瓦解のテンシ、アクマの鮮血   作:福宮タツヒサ

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久しぶりの投稿ですが、いつの間にかお気に入り数が増えて驚きました……。
評価も頂いちゃって、本当にありがとうございます。
プロローグを終えて、本文が始まります。


第1話 再会

一夏side

 

「(はぁ……)」

 

とうとう来てしまった。

見渡す限り、女性女性女性……男が見当たらない。

実際は前の方に一人の男がいるけど、あいつと一緒なら苦痛以外の何物でもない。

何を隠そう、もう一人の男こそ……僕の苦手な兄だ。

 

「皆さん、このクラスの副担任になる山田麻耶です。よろしくお願いします」

 

ふと声の方へ視線を向けたら副担任が挨拶していた。

だが、シーンと反応がない。

理由は簡単……世にも珍しい男性操縦者が二人もいるから、女子達はそれに注目しているんだ。

後……副担任の先生の容姿が中学生みたいで、背伸びをした大人にしか見えないからだ。

 

「……え、えっとぉ……で、では名簿順に自己紹介していきましょう」

 

あ、気を取り直した。僕よりメンタルが強い人だな〜。

……なーんて思ってたら兄が前に出て来た。

 

「えー……えっと、織斑秋十(あきと)です。よろしくお願いします……以上です!」

 

女子全員が兄の方に注目する。

すっぱりとした紹介をして、半分の女子が漫才よろしくずっこける。

見た目は爽やかに見えるけど……内心では卑劣なことを考えてるに違いない。

憶測とかじゃない、確信だ。何年も虐められた僕には分かる。表面は好青年を演じているが、裏ではいつも他者を見下している。何人もの女の子が、あの表情に騙されたことか……。

すると兄は出席簿のようなものに叩かれていた。

あれ……千冬姉さん?

 

「貴様はまともに自己紹介もできんのか?」

「げぇ!? 千冬姉!?」

「ここでは織斑先生だ」

 

二度目の出席簿アタック。叩かれた箇所から煙が出て、とても痛そうだ。

 

「諸君。私が織斑千冬だ。君達生徒を一人前にすることが仕事だ。多少は逆らっても構わんが、ふざけた理由だったら容赦はせんぞ」

 

黒のカジュアルスーツに身を包んだ女性———千冬姉さんの挨拶に、クラス中のボルテージが上昇した。

 

「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」

 

「千冬様! 本物の千冬様よ!」

 

「私、ずっとお姉様に憧れて入学しました! 北九州から!」

 

「お姉様のためなら死ねます!」

 

凄まじい熱狂的声援と言うか、この様子に千冬姉さんは頭を抑えている。

 

「はぁー、まったく……まぁ良い。諸君らも知ってると思うが、このクラスには男性操縦者がいる。が、一個人の生徒として接しろ、良いな?」

 

その言葉でクラスの女子達は口を閉ざした。

流石千冬姉さんと言うか、ブリュンヒルデの称号があると言うか……教師としての威厳が感じられる。

一方、千冬姉さんの隣にいる兄の方を見ると、何か驚愕の表情になって千冬姉さんの方を見ていた。まるで、自分の思い通りに行かなかったような顔をして……。

と、兄と視線が合うと睨まれた。まるで汚物を見ているかのように、見下した目を向けてくる。

すぐに目線を逸らして周囲を見渡すと………あいつもいた。腹黒兄の取り巻きの一人、篠ノ之箒。

やっぱりだ……僕はまた、虐められるんだ。今度はクラスの大半が女子。しかも千冬姉さんを敬愛する人ばかり。

そんな中、“非才”の僕がいたら……また僕は……。

 

 

 

「それとだが、諸君ら以外にも編入生がいる。

ISの経験値が浅いにも関わらず、本気で掛かった元代表候補生の職員と相打ちに追い込んだ、既に専用機を与えられた者だ。気を引き締めるように。

———では、入って来い」

 

 

 

 

「———失礼します」

 

