やはり岸波白野の青春ラブコメは王道か?   作:魔物Z

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投稿が遅れて誠に申し訳ありません。何故かたまにパソコンの調子が悪くなるんですよね

今回は肝試しの準備のところまで書きました


君なら正しい道を選べるよ。

 

 

 

俺はカレンから赤い布の拘束を解いてもらい、桜が何故か持っていた俺の水着を受け取り、ビジターハウスに着替えに行くことにいした。

 

移動しているとき三浦さんと海老名さんとすれ違った。

 

三浦さんは蛍光色っぽい紫のビキニ、海老名さんは競泳水着だった。

 

この合宿でこの二人とはあまり話してないな。まぁこの二人は悪い人ではない。三浦さんはテニスのときで何となくわかってきてたけどね。それで海老名さんは、腐女子?だったけ?

 

まぁ二人のことはいいや、まずは自分のことだな。

 

ビジターハウスに近くに来て、男子三人と出会った。

 

「あれ?岸波くんどうしたの?」

 

俺がビジターハウスにむかっているのを不思議に思ったのか戸塚くんが葉山くんと戸部くんに「先に行ってて」と言って俺に近づき話しかけてきた。

 

「まぁ、いろいろあって水着を着ないといけなくなったんだよ」

 

「え?でも……」

 

戸塚くんは俺の身体のことを気にしているのか、申し訳なさそうに口ごもる。

 

まぁ、それはそうだよな。カレンがおかしいだけだよな。

 

「すこし不謹慎かもしれないんだけど、岸波くんの身体カッコいいと思うよ」

 

「へ?」

 

「僕ってあまり筋肉とかも付いてないし男らしくないから、岸波くんみたいな身体カッコいいと思うんだ」

 

「………う、うん、ありがとう?」

 

あ、あれぇ~?おかしいぞ。俺は俺の身体の傷とかは気持ち悪がられると思ってたんだけど……。

 

別に嫌と言うわけではない。むしろ良い。(セイバーをマネてみた)似てないな。

 

嬉しいんだけど、なんだろう自分が思っていた反応と違うせいか。変な気分だ。

 

「ねぇ戸塚くん」

 

「どうしたの?」

 

「どうして俺の身体を見てプラスの反応が出たの?俺はマイナスの反応が出ると思ってたんだけど」

 

俺の質問に戸塚くんは少し悩んだようで、数秒してから答えを出した。

 

「最初は驚いたけど、岸波くんだったからかな」

 

「俺だったから?」

 

「うん。みんな岸波くんは優しい人だってわかっていたから」

 

優しい人か……。

 

本当にそれは正しいのだろうか?俺は人から優しいと言われても実感がないんだよな。

 

でも褒め言葉ではあるんだから嬉しいんだけどね。

 

「そう言ってもらえると嬉しいかな」

 

「それに今までおかしいことが多かったことが」

 

「…………」

 

俺ってそんなにおかしかった?

 

そして戸塚くんは俺が着替えるのを外で待っていてくれた。先に行ってもよかったんだけど。戸塚くんのほうが優しい人だと思うよ。

 

 

 

 

 

 

俺が着替え終わり、戸塚くんと川に向かい、初めにカレンに出会った。

 

カレンが俺の姿を見て一言、残念そうに

 

「何故上着を着ているのですか?」

 

「なんで残念がっているのかはわからないけど、俺の身体のことを知らない人もいるんだからそうそう見せたりはしないよ」

 

「まぁいいですけど、何故水着を持っていない先輩がそのいかにも水で遊びますみたいな上着を持っているんですか?」

 

「まぁいろいろとね」

 

この上着はギルの『わくわくすいまー』の上着である。

 

俺の電子手帳の中には月の裏側で手に入れた服等も入っている。だから俺は実際は水着を持っているのだ。

 

そして、桜が何故か持っていた俺の水着とわくわくすいまーの上着を着たわけだ。

 

上着は俺の身体サイズよりも大きいのでしっかりと身体の傷を隠すこともできる。

 

そしてみんなと合流すると今度は比企谷が吊るされていた。

 

「は、八幡!?大丈夫!?」

 

戸塚くんは驚きながら比企谷に近づいて行った。

 

なるほど、俺が水着になったからあの赤い布は比企谷に使ったんだな。

 

「上着を着てるんですか……」と桜も残念そうに言ってくる。

 

「桜、なんで残念そうなの?俺のほうが残念だよ」

 

俺はため息を吐く。

 

「あ、そんなことよりですね」

 

小町ちゃんが今の空気を換えるため話を変えよと何か話題を出そうとしている。

 

「岸波さんて巨乳派ですか?貧乳派ですか?」

 

な、何という質問だ!

