帰るなら今の内。
皆さんは、ポケロスと言う言葉をご存じだろうか?
正式な名称に戻せば、ポケットモンスター消失系気力低下症と長い名前のアレだ。元の世界で言う処のペットロスだ。
この精神病はポケモンに愛情を注いげば注ぐほど症状が重くなる面倒な病気で、自殺者がでる事もしばしばだ。心の折り合いを付ける為にポケモン葬儀屋が出来たくらいだ。
さて、どうして気が滅入る様なポケロスの話をしたのか、それはポケパークに墓地を設置する事にしたからだ。それと言うのもこの間、100人近くの住み込みを雇い入れたのが原因だ。島での住み込みなのだから、冠婚葬祭は配慮しなくてはならない。特にポケモンに関する事なら猶更だ。
皆さんはポケモンの死に関して、意外と何も知らない。なので序に説明したいと思う。
まずポケモンは死ぬと『消滅』する。これはポケモンの体が、特殊な元素と電気物質によって構成されている為である。モンスターボールはこのポケモンの性質を利用して作られており、弱ったポケモンが捕獲しやすくなるのもその為だ。
こんな話を知っているだろうか?
老齢のニシノモリ教授が、オコリザルへの投薬量を誤り衰弱させてしまったという事故があった。そのオコリザルは生存本能からか、体を縮小させて教授の老眼鏡ケースの中に入り込んだ。この事故からポケモン各種が共通で持っている『衰弱時に縮小して狭いところに隠れる本能』を発見。それを活かした捕獲用ボールの開発が始まったとされる逸話である。
なおモンスターボールが開発される前は、ぼんぐりを使用していたと資料に残っている。
一応説明して於くと、モンスターボールはポケモンが快適に過ごせる様に設計されており、ボールに入る度に衰弱する訳ではない。
まぁ、そんな訳でポケモンが死を迎えると『消滅』してしまうのだ。突然いなくなるポケモンにトレーナーが受ける心理的なショックはいか程だろうか。
ポケモンの中には、自分の体の一部をアイテムとして残して逝くものもいる。ガラガラ、ガブリアス、ライチュー、ラッキーなどが有名だろうか。其々、『きちょうなホネ』『りゅうのキバ』『でんきだま』『しあわせタマゴ』を残す。
全てのポケモンが形見の品を残してはくれない。
人々が心穏やかに過ごす。その為の墓であり、墓参りなのだ。カントーのシオンタウンにあるポケモンタワーがいい例だろう。
「わかったか?」
「「うっす!」」
「そんな訳で、ゴーストタイプを持つポケモンの住処を兼ねた墓地と慰霊碑を建てるから、お前らソコも巡回しろよ!」
「「…うっす!」」
「あ、ムサシはテレビに出ろ」
「あ、ええええ!?」
次回、ニャース見参