ダゲキ「俺のトレーナーはかなり無茶だと思うのだが皆様はどう思うだろうか?」   作:個人情報の流出

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才能ってなんだろうね?

 夜もすっかりと更けて、アユの家への帰り道。俺はアユのベルトに下がるボールの中で、ひたすらに考え事をしていた。

 ああ、負けた、負けた、負けた、負けた。あんなに重い一撃を喰らうのは初めてだった。あんなに、俺の拳が効いていなさそうに見えたのは初めてだった。……負けるのも、初めてだ。

 そうか。負けるというのは、こんなにも怖いものだったのだな。

 

 ……ジュカインとアユの連携はすさまじかった。ジュカインのやつ、あんなにアユに文句を言っていたというのに息ぴったりではないか。あれでアユのことを信頼していないと言うのなら、アユと信頼関係を構築した日にはどこまで行くのだろう?

 俺とたった二人で旅をし続けていたアユだ。そのときは、もしかしたら俺は。

 

「ダゲキ」

 

 唐突にボールの外に出された。なんだと言うのだ? この時間からバトルの申し込みなど無いだろうし、まだ家も遠い。ボールから出す理由など無いというのに。そんな感情を目で訴えると、アユはこちらを向いてにっこりと微笑んだ。

 

「ダゲキと一緒に帰りたくなっただけだよ」

 

 ……別に、ボールの中にいても一緒に帰ることになるのでは? まあ、いいが。

 アユと俺の背丈は同じくらいだ。アユの方がちょっと高いが。だから、歩幅もほとんど一緒。横並びになって、帰り道をてくてくと歩いていく。頭の上を、スバメが飛んでいった。

 

「ねえ、ダゲキ。才能ってなんだろうね?」

 

 いきなり何を言い出すのだ。それを俺に問うたところで、返事をしても通じないのだから意味無いだろうに。

 

「……ねぇ。返事してよ」

 

 ちょっとムスっとした顔でそう言うアユ。いや、無茶だアユ。俺が返事したところで人にはポケモンの言葉はわからんだろうて。

 

「……なーんてね。ちょっとからかいたかっただけ。冗談だよ、ごめんね」

 

 知ってた。まったく、なんだっていうのだ、普段はあまり冗談なんて言わないくせに。……まあ、なんだか楽しそうな顔をしているからいいのだが。本当に今日のアユはおかしいな。

 

「ああでも、才能ってなんだろうね? って質問は冗談じゃないよ。……私、わかんなくってさぁ。わかんなすぎて質問しちゃった。ダゲキが返事してくれても、何言ってるかわからないんじゃ意味無いのにね」

 

 まったくだ。そう言う質問はお父さんとかお母さんにするべきだろうが。

 しかし、才能ってなんだ、か。よくわからないことを考えるな、アユは。才能なんてものは、天から与えられるもので、元々持っているヤツと持っていないヤツがいる。それだけだろう。体の大きさとか、頭のよさとか、そういうもの。アユは難しいと言うけど、そう難しいことでもないと思う。アユが難しく考えすぎているだけなのではなかろうか。

 

「……ふふ、ダゲキ、考え込んでる?」

 

 む? ああ、本当だ。いつの間にか才能について考え込んでしまっていた。いつの間にかアユが俺の顔を覗き込みながら歩いているのにも気づかないくらいに集中していたらしい。危ないぞ、アユ。前を見て歩け。

 

「難しいよねぇ、才能って。きっと、簡単に答えはでないんだろうね。……ねぇ、ダゲキ。カロス地方に行こうか。できれば明日に出発してさ」

 

 なんだ、随分と唐突だな。いや、もともとアユはカロスに行きたいと言っていたっけか。だが、それにしても慌ただしい。せっかく長い船旅を経てここに来たのに、たった二日しかいないなんてもったいない気がする。お母さんとお父さんも寂しがるのではないだろうか?

 

「私ね。殿堂入りトレーナーになって、なんだか目標を見失ってたの。こっちに来る前カロスに行きたいって言ってたのも、単純にミアレガレットが食べたかったからなんだけど……今はね、違うの。才能ってなんだろう? って言う問いの、答えを知りたい。だからいろんな人を見て、いろんな才能を見たい。それに……メガシンカも、手に入れたいから」

 

 メガシンカ。その言葉を呟いたときの一瞬、アユの眼光が鋭くなった気がした。……しかし、そうか。アユもメガシンカが欲しいのか。そうだ、そりゃあそうだろう。……もし、俺がメガシンカを手に入れられるなら。その時は、アユの手持ちの中で、紛うことなき最強になれるだろうか。あのメガシンカしたクチートを、超えられるだろうか。

 

「だからね、カロスに行きたいの。ダゲキはどうかな?」

 