 

それに何人かこっちを見ていないけど、聞き耳を立てている気がする。

 

「あのぉ小町ちゃん?どうしてそんな質問になるの?」

 

「先ほど三浦さんが雪乃さんの胸を見て勝ち誇っていまして、その後桜ちゃんの胸を見て悔しがっていたので岸波さんはどっち派かなぁっと」

 

なるほど、全くわからない。

 

「まぁ桜は中学生か疑うくらいのスタイルの良さだからな。それに頭もいいし、家事全般もこなせるし、性格もいいし、面倒見もいいし、美人だからな。たいていの女性は桜の何処かに嫉妬するだろうな」

 

「小町はある程度割り切っているのでそういったことはありませんけど、桜ちゃんは苦手なものとかあるんですか?」

 

「桜は運動が苦手なのかな?まぁだから守ってあげたいと思うんだけどね。か弱い女の子って感じで」

 

「相変わらずのシスコンぶりですねぇ。でも岸波さんにしたらほとんどの女性がか弱いと思いますよ」

 

「そうかな?」

 

まず英雄の皆さんは俺よりも強いからな、それにこっちでも平塚先生とか陽乃さんは強いと思う。

 

「それで、岸波さんはどっち派ですか?」

 

やっぱり聞くんだ……。ここは返答は間違えられないな。と言っても答えは決まっている。

 

「どっち派って言われても、あまりサイズとかでは判断してないしな」

 

「煮え切らない答えだなぁ。なら強いて言うならどちらですか」

 

どんだけ気になるんだ?

 

「そうだなぁ。強いて言うなら………」

 

まず、ムーンセルで俺が好きになった人は、セイバー、キャスター、桜。全員胸は大きいよな。でも彼女たちは胸とかで見てなかったし。

 

なら他の女性から考えよう。

 

巨乳といえば、リップ、キアラとか。うーん……嫌いではないけど……。

 

じゃあ貧乳といえば、メルト、エリザベートってところか?同じく嫌いではないけど……。

 

「やっぱりその人にあったスタイルが一番。バランスが一番だよ。アンバランスなのは……別に悪くはないな。アレ?俺ってどっち派なんだ?」

 

「まさかの疑問から新たな疑問が生まれるなんて……この人は格が違うな。じゃあ、ここにいるメンバーで一番のタイプは?身体的な意味で」

 

その月の裏側で聞かれた質問をここで聞かれるとは……。

 

「ここにいるメンバーと言いますと?」

 

「そうですねぇ。雪乃さん、桜ちゃん、カレンさん、結衣さん、平塚先生、小町の六人からでお願いします」

 

「パスで。それ」

 

当たり前でしょう。こういう質問は周りに人がいないときに聞かなくちゃいけませんよ。

 

何故か何人かガッカリしてるな。

 

「というより、川で遊ぶにしても何をすればいいのかな?俺って水泳の授業とかしたことないからこういうとき何をするのかわからないんだよ」

 

まぁ電子の海に放り出されたことはあるけど。

 

「基本は水をかけ合うとかじゃないですか」

 

水をかけ合う。何か意味があるのか?

 

「簡単に言えば周りの空気に流されて、バカをやればいいんだよ」

 

吊るされている比企谷がそう言ってきた。

 

「なるほど、でも俺には少し難しいかもな」

 

「それってどいう意味だ?」

 

「俺は何事にも真剣に取り組みたいんだ」

 

「お前らしいといえばお前らしいんだが、この場においては今の発言が一番バカっぽいな」

 

「うん。俺もそう思う」

 

それから、何をすればいいのかわからない俺は、少し離れた場所でみんなを観察しながら自分のすべきことを考えることにした。

 

結果わからなくなったので、俺は比企谷の吊るされている場所に戻ることにした。

 

「ダメだ比企谷。俺には何をするべきか分からない」

 

「まぁ無理だろうな。さっきまで雪ノ下もそんな感じだったが、由比ヶ浜のおかげで今じゃ、女子全員でウォーターバトルが開幕してる」

 

確かに雪ノ下さんが一人でいたから近づこうと思っていたのだが、由比ヶ浜さんのおかげで雪ノ下さんは一人ではなくなったしな。

 

カレンもそうなると思っていたのだが、驚くことにすでに桜とウォーターバトルしてたし。

 

確か「あなたにはあげません」とか「妹の分際で何を言っているのやら」とか言い合ってたな。

 

意外と仲がいいんじゃないんだろうか?

