって引き篭もりだし、運動されないから胸囲が増えないんじゃないの?
「……ほぅ!」
やっちゃったぜ! 逃げなきゃ!
「逃がしませんよ! 誰の胸が小さいですってー!?」
ぎゃー! そのよく分からない触手で縛らないでー!
「今日という今日はその減らず口……もとい減らず心を矯正してあげますよ!」
イヤー!
マスクマンと覚り妖怪
マスクマンと呼ばれ始めたのは確か小学校5.6年生だったはず。
なんか、生まれた時から表情が固かった俺だが、いつのまにかガチガチに表情が固まってしまっていた。 でも、声とか思考とかそういうのは正常に成長していったし、重い病気にかかったこともない。
ただ何故か、セメントで固められたんじゃないかってくらい、表情が固かった。
だから俺はマスクマン。 表情一つ変わらない、真顔で過ごすマスクマン。
寝るときは流石に瞼が閉じる。
「貴方、たまには喋ったらどうです?」
何で? 別にさとりがいるからいいじゃん。
「私がいない時はどうするんですか……」
そりゃ、ぼでーらんげーじ、よ。 みんなには伝わるし。
「そうではなくてですね……会話をしないと向こうに帰った時に困りますよ?」
あー……確かに昔絶望先生読んでた時に、引きこもって誰とも会話しないとコンビニの店員との会話すらできなくなるって読んだっけなぁ。
「人間は行動し続けないと肉体が方法を忘れるそうですよ。 あと、その本は興味があるので後で心を読ませてもらいますね」
相変わらず本好きだな、ってか漫画でもいいのか……
「ほら、試しに私と会話してみましょう」
んー? 別にアレだぞ? たまにこいしとかと話ししたりしてるぞ?
「えっ!? い、妹とですか!?」
うん。 たまに俺が寝てる時にベッドに侵入してくるから。 その時に。 いや、それ以外でもするけど。
「なっ……なな、何でこいしだけ……」
こいしのテンションが高校時代の俺に似てるから、つい。
「あ、あんな脊髄反射で会話していたんですか貴方は!?」
そうだぞー。 一応文化祭のお笑いライブでコンビ部門で1位だぞー
「た、確かにその真顔ガッチガチのまま心の声そのもので喋れば抱腹絶倒は間違いなし……! なんて恐ろしいんでしょう……」
さとりお前、そういう風に思ってたのか。
「仕方ないじゃあありませんか。 私はまだ貴方の声を聞いたことがないんですもの……ふん」
……なんでちょっと拗ねてんだ?
「何でもありませんよーだ」
……じゃああれだ。 帰る前に1回くらいは聞かせてやるからさ。
「……本当ですか?」
お前なら俺が嘘を言ってないって分かるだろ?
「くっ……覚り妖怪であるこの私に屈辱を与えるなんて……!」
さとりはよー分からん所でプライドたけーなぁ。
「当然です。 私は覚り妖怪、そんじょそこらの妖怪とか格が違いますからね! ふふん♪」
何だそのドヤ顔、可愛いな。
「うっ……またそうやってすぐに心で言う……聞こえるんですから、恥ずかしいのでやめてくださいよ」
そんなこと言われたってしょうがない、思ったからには仕方なし。
「はぁ……その割は貴方……」
ん?
「私と話している(?)時はいつも私のことだけを考えてますよね?」
そりゃまぁ、目の前にいるわけだし。
「心の上澄みどころか中までしっかりと私の事だけを考えてますし……なんでそんなに覚り妖怪キラーなんですか?」
……さぁ?
「うわ、本当に自分の心を理解してない……というより心に正直過ぎる……」
そんなこと言ったってしょうがないじゃないか。
「……それ、何かのシャレですか?」
えなりかずきは幻想郷にいなかった……(´・ω・`)
「貴方のそういう脊髄で会話してるのはこいしにそっくりですね」
ちょっと辛辣で草。
「草? 草って何かの比喩ですか?」
えぇっと、草っていうのは……あーそうなるとwからか?
「W? わら? やはり外の世界の言葉には興味が尽きません」
……そういう時のさとりって女の子らしい顔するよな。
「んなっ!? そ、そういうのはいいですから! 私に教えなさい!」
はいはーい。 えーとな……
今日も俺はマスクマン。
覚り妖怪に外の世界のネットスラングを教える。
さとりって多分ネットだと能力が使えないだろうから5chとかでめっちゃ煽られて顔を真っ赤にしそうだと思った。
さとりはドヤ顔で、「覚り妖怪である、この私が煽り耐性0だとお思いで? 貴方以外の人間に困る事なんてありませんよ!」って言ってて、なおさら煽られそうだと思った。
お風呂は気持ちいい。 考えた奴マジリスペクト。
でも風呂で疲れを取るってのはなんか違うらしくて、風呂に入ると人間はべらぼうに疲れるらしい。
でも心地よい疲れだからそう勘違いするんだって。 あと寝て起きれば普段よりスッキリするのは風呂でいい疲れをしたからなんだとか。
まぁ、詳しいことは知らないけど。
「……」
周りには誰もいない。 ならば、少しくらいいいか。
「……〜♪」
口ずさむ程度だけど、こうやって定期的に歌っとかないといけないのが俺の事情。 ってか、日課? さとりは俺の心を読んでくれるから喋らなくてもいいんだけど、こういう喉とかの運動はしとかないとね。
「〜♪」
「……ジー」
「〜♪……っ!?」
うおっ!? 誰だ?
「……にへら」
……何だこいしか、びっくりさせるなよ。 ってかお前、俺が入ってるって扉に札がかかってたろ?
「……ニコー♪」
いやまぁいいけど、さとりに見つかったら殺されるぞ俺? あとお前はいつからいたんだ……
「……〜♪」
あ、俺が歌ってたやつ! 最初からいたな!? っていうかもしかして俺が身体洗ってる時からかお前!?
「……ポッ」
赤らめるな! やべーぞこんなところさとりに見つかったら……
「見つかったら……なんです?」
ゲェさとり!?
「あ、お姉ちゃん」
「こいし……貴方はどうして彼が入浴をしているのに中にいるのかしら?」
「んとね〜……ただいまって言おうと思ったの!」
「へぇ……お風呂にいるって知ってて?」
「……スー」(無意識に消えていく音)
あ、こらこいし! 逃げんな! 一人だけずるいぞ!
「こいしはまた後でいいとして……まずは貴方ですね?」
いやいや待て! 俺何もしてない! 故に無実!
「そんなことは分かってますよ……」
え?
「どうして……どうして……! こいしには歌まで聞かせて私には聞かせてくれないんですかー!」
果てしない嫉妬ぉおおおおお!?
「バカー!」
グェヘー!!
今日も俺はマスクマン。
何故か風呂に侵入された側なのにさとりから理不尽な弾幕をくらう。
ギャグ次元だから助かった。
ちなみにその間も真顔だったけど、流石に冷や汗くらいはかいていたぞ。(満身創痍)
明日の俺もマスクマン。
まだ地上の異変が解決してないらしいからまだまだ地底引きこもり生活は続く。
基本適当に書いているので適当に見てください。
誤字脱字等がありましたら、コメントにてお教えください。