千冬姉さんが命じると、扉を開けて誰かが入ってきた。

腰まで届く茶色の長い髪にスラリとしたプロポーション。そして、鮮血を連想させる真紅の瞳の女性だった。

その人を一言で表すなら———“魔女”。

妖美な美しさも兼ね備えて、僕だけじゃなく女子の誰もが彼女の美貌に見惚れていた。

 

「ディアナ・リェータスです。親しい人からはディアナと呼ばれています。専用機を貰った期待のルーキーなどと呼ばれていますが、気にせず語りかけてくださいね」

 

その女性は微笑む。誰もが魅了される笑みを散らして。

このクラスに、先ほどの千冬姉さんのような騒音は響かなかった……。

 

 

 

〜〜◇〜〜

 

 

 

HRが終わり、休み時間。

廊下には既に何人かの女子達が謙遜し合って、バリケードを形成している。

でも皆、僕が織斑家の“非才”だと知ったら袋叩きするに違いない。

そう考えると何だか、視界に映っている全てが鬱に見える。

はぁ……。

 

 

 

「———織斑一夏君」

 

「は、はい……! って、あなたは———リェータスさん?」

 

「“ディアナ”で良いよ、一夏くん♪」

 

男女問わず見惚れるような笑みで、そこに噂の同級生、ディアナ・リェータスさんがいた。

 

 

 

ディアナside

 

待ちに待った入学式(原作介入)。スコールやエムを使って上層部を脅した甲斐があったわ。だって、漸く一夏に会えたんだもん♪

あの時、絶望の淵から私を救ってくれた頃の容姿のまま。可愛い可愛い一夏。私だけの【天使】、これから毎日、一緒にいられるんだ。

 

「あ、あの……僕に何か?」

 

私を見て小動物のように怯える一夏。

うんうん、可愛いね♪ ……でも、もう少し信用して欲しいなぁ〜。

でも、あんまりアピールが激しいと逆にドン引きしちゃうかな?

 

「ううん。特に用とかは無いよ。ただ……一目見て、君と話しがしたかっただけ♪

あ、そうだ。“一夏”って呼び捨てにしても良いかな?」

 

「え? あ……は、はい……」

 

あぁ……今、私は幸せの絶頂よ。

一夏の発して天使の歌声が私の耳を燻り、一夏の吐いた息が私の下腹部を熱くしてくれる……ッ!

一夏と一緒にいられる空間が、私の楽園なのね……!

 

 

 

「こんな所にいたのか、出来損ない」

 

うわ、マジであんなセリフ吐く奴がいるんだ。

唐突に現れた、会いたくないゴミクズ(織斑秋十)。呼んでもいないのに……。

 

「あ、秋十……ッ」

 

「ふ〜ん? ……そんなゴミに話しかけようとする娘がいたんだ」

 

一夏に見下した視線を向け、対照的に私には爽やかな笑みを見せる。その背後には、一夏に軽蔑の視線を送るクズポニテ(篠ノ之箒)も控えてる。

はっ! エロい視線がバレバレだっつーの。大体アンタねぇ、原作キャラの1人のおっぱい星人(山田麻耶)の巨乳をガン見していたでしょ? 気づかれないとでも思ったの?

 

……ってか、何て言ったの?

一夏に……“出来損ない”? “ゴミ”? ……誰の許可無しに、()()()()に不名誉な名をつけてくれたのかしら?

このクズ共は……ッ!

 

「一夏。私が良いって言うまで目を瞑ってくれるかしら? お願いね」

 

「え? う、うん……」

 

私が笑みを浮かべながら言うと、一夏は戸惑いながらも両眼を瞑ってくれる。

ここから先、可愛い一夏には目に毒だからね♪

 

「どうだい? そんな出来損ないとじゃなく、俺のところに———!?」

 

そこから先、クズ男は何も言葉を発せなかった。

クズ男の喉元に、私が懐からナイフを突きつけたからだ。途端にクズ男はブルブル体を震わせた。

面積の少ない極小のナイフ、しかも袖に隠して全員に見られないようにしているので、側からみたら近距離で話をしているようにしか見えない。

それにしてもクズ男ったら……軽蔑する視線からエロい視線、そして畏怖する視線に変わるなんて……本当に面白い反応をしてくれるね。()()()()()()()()()……。