 

「なぁ、岸波」

 

「どうかした?」

 

「そろそろ、この状態から抜け出したいんだが」

 

「さすがに吊るされてる状態は辛いよな」

 

どうにか比企谷を助け出し、一緒に木陰で休もうとしたとき小道のほうから見知った女の子が現れた。留美ちゃんだ。

 

 

 

 

 

「やぁ」

 

「よっ」

 

俺と比企谷が声をかけると留美ちゃんはうんと頷き、そのまま俺たちが座っている木陰に歩いてきて座る。

 

座っている順は、比企谷、俺、留美ちゃんの順だ。

 

「留美ちゃん。どうかしたの?」

 

ある程度は予想がつくけど、聞いておこう。

 

「朝ごはん終わって部屋に戻ったら誰もいなかった」

 

「そうか」

 

俺は留美ちゃんの頭に手を乗せて軽く撫でる。

 

「ねぇ。白野と八幡はどうしてあっちに行かないの?」

 

留美ちゃんが話をするようなので俺は撫でるのをやめる。

 

「呼び捨てかよ。まぁあれだ。水着持ってきてねぇんだよ。」

 

「ふーん。白野は?水着着てるみたいだけど」

 

「俺は何をするべきか分からなかったんだよ」

 

「白野らしい」

 

留美ちゃんは少し笑みを浮かべる。

 

「なぁお前らって面識あんの?」

 

比企谷は当然のように疑問を持ったようだ。

 

「ああ、面識どころかメールアドレスを交換し合ってるぐらいは仲はいいよ。他にも料理や勉強を教えてるかな」

 

「スゲェ仲いいな。家族ぐるみの付き合いでもあんのかよ」

 

「家族ぐるみと言うよりは、留美ちゃんは鶴見先生の娘さんだから」

 

「は?」

 

比企谷はそれを聞いて留美ちゃんのほうを向くと、留美ちゃんは頷く。

 

「意外と身近だったな」

 

比企谷は驚いた後たまにある、脱力のような状態になる。

 

俺たちが話していると、雪ノ下さんと由比ヶ浜さんが近づいてきた。

 

桜とカレンはまだ戦っている。

 

そこに小町ちゃんと平塚先生も参戦している。

 

由比ヶ浜さんが留美ちゃんの前にしゃがむ。

 

「あの……留美ちゃんも一緒に遊ばない?」

 

留美ちゃんは首を横に振る。まぁそうなるよね。

 

「だから言ったじゃない」

 

雪ノ下さんがそう言ったあと、何故か留美ちゃんが一言。

 

「白野と八幡と話してたほうが楽しい」

 

お、おかしいな。空気が重くなったぞ。

 

「岸波くん」「ヒッキー」

 

「「は、はい!」」

 

怖いぞ。なんだろう?雪ノ下さんはたまにあるからいいけど、由比ヶ浜さんはそうそうないぞ。対象は比企谷でよかったと思ってしまった。

 

でもやはり雪ノ下さんのほうが怖いな。夏なのに寒気を感じる。少し身体でも冷やしたかな?

 

仕方がないここは俺の華麗な話術で話の流れを

 

「ね、白野、八幡?二人って小学生のころの友達っている?」

 

留美ちゃんがどうにかしてくれた。

 

「いない、な……」と比企谷の答え。

 

次は俺なんだが。

 

「俺は友達はいないけど、一応、小学生からの付き合いがある人なら目の前の雪ノ下さんがそうだね」

 

「ええ、そうね。岸波くんとは友達ではないけれど、小学生からの付き合いがあるわね」

 

雪ノ下さんが『付き合い』の部分を強調していたような気がしたが気にしないでおこう。

 

「俺も比企谷も小学生のころの友達はいないことになるな」

 

「それ以前に友達と呼べる人間がいないんだが……」

 

まさにその通りです。

 

「簡単に考えれば友達がいないと、俺や比企谷みたいな感じの高校生になるわけだ」

 

それを聞いて留美ちゃんは悲しそうな顔になり「………嫌だな」と呟く。

 

「なんでそんな泣き出しそうなんだよ……」

 

同じく、自分で言っておきながら小学生の女の子にこうなりたくないと言い返されたのだ。それは辛い。

 

俺と比企谷が項垂れる。

 

「何故かしらね。この二人ところどころ似てるわよね」

 

「うん。あたしもそう思う」

 

「そうかな?」「は?」

 

俺と比企谷の類似点って、友達がいないこととシスコンなことぐらいじゃないか?

