サカキが島に来るようになって、手に入るポイントが増えた。サカキとの対戦で発生するポイントよりも、ボロボロになったサカキのポケモンを回復させる方が稼ぎになっている不思議。
「んー、今の手持ちだと伸び悩みだな。店長何か良い案ないか?」
「案ですか?」
「今の手持ちは、サイドン、ニドキング、ニドクインが確定メンバーなんだが、限界を感じててな。何か新しいポケモンを加えようかと思ってな」
「やっぱり、じめんタイプですか?」
「そうだなぁ、ジムリーダーはタイプの固定が義務付けられている。だから一タイプを極めるスタイルになる」
「なら、ゴローニャとかダグトリオ。その地方のポケモンじゃないとダメなんだったか?」
ポケモンのタイプを固定されるジムでは、それだけでも使える種類が限られる。だがジムリーダーは、その地方の広告塔でもある。その為ジム戦に使用するポケモンは、そのポケモンジムが配置されている地方のポケモンを使用する様に、ポケモンリーグから命令されたりする。
「いや、最近は緩くなっているからな。一体程度なら、別の地方のポケモンでも問題ない」
「じゃあ、タイプを複数持ってる奴かな。ミズ/じめんのナマズンとか、エスパー持ちのネンドール」
「エスパーか…悪くないが俺には向かんな」
実直剛健な性質を持つサカキには、確かにエスパータイプは似合わない気がする。ミュウツーは、制御装置が有ったから扱えていたのだろう。アローラの奴は、並行世界のサカキだろうし。
「あ、ガブリアスなんてどうです?」
「確かドラゴンタイプだったな…試してみるか」
「タマゴ高いですよ」
「幾らだ?」
「十万ぐらいかな…」
「ム」
これは販売価格では無く、商品の原価である。ランダムタマゴで数を引く方が、まだ安くなりそうな値段だ。
「店売りか?」
「原価だ」
「むぅ」
サカキとは随分と軽口を叩き合う仲になった。最初の頃はラスボスかと思って警戒していたんだけど、まだロケット団どころかジムリーダーになる前と知り、なんとか落ち着きを取り戻した。
ジムリーダーは毎日の様にジム戦を挑むトレーナーの相手をする為、体力のある若くて優秀なトレーナーを選出する事が多いらしい。サカキは今年で29になるベテラントレーナーだから、ジムリーダーになりたいと言うと笑われることも有るらしい。
「助かった~!」
「!?」
サカキからジムリーダーについてのレクチャーを受けていると、太めの男性が汗だくで店に飛び込んで来た。マスコット兼、用心棒のビクティニさんが驚いて目を覚ました。
「み、みず」
「ミミズ?」
「店長、ボケている場合ではない様だぞ」
「ティ…」
ビクティニさんにも呆れられたので、大人しくペットボトル入りのおいしいみずを渡してやった。
「ふっ、ハァ~」
「ビィクティ!」
「開店以来初の二人目の客だな」
「これまで、私以外にいなかったのか…」
「落ち着きました。助けていただいて、ありがとうございます!」
「おいしいみずお一つで、3ポイントになります」
「ポイント!?」
この男は最近博士号を取得したポケモン研究者で、趣味のフィールドワークをしている最中、ギャラドスのたつまきで遭難したらしい。
「3ポイント」
「だから、ポイントって言われても…」
「フン、現金で良いじゃねぇか…前にトレーナー以外のがあると言っていただろう」
「ポイントの購入だと…1ポイント70円ぐらいだな」
「ぐらい?」
「物価変動とかで、相場が変わるんだよ」
「ああ、ポケドルみたいなもんか。そら面倒な計算だわな」
「とりあえず、ポイントカードな」
「あ、どうも」
丁度良い機会だし、新しい設備を導入するのも良いだろう。
「何だぁ、それは」
「これはポイントチャージ機だ。これで好きな金額をポイントに変換できる」
「便利だな」
「一応、サカキのポイントカードでも使えるぞ」
「何!?」
「二人に渡してあるのは、仮発行のポイントカードだからな。本発行のカードは、トレーナーカードを差し込む機械だから」
「それはカードなのか?」
「あ、トレーナーカードがポイントカードになるんですね」
「そうだ。トレーナーカードには、本人識別のチップが埋め込まれてるからな。機械がそれを読み取って、個人別のポイントを掲示できるっ訳だ」
「その機械が壊れたら?」
「新しいの付ければ良いだろ、機械の機能は読み取りと支払いだけだ」
「仮カードって何の意味があるんですかね?」
「プリペイドカードだと思ってれば良いぞ。人にポイントを上げたり出来る。ポイントをチャージ機を通してチャージ出来る上に、誰でも使えるお手軽仕様だ」
「バトルチャージ機能は、どういう仕組みなんだ?」
「島の地下に情報統制室があって、独自にポイントを送ってる。本カードだとそのまま受信するが、仮カードだと施設を利用する時にポイントが入るぞ」
「ポケモンバトルで得られるポイントの割り振りは?」
「独自判断って言っただろ。詳しくは知らないが、対戦相手の強さ次第で変化する」
こうして太い博士から3ポイントを回収する事に成功する。
「帰りはサカキに送って貰え、そらをとぶかなみのりが無いと島を出られん」
「サカキだ。ジムリーダーを目指している」
「あ、ボクはポケモン行動生物学博士のオダマキと言います。よろしくお願いします」
最初の博士はオダマキ博士でした。
これから、ジョジョに人が増えて行きます。