 

「き、貴様! 秋十に何を———!!」

 

目の前のクズ男を脅していると、竹刀を持ったクズイン(篠ノ之箒)が突っ込んで来た。

おっそいなぁ。だが万が一、一夏に当たったら危ないので、素早く回り込んで手刀で竹刀をはたき落とし、ポニテとクズ男の耳元でボソボソ言う。周囲に聞こえないように……。特に一夏だけには絶対にね。

 

「貴方達は何を言ってるのかしら? 一夏が出来損ない? ゴミ? 挙げ句の果てには竹刀を出して襲いかかるとか、バカの極みじゃないの? 頭にババロアが詰まってるんじゃないの?

あんまり一夏を怯えさせると……二度と剣道できないように———両腕を切断するよ? クズポニテ」

 

「っ!?」

 

殺意に敏感に反応したポニテは私から離れる。私を見るなり、ポニテはクズ男同様に余裕の表情が崩れ去った。

 

「私の幸福な時間を邪魔しないで……貴方達と関わろうとしないから」

 

その場を後にして私は一夏のところへ向かった。

すると2人は屋上の方へ足を運んだ。大方、クズ男の方が「屋上に行こうぜ」と誘ったんだろう。少しでも原作通りにするために。まぁ知ったこっちゃないが。

私はクズだが、私は忠告しただけ。

そう……私は何も悪くない。それに一夏以外の他者なんて知ったことではない。

あいつらが勝手に喧嘩を売ってきただけ。私は一夏のために行動しただけだ。

 

 

 

「あ、あの……ディアナさん?」

 

「あぁ。ごめんね一夏。もう目を開けても良いよ」

 

そう言うと一夏はパチクリとつぶらな瞳を見せた。

良かった。どうやら一夏には私の本性を知らされていないようだ。

あぁもう……可愛いすぎる。写真に収めるだけじゃ、この可愛いさは表現できない。今すぐ襲いかかりたい……!

 

 

 

「ちょっとよろしくて?」

 

もう、またかよ……!?

一々絶頂の最中に割り込まないでくれるかな?

 

「……何ですか?」

 

「まぁ! 何ですの、その返事は!? 私に話しかけられてることすら光栄だというのに、それ相応の態度があるのではないのかしら?」

 

今度は金髪チョココルネ(セシリア・オルコット)、別名チョロインさんか。男嫌いのヒステリックな一面があるから面倒なんだよね。

確か両親がどうのこうの? ……で男を執拗に嫌っていたんだっけ?

まぁ別に良いけど。私と一夏には関係無い。

 

「ねぇオルコットさん。今一夏は私と話をしているんだから、要件があるなら早く済ませてくれないかな?(そのメス豚な面を一夏に見せんじゃねえよ。とっとと視界の端から消えろ)」

 

「っ……貴女はMs. リェータス。男なんかの肩を持つおつもり?」

 

「肩を持つも何も、私は同級生と話したいだけだよ(あっちのクズ男を罵るのは一向に構わない。けど一夏に非難の視線を向けるなら、金色のコルネをもぎ取るよ?)」

 

そう言うと何を勘違いしたのか知らないけど、唐突にチョココルネは「私はエリートなのですわ」とか「教官を倒したイギリス代表候補生なのです」とか言い始めた。うわぁ……自分に酔ってる厄介な女だよ、本当……。

ここで、オドオドしながら一夏が手を挙げた。

 

「あ、あの……僕も一応倒したんだけど……」

 

「な……!? 何です———」

 

「へぇ〜! 凄いねぇ一夏! 試験官を倒しっちゃったんだ!!」

 

ワナワナして何か発言しようとしたチョロインの言葉を遮り、私は大声で賛辞の嵐を振りまく。

 

「い、いや……倒したっていうか、突っ込んだのを躱したら勝手に自滅したというか……」

 

「それでも大したもんだよ! 私なんか苦戦しちゃって、勝つことができなかったんだから!」

 

私の言葉に一夏は満更でもないような表情をしている。

あぁ、その赤く染まった頰が可愛いな。今すぐにでも引きちぎって食べちゃいたい……。

 