 

「まぁ俺も留美ちゃんには俺や比企谷みたいにはなって欲しくないな。もう少し普通な子に育ってほしいよ」

 

「なんかキッシーお父さんみたいになってるよ」

 

「それだと自分を異常と言ってるようなものよね」

 

「お父さんって……。そこはお兄さんにしてくれない?それにもう俺も諦めはついてるから、俺は普通ではなく異常だって。でも異常ってアブノーマルっていうから少し格好良くない?」

 

「いや、格好良くねぇよ。お前は箱〇学園13組の生徒か」

 

そうか……格好良くないか……はぁ……。

 

俺はため息を吐く。

 

それから比企谷が留美ちゃんに小学生の頃の友達は切り捨てても構わない誤差だとかいろいろと説明していた。

 

確かにそういう考え方もある。ただ本当にそれでいいのだろうか?

 

いいのだろう。今回の場合は間違いなく比企谷の考え方は正しい。今は悪くても将来に希望があるのならそういう考え方は正しいはずだ。

 

でも、

 

「やっぱり小学生の頃には誰かと一緒にいたほうがいいと思うよ」

 

俺がそういうとみんなが俺のほうを向く。

 

これは間違いないからな。

 

「実際に俺にもそういう人はいたし、比企谷にも一応、小町ちゃんがいたからな。身近な人とかそういう人は大切だ。留美ちゃんは一人っ子だし、鶴見先生も仕事とかで家にいる時間のほうが少ないかなら。そうなると友達みたいな人は必要だよな」

 

「岸波くん。どうして鶴見先生が……そういうこと。この子が鶴見先生の娘さんってことね」

 

「え!?」

 

雪ノ下さんは留美ちゃんが鶴見先生の子供だとわかったようだ。それで由比ヶ浜さんは比企谷と同じように驚いている。

 

それから留美ちゃんは俺に前話したことをこの三人にも話し始めた。

 

自分が惨めだと。それが嫌で辛いと。留美ちゃんは自分が周りを見限ってしまったことを後悔しているのだ。

 

そして比企谷は立ち上がり、一言言って去っていった。

 

「……肝試し、楽しいといいな」と。

 

俺は比企谷の考え方をすでに理解していた。

 

比企谷は壊すのだろう。留美ちゃんが今までいた偽りの空間を。

 

俺にはできないことだ。たぶん俺には比企谷みたいなことはできない。

 

なら俺は留美ちゃんに言っておこう。

 

「留美ちゃん」

 

俺が留美ちゃんの名前を呼ぶと留美ちゃんは俺のほうを向く。

 

「留美ちゃんにはある選択肢が出てくると思うけど、自分が正しいと思った方を選んでね。君は人に手を差し伸べることができるぐらい強い子だから、自分が選んだ道を信じて歩いて。それは何があっても間違いじゃないからさ。君なら正しい道を選べるよ」

 

俺の言葉はこの場にいた全員が意味が分からないようで小首を傾げている。

 

俺は留美ちゃんの頭を軽く撫でてから、立ち上がる。

 

そろそろ着替えるか。身体冷えてきたし。そういえば川で遊んでないな。まぁいいか。

 

 

 

 

 

さて、肝試しの用意をしているわけだが。

 

「それで、どうするの?」

 

雪ノ下さんが留美ちゃんのことの口火を切った。

 

そこで葉山くんは『みんなで話し合いをさせる場をもうける』や『一人ずつ話し合えば』ととても優しい解決方法を出してみたが、由比ヶ浜さんと海老名さんに却下された。

 

そして比企谷が「考えがある」と言って、雪ノ下さんに即却下された。

 

雪ノ下さん、話聞こうよ。

 

「でも、比企谷。本当にそれでいいのか?俺は別に構わないけど」

 

「おい、俺何も言ってねぇんだけど。なんでお前はわかっちゃうんだよ」

 

「何言ってんだよ。俺とお前の仲だろう。……いい。これは新展開があるかも。ぐふふ」と海老名さんが言う。

 

どういうことでしょうか?