 異論はない。あるはずもない。そもそも、俺がアユに逆らうわけがない。俺たち(ポケモン)はどこまでも、トレーナーに着いていくだけなのだから。それに、俺ももっと強くなれるのならば、大歓迎だ。必ずや、俺も、メガシンカを成し遂げて見せる。

 

「あれ? なぁんか気合い入ってる? ダゲキ。……うん。やる気満々だし、オッケーってことだよね。ありがと、ダゲキ。ジュカインは、どうかな?」

 

 アユがジュカインに声をかけた瞬間、ジュカインのボールがかたりと揺れた。おお、こういう時は返事をするのだな、ジュカイン。いつもだったらうんともすんとも言わないくせに。

 

「うん、決まりだね。じゃあ、お父さんとお母さんに報告して、荷物をまとめて……っと、その前に、家に帰らなきゃね」

 

 いつの間にか立ち止まって話していたアユは、それに気づくとえへへ、と笑って頬を掻いた。もう、ずいぶん夜も遅い。お父さんもお母さんも心配していることだろう。急いで帰らなければな。

 

「わ、わ!? っと、ち、ちょっとダゲキ、何するの!?」

 

 今の悲鳴は、俺がアユを持ち上げたことによるものだ。ただ普通に歩いて帰るよりも、俺が抱えて走った方が早く家につくと判断した。ちなみに、アユくらいなら持ち上げるのは容易い。軽いもんだ。格闘タイプをなめないでもらいたい。

 

「え、待って、ダゲキ。帰るの? このまま帰るの? 嘘だよね? ちょっと待って、絶対本気で走らないでね? ダゲキが本気で走ったら私死んじゃうからさ? ね、聞いてる? 私死んじゃ……」

 

 ――――ダゲキ、参る。

 

「ぁぁぁあああああああああああああああああ!?」

 

 夜のミナモシティに響く悲鳴と、少女を抱き上げて全力疾走するダゲキ。後日、ポケモンによる誘拐事件があったとジュンサーさんの許に連絡があったと言う話を電話でお父さんから聞いたアユが怒っていたが、それは俺のせいではないと思う。

 

 

 

 

 

 

 走ること三十秒。ギャリギャリと音を鳴らしながら気持ちよくブレーキをかけて制止した俺は、アユを地面に下ろした。悲鳴上げっぱなしだったアユは、地べたに座り込んだまま肩を上下させて荒い呼吸を繰り返している。

 

「なんだ、何があった!?」

 

 と、俺がアユを下ろしたのとほぼ同時に、家の中から酷く焦った様子のお父さんがボールを片手に飛び出してきた。鋭い目がアユの姿を認めると、「アユ!」と叫んでアユの許へと駆けつける。

 

「何があった、何をされた!? 怪我は無いか? どうしたんだぁぁぁぁぁぁ!」

 

 うわ、うるさい。夜も遅くにそんなに叫んでは近所迷惑ではないか。そう考えてみると、散々悲鳴を上げていたアユも近所迷惑ということになるのか。まったく、近所迷惑な親子である。ん? 原因は俺じゃないかって? ハハハ、面白い冗談だ。今それ言ったやつ、後でインファイトな。

 

「あの……あのね……ダゲキが……」

 

「わかっている! ダゲキが撃退してくれたんだろう! それで、誰に教われたんだ!? 男か? 女か? 大人か? 子供か? 顔は見たのか? 知り合いだったか? 知らんやつだったか?」

 

 アユが状況説明をしようと言うのを遮って、めちゃくちゃでかい声で質問をし続ける。質問してるのに答えを聞かないとか、バカなんだろうか? 昨日のバトルの時の、あのフィールドを自分の有利になるように作っていく賢さはどこへ?

 

「違くて……ダゲキが……」

 

「わかってる! わかってるぞぉ! アユぅぅぅぅぅ!」

 

「だ、だから……」

 

 すでに息も整っているアユをも圧倒し、叫び続けるお父さん。これ、わざとやってるんじゃなかろうか。

 

「誰だ!? まだ近くにいるのか!? 出てこい! でてこ……あだっ!?」

 

「うるさいわバカ夫。近所迷惑でしょうが。ちゃんとアユの話を聞きなさいよ、事情説明しようとしてるじゃない」

 

 いつのまにか家から出てきていたアユのお母さんが、アユのお父さんの後頭部を全力でぶん殴る。しっかりと腰の入ったパンチだった。かくとうタイプとして称賛に値する腕前だと思う。しかし、冷静なお母さんが出てきてくれて助かった。これでようやく話が進む。

 

「それで、どうしたっていうのアユ。帰りも遅いし、何かあったの?」

 

 立てる? と聞かれたアユは、苦笑いを浮かべながら首を横に振った。まだ立てないらしい。そもそもなぜさっきから座り込んでいるのだ? わからぬ。

 