「あ、貴方!! 私の言葉を———」

 

続けてチョロインは何か叫ぼうとしたが、今度は呼び鈴によって遮られた。プッ……ダサ。

 

「くっ……! また来ますわ。逃げないことね、良くって?」

 

まだ「いいえ」とも言っていないのに勝手に自分の席へ戻っちゃったよ……。あいつが来る前に一夏を連れて逃げよっと。

はぁ……何であんな性格の女がヒロインとして扱われるのかしら? 私が主人公だったら泣いて土下座をさせるくらい調教して人格を壊してやるのに。

 

「それじゃあ後でね、一夏♪」

 

「う、うん……ディアナ、さん」

 

やったー!! 一夏が私の名前を呼んでくれた!

まだ“さん”付けだけど、取り敢えず一夏の好感度はゲットだよね!

 

 

 

〜〜◇〜〜

 

 

 

時間が過ぎて、織斑千冬がクラスの代表を決めると言い出した。

特に一夏と接点がないので、私は我関せずという感じで受けた。すると急にチョロインとクズ男が騒ぎ出した。大方、クズ男が原作通りに進めようとチョロインに喧嘩を売ったんだろう。

ここで気づいたが、クズ男やチョロイン、一夏の他に私も推薦されたようだ。理由は簡単、私も専用機持ちだからだ。

まぁ一夏が代表にならなかったらワザと負ければ良いんだけどね。あの二人と委員会の仕事をするなんて嫌だからね。

しかし、あのチョココルネも一夏を“極東の猿”なんて罵ったね……。

丁度良い……次はあのメス豚を利用するか。実行は明日に移そう。数日後……プライドの高いイギリス令嬢は()()()()()()()()()()()()()()()〜♪

私の【天使】を怯えさせたり、不名誉なアダ名を付けた罪は重いよ?

精々、私の掌で踊りなさい。クズ男とチョココルネ———いや、自称主人公くん(織斑秋十)チョロインビッチ(セシリア・オルコット)さん。

 

 

 

〜〜◇〜〜

 

 

 

初日ということで授業はすぐ終わり、1日の日程はあっさり終了してしまう。

やることもなかった私は、一夏を連れて自室へ足を運んだ。

え? 何故一夏も一緒かって?

……それは一夏と私が同室の住人だからだよ。まぁ、専用機を持ってる者の特権や裏工作を使って、私が一夏と一緒になれるように仕向けたんだけどね。

それからクズ男とクズポニテの部屋は、ここから大分離れたところだ。やったね! これであいつらに遭遇することはないよ!

そして今……。

 

 

 

「すごーい!! それじゃあ、一夏は毎日休まずに学校に行ったんだ!!」

 

「う、うん……」

 

お互いのことを話した。まぁ流石に私の過去を語るわけにはいかないので、両親が事故で死んでしまってからロクに学校に行けなかったと、嘘の思い出を話したけどね。

すると一夏は自分の過去を語ってくれた。聞いてるだけで鬱になる過去を……。

一夏本人の気持ちを知ろうとしないで、織斑家の“非才”なんて罵り、男女問わず一夏に暴行を加えた。その所作で一夏は成長期を迎えても、身長が伸びることはなかった、と。

全て話すと、一夏は暗い顔をした。

 

「そ、その……ありがとう。僕なんかと会話を合わせてくれて。でも無理しなくて良いんですよ? その、僕は“織斑家の恥”だと言われてましたし、周りの目とか……僕なんかといるよりも———」

 

「一夏、君は勘違いしているよ?」

 

「え?」

 

私の言葉に、一夏は惚けた可愛らしい声を出す。

 

「私は君が織斑千冬の弟だから、織斑秋十の弟だからって理由で近づいてるんじゃないよ?