 

まぁいいや。俺が推測した比企谷の考えを述べる。

 

「比企谷の場合だから、誰かに不良役でもやらせて、五人グループの彼女らに三人置いていけとか言わせる。そして仲良しグループ(仮)のような彼女たちの空間そのものを壊す。そして問題の解決ではなく、問題の解消をするとかじゃない?」

 

「はぁ、お前はスゲェな。お前にわからないこととかあんの?」

 

「それはあるよ」

 

「例えば?」

 

「そうだなぁ。平塚先生の婚期とか?」

 

「ああ、確かにそれはわからないな」

 

「何がわからないって?」

 

ビクッ!

 

俺と比企谷が背後から危険を感じ逃げようとしたが遅かった。

 

「撃滅の、セカンド・ブリットォ!」

 

背後から俺の芯を打ち抜くような一撃がきた。

 

ああ、時が見える……。

 

俺が倒れた後、比企谷もやられたようだ。

 

 

 

 

 

数分後、復活した俺と比企谷は、他のみんなに説明をする。

 

みんなは比企谷の性格が悪いと思っている者もいれば、俺が比企谷の考えを当てたことに驚いている人もいたようだ。

 

一応、みんなはこの比企谷の考えに乗ってくれるようだ。

 

これからは葉山くんが頑張ってくれるようだ。葉山くんは「みんなが一致団結して対処する可能性に賭ける」と言っていたが、たぶん無理だろう。

 

確かにみんな根は良い子だ。ただ根が良くたって人は人なのだから自分が助かることだけを考えてしまうだろう。

 

そしてあの中で唯一行動に出れるとしたら、それは留美ちゃんだ。留美ちゃんは優しいからな。絶対に他の子たちを救ってくれるだろう。

 

ただ残念なのは今回俺にはやることがないことだ。俺には結果が出るまで何もできない。

 

 

 

 

 

「肝試しを盛り上げるために、君たちに怪談をしてほしいというリクエストがあった」

 

平塚先生にそう言われた。

 

「これは桜とカレンの出番だな」

 

「では、その二人から怪談をしてもらおう」

 

それからみんなで、二人から怪談を聞いた。

 

結果。

 

「ゆ、ゆきのん、どうしよう。今日寝れないかも」

 

由比ヶ浜さんは涙目になり雪ノ下さんに抱き付いている。

 

「はぁ、由比ヶ浜さん。怪談は全て偽りなのだからそこまで怖がらなくてもいいじゃない。でも仕方がないわね。今日は一緒に布団で寝ましょう」

 

雪ノ下さんも怖いようで。

 

「小町は桜ちゃんと寝ます!」

 

そして小町ちゃんは桜に抱き付いている。

 

「小町ちゃん、大丈夫ですよ。今の怪談は本当にあった話らしいですけど、ここではないので」

 

「「「え?」」」

 

三人ともそれを聞かされ少し驚いている。

 

「フフフ、いいですね。恐怖に怯えている人たちを見るのは」

 

カレンは愉悦笑みを浮かべている。

 

「このレベルなら、小学生たちも満足じゃないですかね平塚先生」

 

俺がそう平塚先生に聞くと、さっきまでいたところに平塚先生がいない。

 

「あれ?平塚先生?」

 

辺りを見渡してみると、後ろにいた。

 

平塚先生は冷や汗を掻いているようだ。ああ、怖かったんだ。結構可愛いところあるなぁ。

 

これはあれだな。少し刺激が強すぎるかな?

 

まぁそれくらいがいいよな。最近の小学生はあまりそういうの怖がらないみたいだし。

 

 

 

 

怪談は桜とカレンに任せるだろ。それで比企谷と葉山くんが留美ちゃんのグループをどう誘導するかなどを話している。

 

不良役は葉山くん、三浦さん、戸部くんがやる。

 

本当にすることないな。

 

ただもしかしたら俺にはある役がくる場合がある。

 

それはまたエネミーが来るかもしれない場合だ。これだけは何があっても起きちゃいけないことだ。

 

だから俺がすることは、何事もなくこの作戦がうまくいくことを祈ること。

 

 

 

 

 




もうザビ男、エネミーが来るフラグ建ててますよねぇ
留美ちゃんのことは原作通りヒッキーに解決してもらいます

CCCの抱くならダレ?の質問はザビ子を使ったときは選ぶのが辛かったですね。まぁサーヴァントしか選んでませんが。ザビ男の場合はサーヴァントか桜でした。今思うと他の人を選んだらサーヴァントたちはどういう回答をしたのか気になってきましたね

それではまた次回!

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