「ああ、えっと……悲鳴上げながらここまで来たのは、ダゲキに抱えられて全速力でここまで来たから。……あはは、まだ足ガクガクしてる……。それで、帰りが遅かったのは、ポケモンバトルを挑まれたから。ポケモンセンターにフィールドを借りに行ったら、サインやら握手やらに殺到されちゃって……」

 

 それを聞いたお母さんは、ぷふっと吹き出して笑った。お父さんはよかったー……と呟いて、深くため息をついた。なんとも過保護な父親である。

 

「というかアサヒ! 何笑ってるんだお前は! アユが心配じゃないのか!」

 

「あなたが心配しすぎなの。アユは殿堂入りトレーナーよ? 大抵の不審者なんて返り討ちでしょ。そうじゃなくても、アユは神童なんだからトレーナーの襲撃くらいなら……」

 

「お母さん!」

 

 唐突に叫ぶアユに、お母さんとお父さんがビックリしてアユの方を見る。アユはしまった、といった表情をしていた。叫んでしまったのは本意ではなかったのだろうか。やがて、アユは言いづらそうに次の句を告げた。

 

「……えっと、あんまり、神童って呼んでもらいたくないなぁって、思って……」

 

「どうして?」

 

「……」

 

 お母さんが優しく問いかけるが、アユは何も答えない。そう言えば、あの少年……確か、去り際にノブと名乗っていたか。彼に神童と言われた時も、神童と呼ばないでと言っていた。その呼ばれ方に何か負い目でもあるのだろうか? 

 

「……ま、言いたくないこともあるわな。アサヒ、それ以上聞いてやるな」

 

「わかってるよ、あなたに言われるまでもなくね。っていうか、そんなにしつこく聞いてないでしょう。さっきまでアユの話も聞かないで質問ばっかしてたあなたに言われたくありませんー。良い歳して格好つけないでよもう」

 

「うっせぇ、格好つけてねぇっての。っていうか、良い歳しては余計だ」

 

 うむ。見ていて微笑ましくなる光景だ。難しい顔をしていたアユも、いつの間にかクスクスと笑っていた。

 

「ごめんね、アユ。余計なこと聞いて。無神経だったね」

 

「ううん、いいの。ありがとうお母さん。ごめんね、急に叫んだりして」

 

「ん? アユ、お父さんにはお礼を言ってくれないのか?」

 

「さ、早く入りなさい。疲れたでしょ、先にお風呂に入ってきたら? ごはん温め直しておくから」

 

「うん。ありがとう」

 

「おーい、アユ-?」

 

「さ、行こっかダゲキ。お腹すいたもんね」

 

 了解した。行こうかアユ。

 

「あのー、俺もお前のことを心配してだなー?」

 

「……お父さん」

 

 先に家に戻ったお母さんに続いて家に入ろうとしいたアユが、笑顔で振り返った。期待で目を輝かせるお父さん。さて、そんな彼にアユが贈った言葉とは。

 

「うるさい」

 

 罵倒だった。

 

「アユぅぅぅぅぅ!」

 

 周りなんて気にせずに泣きわめくお父さん。お父さんの泣き声は、激怒したお母さんが家に引きずり戻すまで続いた。

 

 

 

 

「お母さん、外の声止んだけど、お父さんは?」

 

 風呂から上がり、火照って赤くなった肌そのままで食卓にやって来たアユは、開口一番にお父さんのことを聞いた。なんだかんだ言ってお父さんのこと大好きなんじゃなかろうか。

 

「んー? 泣きつかれて寝ちゃったよー。本当に子供みたいなんだから、あの人」

 

「本当にねー。でも、そう言うところが好きなんでしょ?」

 

「親をからかうんじゃありません」

 

 アユがいたずらっぽく問いかけると、お母さんは若干顔を赤くして、キッチンに引っ込みながらそう言った。あれだな。昨日から思っていたのだが、お母さんって結構分かりやすい人だな。

 

「さ、アユ。召し上がれ」

 

「あ……ハンバーグ」

 

 キッチンから出てきたお母さんが運んできたのは、湯気の立つハンバーグ。それを見たアユは目の色を変え、凄まじいスピードで席についた。そして、テーブルに置かれたハンバーグをまじまじと見つめる。

 

「いただきます」

 

 手を合わせて挨拶をすると、アユは箸を持ち、ハンバーグを大事そうに切り分けて口へ運んだ。ゆっくりと味わうように咀嚼し、飲み込んだ。

 

「……おいしい」

 

 二口、三口と食べ進めて、横に置かれたお米に気づいてそちらも口に放り込む。随分と大事そうに食べていたのに、そこからはガツガツと食べ始めた。ちょっとはしたないのではないかと思うが、本人が良いと思うのなら良いのだろう。

 食べ終えてふぅ、とため息をついたアユは、お母さんの方を向いて笑顔を作った。

 