君が君だから———君が一夏という人間だから、私は話したかったんだよ?(一夏以外の名前なんてどうでも良い。同僚でも邪魔なら斬り捨てるだけ)」

 

私の言葉を聞き、一夏は涙が溢れていた。ポロポロと、天然ダイヤモンドのように美しい雫は、一夏の頰を伝って、膝上の制服にポトポト溢れて濡らす。私はそんな一夏の涙をハンカチで優しく拭き取る。

可哀想に……よっぽど辛い目に遭ったんだね。でももう大丈夫。私が君の加害者達(虫ケラ共)を駆除してあげるよ。

 

「きっと……君のお兄さんだって分かってくれるよ。君の行いの良さで。だから一緒に頑張ろ♪(あのクズ男やその取り巻きの行いなんて知ったことじゃない。今度一夏を泣かせたら………迷わず精神ごと殺す、それだけよ)」

 

本当はクズ男を“お兄さん”と呼ぶこと自体、私には何処かのチョロインさんよりも苦痛で耐え難い。

でも今は、一夏の好感度を上がるのに専念しなくちゃ。

 

「ど、どうして、僕に優しくしてくれるの……っ? こんな、ぼ……僕を……?」

 

「だって、皆で卒業したいでしょ?

それから“なんか”じゃないよ。一夏は一夏にしかない長所があるもん。私は知ってるよ?(他の人間なんてどうでも良い……私に必要なのは、貴方だけなのよ? 一夏……)」

 

「う……うぅ……っ!」

 

「だから………これからもよろしくね、一夏(もう逃さない……私は貴方のもの。だから貴方は私のものなのよ……私だけの【天使】)」

 

「ぐす……う、ゔん……ゔんっ……!」

 

我慢の限界を迎えた一夏は容姿相応の子供みたいに、私の胸に埋まる。

私は子供をあやす母親のように、幼稚な弟をあやすように、ゆっくりと、彼の頭を撫で続けた。

まぁ、もし一夏がそういうプレイを望むなら、いくらでもやってあげるよ? 前世が男だった知識を活用してね♪

ともあれ……これで私の第1目標———私、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と、一夏に思い込ませることに成功した。

……あまりにも思い通り行きすぎて口の端が上がりそうになったが必死で我慢した。一夏に見せるわけにいかないから……。

 

 

 

———【悪魔】は毒牙を撒き散らす。それに【天使】が掛かるのは、決して遠くない未来———

 

 

 

 

???side

 

俺こと、織斑秋十は転生者だ。

ずっと片想いだった彼女に振られて、ヤケクソで女を無理矢理貪り食っていたら、彼氏だった男に殴られて殺された。

その時だ、神と名乗るおっさんが、俺に転生する権利を譲ったのは。

しかも転生先は『インフィニット・ストラトス』! 可愛い女子が勢揃いのハーレムラノベ作品だ! ヒャッハーーー!!

俺は原作主人公の織斑一夏に転生してくれるように頼んだが、元々いた魂と交換することはできないとかで、仕方なくその双子の兄として転生を果たした。

原作では織斑一夏に惚れているヒロイン達を、俺の女にしてやるぜ!! そのためには絞りカスが邪魔だ。

それから俺は好感度を上げるべく、転生した特典を駆使して、学校ではトップを取り続けてきた!

そして一夏への評価は下がるように仕向けたのだ!

既に箒や鈴も攻略し終えてハーレム生活が始まると言うのに……一夏も動かせたとかで入学して来やがった!!

ちっ! 絞りカスの分際で、お前の出番なんてねーんだよ!

以前みたいに一夏の精神をボロクソに壊して学園で孤立させようとしたのに……邪魔しやがって! あのクソアマがぁっ!!

あんなキャラ、原作にはいなかったぞ!? それに千冬姉も原作より落ち着いた態度だったし!! どうなってるんだよ!?

それより、あの女だよ!! 美人で可愛いから接近したら……この俺にナイフを突きつけやがって!!

あいつだけは乱暴に犯してやる!! しかも絞りカスの目の前でなぁっ!!

へへへっ!! 楽しみになってきたなぁ!!

 

 

 

———愚者はまだ気づかない……彼女は()()()()()()()()()()()()()()()ということを。それに手を出そうとし、敵と認識されたのが運の尽きだということを……。

知るよしもない。既に人間を超えた【悪魔】であったことを———

 

 

 

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