「美味しかったよ。ありがとう、お母さん。ご馳走さまでした」

 

「お粗末様でした。アユ、ハンバーグ大好きだもんね。また旅に出る前に、アユに食べさせてあげたくて。……明日、出るんでしょう?」

 

「……あれ? なんでわかるの!?」

 

 アユがすっとんきょうな悲鳴をあげる。しかし、これには俺も驚いた。アユが明日旅に出ると決めたのはついさっきなのに、どうしてわかったのか。

 

「娘のことだもの、わからないわけないじゃない。アユはいつも唐突に旅に出るって言い出すから、大体わかるようになっちゃったのよ。そう言うところお父さんとそっくりよね」

 

「……うーん、お母さんにはお見通しかぁ。うん。私、明日から旅に出るつもりだよ。行き先はカロス地方」

 

「メガシンカのため?」

 

「それもあるけど……私、色んな人を見たくなったの。色んな人を見て、それで、才能ってなんだろうって疑問の答えを見つけるつもり」

 

「へーぇ、楽しそうじゃない。頑張ってね、アユ。応援してる」

 

「うん、頑張る。だから待っててね」

 

 そう言って、アユとお母さんは笑い合う。実家で過ごす最後の夜は、そうして過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

「傷薬オッケー。テントも持った、水筒も。ハンカチとティッシュもある。マルチナビも入ってるし、お財布もバッチリ、と。よし、大丈夫かな。じゃあ行こっか、ダゲキ、ジュカイン」

 

 荷物の確認を終えて、アユはバッグを持って立ち上がった。ボールの中の俺たちに語りかけた後、部屋を出て玄関へと向かう。

 玄関では、お父さんとお母さんが待ち構えていた。見送りだろうか。

 

「アユ」

 

 お父さんはアユの近くまで来ると、アユに何かを手渡した。それは、丸い宝石のような物。進化の石とも違うそれは、その真ん中に、赤色と黒の混じった猫の目のような模様がついていた。

 

「お父さん、これは?」

 

「『ジュカインナイト』……ジュカインの、メガシンカに必要な物だ」

 

「ジュカインナイトって、メガストーンじゃない! なんでこれをお父さんが?」

 

「いつかジュカインをメガシンカさせるために手に入れたんだ。まぁ、何度試してもメガシンカしてくれなかったけどな。ジュカインは俺の指示には従ってくれていたが、最後まで心を開いてはくれなかったってわけだ。……ジュカインは、お前の手持ちに戻ったんだ。それはもう、俺には必要ない。だからお前が持っておけ」

 

「お父さん……ありがとう」

 

 お父さんにお礼を言って、アユはジュカインナイトをバッグにしまった。……これで、メガシンカに関してはジュカインに先を越されたと言うわけか。流石に、焦るな。

 

「あ、あと……その。だ、大好きだよお父さん!」

 

 アユが顔を真っ赤にして言った瞬間、お父さんが雷に打たれた。いや、実際にでんき技を喰らったわけではないのだが、見えた。見えたのだ、お父さんを打ち付ける雷が。お父さんの目からは涙が溢れ、嗚咽を漏らし始め。

 

「アユぅぅぅぅぅ!」

 

 と泣き叫び始めた。なんだろう。俺はお父さんへの認識を改めなければならないかもしれない。この人、ヤバイ人だ。

 

「あーもう、うるさいなぁ! 嬉しいのはわかったから泣き止むか部屋に戻ってよ。せっかくのアユの旅立ちなんだからもうちょっと落ち着きなさいっての」

 

 お父さんは頷くと、階段を上って自分の部屋へと引っ込んでいった。それで良いのかお父さん。

 

「ごめんねー、最後まであんなんで。ほんと、どうしてもっと落ち着けないのかしらあの人……」

 

「いいよ、別に。今のは私のせいでもあるし。流石に泣くとは思ってなかったけど」

 

「そう? ならいいけどね」

 

 呆れたように言うお母さんに、顔が真っ赤なまんまのアユが返事をした。んー、アユも結構わかりやすいな? 似た者親子なのだな、本当に。

 

「えっと。じゃあ、行ってきます、お母さん」

 

「行ってらっしゃい。また、成長した姿を見せてちょうだい」

 

「うん。絶対」

 

 アユとお母さんが拳を突き合わせて笑いあった。それは男性的な挨拶だと思ったが、まあ、二人が楽しそうだから良いのだろう。こうして、アユは実家を出てまた旅に出る。才能ってなんだろう? という疑問の答えを得るために。俺は……そうだな。もっと、もっと強くなるために。もう負けないためにアユと旅をしよう。トレーナーに付き従うポケモンに、改まった旅の目標など必要ないのだが。あると無いとでは結果が大違いだ、きっと。ちゃんとした目標さえあれば……俺がどれだけ弱くても、あの時のようにはならないはずだから。

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